(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023045289
(43)【公開日】2023-04-03
(54)【発明の名称】車両制御装置および車両制御方法
(51)【国際特許分類】
G08G 1/16 20060101AFI20230327BHJP
B60W 50/14 20200101ALI20230327BHJP
【FI】
G08G1/16 C
B60W50/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021153602
(22)【出願日】2021-09-21
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002365
【氏名又は名称】弁理士法人サンネクスト国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】森田 祥一郎
【テーマコード(参考)】
3D241
5H181
【Fターム(参考)】
3D241BA59
3D241BA60
3D241CE05
3D241DA12Z
3D241DA52Z
3D241DB02Z
3D241DB05Z
3D241DB32Z
3D241DC25Z
3D241DC33Z
5H181AA01
5H181BB13
5H181CC03
5H181CC04
5H181CC24
5H181FF04
5H181FF27
5H181FF33
5H181LL01
5H181LL02
5H181LL04
5H181LL07
5H181LL08
5H181LL09
(57)【要約】
【課題】運転者が適切な運転操作を直感的に把握できる車両制御装置を提供する。
【解決手段】車両制御装置が搭載されている車両の周囲の障害物を検出する検出部と、車両と検出部により検出された障害物との接近を評価可能な接近度に応じて、障害物に向かう運転操作が行われているデバイスに対して加えられる負荷の負荷量を計算する計算部と、検出部により検出された障害物に向かう運転操作が行われているデバイスに、計算部により計算されたデバイスの負荷量の負荷を加える制御をする制御部と、を設けるようにした。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載される車両制御装置であって、
前記車両制御装置が搭載されている車両の周囲の障害物を検出する検出部と、
前記車両と前記検出部により検出された障害物との接近を評価可能な接近度に応じて、前記障害物に向かう運転操作が行われているデバイスに対して加えられる負荷の負荷量を計算する計算部と、
前記検出部により検出された障害物に向かう運転操作が行われているデバイスに、前記計算部により計算された前記デバイスの負荷量の負荷を加える制御をする制御部と、
を備える車両制御装置。
【請求項2】
前記接近度として、前記車両の進行方向と前記障害物が位置する方向との差を特定する特定部を備え、
前記障害物に向かう運転操作が行われているデバイスは、ハンドルであり、
前記計算部は、前記特定部により特定される前記車両の進行方向と前記障害物が位置する方向との差に応じて、前記ハンドルに対して加えられる負荷の負荷量を計算する、
請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記接近度として、前記車両の進行方向と前記障害物が位置する方向との差を特定する特定部を備え、
前記障害物に向かう運転操作が行われているデバイスは、アクセルペダルであり、
前記計算部は、前記特定部により特定される前記車両の進行方向と前記障害物が位置する方向との差に応じて、前記アクセルペダルに対して加えられる負荷の負荷量を計算する、
請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記接近度として、前記車両と前記障害物との距離を特定する特定部を備え、
前記計算部は、前記特定部により特定される距離に応じて、前記障害物に向かう運転操作が行われているデバイスに対して加えられる負荷の負荷量を計算する、
請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項5】
前記接近度として、前記車両の速度、前記車両の加速度、または前記車両に対する前記障害物の相対速度を特定する特定部を備え、
前記計算部は、前記特定部により特定される前記車両の速度、前記車両の加速度、または前記車両に対する前記障害物の相対速度に応じて、前記障害物に向かう運転操作が行われているデバイスに対して加えられる負荷の負荷量を計算する、
請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項6】
前記制御部により前記デバイスに負荷が加えられていることを示す情報を表示装置および/またはスピーカを介して出力する出力部を備える、
請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項7】
車両に搭載される車両制御装置における車両制御方法であって、
検出部が、前記車両制御装置が搭載されている車両の周囲の障害物を検出することと、
計算部が、前記車両と前記検出部により検出された障害物との接近を評価可能な接近度に応じて、前記障害物に向かう運転操作が行われているデバイスに対して加えられる負荷の負荷量を計算することと、
制御部が、前記検出部により検出された障害物に向かう運転操作が行われているデバイスに、前記計算部により計算された前記デバイスの負荷量の負荷を加える制御をすることと、
を含む車両制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、車両の運転操作を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両の周囲に障害物が存在する場合に、表示および音により運転者および同乗者に警告を行う衝突防止用警告装置が知られている。かかる衝突防止用警告装置における表示および音による警告では、運転者が何についての警告であるかを容易に認識できないことがある。
