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  • 特開-計測システム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023045377
(43)【公開日】2023-04-03
(54)【発明の名称】計測システム
(51)【国際特許分類】
   G01N 15/02 20060101AFI20230327BHJP
   B07B 7/08 20060101ALI20230327BHJP
   B04C 11/00 20060101ALI20230327BHJP
   B07B 13/14 20060101ALI20230327BHJP
【FI】
G01N15/02 F
B07B7/08
B04C11/00
B07B13/14
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021153756
(22)【出願日】2021-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】503245465
【氏名又は名称】株式会社アーステクニカ
(74)【代理人】
【識別番号】100118784
【弁理士】
【氏名又は名称】桂川 直己
(72)【発明者】
【氏名】小柳 敬太
(72)【発明者】
【氏名】上野 明紀
【テーマコード(参考)】
4D021
4D053
【Fターム(参考)】
4D021FA25
4D021GA29
4D021HA10
4D053AA03
4D053AB01
4D053BA01
4D053BB02
4D053BB07
4D053BC01
4D053BD04
4D053CG01
4D053DA10
(57)【要約】
【課題】サイクロンを用いて分離又は分級される粉粒体の性質をリアルタイムで計測可能な計測システムを提供する。
【解決手段】計測システム25は、サイクロン40と、計測器50と、を備える。サイクロン40は、円筒又は円錐台の内部空間42を囲む内壁41を含んでおり、旋回流とともに粒状体が内部空間42を旋回することにより、粒状体を分離又は分級する。計測器50は、内部空間42を旋回する粒状体を捕集して粒状体の粒度を計測する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒又は円錐台の内部空間を囲む内壁を含んでおり、旋回流とともに粉粒体が前記内部空間を旋回することにより、前記粉粒体を分離又は分級するサイクロンと、
前記内部空間を旋回する前記粉粒体を捕集して前記粉粒体の性質を計測する計測器と、
を備えることを特徴とする計測システム。
【請求項2】
請求項1に記載の計測システムであって、
前記計測器には、前記粉粒体が導入される導入口があり、
前記計測器は、前記導入口から導入された前記粉粒体の性質を計測し、
前記導入口は、前記内部空間の径方向において、前記内壁よりも前記内部空間の中心に近い位置にあることを特徴とする計測システム。
【請求項3】
請求項2に記載の計測システムであって、
前記旋回流の旋回方向において前記導入口の上流に配置され、前記粉粒体をガイドするガイド部材を備え、
前記ガイド部材は、前記旋回流の旋回方向の上流端と下流端を含み、
前記ガイド部材の前記下流端は、前記ガイド部材の前記上流端よりも、前記内部空間の径方向において前記内部空間の中心に近い位置にあることを特徴とする計測システム。
【請求項4】
請求項3に記載の計測システムであって、
前記サイクロンの軸方向で見たときに、前記ガイド部材のうち前記粉粒体を前記導入口に向けてガイドするガイド面が湾曲していることを特徴とする計測システム。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の計測システムであって、
前記計測器は、前記内部空間の周方向に突出する突出部を含み、
前記突出部に前記導入口があり、
前記突出部と前記ガイド部材とが接触していることを特徴とする計測システム。
【請求項6】
請求項1から5までの何れか一項に記載の計測システムであって、
前記サイクロンの前記内壁には貫通孔があり、
前記計測器は、前記粉粒体を捕集する棒状体を含んでおり、
前記棒状体は、前記内壁の前記貫通孔を貫通するように配置されることを特徴とする計測システム。
【請求項7】
