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  • 特開-料金決済システム 図1
  • 特開-料金決済システム 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004506
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】料金決済システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/32 20120101AFI20230110BHJP
   G06Q 20/40 20120101ALI20230110BHJP
   G06Q 30/04 20120101ALI20230110BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20230110BHJP
【FI】
G06Q20/32 300
G06Q20/32 320
G06Q20/40
G06Q30/04
G07G1/12 361A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021106214
(22)【出願日】2021-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】514161257
【氏名又は名称】ビックリック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大和田 雅人
(72)【発明者】
【氏名】中丸 孝一
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
5L055
【Fターム(参考)】
3E142AA05
3E142CA17
3E142EA04
3E142GA41
3E142JA02
3E142JA03
5L049BB11
5L055AA62
5L055AA64
5L055AA75
(57)【要約】      (修正有)
【課題】簡易かつ確実にコードを介した決済を可能とする料金決済システムを提供する。
【解決手段】料金決済システムは、複数の空間を時間貸しする店舗側に設けられた店舗側端末1と、空間を時間借りする利用者側に設けられた利用者端末2と、該店舗側端末1に接続され、空間の利用状況から決済を行う決済管理装置3と、空間においてコードを読み取るコード読み取り部4と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
空間を時間貸しする店舗側に設けられた店舗側端末と、該空間を時間借りする利用者側に設けられた利用者端末と、該店舗側端末に接続され、該空間の利用状況から決済を行う決済管理装置とを備える料金決済システムにおいて、
前記決済管理装置により、
前記利用者の前記空間の利用を認識する空間利用認識工程と、
前記空間利用認識工程により前記利用者の前記空間の利用が認識される場合に、前記利用者の特定を行うために、コード読み取り部を介したコード読み取り工程と
が実行され、
前記利用者端末により、
前記コード読み取り工程に対応して、該利用者端末の表示部に利用者IDに対応したコードを表示させるコード表示工程と、
前記コード表示工程および前記コード読み取り工程により利用者IDに対応したコードがコード読み取り部を介して読み取られ利用者の特定が行われることを条件として、任意のタイミングで前記決済管理装置から取得される決済金額を案内する決済画面を表示する決済画面表示工程と、
前記決済画面表示工程により表示された前記決済画面により決済を実行する決済実行工程と
が実行されることを特徴とする料金決済システム。
【請求項2】
請求項1記載の料金決済システムにおいて、
前記決済画面表示工程は、前記利用者の空間の利用の開始から終了までの任意のタイミングで、該空間の使用に係る利用料金のほか、該空間でのサービス料金と商品購入料金とのいずれか一方または両方を含む決済料金を前記決済管理装置から取得して決済画面に表示することを特徴とする料金決済システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の料金決済システムにおいて、
前記決済画面表示工程において、前記利用者の特定は、前記コード表示工程と前記コード読み取り工程とを同期させることを特徴とする料金決済システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の料金決済システムは、空間を時間貸しする店舗側に設けられた店舗側端末と、該空間を時間借りする利用者側に設けられた利用者端末と、該店舗側端末に接続され、該空間の利用状況から決済を行う決済管理装置とを備える料金決済システムである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の代金決済システムとしては、下記特許文献1に示すように、