【0003】
この点、運転者に確実に危険を察知させることができる車両用操舵装置が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の技術では、危険な方向へ転舵された際に、ステアリングホイールSWに所要の操舵反力が与えられるので、安全確保を達成できる。しかしながら、特許文献1に記載の技術では、操舵反力が一律に与えられるので、運転者は、どのくらい危険な運転操作であるかを把握することが難しい。
【0006】
本発明は、以上の点を考慮してなされたもので、運転者が適切な運転操作を直感的に把握できる車両制御装置等を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明においては、車両に搭載される車両制御装置であって、前記車両制御装置が搭載されている車両の周囲の障害物を検出する検出部と、前記車両と前記検出部により検出された障害物との接近を評価可能な接近度に応じて、前記障害物に向かう運転操作が行われているデバイスに対して加えられる負荷の負荷量を計算する計算部と、前記検出部により検出された障害物に向かう運転操作が行われているデバイスに、前記計算部により計算された前記デバイスの負荷量の負荷を加える制御をする制御部と、を設けるようにした。
【0008】
上記構成では、例えば、障害物に車両が向かう運転操作が行われているデバイスに、車両と障害物との接近度に応じた負荷が加えられることで、当該運転操作が適切な運転操作であるか否かを直感的に運転者に分からせることができる。また、当該運転操作が行われているデバイスに負荷が加えられることで、車両と障害物との接近を事前に抑制することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、安全性の高い車両制御装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】第1の実施の形態による車両制御装置に係る構成の一例を示す図である。
【
図2】第1の実施の形態による車両に係る構成の一例を示す図である。
【
図3】第1の実施の形態による車両制御装置の機能構成の一例を示す図である。
【
図4】第1の実施の形態による運転制御情報の一例を示す図である。
【
図5】第1の実施の形態による運転制御処理の一例を示す図である。
【
図6】第1の実施の形態による障害物として扱わない物体の一例を示す図である。
【
図7】第1の実施の形態による運転操作支援情報の一例を示す図である。
【
図8】第1の実施の形態による負荷量を計算するための関数の一例を示す図である。
【
図9】第1の実施の形態による車両と障害物との位置関係の一例を示す図である。
【
図10】第1の実施の形態による車両が位置する場所の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(I)第1の実施の形態
以下、本発明の一実施の形態を詳述する。ただし、本発明は、実施の形態に限定されるものではない。
【0012】
本実施の形態に係る車両制御装置は、例えば、車両制御装置が搭載されている車両と当該車両の周囲の障害物との接近度に基づいて、ハンドルの操作(ステアリングの操舵)に対して加える負荷(反力)を変化させる。
【0013】
接近度は、車両と障害物との接近を評価可能な値である。接近度は、例えば、車両の進行方向と障害物が位置する方向との差(角度差)、車両と障害物との距離、車両の速度、車両の加速度、障害物の速度、障害物の加速度、車両に対する障害物の相対速度等である。なお、車両と障害物との接近は、車両が障害物に近づくことであってもよいし、障害物が車両に近づくことであってもよいし、車両および障害物が互いに近づくことであってもよい。
【0014】
上記構成によれば、例えば、ハンドルの操作に対して接近度に対応した負荷が加えられるので、車両と障害物との接近、接触等を未然に防ぐことができる。また、例えば、車両が停車している場合に、このまま進むと危険であると判断されたときにハンドルの操作に対して負荷が加えられることで、運転者は、車両の動作前に危険を知ることができる。
【0015】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。特に限定しない限り、各構成要素は、単数でも複数でも構わない。
【0016】
なお、以下の説明では、図面において同一要素については、同じ番号を付し、説明を適宜省略する。また、同種の要素を区別しないで説明する場合には、枝番を含む参照符号のうちの共通部分(枝番を除く部分)を使用し、同種の要素を区別して説明する場合は、枝番を含む参照符号を使用することがある。例えば、デバイスを特に区別しないで説明する場合には、「デバイス101」と記載し、個々のデバイスを区別して説明する場合には、「ハンドル101-1」、「アクセルペダル101-2」のように記載することがある。
【0017】
本明細書等における「第1」、「第2」、「第3」等の表記は、構成要素を識別するために付するものであり、必ずしも、数または順序を限定するものではない。また、構成要素の識別のための番号は、文脈毎に用いられ、1つの文脈で用いた番号が、他の文脈で必ずしも同一の構成を示すとは限らない。また、ある番号で識別された構成要素が、他の番号で識別された構成要素の機能を兼ねることを妨げるものではない。
【0018】
図1において、100は、全体として第1の実施の形態による車両制御装置を示す。車両制御装置100は、車両110に搭載され、運転者に各種の情報を提示したり、車両110の運転を支援したりする。
【0019】