請求項6に記載の計測システムであって、
第1端と第2端を含む筒状であり、前記第1端が前記サイクロンの前記貫通孔に接続されており、前記計測器を前記サイクロンに取り付ける取付筒を備え、
前記取付筒の前記第1端は、前記第2端よりも低い位置にあることを特徴とする計測システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として、粉粒体の性質を計測する計測システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、サイクロンを用いた気流分級機が記載されている。サイクロンによって分級された粒体は、採集器に採集される。採集器に採集された粒体の一部は、分取管を経由して一次分散槽に入る。一次分散槽には分散液が入っており、分散液を攪拌させることにより粒体が分散する。その後、粒体は、二次分散槽を経由してセル内を通過する。セルを通過する粒体にはレーザが照射される。これにより、粒体の粒度が計測される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平1-151961号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、サイクロンによって分級されて採集された後に粒度が計測される。そのため、気流分級機により分級された粒体をリアルタイムで計測できない。分級に限られず、気体から粉粒体を分離する処理においても同様の課題がある。また、計測される性質は粒度に限られず、粉粒体の他の性質を計測する場合においても同様の課題がある。
【0005】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その主要な目的は、サイクロンを用いて分離又は分級される粉粒体の性質をリアルタイムで計測可能な計測システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
【0007】
本発明の観点によれば、以下の構成の計測システムが提供される。即ち、計測システムは、サイクロンと、計測器と、を備える。前記サイクロンは、円筒又は円錐台の内部空間を囲む内壁を含んでおり、旋回流とともに粉粒体が前記内部空間を旋回することにより、前記粉粒体を分離又は分級する。前記計測器は、前記内部空間を旋回する前記粉粒体を捕集して前記粉粒体の性質を計測する。
【発明の効果】
【0008】
これにより、サイクロンを用いて分離又は分級される粉粒体の性質をリアルタイムで計測できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】計測システムを含む造粒乾燥装置の全体的な構成を示す図。
図2】計測システムの断面斜視図。
図3】計測システムの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。初めに、図1を参照して、本実施形態の造粒乾燥装置1の全体的な構成を説明する。図1は、計測システム25を含む造粒乾燥装置1の全体的な構成を示す図である。
【0011】
造粒乾燥装置1は粉体等の原料から造粒品を生成し、気体を用いて造粒品を乾燥することにより粒状体を生成する。以下の説明では、造粒品、粒状体、又は気体が流れる方向の上流を単に「上流」と称し、造粒品、粒状体、又は気体が流れる方向の下流を単に「下流」と称する。また、粉粒体は、粉状又は粒状の物体を示す。従って、粒状体は、粉粒体の一種である。
【0012】
図1に示すように、造粒乾燥装置1は、造粒部2と、気体供給部3と、乾燥部4と、回収部5と、気体吸引部6と、を備える。造粒部2の下流に乾燥部4が接続されている。気体供給部3の下流に乾燥部4が接続されている。乾燥部4の下流に回収部5が接続されている。回収部5の下流に気体吸引部6が接続されている。
【0013】
造粒部2は、供給された原料を造粒品に加工する。造粒部2は、フィーダ15と、バインダ供給部17と、造粒装置19と、を含む。フィーダ15は、原料を造粒装置19に供給する。バインダ供給部17は、バインダを造粒装置19に供給する。造粒装置19は、供給された原料及びバインダを用いて、造粒品を生成する。造粒装置19が生成した造粒品は乾燥部4へ送られる。
【0014】