利用者がカード決済によって取引を行う際に、店舗側に表示するQRコード(登録商標)を生成して店舗側に表示させる。そして、店舗側に表示されたQRコード(登録商標)が利用者端末装置により読み取られることによって決済が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-216155号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる従来の代金決済システムによれば、クレジットカードや当該クレジットカードの情報を読み取る専用端末を用いることなく、店頭でオンライン決済を行うことが可能となるが、カード決済の度毎にQRコード(登録商標)を生成することになり、決済までに時間と手間を要することになる。
【0005】
一方で、予め固定されたQRコード(登録商標)を店舗側に設けた場合には、複製などが容易に可能となりセキュリティ上の問題がある。
【0006】
以上の事情に鑑みて、本発明は、簡易かつ確実にコードを介した決済を可能とする料金決済システムを提供すること目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1発明の料金決済システムは、
空間を時間貸しする店舗側に設けられた店舗側端末と、該空間を時間借りする利用者側に設けられた利用者端末と、該店舗側端末に接続され、該空間の利用状況から決済を行う決済管理装置とを備える料金決済システムにおいて、
前記決済管理装置により、
前記利用者の前記空間の利用を認識する空間利用認識工程と、
前記空間利用認識工程により前記利用者の前記空間の利用が認識される場合に、前記利用者の特定を行うために、コード読み取り部を介したコード読み取り工程と
が実行され、
前記利用者端末により、
前記コード読み取り工程に対応して、該利用者端末の表示部に利用者IDに対応したコードを表示させるコード表示工程と、
前記コード表示工程および前記コード読み取り工程により利用者IDに対応したコードがコード読み取り部を介して読み取られ利用者の特定が行われることを条件として、任意のタイミングで前記決済管理装置から取得される決済金額を案内する決済画面を表示する決済画面表示工程と、
前記決済画面表示工程により表示された前記決済画面により決済を実行する決済実行工程と
が実行されることを特徴とする。
【0008】
第1発明の料金決済システムによれば、コード表示工程により利用者端末の表示部に利用者IDに対応したコードを表示させ、コード読み取り工程により利用者IDに対応したコードがコード読み取り部を介して読み取られ利用者の特定が行われる。そのため、カード決済の度毎に固有のコードを生成することがなく、決済までに時間と手間を要することもない。
【0009】
一方で、コードは、利用者より利用者端末を通じて管理されるため、セキュリティ上の問題が生じることもない。
【0010】
このように、第1発明の料金決済システムによれば、簡易かつ確実にコードを介した決済が可能となる。
【0011】
第2発明の料金決済システムは、第1発明において、
前記決済画面表示工程は、前記利用者の空間の利用の開始から終了までの任意のタイミングで、該空間の使用に係る利用料金のほか、該空間でのサービス料金と商品購入料金とのいずれか一方または両方を含む決済料金を前記決済管理装置から取得して決済画面に表示することを特徴とする。
【0012】
第2発明の料金決済システムによれば、決済管理装置の空間利用認識工程により利用者の空間の利用が認識される場合に、コード読み取り工程により利用者IDに対応したコードがコード読み取り部を介して読み取られ利用者の特定が行われるところ、空間の利用の終了時刻を予め決めた空間の利用に限らず、任意のタイミングで空間の利用を終了する場合にも、利用者の特定が行われていることから、決済管理装置から決済料金を取得して、それまでの空間の使用に係る利用料金のほか、該空間でのサービス料金と商品購入料金とのいずれか一方または両方を含む利用料金の決済を行うことができる。
【0013】
このように、第2発明の料金決済システムによれば、空間の利用の任意のタイミングで簡易かつ確実にコードを介した決済が可能となる。
【0014】
第3発明の料金決済システムは、第1または第2発明において、
前記決済画面表示工程において、前記利用者の特定は、前記コード表示工程と前記コード読み取り工程とを同期させることを特徴とする。
【0015】
第3発明の料金決済システムによれば、利用者IDに対応したコードは、偽造される可能性があるところ、コード表示工程とコード読み取り工程とを同期させることで、今その場で表示している利用者を利用者本人として特定することができる。
【0016】
