(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023046652
(43)【公開日】2023-04-05
(54)【発明の名称】保護管
(51)【国際特許分類】
H02G 9/06 20060101AFI20230329BHJP
【FI】
H02G9/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021155358
(22)【出願日】2021-09-24
(71)【出願人】
【識別番号】505091167
【氏名又は名称】北勢工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084375
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 康夫
(74)【代理人】
【識別番号】100125221
【弁理士】
【氏名又は名称】水田 愼一
(74)【代理人】
【識別番号】100142077
【弁理士】
【氏名又は名称】板谷 真之
(72)【発明者】
【氏名】北山 秀晴
【テーマコード(参考)】
5G369
【Fターム(参考)】
5G369BA04
5G369DA02
5G369DC05
5G369DC08
(57)【要約】
【課題】ケーブル等の線状体に容易に取り付けることができて作業性が良い保護管を提供する。
【解決手段】保護管1は、一対の半割管体2、2の凹面側を互いに対向するよう配設させて成る。半割管体2は、半円筒状に形成された直管部3と、直管部3の前端に設けられた係合部6と、を有する。係合部6の突出片61は、対となる半割管体2に向かう対向方向Dに突出し、且つその先端に向かうにつれて前方に所定の曲率で屈曲し、係合部6の窪み部62は、突出片61との当接部分が突出片61と同じ曲率で屈曲している。突出片61の先端を窪み部62に嵌め入れて、半割管体2、2を直管部3同士が近づくように回動させることで、突出片61が窪み部62に係合する。このような保護管1によれば、単純な回動操作により半割管体2、2を互いに係合させることができるので、ケーブルCに容易に取り付けることができて作業性が良い。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の半割管体の凹面側を互いに対向するよう配設させて成る保護管であって、
前記半割管体は、半円筒状に形成された直管部と、前記直管部の後端に設けられ該直管部よりも拡径した膨出部と、前記直管部の前端に設けられ他の前記保護管の膨出部と連結する連結部と、前記連結部の外周に設けられ前記一対の半割管体を互いに係合させる係合部と、を有し、
前記係合部は、前記半割管体の一方の配設端部に設けられた突出片と、他方の配設端部に設けられ前記突出片が嵌まり込む窪み部と、を有し、
前記突出片は、対となる前記半割管体に向かう対向方向に突出しており、且つその先端に向かうにつれて前方に所定の曲率で屈曲しており、
前記窪み部は、前記突出片との当接部分が該突出片と同じ曲率で屈曲しており、
前記突出片の先端を前記窪み部に嵌め入れて、前記一対の半割管体を前記直管部同士が近づくように回動させることで、前記突出片が前記窪み部に係合し、
前記突出片及び前記窪み部の当接部分は、円弧状に形成され、その円弧の円中心が、前記半割管体の前端よりも前方に位置していることを特徴とする保護管。
【請求項2】
前記窪み部は、前記窪み部の前方に設けられた前受部と、前記窪み部の後方に設けられた後受部と、により挟まれて形成され、
前記後受部は、前記対向方向に突出した脚片を有し、
複数の前記半割管体を同じ向きに多段に積み重ねた場合に、上段の前記半割管体の前記脚片の先端及び前記突出片の先端が、下段の前記半割管体の前記後受部の基端及び前記突出片の基端に載置されることを特徴とする請求項1に記載の保護管。
【請求項3】
前記突出片は、その基端に上段に載置される前記半割管体の突出片の先端を保持する凹部を有することを特徴とする請求項2に記載の保護管。
【請求項4】
