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特開2023-45964チェーンバイス装置及びこれを備えたバンドソー
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023045964
(43)【公開日】2023-04-03
(54)【発明の名称】チェーンバイス装置及びこれを備えたバンドソー
(51)【国際特許分類】
   B23D 55/04 20060101AFI20230327BHJP
   B25B 11/00 20060101ALI20230327BHJP
【FI】
B23D55/04 F
B25B11/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021154595
(22)【出願日】2021-09-22
(71)【出願人】
【識別番号】391010220
【氏名又は名称】レッキス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(72)【発明者】
【氏名】石川 悟
(72)【発明者】
【氏名】川畑 大樹
【テーマコード(参考)】
3C020
3C040
【Fターム(参考)】
3C020HH02
3C040AA16
3C040HH11
(57)【要約】
【課題】ワークを形状や寸法に関係なく安定して固定することができ、かつ、コンパクトに構成することができるチェーンバイス装置及びこれを備えたバンドソーを提供する。
【解決手段】ワークWKにチェーン16を架け渡すためのチェーンバイス装置10は、ワークWKを載置するための載置部14を有し、チェーン16が収容されたベース部24と、ベース部24に配置され、載置部14の一方の側において、チェーン16を固定するチェーンガイド54及びチェーンストッパ60と、ベース部24に配置され、載置部14の他方の側において、チェーン16を固定するフック48と、を備える。
【選択図】図3A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークにチェーンを架け渡すためのチェーンバイス装置であって、
前記ワークを載置するための載置部を有し、前記チェーンが収容されたベース部と、
前記ベース部に配置され、前記載置部の一方の側において、前記チェーンを固定する第1の固定部材と、
前記ベース部に配置され、前記載置部の他方の側において、前記チェーンを固定する第2の固定部材と、
を備える、チェーンバイス装置。
【請求項2】
前記ベース部の内部において、前記ベース部の幅方向に沿って延在され、両端が前記ベース部に固定された支持軸と、
円筒形状を有すると共に、内部に配置された前記支持軸に対して回動可能な回動軸と一体で形成され、前記回動軸の径方向に沿って延在された固定用アームと、
前記固定用アームを回動させるための付勢機構と、を備えており、
前記第1の固定部材及び前記第2の固定部材は、前記固定用アームの回動と連動して前記支持軸に対して回動可能に構成されている、請求項1に記載されたチェーンバイス装置。
【請求項3】
前記載置部の一方の側に配置され、前記チェーンと係合することによって前記チェーンの前記ベース部からの出し入れを案内するチェーンガイドを備えており、
前記第1の固定部材は、前記固定用アームの回動と連動して前記チェーンガイドへ向けて回動されることによって、前記チェーンガイドを係止可能に形成されている、請求項2に記載されたチェーンバイス装置。
【請求項4】
前記第2の固定部材は、前記固定用アームの回動と連動して回動されることによって、前記チェーンの前記ベース部から引き出された側の端部に形成された固定端部を係止可能に形成されている、請求項2又は請求項3の何れか1項に記載されたチェーンバイス装置。
【請求項5】
前記ベース部に定荷重ばねが配置され、前記チェーンの前記ベース部内側の端部は、前記定荷重ばねの先端部と連結されている、請求項1から請求項4の何れか1項に記載されたチェーンバイス装置。
【請求項6】
前記チェーンは、1本とされており、前記チェーンの前記ベース部から引き出された側の端部に把持可能なチェーングリップを備える、請求項1から請求項5の何れか1項に記載されたチェーンバイス装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6の何れか1項に記載されたチェーンバイス装置を備えたバンドソー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チェーンバイス装置及びこれを備えたバンドソーに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、パイプ等の加工対象物(ワーク)にチェーンを巻き付けると共に、これを引き締めることによって固定するチェーンバイス装置が開示されている。