(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023046397
(43)【公開日】2023-04-04
(54)【発明の名称】装置の少なくとも1つの機能を作動させるための検出デバイスおよび検出システム、並びに検出システムを備える装置
(51)【国際特許分類】
E05B 81/76 20140101AFI20230328BHJP
E05B 85/16 20140101ALI20230328BHJP
B60J 5/04 20060101ALI20230328BHJP
【FI】
E05B81/76
E05B85/16 B
B60J5/04 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022150804
(22)【出願日】2022-09-22
(31)【優先権主張番号】21198668.2
(32)【優先日】2021-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】516180070
【氏名又は名称】ユーシン イタリア ソチエタ ペル アツィオーニ
(74)【代理人】
【識別番号】100198317
【弁理士】
【氏名又は名称】横堀 芳徳
(74)【代理人】
【識別番号】100083389
【弁理士】
【氏名又は名称】竹ノ内 勝
(72)【発明者】
【氏名】アントニー ゲラン
(72)【発明者】
【氏名】ミリアン アカヌー
(72)【発明者】
【氏名】アントニオ ラバレストラ
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250HH01
2E250JJ03
2E250JJ46
2E250KK02
2E250LL01
2E250PP12
2E250SS05
(57)【要約】 (修正有)
【課題】車両ドアのハンドルの装置の機能を作動させるための検出デバイスおよび検出システムを備える装置を提供する。
【解決手段】装置の作動部9に加えられた力を検出すると、装置の機能を作動させるための、車両ドアの電動ロックを作動させるための検出デバイス15’に関し、装置は固定部を備えており、作動部9は固定部に強固に取り付けられており、検出デバイス15’は、作動部9または固定部に両方で当接する第1軸受部と第2軸受部とを備えているブレード19と、第1軸受部と第2軸受部との間に位置するブレードのセンサ位置に配置され、力が作動部9に加えられたときのブレード19の変形を測定し、コントローラに送信する変形信号を収集するようになっている少なくとも1つのセンサ21とを備えており、第1軸受部および第2軸受部の少なくとも1つは、オーバーモールドされた係止部34a、34bによって作動部9または固定部に固定されている。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置の作動部(9)に加えられた力を検出すると、前記装置の少なくとも1つの機能を作動させるための、例えば、車両ドアの電動ロックを作動させるための検出デバイス(15、15’)であって、前記装置は、固定部(7)をさらに備えており、前記作動部(9)は、前記固定部(7)に強固に取り付けられており、前記検出デバイス(15、15’)は、
- 前記作動部(9)または前記固定部(7)に両方で当接する第1軸受部(23)と第2軸受部(25)とを備えているブレード(19)と、
- 前記第1軸受部(23)と前記第2軸受部(25)との間に位置する前記ブレードのセンサ位置(22)に配置され、力が前記作動部(9)に加えられたときの前記ブレード(19)の変形を測定し、コントローラに送信する変形信号を収集するようになっている少なくとも1つのセンサ(21)とを備えており、
前記第1軸受部(23)および前記第2軸受部(25)の少なくとも1つは、オーバーモールドされた係止部(34a、34b)によって前記作動部(9)または前記固定部(7)に固定されていることを特徴とする検出デバイス(15、15’)。
【請求項2】
前記第1軸受部(23)および前記第2軸受部(25)の両方が、前記オーバーモールドされた係止部(34a、34b)、以下、第1オーバーモールド係止部(34a)および第2オーバーモールド係止部(34b)と呼ぶ、によって前記作動部(9)または前記固定部(7)に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の検出デバイス(15、15’)。
【請求項3】
前記センサ位置(22)は、前記第1オーバーモールド係止部(34a)と前記第2オーバーモールド係止部(34b)との間の凹部に形成されていることを特徴とする請求項2に記載の検出デバイス(15、15’)。
【請求項4】
前記ブレード(19)は、金属材料で作られていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の検出デバイス(15、15’)。
【請求項5】
