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特開2023-46565時計システム、コンピュータプログラム及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023046565
(43)【公開日】2023-04-05
(54)【発明の名称】時計システム、コンピュータプログラム及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G04C 9/08 20060101AFI20230329BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20230329BHJP
   G04C 3/14 20060101ALI20230329BHJP
   G04C 3/00 20060101ALI20230329BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20230329BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
G04C9/08 Z
G06F3/01 510
G04C3/14 S
G04C3/00 B
H04M11/00 302
H04M1/00 U
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021155223
(22)【出願日】2021-09-24
(71)【出願人】
【識別番号】394025924
【氏名又は名称】株式会社博報堂
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】金 じょんひょん
(72)【発明者】
【氏名】杉山 ユキ
【テーマコード(参考)】
2F101
5E555
5K127
5K201
【Fターム(参考)】
2F101AB05
2F101AC01
2F101AC06
2F101AD01
2F101AD10
2F101BF00
2F101CA00
2F101CB08
2F101CC02
2F101CE05
5E555AA48
5E555AA76
5E555BA02
5E555BA05
5E555BA06
5E555BB02
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC04
5E555CA02
5E555CA12
5E555CA18
5E555CA42
5E555CA47
5E555CB02
5E555CB12
5E555CB20
5E555CB64
5E555CB66
5E555CB67
5E555CC01
5E555DB53
5E555DC30
5E555DC83
5E555EA22
5E555EA23
5E555FA00
5K127BA03
5K127BB25
5K127BB33
5K127DA15
5K127GA29
5K127JA05
5K127KA01
5K201CC01
5K201EB06
5K201EC06
5K201ED05
5K201ED08
(57)【要約】
【課題】ユーザが時間を効率的に使うことを支援する技術を提供する。
【解決手段】時計システムは、通常運針モードと、変則運針モードと、を実行可能である。通常運針モードは、時針、分針及び秒針を、それぞれ現実の時、分及び秒の時間進行の速度に対応する通常の速度で運針させるモードである。変則運針モードは、時針、分針及び秒針のうちいずれか1つの指針である対象指針を通常の速度よりも遅い又は速い速度で運針させつつ、対象指針以外の指針を通常の速度で運針させるモードである。時計システムは、通常運針モードと変則運針モードとを切り替えて実行するように構成された実行ニットを備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
時針、分針及び秒針を、それぞれ現実の時、分及び秒の時間進行の速度に対応する通常の速度で運針させる通常運針モードと、前記時針、前記分針及び前記秒針のうちいずれか1つの指針である対象指針を前記通常の速度よりも遅い又は速い速度で運針させつつ、前記対象指針以外の指針を前記通常の速度で運針させる変則運針モードと、を実行可能であり、
前記通常運針モードと前記変則運針モードとを切り替えて実行するように構成された実行ユニットを備える時計システム。
【請求項2】
請求項1に記載の時計システムであって、
前記対象指針は前記秒針である、時計システム。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の時計システムであって、
前記対象指針が、前記対象指針以外の指針よりも目立つように強調されている、時計システム。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の時計システムであって、
前記変則運針モードは、第1のモードと第2のモードとを含み、
前記第1のモードは、前記対象指針を前記通常の速度よりも遅い速度で運針させるモードであり、
前記第2のモードは、前記対象指針を前記通常の速度よりも速い速度で運針させるモードである、時計システム。
【請求項5】
請求項4に記載の時計システムであって、
前記第1のモード及び前記第2のモードの少なくとも一方は、前記対象指針の挙動が異なる複数のパターンを含む、時計システム。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の時計システムであって、
ユーザが所持する情報機器から設定情報を受信するように構成された受信ユニットであって、前記設定情報は、前記通常運針モード又は前記変則運針モードの実行を設定する情報である、受信ユニットを更に備え、
前記実行ユニットは、受信された前記設定情報に基づいて、前記通常運針モード又は前記変則運針モードを実行する、時計システム。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の時計システムであって、
ユーザの利用データを用いて学習された学習済みモデルを取得するように構成されたモデル取得ユニットであって、前記利用データは、前記変則運針モードが実行された時間を特定可能なデータである、モデル取得ユニットと、
前記学習済みモデルを用いて、ユーザに適した時間で前記変則運針モードを実行することをユーザに推奨するように構成された利用推奨ユニットと、
を更に備える時計システム。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の時計システムであって、
ユーザの予定情報を取得するように構成された予定取得ユニットと、
前記予定情報に応じて前記変則運針モードをユーザに推奨するように構成された予定推奨ユニットと、
を更に備える時計システム。
【請求項9】
請求項1から請求項8までのいずれか1項に記載の時計システムであって、
ユーザの心身状態を特定可能な情報である心身情報を取得するように構成された心身取得ユニットを更に備え、
前記実行ユニットは、前記心身情報に基づき推定された前記心身状態に応じて前記変則運針モードを実行する、時計システム。
【請求項10】
請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載の時計システムであって、
ユーザの所持する情報機器において、当該情報機器のユーザによる前記変則運針モードの利用状況を取得するように構成された自ユーザ利用取得ユニットと、
前記自ユーザ利用取得ユニットにより取得された前記利用状況を、前記情報機器の表示部に表示するように構成された自ユーザ利用表示ユニットと、
を更に備える時計システム。
【請求項11】
請求項1から請求項10までのいずれか1項に記載の時計システムであって、
ユーザの所持する情報機器において、当該情報機器のユーザとは異なる他ユーザによる前記変則運針モードの利用状況を取得するように構成された他ユーザ利用取得ユニットと、
前記他ユーザ利用取得ユニットにより取得された前記利用状況を、前記情報機器の表示部に表示するように構成された他ユーザ利用表示ユニットと、
を更に備える時計システム。
【請求項12】
コンピュータプログラムであって、
ユーザ入力により設定情報を取得するように構成された設定取得ユニットと、
取得された前記設定情報を外部の装置に送信するように構成された設定送信ユニットと、
としてコンピュータを機能させ、
前記設定情報は、時針、分針及び秒針を用いて時刻の表示を行う指針表示装置の通常運針モード又は変則運針モードの実行を設定する情報であり、
前記通常運針モードは、前記時針、前記分針及び前記秒針を、それぞれ現実の時、分及び秒の時間進行の速度に対応する通常の速度で運針させるモードであり、
前記変則運針モードは、前記時針、前記分針及び前記秒針のうちいずれか1つの指針である対象指針を前記通常の速度よりも遅い又は速い速度で運針させつつ、前記対象指針以外の指針を前記通常の速度で運針させるモードである、コンピュータプログラム。
【請求項13】
情報処理装置であって、
利用データを取得するように構成された利用取得ユニットと、
前記利用データを用いて分析処理を行うように構成された分析ユニットと、
を備え、
前記利用データは、指針表示装置において、変則運針モードが実行された時間を特定可能なデータであり、
前記指針表示装置は、時針、分針及び秒針を用いて時刻の表示を行う装置であり、通常運針モードと前記変則運針モードとを実行可能であり、
前記通常運針モードは、前記時針、前記分針及び前記秒針を、それぞれ現実の時、分及び秒の時間進行の速度に対応する通常の速度で運針させるモードであり、
