(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023046704
(43)【公開日】2023-04-05
(54)【発明の名称】保持機構および容器ユニット
(51)【国際特許分類】
G01N 1/00 20060101AFI20230329BHJP
【FI】
G01N1/00 101H
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021155439
(22)【出願日】2021-09-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-12-21
(71)【出願人】
【識別番号】505417149
【氏名又は名称】成田空港給油施設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100218062
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 悠樹
(74)【代理人】
【識別番号】100093230
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 利夫
(72)【発明者】
【氏名】塙 賢一
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 真人
(72)【発明者】
【氏名】照屋 一
【テーマコード(参考)】
2G052
【Fターム(参考)】
2G052AA07
2G052AD06
2G052AD26
2G052AD46
2G052DA03
2G052DA13
2G052DA23
2G052DA27
2G052HC25
2G052JA08
(57)【要約】
【課題】蓋部の着脱の際に、蓋部に異物が付着することを低減することを目的とする。
【解決手段】保持機構100は、上部が開口し、底部210と側壁部220とを有する容器200を保持する保持部材10と、開口を開閉する蓋部70とを具備し、保持部材10は、底部210に対応する第1保持部11と、第1保持部11を挟んで相互に反対側から、容器200の側壁部220に沿うように当該容器200の高さ方向に延在する第2保持部12および第3保持部13と、第2保持部12に設けられる取っ手部14とを含み、蓋部70は、第2保持部12における第1保持部11とは反対側においてヒンジHにより接続される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開口し、底部と側壁部とを有する容器を保持する保持部材と、
前記開口を開閉する蓋部とを具備し、
前記保持部材は、
前記容器の底部に対応する第1保持部と、
前記第1保持部を挟んで相互に反対側から、前記容器の側壁部に沿うように当該容器の高さ方向に延在する第2保持部および第3保持部と、
前記第2保持部に設けられる取っ手部とを含み、
前記蓋部は、前記第2保持部における前記第1保持部とは反対側においてヒンジにより接続される
保持機構。
【請求項2】
前記第1保持部は、第1基体部と、当該第1基体部よりも前記蓋部側に突出する第1保護部を含み、
前記第2保持部は、第2基体部と、当該第2基体部よりも前記第3保持部側に突出する第2保護部とを含み、
前記第3保持部は、第3基体部と、当該第3基体部よりも前記第2保持部側に突出する第3保護部とを含む
請求項1の保持機構。
【請求項3】
前記第1基体部は、
相互に間隔をあけて対向する軸状の第1軸部材および第2軸部材と、
前記第1軸部材のうち前記第2軸部材とは反対側の表面から突出する軸状の第1支持部と、
前記第2軸部材のうち前記第1軸部材とは反対側の表面から突出し、前記第1支持部に対応する位置にある軸状の第2支持部とを含み、
前記第2基体部は、
相互に間隔をあけて対向し、前記高さ方向に延在する軸状の第3軸部材および第4軸部材と、
前記第3軸部材と前記第4軸部材との間を連結する軸状の第1連結部とを含み、
前記第3基体部は、
相互に間隔をあけて対向し、前記高さ方向に延在する軸状の第5軸部材および第6軸部材と、
前記第5軸部材と前記第6軸部材との間を連結する軸状の第2連結部とを含み、
前記第1保護部は、前記第1支持部と前記第2支持部との表面にそれぞれ設けられ、
前記第2保護部は、前記第1連結部の表面に設けられ、
前記第3保護部は、前記第2連結部の表面に設けられる
請求項2の保持機構。
【請求項4】
前記第3保持部の高さは、前記第2保持部の高さの半分を下回る
請求項1から請求項3の何れかの保持機構。
【請求項5】
前記蓋部は、前記第1保持部に対向する位置から、前記ヒンジを支点として100~140°で回動した位置で当該ヒンジにより保持される
請求項1から請求項4の何れかの保持機構。
【請求項6】
前記蓋部は、当該蓋部のうち前記容器の開口に嵌合する部分の外周面に沿って設けられるスポンジ状のパッキンを有する
請求項1から請求項5の何れかの保持機構。
【請求項7】
前記蓋部は、前記容器内の圧力を外部に抜くための圧抜き弁を有する
請求項1から請求項6の何れかの保持機構。
【請求項8】
前記蓋部は、貫通孔を有し、
前記圧抜き弁は、当該圧抜き弁が押圧されると、前記貫通孔を開状態にし、当該圧抜き弁の押圧が解除されると、前記貫通孔を閉状態にする
請求項7の保持機構。
【請求項9】
前記保持部材は、前記容器の側壁部を囲んで当該容器を固定するための環状の紐部材を有する
請求項1から請求項8の何れかの保持機構。
【請求項10】
請求項1から請求項9の何れかの保持機構と、
