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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023045822
(43)【公開日】2023-04-03
(54)【発明の名称】改札機、改札システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20230327BHJP
【FI】
G07B15/00 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021154410
(22)【出願日】2021-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐久間 直哉
【テーマコード(参考)】
3E127
【Fターム(参考)】
3E127AA03
3E127BA17
3E127CA02
3E127CA37
3E127DA17
3E127DA22
3E127DA30
3E127DA32
3E127DA33
3E127FA16
3E127FA24
3E127FA43
3E127FA50
3E127FA52
3E127FA53
(57)【要約】      (修正有)
【課題】円滑なリトライ処理を可能にする改札機を提供すること。
【解決手段】実施形態に係る改札機は、媒体処理部、記憶部及び制御部を備える。媒体処理部は、情報記憶媒体から媒体識別情報を読取り、媒体識別情報の読取元の情報記憶媒体に対して書込み情報を書込む。記憶部は、媒体識別情報を記憶する。制御部は、書込み情報の書込みを指示する。制御部は、情報記憶媒体から読取られた第1の媒体識別情報に基づく第1の媒体判定処理及び第1の媒体識別情報の読取りに対応して取得された第1の取得生体情報と第1の媒体識別情報に対応して登録された第1の登録生体情報との照合に基づく第1の生体認証処理に関する第1の処理結果に応じて、第1の媒体識別情報の読取元の情報記憶媒体に対して書込情報の書込みを指示し、書込未了の検出後に第1の媒体識別情報が読取られた場合、第1の媒体識別情報の読取元の情報記憶媒体に対して書込情報の書込みを指示する。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報記憶媒体から媒体識別情報を読み取り、媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報を書き込む媒体処理部と、
媒体識別情報を記憶する記憶部と、
書き込み情報の書き込みを指示する制御部と、
を備え、
前記制御部は、
情報記憶媒体から読み取られた第1の媒体識別情報に基づく第1の媒体判定処理、及び前記第1の媒体識別情報の読み取りに対応して取得された第1の取得生体情報と前記第1の媒体識別情報に対応して登録された第1の登録生体情報との照合に基づく第1の生体認証処理に関する第1の処理結果に応じて、前記第1の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示し、
書き込み未了の検出後に前記第1の媒体識別情報が読み取られた場合、前記第1の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示し、
前記書き込み未了の検出後に前記第1の媒体識別情報と異なる第2の媒体識別情報が読み取られた場合、前記第2の媒体識別情報に基づく第2の媒体判定処理、及び前記第2の媒体識別情報の読み取りに対応して取得された第2の取得生体情報と前記第2の媒体識別情報に対応して登録された第2の登録生体情報との照合に基づく第2の生体認証処理に関する第2の処理結果に応じて、前記第2の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示する、改札機。
【請求項2】
前記制御部は、前記書き込み未了の検出後に前記第1の媒体識別情報が読み取られた場合、前記第1の媒体識別情報に基づく前記第1の媒体判定処理に関する第3の処理結果に応じて、前記第1の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示する、請求項1の改札機。
【請求項3】
さらに、利用者を検知する検知部を備え、
前記制御部は、前記検知部による所定の利用者の継続検知期間における前記書き込み未了の検出後の前記第1の媒体識別情報の読み取りに基づき、前記第1の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示する、請求項1又は2の改札機。
【請求項4】
前記制御部は、前記継続検知期間の経過後に、前記記憶部に記憶された前記第1の媒体識別情報を削除又は上書き可能とする請求項3の改札機。
【請求項5】
前記第1の媒体識別情報は、前記継続検知期間に読み取られた情報であり、
前記第1の取得生体情報は、前記継続検知期間に撮影された顔画像から取得された情報である、
請求項3又は4の改札機。
【請求項6】