前記変則運針モードは、前記時針、前記分針及び前記秒針のうちいずれか1つの指針である対象指針を前記通常の速度よりも遅い又は速い速度で運針させつつ、前記対象指針以外の指針を前記通常の速度で運針させるモードである、情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、時計システム、コンピュータプログラム及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、指針を備えるアナログ式の置き時計又は壁掛け時計に係る発明が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4900958号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、仕事は集中して効率よく行い、リラックスする時間はゆったり過ごすことで、時間を効率よく使いたいというニーズがある。
本開示の1つの局面は、ユーザが時間を効率的に使うことを支援する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様は、時計システムである。時計システムは、通常運針モードと、変則運針モードと、を実行可能である。通常運針モードは、時針、分針及び秒針を、それぞれ現実の時、分及び秒の時間進行の速度に対応する通常の速度で運針させるモードである。変則運針モードは、時針、分針及び秒針のうちいずれか1つの指針である対象指針を通常の速度よりも遅い又は速い速度で運針させつつ、対象指針以外の指針を通常の速度で運針させるモードである。時計システムは、通常運針モードと変則運針モードとを切り替えて実行するように構成された実行ニットを備える。
【0006】
指針の進む速度は、ユーザの作業速度や時間感覚に影響を与える。このため、変則運針モードのように、例えば対象指針が通常の速度よりも遅い速度で運針されると、ユーザはゆったりと過ごせる。及び/又は、例えば対象指針が通常の速度よりも速い速度で運針されると、ユーザにタイムプレッシャーを与え、ユーザの作業効率を向上できる。したがって、通常運針モードと変則運針モードとを切り替えて実行することで、ユーザが時間を効率的に使うことを支援できる。
【0007】
本開示の一態様では、対象指針は秒針であってもよい。
このような構成によれば、変則運針モードにおいても、時針及び分針で現実の時刻を伝えることができる。また、秒針の運針速度を通常の速度から変更することで、ユーザの時間感覚に影響を与えることができる。
【0008】
本開示の一態様では、対象指針が、対象指針以外の指針よりも目立つように強調されていてもよい。
このような構成によれば、対象指針が目立つように強調されていない場合と比較して、ユーザの時間感覚に与える影響を大きくできる。
【0009】
本開示の一態様では、変則運針モードは、第1のモードと第2のモードとを含んでいてもよい。第1のモードは、対象指針を通常の速度よりも遅い速度で運針させるモードである。第2のモードは、対象指針を通常の速度よりも速い速度で運針させるモードである。
【0010】
このような構成によれば、第1のモードと第2のモードとを使い分けて設定することで、集中すべき時間はより集中し、リラックスすべき時間はよりリラックスすることができる。したがって、ユーザは、時間を有効活用できる。
【0011】
本開示の一態様では、第1のモード及び第2のモードの少なくとも一方は、対象指針の挙動が異なる複数のパターンを含んでいてもよい。
このような構成によれば、第1のモード及び第2のモードの両方が、対象指針の挙動について単一のパターンしか有さない場合と比較して、ユーザの作業速度や時間感覚に与える効果を増大させることができる。
【0012】
本開示の一態様では、時計システムは、受信ユニットを更に備えていてもよい。受信ユニットは、ユーザが所持する情報機器から設定情報を受信するように構成される。設定情報は、通常運針モード又は変則運針モードの実行を設定する情報である。そして、実行ユニットは、受信された設定情報に基づいて、通常運針モード又は変則運針モードを実行してもよい。
【0013】
このような構成によれば、ユーザは、情報機器を使って通常運針モード又は変則運針モードの実行を設定できる。よって、ユーザの利便性を向上できる。
本開示の一態様は、モデル取得ユニットと、利用推奨ユニットと、を更に備えていてもよい。モデル取得ユニットは、ユーザの利用データを用いて学習された学習済みモデルを取得するように構成される。利用推奨ユニットは、学習済みモデルを用いて、ユーザに適した時間で変則運針モードを実行することをユーザに推奨するように構成される。
【0014】
このような構成によれば、ユーザは、推奨された時間に変則運針モードを実行することで、時間を有効活用できる。
本開示の一態様では、時計システムは、予定取得ユニットと、予定推奨ユニットと、を更に備えていてもよい。予定取得ユニットは、ユーザの予定情報を取得するように構成される。予定推奨ユニットは、予定情報に応じて変則運針モードをユーザに推奨するように構成される。
【0015】
このような構成によれば、ユーザは、推奨に従い、予定されているイベントの際に変則運針モードを実行することで、時間を有効活用できる。
本開示の一態様では、時計システムは、ユーザの心身状態を特定可能な情報である心身情報を取得するように構成された心身取得ユニットを更に備えていてもよい。実行ユニットは、心身情報に基づき推定された心身状態に応じて変則運針モードを実行してもよい。
【0016】
このような構成によれば、ユーザは、自身の心身状態に応じて実行される変則運針モードを視認することで、自身の心身状態を認識できる。
本開示の一態様では、時計システムは、自ユーザ利用取得ユニットと、自ユーザ利用表示ユニットと、を更に備えていてもよい。自ユーザ利用取得ユニットは、ユーザの所持する情報機器において、当該情報機器のユーザによる変則運針モードの利用状況を取得するように構成される。自ユーザ利用表示ユニットは、自ユーザ利用取得ユニットにより取得された利用状況を、情報機器の表示部に表示するように構成される。
【0017】
このような構成によれば、ユーザは、変則運針モードを効率的に使えているかを確認できる。
本開示の一態様では、時計システムは、他ユーザ利用取得ユニットと、他ユーザ利用表示ユニットと、を更に備えていてもよい。他ユーザ利用取得ユニットは、ユーザの所持する情報機器において、当該情報機器のユーザとは異なる他ユーザによる変則運針モードの利用状況を取得するように構成される。他ユーザ利用表示ユニットは、他ユーザ利用取得ユニットにより取得された利用状況を、情報機器の表示部に表示するように構成される。
【0018】
このような構成によれば、ユーザは、他のユーザの利用状況を参考にして変則運針モードを設定できる。
このような構成によれば、ユーザは、他ユーザがどのように変則運針モードを利用しているかを参考にして、変則運針モードを設定することができる。
【0019】
本開示の別の態様は、コンピュータプログラムである。コンピュータプログラムは、設定取得ユニットと、設定送信ユニットと、としてコンピュータを機能させる。設定取得ユニットは、ユーザ入力により設定情報を取得するように構成される。設定送信ユニットは、取得された設定情報を外部の装置に送信するように構成される。
【0020】
このような構成によれば、ユーザは、情報機器を使って通常運針モード又は変則運針モードの実行を設定できる。よって、ユーザの利便性を向上できる。
本開示の別の態様は、情報処理装置である。情報処理装置は、利用取得ユニットと、分析ユニットと、を備える。利用取得ユニットは、利用データを取得するように構成される。分析ユニットは、利用データを用いて分析処理を行うように構成される。
【0021】
このような構成によれば、利用データに対する分析処理の結果を用いて、ユーザがより一層時間を効率的に使うことを支援できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は第1実施形態の時計システムの全体構成を示す図である。
図2図2は第1及び第3実施形態の指針表示装置としての時計の構成を示すブロック図である。
図3図3A図3Fは指針表示装置が実行する第1のモードに含まれる複数のパターンの説明図である。
図4図4A図4Fは指針表示装置が実行する第2のモードに含まれる複数のパターンの説明図である。
図5図5は情報機器の構成を示すブロック図である。
図6図6は第1実施形態の時計システムの各装置が実行する処理を説明するためのシーケンス図である。
図7図7は通常運針モード又は変則運針モードの実行を設定する設定画面を示す図である。
図8図8は第2及び第3実施形態の時計システムの全体構成を示す図である。
図9図9は第2実施形態の指針表示装置の構成を示すブロック図である。
図10図10はサーバの構成示すブロック図である。
図11図11は第2実施形態の時計システムの各装置が実行する処理を説明するためのシーケンス図(1)である。
図12図12は第2実施形態の時計システムの各装置が実行する処理を説明するためのシーケンス図(2)である。
図13図13A及び図13Bは情報機器のユーザ自身による変則運針モードの利用状況を示す画面である。
図14図14は他ユーザによる変則運針モードの利用状況を示す画面である。
図15図15A及び図15Bは変則運針モードを実行するためのボタンを示す図である。
図16図16は第3実施形態の時計システムの各装置が実行する処理を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1に示す第1実施形態の時計システム100は、時計1と情報機器2とを備える。
<時計>
時計1は、指針式アナログ置き時計である。図1に示すように円形の文字盤11上を時針12、分針13及び秒針14が回転して文字盤11の目盛15を指示して時刻を示す。時計1は、指針表示装置の一例である。指針表示装置とは、時針、分針及び秒針を用いて時刻の表示を行う装置である。図2に示すように、時計1は、操作部15、通信部16、時計機構17及び制御部18を備える。
【0024】
操作部15は、例えば、時間表示を行う指針12~14の調整用のボタンを含む。
通信部16は、外部の装置と通信を行うためのインタフェースである。本実施形態では、通信部16は、近距離無線通信を行うための通信インタフェースを備える。本実施形態でいう近距離無線通信としては、Bluetoothの通信規格に従った無線通信、Bluetooth Low Energyの通信規格に従った無線通信等が挙げられる。時計1は、近距離無線通信を利用して情報機器2と無線通信を行う。なお、「Bluetooth」は登録商標である。