前記保持機構に保持された容器と
を含む容器ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試料を採取するための容器を保持する機構に関する。
【背景技術】
【0002】
ジェット機は、タービンの最適な性能を発揮させて安全な航行を実現するために高品質な航空燃料油を必要とする。したがって、航空燃料油の品質を厳格に確保するため、現場では、航空燃料油の一部をサンプルとして採取して、異物が含まれていないかを検査する作業が行われている。
【0003】
航空燃料油の検査には、JIS K2276に規定される試験方法が採用されている。具体的には、航空燃料油のサンプルをサンプルジャーと呼ばれる透明なガラス製の容器に採取して蓋をした後に、手でサンプルジャーを水平方向に円を描くように回して航空燃料油を撹拌する。航空燃料油が撹拌されると、サンプルジャー内のサンプルの中心付近に渦が形成され、航空燃料油中に異物が浮遊していないかを目視で確認することができる。
【0004】
そして、サンプルジャーに関する各種の技術が従来から提案されている。例えば、特許文献1には、上部に開口部を有する容体部を有する容器本体と、当該容器本体の容体部に着脱自在に嵌合される蓋体と、容器本体を保持するためのホルダーとを含む容器が開示されている。特許文献1の技術では、容器に燃料を入れる際や容器から燃料を排出する際には、蓋部を容器から取り外して周囲の地面に置いて作業をすることになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そうすると、蓋部に塵等の異物が付着して、その結果、品質管理に影響することも想定され得る。以上の事情を考慮して、本発明では、蓋部に異物が付着することを低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するため、本発明に係る保持機構は、上部が開口し、底部と側壁部とを有する容器を保持する保持部材と、前記開口を開閉する蓋部とを具備し、前記保持部材は、前記容器の底部に対応する第1保持部と、前記第1保持部を挟んで相互に反対側から、前記容器の側壁部に沿うように当該容器の高さ方向に延在する第2保持部および第3保持部と、前記第2保持部に設けられる取っ手部とを含み、前記蓋部は、前記第2保持部における前記第1保持部とは反対側においてヒンジにより接続される。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る保持機構によれば、蓋部の着脱の際に、蓋部に異物が付着することを低減することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】実施形態に係る保持機構に保持された状態の容器の側面図である。
【
図9】実施形態に係る圧抜き弁が閉状態にある場合の断面図である。
【
図10】実施形態に係る圧抜き弁が開状態にある場合の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、本実施形態に係る保持機構100の斜視図である。本実施形態に係る保持機構100は、試料を収容する容器200を保持するための機構である。
図2は、容器200を保持している状態の保持機構100の側面図である。保持機構100は、例えば、航空燃料油を試料として採取するための容器200を保持する。空の容器200を保持機構100にセットした状態で、試料が採取される。
【0011】
図1および
図2に例示される通り、容器200(例えばガラス製)は、上部が開口Oした円筒状の容器200である。具体的には、容器200は、底部210と、当該底部210の周縁に沿って設けられ側壁部220とを含む。本実施形態では、上部(開口O側)が括れた括れ部20aと、括れ部20aより底部210側にある胴体部20bとで構成される容器200を例示する。
【0012】
保持機構100は、保持部材10と蓋部70とを具備する。保持部材10は、保持機構100のうち容器200を保持する部分である。蓋部70は、保持部材10に保持された容器200の開口Oを開閉する部分であり、保持部材10に設けられる。
【0013】
図3は保持機構100の正面図であり、
図4は保持機構100の右側面図であり、
図5は保持機構100の背面図であり、
図6は保持機構100の底面図であり、
図7は保持機構100の平面図(上面図)である。
【0014】
以下の説明では、保持機構100に保持された状態の容器200の高さ方向を「Z方向」と表記し、Z方向に相互に直交する2つの方向を「X方向」および「Y方向」と表記する。X方向およびY方向を含む平面に平行になるように容器200の底部210が位置するとも換言できる。
【0015】
図1に例示される通り、保持部材10は、第1保持部11と第2保持部12と第3保持部13と取っ手部14とを具備する。第1保持部11は、容器200の底部210に対応する部分である。第1保持部11は、少なくとも一部が容器200の底部210に当接し、当該容器200を保持する部分である。
【0016】
第2保持部12および第3保持部13の各々は、容器200の側壁部220に対応する部分であり、当該側壁部220に沿うように容器200の高さ方向(Z方向)に延在する部分である。第2保持部12と第3保持部13とは、第1保持部11を挟んで相互に反対側に位置する。容器200の内部空間を挟んで相互に反対側に第2保持部12と第3保持部13とが位置するとも換言できる。
【0017】
図1および
