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特開2023-45518洋式大便器と男子小便器の結合方法及び結合体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023045518
(43)【公開日】2023-04-03
(54)【発明の名称】洋式大便器と男子小便器の結合方法及び結合体
(51)【国際特許分類】
   E03D 11/02 20060101AFI20230327BHJP
【FI】
E03D11/02 Z
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021153992
(22)【出願日】2021-09-22
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2021-12-15
(71)【出願人】
【識別番号】511302356
【氏名又は名称】株式会社杉原クラフト
(74)【代理人】
【識別番号】100135437
【弁理士】
【氏名又は名称】坂野 哲三
(72)【発明者】
【氏名】杉原 正治
(72)【発明者】
【氏名】孟和 達来
【テーマコード(参考)】
2D039
【Fターム(参考)】
2D039AA02
2D039AA04
2D039AA05
2D039AB00
(57)【要約】
【課題】既存の洋式大便器と既存の男子小便器を結合できるようにすること。
【解決手段】既存の密結タイプの洋式大便器において、給水タンクを便器本体10から分離し、給水タンクの底面部に設けられている水供給口とこれに連結する便器本体10の前端部分10tに設けられている水供給口14との間にアタッチメント20の一方端開口部21を介在させる。このアタッチメント20には前記一方端開口部21から他方端開口部まで流通路が形成され、当該流通路の他方端開口部を男子小便器から排出される尿の流入口となし、その一方端開口部21を前記給水タンクと前記便器本体の両水供給口の間に配置して前記アタッチメントの流通路の一方端開口部21と前記両水供給口とを連通し、前記アタッチメント20の他方端開口部を男子小便器の尿排出口に配管を介して連結する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給水タンクが便器本体から分離できる密結タイプの洋式大便器において、
給水タンクを便器本体から分離し、給水タンクの底面部に設けられている水供給口とこれに連結する便器本体の前端部分に設けられている水供給口との間にアタッチメントの一方端開口部を介在させ、
このアタッチメントには前記一方端開口部から他方端開口部まで流通路が形成され、当該流通路の他方端開口部を男子小便器から排出される尿の流入口となし、その一方端開口部を前記給水タンクと前記便器本体の両水供給口の間に配置して前記アタッチメントの流通路の一方端開口部と前記両水供給口とを連通し、
前記アタッチメントの他方端開口部を男子小便器の尿排出口に配管を介して連結することにより洋式大便器に男子小便器を連結することを特徴とする洋式大便器と男子小便器の結合方法。
【請求項2】
内部に流通路が形成された前記アタッチメントの一方端部を円盤形状となし、当該円盤形状の一方端部の上下方向に貫通孔を形成して上下方向に開口した前記一方端開口部となし、これらの一方端開口部が前記給水タンクと前記便器本体の水供給口と合致することを特徴とする請求項1に記載の洋式大便器と男子小便器の結合方法。
【請求項3】
前記便器本体の水供給口と前記アタッチメントの一方端開口部との間に環状パッキンを配設したことを特徴とする請求項2に記載の洋式大便器と男子小便器の結合方法。
【請求項4】
前記給水タンク底面と前記便器本体の前端部分との間にスペーサーを配設したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の洋式大便器と男子小便器の結合方法。
【請求項5】
給水タンクが便器本体から分離できる密結タイプの洋式大便器と男子小便器とを連結した結合体おいて、
給水タンクの底面部に設けられた水供給口とこれに連結する便器本体の前端部分に設けられている水供給口との間にアタッチメントの一方端開口部を介在させ、
このアタッチメントには前記一方端開口部から他方端開口部まで流通路が形成され、当該流通路の他方端開口部は男子小便器から排出される尿の流入口とされ、その一方端開口部を前記給水タンクと前記便器本体の両水供給口の間に配置して前記アタッチメントの流通路の一方端開口部と前記両水供給口とが連通され、