例えば、車両制御装置100は、障害物120の方向に車両110が向かうデバイス101の操作(運転操作)を検出し、車両110と障害物120との接近度に応じて当該運転操作に対して負荷102を加える。
【0020】
より具体的には、車両制御装置100は、障害物120の方向にハンドル101-1が操作された場合、ハンドル101-1の操作量に対応する負荷102-1をハンドル101-1に加える。例えば、車両制御装置100は、車両110の進行方向103と障害物120が位置する方向104との角度差105が小さくなる(つまり接近度が大きくなる)に従って、ハンドル101-1に対する負荷102-1を大きくする。また、例えば、車両制御装置100は、車両110と障害物120との距離が短くなる(つまり接近度が大きくなる)に従って、ハンドル101-1に対する負荷102-1を大きくしてもよい。
【0021】
また、車両110が障害物120に向いている際、アクセルペダル101-2が操作された場合、車両制御装置100は、アクセルペダル102-2に負荷102-2を加える。例えば、車両制御装置100は、角度差105が小さくなる(つまり接近度が大きくなる)に従って、アクセルペダル101-2に対する負荷102-2を大きくする。また、例えば、車両制御装置100は、車両110と障害物120との距離が短くなる(つまり接近度が大きくなる)に従って、アクセルペダル101-2に対する負荷102-2を大きくしてもよい。
【0022】
なお、車両制御装置100は、ハンドル101-1に対する負荷102-1を大きくすると共に、アクセルペダル101-2に対する負荷102-2を大きくしてもよいし、図示は省略するシートベルトに対する負荷102を大きくしてもよい。例えば、シートベルトに対する負荷102が加えられた場合、運転者および/または同乗者がシートベルトを引き出す際に、より大きな力が必要となる。上記構成によれば、例えば、車両110が障害物120に接近している際、運転者および/または同乗者の乗車姿勢が変わったときにシートベルトを引き出す力の変化を感じることで、運転者および/または同乗者は、障害物120の接近に気付くことができる。
【0023】
図2は、車両110に係る構成の一例を示す図である。車両110は、カメラECU(Electronic Control Unit)210、ナビゲーション装置220等を備える。
【0024】
カメラECU210は、画像処理装置の一例であり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を含むマイクロコントローラを主体として構成される。カメラECU210は、車両110の周囲を撮像するカメラ230を制御するとともに、カメラ230から出力される画像信号に基づいて映像を生成する。また、カメラECU210は、カメラ230により撮像された車両110の周囲の画像から物体を検出したり、物体までの距離、物体の方向、および物体の速度を測定したりする。
【0025】
なお、車両110には、LiDAR(Light Detection And Ranging)、SONAR(Sound Navigation Ranging)等のセンサが設けられていてもよい。この場合、当該センサにより、物体までの距離、物体の方向、および物体の速度が測定されてもよい。
【0026】
ナビゲーション装置220は、例えばタッチスクリーンであり、カメラECU210で生成された映像等の画像を表示したり、運転者等のユーザからの入力操作を受け付けたりする。より具体的には、ナビゲーション装置220は、各種の情報を表示するモニタ221と、ユーザが入力操作するためのタッチパネル222と、音を出力するスピーカ223とを備える。
【0027】
なお、入力操作が可能な操作部としては、タッチパネル222の他に、モニタ221の周囲に設けられる各種の操作ボタン、ロータリーダイヤル、ジョイスティック等があってもよい。付言するならば、ナビゲーション装置220は、経路案内用の地図データ等を記憶し、この地図データと、図示は省略するGPS(Global Positioning System)装置等により検出された車両110の現在の位置データとに基づいて、ユーザが設定した目標地点までの経路案内を行ってもよい。
【0028】
また、ナビゲーション装置220は、車輪速センサ240、操舵角センサ250および車両制御ECU260と通信可能に接続されている。車輪速センサ240は、車両110の車輪速を検出する。車輪速センサ240により検出された検出情報(例えば、車輪速)は、ナビゲーション装置220および車両制御ECU260に入力される。操舵角センサ250は、車両110のハンドル101-1(ステアリング)の操舵角を検出する。操舵角センサ250により検出された検出情報(例えば、操舵角)は、ナビゲーション装置220および車両制御ECU260に入力される。
【0029】
車両制御ECU260は、車両制御装置100の一例であり、CPU、ROM、RAM等を含むマイクロコントローラを主体として構成される。車両制御ECU260は、カメラECU210、ナビゲーション装置220、車輪速センサ240、および操舵角センサ250から入力された各情報、ROMに記憶された運転制御情報等に基づいて、制御ユニット270を介してアクチュエータ280を駆動制御し、車両110の運転操作を支援する各種処理を実行する。なお、車両制御ECU260の機能については、
図3を用いて後述する。また、運転制御情報については、
図4を用いて後述する。
【0030】
制御ユニット270は、ステアリング制御ユニット270-1、スロットル制御ユニット270-2、ブレーキ制御ユニット270-3、シートベルト制御ユニット270-4等である。アクチュエータ280は、パワステアクチュエータ280-1、スロットルアクチュエータ280-2、ブレーキアクチュエータ280-3、シートベルトアクチュエータ280-4等である。
【0031】