図6に例示される通り、本実施形態の第1保持部11は、第1基体部110と第1保護部R1を含む。第1基体部110は、第1軸部材111aと第2軸部材111bと第1支持部112と第2支持部113とを含む。
【0018】
第1軸部材111aと第2軸部材111bとは、相互に間隔をあけて対向する軸状の部材である。第1軸部材111aと第2軸部材111bは、容器200の底部210に沿うように延在する。
図6に例示される通り、本実施形態では、第1軸部材111aと第2軸部材111bとは、それぞれY方向に沿って延在し、X方向に沿って所定の間隔を沿って配列する場合を例示する。なお、第1軸部材111aと第2軸部材111bとは、相互に対称な部材であり、側面視において重なる位置にある。
【0019】
図1および
図6に例示される通り、第1支持部112は、第1軸部材111aのうち第2軸部材111bとは反対側の表面(X方向の正側の表面)から突出する軸状の部材である。本実施形態の第1軸部材111aは、X方向に沿って延在する。本実施形態では、Y方向に沿って所定の間隔をあけて2つの第1軸部材111aが配置される場合を例示する。
【0020】
第2支持部113は、第2軸部材111bのうち第1軸部材111aとは反対側の表面(X方向の負側に表面)から突出する軸状の部材である。本実施形態の第2軸部材111bは、X方向に沿って延在する。第1支持部112に対応する位置に第2支持部113が設けられる。2つの第1支持部112のそれぞれに対応する2つの第2支持部113が配置される場合を例示する。
【0021】
第1基体部110を挟んで相互に反対側に第1支持部112と第2支持部113とが位置するとも換言できる。第1支持部112と第2支持部113とは、保持部材10を起立させるための要素としても機能する。なお、第1支持部112と第2支持部113との個数は任意である。
【0022】
第1保護部R1は、第1基体部110よりも蓋部70材側(すなわちZ方向の正側)に突出するように設けられる。第1保護部R1は、例えばゴム等の弾性材料で形成される。本実施形態では、第1支持部112と第2支持部113との表面にそれぞれ第1保護部R1を設ける構成を例示する。以下の説明では、第1支持部112と第2支持部113とを区別する必要がない場合には単に「支持部」と表記する。
【0023】
4個の支持部(2個の第1支持部112および2個の第2支持部113)の各々の表面を周方向に沿って被覆するように第1保護部R1が設けられる。本実施形態では、支持部の長さ方向の略全体にわたり被覆するように第1保護部R1を設ける。そして、支持部に設けた第1保護部R1の表面(Z方向の正側の端部における表面)が第1基体部110(第1軸部材111aおよび第2軸部材111b)の表面(Z方向の正側の端部における表面)よりも上方(蓋部70材側)に位置(すなわち突出)する。
【0024】
図2や
図4に例示される通り、保持部材10に保持された状態の容器200の底部210は、第1保護部R1に当接する。したがって、容器200の底部210が第1基体部110(例えば金属製)に直接的に接触することを防ぐごとができる。
【0025】
図1,4,5に例示される通り、本実施形態の第2保持部12は、第2基体部120と第2保護部R2とを含む。第2基体部120は、第3軸部材121aと第4軸部材121bと第1連結部122とを含む。
【0026】
第3軸部材121aおよび第4軸部材121bは、相互に間隔をあけて対向し、高さ方向(Z方向)に延在する軸状の部材である。第3軸部材121aと第4軸部材121bとは、容器200の高さ(Z方向における長さ)を上回る長さに設定される。第3軸部材121aと第4軸部材121bとは、相互に対称な部材であり、側面視において重なる位置にある。
【0027】
図1に例示される通り、第3軸部材121aは、第1保持部11における第1軸部材111aのうち第3保持部13とは反対側の端部から延在(突出)する部分である。第4軸部材121bは、第1保持部11における第2軸部材111bのうち第3保持部13とは反対側の端部から延在(突出)する部分である。
【0028】
図1および
図5に例示される通り、第1連結部122は、第3軸部材121aと第4軸部材121bとの間を連結する部材である。具体的には、第1連結部122は、X方向に沿って延在する軸状の部材である。本実施形態では、高さ方向にわたり複数の第1連結部122を第2基体部120が具備する構成を例示する。
【0029】
図4および
図5に例示される通り、本実施形態の第2基体部120は、Z方向(容器200の高さ方向)に沿って、容器200の括れ部20aに対応する第1区間K1と、容器200の胴体部20bに対する第2区間K2とに区分される。第1区間K1は、括れ部20aと胴体部20bとの境界から上側(Z方向の正側)の部分であり、第1区間K1は、括れ部20aと胴体部20bとの境界から下側(Z方向の負側)の部分である。なお、
図4に例示される通り、本実施形態では、第3軸部材121aおよび第4軸部材121bのうち第1区間K1の下端に対応する位置には、第3保持部13側(Y方向の正側)に突起する突起部が設けられる構成を例示する。
【0030】
図1および
図5に例示される通り、第1連結部122は、例えば、第1区間K1と第2区間K2とにそれぞれ設けられる。本実施形態では、第1区間K1に1個の第1連結部122が設けられ、第2区間K2に複数(2個)の第1連結部122が設けられる構成を例示する。ただし、第1連結部122を設ける位置と個数は任意である。
【0031】
図1および
