(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023045179
(43)【公開日】2023-04-03
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
G06F 1/20 20060101AFI20230327BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20230327BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20230327BHJP
【FI】
G06F1/20 C
G06F1/20 B
G06F1/16 312D
G06F1/16 312N
G06F1/16 312M
H05K7/20 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021153439
(22)【出願日】2021-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】矢口 裕一朗
(72)【発明者】
【氏名】中島 雄二
(72)【発明者】
【氏名】太田 武志
【テーマコード(参考)】
5E322
【Fターム(参考)】
5E322AA01
5E322AB01
5E322BA01
5E322BA03
5E322BA04
5E322BB03
(57)【要約】
【課題】ファンによる冷却の対象物に応じた設計変更を少ない要素変更で行うことができる電子機器を得る。
【解決手段】実施形態の電子機器は、シャーシと、カバーと、ファンと、第1の基板と、第1のコネクタと、基板ユニットと、を備える。シャーシには、第1の方向に開口した収容室が設けられている。カバーは、シャーシに着脱可能である。カバーは、収容室に対して第1の方向側に位置し収容室を覆う。ファン、第1の基板、第1のコネクタ、および基板ユニットは、収容室に収容されている。基板ユニットは、ホルダと、中継基板と、第2のコネクタと、第3のコネクタと、導風部材と、を有し、シャーシに着脱可能である。第2のコネクタは、第1のコネクタの挿入口に挿入されている。シャーシに対してカバーが取り外された状態で、基板ユニットがシャーシに対して第1の方向に取り外し可能である。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の方向に開口した収容室が設けられたシャーシと、
前記収容室に対して前記第1の方向側に位置し前記収容室を覆う、前記シャーシに着脱可能なカバーと、
前記収容室に収容され前記シャーシに固定されたファンと、
前記収容室に収容され前記シャーシに固定された第1の基板と、
前記第1の方向に開口した挿入口が設けられ、前記第1の基板に設けられた第1のコネクタと、
ホルダと、前記ホルダに支持された中継基板と、前記中継基板から前記第1の方向の反対方向に突出した第2のコネクタと、前記中継基板に設けられ前記第2のコネクタよりも前記第1の方向に位置した第3のコネクタと、前記ホルダに支持された導風部材と、を有し、前記シャーシに着脱可能な基板ユニットと、
を備え、
前記第2のコネクタは、前記挿入口に挿入され、
前記第3のコネクタには、拡張カードのコネクタが接続可能であり、
前記導風部材は、前記ファンと前記中継基板との間に位置し、前記ファンによって動かされる前記収容室内の空気を対象物に導き、
前記シャーシに対して前記カバーが取り外された状態で、前記基板ユニットが前記シャーシに対して前記第1の方向に取り外し可能である、
電子機器。
【請求項2】
第1の雄ネジ部材と、
第2の雄ネジ部材と、
を備え、
前記シャーシは、前記第1の方向を厚さ方向とする底壁と、前記第1の方向と直交し前記収容室から前記収容室の外側に向かう第2の方向を厚さ方向とし前記底壁から前記第1の方向に延びた側壁と、前記底壁よりも前記第1の方向に位置し、前記第1の方向を厚さ方向とする板状の第1の固定部を有し、
前記第1の固定部には、前記第1の方向を軸方向とする第1の雌ネジ部が設けられ、
前記側壁には、前記側壁を前記第2の方向に貫通した第2の孔が設けられ、
前記基板ユニットは、前記ホルダに設けられ、前記第1の固定部に前記第1の方向側で重ねられ、前記第1の方向を厚さ方向とする板状の第1の被固定部と、前記ホルダに設けられ、前記側壁に前記第2の方向の反対方向側で重ねられ、前記第2の方向を厚さ方向とする板状の第2の被固定部と、を有し、
前記第1の被固定部には、前記第1の雌ネジ部に対して前記第1の方向側に位置し、前記第1の被固定部を前記第1の方向に貫通した第1の孔が設けられ、
前記第2の被固定部には、前記第2の孔に対して前記第2の方向の反対方向側に位置し、前記第2の方向を軸方向とする第2の雌ネジ部が設けられ、
前記第1の雄ネジ部材は、前記第1の被固定部に対して前記第1の方向側に重ねられた第1の頭部と、前記第1の頭部から前記第1の方向の反対方向に延び前記第1の孔に挿入され前記第1の雌ネジ部と結合した第1の雄ネジ部と、を有し、前記シャーシに対して前記カバーが取り外された状態で前記第1の方向に取り外し可能であり、