図3は、車両制御ECU260の機能構成の一例を示す図である。
【0032】
車両制御ECU260は、取得部301と、検出部302と、特定部303と、計算部304と、制御部305と、出力部306とを備える。
【0033】
取得部301は、カメラECU210から車両110に係る情報(車両110の周囲の物体、物体の速度、物体との距離等の情報)を取得する。検出部302は、取得部301により取得された車両110に係る情報をもとに、車両制御装置100が搭載されている車両110の周囲の障害物120を検出する。特定部303は、接近度として、車両110の進行方向と障害物120が位置する方向との差(角度差105)、車両110と障害物120との距離、車両110の速度、車両110の加速度、車両110に対する障害物120の相対速度等を特定する。計算部304は、特定部303により特定された接近度に応じて、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101に対して加えられる負荷の負荷量を計算する。制御部305は、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101に、計算部304により計算された当該デバイス101の負荷量の負荷を加える制御をする。出力部306は、デバイス101に負荷が加えられていることを示す情報をモニタ221および/またはスピーカ223を介して出力する。
【0034】
車両制御ECU260の機能(取得部301、検出部302、特定部303、計算部304、制御部305、出力部306等)は、例えば、CPUがROMに格納されたプログラムをRAMに読み出して実行すること(ソフトウェア)により実現されてもよいし、専用の回路等のハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとが組み合わされて実現されてもよい。なお、車両制御ECU260の1つの機能は、複数の機能に分けられていてもよいし、複数の機能は、1つの機能にまとめられていてもよい。また、車両制御ECU260の機能の一部は、別の機能として設けられてもよいし、他の機能に含められていてもよい。また、車両制御ECU260の機能の一部は、車両制御ECU260と通信可能な他のコンピュータにより実現されてもよい。
【0035】
図4は、運転制御情報の一例(運転制御テーブル400)を示す図である。
【0036】
運転制御テーブル400には、方向410、距離420、および速度430に対応して、負荷レベル440と負荷タイミング450との情報が記憶されている。
【0037】
方向410は、角度差105が小さいか大きいか(狭いか広いか)を識別するための閾値(方向パラメータ)である。距離420は、車両110と障害物120との距離が短いか長いか(近いか遠いか)を識別するための閾値(距離パラメータ)である。速度430は、車両110の速度が大きいか小さいか(速いか遅いか)を識別するための閾値(速度パラメータ)である。
【0038】
負荷レベル440は、デバイス101に加えられる負荷の大きさを示す値(レベル)であり、値が高いほど、デバイス101に加えられる負荷が大きいことを示す。なお、図示は省略するが、負荷レベル440ごとに、ハンドル101-1に加えられる負荷の負荷量、アクセルペダル101-2に加えられる負荷の負荷量、シートベルトに加えられる負荷の負荷量がROMに記憶されている。つまり、負荷レベル440の値が決定されると、デバイス101に加えられる負荷の負荷量が特定される。
【0039】
運転制御テーブル400では、距離および速度が同じであるケースにおいて、角度差105が小さい場合は、大きい場合と比べて、負荷レベル440が高く設定されている。また、運転制御テーブル400では、角度差105および速度が同じであるケースにおいて、車両110と障害物120との距離が短い場合は、長い場合と比べて、負荷レベル440が高く設定されている。また、運転制御テーブル400では、角度差105および距離が同じであるケースにおいて、車両110の速度が大きい場合は、小さい場合と比べて、負荷レベル440が高く設定されている。
【0040】
負荷タイミング450は、デバイス101に負荷が加えられるタイミング(「即」または「段階的」)である。段階的とは、例えば、決定した負荷レベル440の負荷量まで所定の時間ごとに負荷レベル440を1つ上げることである。また、例えば、決定した負荷レベル440の負荷量まで所定の時間内で徐々に負荷量を上げることであってもよい。また、例えば、決定した負荷レベル440の負荷量の負荷をかけ始める時間を遅らせることであってもよい。負荷タイミング450の設定によれば、例えば、右折等のために障害物120の方向に行かなければならない運転操作において、接近度に余裕があるときは、段階的に負荷をかけることで、当該運転操作を邪魔することを回避できる。
【0041】
なお、負荷タイミング450は、
図4に示す例に限らない。運転制御テーブル400では、負荷レベル440が相対的に高い場合、直ぐに負荷が加えられ、負荷レベル440が相対的に低い場合、段階的に負荷が加えられるように負荷タイミング450が設定されてもよい。
【0042】
図5は、運転制御処理の一例を示す図である。運転制御処理は、例えば、図示は省略するエンジンスタートボタンが押下されたことを契機に開始される(S501)。
【0043】
S502では、取得部301は、カメラ230等のセンサにより車両110の周囲がセンシングされた車両110に係る情報を取得する。例えば、取得部301は、カメラECU210から、物体までの距離、物体の方向、および物体の速度を取得する。なお、LiDAR、SONAR等のセンサにより測定された物体までの距離、物体の方向、および物体の速度を取得部301が取得する構成であってもよい。
【0044】