【0025】
時計機構17は、第1指針駆動機構17a及び第2指針駆動機構17bを備える。
第1指針駆動機構17aは、図示略のステッピングモータ及び輪列によって構成される。第1指針駆動機構17aは、制御部18から入力される駆動パルスによってステッピングモータを駆動することで対象指針を移動させる。ここで、対象指針とは、時針12、分針13及び秒針14のうちいずれか1つの指針である。本実施形態では、対象指針は、秒針14である。
【0026】
第2指針駆動機構17bは、図示略のステッピングモータ及び輪列によって構成される。第2指針駆動機構17bは、制御部18から入力される駆動パルスによってステッピングモータを駆動することで時針12、分針13及び秒針14のうち対象指針以外の指針を移動させる。本実施形態では、対象指針以外の指針は、時針12及び分針13である。
【0027】
本実施形態では、上記のように、対象指針を駆動する機構とそれ以外の指針を駆動する機構とが別系統で構成されている。これは、後述のとおり、対象指針とそれ以外の指針とを異なる態様で運針させるためである。
【0028】
制御部18は、CPU等のプロセッサ18aと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ18b)と、を有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部18の各種機能は、プロセッサ18aが非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ18bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部18を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
【0029】
制御部18は、第1指針駆動機構17aに対して駆動パルスを出力し、秒針14の駆動を制御する。また、秒針14は、第2指針駆動機構17bに対して駆動パルスを出力し、時針12及び分針13の駆動を制御する。
【0030】
ここで、本実施形態の時計1は、通常運針モードと変則運針モードとを実行可能である。
通常運針モードは、時針12、分針13及び秒針14を、それぞれ通常の速度で運針させるモードである。ここでいう通常の速度とは、現実の時、分及び秒の時間進行の速度に対応する速度である。
【0031】
変則運針モードは、対象指針(すなわち、秒針14)を通常の速度よりも遅い又は速い速度で運針させつつ、対象指針以外の指針(すなわち、時針12及び分針13)を通常の速度で運針させるモードである。
【0032】
変則運針モードは、第1のモードと第2のモードとを含む。
第1のモードは、対象指針(すなわち、秒針14)を通常の速度よりも遅い速度で運針させるモードである。
【0033】
第2のモードは、対象指針(すなわち、秒針14)を通常の速度よりも速い速度で運針させるモードである。
第1のモード及び第2のモードのそれぞれは、対象指針の挙動が異なる複数のパターンを含む。
【0034】
具体的には、第1のモードは、図3A図3Fに示す6つのパターン(以下、第1~第6のスローパターン)を含む。
図3Aに示す第1のスローパターンでは、秒針14は、例えば文字盤11の下方(すなわち、6時の位置近傍)で、振り子のようにゆらゆら揺れる。
【0035】
図3Bに示す第2のスローパターンでは、秒針14は、所定時間(例えば1秒間)通常の速度で進んでは所定時間(例えば1秒間)停止するといった一連の動作を繰り返す。
図3Cに示す第3のスローパターンでは、秒針14は、いきなり停止し、所定時間(例えば3分間)停止した後、再度動き出す。
【0036】
図3Dに示す第4のスローパターンでは、秒針14は、滑らかな動きで徐々に減速する。
図3Eに示す第5のスローパターンでは、秒針14は、通常の速度又は通常の速度よりも遅い速度で進んでは戻るといった動作を繰り返す。例えば、秒針14は、所定角度(30度)進んでは所定角度(例えば15度)戻るといった動作を繰り返す。
【0037】
図3Fに示す第6のスローパターンでは、秒針14は、通常の速度よりも遅い速度(例えば、通常の速度の1/2の速度)で進む。
ここで、例えば第2のスローパターンでは、秒針14は通常の速度で運針される。しかし、秒針14が停止することで、一定時間経過したときに、秒針14が通常の速度で前記一定時間運針された場合よりも秒針14が進まない。このように、秒針14が通常の速度で運針されても、秒針14が停止する又は反時計回りに回転することなどで、一定時間経過後、結果として、秒針14が通常の速度で前記一定時間運針された場合よりも秒針14が進んでいない場合がある。このような場合も本明細書でいう「通常の速度よりも遅い速度で運針される」場合に該当する。
【0038】
一方、第2のモードは、図4A図4Fに示す6つのパターン(以下、第1~第6のファーストパターン)を含む。
図4Aに示す第1のファーストパターンでは、秒針14は、例えば文字盤11の上方(すなわち、12時の位置近傍)で、通常の速度よりも速い速度で行ったり来たりを繰り返す。
【0039】
図4Bに示す第2のファーストパターンでは、秒針14は、1秒ごとに通常の速度よりも速い速度で大きく一気に進む。
図4Cに示す第3のファーストパターンでは、秒針14は、通常の速度よりも速い速度で(例えば1秒間で)文字盤11上を一周する。
【0040】
図4Dに示す第4のファーストパターンでは、秒針14は、滑らかな動きで徐々に加速する。
図4Eに示す第5のファーストパターンでは、秒針14は、大きく進んでは小さく戻るといった動作を繰り返す。例えば、秒針14は、1秒間で所定角度(例えば60度)進み、1秒間で所定角度(例えば30度)戻るといった動作を繰り返す。
【0041】
図4Fに示す第6のファーストパターンでは、秒針14は、通常の速度よりも速い速度(例えば、通常の速度の2倍の速度)で進む。
本実施形態では、後述のとおり、ユーザは、情報機器2を用いて通常運針モード、第1のモード又は第2のモードを実行する時間帯を設定する。第1のモードが設定されている時間帯では、時計1において、第1~第6のスローパターンがランダムに実行される。同様に、第2のモードが設定されている時間では、時計1において、第1~第6のファーストパターンがランダムに実行される。
【0042】
本実施形態では、第1又は第2のモードが設定されている時間帯であっても通常運針モードが実行される時間が存在する。具体的には、例えば第1のモードが設定される時間帯では、第1のモードのパターン→通常運針モード→第1のモードのパターン→通常運針モード・・・というように、第1のモードのパターンと通常運針モードとが交互に実行される。ここで、「第1のモードのパターン」では、前述した6つのスローパターンうちの1つがランダムで実行される。第2のモードについても同様である。なお、通常運針モードが実行される時間が存在するのは、第1又は第2のモードのパターンばかりをずっと実行していると、ユーザが疲れたり、ストレスを感じたりする可能性があるからである。
【0043】
なお、本実施形態では、通常運針モードを挟んで同一のスローパターン(ファーストパターン)が連続して実行され得る。しかし、通常運針モードを挟んで同一のスローパターン(ファーストパターン)が連続して実行されないように時計1が設計されてもよい。換言すれば、通常運針モードを挟んで実行されるスローパターン(ファーストパターン)が変わるように時計1が設計されてもよい。
【0044】
また例えば、第1又は第2のモードが設定されている時間帯において、当該モードの中の複数のパターンが順番に実行されてもよく、また、当該モードの中の1つのパターンが連続して実行されてもよい。この場合において例えば、通常運針モードを挟みながら又は挟まずに、当該モードの中の複数のパターン又は1つのパターンが実行されてもよい。このように、変則運針モードが実行される態様としては様々な態様が想定される。
【0045】
ここで、時針12及び分針13は、通常運針モード及び変則運針モードのいずれにおいても正しい時刻を示す。一方、変則運針モードが終わって通常運針モードに切り替わる際、秒針14は、変則運針モードが終わった時の位置から通常の速度で運針される。ここで、変則運針モードが終わった時の秒針14の位置は必ずしも現実の時刻に対応した位置ではない。このため、秒針14は、変則運針モードに加え、通常運針モードにおいても、現実の時刻を示さない場合がある。
【0046】
本実施形態では、秒針14は、図1に示すように、時針12及び分針13よりも目立つように強調されている。具体的には、秒針14は、時針12及び分針13よりも大きい。換言すれば、秒針14は、時針12及び分針13よりも長く、幅が大きい。さらに、秒針14は、時針12及び分針13と色が異なる。詳細には、時計1では、文字盤11、時針12及び分針13が同一色(例えば白色)で統一されている。これに対し、秒針14は、文字盤11、時針12及び分針13と異なる色(例えば黒色)である。また、文字盤11には、時刻を示す目盛り15はあるが、時刻を示す数字や記号はない。これも、文字盤11上の情報量を減らし、秒針14を目立たせるためである。ただし、時計1のデザインはこれに限られない。例えば、文字盤11上に時刻を示す数字や記号などがあってもよい。
<情報機器>
情報機器2は、ユーザによって所持される。情報機器2は、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パーソナルコンピュータ、スマートウォッチ等である。情報機器2は、時計1のモードを設定するために使用される。図5に示すように、情報機器2は、操作部21、表示部22、通信部23、記憶部24及び制御部25を備える。
【0047】
操作部21は、各種操作を受け付けるためのデバイスを備える。操作部21が有するデバイスには、ボタン、タッチパネル、キーボード、マウス等が含まれる。
