IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 東芝産業機器システム株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-ワークの数量検査システム 図1
  • 特開-ワークの数量検査システム 図2
  • 特開-ワークの数量検査システム 図3
  • 特開-ワークの数量検査システム 図4
  • 特開-ワークの数量検査システム 図5
  • 特開-ワークの数量検査システム 図6
  • 特開-ワークの数量検査システム 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023045053
(43)【公開日】2023-04-03
(54)【発明の名称】ワークの数量検査システム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20230327BHJP
【FI】
B65G1/137 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021153233
(22)【出願日】2021-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】513296958
【氏名又は名称】東芝産業機器システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】井阪 智大
(72)【発明者】
【氏名】高井 太郎
(72)【発明者】
【氏名】浦野 雅春
【テーマコード(参考)】
3F522
【Fターム(参考)】
3F522AA03
3F522BB02
3F522BB03
3F522CC04
3F522FF02
3F522FF24
3F522GG16
3F522GG33
3F522GG45
3F522HH05
3F522HH30
3F522LL58
(57)【要約】      (修正有)
【課題】現在の段に収納されたワークの員数が所定段数に達する前に作業者が現在の段の収納作業を途中終了して次の段の収納作業を誤って開始する事態を未然に回避する。
【解決手段】ワーク8の数量検査システムは、所定容量の梱包箱7に複数段積載されるワーク数量を検査するシステムで、前記梱包箱内部を撮像する撮像部3aと、撮像された撮像画像を画像解析して現在の段に収納されている前記ワーク員数をカウントする員数カウント部と、カウントされた前記ワーク員数に基づいて段数をカウントする段数カウント部11aと、前記ワークの員数が所定値に達する前に現在の段の収納作業が終了され次段の収納作業が開始されるか否か判定する判定部11bと、員数が所定段数に達する前に現在の収納作業が途中終了され次段の収納作業が開始されることが前記判定部で判定されると、アラーム出力部14からアラームを出力するアラーム出力制御部11cと、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定容量の梱包箱に複数段に亘って積載されるワークの数量を検査するシステムであって、
前記梱包箱の内部を撮像する撮像部と、
前記撮像部により撮像された撮像画像を画像解析して現在の段に収納されているワークの員数をカウントする員数カウント部と、
前記員数カウント部によりカウントされた前記ワークの員数に基づいて段数をカウントする段数カウント部と、
前記ワークの員数が所定員数に達する前に現在の段の収納作業が途中終了されて次の段の収納作業が開始されるか否かを判定する判定部と、
前記ワークの員数が所定段数に達する前に現在の段の収納作業が途中終了されて次の段の収納作業が開始されることが前記判定部により判定されると、アラーム出力部からアラームを出力させるアラーム出力制御部と、を備えるワークの数量検査システム。
【請求項2】
前記判定部は、前記員数カウント部によりカウントされた前記ワークの員数が零であり、前記員数カウント部により前回カウントされた前記ワークの員数が所定員数でなく、前記員数カウント部により前回カウントされた前記ワークの員数が零でないことを判定すると、前記ワークの員数が所定段数に達する前に現在の段の収納作業が途中終了されて次の段の収納作業が開始されることを判定する請求項1に記載したワークの数量検査システム。
【請求項3】
現在の段に収納されている前記ワークの員数と、前記所定段数とを同時に表示する員数表示部を備える請求項1又は2に記載したワークの数量検査システム。