S503では、検出部302は、障害物120を検出したか否かを判定し、障害物120を検出したと判定した場合、S504に処理を移し、障害物120を検出しなかったと判定した場合、S502に処理を移す。
【0045】
例えば、検出部302は、S502において検出された物体が障害物120であるか否かを判定する。障害物120は、基本的には、車両110とは異なる車両(他車両)、人、壁、ガードレール等、車両110の移動の妨げとなる物体である。ただし、
図6に示すような他車両を障害物120でないと判定してもよい。
【0046】
図6は、障害物120として扱わない物体の一例(他車両600)を示す図である。なお、障害物120として扱わない物体は、
図6に示すものに限らない。
【0047】
図6に示す場面610は、車両110に対する他車両600の相対速度が0km/h以上である場面(他車両600の速度が車両110の速度以上である場面)を示す。場面610-1では、車両110の速度が40km/hであり、他車両600の速度が40km/hであるので、相対速度が0km/hである。よって、場面610-1の他車両600は、障害物120でないと判定される。場面610-2では、車両110の速度が20km/hであり、他車両600の速度が40km/hであるので、相対速度が20km/hである。よって、場面610-2の他車両600は、障害物120でないと判定される。
【0048】
場面620は、車両110と他車両600とが同一のレーンを走行し、かつ、車両110が他車両600の後ろを走行している場面を示す。場面620-1では、例えば、運転者が他車両600を追い越すためにアクセルペダル101-2を操作したときに負荷が加えられると、追い越しが困難になってしまう。よって、場面620-1の他車両600は、障害物120でないと判定される。場面620-2では、カーブ等のコーナリングにおいて運転者がハンドル101-1を操作しているときに他車両600が前方に存在することで負荷が加えられると、コーナリングし難くなってしまう。よって、場面620-2の他車両600は、障害物120でないと判定される。
【0049】
S504では、特定部303は、接近度を算出(特定)する。より具体的には、特定部303は、S502において取得された物体までの距離、物体の方向、および物体の速度を、障害物120までの距離、障害物120の方向、および障害物120の速度として特定する。また、特定部303は、操舵角センサ250により検出された操舵角と車両110の位置情報とから算出される車両110の進行方向と、障害物120の方向とから角度差105を特定する。なお、車両110の位置情報は、図示は省略するGPS装置等により取得される。また、特定部303は、車輪速センサ240により検出された車輪速から、車両110の速度および車両110の加速度を特定する。
【0050】
S505では、計算部304は、負荷量を計算する。例えば、計算部304は、運転制御テーブル400を参照し、S504において特定された角度差105が方向410の閾値より小さいか大きいかを判定し、特定された障害物120までの距離が距離420の閾値より短いか長いかを判定し、特定された車両110の速度が速度430の閾値より大きいか小さいかを判定し、該当する負荷レベル440を決定する。計算部304は、決定した負荷レベル440に対応して設けられている、ハンドル101-1の負荷量と、アクセルペダル101-2の負荷量と、シートベルトの負荷量とを車両制御ECU260のROMから読み出す。
【0051】
S506では、制御部305は、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101に対して負荷を加える。例えば、制御部305は、S505において計算されたハンドル101-1の負荷量をもとに、ハンドル101-1に負荷をかけるようにステアリング制御ユニット270-1に指示を送信する。ステアリング制御ユニット270-1は、当該指示を受信すると、パワステアクチュエータ280-1を介してハンドル101-1に負荷を加える。また、制御部305は、S505において計算されたアクセルペダル101-2に対する負荷量をもとに、アクセルペダル101-2に負荷をかけるようにスロットル制御ユニット270-2に指示を送信する。スロットル制御ユニット270-2は、当該指示を受信すると、スロットルアクチュエータ280-2を介してアクセルペダル101-2に負荷を加える。また、制御部305は、S505において計算されたシートベルトに対する負荷量をもとに、シートベルトに負荷をかけるようにシートベルト制御ユニット270-4に指示を送信する。シートベルト制御ユニット270-4は、当該指示を受信すると、シートベルトアクチュエータ280-4を介してシートベルトに負荷を加える。
【0052】
S507では、出力部306は、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101に負荷が加えられていることを示す情報(運転操作支援情報)をモニタ221および/またはスピーカ223を介して出力する。
【0053】
図7は、運転操作支援情報の一例(運転操作支援画面700)を示す図である。運転操作支援画面700は、ナビゲーション装置220のモニタ221に表示される。例えば、ナビゲーション装置220は、車両制御ECU260から運転操作支援情報を受信すると、運転操作支援情報をもとに運転操作支援画面700を生成する。運転操作支援情報には、ハンドル101-1に対する負荷量、アクセルペダル101-2に対する負荷量等の情報が含まれる。
【0054】
運転操作支援画面700には、車両110を示す自車両アイコン701、障害物120を示す障害物アイコン702、ハンドル101-1を示すハンドルアイコン711、アクセルペダル101-2を示すアクセルペダルアイコン712等が表示される。
【0055】