表示部22は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを備える。
【0048】
通信部23は、外部の装置と通信を行うためのインタフェースである。本実施形態では、通信部23は、情報機器2をネットワークに接続するための通信インタフェースを備える。ネットワークとしては、例えば、インターネット、無線LAN、有線LANなどの各種ネットワークが挙げられる。また、通信部23は、近距離無線通信を行うための通信インタフェースを備える。情報機器2は、近距離無線通信を利用して時計1と無線通信を行う。
【0049】
記憶部24は、種々のデータを記憶可能に構成される。記憶部24は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリ、SSDなどの半導体メモリを有する。本実施形態では、記憶部24には、時計1のモードを設定するための専用のアプリケーションソフト(以下、専用アプリ)がダウンロードされている。なお、本実施形態の専用アプリは、モバイルアプリケーションである。
【0050】
制御部25は、CPU等のプロセッサ25aと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ25b)と、を有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部25の各種機能は、プロセッサ25aが非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ25bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部25を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
【0051】
[1-2.処理]
次に、第1実施形態の時計システム100の各装置1,2によって実行される処理を、図6のシーケンス図を用いて説明する。なお、以下では、理解の容易化のために、時計1のプロセッサ18aがプログラムに従って実行する処理を説明する際に、プロセッサ18aを主体として記載せず、時計1を主体として記載する。同様に、情報機器2のプロセッサ25aがプログラムに従って実行する処理を説明する際に、プロセッサ25aを主体として記載せず、情報機器2を主体として記載する。
【0052】
S101で、情報機器2は、ユーザから操作部21を介して設定情報を取得する。設定情報とは、時計1における通常運針モード又は変則運針モードの実行を設定する情報である。具体的には、設定情報は、時間帯と、その時間帯で実行されるモード(通常運針モード、第1のモード又は第2のモード)と、を設定する情報である。本実施形態では、以下のように情報機器2は設定情報を取得する。
【0053】
すなわち、ユーザは、情報機器2において専用アプリを起動し、図7に示す設定画面220で時間とモードとを設定する。
設定画面220では、ユーザは、画面上部のボタン221又は222を操作することで、6:00~18:00及び18:00~6:00の中から設定を行う時間帯を選択する。設定画面220の中央部には、時計の文字盤を表す画像223が表示される。そして、文字盤の内側に、第1のモードを実行する時間帯を設定するためのゲージ224と、第2のモードを実行する時間帯を設定するためのゲージ225と、が表示される。
【0054】
ユーザは、ゲージ224又は225にタッチした状態で文字盤の内周に沿って指を動かすことで、第1又は第2のモードを実行する時間帯を設定できる。同一の時間帯に複数のモードを設定することはできない。また、第1及び第2のモードが設定されていない時間帯は通常運針モードが実行される。
【0055】
なお、図7に示す例では、6:00~9:00の時間帯は通常運針モード、9:00~12:00、13:00~15:00及び16:00~18:00の時間帯は第2のモード、12:00~13:00及び15:00~16:00の時間帯は第1のモードが実行されるように設定されている。
【0056】
そして、時間とモードとを設定した状態で送信ボタン226を操作することで設定情報が時計1に送信される。なお、リセットボタン227は、第1及び第2のモードの設定状態をデフォルトの状態(例えば第1及び第2のモードが全く設定されていない状態)に戻すためのボタンである。タイムセットボタン228は、時計1の時針12や分針13の位置が現実の時刻からずれている場合などにおいて、時針12や分針13の位置を調整するためのボタンである。
【0057】
以上のような設定画面220を介して情報機器2はユーザから設定情報を取得する。
S102で、情報機器2は、近距離無線通信を用いて設定情報を時計1に送信する。換言すれば、時計1は、設定情報を情報機器2から受信する。S102では、ユーザが、設定画面220の送信ボタン226を操作することが想定される。
【0058】
S103で、時計1は、S102で受信された設定情報に基づき、通常運針モード又は変則運針モードを実行する。具体的には、時計1は、設定情報において設定された各時間帯において、通常運針モード、第1のモード及び第2のモードのうち設定されたモードを実行する。
【0059】
以上が第1実施形態の時計システム100の各装置1,2が実行する処理である。
[1-3.効果]
以上詳述した第1実施形態によれば、以下の効果を奏する。
【0060】
(1a)本実施形態では、時計システム100の時計1は、通常運針モードと変則運針モードとを切り替えて実行する。
ここで、指針の進む速度は、ユーザの作業速度や時間感覚に影響を与える。このため、変則運針モードのように、対象指針が通常の速度よりも遅い速度で運針されると、ユーザはゆったりと過ごせる。及び/又は、対象指針が通常の速度よりも速い速度で運針されると、ユーザにタイムプレッシャーを与え、ユーザの作業効率を向上できる。したがって、通常運針モードと変則運針モードとを切り替えて実行することで、ユーザは、仕事は集中して効率よく行うことができ、及び/又は、リラックスする時間はゆったり過ごすことができる。したがって、時計システム100によれば、ユーザが時間を効率的に使うことを支援できる。
【0061】
(1b)本実施形態では、対象指針は秒針である。対象指針は、変則運針モードにおいて通常の速度よりも遅い又は速い速度で運針させる指針である。
したがって、変則運針モードにおいても、時針12及び分針13で現実の時刻を伝えることができる。また、秒針14の運針速度を通常の速度から変更することで、ユーザの作業速度や時間感覚に影響を与えることができる。
【0062】
(1c)本実施形態では、秒針14が、時針12及び分針13よりも目立つように強調されている。
したがって、秒針14が目立つように強調されていない場合と比較して、秒針14の動きがユーザに与える影響を大きくできる。ひいては、ユーザの作業速度や時間感覚に与える影響を大きくできる。
【0063】
(1d)本実施形態では、時計1は、ユーザの情報機器2から設定情報を受信する。そして、時計1は、受信された設定情報に基づいて、通常運針モード又は変則運針モードを実行する。
【0064】
したがって、ユーザは、情報機器2を使って通常運針モード又は変則運針モードの実行を設定できる。よって、ユーザの利便性を向上できる。
(1e)本実施形態では、変則運針モードは、第1のモードと第2のモードとを含む。
【0065】
第1のモードと第2のモードとでは、ユーザの作業速度や時間感覚に与える影響が異なる。例えば、秒針14の速度が速い第2のモードでは、第1のモードと比較してユーザの作業速度が向上する。一方、秒針14の速度が遅い第1のモードでは、ユーザはゆっくりとした時間の流れを体感することでリラックスすることができる。このような第1のモードと第2のモードとを使い分けて設定することで、ユーザは集中すべき時間はより集中し、リラックスすべき時間はよりリラックスすることができる。つまり、ユーザは、生活にメリハリを付けることができる。換言すれば、ユーザは、時間を有効活用できる。
【0066】
(1f)本実施形態では、第1のモード及び第2のモードのそれぞれは、秒針14の挙動が異なる複数のパターンを含む。
したがって、第1のモード及び第2のモードの両方が、対象指針の挙動について単一のパターンしか有さない場合と比較して、ユーザをより楽しませることができる。また、ユーザをより飽きにくくさせることができる。更に、複数のパターンで対象指針を変調させることで、第1のモード又は第2のモードにおいて、ユーザの作業速度や時間感覚に与える効果を増大させることができる。
【0067】
なお、本実施形態では、指針表示装置1が外部の装置に相当し、S101が設定取得ユニットとしての処理に相当し、S102が受信ユニット及び設定送信ユニットとしての処理に相当し、S103が実行ユニットとしての処理に相当する。
【0068】
[2.第2実施形態]
[2-1.第1実施形態との相違点]
以下、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
【0069】
前述した第1実施形態の時計システム100は、時計1及び情報機器2を備える。これに対し、図8に示す第2実施形態の時計システム200は、情報機器2、指針表示装置3及びサーバ4を備える。指針表示装置3は、第1実施形態の時計1等である。第2実施形態では、サーバ4を介して情報機器2のユーザに様々なサービスが提供される。具体的には、ユーザの利用履歴に基づく推奨モードの提案や、各種モードの利用状況の閲覧等のサービスが提供される。以下、第2実施形態について詳細に説明する。
<情報機器>
第2実施形態の情報機器2のハードウェア構成は、第1実施形態と同様である。ただし、第2実施形態では、情報機器2にダウンロードされている専用アプリの機能が異なる。
【0070】
すなわち、第2実施形態の専用アプリでは、通常運針モード、変則運針モード等の各種モードの実行の設定に加え、各種モードの利用状況の閲覧等の機能も実装されている。また、第2実施形態の専用アプリは、ユーザ情報の登録機能を備える。これらの機能については後で詳述する。
<指針表示装置>