前記一対の半割管体は、互いに同じ形状であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の保護管。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケーブル等の線状体を覆って保護する保護管に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、島から島への通信用又は電力用の伝送路として、海底に敷設又は埋設されたケーブルが用いられている。このようなケーブルは、一般的に、海流や波に流されることによる岩礁等への接触、或いは、往来する船舶の船底や船舶から下ろされた錨等への接触による損傷を防ぐために、保護管により覆われて保護されている。
【0003】
このような保護管は、例えば、対を成す半割管体を対向配置させて成る円筒状に形成される。保護管をケーブルに取り付けるには、ケーブルの側周を一側及び他側から覆うように一対の半割管体を配置し、これら半割管体同士をボルトにより互いに固定する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような保護管では、ボルトにより一対の半割管体同士を固定する作業に大きな手間が掛かり、作業性が良いとは言えない。例えば、泥地やヘドロが多い海底等、海水の透明度が低い環境下では、海中の作業者は殆ど手さぐりでの作業を余儀なくされることもあり、ボルトのねじ込みが困難になることがある。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するものであって、ケーブル等の線状体に容易に取り付けることができて作業性が良い保護管を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、一対の半割管体の凹面側を互いに対向するよう配設させて成る保護管であって、前記半割管体は、半円筒状に形成された直管部と、前記直管部の後端に設けられ該直管部よりも拡径した膨出部と、前記直管部の前端に設けられ他の前記保護管の膨出部と連結する連結部と、前記連結部の外周に設けられ前記一対の半割管体を互いに係合させる係合部と、を有し、前記係合部は、前記半割管体の一方の配設端部に設けられた突出片と、他方の配設端部に設けられ前記突出片が嵌まり込む窪み部と、を有し、前記突出片は、対となる前記半割管体に向かう対向方向に突出しており、且つその先端に向かうにつれて前方に所定の曲率で屈曲しており、前記窪み部は、前記突出片との当接部分が該突出片と同じ曲率で屈曲しており、前記突出片の先端を前記窪み部に嵌め入れて、前記一対の半割管体を前記直管部同士が近づくように回動させることで、前記突出片が前記窪み部に係合し、前記突出片及び前記窪み部の当接部分は、円弧状に形成され、その円弧の円中心が、前記半割管体の前端よりも前方に位置していることを特徴とする。
【0008】
前記窪み部は、前記窪み部の前方に設けられた前受部と、前記窪み部の後方に設けられた後受部と、により挟まれて形成され、前記後受部は、前記対向方向に突出した脚片を有し、複数の前記半割管体を同じ向きに多段に積み重ねた場合に、上段の前記半割管体の前記脚片の先端及び前記突出片の先端が、下段の前記半割管体の前記後受部の基端及び前記突出片の基端に載置されることが好ましい。
【0009】
前記突出片は、その基端に上段に載置される前記半割管体の突出片の先端を保持する凹部を有することが好ましい。
【0010】
前記一対の半割管体は、互いに同じ形状であることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の保護管によれば、単純な回動操作により一対の半割管体を互いに係合させることができるので、ボルトをねじ込んで係合させる場合に比べて、ケーブルに容易に取り付けることができて作業性が良い。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の一実施形態に係る保護管の分解斜視図。
【
図2】(a)は、上記保護管を構成する半割管体を突出片側から見た側面図、(b)は、同半割管体を窪み部側から見た側面図。
【
図4】複数の上記保護管を直線状に連結した状態を示す斜視図。
【
図5】(a)(b)は、複数の上記保護管を互いに連結する際の動作を示す側面図。