チェーンの一方の端部をベースに固定した状態で、ワークにチェーンが架け渡されるチェーンバイス装置では、小さいワークを固定する際には、チェーンの他方の端部側が余って邪魔になる等操作性が悪く、さらに、チェーンが地面に投げ出されて汚れるといった場合があった。このため、特許文献1に記載のチェーンバイス装置には、ベース内にチェーンの一端を固定すると共に、チェーンを巻き込むプーリ、ウォームホイル及びスクリューホルダを有するバイスシャフトが回転自在に設けられている。さらに、バイスシャフトの一端にはベースに固定された渦巻ばねが固定されており、チェーンを巻き取ろうとする回転力を生じさせる。また、チェーンの他端には、チェーンハンドルが取り付けられ、ベースに配置したチェーンフックに引っ掛けることによって固定されている。
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載のチェーンバイス装置によれば、チェーンフックの可動域が決まっているため、ワークが小さくなるとチェーンを引っ張る力も低下し、チェーンハンドルをチェーンフックに引っ掛ける力が低下する。さらに、チェーンの一端側においてチェーンが余って弛むことが無いように、プーリで長く巻き取るためには、プーリを大きく形成しておく必要がある。この結果、ベースの下方側のスペースが広くなり、ベースを大きくする必要が生じるため、チェーンバイス装置の重量も増加する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9-193029号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、ワークを形状や寸法に関係なく安定して固定することができ、かつ、コンパクトに構成することができるチェーンバイス装置及びこれを備えたバンドソーを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、ワークにチェーンを架け渡すためのチェーンバイス装置であって、ワークを載置するための載置部を有し、チェーンが収容されたベース部と、ベース部に配置され、載置部の一方の側において、チェーンを固定する第1の固定部材と、ベース部に配置され、載置部の他方の側において、チェーンを固定する第2の固定部材と、を備える、チェーンバイス装置が提供される。
【0007】
さらに、本発明の別の態様によれば、ベース部の幅方向に沿って延在され、両端がベース部の幅方向の両側部に固定された支持軸と、円筒形状を有すると共に、内部に配置された支持軸に対して回動可能な回動軸と一体で形成され、回動軸の径方向に沿って延在された固定用アームと、固定用アームを回動させるための付勢機構と、を備えてもよく、第1の固定部材及び第2の固定部材は、固定用アームの回動と連動して、支持軸に対して回動可能に構成されてもよい。
【0008】
また、本発明の別の態様によれば、載置部の一方の側に配置され、チェーンと係合することによってチェーンのベース部からの出し入れを案内するチェーンガイドを備えており、第1の固定部材は、固定用アームの回動と連動してチェーンガイドへ向けて回動されることによって、チェーンガイドを係止可能に形成されてもよい。
【0009】
さらに、本発明の別の態様によれば、第2の固定部材は、固定用アームの回動と連動して回動されることによって、チェーンのベース部から引き出された側の端部に形成された固定端部を係止可能に形成されてもよい。
【0010】
また、本発明の別の態様によれば、ベース部に定荷重ばねが配置され、チェーンのベース部内側の端部は、定荷重ばねと連結されてもよい。
【0011】
さらに、本発明の別の態様によれば、チェーンは、1本とされてもよく、チェーンのベース部から引き出された側の端部に把持可能なチェーングリップを備えてもよい。
【0012】
また、本発明の別の態様によれば、バンドソーは、本発明に係るチェーンバイス装置を備えてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係るチェーンバイス装置によれば、ワークに架け渡されたチェーンは、載置部の一方の側において、第1の固定部材によって固定され、載置部の他方の側において、第2の固定部材によって固定される。このため、載置部に載置されたワークの大きさに関係なくワークを安定して固定することができる。また、チェーンは、ワークに架け渡す程度の長さを有していればよいため、ベース部におけるチェーンの収容スペースをコンパクトにすることができる。これによって、ベース部を有するチェーンバイス装置をコンパクトに構成することができる。
【0014】
さらに、本発明の別の態様によれば、第1の固定部材及び第2の固定部材は、固定用アームの回動と連動して、支持軸に対して回動可能に構成されている。また、固定用アームは、付勢機構によって回動させることができる。このため、第1の固定部材と第2の固定部材とによるチェーンの固定と解放とを一元的に行うことができ、ワークを安定して固定することができる。さらに、第1の固定部材と第2の固定部材とを回動させるための付勢機構を別個に設ける必要がないため、チェーンバイス装置をコンパクトに構成することができる。