前記第2の雄ネジ部材は、前記側壁に対して前記第2の方向側に重ねられた第2の頭部と、前記第2の頭部から前記第2の方向の反対方向に延び前記第2の孔に挿入され前記第2の雌ネジ部と結合された第2の雄ネジ部と、を有し、前記第2の方向に取り外し可能である、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1の基板に設けられたプロセッサと、
前記プロセッサに対して前記第1の方向側に位置し、前記プロセッサに重ねられたヒートシンクと、
を備え、
前記対象物は、前記ヒートシンクである、
請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記対象物は、前記コネクタが前記第3のコネクタに接続された前記拡張カードである、
請求項1または2に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、筐体と、筐体に収容された第1の基板と、筐体に収容され、第1の基板に接続され、拡張カードの着脱が可能な中基基板と、筐体に収容されたファンと、を備えた電子機器が、知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題の一つは、ファンによる冷却の対象物に応じた設計変更を少ない要素変更で行うことができる電子機器を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態の電子機器は、シャーシと、カバーと、ファンと、第1の基板と、第1のコネクタと、基板ユニットと、を備える。前記シャーシには、第1の方向に開口した収容室が設けられている。前記カバーは、前記シャーシに着脱可能である。前記カバーは、前記収容室に対して前記第1の方向側に位置し前記収容室を覆う。前記ファンは、前記収容室に収容され前記シャーシに固定されている。前記第1の基板は、前記収容室に収容され前記シャーシに固定されている。前記第1のコネクタは、前記第1の方向に開口した挿入口が設けられ、前記第1の基板に設けられている。前記基板ユニットは、ホルダと、前記ホルダに支持された中継基板と、前記中継基板から前記第1の方向の反対方向に突出した第2のコネクタと、前記中継基板に設けられ前記第2のコネクタよりも前記第1の方向に位置した第3のコネクタと、前記ホルダに支持された導風部材と、を有し、前記シャーシに着脱可能である。前記第2のコネクタは、前記挿入口に挿入されている。前記第3のコネクタには、拡張カードのコネクタが接続可能である。前記導風部材は、前記ファンと前記中継基板との間に位置し、前記ファンによって動かされる前記収容室内の空気を対象物に導く。前記シャーシに対して前記カバーが取り外された状態で、前記基板ユニットが前記シャーシに対して前記第1の方向に取り外し可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、第1の実施形態の電子機器の例示的な分解斜視図である。
【
図2】
図2は、第1の実施形態の電子機器の例示的な断面図である。
【
図3】
図3は、第1の実施形態の電子機器の基板ユニットの例示的な斜視図である。
【
図4】
図4は、第1の実施形態の電子機器の基板ユニットの取付構造の一部の例示的な斜視図である。
【
図5】
図5は、第1の実施形態の電子機器の基板ユニットの取付構造の一部の例示的な断面図である。
【
図6】
図6は、第1の実施形態の電子機器の基板ユニットの取付構造の一部の例示的な断面図である。
【
図7】
図7は、第1の実施形態の電子機器の基板ユニットの取付構造の一部の例示的な分解斜視図である。
【
図8】
図8は、第2の実施形態の電子機器の例示的な断面図である。
【
図9】
図9は、第2の実施形態の電子機器の基板ユニットの例示的な斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の例示的な実施形態が開示される。以下に示される実施形態の構成、ならびに当該構成によってもたらされる作用および効果は、一例である。本発明は、以下の実施形態に開示される構成以外によっても実現可能である。また、本発明によれば、構成によって得られる種々の効果(派生的な効果も含む)のうち少なくとも一つを得ることが可能である。
【0008】
また、以下に開示される複数の実施形態には、同様の構成要素が含まれる。よって、以下では、それら同様の構成要素には共通の符号が付与されるとともに、重複する説明が省略される。なお、本明細書では、序数は、部品や、部材、部位、位置、方向等を区別するためだけに用いられており、順番や優先度を示すものではない。
【0009】
[第1の実施形態]
<電子機器1の構成>
図1は、電子機器1の分解斜視図である。なお、以下の各図では、便宜上、互いに直交する三方向が定義されている。X方向は、電子機器1の奥行(前後方向)に沿い、Y方向は、電子機器1の幅(左右方向)に沿い、Z方向は、電子機器1の高さ(上下方向)に沿う。
【0010】