造粒部2と乾燥部4を接続する流路には、水分計20が設けられている。水分計20は、通過する造粒品の水分を計測する。これにより、乾燥部4に投入される前の造粒品の水分の程度を確認できる。
【0015】
気体供給部3は、高温の気体を造粒乾燥装置1の乾燥部4に供給する。気体供給部3は、ブロワ21と、ヒータ23と、を含む。ブロワ21は、外気を吸引して送り出す。ヒータ23は、ブロワ21から送られてきた気体を加熱する。加熱された気体は、乾燥部4に向かって流れる。この気体は外気であるが、窒素等の不活性ガスを用いてもよい。また、ヒータ23の種類は特に限定されない。
【0016】
乾燥部4は、気体供給部3から送られてくる高温の気体を利用して、造粒部2から供給された造粒品を乾燥させる。乾燥部4は、造粒品を乾燥させるための乾燥経路を含む。乾燥部4では、造粒部2からの造粒品と、気体供給部3からの高温の気体と、が混合された混合流体が乾燥経路を通過する。これにより、造粒品が乾燥されて粒状体が生成される。
【0017】
回収部5は、乾燥部4から送られてくる粒状体を回収する。回収部5は、計測システム25と、バグフィルタ27と、を含む。計測システム25は、サイクロン40を用いて乾燥部4からの混合流体を粒状体と気体に分離しつつ、計測器50を用いて粒状体の粒度を計測する。計測システム25の詳細な構造は後述する。サイクロン40により分離された粒状体は取出部29で製品として取り出される。サイクロン40により分離された気体は、バグフィルタ27に向かって流れる。バグフィルタ27は、気体から残留している微粉を除去する。微粉が除かれた気体は気体吸引部6に向かって流れる。
【0018】
上述した水分計20は、サイクロン40と取出部29の間にも設けられている。この水分計20は、取出部29から取り出される製品(粒状体)の水分が適切な範囲にあるか否かを確認する。
【0019】
気体吸引部6は、回収部5からの気体を吸引することで、粒状体を気体とともに混合流体として移送させることができる。気体吸引部6は、ブロワ31を有している。ブロワ31は、回収部5の流路の気体を吸引する。ブロワ31に吸引された気体は、大気中に排出される。
【0020】
次に、図2及び図3を参照して、計測システム25の詳細な構造を説明する。図2は、計測システム25の断面斜視図である。図3は、計測システム25の断面図である。
【0021】
図2に示すように、計測システム25は、上述したサイクロン40及び計測器50に加え、取付筒60及びガイド部材70を備える。
【0022】
サイクロン40には、内壁41で囲まれる内部空間42が形成されている。本実施形態の内部空間42は円錐台形状である。具体的には、気体が導入される側の端である上端が大径であり、粒状体が排出される側の端である下端が小径である。内部空間42は、円錐台形状に限られず、全体が円柱形状であってもよいし、円錐台形状と円柱形状とを組み合わせた形状であってもよい。
【0023】
サイクロン40に導入された混合流体は、図3の太矢印に示す周方向に沿って、サイクロン40の中心100を回転中心として内壁41に沿って旋回しながら下方に移動する。その後、混合流体に含まれる粒状体は下方に落下して取出部29に回収される。また、混合流体に含まれる気体は、中心100の近傍を上昇してバグフィルタ27に流れる。
【0024】
中心100は、円錐台形状である内部空間42の中心軸を意味する。本実施形態の中心100は鉛直方向と平行である。また、図3等の平面図において、中心100から放射状に広がる任意の方向を径方向と称する。径方向は、円錐台形状の内部空間42の半径方向でもある。また、内部空間42の円周方向を周方向と称する。
【0025】
図2に示すように内壁41には貫通孔43が形成されている。貫通孔43は、内壁41を径方向に貫通する孔である。貫通孔43の軸方向は径方向に平行であってもよいし、径方向に対して上下に傾斜していてもよい。本実施形態では貫通孔43は円形であるが、異なる形状であってもよい。
【0026】
計測器50は、サイクロン40に設けられている。計測器50は、内部空間42を流れる混合流体に含まれる粒状体の粒度を計測する。図2に示すように、計測器50は、本体部51と、棒状体52と、突出部53と、を備える。
【0027】