運転操作支援画面700-1は、負荷レベル440が「0」であるときの画面の一例を示す。運転操作支援画面700-1では、車両110が障害物120に向かう運転操作が行われていないので、ハンドルアイコン711-1およびアクセルペダルアイコン712-1は、通常の態様(第1の態様)で表示される。例えば、ハンドルアイコン711-1およびアクセルペダルアイコン712-1は、黒色で表示される。
【0056】
運転操作支援画面700-2は、負荷レベル440が「1」または「2」であるときの画面の一例を示す。運転操作支援画面700-2では、車両110が障害物120に向かう運転操作が行われ、相対的に小さな負荷がデバイス101に加えられているので、ハンドルアイコン711-2およびアクセルペダルアイコン712-2は、相対的に小さな負荷が加えられていることを示す態様(第2の態様)で表示される。例えば、ハンドルアイコン711-2およびアクセルペダルアイコン712-2は、黄色で表示される。また、例えば、ハンドルアイコン711-2は、障害物アイコン702(障害物120)に向かって穏やかに操作されていることを示すように緩やかに傾けられて表示される。また、ハンドルアイコン711-2には、障害物120に向かって穏やかに操作されていることを示す矢印713-2が付加されている。この場合、障害物120に向かって穏やかに操作されていることを示す音(例えば、「ピピッ、ピピッ、・・・」)がスピーカ223により出力されてもよい。
【0057】
運転操作支援画面700-3は、負荷レベル440が「3」または「4」であるときの画面の一例を示す。運転操作支援画面700-3では、車両110が障害物120に向かう運転操作が行われ、相対的に大きな負荷がデバイス101に加えられているので、ハンドルアイコン711-3およびアクセルペダルアイコン712-3は、相対的に大きな負荷が加えられていることを示す態様(第3の態様)で表示される。例えば、ハンドルアイコン711-3およびアクセルペダルアイコン712-3は、赤色で表示される。また、例えば、ハンドルアイコン711-3は、障害物120に向かってきつく操作されていることを示すようにきつく傾けられて表示される。また、ハンドルアイコン711-3には、障害物120に向かってきつく操作されていることを示す矢印713-3が付加されている。この場合、障害物120に向かってきつく操作されていることを示す音(例えば、「ピー、ピー、・・・」)がスピーカ223より出力されてもよい。
【0058】
上記構成によれば、デバイス101に負荷が加えられていることを示す情報が出力されるので、例えば、運転者は、車両110と障害物120とが接近しているために、デバイス101に負荷が加えられていることを容易に把握することができる。また、上記構成によれば、例えば、デバイス101に加えられる負荷が小さく、負荷が加えられていることに運転者が気づき難い場合であっても、運転者がデバイス101に負荷が加えられていることを容易に把握することができる。
【0059】
なお、運転操作支援画面700では、車両110が前進する場合を例に挙げて説明したが、車両110が後退する場合についても同様である。
【0060】
また、運転操作支援画面700は、上述の内容に限らない。例えば、運転操作支援画面700には、自車両アイコン701および障害物アイコン702の少なくとも一方が表示されなくてもよい。また、運転操作支援画面700は、ナビゲーション装置220のモニタ221に表示される構成に限らない。運転操作支援画面700は、図示は省略するメータ表示部、運転者、同乗者等が所有している携帯端末のディスプレイ等、他の表示装置に表示されてもよい。また、障害物120に向かって緩く操作またはきつく操作されていることを示す音は、ナビゲーション装置220のスピーカ223から出力される構成に限らない。これらの音は、車両110に設けられている他のスピーカ、運転者、同乗者等が所有している携帯端末のスピーカ等から出力されてもよい。
【0061】
S508では、出力部306は、手動終了であるか否かを判定し、手動終了であると判定した場合、運転制御処理を終了し(S509)、手動終了でないと判定した場合、S502に処理を移す。なお、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101に負荷を加える制御、当該デバイス101に負荷を加えていることを示す画面の表示、当該デバイス101に負荷を加えていることを示す音の出力は、それぞれ手動でON/OFFの設定が可能である。
【0062】
(第1の変形例)
上記の車両制御ECU260は、運転制御テーブル400を用いて負荷量を算出したが、予め定められた関数を用いて負荷量を計算してもよい。
【0063】
図8は、ハンドル101-1に対する負荷量を計算するための関数の一例(関数810)を示す図である。なお、関数810は、車両制御ECU260のROMに記憶されていてもよいし、プログラムに含まれていてもよい。
【0064】
関数810-1は、車両110と障害物120との角度差105から負荷量を算出するための関数である。関数810-2は、車両110と障害物120との距離から負荷量を算出するための関数である。関数810-3Aは、車両110の速度から負荷量を算出するための関数である。関数810-3Bは、車両110に対する障害物120の相対速度から負荷量を算出するための関数である。
【0065】
計算部304は、関数810-1を用いて算出した負荷量811-1と、関数810-2を用いて算出した負荷量811-2と、関数810-3(関数810-3Aまたは関数810-3B)を用いて算出した負荷量811-3とを加算して、ハンドル101-1に対する負荷量を計算する。
【0066】
ここで、計算部304は、速度(車両110の速度または車両110に対する障害物120の相対速度)だけで負荷をかけないように計算してもよい。この場合、計算部304は、必ず、障害物120が存在し、方向(角度差105)または距離による負荷を加えている場合に速度での負荷を加算する。