【請求項4】
現在の段数と、前記梱包箱にワークを積載可能な所定段数とを同時に表示する段数表示部を備える請求項1から3の何れか一項に記載したワークの数量検査システム。
【請求項5】
前記ワークは、固定子又は回転子の鉄心である請求項1から4の何れか一項に記載したワークの数量検査システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ワークの数量検査システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、所定容量の梱包箱にワークが収納される工程において、梱包箱の真上から梱包箱の内部を撮像し、その撮像された撮像画像を画像解析し、梱包箱に収納されたワークの員数が予め定められている所定員数であるか否かを判定し、梱包箱に収納されるワークの数量を検査するシステムが供されている(例えば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6-282705号公報
【特許文献2】特開2008-100798号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
梱包箱にワークが収納される態様として複数段に亘ってワークが積載される場合がある。この場合、例えば1段目にワークが順次収納され、1段目に収納されたワークの員数が所定員数に達すると、2段目にワークが順次収納され、これ以降、予め定められている所定段数まで収納作業が繰り返される。
【0005】
しかしながら、このように梱包箱に複数段に亘ってワークが積載される態様では、例えば1段目に収納されたワークの員数が所定員数に達する前に、作業者が1段目の収納作業を途中終了して2段目の収納作業を開始してしまう場合がある。このような場合、1段目に収納されたワークの員数が所定員数に達していないので、システムがアラームを出力することが望ましいが、特許文献1,2の構成では複数段に亘ってワークが積載される態様を想定しておらず、アラームを出力することができない。
【0006】
実施形態は、上記した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、所定容量の梱包箱に複数段に亘ってワークが積載される構成において、現在の段に収納されているワークの員数が所定員数に達する前に作業者が現在の段の収納作業を途中終了して次の段の収納作業を誤って開始してしまう事態を未然に回避することができるワークの数量検査システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係るワークの数量検査システムは、所定容量の梱包箱に複数段に亘って積載されるワークの数量を検査するシステムであって、前記梱包箱の内部を撮像する撮像部と、前記撮像部により撮像された撮像画像を画像解析して現在の段に収納されている前記ワークの員数をカウントする員数カウント部と、前記員数カウント部によりカウントされた前記ワークの員数に基づいて段数をカウントする段数カウント部と、前記ワークの員数が所定員数に達する前に現在の段の収納作業が途中終了されて次の段の収納作業が開始されるか否かを判定する判定部と、前記ワークの員数が所定段数に達する前に現在の段の収納作業が途中終了されて次の段の収納作業が開始されることが前記判定部により判定されると、アラーム出力部からアラームを出力させるアラーム出力制御部と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】一実施形態に係るワークの数量検査システムの機能ブロック図
図2】仕切り板の平面図
図3】鉄心が積載された態様を示す図
図4】鉄心が仕切り板に配置された態様を示す平面図
図5】鉄心が仕切り板に配置された態様を示す平面図
図6】員数及び段数が表示される態様を示す図
図7】処理の流れを示す図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、一実施形態として固定子又は回転子の鉄心の員数を検査する検査システムに適用した一実施形態について図面を参照して説明する。図1に示すように、検査システム1は、プログラマブルロジックコントローラ(以下、PLC(Programmable Logic Controller)と称する)2と、カメラユニット3と、モニタ4とを備える。PLC2とカメラユニット3とは例えばイーサーネット等のデータ通信線5を介してデータ通信可能に接続されている。PLC2とモニタ4とは例えばイーサーネット等のデータ通信線6を介してデータ通信可能に接続されている。