【0015】
また、本発明の別の態様によれば、第1の固定部材は、固定用アームの回動と連動してチェーンガイドへ向けて回動されることによって、チェーンのベース部からの出し入れを案内するチェーンガイドを係止することができ、載置部の一方の側においてチェーンを固定するように構成されている。これによって、ワークを安定して固定することができる。
【0016】
さらに、本発明の別の態様によれば、第2の固定部材は、固定用アームの回動と連動して回動されることによって、チェーンの端部に形成された固定端部を係止することができ、載置部の他方の側においてチェーンを固定するように構成されている。これによって、ワークを安定して固定することができる。
【0017】
また、本発明の別の態様によれば、チェーンのベース部内側の端部は、定荷重ばねの先端部と連結されている。このため、ワークを固定した後のチェーンの余った部分をベース部内側に引き戻すことができる。これによって、ワークを安定して固定することができる。また、チェーンは、定荷重ばねの先端部と連結されているため、チェーンを巻き取らない。このため、ベース部の内側のスペースをコンパクトに形成することができる。
【0018】
さらに、本発明の別の態様によれば、チェーンは、1本とされており、チェーンのベース部から引き出された側の端部に把持可能なチェーングリップを備える。このため、チェーンを収容するためのベース部をコンパクトにすることができると共に、チェーングリップをコンパクトに形成することができる。これによって、チェーンバイス装置をコンパクトに構成することができる。
【0019】
また、本発明の別の態様によれば、バンドソーは、本発明に係るチェーンバイス装置を備えている。このため、ワークを形状や寸法に関係なく安定して固定することができ、かつ、コンパクトに構成することができる。
【0020】
以上のことから、本発明に係るチェーンバイス装置及びこれを備えたバンドソーは、ワークを形状や寸法に関係なく安定して固定することができ、かつ、コンパクトに構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本実施形態に係るチェーンバイス装置を備えたバンドソーの斜視図を示す。
図2図2は、本実施形態に係るチェーンバイス装置の斜視図を示す。
図3A図3Aは、本実施形態に係るチェーンバイス機構の斜視図を示す。
図3B図3Bは、本実施形態に係るチェーンバイス機構の側面図を示す。
図3C図3Cは、本実施形態に係るチェーンバイス機構のチェーンが架け渡された場合の側面図を示す。
図3D図3Dは、本実施形態に係るチェーンバイス機構の底面斜視図を示す。
図4図4は、本実施形態に係る第1の固定部材の拡大斜視図を示す。
図5図5は、本実施形態に係る第2の固定部材の拡大斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面を参照して、本実施形態に係るチェーンバイス装置及びチェーンバイス装置を備えたバンドソーについて説明する。同様な又は対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。理解を容易にするために、図の縮尺を変更して説明する場合がある。また、添付の図面に示されたチェーンバイス装置及びバンドソーは、一例とされており、これに限らず、異なる寸法のチェーンバイス装置及びバンドソーが形成されてもよい。
【0023】
図1は、本実施形態に係るチェーンバイス装置10を備えたバンドソー12の斜視図を示す。また、図2には、本実施形態に係るチェーンバイス装置10の斜視図を示す。バンドソー12は、チェーンバイス装置10の載置部14に載置された棒材やパイプ等の加工対象物(ワークWK)を切断するための装置である。また、チェーンバイス装置10は、載置部14に載置されたワークWKの上面にチェーン16を架け渡し、ワークWKを固定するための装置である。図中には、ワークWKの切断方向となるチェーンバイス装置10の長手方向(装置前後方向)、ワークWKの載置される方向となるチェーンバイス装置10の短手方向(装置幅方向)及びチェーンバイス装置10の上下方向も同様に矢印で示す。図中のFRは、装置前方側を示し、図中のWは、装置幅方向を示し、図中のUPは、装置上方側を示す。
【0024】
バンドソー12は、フレーム部18内部に配置された滑車(図示省略)に張架された帯鋸刃20をモータ(図示省略)によって回転駆動するように構成されている。チェーンバイス装置10を備えたバンドソー12は、床などの水平な場所に設置されている。ワークWKは、チェーンバイス装置10の載置部14に載置されると共に、1本のチェーン16によって固定される。固定されたワークWKは、フレーム部18がワークWKの装置上方側から降下されることによって切断される。具体的には、フレーム部18内部の滑車の回転によって回転する帯鋸刃20が連続でワークWKを切り続けながら降下することによって、ワークWKが切断される。バンドソー12は、切断が完了すると自動的にスイッチがオフになるように構成されている。