図5の第2保護部R2は、第2基体部120よりも第3保持部13側(Y方向の正側)に突出するように設けられる。第2基体部120よりも側壁部220側に突出するように第2保護部R2が設けられるとも換言できる。第2保護部R2は、例えばゴム等の弾性材料で形成される。
【0032】
第2保護部R2は、各第1連結部122(第2区間K2にある各第1連結部122)の表面に設けられる。具体的には、第1連結部122の周方向にわたり第2保護部R2が設けられる。すなわち、本実施形態の第2保護部R2は環状である。第1連結部122の軸方向における一部に第2保護部R2が設けられる。本実施形態では、各第1連結部122における端部にそれぞれ第2保護部R2が設けられる構成を例示する。すなわち、第1連結部122における第3軸部材121a側の端部と、当該第1連結部122における第4軸部材121b側の端部とに、第2保護部R2が設けられる。
【0033】
そして、第1連結部122に設けられた第2保護部R2の表面(Y方向の正側の端部における表面)が第2基体部120(第3軸部材121aおよび第4軸部材121bのうち第2区間K2に対応する部分)の表面(Y方向の正側の端部における表面)よりも第3保持部13側に位置(すなわち突出)する。したがって、容器200の側壁部220(胴体部20b)が第2基体部120(例えば金属製)に直接的に接触することを防ぐごとができる。
【0034】
図1および
図3に例示される通り、本実施形態の第3保持部13は、第3基体部130と第3保護部R3とを含む。第3基体部130は、第5軸部材131aと第6軸部材131bと第2連結部132とを含む。
【0035】
第5軸部材131aおよび第6軸部材131bは、相互に間隔をあけて対向し、高さ方向(Z方向に)に延在する軸状の部材である。第3保持部13(第5軸部材131aおよび第6軸部材131b)の高さL3は、例えば、第2保持部12(第3軸部材121aおよび第4軸部材121b)の高さL2の半分を下回るように設定される。第2保持部12および第3保持部13の高さは、Z方向における長さである。なお、第5軸部材131aと第6軸部材131bとは、相相互に対称な部材であり、側面視において重なる位置にある。
【0036】
図1に例示される通り、第5軸部材131aは、第1保持部11における第1軸部材111aのうち第2保持部12とは反対側の端部から延在(突出)する部分である。第6軸部材131bは、第1保持部11における第2軸部材111bのうち第2保持部12とは反対側の端部から延在(突出)する部分である。
【0037】
図1および
図3に例示される通り、第2連結部132は、第5軸部材131aと第6軸部材131bとの間を連結する部材である。具体的には、第2連結部132は、X方向に沿って延在する軸状の部材である。本実施形態の第2連結部132は、第5軸部材131aと第6軸部材131bとを第2保持部12とは反対側の端部同士で連結する。ただし、第2連結部132を設ける位置と個数は任意である。
【0038】
図1および
図3の第3保護部R3は、第3基体部130よりも第2保持部12側(Y方向の負側)に突出するように設けられる。第3基体部130よりも側壁部220側に突出するように第3保護部R3が設けられるとも換言できる。第3保護部R3は、ナイロンやゴム等の樹脂材料で形成される。
【0039】
第3保護部R3は、第2連結部132の表面に設けられる。具体的には、第2連結部132の周方向にわたり第3保護部R3が設けられる。すなわち、本実施形態の第3保護部R3は環状である。第2連結部132の軸方向における一部に第3保護部R3が設けられる。本実施形態では、第2連結部132における端部にそれぞれ第3保護部R3が設けられる構成を例示する。すなわち、第2連結部132における第5軸部材131a側の端部と、当該第2連結部132における第6軸部材131b側の端部とに、第3保護部R3が設けられる。
【0040】
そして、第2連結部132に設けられた第3保護部R3の表面(Y方向の負側の端部における表面)が第3基体部130(第5軸部材131aおよび第6軸部材131b)の表面(Y方向の負側の端部における表面)よりも第2保持部12側に位置(すなわち突出)する。したがって、容器200の側壁部220(胴体部20b)が第3基体部130(例えば金属製)に直接的に接触することを防ぐごとができる。
【0041】
図1,2,4,5に例示される通り、取っ手部14は、利用者が保持機構100を把持するための部分である。具体的には、取っ手部14は、保持部材10のうち第2保持部12に設けられる。本実施形態の取っ手部14は、第7軸部材141aと第8軸部材141bと第3連結部142とを含む。
【0042】
第7軸部材141aは、第3軸部材121aに設けられる。本実施形態では、第3軸部材121aのうちY方向の正側の表面から容器200とは反対側に突出するように第7軸部材141aが設けられる。例えば、第3軸部材121aと第7軸部材141aとで利用者の手(指)が挿入可能な空間を形成するように、第7軸部材141aを第3軸部材121aに設ける。第3軸部材121aの一部と第7軸部材141aとで環状の部分を形成するとも換言できる。
【0043】
第8軸部材141bは、第4軸部材121bに設けられる。第4軸部材121bのうちY方向の正側の表面から容器200とは反対側に突出するように第8軸部材141bが設けられる。例えば、第4軸部材121bと第8軸部材141bとで利用者の手(指)が挿入可能な空間を形成するように、第8軸部材141bを第4軸部材121bに設ける。第4軸部材121bの一部と第8軸部材141bとで環状の部分を形成するとも換言できる。なお、第7軸部材141aと第8軸部材141bとは、相互に対称な部材であり、側面視において重なる位置に設けられる。