【0067】
また、
図8では、関数810は、一次関数である例を示したが、一次関数に限らない。関数810は、放物線等、n次関数であってもよい。
【0068】
なお、図示は省略するが、アクセルペダル101-2に対する負荷量を計算するための関数およびシートベルトに対する負荷量を計算するための関数も同様である。計算部304は、それぞれの関数を用いてアクセルペダル101-2に対する負荷量とシートベルトに対する負荷量とを計算する。
【0069】
(第2の変形例)
上記の車両制御ECU260は、方向と距離と速度とに応じて、負荷量を計算したが、これに限らない。例えば、車両制御ECU260は、方向のみに応じて負荷量を計算してもよいし、距離のみに応じて負荷量を計算してもよい。
【0070】
図9は、計算部304が距離に応じて負荷量を計算する場合の、車両110と障害物120との位置関係の一例を示す図である。
【0071】
場面910は、車両110と障害物120との距離が閾値L1内であるときの場面を示す。車両110と障害物120との距離が閾値L1の範囲内であるときは、例えば、計算部304は、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101について、最も高い負荷レベル(例えば、「4」)に対応する負荷量を計算する。
【0072】
場面920は、車両110と障害物120との距離が閾値L1と閾値L2(L1<L2)との範囲内であるときの場面を示す。車両110と障害物120との距離が閾値L1と閾値L2との範囲内であるときは、例えば、計算部304は、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101について、相対的に高い負荷レベル(「3」、「2」等)に対応する負荷量を計算する。
【0073】
場面930は、車両110と障害物120との距離が閾値L2の範囲外であるときの場面を示す。車両110と障害物120との距離が閾値L2の範囲外であるときは、例えば、計算部304は、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101に、負荷を加えないまたは負荷を殆ど加えない(負荷レベルが「0」、「1」等である)。
【0074】
このように、車両110から障害物120までの距離が短くなるに従って、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101に加えられる負荷の負荷量は大きくなる。
【0075】
なお、
図9では、車両110が前進する場合を例に挙げて説明したが、車両110が後退する場合についても同様である。
【0076】
ここで、計算部304は、例えば、車両110の速度、または車両110に対する障害物120の相対速度が大きくなるに従って、負荷量を判定する距離420の閾値(L1、L2等)を長くしてもよい。この場合、例えば、計算部304は、車両110の速度が閾値より大きい場合は、即時に負荷を加え、車両110の速度が閾値より小さい場合は、徐々に負荷を加えてもよい。また、例えば、計算部304は、車両110の加速度がプラスである場合は、即時に負荷を加え、車両110の加速度がマイナスである場合は、徐々に負荷を加えてもよい。
【0077】
なお、
図9では、計算部304が距離に応じて負荷量を計算する場合について説明したが、計算部304が方向(角度)に応じて負荷量を計算する場合も同様であるので、その説明については省略する。付言するならば、方向(角度)に応じて負荷量が計算される場合、車両110と障害物120との角度差105が小さくなるに従って、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101に加えられる負荷の負荷量が大きくなる。
【0078】
(第3の変形例)
上記の車両制御ECU260は、車両110の場所にかかわらず、負荷量を計算したが、これに限らない。例えば、車両制御ECU260は、車両110の場所に応じて負荷量を計算してもよい。
【0079】
図10は、車両110が位置する場所に応じて計算部304が負荷量を計算する場合の、車両110が位置する場所の一例を示す図である。
【0080】
場面1010は、車両110が道路以外(駐車場等)に位置する場面を示す。場面1010では、計算部304は、距離420の閾値を、車両110が道路に位置する場合と比べて短く設定、または、距離の関数810-2の傾きを、車両110が道路に位置する場合と比べて小さく設定する。
【0081】
場面1020は、車両110が一般道路以外の道路(高速道路、主要幹線道路等)に位置する場面を示す。場面1020では、計算部304は、距離420の閾値を、車両110が一般道路に位置する場合と比べて長く設定、または、距離の関数810-2の傾きを、車両110が一般道路に位置する場合と比べて大きく設定する。
【0082】
また、場面1020では、計算部304は、車両110に対する障害物120の相対速度に応じて負荷量を変更する。例えば、相対速度がプラスである場合は、計算部304は、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101に負荷を加えない(負荷量を「0」とする)。また、例えば、相対速度がマイナスである場合は、計算部304は、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101について、相対速度のマイナスが大きくなるに従って負荷量が大きくなるように計算する。
【0083】
本実施の形態において、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101は、例えば、ハンドル101-1である。この場合、例えば、特定部303により特定される角度差105が小さくなるに従って、計算部304が計算するハンドル101-1に対して加えられる負荷の負荷量が大きくなる。