前記センサ(21)は、前記ブレード(19)に貼り付けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の検出デバイス(15、15’)。
【請求項6】
前記センサ(21)は、歪みゲージセンサであることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の検出デバイス(15、15’)。
【請求項7】
前記センサ(21)は、フルブリッジ歪みゲージであることを特徴とする請求項6に記載の検出デバイス(15、15’)。
【請求項8】
前記センサ(21)は、ハーフブリッジ歪みゲージであることを特徴とする請求項6に記載の検出デバイス(15、15’)。
【請求項9】
装置の作動部(9)に加えられた力を検出すると、前記装置の少なくとも1つの機能を作動させるための、例えば、車両ドアの電動ロックを作動させるための検出システム(13)であって、前記装置は、固定部(7)をさらに備えており、前記作動部(9)は、前記固定部(7)に強固に取り付けられており、前記検出システム(13)は、
- 請求項1から3のいずれか1項に記載の少なくとも1つの検出デバイス(15、15’)と、
- 少なくとも1つの前記検出デバイス(15、15’)の少なくとも1つのセンサ(21)によって送信される変形信号を受信し、前記変形信号が所定の基準に対応するとき、前記装置の少なくとも1つの機能を作動させるようになっているコントローラ(17)とを備えていることを特徴とする検出システム(13)。
【請求項10】
車両ドアのハンドル(3)に関する装置であって、
- 固定部(7)と、
- 前記固定部(7)に強固に取り付けられている作動部(9)と、
- 請求項9に記載の少なくとも1つの検出システム(13)とを備えていることを特徴とする装置。
【請求項11】
前記検出システム(13)は、前記固定部(7)の第1位置に配置された第1検出デバイス(15)と、前記固定部(7)の第2位置に配置された第2検出デバイス(15’)とを備えており、または、前記作動部(9)の第1位置に配置された第1検出デバイス(15)と、前記作動部(9)の第2位置に配置された第2検出デバイス(15’)とを備えていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記固定部(7)の前記第1位置および前記第2位置は離間しており、または前記作動部(9)の前記第1位置および前記第2位置は離間していることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記作動部(9)は、第1取付け領域および第2取付け領域で前記固定部(7)に強固に固定されており、前記固定部(7)の前記第1位置および前記第2位置は、それぞれ前記第1取付け領域および前記第2取付け領域にあり、または前記作動部(9)の前記第1位置および前記第2位置は、それぞれ前記第1取付け領域および前記第2取付け領域にあることを特徴とする請求項11に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、装置の少なくとも1つの機能を作動させるため、例えば、車両ドアの電動ロックを作動させるための検出デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、車両の電子ドアロックを開けるために、接触および/または感圧センサ並びに近接センサを設けることができることは、最近の技術から知られている。例えば、ドアハンドルとの接触を検出するために、このようなセンサをドアハンドルに使用することができる。確実に測定するために、圧力センサのほとんどは、ハンドルの外側からアクセスすることができる。対応するセンサによる検出に応答して、車両機能、例えば、電子ロックを作動させることができる。こうして、例えば、ドアハンドルに触れることでドアを開けることができる。しかし、これは、例えば、湿気に対するシーリングを設ける必要があるなど、設置上の問題を引き起こす。したがって、車両機能を作動させるための、より信頼性があり、および/またはより正確で、および/またはより簡単なオプションが必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
この目的のために、本開示は、装置の作動部に加えられた力を検出すると、この装置の少なくとも1つの機能を作動させるための、例えば、車両ドアの電動ロックを作動させるための検出デバイスに関し、この装置は、固定部をさらに備えており、この作動部は、この固定部に強固に取り付けられており、この検出デバイスは、
- 作動部または固定部に両方で当接する第1軸受部と第2軸受部とを備えているブレードと、
- 第1軸受部と第2軸受部との間に位置するブレードのセンサ位置に配置され、力が作動部に加えられたときのブレードの変形を測定し、コントローラに送信する変形信号を収集するようになっている少なくとも1つのセンサとを備えており、
第1軸受部および第2軸受部の少なくとも1つは、オーバーモールドされた係止部によって作動部または固定部に固定されている。