【0044】
第3連結部142は、第7軸部材141aと第8軸部材141bとの間を連結する部分である。具体的には、第3連結部142は、X方向に沿って延在する軸状の部材である。なお、第3連結部142を設ける位置と個数は任意である。なお、取っ手部14の形状は、利用者が保持機構100を把持することが可能であれば任意である。
【0045】
第1軸部材111aと第3軸部材121aと第5軸部材131aと第7軸部材141aとは、一連の部材であってもよいし、独立した部材として固着具等を用いて相互に連結させてもよい。同様に、第2軸部材111bと第4軸部材121bと第6軸部材131bと第8軸部材141bとは、一連の部材であってもよいし、独立した部材として固着具等を用いて相互に連結させてもよい。
【0046】
図8は、保持機構100の断面図(
図5のA-A線における断面図)である。なお、
図8では、便宜的に蓋部70および容器200を断面で図示する。
図8には、容器200の開口Oを閉じている状態(すなわち開口Oに嵌合している状態)にある蓋部70の断面が図示されている。
【0047】
図1,2,8に例示される通り、蓋部70は、基板部71と嵌合部73とパッキンPとを具備する。基板部71は、円形の平板状の部分である。以下の説明では、基板部71の一方の表面を「第1面F1」と表記し、他方の面を「第2面F2」と表記する。蓋部70が容器200の開口Oを閉じている状態にある場合に、第1面F1は、容器200の収容空間とは反対側(容器200の外側)にある面であり、第2面F2は、第2保持部12(容器200の底部210)に対向する面である。
【0048】
嵌合部73は、蓋部70のうち容器200の開口Oに嵌合する部分である。嵌合部73は、蓋部70が開口Oを閉じた状態において、容器200の内部に位置する部分であるとも換言できる。基板部71の第2面F2に嵌合部73を設ける。具体的には、第2面F2において基板部71の周縁にわたり円環状に設けられる。すなわち、第2面F2における中心部は円形状に嵌合部73が設けられていない領域がある。嵌合部73の厚さは、例えば、容器200における括れ部20aの高さ(Z方向の長さ)に応じて適宜に設定される。
【0049】
パッキンPは、嵌合部73の外周面に沿って設けられる。嵌合部73の全周にわたりパッキンP(すなわち環状のパッキンP)が設けられる。本実施形態では、スポンジ状の(すなわち気泡構造を持つ)パッキンPを採用する。例えば、ニトリルゴム製のパッキンPが例示される。
【0050】
ここで、容器200の開口O側における端部(すなわち蓋部70と嵌合する部分)は内周面がテーパ形状である場合がある。容器200の内周面がテーパ形状である場合でも、スポンジ状のパッキンPを採用することで、蓋部70で開口Oを閉じる際に、パッキンPがテーパ形状の部分を滑るように押し込まれることで圧縮される。したがって、パッキンP(スポンジ)の密度が上がり、密閉性が向上するという利点がある。ただし、スポンジ状でないパッキンPを採用する構成も本発明では採用される。
【0051】
さらに、本実施形態の蓋部70は、圧抜き弁75を具備する。圧抜き弁75は、蓋部70で容器200の開口Oを閉じた際に、容器200内の圧力(空気)を外部に排出するための弁装置である。
【0052】
図9および
図10は、
図8における圧抜き弁75の拡大図である。
図9では、圧抜き弁75が閉状態(すなわち容器200内の空気が抜けない状態)にあり、
図10では、圧抜き弁75が開状態(すなわち容器200内の空気が抜ける状態)にある。なお、
図9および
図10では、圧抜き弁75の構成を適宜に簡略化して図示する。
【0053】
図9および
図10に例示される通り、基板部71における嵌合部73が設けられていない領域には貫通孔Uが形成される。
【0054】
本実施形態の圧抜き弁75は、スリーブ751と可動部753と支持体757とバネ759とを有する。支持体757は、貫通孔Uの周囲に設けられる筒状の構造体であり、基板部71の第1面F1側に設けられる。なお、本実施系形態では、支持体757の下端(Z方向の負側の端部)が貫通孔Uの内周面を覆うような形状に支持体757が形成される。
【0055】
可動部753は、Z方向に沿って第1部分81と第2部分82とに区分される。第1部分81は、Z方向の正側に位置し、第2部分82は、Z方向の負側に位置する。第1部分81は、円盤状の頭部812と、当該頭部812のうち第1面F1と対抗する面に設けられる筒状の基体部814とを含む。頭部812が支持体757からみて基板部71とは反対側に位置し、基体部814が支持体757の貫通孔D(内部空間)に対応する位置にあるように、第1部分81を設置する。本実施形態では、貫通孔Dは、容器200の内部と外部とを連通するための貫通孔である。
【0056】
バネ759は、支持体757と第1部分81の頭部812との間において、可動部753を第1面F1から離れる方向に付勢する。なお、バネ759の内側に第1部分81の基体部814が挿入される。
【0057】
第2部分82は、筒状の構造体である。第2部分82は、Z方向の負側の端部に位置する張出部822と、当該張出部41よりもZ方向の正側に位置し、張出部821よりも外径が小さい基体部824とを含む。第1部分81(基体部814)におけるZ方向の負側の端部と、第2部分82(基体部824)におけるZ方向の正側の端部とが接続される。