前記制御部は、書き込み情報の書き込み完了通知の受信エラーに基づき前記書き込み未了を検出する、請求項1乃至5の何れか一つの改札機。
【請求項7】
改札機及び管理サーバを備え、
前記改札機は、
情報記憶媒体から媒体識別情報を読み取り、媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報を書き込む媒体処理部と、
媒体識別情報を記憶する第1の記憶部と、
書き込み情報の書き込みを指示する第1の制御部と、
前記管理サーバへ第1の媒体識別情報を送信し、前記管理サーバから前記第1の媒体識別情報に対応する第1の処理結果を受信し、また、前記管理サーバへ第2の媒体識別情報を送信し、前記管理サーバから前記第2の媒体識別情報に対応する第2の処理結果を受信する第1の通信部と、
を備え、
前記第1の制御部は、
情報記憶媒体から読み取られた前記第1の媒体識別情報に基づく第1の媒体判定処理、及び前記第1の媒体識別情報の読み取りに対応して取得された第1の取得生体情報と前記第1の媒体識別情報に対応して登録された第1の登録生体情報との照合に基づく第1の生体認証処理に関する前記第1の処理結果に応じて、前記第1の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示し、
書き込み未了の検出後に前記第1の媒体識別情報が読み取られた場合、前記第1の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示し、
前記書き込み未了の検出後に前記第1の媒体識別情報と異なる前記第2の媒体識別情報が読み取られた場合、前記第2の媒体識別情報に基づく第2の媒体判定処理、及び前記第2の媒体識別情報の読み取りに対応して取得された第2の取得生体情報と前記第2の媒体識別情報に対応して登録された第2の登録生体情報との照合に基づく第2の生体認証処理に関する前記第2の処理結果に応じて、前記第2の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示し、
前記管理サーバは、
前記第1の媒体識別情報及び前記第1の登録生体情報を含む第1の利用者情報、並びに前記第2の媒体識別情報及び前記第2の登録生体情報を含む第2の利用者情報を記憶する第2の記憶部と、
前記第1及び第2の処理結果を生成する第2の制御部と、
前記改札機から前記第1の媒体識別情報を受信し、前記改札機へ前記第1の処理結果を送信し、また、前記改札機から前記第2の媒体識別情報を受信し、前記改札機へ前記第2の処理結果を送信する第2の通信部と、
を備える改札システム。
【請求項8】
コンピュータに、
情報記憶媒体から読み取られた第1の媒体識別情報に基づく第1の媒体判定処理、及び前記第1の媒体識別情報の読み取りに対応して取得された第1の取得生体情報と前記第1の媒体識別情報に対応して登録された第1の登録生体情報との照合に基づく第1の生体認証処理に関する第1の処理結果に応じて、前記第1の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示し、
書き込み未了の検出後に前記第1の媒体識別情報が読み取られた場合、前記第1の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示し、
前記書き込み未了の検出後に前記第1の媒体識別情報と異なる第2の媒体識別情報が読み取られた場合、前記第2の媒体識別情報に基づく第2の媒体判定処理、及び前記第2の媒体識別情報の読み取りに対応して取得された第2の取得生体情報と前記第2の媒体識別情報に対応して登録された第2の登録生体情報との照合に基づく第2の生体認証処理に関する第2の処理結果に応じて、前記第2の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示し、
を実行させるためのプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、改札機、改札システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
交通機関の駅等に設置される改札機は、リーダライタにタッチされるICカードの情報を読み取り、読み取った情報に基づくIC判定結果に応じた通行制御を実行する。また、近年、IC判定結果に加えて顔認証判定結果を利用する改札機に関する様々な技術提案がなされている。顔認証判定結果を利用する改札機は、改札通路を進入する利用者に対向して設置されるカメラを備え、IC判定結果に加えて、カメラで撮影された顔画像情報に基づく顔認証判定に応じた通行制御を実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-47672号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