前記アタッチメントの他方端開口部を男子小便器の尿排出口に配管を介して連結されていることを特徴とする洋式大便器と男子小便器の結合体。
【請求項6】
内部に流通路が形成された前記アタッチメントの一方端部を円盤形状となし、当該円盤形状の一方端部の上下方向に貫通孔を形成して上下に開口を有する一方端開口部となし、これらの一方端開口部の上下の開口が前記給水タンクと前記便器本体の水供給口と合致することを特徴とする請求項5に記載の洋式大便器と男子小便器の結合体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、密結タイプの洋式大便器に男子小便器を結合する結合方法及び結合体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、洋式大便器を利用して男子が小用を足す際には、立ったままの姿勢で小用を足す。
その場合には、小便が大便器内に溜まっている水に放尿され、或いは便器の内側部に直接尿が当たり、その飛沫が便器内からトイレ床部に飛び散り、不衛生であるという問題があった。
そこで、男子も便座に腰掛けて小用を足すということも行われていたが、これは男子にとっては面倒なことであった。
【0003】
そこで、従来の洋式大便器(以下単に「大便器」とも言う。)と男子小便器(以下単に「小便器」とも言う。)を結合又は連結したものが提案され、これらの例として下記特許文献に記載のものを挙げることができる。
これらの特許文献に記載の何れのものにおいても、既存の大便器と既存の小便器とを組み合わせて結合したものではなく、洋式大便器と男子小便器とを一体的に組み合わせて独自に設計したものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007-247186号公報
【特許文献2】特開2004-353425号公報
【特許文献3】特開2000-230268号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明においては、従来からある密結タイプの洋式大便器をそのまま利用し、この大便器を備える便所(トイレ)内の適宜位置に既存の男子小便器を設置して両者を容易に連結又は結合することができる結合方法及び結合体を提供することをその課題とする。
その際に本願発明では、特殊なアタッチメントを創案し、これを利用して大便器と小便器とを容易に連結又は結合できるような結合方法及び結合体を提案することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の第1のものは、給水タンクが便器本体から分離できる密結タイプの洋式大便器において、給水タンクを便器本体から分離し、給水タンクの底面部に設けられている水供給口とこれに連結する便器本体の前端部分に設けられている水供給口との間にアタッチメントの一方端開口部を介在させ、このアタッチメントには前記一方端開口部から他方端開口部まで流通路が形成され、当該流通路の他方端開口部を男子小便器から排出される尿の流入口となし、その一方端開口部を前記給水タンクと前記便器本体の両水供給口の間に配置して前記アタッチメントの流通路の一方端開口部と前記両水供給口とを連通し、前記アタッチメントの他方端開口部を男子小便器の尿排出口に配管を介して連結することにより洋式大便器に男子小便器を連結することを特徴とする洋式大便器と男子小便器の結合方法である。
ここで、上記「便器本体の前端部分」という記載における「前端部分」というのは、洋式大便器の手前側に立った状態での前方端部部分を意味し、給水タンクが設けられている部分を意味する。
【0007】
本発明の第2のものは、上記第1の発明において、内部に流通路が形成された前記アタッチメントの一方端部を円盤形状となし、当該円盤形状の一方端部の上下方向に貫通孔を形成して上下方向に開口した前記一方端開口部となし、これらの一方端開口部が前記給水タンクと前記便器本体の水供給口と合致することを特徴とする洋式大便器と男子小便器の結合方法である。
【0008】
本発明の第3のものは、上記第2の発明において、前記便器本体の水供給口と前記アタッチメントの一方端開口部との間に環状パッキンを配設したことを特徴とする洋式大便器と男子小便器の結合方法である。
【0009】
本発明の第4のものは、上記第1乃至第3の何れかの発明において、前記給水タンク底面と前記便器本体の前端部分との間にスペーサーを配設したことを特徴とする洋式大便器と男子小便器の結合方法である。
【0010】