【
図6】(a)(b)は、複数の上記保護管を互いに連結する際の動作を示す別の側面図。
【
図7】(a)は、比較例に係る半割管体を突出片側から見た側面図、(b)は、同半割管体を窪み部側から見た側面図。
【
図8】(a)(b)は、上記比較例に係る複数の保護管を互いに連結する際の動作を示す側面図。
【
図9】(a)は、上記半割管体を複数積み重ねた状態を示す斜視図、(b)は、同半割管体を突出片側から見た側面図、(c)は、同半割管体を窪み部側から見た側面図、(d)は、同半割管体を前方から見た図。
【
図10】上記実施形態の変形例に係る保護管の分解斜視図。
【
図11】(a)は、上記変形例に係る保護管を構成する半割管体を突出片側から見た側面図、(b)は、同半割管体を窪み部側から見た側面図。
【
図12】(a)は、上記変形例に係る半割管体を複数積み重ねた状態を示す斜視図、(b)は、同半割管体を突出片側から見た側面図、(c)は、同半割管体を窪み部側から見た側面図、(d)は、同半割管体を前方から見た図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の一実施形態に係る保護管について
図1乃至
図9を参照して説明する。
図1に示すように、保護管1は、全体として略円筒状に形成され、その円筒軸を含む面で半割された一対の半割管体2、2により構成される。半割管体2、2は、互いに同じ形状を有し、各々の凹面20側を互いに対向するように配設させてケーブルC等の線状体の側周を2方向から覆う。対となる半割管体2、2は、それぞれ凹面20の両端を成す端面(配設端部21、22)において当接する。なお、線状体は、図例では1本の断面円形状のケーブルCとされているが、例えば、複数本のケーブルや、断面楕円形状又は扁平形状のケーブル、或いは、送水管や送ガス管であってもよい。
【0014】
各々の半割管体2は、ケーブルCの側周に沿った半円筒状に形成された直管部3と、直管部3の円筒軸方向における一端(以下、後端という)に設けられた膨出部4と、直管部3の円筒軸方向における他端(以下、前端という)に設けられた連結部5と、を有する。膨出部4は、直管部3よりも拡径した構造を有し、図例ではフランジにより構成されている。連結部5は、直管部3よりも拡径した袋状、例えば、半円筒状や半球状に形成され、後述するように他の保護管1の膨出部4に連結される。
【0015】
また、各々の半割管体2は、連結部5の外周に設けられ一対の半割管体2、2を互いに係合させる係合部6を有する。係合部6は、連結部5近傍における半割管体2の一方の配設端部21に設けられた突出片61と、他方の配設端部22に設けられ突出片61が嵌り込む窪み部62と、を有する。突出片61は、対となる半割管体2に向かう対向方向Dに突出した片状に形成されている。窪み部62は、窪み部62の前方に設けられた前受部63と、窪み部62の後方に設けられた後受部64と、により挟まれて形成されている。
【0016】
また、半割管体2、2は、半割管体2、2を互いにボルト(不図示)で固定するためのボルト固定部7を有する。ボルト固定部7は、連結部5の後端に隣接する直管部3の配設端部にそれぞれ設けられ、直管部3の外周から直管部3の円筒軸方向及び対向方向Dの両方に直交する方向に沿って伸びる片状に形成されている。ボルト固定部7は、対向方向Dに沿ってボルトを挿通するためのボルト穴71を有する。
【0017】
図2(a)に示すように、突出片61は、その先端61aに向かうにつれて前方に所定の曲率で屈曲している。突出片61において窪み部62と当接する当接部分61b、61cは円弧状に形成され、その円弧の円中心Oは、半割管体2の前端よりも前方に位置している。また、
図2(b)に示すように、窪み部62において突出片61と当接する当接部分62a、62bは、突出片61と同じ曲率で屈曲し、円中心Oを中心とする円弧状に形成されている。
【0018】
後受部64は、対向方向Dに突出した脚片65を有する。脚片65の対向方向Dへの突出高さは、突出片61の対向方向Dへの突出高さよりも低くなっている。なお、
図2(a)では、紙面奥方にある脚片65にドット柄のハッチングを付し、
図2(b)では紙面奥方ある突出片61にハッチングを付して表記している。