指針表示装置3は、時針、分針及び秒針を用いて時刻の表示を行う装置である。例えば、指針表示装置3は、第1実施形態の時計1のようなアナログ式置き時計であってもよい。また例えば、指針表示装置3は、パーソナルコンピュータ等の表示部を備える装置であってもよい。すなわち、パーソナルコンピュータ等の表示部に時針、分針及び秒針を表示する。そして、表示部に表示された時針、分針及び秒針を用いて時刻の表示を行ってもよい。なお、時針、分針及び秒針の画像は、例えば表示部の画面の端などに表示されてもよい。
【0071】
第2実施形態では、指針表示装置3として、パーソナルコンピュータ等の表示部を備える装置を想定し、説明する。なお、ここでいうパーソナルコンピュータ等は、情報機器2のユーザによって作業中に使用されることが想定される。
【0072】
指針表示装置3は、図9に示すように、操作部31、表示部32、通信部33、記憶部34、センサ部35及び制御部36を備える。
操作部31は、各種操作を受け付けるためのデバイスを備える。操作部31が有するデバイスには、ボタン、タッチパネル、キーボード、マウス等が含まれる。
【0073】
表示部32は、例えば液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの、画像を表示可能な表示デバイスを備える。表示部32には、時針、分針、秒針及び文字盤(すなわち、指針式アナログ時計)の画像が表示される。
【0074】
通信部33は、外部の装置と通信を行うためのインタフェースである。本実施形態では、通信部33は、指針表示装置3を図8に示すネットワークNに接続するための通信インタフェースを備える。ネットワークNとしては、例えば、インターネット、無線LAN、有線LANなどの各種ネットワークが挙げられる。
【0075】
記憶部34は、種々のデータを記憶可能に構成される。記憶部34は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリ、SSDなどの半導体メモリを有する。本実施形態では、記憶部34には、表示部32に指針式アナログ時計の画像を表示するための専用のプログラム(以下、専用プログラム)がダウンロードされている。
【0076】
センサ部35は、ユーザの心身情報を収集する。心身情報とは、ユーザの心身状態を特定可能な情報である。ユーザの心身状態には、ユーザの感情、ストレス度、集中度等が含まれる。本実施形態では、センサ部35は、カメラ、マイク、入力装置などを含む。入力装置は、キーボード・マウス・タッチパネル等である。カメラは、ユーザの表情や姿勢の状態内容を含む画像データを心身情報として収集する。マイクは、ユーザの音声データを心身情報として収集する。入力装置は、ユーザの入力速度、入力の正確さなどを示す機器操作データを心身情報として収集する。なお、上記の画像データ等はあくまで心身情報の一例であり、これら以外の心身情報が収集されてもよい。
【0077】
制御部36は、CPU等のプロセッサ36aと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ36b)と、を有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部36の各種機能は、プロセッサ36aが非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ36bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部36を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。
【0078】
制御部36は、専用プログラムを実行することで、表示部32に指針式アナログ時計の画像を表示する。このとき、制御部36は、秒針を時針及び分針よりも目立つように強調して表示部32に表示する。また、制御部36は、情報機器2で行われた設定に基づき、通常運針モードと変則運針モード(第1のモード及び第2のモード)とを切り替えて実行する。これにより、表示部32上の秒針14の挙動が制御される。また、制御部36は、専用プログラムを実行することで、後述する各種処理を実行する。
<サーバ>
サーバ4は、図10に示すように、通信部41、記憶部42及び制御部43を備える。
【0079】
通信部41は、外部の装置と通信を行うためのインタフェースである。本実施形態では、通信部41は、サーバ4をネットワークNに接続するための通信インタフェースを備える。
記憶部42は、種々のデータを記憶可能に構成される。記憶部42は、例えばROM、RAM、NVRAM、フラッシュメモリ、SSDなどの半導体メモリを有する。
【0080】
記憶部42には、ユーザ情報と利用データとが記憶されている。
ここでいうユーザ情報は、情報機器2のユーザが専用アプリで登録したユーザ情報である。記憶部42には、専用アプリを利用する複数のユーザのユーザ情報が記憶されている。
【0081】
利用データは、変則運針モードが実行された時間(例えば曜日及び時間帯)を特定可能なデータである。詳細には、本実施形態の利用データは、第1のモード又は第2のモードが実行された時間と、実行されたモードと、が関連付いたデータである。換言すれば、本実施形態の利用データは、ユーザがいつ、どのモード(通常運針モード、第1のモード及び第2のモードのいずれのモード)を利用したかを示すデータである。記憶部42には、専用アプリを利用する複数のユーザの利用データが記憶されている。
【0082】
制御部43は、CPU等のプロセッサ43aと、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ(以下、メモリ43b)と、を有する周知のマイクロコンピュータを中心に構成される。制御部43の各種機能は、プロセッサ43aが非遷移的実体的記憶媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、メモリ43bが、プログラムを格納した非遷移的実体的記憶媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、制御部43を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。制御部43は、後述する各種処理を実行する。
【0083】
[2-2.処理]
次に、第2実施形態の時計システム200の各装置2~4によって実行される処理を、図11~12のシーケンス図を用いて説明する。なお、以下では、第1実施形態と同様に、各装置2~4のプロセッサ25a,36a,43aがプログラムに従って実行する処理を説明する際に、プロセッサ25a,36a,43aを主体として記載せず、各装置2~4を主体として記載する。
【0084】
まず、S201で、情報機器2は、ユーザから操作部21を介してユーザ情報及び設定情報を取得する。ここで、情報機器2は、表示部22に表示される図示省略する登録画面を介してユーザからユーザ情報を取得する。ユーザ情報には、ユーザの性別、年代、職業、仕事を行っている時間、休憩時間、趣味及び趣味を行う時間等の情報が含まれる。なお、本実施形態では、仕事を行っている時間等は、例えば、月曜日~金曜日の9:00~17:00など、曜日と時間帯との組合せ、あるいは、平日及び休祝日の区分と時間帯との組合せなど、により指定される。また、情報機器2は、第1実施形態と同様に、図7に示す設定画面220を介してユーザから設定情報を取得する。
【0085】
続いて、S202で、情報機器2は、通信部23を介してユーザ情報及び設定情報をサーバ4に送信する。換言すれば、サーバ4は、通信部41を介してユーザ情報及び設定情報を情報機器2から受信する。
【0086】
続いて、S203で、サーバ4は、情報機器2から受信したユーザ情報及び設定情報を記憶部42に記憶する。
続いて、S204で、サーバ4は、通信部41を介してモード情報を指針表示装置3に送信する。ここでいうモード情報とは、ユーザによって設定された時間に、設定されたモードを指針表示装置3に実行させるための情報である。本実施形態では、モード情報は、設定情報である。
【0087】
続いて、S205で、指針表示装置3は、サーバ4から受信された設定情報に基づき、ユーザによって設定された各時間帯において通常運針モード、第1のモード又は第2のモードを実行する。
【0088】
続いて、S206で、指針表示装置3は、通信部33を介して利用データをサーバ4に送信する。換言すれば、サーバ4は、指針表示装置3から利用データを受信する。本実施形態の利用データは、前述のとおり、ユーザがいつ、どのモードを利用したかを示すデータである。
【0089】
続いて、S207で、サーバ4は、受信された利用データを記憶部42に記憶する。
続いて、S208で、サーバ4は、記憶部42に蓄積された利用データに基づき、学習を行う。具体的には、サーバ4は、機械学習モデルの学習を行う。
【0090】
ここでいう機械学習モデルは、指針表示装置3において実行されたモードと、実行された時間と、の関係性を学習するモデルである。本実施形態では、実行されたモードは、通常運針モード、第1のモード及び第2のモードのいずれかのモードである。そして、機械学習モデルは、これらのモードと、これらのモードが実行された曜日と時間帯と、の関係性を学習する。
【0091】
機械学習モデルは、指針表示装置3において実行されたモードと、実行された時間と、のいずれか一方を入力とし、いずれか他方を出力とする機械学習モデルであってもよい。
また、機械学習モデルは、1人のユーザの利用データのみを用いて学習されてもよく、また、複数のユーザの利用データを用いて学習されてもよい。サーバ4は、利用データを用いて機械学習モデルの学習を行うことで、学習済みモデルを取得する。
【0092】
なお、機械学習モデルとしては、任意のアルゴリズムが用いられてもよい。例えば、多層パーセプトロン、決定木、ランダムフォレスト、ロジスティック回帰、ベイジアンアルゴリズム、サポートベクターマシン、k近傍法、多層パーセプトロン以外のニューラルネットワーク等のアルゴリズムが用いられてもよい。
【0093】