図1に示されるように、電子機器1は、ラックマウント型の産業用コンピュータであり、筐体2を備える。筐体2には、基板ユニット3,9や、ファンユニット4、第1の基板5、記憶装置6,7、電源装置8等が収容されている。なお、電子機器1は、この例には限定されず、デスクトップ型のパーソナルコンピュータや、映像表示装置、テレビジョン受像機、ゲーム機、映像表示制御装置、情報記憶装置等の種々の電子機器1として構成することができる。
【0011】
図1に示されるように、筐体2は、Z方向に薄い直方体状の箱型に構成されている。筐体2は、底壁2aや、天壁2b、前壁2c、左壁2d、後壁2e、右壁2f等の複数の壁部を有する。前壁2c、左壁2d、後壁2e、右壁2fは、側壁の一例である。底壁2aは、下壁等とも称され、天壁2bは、上壁等とも称される。
【0012】
底壁2aおよび天壁2bは、いずれも、Z方向と直交する方向(XY平面)に沿って延びており、Z方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。すなわち、底壁2aおよび天壁2bの厚さ方向は、Z方向に沿う。底壁2aには、Z方向の反対方向に突出し、筐体2を不図示の棚や、机、台等の載置部から離間した状態に支持する複数の支持部が設けられている。
【0013】
前壁2c、左壁2d、後壁2e、および右壁2fは、互いに接続されて、底壁2aからZ方向に延びている。
【0014】
左壁2dおよび右壁2fは、いずれも、Y方向と直交する方向(XZ平面)に沿って延びており、Y方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。左壁2dは、底壁2aおよび天壁2bのY方向の端部の間に亘り、右壁2fは、底壁2aおよび天壁2bのY方向の反対方向の端部の間に亘っている。
【0015】
前壁2cおよび後壁2eは、いずれも、X方向と直交する方向(YZ平面)に沿って延びており、X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。前壁2cは、底壁2aおよび天壁2bのX方向の反対方向の端部の間に亘り、後壁2eは、底壁2aおよび天壁2bのX方向の端部の間に亘っている。後壁2eは、第1の側壁の一例である。
【0016】
また、前壁2cには、吸気口が設けられている。吸気口は、ファンユニット4に対してX方向の反対方向側に配置され、ファンユニット4とX方向に並んでいる。吸気口は、前壁2cに設けられた複数の小孔が集まった部分として構成されている。
【0017】
また、後壁2eには、排気口2kが設けられている。排気口2kは、後壁2eに設けられた複数の小孔2k1が集まった部分として構成されている。排気口2kは、第1の基板5に設けられたヒートシンク16等と熱交換を行ったファンユニット4の冷却風(空気流)を筐体2外に排出可能である。
【0018】
また、筐体2は、複数の部品(分割体)が組み合わせられて構成されている。具体的には、筐体2は、シャーシ21と、カバー22と、を有する。シャーシ21は、底壁2aと、左壁2dと、右壁2fと、前壁2cと、後壁2eと、を有する。シャーシ21には、底壁2a、前壁2c、左壁2d、後壁2e、および右壁2fによって囲まれ、Z方向に開口した収容室2gが設けられている。カバー22は、天壁2bを有する。カバー22は、収容室2gに対して底壁2aとは反対側に位置し収容室2gを覆う。カバー22は、シャーシ21にねじ等の結合具によって着脱可能に固定されている。カバー22は、結合具が取り外された状態でシャーシ21に対してZ方向に取り外し可能である。筐体2は、ステンレス鋼等の金属材料によって構成されている。
【0019】
また、シャーシ21は、ファンホルダ41を含む。ファンホルダ41は、前壁2cと後壁2eとの間に配置され、左壁2dと右壁2fとに亘っている。ファンホルダ41は、底壁2aにネジ等の結合具によって固定されている。
【0020】
ファンユニット4は、ファンホルダ41と、複数のファン42と、を有する。
【0021】
ファンホルダ41は、前壁41aと、後壁41bと、左壁41cと、右壁とを有する。前壁41aおよび後壁41bは、いずれも、X方向と直交する方向(YZ平面)に沿って延びており、X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。左壁41cおよび右壁は、いずれも、Y方向と直交する方向(XZ平面)に沿って延びており、Y方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。左壁41cは、前壁41aおよび後壁41bのY方向の端部の間に亘り、右壁は、前壁41aおよび後壁41bのY方向の反対方向側の端部の間に亘っている。
【0022】
複数のファンは、Y方向に並んでいる。ファン42は、ファンホルダ41にネジ等の固定部によって固定されている。ファン42は、前壁41aおよび後壁41bに設けられた開口部からファンユニット4の外部に露出している。ファン42は、X方向に送風する。
【0023】