【0058】
第1部分81の基体部814と第2部分82の基体部824とは、支持体757の内部空間を上下方向に移動可能である。第1部分81の基体部814の外径と第2部分82の基体部824の外径とは、略同じであり、支持体757の内径よりも小さい。第1部分81の基体部814と、第2部分82の基体部824との接続部分を覆うように、基体部814の外周面と基体部824の外周面とにわたり円筒状のスリーブ751が設けられる。
【0059】
基体部814および基体部824の外周面と、支持体757の内周面との間にスリーブ751が位置するとも換言できる。スリーブ751の外径は、スリーブ751の外周面と支持体757の内周面との間に、容器200内の空気を排出するための間隔が存在するように設定される。
【0060】
張出部822は、基板部71の第2面F2側に位置する。張出部41の直径は、支持体757の内径よりも大きい。基板部71の第2面F2のうち貫通孔Uの周囲にはシール部M(例えば弾性部材)が設けられる。なお、第1部分81と第2部分82とは、例えば、第1部分81の基体部814の内部空間と、第2部分82の内部空間とにわたり挿入されるネジ50により相互に固定される。
【0061】
図9に例示される通り、圧抜き弁75が閉状態にある場合には、可動部753は、バネ759によりZ方向の正側に付勢される。したがって、可動部753の第2部分82における張出部822は、第2面F2に設けられたシール部Mに当接する。すなわち、支持体757の貫通孔D(スリーブ751の外周面と支持体757の内周面との間隔)が閉じた状態にある。
【0062】
一方で、
図10に例示される通り、可動部753を頭部812の表面(Z方向の正側の表面)から基板部71側(Z方向の負側)に向かって押圧すると、可動部753はバネ759による付勢に対抗するようにZ方向の負側に移動して、第2部分82の張出部822がシール部Mから離間する。したがって、支持体757の貫通孔Dが開いた状態になり、スリーブ751の外周面と支持体757の内周面との間隔から容器200内の空気が外部に排出される。そして、可動部753の押圧を解除すると(頭部812から手を離すと)、圧抜き弁75が閉状態に戻る。
【0063】
以上の説明から理解される通り、圧抜き弁75は、当該圧抜き弁75(本実施形態では可動部753)が押圧されると、蓋部70(本実施形態では基板部71)の支持体757の貫通孔Dを開状態にし、当該圧抜き弁75の押圧が解除されると、支持体757の貫通孔Dを閉状態にする。
【0064】
本実施形態では、蓋部70(基板部71)に設けられた支持体757の貫通孔Dを介して容器200内の圧力を排出する圧抜き弁75を例示したが、例えば、基板部71に設けられた貫通孔Uから直接的に容器200内の圧力を排出する圧抜き弁75を採用してもよい。以上の説明から理解される通り、圧抜き弁75は、蓋部70が有する貫通孔を開閉するための弁である。そして、蓋部70が有する貫通孔は、容器200の内部と外部とを連通する貫通孔であれば任意である。例えば、蓋部70が有する貫通孔は、蓋部70の基板部71に直接的に設けられた貫通孔であってもよいし、基板部71に設けられた貫通孔に間接的に設けられた部材(本実施形態では支持体757)が有する貫通孔であってもよい。
【0065】
図1-5,7に例示される通り、蓋部70は、保持部材10のうち第2保持部12に設けられる。具体的には、第2保持部12における第1保持部11とは反対側(典型的には第2基体部120における第1保持部11とは反対側の端部)に接続される。蓋部70と第2保持部12とは、ヒンジHにより接続される。
【0066】
ヒンジHは、例えば、第3軸部材121aおよび第4軸部材121bの間と、蓋部70の基板部71の第1面F1側とを接続する。本実施形態では、第1面F1に設けられる連結部材90を介して、蓋部70が連結部材90に接続される構成を例示する。ただし、ヒンジHと蓋部70を直接的に接続してもよい。なお、
図8に例示される通り、連結部材90が圧抜き弁75(支持体757)にも連結される構成を例示する。
【0067】
蓋部70は、保持部材10に接続された状態で、容器200の開口Oを閉じる位置(容器200と嵌合する位置)から、開口Oを開く位置との間で、ヒンジHを支点として移動(回動)可能である。蓋部70は、例えば、容器200の開口Oを閉じる位置からヒンジHを支点として180度回動可能である。利用者が蓋部70を操作することで、蓋部70がヒンジHを支点として回動する。
【0068】
図2に例示される通り、本実施形態の蓋部70は、第1保持部11に対向する位置から、ヒンジHを支点として100~140°(好適には115~125°)回動した位置で当該ヒンジHにより保持される(すなわち利用者が手を放しても蓋部70の位置が維持される)。
【0069】
ここで、例えば、試料を採取して蓋部70を閉じた後にさらに試料を追加で採取したい場合がある。その場合に、蓋部70の裏側には試料が付着していることが想定される。本実施形態では、第1保持部11に対向する位置から、ヒンジHを支点として100~140°で回動した位置で蓋部70が保持されるから、蓋部70の裏側に付着した試料が容器200内に落ちるようになる。したがって、試料が周囲に落ちることを防ぐことができるという利点がある。
【0070】
さらに、第1保持部11に対向する位置から、ヒンジHを支点として180°程度回動させた位置でも蓋部70を保持するこが可能である。ヒンジHを支点として180°程度回動させた位置で蓋部70が保持されることで、容器200から試料を排出させる際には蓋部70が邪魔にならないという利点もある。