【0025】
本実施形態に係るチェーンバイス装置10は、ワークWKにチェーン16を架け渡すためのバイス機構22と、バイス機構22を収容する筐体部分を構成し、床等に設置されるベース部24と、バンドソー12のモータ(図示省略)に電源を供給するための電源プラグ26と、バンドソー12の作動をオン/オフするためのスイッチ部28と、を含んで構成されている。また、ベース部24は、床等に設置する際に、固定のためのボルト等(図示省略)を取り付けるための脚部30を有する。
【0026】
ベース部24の上部には、側面視でV字状の載置部14が装置幅方向に沿って形成されている。ワークWKは、載置部14に沿って配置され、バンドソー12の帯鋸刃20が下降してくる切断位置CPにおいて切断することができる。
【0027】
図3Aから図3Dには、バイス機構22だけを抜き出して示す。図3Aに示すように、ベース部24(バイス機構22)の装置下方側かつ装置前方側には、定荷重ばね32が配置されている。定荷重ばね32は、一定の曲率で巻かれた長尺状の板ばねとされており、取付けピン34によってベース部24の内部に固定されている。図3Bに示すように、チェーン16は、装置下方側の端部に連結されたチェーンジョイント36と定荷重ばね32の先端部に設けられた板材32Aとが連結されることによって、定荷重ばね32と連結されている。定荷重ばね32は、通常は、ロール状に巻かれた状態とされており、チェーン16が載置部14側へ引っ張られると、これに連動して引き出され、チェーン16が解放されると(引っ張られなくなると)、自動的に巻き戻るように構成されている。このとき、巻き戻す力は、引き出された板ばねの長さに関係なく一定とされている。
【0028】
定荷重ばね32と連結されたチェーン16は、ベース部24の長手方向(装置前後方向)に沿って装置後方側へ向けて延在されており、ベース部24の装置下方側かつ装置後方側に配置され、装置幅方向に沿って配置されたローラ支持軸38A回りに回転可能に形成されたチェーンローラ38を介してベース部24の装置上方側へ案内されている。
【0029】
図3Cに示されるように、ここでは、チェーン16として、リーフチェーンが用いられている。チェーン16は、交互に重ね合わされた内側プレート16Aと外側プレート16Bとがリンクピン16Cによって連結されることによって連鎖状に形成されている。なお、以下の説明では、チェーン16として、リーフチェーンが用いられているとして説明するが、これに限らず、リーフチェーン以外のチェーンが用いられてもよい。
【0030】
チェーン16には、チェーン16がベース部24から過度に引き出される、又は、引き戻されることを防止するために、チェーンカラー40が取り付けられている。チェーンカラー40は、後述するチェーンガイド54の装置前方側と装置後方側とに位置するように各1対(合計2対)がチェーン16の装置幅方向の両側部に取り付けられている。2対のチェーンカラー40間のリンクピン16C1は、装置幅方向に沿って(チェーン16の幅方向に沿って)チェーン16の幅よりも長く延出されており、これらのリンクピン16C1の両端に、リンクピン16C1と嵌合可能な円筒状に形成されたチェーンカラー40が1対で取り付けられている。チェーンカラー40は、チェーンガイド54に引っ掛かる大きさに形成されているため、これを通過することができない。このため、チェーン16がベース部24の内部へ引き戻される際に、装置前方側のチェーンカラー40がチェーンガイド54に引っ掛かり、チェーン16が、ベース部24へ戻りすぎることを防止することができる。さらに、チェーン16がベース部24の外部へ引き出される際に、装置後方側のチェーンカラー40がチェーンガイド54に引っ掛かり、チェーン16が、ベース部24から出過ぎることを防止することができる。
【0031】
ベース部24の載置部14の装置後方側には、出し入れされるチェーン16を案内するためのチェーンレール42が設けられている。チェーンローラ38を介してベース部24の装置上方側へ案内されたチェーン16は、載置部14の装置後方側に配置されたチェーンレール42に沿って載置部14側へ案内される。このため、チェーンレール42は、載置部14から装置後方側へ向けて延在されており、装置上下方向かつ装置幅方向に沿って切断した断面が、装置上方側へ向けて凹とされた溝状に形成されている。また、チェーンレール42の溝状部分の幅は、チェーン16の幅と略同一とされている。
【0032】