本体部51は、ハウジングと、ハウジング内に設けられた処理装置と、を含む。処理装置は、粒状体の粒度を計測する演算を行って、計測結果を外部の管理装置に出力する。棒状体52は長尺状の部材である。棒状体52は、サイクロン40の貫通孔43を貫通している。棒状体52の第1端52aは内部空間42に配置されている。棒状体52の第2端52bは本体部51に接続されている。
【0028】
突出部53は第1端52aの近傍に接続されている。詳細には、棒状体52のうち内部空間42に位置する部分に突出部53が接続されている。突出部53は、内壁41には接触していない。突出部53は、棒状体52から周方向に突出する形状である。突出部53の突出方向の先端には導入口54がある。導入口54は、混合流体が流れる方向の上流を向いている。これにより、導入口54から混合流体が導入されることで、混合流体に含まれる粒状体が捕集される。導入口54から導入された混合流体は、混合流体に含まれる粒状体の粒度が計測された後に排出される。なお、計測器50は混合流体を捕集するための吸引流を発生するブロアを有していてもよい。
【0029】
棒状体52及び突出部53の内部には、粒状体の粒度を計測するための光学部品が設けられている。具体的には、光学部品は、光を照射する投光部と、投光部が照射した光を受光する受光部と、を含む。受光部は、受光した光の光量に応じた電気信号を出力する。導入口54から導入された混合流体は、投光部と受光部の間の空間を通る。そのため、受光部は、粒状体によって一部が遮られた光を受光する。これにより、受光部が出力する電気信号に基づいて、粒状体の粒度を計測できる。なお、本実施形態とは異なる方法で粒状体の粒度を計測してもよい。
【0030】
取付筒60は、サイクロン40に計測器50を取り付けるための部材である。取付筒60は、筒状の部材であり、第1端61と第2端62を含む。第1端61はサイクロン40に接続されている。具体的には、取付筒60の空洞部分と、貫通孔43と、の位置が合うように取付筒60がサイクロン40に取り付けられている。第2端62は計測器50の棒状体52に接続されている。
【0031】
図2に示すように、第1端61は第2端62よりも低い位置にある。言い換えれば、取付筒60の軸方向はサイクロン40の軸方向に対して傾斜しており、かつ、取付筒60の軸方向はサイクロン40の径方向に対しても傾斜している。これにより、混合流体に含まれる粒状体が取付筒60の内部に到達した場合においても、粒状体を自重で落下させることができる。従って、取付筒60の清掃の頻度を低下させることができる。
【0032】
混合流体は主として内壁41に沿って旋回する。しかし、上述したように突出部53が内壁41に接触していないため、導入口54も内壁41から離れた位置にある。言い換えれば、導入口54は、径方向において内壁41よりも中心100に近い位置にある。この点を考慮し、本実施形態では、混合流体が導入口54に導入され易くなるように混合流体をガイドするガイド部材70が内壁41に取り付けられている。
【0033】
ガイド部材70は、混合流体を導入口54までガイドするガイド面71を有する。ガイド面71は、中心100又はその近傍を向く面である。ガイド面71は、混合流体の旋回方向の上流側の端である上流端72と、混合流体の旋回方向の下流側の端である下流端73と、を含む。上流端72は、下流端73よりも厚みが小さい。言い換えれば、下流端73は、上流端72よりも、径方向において中心100に近い位置にある。本実施形態のガイド面71は内壁41と同様に湾曲しているが、傾斜した平面であってもよい。
【0034】
また、ガイド面71は突出部53と接触している。これにより、ガイド面71に沿って流れる混合流体を適切に導入口54に導入できる。なお、ガイド面71のうち突出部53と接触する面を、突出部53の外表面に対応した形状としてもよい。言い換えれば、ガイド面71と突出部53を面接触させてもよい。これにより、ガイド面71と突出部53の間に隙間が生じにくいので、混合流体を適切に導入口54にガイドできる。その結果、混合流体が導入口54に導入され易くなる。
【0035】
以上に説明したように、本実施形態の計測システム25は、サイクロン40と、計測器50と、を備える。サイクロン40は、円筒又は円錐台の内部空間42を囲む内壁41を含んでおり、旋回流とともに粒状体が内部空間42を旋回することにより、粒状体を分離又は分級する。計測器50は、内部空間42を旋回する粒状体を捕集して粒状体の粒度を計測する。
【0036】