続いて、S209で、サーバ4は、S208で取得された学習済みモデルを用いて推奨情報を生成する。詳細には、S209で生成される推奨情報は、ユーザに適した時間で変則運針モード(本実施形態では第1及び第2のモードのいずれか)を実行することを推奨する情報である。推奨情報は、モードを実行する時間と、実行するモード(第1及び第2のモードのいずれか)と、を示す情報であってもよい。例えば、推奨情報は、火曜日15時は第1のモードを実行することをユーザに推奨する内容であってもよい。
【0094】
また、S208において、他ユーザの利用データを用いて学習が行われている場合、例えば、情報機器2のユーザと類似する属性を有するユーザ達が、休憩等で15時に第1のモードを利用している頻度が高いとする。その場合、推奨情報は、情報機器2のユーザに対し、15時に第1のモードを推奨する内容であってもよい。
【0095】
続いて、S210で、サーバ4は、S209で生成した推奨情報を、通信部41を介して情報機器2に送信する。
続いて、S211で、情報機器2は、S210で受信した推奨情報を表示部22に表示する。例えば、情報機器2は、推奨情報を表すメッセージ(「火曜日15時、第1のモードはいかがですか?」など)を表示部22に表示してもよい。
【0096】
続いて、S212で、指針表示装置3は、センサ部35を介してユーザの心身情報を収集する。心身情報には、前述のとおり、カメラによる画像データ、マイクによる音声データ、入力装置による機器操作データ等が含まれる。
【0097】
続いて、S213で、指針表示装置3は、通信部33を介して心身情報をサーバ4に送信する。換言すれば、サーバ4は、通信部41を介して心身情報を指針表示装置3から受信する。
【0098】
続いて、S214で、サーバ4は、受信した心身情報に基づき、ユーザの心身状態を推定する。ここで、サーバ4は、心身状態として、ユーザの感情、ストレス度、集中度等を推定する。これらの心身状態の推定には公知の技術を用いてもよい。
【0099】
具体的には例えば、サーバ4は、画像データに含まれるユーザの表情や、ユーザの発話内容に含まれる特定の文言や、口調(韻律、抑揚)等からユーザの感情(喜怒哀楽等)を推定してもよい。また、サーバ4は、キーボード等の入力装置に対するユーザの入力速度や力強さなどから感情を推定してもよい。
【0100】
また例えば、サーバ4は、画像データからユーザの脈拍を算出し、ストレス数値を算出したり、音声データから感情を推定し、ストレス数値を算出したりしてもよい。また、入力装置に対する入力ミスの頻度等からもストレス量を推定可能である。
【0101】
また例えば、サーバ4は、画像データに基づきユーザの視線方向や顔の向き、目が閉じられているか否かを検出したり、ユーザの発話頻度を検出したりしてユーザの集中度を推定してもよい。また、サーバ4は、入力装置の操作状況からユーザの集中度を推定してもよい。
【0102】
なお、感情等の推定には、マイクロソフト社のAzure(登録商標)で提供されているサービスであるEmotion API(Application Programming Interface)等の既知の技術を利用してもよい。
【0103】
続いて、S215で、サーバ4は、S214で推定した心身情報に基づいて推奨情報を生成する。詳細には、S215で生成される推奨情報は、ユーザの心身状態に応じた変則運針モード(本実施形態では第1及び第2のモードのいずれか)を実行することを推奨する情報である。例えば、サーバ4は、ユーザの感情が「怒」である場合、第1のモードを推奨する旨の推奨情報を生成する。また例えば、サーバ4は、ユーザのストレス度が所定度合い以上である場合、第1のモードを推奨する旨の推奨情報を生成する。また例えば、サーバ4は、ユーザの集中度が所定度合い以下である場合、第2のモードを推奨する旨の推奨情報を生成する。
【0104】
続いて、S216で、サーバ4は、S215で生成した推奨情報を、通信部41を介して情報機器2に送信する。
続いて、S217で、情報機器2は、S216で受信した推奨情報を表示部22に表示する。例えば、情報機器2は、推奨情報を表すメッセージを表示部22に表示してもよい。
【0105】
続いて、S218で、情報機器2は、ユーザから操作部21を介して設定情報を取得する。S218では、ユーザは、推奨情報により推奨されたモードの実行を設定することが想定される。
【0106】
続いて、S219で、情報機器2は、S218で取得した設定情報を、通信部23を介してサーバ4に送信する。
続いて、S220で、サーバ4は、S219で受信した設定情報に応じたモード情報を、通信部41を介して指針表示装置3に送信する。
【0107】
続いて、S221で、指針表示装置3は、サーバ4から受信された設定情報に基づき、ユーザによって設定されたモードを実行する。これにより、サーバ4によって推奨されたモードが指針表示装置3において実行される。
【0108】
続いて、S222で、サーバ4は、情報機器2のユーザの予定情報を取得する。例えば、サーバ4は、外部サービスを利用してユーザが登録した予定情報を取得する。外部サービスとしては、例えば、「Google(登録商標) Calendar」等が挙げられる。
【0109】
続いて、S223で、サーバ4は、取得した予定情報に基づいて推奨情報を生成する。詳細には、S223で生成される推奨情報は、予定情報に含まれるイベントに応じて変則運針モード(本実施形態では第1及び第2のモードのいずれか)をユーザに推奨する情報である。例えば、サーバ4は、予定情報にイベントとして作業が登録されている場合、ユーザが作業を行う時間帯に第2のモードを実行することを推奨する旨の推奨情報を生成する。また例えば、サーバ4は、予定情報にイベントとして昼休みが登録されている場合、ユーザが昼休みを行う時間帯に第1のモードを実行することを推奨する旨の推奨情報を生成する。
【0110】
続いて、S224で、サーバ4は、S223で生成した推奨情報を、通信部41を介して情報機器2に送信する。
続いて、S225で、情報機器2は、S223で受信した推奨情報を表示部22に表示する。例えば、情報機器2は、推奨情報を表すメッセージを表示部22に表示してもよい。
【0111】
続いて、S226で、情報機器2は、通信部23を介して利用状況要求をサーバ4に送信する。ここでいう利用状況要求とは、変則運針モードの利用状況を要求する旨の情報である。本実施形態では、情報機器2のユーザは、自身の利用状況を要求するか、他ユーザの利用状況を要求するか、を専用アプリ上で選択する。そして、選択されたユーザの利用状況を要求する利用状況要求がサーバ4に送信される。
【0112】
また、専用アプリでは、利用状況を要求する他ユーザのカテゴリを指定できる。例えば、カテゴリは、自分と類似した属性を有するユーザ、企業家(CEO)、アーティスト、クリエイター、友人等であってもよい。
【0113】
続いて、S227で、サーバ4は、選択されたユーザの利用状況を記憶部42から取得する。そして、サーバ4は、取得した利用状況を示す利用状況情報を、通信部41を介して情報機器2に送信する。
【0114】
続いて、S228で、情報機器2は、受信した利用状況情報により示される利用状況を、表示部22に表示する。具体的には、情報機器2は、以下のような画面を表示部22に表示する。
【0115】
図13Aには、情報機器2のユーザ自身の利用状況を表示する画面230が示されている。画面230には、第1及び第2のモードのそれぞれの過去の利用状況が表示される。また、各モードの利用状況は、横軸を時間、縦軸をモードの利用頻度とするグラフ231,232として表示される。また、ボタン233a~233c,234a~234cを操作することで、各モードについて、直近の1日、1週間、1月のいずれの利用状況を表示するかを切り替えることができる。
【0116】
また、グラフ231,232においては、第1又は第2のモードが利用されたときのユーザのイベント(ランチ、P社作業等)やユーザの心身状態(ストレス度高等)が表示される。
【0117】
そして、画面230においてグラフ231又は232をタップすると、図13Bに示す画面240に遷移する。画面240には、タップしたモードの詳細な利用状況が示される。具体的には、画面240には、タップしたモードの利用状況を示すグラフ241(本実施形態では、画面230に表示されたグラフ231又は232と同様のもの)が表示される。また、ボタン242a~242cを操作することで、直近の1日、1週間、1月のいずれの利用状況を表示するかを切り替えることができる。また、画面240には、タップしたモードの過去所定期間における詳細な利用履歴243が表示される。詳細な利用履歴には、モードが実行された日時、そのときに行われたイベントやユーザの心身状態等が含まれる。
【0118】
一方、図14には、他ユーザの利用状況を表示する画面250が示されている。画面250には、他ユーザのカテゴリを選択するプルダウンボタン251が表示される。プルダウンボタン251で選択されたカテゴリの他ユーザの利用状況が画面250において表示される。図14に示す例では、似ているユーザ(つまり、自分と類似した属性を有するユーザ)のカテゴリが選択されている。他ユーザの利用状況は、横軸を時間、縦軸をモードの利用頻度とするグラフ252として表示される。
【0119】
以上が第2実施形態の時計システム200の各装置2~4が実行する処理である。
[2-3.効果]
以上詳述した第2実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)~(1f)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
【0120】
(2a)本実施形態では、サーバ4は、ユーザの利用データを用いて学習された学習済みモデルを取得する(S208)。また、サーバ4は、学習済みモデルを用いて、ユーザに適した時間で変則運針モードを実行することをユーザに推奨する(S210)。
【0121】
したがって、ユーザは、推奨された時間に変則運針モードを実行することで、時間を有効活用できる。