記憶装置6,7は、筐体2内において、前壁2cとファンユニット4との間に配置されている。また、記憶装置6,7は、Y方向に並んでいる。記憶装置6,7は、前壁2cおよび底壁2aに固定されている。記憶装置6,7のうち一方は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)等の補助記憶装置であり、記憶装置6,7のうち他方は、ODD(Optical Disk Drive)等の外部記憶装置である。
【0024】
電源装置8は、筐体2内において、後壁2eと左壁2dとの間の隅部に位置されている。換言すると、電源装置8は、後壁2eとファンユニット4との間に配置されている。電源装置8は、当該電源装置8の内部を冷却するファン8aを有する。
【0025】
第1の基板5は、底壁2aとZ方向に間隔をあけて平行に設けられた四角形状の板状に構成されている。第1の基板5は、筐体2内において、後壁2eとファンユニット4との間に配置されている。換言すると、第1の基板5の大きさは、底壁2aの大きさよりも小さい。第1の基板5は、底壁2aに固定されている。また、第1の基板5は、ファンユニット4(前壁2c)とX方向に並んでいる。第1の基板5は、Z方向を向いた上面5aを有する。上面5aは、第1の面の一例である。第1の基板5は、メイン基板や、回路基板、制御基板等とも称されうる。
【0026】
図2は、第1の実施形態の電子機器1の例示的な断面図である。
図2に示されるように、第1の基板5の上面5aには、複数(一例として二つ)のCPU14(Central Processing Unit)や、第1のコネクタ15等の複数の電子部品が設けられている。第1のコネクタ15には、Z方向に開口した挿入口15aが設けられている。なお、
図2では、複数のCPU14のうち一つだけが示されている。第1の基板5内の配線とこれら複数の電子部品とによって、電子機器1の制御回路の少なくとも一部が構成されている。CPU14は、プロセッサの一例である。
【0027】
CPU14の上面には、ヒートシンク16が取り付けられている。ヒートシンク16およびCPU14は、ファンユニット4とX方向に間隔をあけて並んでいる。ヒートシンク16は、互いに隙間をあけてY方向に並んだ複数のフィンを有する。
【0028】
<基板ユニット3の構成>
図1に示されるように、基板ユニット3は、ファンユニット4と後壁2eとの間で、第1の基板5の上面5aのZ方向側に配置されている。
【0029】
図3は、第1の実施形態の電子機器1の基板ユニット3の例示的な斜視図平面図である。
図3に示されるように、基板ユニット3は、ホルダ51と、中継基板52と、導風部材53と、を有する。
【0030】
ホルダ51は、天壁51aと、前壁51bと、後壁51cと、張出壁51d,51gと、右壁51eと、を有する。天壁51a、前壁51b、後壁51c、張出壁51d,51g、および右壁51eは、いずれも平板状に構成されている。
【0031】
天壁51aは、Z方向と直交する方向(XY平面)に沿って延びた平板状である。
【0032】
前壁51bおよび後壁51cは、いずれも、X方向と直交する方向(YZ平面)に沿って延びており、X方向に間隔をあけて互いに平行に設けられている。後壁51cは、前壁51bよりもX方向の長さが長い。前壁51bは、天壁51aのX方向側の端部51a1からZ方向の反対方向に延び、後壁51cは、天壁51aのX方向側の端部51a2からZ方向の反対方向に延びている。
【0033】
後壁51cのZ方向の端部には、張出壁51gが接続されている。張出壁51gは、後壁51cのZ方向の端部からX方向に張り出している。張出壁51gは、Z方向と直交する方向(XY平面)に沿って延びている。
【0034】
張出壁51dは、前壁51bのZ方向の反対側の下端部からX方向の反対方向に張り出している。張出壁51dは、Z方向と直交する方向(XY平面)に沿って延びている。
【0035】
右壁51eは、Y方向と直交する方向(XZ平面)に沿って延びている。右壁51eは、天壁51a、前壁51b、後壁51c、および張出壁51dのY方向の反対方向の端部の間に亘っている。
【0036】
また、ホルダ51には、天壁51a、前壁51b、後壁51c、および右壁51eに囲まれ、X方向およびZ方向の反対方向に開口した開口部51fが設けられている。この開口部51f内に拡張カード80が配置される。
【0037】
また、天壁51aには、複数の孔51a4および切欠51a5が設けられている。複数の孔51a4は、端部51a1と端部51a2との間でX方向に間隔を空けて並べられている。孔51g1は、天壁51aをZ方向に貫通している。切欠51a5は、天壁51aのY方向側の端部に設けられ、当該端部からY方向の反対方向に凹んでいる。
【0038】
中継基板52は、開口部51fに配置されている。中継基板52は、右壁51eのY方向側の面にネジ等の結合具によって固定されている。中継基板52は、XZ平面に広がっている。中継基板52は、ライザー基板とも称される。
【0039】