図4に示されるように、チェーンレール42に案内されたチェーン16は、チェーンレール42の装置前方側かつ装置上方側に配置され、装置幅方向に沿って配置された中心軸52回りに回転可能に形成されたチェーンガイド54によって、装置前方側へ案内される(送り出される)。チェーンガイド54は、略円板状に形成され、チェーンレール42を通過するチェーン16の装置上方側に配置される内板部54Aと、略円板状に形成され、チェーンレール42の装置幅方向外側に配置される外板部54Bと、を有する。内板部54Aの外周部には、チェーン16と係合させるための窪み部56が、内板部54Aの外周に沿って等間隔で形成されている。このため、窪み部56は、内板部54Aの径方向外側へ向けて凹とされ、かつ、その形状が、リンクピン16C1の外周形状と略同一に形成されている。また、窪み部56のチェーンガイド54の周方向に沿った間隔は、チェーン16に沿った各リンクピン16C1の同士の間隔と同一とされている。このため、2対のチェーンカラー40間における長く形成されたリンクピン16C1を窪み部56に嵌ることができる。これによって、チェーン16のベース部24からの出し入れに合わせて、窪み部56に嵌ったリンクピン16C1がチェーンガイド54を回転させる。また、チェーンガイド54の外板部54Bの外周部には鋸刃状の歯車が形成されており、歯部と溝部54B1とが等間隔で交互に形成されている。
【0033】
ベース部24において、載置部14の装置前方側かつ装置下方側には、装置幅方向(ベース部24の幅方向)に沿って略棒状に形成された支持軸としてのアームピン58が配置されている。アームピン58は、その長手方向(装置幅方向)の両端が、ベース部24の幅方向両側部に固定されている。さらに、アームピン58には、装置幅方向に沿って円筒状に形成された回動軸64Aの長手方向(装置幅方向)の一方側において、これと一体で形成されると共に、回動軸64Aの径方向に沿って延在された固定用アーム64が配置されている。具体的には、円筒形状の回動軸64Aの内部にアームピン58が挿入される(通される)ことによって、固定用アーム64は、アームピン58に対して回動可能とされている。また、回動軸64Aの長手方向(装置幅方向)の他方側には、装置後方側かつチェーンレール42の装置下方側へ向けて延在された第1の固定部材としてのチェーンストッパ60が、その一方の端部に通されたアームピン58に対して回動可能に配置されている。
【0034】
図3Bから図3Dに示されるように、チェーンストッパ60は、載置部14から装置後方側へ向けて延在されており、その両方の側部60Aは、チェーンレール42よりも装置幅方向外側に配置されている。このため、両方の側部60Aの間にチェーンレール42を収容することができる。また、側部60Aの先端部(装置後方側の端部)は、チェーンガイド54側へ向けて尖状とされた係止部60Bが形成されている。係止部60Bは、外板部54Bの溝部54B1と略同一形状となるように形成されている。これによって、チェーンガイド54の外板部54Bとチェーンストッパ60の係止部60Bとを係合させ、チェーンガイド54を係止させることができる。
【0035】
チェーン16の一方の端部である装置上方側端部は、グリップ部44とされており、グリップ部44は、リンクピン16C1をチェーン16の幅方向に沿ってチェーン16の幅よりも長く延出させることによって形成された固定端部46を有する。
【0036】
固定用アーム64の回動軸64Aには、回動軸64Aに取り付けられたチェーンストッパ60を装置幅方向の外側から挟み込むように第2の固定部材としてのフック48が回動軸64Aと一体で形成されている。フック48は、両側部48Aが中央部48Bよりも装置前方側へ延出されており、中央部48Bにチェーン16を収容できるように形成されている。また、両側部48Aの先端部(装置前方側部分)には、固定端部46(リンクピン16C1)の外周形状と略同一に形成されており、固定端部46と係合可能な凹み部49が形成されている。
【0037】
アームピン58には、チェーンストッパ60を付勢するために、チェーンストッパ60の装置幅方向内側の部分(側部60Aの間)において、第1ねじりばね62が取り付けられている。第1ねじりばね62は、コイル部62Aにアームピン58が通され、装置前後方向に沿って配置されている。第1ねじりばね62の装置前方側のアーム62Bは、フック48の装置下方側と当接し、装置後方側のアーム62Cは、チェーンストッパ60の装置下方側と当接するように配置されている。このため、チェーンストッパ60は、第1ねじりばね62を介して、フック48及び回動軸64Aの回動と連動して回動させることができる。
【0038】
チェーン16のグリップ部44側の先端には、チェーングリップ50が取り付けられている。チェーングリップ50は、例えば、片手で把持できる程度にコンパクトに形成されている。このため、チェーン16のベース部24から出し入れを容易にすると共に、例えば、両手で把持するようなハンドル等を設ける場合と比べてバイス機構22をコンパクトに構成することができる。
【0039】