本発明の第5のものは、給水タンクが便器本体から分離できる密結タイプの洋式大便器と男子小便器とを連結した結合体おいて、給水タンクの底面部に設けられた水供給口とこれに連結する便器本体の前端部分に設けられている水供給口との間にアタッチメントの一方端開口部を介在させ、このアタッチメントには前記一方端開口部から他方端開口部まで流通路が形成され、当該流通路の他方端開口部は男子小便器から排出される尿の流入口とされ、その一方端開口部を前記給水タンクと前記便器本体の両水供給口の間に配置して前記アタッチメントの流通路の一方端開口部と前記両水供給口とが連通され、前記アタッチメントの他方端開口部を男子小便器の尿排出口に配管を介して連結されていることを特徴とする洋式大便器と男子小便器の結合体である。
【0011】
本発明の第6のものは、上記第5の発明において、内部に流通路が形成された前記アタッチメントの一方端部を円盤形状となし、当該円盤形状の一方端部の上下方向に貫通孔を形成して上下に開口を有する一方端開口部となし、これらの一方端開口部の上下の開口が前記給水タンクと前記便器本体の水供給口と合致することを特徴とする洋式大便器と男子小便器の結合体である。
【発明の効果】
【0012】
本発明の第1のものにおいては、前記アタッチメントと配管を利用して既存の大便器と既存の小便器を容易に結合することができる。
即ち、前記アタッチメントの一方端開口部を給水タンクと便器本体の水供給口の間に介在させ、このアタッチメントには前記一方端開口部から他方端開口部まで流通路が形成され、当該流通路の他方端開口部を男子小便器から排出される尿の流入口となし、その一方端開口部を前記給水タンクと前記便器本体の両水供給口の間に配置して前記アタッチメントの流通路の一方端開口部と前記両水供給口とを連通し、前記アタッチメントの他方端開口部を男子小便器の尿排出口に配管を介して連結することにより洋式大便器に男子小便器を容易に連結することが出来ることとなる。
【0013】
本発明の第2のものにおいては、前記アタッチメントの構造をより具体化したものであり、即ち、内部に流通路が形成された前記アタッチメントの一方端部を円盤形状となし、当該円盤形状の一方端部の上下方向に貫通孔を形成して上下方向に開口した前記一方端開口部となし、これらの一方端開口部が前記給水タンクと前記便器本体の水供給口と合致させることにより、給水タンクからの水の供給路と小便器から排出される尿の排出出口とが合致し、男子小便が大便器内に流入し、その後給水タンクからの水の供給により大便器内が洗浄され、排出されることとなるのである。
【0014】
本発明の第3のものにおいては、上記第2の発明において、前記便器本体の水供給口と前記アタッチメントの一方端開口部との間に環状パッキンを配設したものであり、水密性を向上させたものである。
【0015】
本発明の第4のものにおいては、前記給水タンク底面と前記便器本体の前端部分との間にスペーサーを配設したものであり、前記アタッチメントを給水タンクと便器本体前端部分との間に配設した関係上、給水タンクの便器本体前端部分での座りを向上させたものである。
勿論、アタッチメントの一方端部分の形状を適宜変更することにより上記スペーサー無しで実施することもできる。
【0016】
本発明の第5のものにおいては、上記第1の発明に係る結合方法によって形成された洋式大便器と男子小便器との結合体であり、その効果は上記第1の発明と同様である。
即ち、既存の洋式大便器と男子小便器が既存のトイレ内に容易に設置され、男子小用の際には小便器を立位の状態で使用し、男子大便時には大便器を使用して適宜使い分けることが可能となるのである。
【0017】
本発明の第6のものにおいては、上記第2の発明と同様の効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】既存の密結タイプの洋式大便器の全体説明図である。
図2】便器本体から給水タンクを分離した状態の便器本体の前端部分を図示した説明図である。
図3】上記図2と同じ部分の説明図であるが、便器本体の水供給口とアタッチメントの一方端開口部との間に環状パッキンを配置した状態を示した説明図である。
図4図3に示した環状パッキンの上にアタッチメントの一方端部を載置した状態の説明図である。
図5図4と同じ部分を図示した説明図であるが、アタッチメントの周辺部にスペーサーを配設した状態を図示した説明図である。
図6】給水タンクの底面部の形態を図示した説明図である。
図7】本発明に係るアタッチメントを介在させた後に給水タンクを便器本体の前端部分に結合した状態を示す説明図である。
図8】既存の男子用小便器と本発明に係るアタッチメントとの連結を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付の図面と共に本発明の実施形態について説明する。
図1は、既存の密結タイプの洋式大便器の全体説明図である。
【0020】