中継基板52のZ方向の反対方向側の端部には、第2のコネクタ54が設けられている。第2のコネクタ54は、中継基板52からZ方向の反対方向に突出している。第2のコネクタ54が設けられている第2のコネクタ54は、平板状の雄型コネクタである。第2のコネクタ54は、Y方向と直交する方向(XZ平面)に沿って広がっている。第2のコネクタ54は、第1の基板5に設けられた第1のコネクタ15の挿入口15aに挿入され、第1のコネクタ15と電気的に接続されている。第2のコネクタ54は、第1のコネクタ15からZ方向に引き抜かれることにより、第1のコネクタ15から外される。すなわち、第1のコネクタ15に対する第2のコネクタ54の取り外し方向は、Z方向である。また、第2のコネクタ54は、第1のコネクタ15の挿入口15aに挿入されることにより、第1のコネクタ15に取り付けられる。第1のコネクタ15に対する第2のコネクタ54の取り付け方向は、Z方向の反対方向である。
【0040】
また、中継基板52のY方向を向いた面52aには、複数(一例として二つ)の第3のコネクタ55が設けられている。なお、
図3では、一つの第3のコネクタ55が示されている。二つの第3のコネクタ55は、第2のコネクタ54よりもZ方向に位置して、Z方向に並べられている。第3のコネクタ55は、Y方向に開口した雌型コネクタである。第3のコネクタ55は、X方向に延びている。
【0041】
第3のコネクタ55には、拡張カード80のコネクタ80bが着脱可能である。
【0042】
拡張カード80は、カード本体60と、コネクタ80bと、を有する。カード本体60には、電子回路が設けられている。コネクタ80bは、カード本体60から突出している。コネクタ80bは、電子回路の一部を構成している。コネクタ80bは、平板状の雄型コネクタである。拡張カード80は、例えば、グラフィックカード、サウンドカード、ネットワークカード等である。なお、拡張カードは、上記以外であってもよい。
【0043】
第3のコネクタ55に対するコネクタ80bの取り外し方向は、中継基板52の厚さ方向に沿った一方向(
図3の状態ではY方向)である。第3のコネクタ55に対するコネクタ80bの取り付け方向は、中継基板52の厚さ方向に沿った他方(
図3の状態ではY方向の反対方向)である。
【0044】
導風部材53は、張出壁51d,51gに対してZ方向の反対方向側に位置し、右壁51eのY方向側の面からY方向に突出している。導風部材53は、ファン42と中継基板52との間に位置している。導風部材53は、中継基板52に対してX方向の反対方向側に配置されている。また、導風部材53は、ファン42に対してX方向側に間隔を空けて配置され、ファン42とX方向に並べられている。また、導風部材53は、第1の基板5の上面5aに対してZ方向側に配置されている。導風部材53と上面5aとの間には、空気の流路56(空間)が形成されている。すなわち、導風部材53は、ホルダ51の開口部51f内を区画して、流路56を形成している。流路56は、右壁51eに面している。導風部材53は、ネジ等の結合具によって固定されている。導風部材53は、板状である。導風部材53は、風向板やガイド部材とも称される。流路56は、導風路とも称される。
【0045】
図2に示されるように、導風部材53は、板部53a,53bを有する。板部53aは、X方向に向かうにつれてZ方向の反対方向に向かうように、X方向およびZ方向に対して傾斜している。板部53aのX方向の反対方向側の端部は、張出壁51dに接続されている。板部53bは、板部53aのX方向側の端部から、X方向に延びている。板部53bは、Z方向と交差する方向(XY平面)に広がっている。板部53bは、ヒートシンク16に対してZ方向側に配置されている。板部53bは、ヒートシンク16とZ方向に間隔を空けて並べられている。
【0046】
導風部材53は、ファン42によって動かされる収容室2g内の空気をヒートシンク16に導く。空気は、導風部材53と、導風部材53のZ方向の反対方向側に間隔を空けて位置する第1の基板5tの間の流路56を通る。このとき、板部53aが、空気をヒートシンク16に向けて導き、板部53bが、空気がヒートシンク16に沿って移動するように空気を案内する。また、空気は、ホルダの右壁51eも空気がヒートシンク16に沿って移動するように空気を案内する。すなわち、ホルダ51の風洞としての機能が利用される。このとき、板部53aと、板部53aに対してX方向の反対方向側に位置する第1の基板5との間の空気の流路56は、X方向に向かうにつれて断面が小さくなる。これにより、板部53aと、第1の基板5との間の通路を通る過程で空気の流速が増大され、増大された流速で空気がヒートシンク16を通過する。よって、空気によるヒートシンク16の冷却効果が増大する。
図2中の矢印Fは、空気の流れ方向を示す。
【0047】
<基板ユニット3の取付構造>
次に、シャーシ21に対する基板ユニット3の取付構造を説明する。
図1に示されるように、基板ユニット3は、複数(一例として四つ)の第1の雄ネジ部材61および複数(一例として二つ)の第2の雄ネジ部材62によって、シャーシ21に着脱可能に取り付けられている。
【0048】