これにより、サイクロン40の内部空間42を旋回する粒状体を捕集できるので、粒状体の性質をリアルタイムで計測できる。従って、例えば粒状体の粒度が適切な範囲を超えている場合、早いタイミングで異常を検出できる。
【0037】
本実施形態の計測システム25において、計測器50には、粒状体が導入される導入口54がある。計測器50は、導入口54から導入された粒状体の性質を計測する。導入口54は、内部空間42の径方向において、内壁41よりも内部空間42の中心100に近い位置にある。
【0038】
これにより、導入口54を周方向に向けて配置しつつ導入口54と内壁41の間に隙間ができないように導入口54を配置する構造と比較して、導入口54を容易に位置決めできる。
【0039】
本実施形態の計測システム25は、旋回流の旋回方向において導入口54の上流に配置され、粒状体をガイドするガイド部材70を備える。ガイド部材70は、旋回流の旋回方向の上流端72と下流端73を含む。ガイド部材70の下流端73は、ガイド部材70の上流端72よりも、内部空間42の径方向において内部空間42の中心100に近い位置にある。
【0040】
これにより、導入口54まで粒状体をガイドできる。
【0041】
本実施形態の計測システム25において、サイクロン40の軸方向で見たときに、ガイド部材70のうち粒状体を導入口54に向けてガイドするガイド面71が湾曲している。
【0042】
これにより、粒状体がガイド部材70に衝突することを抑制しつつ導入口54まで粒状体をガイドできる。
【0043】
本実施形態の計測システム25において、計測器50は、内部空間42の周方向に突出する突出部53を含む。突出部53に導入口54がある。突出部53とガイド部材70とが接触している。
【0044】
これにより、突出部53とガイド面71の間に隙間が生じにくいので、粒状体を導入口54まで適切にガイドできる。
【0045】
本実施形態の計測システム25において、サイクロン40の内壁41には貫通孔43がある。計測器50は、導入口54がある棒状体52を含んでいる。棒状体52は、内壁41の貫通孔43を貫通するように配置される。
【0046】
これにより、簡単な構造でサイクロン40の内部空間42に導入口54を配置できる。
【0047】
本実施形態の計測システム25は、計測器50をサイクロン40に取り付ける取付筒60を備える。取付筒60は、第1端61と第2端62を含む筒状である。第1端61がサイクロン40の貫通孔43に接続されている。取付筒60の第1端61は第2端62よりも低い位置にある。
【0048】
これにより、取付筒60の内部に粒状体が到達した場合でも、粒状体が自重で落下するので、取付筒60の清掃の頻度を低下させることができる。
【0049】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、上記の構成は例えば以下のように変更できる。
【0050】
上記実施形態のサイクロン40は、混合流体から粒状体と気体を分離する。これに代えて、サイクロン40は、粒状体を分級してもよい。分級とは、粒状体を粒度に応じて分類することである。また、計測システム25が取り扱う対象は粒状体に限られず、粉体であってもよい。
【0051】
上記実施形態の計測器50は、粒状体の粒度を計測する。これに代えて、計測器50は、粒状体の別の性質を計測してもよい。別の性質とは、例えば粒状体の水分量であり、あるいは、所定の元素の含有率である。
【0052】
上記実施形態の計測器50は粒状体を捕集するための棒状体52を備える。これに代えて、棒状体52を有しない構成の計測器50を用いてもよい。
【0053】
上記実施形態の取付筒60及びガイド部材70は必須の構成要素ではなく省略可能である。例えば計測器50を内壁41に取り付ける場合、取付筒60を省略可能である。また、ガイド部材70を省略しても導入口54の位置又は形状等により、混合流体を導入口54に導くことができる。このように、取付筒60及びガイド部材70の少なくとも一方を省略しても、リアルタイムで粉粒体の性質を計測できる効果を発揮できる。
【符号の説明】
【0054】
1 造粒乾燥装置
25 計測システム
40 サイクロン
41 内壁
42 内部空間
43 貫通孔
50 計測器
51 本体部
52 棒状体
53 突出部
54 導入口
60 取付筒
70 ガイド部材
71 ガイド面
図1
図2
図3