この密結タイプの大便器は、便器本体10と給水タンク11とが分離できる形式のものであり、後に説明するが、給水タンク11の底面に植設された2本の螺子棒を便器本体10の前端部分に設けられた螺子挿通孔に上から挿通し、その後ナット部材により締着して両者を固定することができる。
【0021】
従って、これらのナット部材を緩めて取り外すことにより、給水タンク11を便器本体10から分離することができる。
便器本体10の上面には、便座12及び便器蓋部13が設けられている点は他の洋式大便器と同じである。
【0022】
図2は、便器本体10から給水タンク11を分離した状態の便器本体の前端部分を図示した説明図である。
便器本体10の前端部分10tの略中央には水供給口14が設けられており、この水供給口14を流通して給水タンクからの水の供給が行われ、供給された水は便器本体10内部から排水口へと流れて汚物を共に下水道に排出させることができる。
【0023】
上記水供給口14の両側にはそれぞれ貫通孔が設けられているが、これらの貫通孔が給水タンクの底面部に設けられた螺子棒の螺子挿通孔17、17となる。
本発明においては、上記水供給口14の部位にアタッチメント20の一方端部20tの一方端開口部21が合致するように配設されることとなる。この状態は後の図4で再度説明する。
このアタッチメント20の存在が本発明の特徴部分となる。
【0024】
図3は、上記図2と同じ部分の説明図であるが、便器本体の水供給口とアタッチメントの一方端開口部との間に環状パッキンを配置した状態を示した説明図である。
この環状パッキン15は、略円環状の形態を有し弾性を有するゴム製のものから成る。
アタッチメント20の一方端部20tは、円盤形状を有し、当該円盤形状の一方端部20tにはその上下方向に貫通孔が設けられ、その上下に開口部が形成される。
これらの開口部がアタッチメント20の一方端開口部21となる。
この一方端開口部21の下方の開口部の周縁部に上記環状パッキン15が当接するのである。
【0025】
図4は、図3に示した環状パッキンの上にアタッチメントの一方端部を載置した状態の説明図である。
このアタッチメント20は、その内部に流通路が形成され、その一方端部20tとその他方端部20sに設けられた開口部までの全体に流通路が形成されている。
【0026】
この図から解る通り、アタッチメント20は、その略中央部で図中上方に折れ曲がっているが、この形状は自由に設計変更することができ、大便器が設置されているトイレ内の位置に応じて変更することができる。
例えば、このアタッチメント20を直線状に形成してその他方端部20sを右側方向に直線状に向けることも自由である。
【0027】
アタッチメント20の他方端部20sは、単なる管体の開口部から形成されているが、その一方端部20tは、上記した通り、円盤状の形態を有し、その上下方向に貫通孔が形成されて上下に開口部が形成されることとなる。
この一方端開口部21の下方の開口部の周縁部に上記環状パッキン15が当接することとなる。
図4ではこの状態を図示している。
【0028】
図5は、図4と同じ部分を図示した説明図であるが、アタッチメントの周辺部にスペーサーを配設した状態を図示した説明図である。
前図の図4で示した通り、アタッチメント20の一方端部20tを便器本体10の前端部分10tの水供給口14の部位に設置し、その後給水タンクをその上に載置すると給水タンクの座りが不安定となってしまうために、本発明ではスペーサー30を設けた。
【0029】
このスペーサー30は、その外形を便器本体10の前端部分10tの外形形状と同様の形状とし、その上に載置される給水タンクの底面部と相応しく接合し、給水タンクを安定的に設置することができる。
このスペーサー30の中央部から前端側にはアタッチメント20の一方端部20tの外形形状に合致する切欠が形成されている。
また、この切欠の両側には貫通孔37、37が穿設されているが、この貫通孔は給水タンクの底面に設けられている螺子棒の挿通孔となる。
このスペーサー20の材質は自由に選択することができ、合成樹脂や木材製であってもよい。
【0030】
図6は、給水タンクの底面部の形態を図示した説明図である。
この図から解る通り、既存の密結タイプの洋式大便器の給水タンク11は、上記した通り分離することができる。
この底面部に植設された2本の螺子棒18、18を図には現れていない便器本体10の前端部分に設けた螺子挿通孔に挿通して下からナット部材を締着することにより給水タンク11が便器本体10の前端部分10tの上に固定されるのである。
給水タンク11の底面部の略中央部には水供給口19が形成されており、この水供給口19と便器本体10の水供給口とが、アタッチメントの前端部分を介在させて合致するのである。