改札機は、各判定結果に応じて、利用者から提示されるICカードに通過情報等を書き込む。リーダライタによるICカードへの情報の書き込みが完了する前に、ICカードがリーダライタの通信範囲から外れると、IC書き込み未了となる。改札機は、IC書き込み未了の発生に対応して、アラート等を出力しICカードの再タッチを促し、利用者は、リーダライタに対してICカードを再タッチする。改札機は、ICカードの再タッチをトリガに、IC書き込み未了の発生に対応したリトライ処理を実行する。
【0005】
ところが、利用者は、ICカードを再タッチする際、改札通路内においてふり返るなどの体勢を取ることがある。顔認証のためのカメラは、進行方向を向いた利用者の顔を捉えるように設置されているため、利用者が、カメラに対して背を向けるなどの体勢を取った場合、カメラは利用者の顔を捉えることができず、適切な顔認証判定もできなくなる。
【0006】
改札機には、想定される様々なシーンにおいて円滑な改札処理が求められる。改札口の混雑を助長しないように、上記のようなリトライ処理をできるだけ円滑にしたいという要望がある。
【0007】
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、円滑なリトライ処理を可能にする改札機、改札システム及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の改札機は、媒体処理部、記憶部及び制御部を含む。前記媒体処理部は、情報記憶媒体から媒体識別情報を読み取り、媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報を書き込む。前記記憶部は、媒体識別情報を記憶する。前記制御部は、情報記憶媒体から読み取られた第1の媒体識別情報に基づく第1の媒体判定処理、及び前記第1の媒体識別情報の読み取りに対応して取得された第1の取得生体情報と前記第1の媒体識別情報に対応して登録された第1の登録生体情報との照合に基づく第1の生体認証処理に関する第1の処理結果に応じて、前記第1の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示し、書き込み未了の検出後に前記第1の媒体識別情報が読み取られた場合、前記第1の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示し、前記書き込み未了の検出後に前記第1の媒体識別情報と異なる第2の媒体識別情報が読み取られた場合、前記第2の媒体識別情報に基づく第2の媒体判定処理、及び前記第2の媒体識別情報の読み取りに対応して取得された第2の取得生体情報と前記第2の媒体識別情報に対応して登録された第2の登録生体情報との照合に基づく第2の生体認証処理に関する第2の処理結果に応じて、前記第2の媒体識別情報の読み取り元の情報記憶媒体に対して書き込み情報の書き込みを指示する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態に係る改札機の概略的な斜視図を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る改札機の構成例を示すブロック図である。
図3図3は、実施形態に係る管理サーバの構成例を示すブロック図である。
図4図4は、実施形態に係る改札機又は管理サーバに記憶される利用者データベースの一例を示す図である。
図5図5は、実施形態に係る改札機の動作例を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態に係る管理サーバの動作例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しながら改札機及び管理サーバにより構成される改札システムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0011】
図1は、実施形態に係る改札機の概略的な斜視図を示す図である。
【0012】
図1に示すように、利用者が通行する通路には、改札機1が設けられる。改札機1は、床面に固定される改札機本体10と、改札機本体10において通路とは反対側に設けられる仕切部17と、改札機本体10との間に通路を形成するブロック体18とを有する。
【0013】
ここでは、通路に沿う方向を前後方向とし、図1に示す改札機本体10の手前側を後方、奥側を前方とする。改札機本体10とブロック体18との離間方向を左右方向とし、通路に対して例えば右側に改札機本体10が配置され、左側にブロック体18が配置される。例えば、図1に示す例では、手前側が通路の進入口側であり、奥側が通路の退出口側である。手前の進入口側から奥の退出口側に向かう方向を進行方向とする。
【0014】
利用者が図1中の奥側から手前側に向かって共通の通路を通行する場合に備えて、ブロック体18は、改札機本体10と同じ構成に形成されていることが好ましい。この場合、改札機本体10としてのブロック体18は、図1に示す改札機本体10とは前後方向を反転させる。
【0015】