【0019】
図3に示すように、連結部5は、膨出部4の外径R1より大きい内径R2を持つように拡径した拡径部51と、拡径部51の前端に設けられ膨出部4の外径R1よりも小さい内径R3を持つように縮径した縮径部52と、を有する。これにより、
図4に示すように、一の保護管1aの拡径部51が前隣の保護管1bの膨出部4を内含するようにして複数の保護管1を配置すると、膨出部4の前後方向への移動が縮径部52及び直管部3により規制され、保護管1aに対して保護管1bが前後方向に位置ずれしない状態で、複数の保護管1を直線状に連結することができる。
【0020】
このとき、
図5(a)に示すように、一の保護管1aにおいてケーブルCの一側(図例では上側)に在る半割管体2aを、ケーブルCの他側(図例では下側)に在る半割管体2bに係合させるには、まず、半割管体2bの拡径部51が前隣の保護管1bの膨出部4を内含するように半割管体2bを配置する。そして、半割管体2bの窪み部62に半割管体2aの突出片61の先端61aを嵌め入れて、円中心Oを回動中心として半割管体2a、2bを各々の直管部3同士が近づくように回動させる。そうすると、突出片61の当接部分61b、61cと窪み部62の当接部分62a、62bとが互いに同じ曲率で形成されているので、
図5(b)に示すように、突出片61が窪み部62に嵌り込み、半割管体2a、2bが互いに係合される。
【0021】
ここで、保護管1では円中心Oが半割管体2の前端よりも前方に位置している。そのため、
図6(a)に示すように、ケーブルCがカーブしていたとしても、保護管1aの縮径部52が保護管1bの直管部3に干渉しない範囲で、半割管体2aの突出片61の先端61aが半割管体2bの窪み部62に嵌り込むことができる。これにより、
図6(b)に示すように、保護管1aに対して保護管1bが斜めになった状態でも突出片61が窪み部62に係合するので、カーブしたケーブルCでも保護管1a、1bにより保護することができる。
【0022】
ここで、本実施形態(実施例)の保護管1と対比される比較例について説明する。
図7(a)(b)では、実施例の形状を実線で示す一方で、比較例の形状を破線で示している。比較例(破線)では、突出片61’の当接部分61b’、61c’及び窪み部62’の当接部分62a’、62b’の円弧の形状が、実施例(実線)より前方に屈曲した形状になっている。これにより、半割管体2の回転半径は小さくなり、比較例の円中心Pは、実施例の円中心O(
図2(a)(b)参照)に比べて、後方に位置する(図例の円中心Pは、半割管体2の前端に位置している)。なお、
図7(a)(b)では、紙面奥方に位置する脚片65(実施例)と、紙面奥方に位置する突出片61’(比較例)にドット柄のハッチングを付して表記している。
【0023】
このような比較例に係る半割管体2’を用いてカーブしたケーブルCを覆う場合、
図8(a)に示すように、円中心Pを回動中心として半割管体2a’、2b’を各々の直管部3同士が近づくように回動させようすると、保護管1a’の縮径部52が保護管1b’の直管部3に干渉してしまう。そのため、実際には、
図8(b)に示すように、保護管1a’の縮径部52と保護管1b’の直管部3との干渉により、半割管体2a’、2b’を各々の前端を介して互いに接触させることができず、このような状態では、半割管体2a’の突出片61’の先端61a’が半割管体2b’の前受部63’に当たってしまって窪み部62’に嵌り込めず、半割管体2a、2b’を互いに係合させることができない。すなわち、
図6(a)に示した実施例のように、円中心Oが半割管体2の前端よりも前方に位置していることで、ケーブルCがカーブしていたとしても、対となる半割管体2a、2bを係合させることができるのである。
【0024】
図9(a)に示すように、複数の半割管体2は、各々の直管部3が互いに重なった状態で、同じ向きに多段に積み重ねて保管される。このとき、
図9(b)に示すように、上段の半割管体2aの突出片61の先端61aは、半割管体2aに隣接する下段の半割管体2bの突出片61の基端61dに載置される。また、
図9(c)に示すように、半割管体2aの脚片65の先端65aは、半割管体2bの後受部64の基端64aに載置される。これにより、