特に、本実施形態では、サーバ4は、学習済みモデルを用いて、第1のモード又は第2のモードを実行する時間と、実行するモードと、をユーザに推奨する。
【0122】
したがって、ユーザは、推奨情報で推奨された時間に推奨されたモードを実行することで、時間を有効活用できる。
(2b)本実施形態では、サーバ4は、ユーザの予定情報を取得する(S222)。そして、サーバ4は、予定情報に応じて変則運針モードをユーザに推奨する(S224)。
【0123】
したがって、ユーザは、推奨に従い、予定されているイベントの際に変則運針モードを実行することで、時間を有効活用できる。
(2c)本実施形態では、サーバ4は、ユーザの心身状態を特定可能な情報である心身情報を取得する(S213)。そして、サーバ4は、取得した心身状態に基づきユーザの心身状態を推定する(S214)。そして、指針表示装置3は、心身情報に基づき推定された心身状態に応じて変則運針モード(本実施形態では、第1のモード又は第2のモード)を実行する(S221)。
【0124】
例えば、ユーザは、第1のモードが実行されているときは、自身がストレス度の高い(換言すれば、ストレス度が所定度合い以上)であることを認識できる。また、ユーザは、第2のモードが実行されているときは、自身が集中度の低い状態(換言すれば、集中度が所定度合い以下の状態)にあることを認識できる。したがって、ユーザは、心身状態に応じて実行される変則運針モード(第1のモード又は第2のモード)を視認することで、自身の心身状態を認識できる。
【0125】
(2d)本実施形態では、情報機器2は、当該情報機器2のユーザによる変則運針モード(本実施形態では、第1のモード及び第2のモード)の利用状況を取得する(S227)。そして、情報機器2は、取得された利用状況を、表示部22に表示する(S228)。
【0126】
したがって、ユーザは、自身が変則運針モードを効率的に使えているかを確認できる。特に、ユーザは、自身が第1のモード及び第2のモードを効率良く、又は、バランス良く使えているかを確認できる。
【0127】
(2e)本実施形態では、情報機器2において、当該情報機器2のユーザとは異なる他ユーザによる変則運針モード(第1のモード又は第2のモード)の利用状況を取得する(S227)。そして、情報機器2は、取得された利用状況を、表示部22に表示する(S228)。
【0128】
したがって、ユーザは、他ユーザがどのように変則運針モード(第1のモード及び第2のモード)を利用しているかを参考にして、変則運針モードを設定することができる。
なお、本実施形態では、専用アプリがコンピュータプログラムに相当し、サーバ4が外部の装置及び情報処理装置に相当する。また、S201,S218が設定取得ユニット及び設定送信ユニットとしての処理に相当し、S202及びS219が受信ユニットとしての処理に相当し、S205及びS221が実行ユニットとしての処理に相当し、S206が利用取得ユニットとしての処理に相当する。また、S208がモデル取得ユニット及び分析ユニットとしての処理に相当し、S210が利用推奨ユニットとしての処理に相当し、S213が心身取得ユニットとしての処理に相当し、S222が予定取得ユニットとしての処理に相当する。また、S224が予定推奨ユニットとしての処理に相当し、S227が自ユーザ利用取得ユニット及び他ユーザ利用取得ユニットとしての処理に相当し、S228が自ユーザ利用表示ユニット及び他ユーザ利用表示ユニットとしての処理に相当する。
【0129】
[3.第3実施形態]
[3-1.第2実施形態との相違点]
以下、第3実施形態について説明する。なお、第2実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明を参照する。
【0130】
前述した第2実施形態の時計システム200では、指針表示装置3は、サーバ4からの指令(モード情報)に基づき変則運針モードを実行する。これに対し、図8に示す第3実施形態の時計システム300では、指針表示装置5は、サーバ4からの指令なしで各モードを実行する。具体的には、第3実施形態では、指針表示装置5として、第1実施形態の時計1のようなアナログ式置き時計が想定される。そして、ユーザは、指針表示装置5の操作部を操作することで各モードを設定する。特に、第3実施形態では、ユーザは、情報機器2を使わず、指針表示装置5のモードを設定する。以下、詳細に第3実施形態について説明する。なお、以下では、指針表示装置5を「時計5」とも称す。
【0131】
図8に示す第3実施形態の時計システム300は、情報機器2と、サーバ4と、指針表示装置5と、を備える。
情報機器2及びサーバ4のハードウェア構成は、第2実施形態と同様である。ただし、情報機器2及びサーバ4が実行する処理は第2実施形態と相違する。
【0132】
具体的には、情報機器2にダウンロードされる第3実施形態の専用アプリは、指針表示装置5の各モードの実行を設定する機能は有さない。第3実施形態の専用アプリでは、情報機器2のユーザ及び他ユーザの利用状況の可視化を行う機能を備える。
【0133】
一方、サーバ4は、指針表示装置5における変則運針モードの利用データを分析する。また、サーバ4は、ユーザのアカウント管理を行う。
一方、指針表示装置5は、図2に示すように、操作部55、通信部56、時計機構57及び制御部58を備える。
【0134】
操作部55は、図15Aに示すように、時計5の背面に設けられた2つのボタン51,52を含む。なお、背面とは、文字盤が設けられている面と反対側の面である。
ボタン51,52は、それぞれ、第1のモード及び第2のモードを時計5に実行させるためのボタンである。すなわち、ボタン51を押下すると、第1のモードが実行される。一方、ボタン52を押下すると、第2のモードが実行される。
【0135】
通信部56は、外部の装置と通信を行うためのインタフェースである。通信部56は、時計5をネットワークNに接続するための通信インタフェースを備える。時計5は、通信部56を介してサーバ4と通信する。一方、第3実施形態では、通信部56は、近距離無線通信を行うための通信インタフェースを備えない。これは、時計5が、第1実施形態のように情報機器2と近距離無線通信を行わず、情報機器2から設定情報を受信しないためである。
【0136】
時計機構57は、第1実施形態の第1指針駆動機構17a及び第2指針駆動機構17bとそれぞれ同様の第1指針駆動機構57a及び第2指針駆動機構57bを備える。
制御部58は、基本的には第1実施形態の制御部18と同様の構成であるが、一部機能が相違する。具体的には、第3実施形態の制御部58は、ボタン51,52の操作状況を検出する。そして、制御部58は、検出した操作状況に応じて、第1指針駆動機構57aを制御し、通常運針モード、第1のモード又は第2のモードを実行させる。また、制御部58は、後述する各種処理を実行する。
【0137】
[3-2.処理]
次に、第3実施形態の時計システム300の各装置2,4,5によって実行される処理を、図16のシーケンス図を用いて説明する。
【0138】
まず、S301で、時計5は、ユーザから操作部55を介して設定操作を受け付ける。S301では、ユーザが、ボタン51又は52を押下することが想定される。
続いて、S302で、時計5は、S301でユーザから受け付けた設定操作に基づき、第1のモード又は第2のモードを実行する。
【0139】
S303~S304は、前述した図11のS206~S207と同様であるため、説明を省略する。
続いて、S305で、サーバ4は、記憶部42に記憶された利用データを用いて分析処理を実行する。ここでいう分析処理は特に限定されないが、例えば、以下のような処理であってもよい。
【0140】
例えば、分析処理では、複数のユーザのそれぞれについて、過去所定期間における変則運針モードの利用頻度の分布が算出されてもよい。ここでいう分布とは、例えば、前述した図13A,13Bの画面230,240で表示されるような利用頻度の分布であってもよい。
【0141】
また例えば、分析処理では、ユーザ情報を基に複数のユーザが複数のグループのいずれかに分類されてもよい。ここでいう分類としては、類似した属性を有するユーザ同士に分類したり、職業や職種が同じユーザ同士に分類したり、様々な分類が考えられる。そして、分析処理では、各グループのユーザの変則運針モードの利用頻度を集計し、利用頻度の分布が算出されてもよい。ここでいう分布とは、例えば、前述した図14の画面250で表示されるような利用頻度の分布であってもよい。
【0142】
また、分析処理では、例えば、各グループのユーザの変則運針モードの利用傾向が分析されてもよい。例えば、特定のグループのユーザは、15時火曜に第2のモードを実行する傾向があるなどの分析が行われてもよい。
【0143】
また、分析処理では、前述した図11のS208で実行されるような利用データを用いた機械学週モデルの学習が行われてもよい。
サーバ4は、以上のような分析処理を実行する。
【0144】
S306~S308は、前述した図13のS226~228と同様であるため、説明を省略する。
[3-3.効果]
以上詳述した第3実施形態によれば、前述した第1実施形態の効果(1a)~(1c),(1e)~(1f)及び第2実施形態の効果(2d)~(2e)を奏し、さらに、以下の効果を奏する。
【0145】
(3a)本実施形態では、サーバ4は、利用データを取得する(S303)。また、サーバ4は、利用データを用いて分析処理を行う(S305)。
したがって、利用データに対する分析処理の結果を用いて、ユーザがより一層時間を効率的に使うことを支援できる。具体的には例えば、変則運針モードの利用頻度の分布の可視化など、分析結果に基づく処理を行うことで、ユーザが時間を効率的に使うことを促進できる。
【0146】
(3b)本実施形態では、指針表示装置5は、変則運針モード(本実施形態では、第1のモード及び第2のモード)を実行するためのボタン51,52(すなわち、操作部55)を備える。そして、操作部55を操作することで、変則運針モードが実行される。
【0147】