図5に示されるように、固定用アーム64は、回動軸64A側から装置前方側かつ装置下方側へ延在された棒状に形成され、装置前方側へ向けて開放された球面座部66が長手方向に沿って形成されている。球面座部66は、固定用アーム64の短手方向に沿って切断した断面が略円弧状に形成されている。また、回動軸64Aには、固定用アーム64に隣接して、第2ねじりばね70が配置されている。第2ねじりばね70は、コイル部70Aを回動軸64Aに通して配置されている。また、第2ねじりばね70の装置前方側のアーム70Bは、固定用アーム64の長手方向に沿って配置され、先端部が固定用アーム64に固定されている。第2ねじりばね70の装置後方側のアーム70Cは、ベース部24内部の図示しない部材によって、装置後方側へ向けて変位(変形)しないように拘束されている。
【0040】
固定用アーム64の装置前方側には、固定用アーム64を押圧すると共にアームピン58回りに回動させ、固定用アーム64を固定するための付勢機構74、76が設けられている。具体的には、ベース部24に固定され、装置前方側から装置後方側にかけて装置下方側へ向けて延在された略円筒形状の送りねじホルダ72が配置されている。送りねじホルダ72の内側には、表面にねじが形成された棒状の送りねじ軸74が挿入(螺入)されている。送りねじ軸74は、送りねじホルダ72を通って、固定用アーム64の球面座部66まで延在されており、その先端部には、球面座部66に当接すると共に、これに対して回転自在かつ揺動自在とされた略球状のピボット78(自在継手)が形成されている。
【0041】
図5に示されるように、送りねじ軸74の上端(前端)には、ハンドル76が連結されている。送りねじホルダ72の装置上方側には、装置下方側の送りねじ軸74と対向する部分に、送りねじ軸74表面のねじ部分と嵌合し、送りねじ軸74を固定するためのハーフナット部分(図示省略)が形成された解除スイッチ80が設けられている。解除スイッチ80は、送りねじホルダ72との間に配置されたばねに付勢されることによって、解除スイッチ80に装置幅方向に沿って挿入されたピンを回転中心として回動し、ハーフナット部分が送りねじ軸74と嵌合する。これによって、送りねじ軸74が固定される。送りねじ軸74を用いて固定用アーム64を固定する場合には、ユーザは、始めにハンドル76を把持し、送りねじ軸74を固定用アーム64側(装置後方側)へ押し込む。送りねじ軸74が押し込まれることによって、解除スイッチ80は、ばねに逆らってピン回りに回動され、ハーフナット部分と送りねじ軸74との嵌合が一旦解除される。このため、送りねじ軸74を、固定用アーム64側(装置後方側)へ押し込むことができる。押し込まれた送りねじ軸74は、ばねに付勢された解除スイッチ80のハーフナット部分と嵌合するため、押し込まれた位置で固定される。さらに、ユーザは、この状態からハンドル76を回転することによって、ハーフナット部分と送りねじ軸74とが嵌合した状態を維持したまま増し締めをし、送りねじ軸74を固定用アーム64側へさらに押し込むことができる。これによって、送りねじ軸74及びその先端のピボット78は、固定用アーム64を安定して静止(位置決め)することができる。また、送りねじ軸74が押し込まれた固定用アーム64は、装置後方側へ向けてアームピン58回りに回動されるため、フック48も回動される。このため、フック48の凹み部49と係合するチェーン16の固定端部46は、装置下方側へ向けて引っ張られ、チェーン16は、ワークWKを載置部14へさらに押さえつける。これによって、チェーン16によるワークWKの固定をさらに安定させることができる。
【0042】
送りねじ軸74による固定用アーム64の静止(位置決め)を解除する場合には、ユーザは、始めにハンドル76を増し締めするときとは逆向きに回転することによって、送りねじ軸74の増し締めを緩和する。つぎに、ユーザが、解除スイッチ80を押圧すると、ハーフナット部分と送りねじ軸74のねじ部分との嵌合が解除される。このため、送りねじ軸74に押し込まれなくなった固定用アーム64は、回動軸64Aに配置された第2ねじりばね70の付勢力によって、アームピン58回りに装置前方側へ向けて回動される。固定用アーム64の回動によって、送りねじ軸74は、さらに装置前方側へ押し出される(押し戻される)。これによって、送りねじ軸74による固定用アーム64の静止(位置決め)は解除され、ワークWKに架け渡されたチェーン16の張力(引張力)も低減(緩和)される。
【0043】
ワークWKにチェーン16を架け渡す手順の説明を通じて本実施形態の作用及び効果について、以下に説明する。
【0044】
はじめに、ユーザによってチェーングリップ50が把持されたチェーン16がベース部24から引き出される。このとき、窪み部56に嵌ったリンクピン16C1によってチェーンガイド54は回転し、チェーン16をベース部24の外側へ案内する。また、チェーン16の引き出される長さに合わせて定荷重ばね32が伸長される。必要な長さだけ引き出されたチェーン16は、図3Cに示されるように、ワークWKに架け渡され、フック48によって、チェーン16の固定端部46が係止される。