改札機1は、乗車券投入部19と、乗車券排出部20と、情報記憶媒体(以下、ICカード)に読み書きを行う媒体処理部14と、表示部21と、カメラが収納されるための収納カバー22と、利用者の顔を撮影するためのカメラ16と、ゲート24と、を有する。乗車券投入部19、乗車券排出部20、媒体処理部14、表示部21、カメラ16、及びゲート24は、改札機本体10に設けられる。また、収納カバー22は、改札機本体10の一部であり改札機本体10の各種機器を覆うためのカバーの一部である。
【0016】
図1に示す構成例において、改札機本体10は、上面部23の一端部(進入口側の端部)に、例えば磁気券である乗車券を投入する乗車券投入部19が設けられ、上面部23の他端部(退出口側の端部)の表示部21の手前に、改札機本体10内部の磁気券処理部で処理された乗車券を排出する乗車券排出部20が設けられる。さらに表示部21の奥側に収納カバー22及びカメラ16が設けられる。乗車券投入部19及び乗車券排出部20は、利用者が乗車券を投入し易いように設計される。例えば、乗車券投入部19は、平均的な身長である利用者が乗車券を投入しやすい高さに設置される。
【0017】
また、図1に示されるように、カメラ16は、利用者が直接視認できないように収納カバー22で覆われている。収納カバー22は、プラスチック又は樹脂などで構成される。さらに、収納カバー22は、カメラ16が利用者の顔を撮影できるように開口部が設けられる。そして、開口部は、フィルタで覆われている。なお、図1では、開口部がフィルタで覆われている例を示しているが、開口部は、フィルタで覆われていなくとも良い。すなわち、利用者が直接カメラ16を視認可能な状態でカメラ16を設置しても良い。なお、図1に示す構成例では、フィルタが設けられている例を示しているが、フィルタは、設けられなくとも良い。フィルタは、カメラ16を直接利用者に視認されないように且つ利用者の顔をカメラ16が撮影することができるようなフィルタであれば良い。
【0018】
媒体処理部14は、ICカードを処理するリーダライタを備え、リーダライタは、電波の送受信を行うアンテナ及び送受信回路などにより構成され、改札機1の上面部23の一端部(進入口側の端部)が通信範囲となっている。また、媒体処理部14は、QRコード(登録商標)を読み取るQRリーダ、及びバーコードを読み取るバーコードリーダを含む。
【0019】
例えば、改札機1の通路を通行しようとする利用者が媒体処理部14のリーダライタの所定の通信領域にICカードを翳すと、改札機1は、利用者が翳したICカードを捕捉し、当該ICカードに記録されている情報を読み取る。改札機1は、ICカードから読み取った情報に基づいて当該利用者の通行の可否を判断する。そして、改札機1は、その判断結果に基づいて当該利用者の通行を制御するとともに、改札処理の結果としての各種情報を当該ICカードに書き込む。
【0020】
また、図1に示されるように、媒体処理部14は、利用者がICカードを翳しやすくするために進入口側の端部から中央部に向かって、床面から上面部23までの高さが高くなるように傾斜して設置されている。なお、進入口側の端部から退出口側の端部までの略中間を中央部と称する。
【0021】
改札機本体10を形成する上面部23の退出口側の端部には、利用者あるいは係員などに対して案内を行うための表示部21が設けられている。表示部21は、例えば、液晶、有機EL(Electro Luminescence)、等を使用した表示デバイスなどにより構成される。表示部21は、通路を通行する利用者に対する改札処理の結果などを案内する案内画面を表示する。例えば、表示部21には、改札処理後のICカードにチャージされた残額等を表示する。なお、表示部21は、利用者が表示内容を確認できる位置に設ければ良く、例えば、改札機1の上面部23の中央部又は媒体処理部14に隣接して設けても良い。
【0022】
図1に示されるように、床面からの上面部23の高さが改札機本体10の中央部から退出口側の端部に向かって高くなる傾斜を有する。この傾斜された上面部23に表示部21は、配置されるため、利用者は、表示部21を視認し易くなる。
【0023】
カメラ16は、通路内を進行方向に通過する利用者の顔が撮影可能になるような撮影範囲を確保できるように設置される。カメラ16は、利用者が改札機1に進入してきた際に利用者の顔を検知し、利用者の顔を撮影する。そして、改札機1は、撮影された画像フレームから顔検知により顔画像データを取得する。改札機1又は改札機1と通信可能な管理サーバ30は、事前に登録された登録顔画像データと取得顔画像データとを照合する。例えば、照合される顔画像データは、画像データから抽出される特徴量である。改札機1又は管理サーバ30は、登録顔画像データと取得顔画像データの類似度に基づき顔認証を判定し、判定結果に基づいて利用者の通行の可否を判断する。本実施形態では、顔画像データを生体情報として、生体認証処理を実行する例について説明するが、これに限定されるものではない。例えば、虹彩画像データを生体情報として、生体認証処理を実行するようにしてもよい。
【0024】
ゲート24は、改札機1に設置され、利用者の通行を許可しない場合、物理的に利用者の通行を阻止する。
【0025】