【0010】
カメラユニット3は、梱包箱7が置かれる箱置台の真上に配置されており、撮像方向が真下となる姿勢で保持されている。梱包箱7は、所定容量の例えば段ボール箱であり、上部が開けられている状態で上方からワークとしての鉄心8を収納可能となっている。梱包箱7が箱置台に置かれ、梱包箱7の上部が開けられている状態では、梱包箱7の内部がカメラユニット3により撮像される。即ち、作業者が梱包箱7に鉄心8を順次収納する収納作業を行うと、梱包箱7に鉄心8が順次収納されていく様子がカメラユニット3により撮像される。
【0011】
梱包箱7には仕切り板9が用いられることで複数段に亘って鉄心8が積載される。図2に示すように、仕切り板9には複数の窪み10が互いに所定間隔を存して規則的に形成されている。窪み10は、その横断面が鉄心8の外径寸法よりも僅かに経大な円形状であり、鉄心8が嵌め込まれたときにガタつかないようになっている。
【0012】
図3に示すように、仕切り板9により各段が仕切られることで梱包箱7に鉄心8が積載される。鉄心8の収納作業を行う作業者は、空いている窪み10に鉄心8を順次嵌め込むことで、鉄心8を互いに接触しないように収納することができる。又、作業者は、全ての窪み10に鉄心8を嵌め込み終えると、その嵌め込み終えた鉄心8の上に新たな仕切り板9を配置することで、次の段においても、空いている窪み10に鉄心8を順次嵌め込むことで、鉄心8を互いに接触しないように収納することができる。一枚の仕切り板9に形成されている窪み10の個数、即ち、一つの段に収納可能な鉄心8の員数が例えば「20」本であり、積載可能な段数が例えば「5」段であれば、一つの梱包箱7に「100」本の鉄心を収納可能である。一つの段に収納可能な鉄心8の員数は所定員数であり、積載可能な段数は所定段数である。
【0013】
カメラユニット3は、撮像部としての画像センサ3aと、員数カウント部3bとを有する。画像センサ3aは、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサやCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサであり、所定周期(例えば5秒周期)で撮像動作を行う。員数カウント部3bは、画像センサ3aにより撮像された撮像画像を所定の画像解析アルゴリズムにより画像解析して現在の段に収納されている鉄心8の員数をカウントする。
【0014】
具体的には、員数カウント部3bは、仕切り板9と鉄心8との色の違いにより、例えば仕切り板9が白色であり、鉄心8が黒色であれば、画像解析により判別された黒色領域の個数をカウントすることで現在の段に収納されている鉄心8の員数をカウントする。員数カウント部3bは、図4に示すように、画像解析により判別された黒色領域の個数が「5」個であれば、現在の段に収納されている鉄心8の員数を「5」本とカウントする。又、員数カウント部3bは、図5に示すように、画像解析により判別された黒色領域の個数が「12」個であれば、現在の段に収納されている鉄心8の員数を「12」本とカウントする。尚、員数カウント部3bは、画像解析により判別された黒色領域や白色領域の面積比率が鉄心8の員数と関係付くので、黒色領域や白色領域の面積比率を算出することで現在の段に収納されている鉄心8の員数をカウントしても良い。即ち、現在の段に収納される鉄心8の員数が増加する都度、全体領域に対する黒色領域の比率が段階的に増加するので、員数カウント部3bは、全体領域に対する黒色領域の比率の段階的な増加を判定することで現在の段に収納されている鉄心8の員数をカウントしても良い。カメラユニット3は、このようにして鉄心8の員数を員数カウント部3bによりカウントすると、そのカウントした鉄心8の員数をデータ通信線5を介してPLC2へ送信する。
【0015】
PLC2は、制御部11を有する。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、I/O(Input/Output)等を有するマイコンを主体として構成されている。ROMにはPLC2を制御する制御プログラムが格納されており、制御部11は、CPUにより制御プログラムを読み込んで実行することによりPLC2の動作を制御する。