【0045】
つぎに、ハンドル76を固定用アーム64の側(装置後方側)へ押し込むと、送りねじ軸74が固定用アーム64の球面座部66に押し込まれる。このため、固定用アーム64は、回動軸64A回りのモーメント力を受け、装置前方側から装置後方側へ向けて回動する。固定用アーム64が回動することによって、フック48が回動し、フック48に係止されたチェーン16は、装置下方側へ向けて引っ張られる。さらに、固定用アーム64の回動に合わせて、アームピン58に取り付けられたチェーンストッパ60は、フック48とチェーンストッパ60との間に配置された第1ねじりばね62に付勢されて、チェーンガイド54の側(装置上方側)へ向けて回動される。回動したチェーンストッパ60の係止部60Bは、チェーンガイド54の外板部54Bの溝部54B1と係合する。このため、チェーンガイド54の回動が拘束される。これによって、チェーンガイド54と係合するチェーン16の移動(出し入れ)も拘束され、チェーン16は、チェーンガイド54と係合する位置で固定される。
【0046】
さらに、ハンドル76を回転することによって、送りねじ軸74のピボット78が装置後方側へ送り出されるため、固定用アーム64をさらに装置後方側へ押し込み、固定用アーム64をアームピン58回りに装置後方側へ向けて回動させることができる。これによって、フック48とチェーンストッパ60とによって係止(固定)されたチェーン16を増し締めすることができ、チェーン16が架け渡されたワークWKを安定して固定することができる。
【0047】
ワークWKが固定された状態で、解除スイッチ80が押圧されると、解除スイッチ80と送りねじ軸74との嵌合が解除されるため、ハンドル76を装置前方側へ向けて引き出すことができる。ハンドル76が、装置前方側へ向けて引き出されると、固定用アーム64は、送りねじ軸74によって押圧されなくなるため、第2ねじりばね70の付勢力によってアームピン58回りに装置前方側へ向けて回動される。これによって、固定端部46を係止していたフック48がアームピン58回りに装置上方側へ向けて回動される。さらに、フック48と共に第1ねじりばね62も回動し、チェーンストッパ60に対する付勢力も減少するため、チェーンストッパ60とチェーンガイド54との係合も解除される。また、チェーン16が解放されると、定荷重ばね32による復元力(ばね力)によって、チェーン16は、チェーンレール42とチェーンガイド54とに案内されて、ベース部24内部に収容される。
【0048】
本実施形態に係るチェーンバイス装置10によれば、ワークWKに架け渡されたチェーン16は、載置部14の装置後方側において、チェーンストッパ60によって固定され、載置部14の装置前方側において、フック48によって固定される。このため、載置部14に載置されたワークWKをその大きさに関係なく安定して固定することができる。また、チェーン16は、ワークWKに架け渡す程度の長さを有していればよいため、ベース部24におけるチェーン16の収容スペースをコンパクトにすることができる。これによって、ベース部24を有するチェーンバイス装置10をコンパクトに構成することができる。
【0049】
さらに、本実施形態によれば、フック48は、固定用アーム64の回動軸64Aと一体で形成されており、また、チェーンストッパ60は、第1ねじりばね62を介して固定用アーム64と連動するように構成されている。このため、付勢機構74、76によって固定用アーム64を押圧し、回動させることによって、チェーンストッパ60とフック48とを連動させることができる。これによって、チェーン16の固定と解放とを一元的に行うことができ、ワークWKを安定して固定することができる。さらに、チェーンストッパ60とフック48とを回動させるための付勢機構を別個に設ける必要がないため、チェーンバイス装置10をコンパクトに構成することができる。
【0050】
また、本実施形態によれば、チェーンストッパ60は、チェーン16のベース部24からの出し入れを案内するチェーンガイド54を係止することによって、載置部14の装置後方側においてチェーン16を固定(係止)するように構成されている。これによって、ワークWKを安定して固定することができる。
【0051】
さらに、本実施形態によれば、フック48は、チェーン16のグリップ部44に形成された固定端部46を係止することによって、載置部14の装置前方側においてチェーン16を固定するように構成されている。これによって、ワークWKを安定して固定することができる。
【0052】
さらに、本実施形態に係るチェーンバイス装置10によれば、ベース部24の装置下方側に、定荷重ばね32が配置され、チェーン16の装置下方側の端部は、定荷重ばね32の先端部(板材32A)と連結されている。これによって、チェーン16を巻き取らないため、ベース部24の装置下方側のスペースをコンパクトに形成することができる。
【0053】