管理サーバ30は、改札機1と有線又は無線により接続される。そして、管理サーバ30は、駅の構内又は駅の管理室等に設置される。また、管理サーバ30は、改札機1から受信した各種情報により、顔認証等の各種認証を行うことができる。
【0026】
次に、実施形態に係る改札機本体10の構成について説明する。
【0027】
図2は、実施形態に係る改札機1の構成例を示すブロック図である。
【0028】
図2に示すように、改札機1は、制御部11(第1の制御部)と、記憶部12(第1の記憶部)と、通信部13(第1の通信部)と、検知部15と、カメラ16と、通知部25と、を備える。
【0029】
制御部11は、改札機1における各種動作を制御する。制御部11は、プログラムを実行するプロセッサを有する。例えば、制御部11は、プロセッサ、メモリ及びインタフェース等で構成する。プロセッサは、例えば、CPU(central processing unit)、MPU(micro processing unit)、SoC(system on a chip)、DSP(digital signal processor)、GPU(graphics processing unit)、ASIC(application specific integrated circuit)、PLD(programmable logic device)又はFPGA(field-programmable gate array)などである。あるいは、プロセッサは、これらの組み合わせである。制御部11は、プロセッサが記憶部12又は制御部11内のメモリに記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実行する。
【0030】
制御部11は、利用者の通行を制御する。制御部11は、媒体の認証及び利用者の顔認証の両方が成功した場合、利用者の通行(入場又は出場)を許可する。一方、媒体認証又は顔認証のいずれかが失敗した場合、制御部11は、当該利用者を通行不可として通行制御機構を制御して利用者の通行を阻止する。通行を阻止する方法として、例えば、制御部11は、ゲート24及びゲート24の開閉を制御する駆動機構を有する。制御部11は、利用者の通行(入場又は出場)を阻止する場合にはゲート24を閉鎖し、利用者の通行を許可する場合にはゲート24を開放するように動作する。
【0031】
制御部11は、ICカード、QRコード、及びバーコード等の各種ゲートの入出場を認証するために必要な媒体に記憶された情報が正しいかどうかを判定する媒体判定を実行する。
【0032】
制御部11は、カメラ16によって撮影された画像フレームから顔検知により顔画像データを取得する。制御部11は、事前に登録された登録顔画像データと取得顔画像データとを照合する。制御部11は、登録顔画像データと取得顔画像データの類似度に基づき顔認証を判定し、判定結果を出力する。
【0033】
なお、改札機1(制御部11)が媒体判定及び顔認証判定を実行してもよいし、改札機1に代えて、改札機1と通信する管理サーバ30が媒体判定及び顔認証判定を実行してもよい。
【0034】
記憶部12は、例えばHDD(hard disk drive)又はSSD(solid state drive)等の書き換え可能な不揮発性のメモリで構成する。記憶部12は、利用者データベースを記憶する。改札機1に代えて、管理サーバ30が媒体判定及び顔認証判定を実行する場合、記憶部12は、利用者データベースを記憶しなくてもよい。利用者データベースについては後に詳しく説明する。
【0035】
通信部13は、管理サーバ30と有線又は無線で各種データの送受信を行うための通信インタフェースである。通信部13は、管理サーバ30と各種情報を送受信する。
【0036】
検知部15は、改札機本体10とブロック体18との間の改札通路上の所定領域を通行する利用者を検知し、検知信号を出力する。例えば、検知部15は、赤外線センサ等、人を感知可能な一般的なセンサによって構成される。そして、検知部15は、改札機1を通行する意思のない人まで感知しないような場所に設置される。例えば、検知部15は、制御部11の制御の下、改札機1が配置された通路内で利用者を感知する。また、検知部15によって通行人を感知した後、検知部15は、制御部11の制御の下、利用者が改札機1を通行することを示す感知情報を出力する。そして、当該感知情報に基づいてカメラ16は、撮影を開始するようにしても良い。
【0037】
通知部25は、例えば、ディスプレイ及びスピーカを備える。ディスプレイは、情報を表示する。ディスプレイは、改札機1を通行しようとする利用者が視認可能な位置に設けられる。例えば、ディスプレイは、制御部11による制御の下、利用者に対する顔認証結果に基づく通行の可否を示す情報等を表示する。ディスプレイに表示される情報は、表示部21に表示可能に構成されても良い。スピーカは、利用者が認識できるような音量で音を出力する。スピーカは、制御部11による制御の下、通行が不可と判定された利用者にアラート等の音声を出力する。
【0038】
図3は、実施形態に係る管理サーバ30の構成例を示すブロック図である。
【0039】