複数の第1の雄ネジ部材61は、基板ユニット3のX方向側の部分をシャーシ21に固定する二つの第1の雄ネジ部材61Aと、基板ユニット3のX方向の反対側の端部をシャーシ21に固定する二つの第1の雄ネジ部材61Bとを含む。二つの第1の雄ネジ部材61Aは、Y方向に間隔を空けて並べられている。二つの第1の雄ネジ部材61Bは、二つの第1の雄ネジ部材61Aに対してX方向の反対方向側に位置し、Y方向に間隔を空けて並べられている。また、第2の雄ネジ部材62は、基板ユニット3のX方向側の部分をシャーシ21に固定する。二つの第2の雄ネジ部材62は、第1の雄ネジ部材61よりもZ方向の反対方向に位置し、Y方向に間隔を空けて並べられている。
【0049】
図4は、第1の実施形態の電子機器1の基板ユニット3の取付構造の一部の例示的な斜視図である。詳細には、
図4は、シャーシ21における後壁2eと左壁2dとの間の角部の上部を示している。
【0050】
図4に示されるように、シャーシ21は、固定部21aを有する。固定部21aは、後壁2eのZ方向側の端部からX方向に張り出している。固定部21aは、Z方向を厚さ方向とし、Y方向を長手方向とする帯板状に構成されている。固定部21aは、第1の固定部の一例である。
【0051】
固定部21aには、Z方向を軸方向とする第1の雌ネジ部63Aが設けられている。第1の雌ネジ部63Aは、固定部21aを貫通して設けられている。
【0052】
また、後壁2eには、後壁2eをX方向に貫通した孔2e1(第2の孔)が設けられている。孔2e1は、第2の孔の一例である。
【0053】
また、基板ユニット3の張出壁51gには、孔51g1が設けられている。孔51g1は、例えば、Y方向に間隔を空けて二つ設けられている。なお、
図4では、一つの孔51g1が示されている。孔51g1は、張出壁51gをZ方向に貫通している。孔51g1は、第1の孔の一例であり、張出壁51gは、第1の被固定部の一例である。
【0054】
第1の雄ネジ部材61Aは、第1の頭部61aと、第1の雄ネジ部61bと、を有する。第1の雄ネジ部61bは、第1の頭部61aからZ方向の反対方向に延びている。第1の雄ネジ部61bは、第1の頭部61aからZ方向の反対方向に延びている。
【0055】
第2の雄ネジ部材62は、第2の頭部62aと、第2の雄ネジ部62bと、を有する。第2の雄ネジ部62bは、第2の頭部62aからX方向の反対方向に延びている。
【0056】
図5は、第1の実施形態の電子機器11の基板ユニットの取付構造の一部の例示的な断面図である。
図5に示されるように、基板ユニット3の天壁51aは、シャーシ21の固定部21aにZ方向側で重ねられており、天壁51aの孔51g1と固定部21aの第1の雌ネジ部63Aとが、Z方向に並んでいる。第1の雄ネジ部材61Aの第1の頭部61aは、基板ユニット3の天壁51aに対してZ方向側に重ねられている。第1の雄ネジ部材61Aの第1の雄ネジ部61bは、孔51g1に挿入され第1の雌ネジ部63Aと結合している。このようにシャーシ21と基板ユニット3とを結合した第1の雄ネジ部材61Aは、シャーシ21に対してZ方向に取り外し可能である。
【0057】
図6は、第1の実施形態の電子機器1の基板ユニット3の取付構造の一部の例示的な断面図である。
図6に示されるように、基板ユニット3の後壁51cは、シャーシ21の後壁2eに対してX方向の反対方向側に重ねられている。基板ユニット3の後壁51cには、第2の雌ネジ部64が設けられている。第2の雌ネジ部64は、後壁51cを貫通している。第2の雄ネジ部材62の第2の頭部62aは、後壁2eに対してX方向側に重ねられている。第2の雄ネジ部材62の第2の雄ネジ部62bは、孔2e1に挿入され第2の雌ネジ部64と結合されている。このようにシャーシ21と基板ユニット3とを結合した第2の雄ネジ部材62は、X方向に取り外し可能である。
【0058】
図7は、第1の実施形態の電子機器1の基板ユニット3の取付構造の一部の例示的な分解斜視図である。
図7に示されるように、シャーシ21は、固定部21bを有する。固定部21bは、ファンホルダ41の後壁41bからX方向に張り出している。固定部21bは、Z方向を厚さ方向とした板状に構成されている。固定部21bは、第1の固定部の一例である。
【0059】
固定部21bには、Z方向を軸方向とする第1の雌ネジ部63Bが設けられている。第1の雌ネジ部63は、固定部21aを貫通して設けられている。以後、第1の雌ネジ部63Aと第1の雌ネジ部63Bの総称として、第1の雌ネジ部63を用いる。
【0060】
基板ユニット3の張出壁51dには、孔51d1が設けられている。孔51d1は、一例として、Y方向に間隔を空けて二つ設けられている。なお、
図7では、一つの孔51d1が示されている。孔51d1は、張出壁51dをZ方向に貫通している。孔51d1は、第1の孔の一例であり、張出壁51dは、第1の被固定部の一例である。
【0061】
第1の雄ネジ部材61Bは、第1の雄ネジ部材61Aと同様の構成を有する。すなわち、第1の雄ネジ部材61Bは、第1の頭部61aと、第1の雄ネジ部61bと、を有する。第1の雄ネジ部61bは、第1の頭部61aからZ方向の反対方向に延びている。
【0062】