また、本実施形態によれば、チェーン16は、1本とされており、グリップ部44(端部)に把持可能なチェーングリップ50を備える。このため、チェーン16を収容するスペースをコンパクトにすることができると共に、チェーングリップ50をコンパクトに形成することができる。これによって、チェーンバイス装置10をコンパクトに構成することができる。
【0054】
さらに、本実施形態によれば、バンドソー12は、本発明に係るチェーンバイス装置10を備えている。このため、ワークWKを形状や寸法に関係なく安定して固定することができ、かつ、コンパクトに構成することができる。
【0055】
以上のことから、本実施形態に係るチェーンバイス装置10及びこれを備えたバンドソー12は、ワークWKを形状や寸法に関係なく安定して固定することができ、かつ、コンパクトに構成することができる。
【0056】
さらに、本実施形態に係るチェーンバイス装置10によれば、フック48とチェーンストッパ60とは、ベース部24の長手方向の同じ軸線に沿って配置されている。このためワークWKに架け渡されたチェーン16に均一に力をかけることができる。これによって、載置部14に載置されたワークWKの大きさに関係なくワークWKを安定して固定させることができる。
【0057】
また、本実施形態に係るチェーンバイス装置10によれば、チェーン16は、リーフチェーンとされており、固定端部46は、長手方向に沿ってチェーン16の幅よりも長く延出されたチェーン16のリンクピン16C1とされている。リンクピン16C1は、その長手方向がチェーン16の長さ方向に対して直交する幅方向に延出されているため、リンクピン16C1を係止することによって、チェーン16を安定して固定することができる。
【0058】
チェーン16のグリップ部44側におけるリンクピン16C1は、1本(1箇所)だけがグリップ部44側の他のリンクピン16Cよりも、チェーン16の幅方向に突出されている。このため、フック48に係止される位置を一定にすることができると共に、ワークWKの大きさに関わらず、係止した際にチェーン16の長さが余らないようにすることができる。
【0059】
さらに、本実施形態に係るチェーンバイス装置10によれば、付勢機構74、76は、ユーザが押し込んだ送りねじ軸74と解除スイッチ80のハーフナット部分とを嵌合させることによって送りねじ軸74を一旦固定し、さらに、ユーザが、ハンドル76を回転することによって増し締めし、固定用アーム64を安定して固定するように構成されている。このように、送りねじ軸74による固定用アーム64の固定を簡便に行うことができる。また、固定用アーム64の固定を解除する場合は、ユーザが、増し締めを緩和した上で、解除スイッチ80を押圧することによって、解除スイッチ80のハーフナット部分と送りねじ軸74との嵌合を解除し、第2ねじりばね70の付勢力によって送りねじ軸74を押し戻すことができる。このように、送りねじ軸74による固定用アーム64の固定を簡便に解除することができる。これによって、載置部14に載置されたワークWKの固定及びその解除を簡便に行うことができる。
【0060】
また、本実施形態に係るチェーンバイス装置10によれば、定荷重ばね32は、引き出される長さに関わらず、一定の復元力(ばね力)を有するため、チェーン16の出し入れを安定させることができる。また、定荷重ばね32だけでチェーン16を出し入れすることができるため、部品点数を少なくできると共に、チェーンバイス装置10をコンパクトに構成することができる。
【0061】
なお、ここでは、チェーンバイス装置10に設けられたチェーン16は、1本であるとして説明したが、これに限らず、2本以上のチェーンがチェーンバイス装置に設けられてもよい。
【0062】
さらに、ここでは、固定用アーム64は、アームピン58に対して回動可能に取り付けられていると説明したが、これに限らず、固定用アームとアームピンとが一体で形成され、アームピンの両端がベース部に対して回動可能に構成されてもよい。
【0063】
また、ここでは、チェーン16をチェーンストッパ60とフック48とによって固定するチェーンバイス装置10及びこれを備えたバンドソー12の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。当業者が想到する範囲において、上記の実施形態の様々な変形が本発明の実施形態に含まれる。
【符号の説明】
【0064】
10 チェーンバイス装置
12 バンドソー
14 載置部
16 チェーン
24 ベース部
32 定荷重ばね
46 固定端部
48 フック(第2の固定部材)
50 チェーングリップ
54 チェーンガイド
58 アームピン(支持軸)
60 チェーンストッパ(第1の固定部材)
64 固定用アーム
64A 回動軸
74 送りねじ軸(付勢機構)
76 ハンドル(付勢機構)
WK ワーク
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図4
図5