図3に示すように、管理サーバ30は、制御部31(第2の制御部)と、記憶部32(第2の記憶部)と、通信部33(第2の通信部)と、表示部34と、を備える。
【0040】
制御部31は、改札機1における各種動作を制御する。制御部31は、プログラムを実行するプロセッサを有する。例えば、制御部31は、プロセッサ、メモリ及びインタフェース等で構成する。プロセッサは、例えば、CPU、MPU、SoC、DSP、GPU、ASIC、PLD又はFPGAなどである。あるいは、プロセッサは、これらの組み合わせである。制御部31は、プロセッサが記憶部32又は制御部31内のメモリに記憶するプログラムを実行することにより各種の処理を実行する。
【0041】
例えば、制御部31は、通行を制御する情報を改札機1に送信することにより利用者の通行を制御する。制御部31は、媒体の認証及び利用者の顔認証の両方が成功した場合、利用者の通行(入場又は出場)を許可する情報を改札機1に送信する。一方、媒体認証又は顔認証のいずれかが失敗した場合、制御部31は、当該利用者を通行不可する情報を改札機1に送信する。当該情報を受けた改札機1の制御部11は、利用者の通行を阻止する。
【0042】
制御部31は、ICカード、QRコード、及びバーコード等の各種ゲートの入出場を認証するために必要な記憶媒体に記憶された情報が正しいかどうかを判定することができる。
【0043】
制御部31は、カメラ16によって撮影された画像フレームから顔検知により顔画像データを取得する。制御部31は、事前に登録された登録顔画像データと取得顔画像データとを照合する。制御部31は、登録顔画像データと取得顔画像データの類似度に基づき顔認証を判定し、判定結果を出力する。このように、管理サーバ30(制御部31)が顔認証判定を実行してもよいし、管理サーバ30に代えて、管理サーバ30と通信する改札機1が顔認証判定を実行してもよい。
【0044】
記憶部32は、例えばHDD又はSSD等の書き換え可能な不揮発性のメモリで構成する。記憶部32は、利用者データベースを記憶する。利用者データベースは、上記説明した通りであり、詳細説明は省略する。
【0045】
通信部33は、改札機1と有線又は無線で各種データの送受信を行うための通信インタフェースである。通信部33は、改札機1と各種情報を送受信する。
【0046】
表示部34は、例えば液晶、有機EL等を使用した表示デバイスであり、制御部31の制御の下、音声、文字、及び画像等を表示する。すなわち、表示部34は、管理サーバ30を管理する管理者に各種情報を表示することが可能である。
【0047】
図4は、実施形態に係る改札機又は管理サーバに記憶される利用者データベースの一例を示す図である。
利用者データベースは、改札機1の利用が承認された全ての利用者のデータである。利用者データベースは、各利用者の利用者情報を含む。例えば、利用者情報は、氏名、住所、電話番号、媒体識別情報(以下、媒体ID)、通行履歴(入出場履歴)、残額データ、及び登録顔画像データを含む。例えば、券売機等の駅務機器に設置されたカメラは、利用者を撮影し、駅務機器は、撮影された画像フレームから顔検知により顔画像データを取得し、取得された顔画像データを登録顔画像データとして提供する。
【0048】
次に、改札機1及び管理サーバ30の動作について説明する。ここでは、管理サーバ30においてIC判定及び顔認証判定が実行されるケースについて説明するが、改札機1においてIC判定及び顔認証判定が実行してもよい。その場合、管理サーバ30の制御部31で実行されるIC判定及び顔認証判定を、改札機1の制御部11で実行するものとして読み替える。
【0049】
図5は、実施形態に係る改札機の動作例を示すフローチャートである。
利用者は、図1に示す改札機1の手前の進入口側から奥の退出口側に向かって改札通路を進む。カメラ16は、改札通路上の所定の撮影エリアを連続的に撮影し(ST101)、通信部13は、カメラ16から出力される撮影画像データを管理サーバ30へ送信する。
【0050】
検知部15は、改札通路上の所定領域を通行する所定の利用者を検知し、検知信号を出力する。制御部11は、検知信号に基づき、所定の利用者の継続検知を開始する(ST102)。
【0051】
例えば、所定の利用者が、媒体処理部14に対して第1のICカードをタッチすると、媒体処理部14は、通信範囲に入った第1のICカードと通信し、第1のICカードに記憶された第1の媒体ID(第1の媒体識別情報)を読み取る(ST103)。記憶部12は、媒体処理部14により読み取られた第1の媒体ID及び入場日時を含む入場記録、又は第1の媒体ID及び出場日時を含む出場記録を記憶する。通信部13は、入場記録又は出場記録を含む判定要求を管理サーバ30へ送信する。
【0052】
管理サーバ30は、改札機1からの撮影画像データ及び判定要求を受信し、撮影画像データ及び判定要求に基づき第1のIC判定及び第1の顔認証判定を実行し、第1のIC判定処理及び第1の顔認証判定処理に関する第1の処理結果を生成して送信する。管理サーバ30によるIC判定及び顔認証判定については後に詳しく説明する。
【0053】