なお、コード表示工程とコード読み取り工程との同期は、種々の手法が採用され得る。例えば、利用者端末でコード自体を都度都度ランダムに生成し、その生成したコードを決済管理装置と共有することでコードの同一性を決済管理装置で判定する場合のほか、コードの表示色を都度都度変更し、その表示色情報を決済管理装置と共有することで表示色の同一性を決済管理装置で判定してもよい。
【0017】
このように、第3発明の料金決済システムによれば、情報セキュリティを高めつつ、簡易かつ確実にコードを介した決済が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態の料金決済システムの概要を示すシステム構成図。
図2図1の料金決済システムにおける処理内容を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1に示すように、本実施形態の料金決済システムは、複数の空間Xを時間貸しする店舗側に設けられた店舗側端末1と、空間Xを時間借りする利用者側に設けられた利用者端末2と、該店舗側端末1に接続され、空間Xの利用状況から決済を行う決済管理装置3と、空間Xにおいてコードを読み取るコード読み取り部4を備える。
【0020】
ここで、空間Xとしては、例えば、ホテルの客室、飲食店の個室や座席、興行における客席のほか、美容院や英会話教室などにおける予約等など、予約により一定の空間を一定時間占有するものをすべて包含する概念である。
【0021】
まず、店舗側端末1は、例えば、POS端末であり、少なくとも各空間の利用代金を管理する装置であって、各空間Xの決済管理装置3との間で、利用代金の情報の授受を行う。
【0022】
次に、利用者端末2は、例えば、ホテルなどの客室である空間を利用するユーザのスマートフォンやタブレット等のユーザ端末であって、少なくともインターネット等のネットワークに接続可能なものである。
【0023】
次に、決済管理装置3は、各空間のコンピュータやテレビやタブレットなどのインタフェースであって、少なくともタッチパネルまたはキーボード/テンキーなどの入力手段を備え、LANに接続可能な端末である。
【0024】
決済管理装置3は、主に、決済用QRコード(登録商標)の管理と、店舗側端末1から取得した空間Xの料金情報に基づく決済処理とをネットワーク通信により利用者端末2との間で行う。
【0025】
より具体的には、決済管理装置3は、店舗側端末1から取得した料金情報に基づいて料金画面を生成し、これをネットワーク通信により利用者端末2に表示する。
【0026】
また、決済管理装置3は、必要に応じて、各空間Xの状態(例えば、ホテルの客室の場合には『在室』,『空室』,『清掃』,『予約』等の状態)を管理する管理コンピュータとしての機能を有することが望ましい。
【0027】
決済管理装置3は、ネットワークを介して、クレジットカード会社などの決済実行者サーバ5に接続され、決済実行者サーバ5により生成された決済画面(クレジットカード情報を入力)を利用者端末2に中継すると共に、決済実行者サーバ5による決済結果を利用者端末2に通知する。
【0028】
なお、決済管理装置3と店舗側端末1と決済実行者サーバ5とは、その一部または全部が一体に構成されてもよい。
【0029】
コード読み取り部4は、例えば、利用者端末2のディスプレイに表示されたQRコード(登録商標)などのコードを読み取るカメラである。なお、コード読み取り部4´として、カメラに加えてまたは代えて、NFCのリーダを設けてもよい。
【0030】
なお、本実施形態では、QRコード(登録商標)を例に説明するが、利用者端末2のディスプレイに表示されるコードは、コード決済に対応したものであればQRコード(登録商標)に限定されるものではなく、バーコードなどの他のコードであってもよい。
【0031】
以上が本実施形態の料金決済システムである。なお、以上の構成において、利用代金決済システムの店舗側端末1、利用者端末2、決済管理装置3、決済実行者サーバ5は、それぞれ例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only memory)、RAM(Random Access Memory)等のハードウェアにより構成され、後述する各種処理を実行するプログラムをメモリ(不図示)に記憶保持し、そのプログラムを実行することにより、各種処理を実行するための演算装置(シーケンサ)として機能する。
【0032】
次に、図2を参照して、以上のように構成された料金決済システムの処理内容について、利用者端末2と決済管理装置3とによる決済処理内容を説明する。
【0033】
まず、決済管理装置3により、空間Xへの利用開始(例えば、ホテルの客室の場合には入室のほか、フロントパネルにより客室が選択)が認識されると(図2/STEP11でYES、本発明の空間利用認識工程に相当する)、利用者の特定を行うために、コード読み取り部4を介してコードの読み取りがされる(図2/STEP12、本発明のコード読み取り工程に相当する)。