【0004】
作動は、ユーザが作動させるようになっていることを理解されたい。換言すれば、ユーザは、装置の機能を作動させようとするとき、作動部に力を加えることができる。したがって、作動部に加える力によってブレードが変形するようになる。
【0005】
本開示による検出デバイスは、より正確でより信頼性が高い。実際、このブレードは、少なくとも1つのオーバーモールド部によって固定部または作動部に固定されており、このブレードは、ユーザが作動部に加えた力によって引き起こされる変形に対してより敏感である。
【0006】
さらに、ブレードを使用すると、固定部または作動部の変形をより直接的に測定することができる。
【0007】
本開示による検出デバイスはまた、ユーザの快適性を改善する。装置への検出デバイスの取り付けがより簡単であり、したがって費用対効果が高い。
【0008】
変形信号は、変形データを表していることを理解されたい。
【0009】
この装置は、アセンブリに取り付けることができる。例えば、このアセンブリは、車両ドアである。固定部は、このアセンブリに一体的に取り付けられるようになっている装置の一部であると理解されたい。
【0010】
この装置の機能は、開/閉または施錠/解錠機能などの電動ロックの機能とすることができる。
【0011】
第1軸受部および第2軸受部は、作動部または固定部に固定することができる。
【0012】
第1軸受部および第2軸受部は、作動部または固定部に強固に固定することができることを理解されたい。
【0013】
例えば、第1軸受部および第2軸受部のうちの1つは、ねじによって作動部に取り付けることができる。
【0014】
第1軸受部は、少なくとも1つのオーバーモールドされた係止部によって作動部に固定することができ、および/または第2軸受部は、少なくとも1つのオーバーモールドされた係止部によって作動部に固定することができる。
【0015】
第1軸受部は、少なくとも1つのオーバーモールドされた係止部によって固定部に固定することができ、および/または第2軸受部は、少なくとも1つのオーバーモールドされた係止部によって固定部に固定することができる。
【0016】
固定部または作動部の製造時に、ブレードを作動部または固定部を製造するための金型に配置することができることを理解されたい。
【0017】
オーバーモールドされた係止部は、作動部または固定部と共に形成されることを理解されたい。
【0018】
第1軸受部および第2軸受部の両方を、オーバーモールドされた係止部、以下、第1オーバーモールド係止部および第2オーバーモールド係止部と呼ぶ、によって作動部または固定部に固定することができる。
【0019】
センサ位置を、第1オーバーモールド係止部と第2オーバーモールド係止部との間の凹部に形成することができる。このように、センサ位置および/またはセンサは、オーバーモールドされておらず、ブレードの変形のみを測定する。
【0020】
したがって、ブレードが第1オーバーモールド係止部と第2オーバーモールド係止部とによって固定されると、センサをセンサ位置に固定するために、センサ位置に接近しやすくなる。
【0021】
ブレードを、固定部に、または固定部上の作動部の取り付け領域の近傍における作動部に固定することができる。
【0022】
センサを、ブレードの一方の面または他方の面に配置することができる。
【0023】
例えば、センサを、オーバーモールド係止部に当接するようになっているブレードの面に配置することができる。ブレードのこの面は、外側を向くことができる。
【0024】
例えば、センサを、オーバーモールド係止部に当接するようになっている面とは反対側のブレードの面に配置することができる。ブレードのこの面を、固定部または作動部の内側、例えば、固定部または作動部の内部空洞に面するように配置することができる。
【0025】
オーバーモールド係止部を、固定部または作動部の外部エンベロープから突出させることができる。
【0026】
ブレードを、金属材料で作ることができる。例えば、ブレードを、鋼で作ることができる。
【0027】
センサがブレードの変形を正確に測定できるように、ブレードの剛性および弾性を適合させることができる。
【0028】
センサが配置されるブレードの部分の幅を、0.5~1.5mmとすることができる。
【0029】
センサが配置されるブレードの部分の幅を、0.6~1mmとすることができる。
【0030】
センサが配置されるブレードの部分の幅を、ほぼ0.8mmとすることができる。
【0031】
センサを、ブレードに貼り付けることができる。したがって、ブレードへのセンサの取り付けは、簡単であり、かつ大きいコストが発生しない。
【0032】
センサを、歪みゲージセンサとすることができる。
【0033】
センサは、1つ以上の抵抗を備えることができる。
【0034】
センサを、フルブリッジ歪みゲージとすることができる。
【0035】
センサを、ハーフブリッジ歪みゲージとすることができる。
【0036】