図9(d)に示すように、複数の半割管体2を安定に積み上げて、省スペースで保管することができる。
【0025】
上記のように構成された保護管1によれば、単純な回動操作により一対の半割管体2、2同士を係合させることができるので、ボルトをねじ込むことで一対の半割管体同士を係合させる場合に比べて、ケーブルCへの容易な取り付けを可能として作業性を向上させることができる。なお、一対の半割管体2、2同士は、各々の突出片61が窪み部62に嵌り込むことで十分な強度で係合されるが、ボルト固定部7のボルト穴71に通したボルトにナットを螺合させ、ボルト及びナットの締め付けにより半割管体2、2同士を更に確実に係合させてもよい。また、係合部6は、連結部5の外周に設けられており、外部から視認することができるので、係合部6を連結部5の内周側に設けた場合に比べて、突出片61を窪み部62に嵌め入れる作業が容易である。
【0026】
また、一対の半割管体が互いに形状を異にする場合には、各々の半割管体の形状を確認してから互いに係合させる必要があるが、本実施形態では一対の半割管体2、2が互いに同じ形状を有するので、そのような形状確認が不要となって作業性が良い。更に、例えば、半割管体2を鋳造により製造する場合には、1つの鋳型を用意するだけでよいので低コスト化を図ることができる。
【0027】
次に、上記実施形態の変形例に係る保護管について
図10乃至
図12を参照して説明する。
図10に示すように、保護管10は、上述した保護管1を基に、係合部6の構造を改良したものである。
【0028】
図11(a)に示すように、本変形例では、突出片61の基端61dに他の半割管体2の突出片61の先端61aを保持する凹部61eが設けられている。また、
図11(b)に示すように、脚片65の対向方向Dへの突出高さは、突出片61の対向方向Dへの突出高さと等しくなっている。なお、
図11(a)では紙面奥方に位置する脚片65にドット柄のハッチングを付し、
図11(b)では紙面奥方に位置する突出片61にハッチングを付して表記している。
【0029】
図12(a)-(d)に示すように、上記のように構成された半割管体2によれば、複数の半割管体2を多段に積み重ねたときに、上段の半割管体2aの突出片61の先端61aが、半割管体2aに隣接する下段の半割管体2bの突出片61の凹部61eに保持される(
図12(b)参照)。これにより、半割管体2bに対して半割管体2aが前後方向に位置ずれし難くなる。
【0030】
また、対向方向Dにおける脚片65の突出高さと突出片61の突出高さが等しくなっているので、多段に積み重ねた複数の半割管体2を水平な地面Gに置いたときに半割管体2が傾かず、半割管体2を安定に積み重ねることができる(
図12(d)参照)。また、下段の半割管体2の膨出部4の上に、上段の半割管体2の凹面20の配設端部21、22が載ることで、半割管体2の後端側の高さは設定される。一方、突出片61や脚片65の高さにより、半割管体2の前端側の高さは設定される。そして、半割管体2の後端側の高さと前端側の高さは概ね等しくなっている。これにより、半割管体2を多段に積み重ねたとき、直管部3は水平に保たれる(
図12(b)参照)。
【0031】
なお、本発明に係る保護管は、上記実施形態及びその変形例に限定されず種々の変形が可能である。例えば、本実施形態の係合部6は、半割管体2の前端側の連結部5の外周に設けられているが、後端の膨出部4側にも何等かの係合部や固定機構が設けられてもよい。また、突出片61と窪み部62の位置関係が、図例で示したものとは左右で逆であってもよい。更に、膨出部4は、フランジに限定されず、例えば、連結部5と同様に半円筒状や半球状に形成されてもよい。
【符号の説明】
【0032】
1、1a、1b、10 保護管
2、2a、2b 半割管体
20 凹面
21、22 配設端部
3 直管部
4 膨出部
5 連結部
6 係合部
61 突出片
61a 突出片の先端
61b、61c 突出片の当接部分
61d 突出片の基端
61e 突出片の凹部
62 窪み部
62a、62b 窪み部の当接部分
63 前受部
64 後受部
64a 後受部の基端
65 脚片
65a 脚片の先端
D 対向方向
O 円中心