【0071】
保持部材10は、容器200の側壁部220を囲んで当該容器200を固定するための環状の紐部材Vを有する。例えば、ナイロン製の紐部材Vが例示される。
図1に例示される通り、第2保持部12(第3軸部材121aおよび第4軸部材121b)には紐部材Vが挿通される取付孔Nが設けられる。
図1では、便宜的に紐部材Vの図示は省略する。そして、
図2に例示される通り、容器200を保持部材10に載置した状態で、紐部材Vで容器200の外周面を囲って固定する。したがって、容器200を保持部材10に強固に固定することができる。
【0072】
以上に説明した保持機構100と、当該保持機構100に保持された容器200とは、容器ユニットとして観念される。
【0073】
例えば、航空燃料油のサンプルが容器ユニットを使用して採取される。試料を容器200に採取して蓋部70を閉じた後に、利用者(管理者)は、取っ手部14を把持して容器200を水平方向に円を描くように回して航空燃料油を撹拌する。そうすると、容器200内のサンプルの中心付近には渦が形成され、航空燃料油中に異物が浮遊していないかを目視で確認することが可能である。
【0074】
ここで、保持部材(ホルダー)と蓋部とが独立した構成(例えば特許文献1の構成)では、容器に燃料を入れる際や容器から燃料を排出する際には、蓋部を容器から取り外して周囲の地面に置いて作業をすることになる。したがって、蓋部に塵等の異物が付着して、その結果、品質管理に影響する場合もある。それに対して、本実施形態では、保持部材10に蓋部70がヒンジHにより接続されるから、燃料を採取する場合や排出する場合に蓋部70を周囲に置く必要がなくなる。したがって、蓋部70に異物が付着することを低減することが可能である。
【0075】
本実施形態の保持部材10は、底部210に対応する第1保持部11と、当該第1保持部11を挟んで相互に反対側において側壁部220に沿う第2保持部12および第3保持部13とを含むから、例えば、容器200の側壁部220の周方向の全体にわたり保持部材により保持される構成と比較して、保持部材10から容器200を着脱しやすいという利点もある。特に、第3保持部13の高さが第2保持部12の高さの半分を下回ることで、さらに容器200の着脱がしやすい。
【0076】
ここで、蓋部70を閉める際に、前述のパッキンPにより容器200内の空気が圧縮され加圧状態になる。したがって、蓋が容器200内の圧縮された空気に押し戻され浮き上がる場合がある。本実施形態では、蓋部70に圧抜き弁75を設置したから、蓋部70を閉める際に容器200内の圧力を排出することができるから、蓋部70で容器200の開口Oを適切に閉じることが可能になる。
【0077】
さらに、本実施形態では、圧抜き弁75(可動部753)を押圧する動作により容器200内の圧力を簡便に排出することが可能である。例えば、圧抜き弁75を押圧しながら蓋部70を閉めることで、容器200内の圧力を排出しながら蓋部70を閉じることも可能である。
【0078】
ただし、圧抜き弁75の構成は、容器200内の圧力を排出することが可能であれば、以上の例示には限定されない。例えば、バネ759が第2面F2側にある構成や、圧抜き弁75を押圧する動作以外の動作で圧力を排出する構成も採用される。
【0079】
<変形例>
以上に例示した形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を適宜に併合することも可能である。
【0080】
(1)前述の形態では、開口O側が括れた括れ部20aと、括れ部20aよりも底部210側にある胴体部20bとを含む容器200を例示したが、本発明における保持機構100が保持する対象となる容器200の形状は、以上の例示に限定されない。例えば、径が高さ方向にわたり一定である容器200を保持機構100により保持してもよい。以上の構成では、第2保持部12の第2基体部120が第1区間K1と第2区間K2とを含むことは必須ではない。以上の説明から理解される通り、容器200の形状や大きさは任意である。
【0081】
(2)第1保持部11の形状は、容器200の底部210を保持することが可能であれば任意である。例えば、第1基体部110を平板状にする構成や、第1基体部110の表面に第1保護部R1を設ける構成も採用される。同様に、第2保持部12と第3保持部13との形状は、第1保持部11を挟んで相互に位置し、側壁部220の高さ方向(Z方向)に沿って設けられれば任意である。また、第1保持部11の形状によっては、第1連結部122や第2連結部132が省略される場合もある。
【0082】
ただし、第1基体部110が第1軸部材111aと第2軸部材111bとを含み、第2基体部120が第3軸部材121aと第4軸部材121bとを含み、第3基体部130が第5軸部材131aと第6軸部材131bとを含む構成によれば、軽量化が可能になる。
【0083】
(3)前述の形態において、第1保護部R1の形状や設ける位置は任意である。例えば、第1支持部112および第2支持部113の長さ方向における一部に設けてもよい。第1保護部R1は、少なくとも一部が第1基体部110の表面よりも容器側に突出すればよい。
【0084】
また、第2保護部R2の形状や設ける位置は任意である。例えば、第1連結部122の長さ方向における全体にわたり一個の第2保護部R2を設けてもよい。第2保護部R2は、少なくとも一部が第2基体部120の表面よりも容器側に突出すればよい。同様に、第3保護部R3の形状や設ける位置についても任意である。