【0016】
制御部11は、段数カウント部11aと、判定部11bと、アラーム出力制御部11cとを有する。段数カウント部11aは、カメラユニット3から送信された鉄心8の員数を受信すると、その受信した鉄心8の員数に基づいて段数をカウントする。判定部11bは、鉄心8の員数が所定員数に達する前に現在の段の収納作業が途中終了されて次の段の収納作業が開始されるか否かを判定する。アラーム出力制御部11cは、鉄心8の員数が所定員数に達する前に現在の段の収納作業が途中終了されて次の段の収納作業が開始されると判定部11bにより判定されると、アラーム有を判定する。PLC2は、カメラユニット3から送信された鉄心8の員数、段数カウント部11aによりカウントした段数、アラーム有及びアラーム無の何れを示すアラーム有無情報をデータ通信線6を介してモニタ4へ送信する。
【0017】
モニタ4は、員数表示部12と、段数表示部13と、アラーム出力部14とを有する。図6に示すように、員数表示部12は、鉄心8の員数のカウント値を表示する員数カウント値表示部12aと、所定員数を表示する所定員数表示部12bとを有する。段数表示部13は、段数のカウント値を表示する段数カウント値表示部13aと、所定段数を表示する所定段数表示部13bとを有する。各表示部12a,12b,13a,13bに表示される数値は同じ色であっても良いし異なる色であっても良い。
【0018】
モニタ4は、PLC2から送信された鉄心8の員数及び段数を受信すると、その受信した鉄心8の員数を員数カウント値表示部12aに表示させ、その受信した段数を段数カウント値表示部13aに表示させる。モニタ4は、予め定められている所定員数を所定員数表示部12bに表示させ、予め定められている所定段数を所定段数表示部13bに表示させる。即ち、作業者が梱包箱7に鉄心8を順次収納する収納作業を行う際に、所定員数表示部12bに表示される所定員数の数値及び所定段数表示部13bに表示される所定段数の数値は固定値であるが、一つの段に収納される鉄心8の員数が増えていくと、員数カウント値表示部12aに表示される鉄心8の員数のカウント値がカウントアップし、段数が増えていくと、段数カウント値表示部13aに表示される段数のカウント値がカウントアップする。
【0019】
又、モニタ4は、PLC2から送信されたアラーム有無情報を受信すると、その受信したアラーム有無情報がアラーム有であれば、アラームをアラーム出力部14から出力させ、その受信したアラーム有無情報がアラーム無であれば、アラームをアラーム出力部14から出力させない。アラームを出力させる態様は、例えばアラーム画面を表示させる等の視覚的な出力でも良いし、アラーム音を吹鳴させる等の聴覚的な出力でも良いし、視覚的な出力と聴覚的な出力との組み合わせでも良い。
【0020】
次に、上記した構成の作用について図7を参照して説明する。
カメラユニット3は、画像センサ3aにより所定周期で撮像動作を行い、撮像画像を画像解析して現在の段に収納されている鉄心8の員数を員数カウント部3bによりカウントする(A1)。カメラユニット3は、鉄心8の員数をカウントすると、そのカウントした鉄心8の員数をデータ通信線5を介してPLC2へ送信する(A2)。
【0021】
PLC2は、カメラユニット3から送信された鉄心8の員数を受信すると(B1)、その受信した鉄心8の員数が「0」であるか否かを判定する(B2)。PLC2は、その受信した鉄心8の員数が「0」でないと判定すると(B2:NO)、アラーム無を判定し(B9)、その時点の鉄心8の員数(員数=カウント値)、段数(段数=カウント値)、アラーム無を示すアラーム有無情報をデータ通信線5を介してPLC2へ送信する(B10)。
【0022】
PLC2は、その受信した鉄心8の員数が「0」であると判定すると(B2:YES)、前回受信時に鉄心8の員数が所定員数に達していたか否かを判定する(B3)。PLC2は、前回受信時に鉄心8の員数が所定員数に達していたと判定すると(B3:YES)、前回受信時に段数が所定段数に達していたか否かを判定する(B4)。PLC2は、前回受信時に段数が所定段数に達していたと判定すると(B4:YES)、段数を「0」に設定してリセットし(B6)、その時点の鉄心8の員数(員数=0)、段数(段数=0)、アラーム無を示すアラーム有無情報をデータ通信線5を介してPLC2へ送信する(B10)。PLC2は、前回受信時に段数が所定段数に達していなかったと判定すると(B4:NO)、段数を「1」カウントアップし、その時点の鉄心8の員数(員数=0)、段数(段数=カウント値)、アラーム無を示すアラーム有無情報をデータ通信線5を介してPLC2へ送信する(B10)。