【0084】
上記構成によれば、例えば、車両110と障害物120とが接近するに従って、徐々にハンドル101-1が重くなって運転者がハンドル101-1を操作し難くなるので、運転者は、ハンドル101-1の操作が適切であるか否かを直感的に把握することができる。
【0085】
また、本実施の形態において、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101は、例えば、アクセルペダル101-2である。この場合、例えば、特定部303により特定される角度差105が小さくなるに従って、計算部304が計算するアクセルペダル101-2に対して加えられる負荷の負荷量が大きくなる。
【0086】
上記構成によれば、例えば、車両110と障害物120とが接近するに従って、徐々にアクセルペダル101-2が重くなって運転者がアクセルペダル101-2を操作し難くなるので、運転者は、アクセルペダル101-2の操作が適切であるか否かを直感的に把握することができる。
【0087】
また、本実施の形態では、例えば、特定部303により特定された距離が短くなるに従って、計算部304が計算する負荷量が大きくなる。
【0088】
上記構成では、例えば、車両110と障害物120との距離が短いほど、障害物120に向かう運転操作が行われているデバイス101に負荷がかかって運転者が当該デバイス101を操作し難くなる。上記構成によれば、例えば、運転者は、当該デバイス101の操作が適切であるか否かを容易に把握することができる。
【0089】
また、本実施の形態では、例えば、特定部303により特定された車両110の速度、車両110の加速度、または車両110に対する障害物120の相対速度が大きくなるに従って、計算部304が計算する負荷量が大きくなる。
【0090】
上記構成では、車両110の速度、車両110の加速度、または車両110に対する障害物120の相対速度が大きいほど、障害物120に車両が向かう運転操作が行われているデバイス101に負荷がかかって運転者が当該デバイス101を操作し難くなる。上記構成によれば、例えば、運転者は、当該デバイス101の操作が適切であるか否かを容易に把握することができる。
【0091】
(II)付記
上述の実施の形態には、例えば、以下のような内容が含まれる。
【0092】
上述の実施の形態においては、本発明を車両制御装置に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々のシステム、装置、方法、プログラムに広く適用することができる。
【0093】
また、上述の実施の形態においては、
図6を用いて他車両600を障害物120として扱わない場合について述べたが、本発明はこれに限らない。例えば、全ての他車両600を障害物120として扱い、他車両600に向かう運転操作が行われているデバイス101に加えられる負荷の負荷量の計算において、負荷量「0」(負荷なし)として計算するようにしてもよい。
【0094】
また、上述の実施の形態において、プログラムの一部またはすべては、プログラムソースから、車両制御装置を実現するコンピュータのような装置にインストールされてもよい。プログラムソースは、例えば、ネットワークで接続されたプログラム配布サーバまたはコンピュータが読み取り可能な記録媒体(例えば非一時的な記録媒体)であってもよい。また、上述の説明において、2以上のプログラムが1つのプログラムとして実現されてもよいし、1つのプログラムが2以上のプログラムとして実現されてもよい。
【0095】
また、上述の実施の形態において、各テーブルの構成は一例であり、1つのテーブルは、2以上のテーブルに分割されてもよいし、2以上のテーブルの全部または一部が1つのテーブルであってもよい。
【0096】
また、上述の実施の形態において、説明の便宜上、車両制御装置に係る情報を、テーブルを用いて説明したが、データ構造はテーブルに限定されるものではない。車両制御装置に係る情報は、XML(Extensible Markup Language)、YAML(YAML Ain’t a Markup Language)、ハッシュテーブル、木構造等、テーブル以外のデータ構造によって表現されてもよい。
【0097】
また、上述の実施の形態において、図示および説明した画面は、一例であり、提示する情報が同じであるならば、どのようなデザインであってもよい。
【0098】
また、上述の実施の形態において、情報の出力は、ディスプレイへの表示に限るものではない。情報の出力は、スピーカによる音声出力であってもよいし、ファイルへの出力であってもよいし、プロジェクタによるスクリーン等への投影であってもよいし、その他の態様であってもよい。
【0099】
また、上記の説明において、各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
【0100】
また上述した構成については、本発明の要旨を超えない範囲において、適宜に、変更したり、組み替えたり、組み合わせたり、省略したりしてもよい。
【0101】
「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」という形式におけるリストに含まれる項目は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)または(A、B、およびC)を意味することができると理解されたい。同様に、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」の形式においてリストされた項目は、(A)、(B)、(C)、(AおよびB)、(AおよびC)、(BおよびC)または(A、B、およびC)を意味することができる。
【符号の説明】
【0102】
100……車両制御装置、110……車両、120……障害物。