【0034】
なお、正確には、コードの読み取りが可能な状態での待機状態となり、待機を示すように、コード読み取り部4の読み取り部分が点滅する。
【0035】
これに対応して、利用者が利用者端末2を操作して、そのディスプレイに利用者IDを示すコードを表示する(図2/STEP22、本発明のコード表示工程に相当する)。
【0036】
ここで、コードの表示は、利用者が予め利用者端末2にダウンロードしたアプリケーションを実行することにより行われる。アプリケーションのインストール時には、アプリケーションを介した利用者情報の登録が行われ、利用者情報の登録が完了すると、利用者端末2のディスプレイに当該利用者を特定する利用者IDとしてのQRコード(登録商標)の表示が可能となる。
【0037】
ディスプレイに表示されるQRコード(登録商標)は、固定のQRコード(登録商標)でもよいが、望ましくは、
利用者端末のアプリケーションを介して、コード自体を都度都度ランダム化して生成し、生成したコードを決済管理装置3と共有し、コードの同一性を決済管理装置で判定することが望ましい(本発明のコード表示工程とコード読み取り工程との同期に相当する)。
【0038】
次に、利用者端末2のディスプレイに表示されたQRコード(登録商標)が決済管理装置3のコード読み取り部4により読み取られると、決済管理装置3は、コードが有効か否か、すなわち、利用者の特定ができたか否かを判定する(STEP13/図2)。
【0039】
なお、利用者の特定に際して、コードの同一性を決済管理装置で判定すること、すなわち、コード表示工程とコード読み取り工程とを同期させることで、今その場で表示している利用者を利用者本人として特定することができる。
【0040】
そして、決済管理装置3は、コードが有効である(利用者特定ができた)ことを条件に(STEP13/図2でYES)、店舗側端末1から当該空間Xの利用代金(金額)を取得し、取得した利用代金を決済実行者サーバ5に送信する。そして、決済管理装置3は、決済実行者サーバ5により生成された決済画面(クレジットカード情報を入力)を利用者端末2に中継して、利用者端末2のディスプレイに表示させる(図2/STEP23、本発明の決済画面表示工程に相当する)。
【0041】
ここで、決済管理装置3は、利用者の空間Xの利用の開始から終了までの任意のタイミングで、空間Xの使用に係る利用料金のほか、空間Xでのサービス料金と商品購入料金とのいずれか一方または両方を含む決済料金を取得して、利用者端末2のディスプレイに表示させる。
【0042】
これにより、空間Xの利用の終了時刻を予め決めた利用に限らず、任意のタイミングで空間Xの利用を終了する場合にも、利用者の特定が行われていることから、店舗側端末1から利用料金を取得して、それまでの空間の使用に係る利用料金のほか、該空間でのサービス料金と商品購入料金とのいずれか一方または両方を含む利用料金を提示することができる。
【0043】
次に、利用者端末2に表示された決済画面に従って、利用者が決済処理を実行し(本発明の決済実行工程に相当する)、決済実行者サーバ5との間で決済が成功すれば(図2/STEP14でYES)、決済管理装置3は決済成功通知を利用者端末2に送信する(図3/STEP24)。
【0044】
これにより、空間Xの利用代金の支払いが完了したことを以って、空間Xの利用が終了される(例えば、ホテルの客室の場合には退室に必要な処理(出入り口の解錠、車庫のシャッターのオープンなど)が実行される)。
【0045】
一方、決済実行者サーバ5との間で決済が成功しない場合(図2/STEP24でNO)、決済管理装置3は決済失敗通知を利用者端末2に送信する(図2/STEP25)。
【0046】
この場合には、コードが有効でなかった(利用者特定ができない)場合(STEP13/図2でNO)と同様に、再度STEP11にリターンして、コードの読み取りから実行される。
【0047】
以上が、本実施形態の料金決済システムの処理内容表示処理内容であり、かかる料金決済システムによれば、利用者端末2の表示部であるディスプレイに利用者IDに対応したコードを表示させ、決済管理装置3のコード読み取り部を介して利用者IDに対応したコードが読み取られて利用者の特定が行われる。そのため、カード決済の度毎に固有のコードを生成することがなく、決済までに時間と手間を要することもない。さらに、コードは、利用者が利用者端末と通じて管理されるため、セキュリティ上の問題が生じることもない。
【0048】
このように、本実施形態の料金決済システムによれば、簡易かつ確実にコードを介した決済が可能となる。
【符号の説明】
【0049】
1…店舗側端末、2…利用者端末、3…決済管理装置、4,4´…コード読み取り部、5…決済実行者サーバ、X…空間。
図1
図2