(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004647
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】帽子
(51)【国際特許分類】
A42B 1/24 20210101AFI20230110BHJP
【FI】
A42B1/24 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021106480
(22)【出願日】2021-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】500036875
【氏名又は名称】大田 忠道
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100217881
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 由美
(72)【発明者】
【氏名】大田 忠道
(57)【要約】
【課題】外出時やランニング時等に、長時間にわたってマスクを着用しても耳が痛くなることを防止することができる帽子を提供する。
【解決手段】クラウン1の下方外周縁部2のうち耳Eの上方位置ないし後方位置に、マスクMの紐Sを引掛けるためのボタン3を、左右各々に2個ずつ、周方向に所定間隔寸法Lをもって離間させて配設する。所定間隔寸法Lを、2cm以上5cm以下に設定する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
クラウン(1)の下方外周縁部(2)のうち耳(E)の上方位置ないし後方位置に、マスク(M)の紐(S)を引掛けるためのボタン(3)を、左右各々に複数個ずつ、周方向に配設したことを特徴とする帽子。
【請求項2】
クラウン(1)の下方外周縁部(2)のうち耳(E)の上方位置ないし後方位置に、マスク(M)の紐(S)を引掛けるためのボタン(3)を、左右各々に2個ずつ、周方向に所定間隔寸法(L)をもって離間させて配設し、上記所定間隔寸法(L)を、2cm以上5cm以下に設定したことを特徴とする帽子。
【請求項3】
つば広帽子(H)のつば部(T)に、マスク(M)の紐(S)を挿通して上記複数個のボタン(3)にマスク(M)の紐(S)を引掛け自在とするための細長状孔部(4)を形成した請求項1又は2記載の帽子。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帽子に関する。
【背景技術】
【0002】
コロナ禍で、外出時に日常的にマスク(例えば、特許文献1参照)を着用するようになり、マスクを着用して長時間外出する機会が増加した。また、マスクを着用してランニングを行う人も存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1記載のマスクは、左右側縁に設けられた一対の紐を有し、長時間の外出時やランニング時に着用すると、マスクの紐を引掛けた耳の後ろが、紐に押圧されたり、紐と摺接したりして、痛くなるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、外出時やランニング時等に、長時間にわたってマスクを着用しても耳が痛くなることを軽減ないし防止することができる帽子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る帽子は、クラウンの下方外周縁部のうち耳の上方位置ないし後方位置に、マスクの紐を引掛けるためのボタンを、左右各々に複数個ずつ、周方向に配設したものである。
また、クラウンの下方外周縁部のうち耳の上方位置ないし後方位置に、マスクの紐を引掛けるためのボタンを、左右各々に2個ずつ、周方向に所定間隔寸法をもって離間させて配設し、上記所定間隔寸法を、2cm以上5cm以下に設定したものである。
また、つば広帽子のつば部に、マスクの紐を挿通して上記複数個のボタンにマスクの紐を引掛け自在とするための細長状孔部を形成したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の帽子によれば、外出時やランニング時等に、長時間にわたってマスクを着用しても耳が痛くなることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1の実施の形態の使用状態を示す側面図である。
【
図5】第2の実施の形態の使用状態を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図示の実施の形態に基づいて本発明を詳説する。
図1~
図4は、本発明の第1の実施の形態を示す。
この帽子は、キャップCである。マスクMの紐Sを引掛けるためのボタン3を、有する。具体的には、クラウン1の下方外周縁部2のうち耳Eの上方位置ないし後方位置に、マスクMの紐Sを引掛けるためのボタン3が、左右各々に2個ずつ周方向に配設される。本発明に於て、“ボタン3にマスクMの紐Sを引掛ける”とは、ボタン3そのものに引掛ける場合のみならず、ボタンつけ糸5に引掛ける場合を含むものとする。
【0010】
具体的には、クラウン1の下方外周縁部2のうち耳Eの上方位置ないし後方位置に、マスクMの紐Sを引掛けるための2個のボタン3を、周方向に所定間隔寸法Lをもって離間させて配設し、所定間隔寸法Lを、2cm以上5cm以下に設定する。
【0011】
所定間隔寸法Lが、2cm未満の場合、マスクMの紐Sが、耳Eに当接ないし摺接して、耳Eが痛くなる虞れがある。所定間隔寸法Lが、5cmを超える場合、マスクMの着用感が悪くなる。すなわち、適切に口元を覆うことができなくなる虞れがある。
【0012】
図5~
図7は、第2の実施の形態の使用状態を示す。この帽子は、つば広帽子Hである。本発明に於て、「つば広帽子」とは、クラウンの周囲略360°にわたるつば部Tを有する帽子をいうものとする。つば広帽子Hのつば部Tに、マスクMの紐Sを挿通して複数のボタン3にマスクMの紐Sを引掛け自在とするための細長状孔部4が形成されている。なお、本発明に於て、「細長状孔部4」には、スリットを含むものとする。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0013】
なお、本発明は、紐Sを有する各種マスクMに対して用いることができる。
本発明は、設計変更可能であって、3個以上のボタン3を周方向に配設するも良い。その場合、上記「所定間隔寸法L」は、両端の(最も離間した)2個のボタン3の間隔寸法とする。また、ボタン3の種類は種々変更可能である。例えば、2つ穴ボタン、4つ穴ボタン、シャンクボタン、くるみボタン等であっても良い。
【0014】
以上のように、本発明は、クラウン1の下方外周縁部2のうち耳Eの上方位置ないし後方位置に、マスクMの紐Sを引掛けるためのボタン3を、左右各々に複数個ずつ、周方向に配設したので、外出時やランニング時等に、長時間にわたってマスクMを着用しても、耳Eが痛くなることを軽減ないし防止することができる。また、強風が吹いた際やランニング中等に、帽子が飛ぶことを防止することができるという一石二鳥の効果もある。
【0015】
また、クラウン1の下方外周縁部2のうち耳Eの上方位置ないし後方位置に、マスクMの紐Sを引掛けるためのボタン3を、左右各々に2個ずつ、周方向に所定間隔寸法Lをもって離間させて配設し、上記所定間隔寸法Lを、2cm以上5cm以下に設定したので、外出時やランニング時等に、長時間にわたってマスクMを着用しても、耳が痛くなることを防止することができる。また、強風が吹いた際やランニング中等に、帽子が飛ぶことを防止することができるとともに、マスクMの着用感が良好である。特に、マスクMが適切に顔にフィット(密接)して、口元を覆う。
【0016】
また、つば広帽子Hのつば部Tに、マスクMの紐Sを挿通して上記複数個のボタン3にマスクMの紐Sを引掛け自在とするための細長状孔部4を形成したので、つば広帽子Hを被って外出する際等に、長時間にわたってマスクMを着用しても、耳Eが痛くなることを防止することができる。また、強風が吹いた際、つば広帽子Hが飛ぶことを防止することができる。
【符号の説明】
【0017】
1 クラウン
2 下方外周縁部
3 ボタン
4 細長状孔部
E 耳
H つば広帽子
L 所定間隔寸法
M マスク
S 紐
T つば部