検出デバイスは、ハウジングを備えることができる。したがって、センサはハウジングによって保護することができる。
【0037】
ハウジングは、センサを保護することができる。
【0038】
ハウジングを、センサが配置されるブレードの面上に配置することができる。
【0039】
ハウジングを、プラスチック材料で作ることができる。
【0040】
センサを、ブレードとハウジングの間に挟むことができる。
【0041】
センサは、作動部に力が加えられたときのブレードの変形を測定し、コントローラに送信する変形信号を収集するようになっていることを理解されたい。
【0042】
ブレードは、取り付け段階において、作動部および/または固定部にブレードを位置決めするのを助ける位置決め要素を備えることができる。
【0043】
本開示はまた、装置の作動部に加えられた力を検出すると、この装置の少なくとも1つの機能を作動させるための、例えば、車両ドアの電動ロックを作動させるための検出システムに関し、この装置は、固定部をさらに備えており、この作動部は、この固定部に強固に取り付けられており、この検出システムは、
- 上記の特徴のいずれか1つに記載の少なくとも1つの検出デバイスと、
- 少なくとも1つの検出デバイスのセンサによって送信される変形信号を受信し、この変形信号が所定の基準に対応するとき、この装置の少なくとも1つの機能を作動させるようになっているコントローラとを備えている。
【0044】
所定の基準は、変形信号の数値の所定の範囲および/または変形信号の変更期間の所定の範囲および/または変形信号の変更速度の所定の範囲に対応することができる。
【0045】
変形信号の変更は、変形信号の休止値に対する変形信号の値の上昇または減少として理解されるべきであり、休止値は、ブレードが変形していないことに対応する。
【0046】
変形信号値の範囲の限界値および/または変形信号の変更の期間範囲の限界値および/または変形信号の変更の速度範囲の限界値は、検出デバイスの経年劣化および/または外気温度に応じて選択することができる。
【0047】
これらの所定の基準は、検出デバイスの経年劣化および/または外気温度の変化に起因する可能性がある変形信号の変更によって、装置の機能が作動しないように選択されている。
【0048】
本開示はまた、例えば、車両ドアのハンドルに関する装置であって、この装置は、
- 固定部と、
- この固定部に強固に取り付けられている作動部と、
- 上記の特徴に記載の少なくとも1つの検出システムとを備えている。
【0049】
この装置は、例えば、車両ドアのハンドルとすることができ、または電動フラップなどの任意の他の装置とすることができる。
【0050】
作動部は、第1取付け領域および第2取付け領域において固定部に強固に取り付けられることができ、第1検出デバイスは、第1取付け領域に配置され、第2検出デバイスは、第2取付け領域に配置されている。
【0051】
ドアハンドル装置のさらなる利点および有利な特徴は、以下の明細書の記載によって開示されている。
【0052】
ドアハンドル装置の可能な実施形態を添付の図面を参照して非限定的な実施例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【
図2】外部カバーを外したドアハンドルの図である。
【
図3】第1実施形態におけるドアハンドルの図である。
【
図4】第1取付け領域および第1検出デバイスの図である。
【
図5】第2取付け領域および第2検出デバイスの図である。
【発明を実施するための形態】
【0054】
以下の説明では、前、後、左、右などの位置決め用語は、前後、左右、および上下の3つの方向を含む直交基準を指している。この説明では、これらの3つの方向は、自動車に付された通常の方向に対応している。しかし、本発明の他の実施形態では、前後、左右、および上下の方向は、直交基準を形成する任意の方向の任意の組とすることができる。
【0055】
図1~6は、本開示による装置の実施形態を示しており、この装置は、車両ドアのハンドル3であり、作動部9は、ドアの外壁から突出するグリップ部である。別の実施形態では、この装置は、例えば電動フラップであってもよい。
【0056】
ハンドル3は、車両ドアと一体の、ハンドル3のブラケットに対応する固定部7と、作動部9とを備えている。作動部9は、固定部7に強固に取り付けられている。作動部9は、ポリカーボネートであってもよい。作動部9は、ユーザが作動させるようになっている。作動部9は、ユーザが作動部9の動きを感知しない程度に、固定部7に対して相対的に移動可能である。すなわち、作動部9を引いたり押したりする際、作動部9がわずかに動いたとしても、ユーザは、作動部9が固定部7に強固に取り付けられているように感じる。
【0057】
ハンドル3は、ユーザが作動部9に加えた力を検出すると、ハンドル3の少なくとも1つの機能を作動させるようになっている1つの検出システム13をさらに備えている。この機能は、車両ドアの電動ロックの機能、例えば、開/閉または施錠/解錠機能とすることができる。この実施形態では、この検出システム13は、第1検出デバイス15、第2検出デバイス15’、およびコントローラ17を備えている。このコントローラ17は、例えば、固定部7または作動部9または車両ドアに配置することができる。