基板ユニット3の張出壁51dは、シャーシ21の固定部21bにZ方向側で重ねられており、張出壁51dの孔51d1と固定部21bの第1の雌ネジ部63Bとが、Z方向に並んでいる。第1の雄ネジ部材61Bの第1の頭部61aは、基板ユニット3の張出壁51dに対してZ方向側に重ねられている。第1の雄ネジ部材61Bの第1の雄ネジ部61bは、孔51d1に挿入され第1の雌ネジ部63Bと結合している。このようにシャーシ21と基板ユニット3とを結合した第1の雄ネジ部材61Bは、シャーシ21に対してZ方向に取り外し可能である。
【0063】
以上の構成の電子機器1では、
図1に示されるように、シャーシ21に対してカバー22が取り外されて収容室2gがZ方向に開放された状態で、基板ユニット3がシャーシ21の外部に露出され、基板ユニット3がシャーシ21に対してZ方向に取り外し可能である。
【0064】
以上のように、本実施形態では、電子機器1は、シャーシ21と、カバー22と、ファン42と、第1の基板5と、第1のコネクタ15と、基板ユニット3と、を備える。シャーシ21には、Z方向(第1の方向)に開口した収容室2gが設けられている。カバー22は、収容室2gに対して底壁2aとは反対側に位置し収容室2gを覆う。カバー22は、シャーシ21に着脱可能である。ファン42は、収容室2gに収容されシャーシ21に固定されている。第1の基板5は、収容室2gに収容されシャーシ21に固定されている。第1のコネクタ15は、第1の基板5に設けられている。第1のコネクタ15には、第1の方向に開口した挿入口15aが設けられている。基板ユニット3は、ホルダ51と、中継基板52と、第2のコネクタ54と、第3のコネクタ55と、導風部材53を有し、シャーシ21に着脱可能である。中継基板52は、ホルダ51に支持されている。第2のコネクタ54は、中継基板52から第1の方向の反対方向に突出している。第3のコネクタ55は、第2のコネクタ54よりもZ方向に位置している。第2のコネクタ54は、挿入口15aに挿入されている。第3のコネクタ55には、拡張カード80のコネクタ80bが接続可能である。導風部材53は、ファン42と中継基板52との間に位置し、ファン42によって動かされる収容室2g内の空気を対象物に導く。シャーシ21に対してカバー22が取り外された状態で、基板ユニット3がシャーシ21に対してZ方向に取り外し可能である。
【0065】
このような構成によれば、ファン42による冷却の対象物に応じた設計変更を行う場合には、導風部材53がファン42による冷却の対象物に応じて異なる複数種類の基板ユニット3を用意して、基板ユニット3を差し替えればよい。すなわち、基板ユニット3だけを変更するだけで、ファン42による冷却の対象物に応じた設計変更を行うことができる。よって、ファン42による冷却の対象物に応じた設計変更を少ない要素変更で行うことができる。これにより、電子機器1の仕様に対するユーザの要求の多様化に対して、少ない種類の部品(リソース)で対応することができる。
【0066】
また、電子機器1は、第1の雄ネジ部材61と、第2の雄ネジ部材62と、を備える。シャーシ21は、Z方向を厚さ方向とする底壁2aと、Z方向と直交し収容室2gから収容室2gの外側に向かうX方向を厚さ方向とし底壁2aからZに延びた後壁2e(側壁)と、底壁2aよりもZ方向に位置し、Z方向を厚さ方向とする板状の固定部21a,21b(第1の固定部)を有する。固定部21a,21bには、Z方向を軸方向とする第1の雌ネジ部63が設けられている。後壁2eには、後壁2eをX方向に貫通した孔2e1(第2の孔)が設けられている。基板ユニット3は、ホルダ51に設けられ、固定部21a,21bにZ方向側で重ねられ、Z方向を厚さ方向とする板状の張出壁51d,51g(第1の被固定部)と、ホルダ51に設けられ、後壁2eにX方向の反対方向側で重ねられ、X方向を厚さ方向とする板状の後壁51c(第2の被固定部)と、を有する。張出壁51d,51gには、第1の雌ネジ部63に対してZ方向側に位置し、張出壁51d,51gをZ方向に貫通した孔51d1,51g1(第1の孔)が設けられている。後壁51cには、孔2e1に対してX方向の反対方向側に位置し、X方向を軸方向とする第2の雌ネジ部64が設けられている。第1の雄ネジ部材61は、張出壁51d,51gに対してZ方向側に重ねられた第1の頭部61aと、第1の頭部61aからZ方向の反対方向に延び孔51d1,51g1に挿入され第1の雌ネジ部63と結合した第1の雄ネジ部61bと、を有する。第1の雄ネジ部材61は、シャーシ21に対してカバー22が取り外された状態でZ方向に取り外し可能である。第2の雄ネジ部材62は、後壁2eに対してX方向側に重ねられた第2の頭部62aと、第2の頭部62aからX方向の反対方向に延び孔2e1に挿入され第2の雌ネジ部64と結合された第2の雄ネジ部62bと、を有する。第2の雄ネジ部材62は、X方向に取り外し可能である。
【0067】
このような構成によれば、基板ユニット3が第1の雄ネジ部材61と第2の雄ネジ部材62とによってシャーシ21に固定されているので、基板ユニット3が第1の雄ネジ部材61と第2の雄ネジ部材62との一方だけでシャーシ21に固定される構成に比べて、基板ユニット3をシャーシ21に強固に固定することができる。