通信部13は、管理サーバ30から第1のIC判定処理及び第1の顔認証判定処理に関する第1の処理結果を受信する(ST104)。
【0054】
制御部11は、第1の処理結果に応じて、第1の媒体IDの読み取り元のICカードに対して書き込み情報の書き込みを指示する(ST105)。例えば、第1のIC判定処理の結果が正規登録者を示し、第1の顔認証判定処理の結果も正規登録者を示す場合、即ち、通行を許可する場合、入場履歴又は出場履歴等の通過情報の書き込みを指示する。入場履歴は、入場日時及び改札機ID等を含む。出場履歴は、出場日時及び改札機ID等を含む。
【0055】
媒体処理部14は、書き込み指示に基づき、第1の媒体IDの読み取り元のICカードに対して書き込み情報を書き込み(ST106)、所定時間内にICカードから書き込み完了通知を受信した場合、制御部11は、書き込み未了を検出せず(ST107、NO)、書き込み正常を判定し(ST108)、ゲート24の開閉を制御し、また、表示部21の表示内容を制御し、通行を許可する(ST109)。
【0056】
制御部11は、所定時間内にICカードから書き込み完了通知を受信しない場合、即ち書き込み完了通知の受信エラーを検知すると、書き込み未了を検出し(ST107、YES)、書き込みの異常を判定し(ST110)、ゲート24の開閉を制御し、また、表示部21の表示内容を制御し、通行を許可しない(ST111)。
【0057】
制御部11は、検知部15からの検知信号に基づき所定の利用者を継続検知し、即ち、所定の利用者の通路内滞留が検知される場合(ST112、YES)、リトライ処理を受け付ける。
【0058】
リトライ処理の受付期間において、再度、所定の利用者が、媒体処理部14に対して第1のICカードをタッチすると、媒体処理部14は、通信範囲に入った第1のICカードと通信し、第1のICカードに記憶された第1の媒体IDを読み取る(ST114)。
【0059】
制御部11は、書き込み未了の検出後のリトライ処理の受付期間に第1の媒体IDが読み取られた場合、即ち、読み取られた第1の媒体IDと記憶部12に記憶された第1の媒体が一致する場合、リトライ処理を実行する(ST115)。通信部13は、リトライ処理に対応して、リトライ判定要求を管理サーバ30へ送信する。リトライ判定要求は、リトライ処理の受付期間において読み取られた第1の媒体IDを含む。
【0060】
管理サーバ30は、改札機1からのリトライ判定要求を受信し、リトライ判定要求に基づき第1のIC判定を実行し、第1のIC判定結果を送信する。通信部13は、管理サーバ30から第1のIC判定結果を受信する(ST116)。
【0061】
制御部11は、リトライ処理の実行中の第1のIC判定処理に関する第3の処理結果に応じて、第1の媒体IDの読み取り元のICカードに対して書き込み情報の書き込みを指示する(ST105)。媒体処理部14は、書き込み指示に基づき、第1の媒体IDの読み取り元のICカードに対して書き込み情報を書き込み(ST106)、所定時間内にICカードから書き込み完了通知を受信した場合、制御部11は、書き込み未了を検出せず(ST107、NO)、書き込み正常を判定し(ST108)、ゲート24の開閉を制御し、また、表示部21の表示内容を制御し、通行を許可する(ST109)。
【0062】
なお、リトライ処理において管理サーバ30における第1のIC判定及び第1のIC判定結果の受信を省略し、読み取られた第1の媒体IDと記憶部12に記憶された第1の媒体が一致することを条件として、第1の媒体IDの読み取り元のICカードに対して書き込み情報の書き込みを指示するようにしてもよい。
【0063】
また、制御部11は、書き込み未了の検出後のリトライ処理の受付期間に第2の媒体IDが読み取られた場合、即ち、読み取られた第2の媒体IDと記憶部12に記憶された第1の媒体が一致しない場合、通信部13は、読み取られた第2の媒体IDに対応する判定要求を管理サーバ30へ送信する。
【0064】
管理サーバ30は、改札機1からの撮影画像データ及び第2の媒体IDに対応する判定要求を受信し、撮影画像データ及び判定要求に基づき第2のIC判定及び第2の顔認証判定を実行し、第2のIC判定処理及び第2の顔認証判定処理に関する第2の処理結果を生成して送信する。
【0065】
通信部13は、管理サーバ30から第2のIC判定処理及び第2の顔認証判定処理に関する第2の処理結果を受信する(ST104)。その後、改札機1は、ST105以降の処理を実行する。
【0066】
また、制御部11が、検知部15からの検知信号に基づき所定の利用者を継続検知しない場合、即ち、所定の利用者の通路外退出が検知される場合(ST112、NO)、リトライ処理は受付けられず、ゲート24の開閉を制御し、また、表示部21の表示内容を制御し、新たな利用者の通行を受け入れる(ST113)。
【0067】
また、制御部11は、継続検知期間の経過後に、記憶部12に記憶された第1の媒体ID、即ち継続検知期間に読み取られた第1の媒体IDを削除又は上書き可能とする。
【0068】
図6は、実施形態に係る管理サーバの動作例を示すフローチャートである。