【0023】
PLC2は、前回受信時に鉄心8の員数が所定員数に達していなかったと判定すると(B3:NO)、前回受信時に鉄心8の員数が「0」以外であったか否かを判定する(B5)。PLC2は、前回受信時に鉄心8の員数が「0」以外でなかった、即ち、前回受信時に鉄心8の員数が「0」であったと判定すると(B5:NO)、その時点の鉄心8の員数(員数=0)、段数(段数=カウント値)、アラーム無を示すアラーム有無情報をデータ通信線5を介してPLC2へ送信する(B10)。
【0024】
これに対し、PLC2は、前回受信時に鉄心8の員数が「0」以外であったと判定すると(B5:YES)、その時点の鉄心8の員数(員数=0)、段数(段数=カウント値)、アラーム有を示すアラーム有無情報をデータ通信線5を介してPLC2へ送信する(B10)。即ち、PLC2は、受信した鉄心8の員数が「0」であると判定し(B2:YES)、前回受信時に鉄心8の員数が所定員数に達していなかったと判定し(B3:NO)、前回受信時に鉄心8の員数が「0」以外であったと判定すると(B5:YES)、現在の段の収納作業において仕切り板9の全ての窪み10に鉄心8が嵌め込まれずに新たな仕切り板9が配置され、次の段の収納作業が開始されると判定する。このようにしてPLC2は、鉄心8の員数が所定員数に達する前に現在の段の収納作業が途中終了されて次の段の収納作業が開始されると判定すると、アラームを出力させる必要があると判定する。
【0025】
モニタ4は、PLC2から送信された鉄心8の員数、段数、アラーム有無情報を受信すると(C1)、その受信したアラーム有無情報を判定する(C2)。モニタ4は、その受信したアラーム有無情報がアラーム無であると判定すると(C2:NO)、その受信した鉄心8の員数を員数カウント値表示部12aに表示させ、その受信した段数を段数カウント値表示部13aに表示させる(C4)。モニタ4は、その受信したアラーム有無情報がアラーム有であると判定すると(C2:YES)、アラームをアラーム出力部14から出力させる。作業者は、アラームの出力に気付くことで、現在の段の収納作業を途中終了して次の段の収納作業を誤って開始してしまうことを認識することができる。
【0026】
以上に説明した本実施形態によれば、以下に示す作用効果を得ることができる。検査システム1において、鉄心8の員数が所定員数に達する前に現在の段の収納作業が途中終了されて次の段の収納作業が開始されると判定すると、アラームを出力させるようにした。アラームを出力させることで、現在の段の収納作業を途中終了して次の段の収納作業を誤って開始してしまうことを作業者に認識させることができ、適切な収納作業を促すことができる。これにより、指定数量に満たない状態で出荷されることを未然に回避することができ、出荷ミスに起因するトラブルの発生を未然に回避することができ、安定した生産体制を構築することができる。
【0027】
又、カウントされた鉄心8の員数が「0」であり、前回カウントされた鉄心8の員数が所定員数でなく、前回カウントされた鉄心8の員数が「0」でないことを判定すると、鉄心8の員数が所定段数に達する前に現在の段の収納作業が途中終了されて次の段の収納作業が開始されることを判定するようにした。段数を直接的にカウントせず、鉄心8の員数をカウントして段数を間接的にカウントすることで、段数を直接的にカウントする設備構成を不要とし、カメラユニットとしては鉄心8の員数をカウントするカメラユニット3を設置するだけで実現することができる。
【0028】
以上のように実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
ワークとして固定子又は回転子の鉄心8を例示したが、所定容量の梱包箱に複数段に亘って積載されるワーク全般を対象とすることができる。
【符号の説明】
【0029】
図面中、1はワークの数量検査システム、2はPLC、3aは画像センサ(撮像部)、3bは員数カウント部、4はモニタ(アラーム出力部)、8は鉄心(ワーク)、11は制御部、11aは段数カウント部、11bは判定部、11cはアラーム出力制御部である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7