【0068】
また、電子機器1は、ファン42を備える。ファン42は、収容室2gに収容され、シャーシ21に固定されている。基板ユニット3は、導風部材53を有する。導風部材53は、ホルダ51に固定され、ファン42によって動かされる収容室2g内の空気を対象物に導く。
【0069】
このような構成によれば、導風部材53によって、ファン42によって動かされる収容室2g内の空気を対象物に導くことができるので、対象物を冷却することができる。
【0070】
また、電子機器1は、上面5aに設けられたCPU14(プロセッサ))と、CPU14に対してZ方向側に位置し、CPU14に重ねられたヒートシンク16と、を備える。対象物は、ヒートシンク16である。
【0071】
このような構成によれば、ファン42によって動かされる収容室2g内の空気によって、ヒートシンク16を介してCPU14を冷却することができる。
【0072】
<第2の実施形態>
図8は、第2の実施形態の電子機器1の例示的な断面図である。
図8に示される本実施形態は、第1の実施形態の基板ユニット3に替えて基板ユニット103が設けられている点が主に第1の実施形態と異なる。なお、本実施形態では、CPU14およびヒートシンク16は、設けられていない。ただし、CPU14とは別のCPU(不図示)は、第1の実施形態と同様に設けられている。
【0073】
図9は、第2の実施形態の電子機器1の基板ユニット103の例示的な斜視図である。
図9に示されるように、基板ユニット3Aは、基板ユニット3と同様に、ホルダ51と、中継基板52と、を有する。ただし、基板ユニット3Aは、導風部材53に替えて導風部材153を有する。
【0074】
導風部材153は、張出壁51d,51gに対してZ方向の反対方向側に位置し、右壁51eのY方向側の面からY方向に突出している。導風部材153は、ファン42と中継基板52との間に位置している。導風部材153は、中継基板52に対してX方向の反対方向側に配置されている。また、導風部材153は、ファン42に対してX方向側に間隔を空けて配置され、ファン42とX方向に並べられている。導風部材153とホルダ51の天壁51aとの間には、空気の流路156(空間)が形成されている。すなわち、導風部材153は、ホルダ51の開口部51f内を区画して、流路156を形成している。流路156は、右壁51eに面している。導風部材153は、ネジ等の結合具によって固定されている。導風部材153は、板状である。
【0075】
導風部材153は、板部153a,153b,153cを有する。板部153aは、X方向に向かうにつれてZ方向に向かうように、X方向およびZ方向に対して傾斜している。板部153bは、板部53aのX方向側の端部から、X方向に延びている。板部153bは、Z方向と交差する方向(XY平面)に広がっている。板部153cは、板部53aのX方向側の端部から、X方向に延びている。板部153cは、X方向に向かうにつれてZ方向に向かうように、X方向およびZ方向に対して傾斜している。
【0076】
図8に示されるように、導風部材53は、ファン42によって動かされる収容室2g内の空気を、コネクタ80bが第3のコネクタ55に接続された拡張カード80に導く。空気は、導風部材53と、導風部材53のZ方向側に間隔を空けて位置する天壁51aとの間の流路56を通る。導風部材53は、拡張カード80のカード本体80aの下壁に設けられた吸気口80cに空気を導く。
図8中の矢印Fは、空気の流れ方向を示す。拡張カード80は、対象物の一例である。
【0077】
なお、シャーシ21に対する基板ユニット3Aの取付構造は、シャーシ21に対する基板ユニット3の取付構造と同じである。
【0078】
以上のように、本実施形態では、対象物は、コネクタ80bが第3のコネクタ55に接続された拡張カード80である。
【0079】
このような構成によれば、ファン42によって動かされる収容室2g内の空気によって拡張カード80を冷却することができる。
【0080】
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0081】
1…電子機器
2…筐体、
2a…底壁
2e…後壁(側壁)
2e1…孔(第2の孔)
2g…収容室
3,103…基板ユニット
5…第1の基板
14…CPU(プロセッサ)
15…第1のコネクタ
15a…挿入口
16…ヒートシンク(対象物)
21…シャーシ
21a,21b…固定部(第1の固定部)
22…カバー
42…ファン
51…ホルダ
51c…後壁(第2の被固定部)
51d,51g…張出壁(第1の被固定部)
51d1,51g1…孔(第1の孔)
52…中継基板
53,153…導風部材
54…第2のコネクタ
55…第3のコネクタ
61,61A,61B…第1の雄ネジ部材
61a…第1の頭部
61b…第1の雄ネジ部
62…第2の雄ネジ部材
62a…第2の頭部
62b…第2の雄ネジ部
63…第1の雌ネジ部
64…第2の雌ネジ部
80…拡張カード(対象物)
80b…コネクタ