通信部33が、改札機1からの撮影画像データ及び判定要求を受信すると(ST201、YES)、制御部31は、判定要求に含まれる第1の媒体IDを検出し、第1の媒体IDに基づく第1の媒体判定処理を実行する(ST202)。
【0069】
即ち、制御部31は、記憶部32の利用者データベースに基づき第1の媒体IDを含む第1の利用者情報の検出を試行する。制御部31は、記憶部32の利用者データベースに基づき第1の媒体IDを含む第1の利用者情報を検出する場合(ST203、YES)、正規登録を示す第1の処理結果を生成して出力し(ST204)、第1の媒体IDを含む第1の利用者情報を検出しない場合(ST203、NO)、未登録を示す第1の処理結果を生成して出力する(ST205)。
【0070】
また、制御部31は、第1の媒体IDの読み取りに対応して取得された第1の取得顔画像データ(第1の取得生体情報)と第1の媒体IDに対応して登録された第1の登録顔画像データ(第1の登録生体情報)との照合に基づく第1の顔認証処理(第1の生体認証処理)を実行する(ST206)。なお、第1の媒体IDは、継続検知期間に読み取られた情報であり、また、第1の取得顔画像データは、継続検知期間に撮影された顔画像データから取得された情報である。
【0071】
受信された判定要求は、入場記録又は出場記録を含み、入場記録は第1の媒体ID及び入場日時を含み、また、出場記録は第1の媒体ID及び出場日時を含む。よって、第1の媒体IDに対応する入場日時又は出場日時が特定される。例えば、制御部31は、第1の媒体IDに対応する入場日時又は出場日時に基づき、対応する時間帯の撮影画像データを特定し、特定された撮影画像データを構成する画像フレームから顔検知により第1の取得顔画像データを特定する。
【0072】
制御部31は、第1の取得顔画像データと第1の利用者情報に含まれる第1の登録顔画像データとを照合し、第1の取得顔画像データと第1の登録顔画像データの類似度が基準値を超える場合に(ST207、YES)、正規登録を示す第1の処理結果を生成して出力し(ST208)、基準値以下の場合に(ST207、NO)、正規未登録を示す第1の処理結果を生成して出力する(ST208)。
通信部33は、第1の処理結果を出力する(ST209)。
【0073】
なお、制御部31が、判定要求に含まれる第2の媒体IDを検出する場合、第2の媒体IDに基づく第2の媒体判定処理を実行し、第2の媒体IDを含む第2の利用者情報の世検出可否に応じて正規登録を示す第2の処理結果又は未登録を示す第2の処理結果を生成し、さらに、第2の媒体IDの読み取りに対応して取得された第2の取得顔画像データ(第2の取得生体情報)と第2の媒体IDに対応して登録された第2の登録顔画像データ(第2の登録生体情報)との照合に基づく第2の顔認証処理(第2の生体認証処理)を実行し、通信部33は、第2の処理結果を出力する。
【0074】
また、通信部33が、改札機1からのリトライ判定要求を受信すると(ST211、YES)、制御部31は、リトライ判定要求に含まれる第1の媒体IDを検出し、第1の媒体IDに基づく第1の媒体判定処理を実行する(ST212)。
【0075】
即ち、制御部31は、記憶部32の利用者データベースに基づき第1の媒体IDを含む第1の利用者情報の検出を試行する。制御部31は、記憶部32の利用者データベースに基づき第1の媒体IDを含む第1の利用者情報を検出する場合(ST213、YES)、正規登録を示す第3の判定結果を出力し(ST214)、第1の媒体IDを含む第1の利用者情報を検出しない場合(ST213、NO)、未登録を示す第3の判定結果を出力する(ST215)。
通信部33は、第3の判定結果を出力する(ST216)。
【0076】
本実施形態によれば、円滑なリトライ処理を可能にする改札機、改札システム及びプログラムを提供することができる。改札システムは、書き込み未了の発生時に顔認証処理を省略して書き込み処理を実行するので、適切な顔認証判定が難しいシーンにおいても円滑な改札処理を実現することができる。
【0077】
本実施形態に係るプログラムは、改札機1及び管理サーバ30等の電子機器に記憶された状態で譲渡されてよいし、電子機器に記憶されていない状態で譲渡されてもよい。後者の場合は、プログラムは、ネットワークを介して譲渡されてよいし、記録媒体に記録された状態で譲渡されてもよい。記録媒体は、非一時的な有形の媒体である。記録媒体は、コンピュータ可読媒体である。記録媒体は、CD-ROM、メモリカード等のプログラムを記憶可能かつコンピュータで読取可能な媒体であればよく、その形態は問わない。
【0078】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0079】
1…改札機
10…改札機本体
11…制御部
12…記憶部
13…通信部
14…媒体処理部
15…検知部
16…カメラ
17…仕切部
18…ブロック体
19…乗車券投入部
20…乗車券排出部
21…表示部
22…収納カバー
23…上面部
24…ゲート
25…通知部
30…管理サーバ
31…制御部
32…記憶部
33…通信部
34…表示部
図1
図2
図3
図4
図5
図6