【0058】
作動部9は、2つの取付け領域11、11’で固定部7に取り付けられている。検出システム13は、第1取付け領域11に配置された第1検出デバイス15と、第2取付け領域11’に配置された第2検出デバイス15’とを備えている。
【0059】
検出システム13は、検出デバイス15、15’の両方に対して1つのコントローラ17を備えている。別の実施形態では、検出システム13は、第1検出デバイス15と通信する第1コントローラと、第2検出デバイス15’と通信する第2コントローラとを備えていてもよい。
【0060】
以下において、第1検出デバイス15について説明する。この説明は、第2検出デバイス15’に適用される。本明細書では、第1検出デバイス15を、以後、検出デバイス15と記載している。検出デバイス15はブレード19を備えている。検出デバイス15は、ブレード19上に配置されたセンサ21を備えており、このセンサ21は、作動部9に力が加えられたときにブレード19の変形を測定し、変形信号をコントローラ17に送信する。
【0061】
ブレード19の実施形態を
図6に示している。ブレード19は、作動部9に当接する第1軸受部23と第2軸受部25とを備えている。第1および第2軸受部23、25は、オーバーモールドされた係止部34a、34bを介して作動部9に固定されている。
【0062】
オーバーモールドされた係止部34a、34bは、作動部9と共に形成されている。
【0063】
センサ21は、第1軸受部23と第2軸受部25との間のブレード19のセンサ位置22でブレード19上に配置されている。
【0064】
センサ21が配置されているブレード19のセンサ位置22の材料および厚さは、ユーザが作動部9に力を加えたときにブレード19がこの位置で変形するように調整されている。
【0065】
ユーザが加える力は、5~100Nとすることができる。ユーザが加える力は、10~40Nとすることができる。
【0066】
例えば、センサ位置22の厚さは、0.5~1mmである。例えば、センサ位置22の厚さは、ほぼ0.8mmである。
【0067】
ブレード19は、鋼などの金属材料とすることができる。
【0068】
この実施形態では、センサ21は、ブレード19に貼り付けられている。センサ21は、当業者に知られている他の適切な手段によって、ブレード19に固定することができる。
【0069】
センサ21は、0.2mm~0.8mmの厚さとすることができる。センサ21は、0.5mmの厚さとすることができる。
【0070】
センサ21は、ワイヤによって、または当業者に知られている任意の他の適切な通信手段によって、コントローラ17と通信することができる。
【0071】
この実施形態では、第1軸受部23は、第1穴29を備えており、第2軸受部25は、第2穴33を備えている。第1および第2穴29、33は、位置決め穴であり、作動部9にブレード19を位置決めすることを助けるようになっている。
【0072】
ユーザが作動部9を引くと、ユーザが加えた力によって作動部9が変形することによりブレード19が変形する。センサ21は、ブレード19の変形に基づき、変形信号を生成する。
【0073】
次に、コントローラ17は、センサ21が送信した変形信号を収集し、この変形信号が所定の基準に対応すると、ハンドル3の少なくとも1つの機能を作動させるようになっている。
【0074】
この所定の基準は、変形信号の数値の所定の範囲および/または変形信号の変更期間の所定の範囲および/または変形信号の変更速度の所定の範囲に対応することができる。
【0075】
変形信号の変更は、変形信号の休止値に対する変形信号の値の上昇または減少として理解されるべきであり、休止値は、ブレードの変形がないことに対応している。
【0076】
変形信号値の範囲の限界値および/または変形信号の変更の期間範囲の限界値および/または変形信号の変更の速度範囲の限界値は、検出デバイス15の経年劣化および/または外気温度に応じて選択することができる。
【0077】
これらの所定の基準は、検出デバイス15の経年劣化および/または外気温度の変化に起因する可能性がある変形信号の変更によって、装置の機能が作動しないように選択されている。
【0078】
本開示は、上記で説明し、図面に示した実施形態に限定されないことを理解されたい。むしろ、当業者は、添付の特許請求の範囲内で多くの変更および修正を行うことができることを認識するであろう。
【符号の説明】
【0079】
3 ハンドル
7 固定部
9 作動部
11 第1取付け領域
11’ 第2取付け領域
13 検出システム
15 第1検出デバイス
15’ 第2検出デバイス
17 コントローラ
19 ブレード
21 センサ
22 センサ位置
23 第1軸受部
25 第2軸受部
29 第1穴
33 第2穴
34a 係止部
34b 係止部
【外国語明細書】