したがって、指針表示装置5は、情報機器2から近距離無線通信等により設定情報を受信するための通信インタフェースを備えなくてもよい。また、情報機器2と通信可能な指針表示装置(例えば、第1実施形態の時計1)と比較して、指針表示装置5に性能(すなわち、価格)を抑えたプロセッサ等を使用できる。したがって、情報機器2と通信可能な指針表示装置と比較して、指針表示装置5の原価を抑えることができる。
【0148】
また、ユーザの中には、情報機器2で指針表示装置の設定を行うのを煩わしいと感じるユーザがいる可能性がある。本実施形態のように、操作部55を用いて簡単にモードを設定できる構成とすることで、そのようなユーザの満足感を向上できる。
【0149】
なお、本実施形態では、S302が実行ユニットとしての処理に相当し、S303が利用取得ユニットとしての処理に相当し、S305が分析ユニットとしての処理に相当し、S307が自ユーザ利用取得ユニット及び他ユーザ利用取得ユニットとしての処理に相当する。また、S308が自ユーザ利用表示ユニット及び他ユーザ利用表示ユニットとしての処理に相当する。
【0150】
[4.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は前述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
【0151】
(4a)上記各実施形態において、対象指針は、時針12及び分針13のいずれかの指針であってもよい。
(4b)上記各実施形態において、対象指針が、対象指針以外の指針よりも目立つように強調されていなくてもよい。
【0152】
(4c)上記各実施形態において、第1のモードと第2のモードのそれぞれは、1つ、又は、6つ以外の複数、のパターンを含んでいてもよい。
(4d)上記各実施形態において、指針表示装置1,3,5は、変則運針モードとして、第1のモード及び第2のモードのいずれか一方のみを実行可能であってもよい。
【0153】
この場合において例えば、病院の待合室やホテルの部屋などユーザをリラックスさせたい環境において、指針表示装置において第1のモードを実行してもよい。また例えば、オフィスの作業室などユーザが作業を行う環境において、指針表示装置において第2のモードを実行してもよい。なお、これらの場合における指針表示装置は、例えば、アナログ式時計や、パーソナルコンピュータ等の表示部を備える装置であってもよい。また、指針表示装置として、時計の画像を投影するプロジェクション装置を用いてもよい。
【0154】
(4e)上記各実施形態では、変則運針モードが終わって通常運針モードに切り替わる際、秒針14は、変則運針モードが終わった時の位置から運針される。しかし、秒針14の挙動はこれに限られない。例えば、変則運針モードが終わって通常運針モードに切り替わる際、秒針14が現実の時刻に対応した位置に移動するように設計されてもよい。つまり、通常運針モードにおいて秒針14が常に現実の時刻を示すように設計されていてもよい。
【0155】
(4f)上記各実施形態では、変則運針モードが設定されている時間帯であっても通常運針モードが実行される時間が存在する。そこで、ユーザが、変則運針モードが実行される時間帯における変則運針モードと通常運針モードとの発生頻度の割合(すなわち、発生割合)を設定可能であってもよい。ここで、或るモードの発生頻度とは、そのモードが実行される回数や実行される時間の長さを意味する。
【0156】
具体的には、ユーザが、第1のモードが実行される時間帯における第1のモードと通常運針モードとの発生割合を設定可能であってもよい。第2のモードについても同様である。
そして、サーバ4等の装置は、ユーザの利用データを用いて、ユーザが設定した前記発生割合と時間帯(例えば曜日及び時間帯)との関係性を学習する。そして、学習された関係性を踏まえて、指針表示装置3において、通常運針モードと変則運針モードとの発生割合が変更されもよい。
【0157】
例えば、ユーザが、火曜日15時は通常運針モードよりも第2のモードの発生頻度を高く設定して第2のモードを実行している傾向があるとする。この場合、指針表示装置3において、火曜日15時は通常運針モードよりも第2のモードの発生頻度を高くして第2のモードが実行されるように両モードの発生割合を自動で変更してもよい。第1のモードについても同様である。
【0158】
(4g)上記各実施形態において、変則運針モードが設定されている時間帯において通常運針モードが実行されなくてもよい。
(4h)上記第3実施形態において、第1及び第2のモードを実行するためのボタンは、ボタン51,52以外のボタンであってもよい。例えば、第1及び第2のモードを実行するためのボタンは、図15Bに示す1つのボタン61であってもよい。すなわち、ボタン61の一端部(例えば図中左側の端部)を押下すると、第1のモードが実行される。また、ボタン61の他端部(例えば図中右側の端部)を押下すると、第2のモードが実行される。そして、ボタン61の中央部を押下すると、通常運針モードが実行される。
【0159】
(4i)上記第2実施形態の図11のS208では、サーバ4は、学習済みモデルを生成することによって学習済みモデルを取得する。しかし、学習済みモデルの取得の仕方はこれに限られない。例えば、サーバ4は、サーバ4以外の装置が生成した学習済みモデルを取得してもよい。つまり、サーバ4は、学習済みモデルの生成を行わなくてもよい。
【0160】
(4j)上記各実施形態では、心身状態としてユーザの感情、ストレス度、集中度等を例示したが、心身状態はこれに限られない。心身状態は、例えば、疲労感、多忙度、リラックス/緊張度、モチベーション等、様々な状態であってもよい。
【0161】
(4k)上記第2実施形態において、サーバ4は、ユーザの心身状態を推定すると、推定した心身状態に応じたモードをユーザに推奨することなく、いきなり、指針表示装置3において当該モードを実行させてもよい。
【0162】
(4l)上記第2実施形態において、心身情報は、指針表示装置3とは異なる装置によって収集されてもよい。例えば、心身情報は情報機器2によって収集されてもよい。また例えば、指針表示装置3が指針式アナログ置き時計等である場合において、指針表示装置3とは異なる装置(例えばパーソナルコンピュータ等)によって心身情報が収集されてもよい。そして、収集された心身情報を基にサーバ4においてユーザの心身状態が推定され、推定された心身状態に応じて、指針表示装置3において実行されるモードが変更されてもよい。
【0163】
(4m)上記第1及び第3実施形態では、指針表示装置1,5として指針式アナログ置き時計を例示したが、指針表示装置はこれに限られない。例えば、指針表示装置は、腕時計や掛け時計であってもよい。また例えば、指針表示装置は、情報機器2であってもよい。つまり、情報機器2の表示部22に時計の画像を表示してもよい。
【0164】
(4n)上記各実施形態において、各モードの設定を、情報機器2での操作と、時計の操作部での操作と、のいずれでも行える構成であってもよい。
(4o)上記第2及び第3実施形態において、サーバ4が実行している全部又は一部処理(例えば、利用データに基づく学習等)を情報機器2、又は、指針表示装置3で実行してもよい。
【0165】
(4p)上記第3実施形態において、時計システム300は、情報機器2やサーバ4を備えず、時計5のみを備えていてもよい。この場合において例えば、時計5は、サーバ4などの外部の装置と通信するための通信インタフェースを備えていなくてもよい。
【0166】
(4q)上記各実施形態では、コンピュータプログラムとして、モバイルアプリケーションである専用アプリを例示したが、コンピュータプログラムはこれに限られない。例えば、コンピュータプログラムは、デスクトップアプリケーション、ウェブアプリケーションなど様々な種類のアプリケーションであってもよい。
【0167】
(4r)上記第1及び第2実施形態において、例えば、ユーザは、専用アプリなどのアプリ上で、指針表示装置1,3に実行させる第1又は第2のモードのパターンを選択できてもよい。そして、第1又は第2のモードのパターンの実行の設定を含む設定情報が情報機器2から指針表示装置1又はサーバ4に送信され、選択されたパターンが指針表示装置1,3において実行されてもよい。
【0168】
(4s)本開示に記載の制御部18,25,36,43,58及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の制御部18,25,36,43,58及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の制御部18,25,36,43,58及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記憶媒体に記憶されてもよい。制御部18,25,36,43,58に含まれる各部の機能を実現する手法には、必ずしもソフトウェアが含まれている必要はなく、その全部の機能が、一つあるいは複数のハードウェアを用いて実現されてもよい。
【0169】
(4t)上記各実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記各実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。
【0170】
(4u)前述した制御部18,25,36,43,58の他、当該制御部18,25,36,43,58を構成要素とするシステム、当該制御部18,25,36,43,58としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実体的記憶媒体、通常運針モードと変則運針モードとを切り替えて実行する方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
【符号の説明】
【0171】
1,3,5…指針表示装置、2…情報機器、4…サーバ、
100,200,300…時計システム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
図9
図10
図11
図12
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図16