【0031】
図7は、本発明に係るアタッチメントを介在させた後に給水タンクを便器本体の前端部分に結合した状態を示す説明図である。
給水タンク11の底面と便器本体10の前端部分の間にスペーサー30の一部が見えている状態である。
このスペーサー30の手前側にある2つの孔部40、40は、図示省略した便座部及び便器蓋部の取り付け用の孔部を示している。
【0032】
図8は、既存の男子用小便器と本発明に係るアタッチメントとの連結を示す説明図である。
この図に示した男子用小便器50は、壁掛け式の小便器であり、この小便器50の排尿口51と図には現れていないアタッチメントの他方端開口部とを配管52によって連結して、本発明に係る洋式大便器と男子小便器とが結合される。
この図に示した小便器50は、その上部に水道の出口を接続した水洗式であるが、水洗式でないものであってもよい。
配管52は、ステンレス製等の金属製のものであっても、合成樹脂製の形状が変化するものであってもよい。
【0033】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明に係る洋式大便器と男子小便器との結合方法を纏めると以下のようになる。
まず、密結タイプの洋式大便器において、給水タンクを便器本体から分離する。
便器本体の水供給口の位置に環状パッキンを載置する。
アタッチメントの一方端部を上記環状パッキンの上に載せ、当該一方端部の一方端開口部と便器本体の水供給口とを上記環状パッキンを介して合致させる。
このアタッチメントには前記一方端開口部から他方端開口部まで流通路が形成され、当該流通路の他方端開口部は男子小便器から排出される尿の流入口となる。
次に、アタッチメントの一方端部が位置する便器本体の前端部分で前記アタッチメントの一方端部以外の部分にスペーサーを配置する。
その後、分離していた給水タンクを便器本体の前端部分に結合する。
男子用小便器は、上記大便器の近傍のトイレ内壁面の適宜位置に取り付けておき、当該男子用小便器の尿排出口と前記アタッチメントの他方端部を配管を用いて連結する。
上記環状パッキン及びスペーサーは任意の構成要件である。アタッチメントの一方端部の開口部の形態を変更することによりこれらを不要とすることができるからである。
【0034】
更に、この結合方法を要約すると、以下の通りとなる。
給水タンクが便器本体から分離できる密結タイプの洋式大便器において、
給水タンクを便器本体から分離し、給水タンクの底面部に設けられている水供給口とこれに連結する便器本体の前端部分に設けられている水供給口との間にアタッチメントの一方端開口部を介在させ、
このアタッチメントには前記一方端開口部から他方端開口部まで流通路が形成され、当該流通路の他方端開口部を男子小便器から排出される尿の流入口となし、その一方端開口部を前記給水タンクと前記便器本体の両水供給口の間に配置して前記アタッチメントの流通路の一方端開口部と前記両水供給口とを連通し、
前記アタッチメントの他方端開口部を男子小便器の尿排出口に配管を介して連結することにより洋式大便器に男子小便器を結合することができる。
【0035】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明においては既存の洋式大便器と男子小便器とを連結又は結合して洋式大便器と男子小便器との結合方法とその結合体を提供するものであるが、その実施形態は種々設計変更することができる。
【0036】
上記アタッチメントの形態は種々設計変更することができる。
上記実施形態では、当該アタッチメントはその中間部で略90度折れ曲がった形態としていたが、一方端部と他方端部を直線状に形成してもよいし、上記折曲方向も反対方向に折曲したものであってもよい。
要は、大便器と小便器との取付位置を考慮してアタッチメントの形態を設計変更することができる。
【0037】
上記環状パッキンやスペーサーの使用や、これらの形態も種々設計変更することができる。
本発明においては、既存の密結タイプの洋式大便器及び男子小便器を利用し、これらを独自のアタッチメントを利用して両者を結合する結合方法及び結合体を提供することができたものである。
【符号の説明】
【0038】
10 便器本体
10t 前端部分
11 給水タンク
12 便座
13 便器蓋部
14、19 水供給口
15 環状パッキン
17 螺子挿通孔
18 螺子棒
20 アタッチメント
20t 一方端部
20s 他方端部
21 一方端開口部
30 スペーサー
37 貫通孔
50 小便器
51 排尿口
52 配管
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8