【0085】
(4)前述の形態において、蓋部70の構成は任意である。例えば、圧抜き弁75を設けない蓋部70も採用され得る。
【0086】
(5)前述の各形態において、容器200に収容する試料の種類は任意である。ただし、航空燃料油のように品質管理を行う必要がある試料を採取する場合に本発明は好適に利用される。
【符号の説明】
【0087】
10 :保持部材
11 :第1保持部
12 :第2保持部
13 :第3保持部
14 :取っ手部
20a :括れ部
20b :胴体部
70 :蓋部
71 :基板部
73 :嵌合部
75 :圧抜き弁
81 :第1部分
82 :第2部分
90 :連結部材
100 :保持機構
110 :第1基体部
111a :第1軸部材
111b :第2軸部材
112 :第1支持部
113 :第2支持部
120 :第2基体部
121a :第3軸部材
121b :第4軸部材
122 :第1連結部
130 :第3基体部
131a :第5軸部材
131b :第6軸部材
132 :第2連結部
141a :第7軸部材
141b :第8軸部材
142 :第3連結部
200 :容器
210 :底部
220 :側壁部
751 :スリーブ
753 :可動部
757 :支持体
759 :バネ
812 :頭部
814 :基体部
822 :張出部
824 :基体部
H :ヒンジ
N :取付孔
O :開口
P :パッキン
R1 :第1保護部
R2 :第2保護部
R3 :第3保護部
U :貫通孔
V :紐部材
【手続補正書】
【提出日】2022-09-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開口し、底部と側壁部とを有する容器を保持する保持部材と、
前記開口を開閉する蓋部とを具備し、
前記保持部材は、
前記容器の底部に対応する第1保持部と、
前記第1保持部を挟んで相互に反対側から、前記容器の側壁部に沿うように当該容器の高さ方向に延在する第2保持部および第3保持部と、
前記第2保持部に設けられる取っ手部とを含み、
前記蓋部は、前記第2保持部における前記第1保持部とは反対側においてヒンジにより接続され、
前記第1保持部は、第1基体部と、当該第1基体部よりも前記蓋部側に突出する第1保護部を含み、
前記第2保持部は、第2基体部と、当該第2基体部よりも前記第3保持部側に突出する第2保護部とを含み、
前記第3保持部は、第3基体部と、当該第3基体部よりも前記第2保持部側に突出する第3保護部とを含み、
前記第1基体部は、
相互に間隔をあけて対向する軸状の第1軸部材および9第2軸部材と、
前記第1軸部材のうち前記第2軸部材とは反対側の表面から突出する軸状の第1支持部と、
前記第2軸部材のうち前記第1軸部材とは反対側の表面から突出し、前記第1支持部に対応する位置にある軸状の第2支持部とを含み、
前記第2基体部は、
相互に間隔をあけて対向し、前記高さ方向に延在する軸状の第3軸部材および第4軸部材と、
前記第3軸部材と前記第4軸部材との間を連結する軸状の第1連結部とを含み、
前記第3基体部は、
相互に間隔をあけて対向し、前記高さ方向に延在する軸状の第5軸部材および第6軸部材と、
前記第5軸部材と前記第6軸部材との間を連結する軸状の第2連結部とを含み、
前記第1保護部は、前記第1支持部と前記第2支持部との表面にそれぞれ設けられ、
前記第2保護部は、前記第1連結部の表面に設けられ、
前記第3保護部は、前記第2連結部の表面に設けられる
保持機構。
【請求項2】
上部が開口し、底部と側壁部とを有する容器を保持する保持部材と、
前記開口を開閉する蓋部とを具備し、
前記保持部材は、
前記容器の底部に対応する第1保持部と、
前記第1保持部を挟んで相互に反対側から、前記容器の側壁部に沿うように当該容器の高さ方向に延在する第2保持部および第3保持部と、
前記第2保持部に設けられる取っ手部とを含み、
前記蓋部は、前記第2保持部における前記第1保持部とは反対側においてヒンジにより接続され、
前記第3保持部の高さは、前記第2保持部の高さの半分を下回る
保持機構。
【請求項3】
上部が開口し、底部と側壁部とを有する容器を保持する保持部材と、
前記開口を開閉する蓋部とを具備し、
前記保持部材は、
前記容器の底部に対応する第1保持部と、
前記第1保持部を挟んで相互に反対側から、前記容器の側壁部に沿うように当該容器の高さ方向に延在する第2保持部および第3保持部と、
前記第2保持部に設けられる取っ手部とを含み、
前記蓋部は、前記第2保持部における前記第1保持部とは反対側においてヒンジにより接続され、
前記蓋部は、前記容器内の圧力を外部に抜くための圧抜き弁を有する
保持機構。
【請求項4】
上部が開口し、底部と側壁部とを有する容器を保持する保持部材と、
前記開口を開閉する蓋部とを具備し、
前記保持部材は、
前記容器の底部に対応する第1保持部と、
前記第1保持部を挟んで相互に反対側から、前記容器の側壁部に沿うように当該容器の高さ方向に延在する第2保持部および第3保持部と、
前記第2保持部に設けられる取っ手部とを含み、
前記蓋部は、前記第2保持部における前記第1保持部とは反対側においてヒンジにより接続され、
前記保持部材は、前記容器の側壁部を囲んで当該容器を固定するための環状の紐部材を有する
保持機構。
【請求項5】
前記蓋部は、貫通孔を有し、
前記圧抜き弁は、当該圧抜き弁が押圧されると、前記貫通孔を開状態にし、当該圧抜き弁の押圧が解除されると、前記貫通孔を閉状態にする
請求項3の保持機構。
【請求項6】
前記第1保持部は、第1基体部と、当該第1基体部よりも前記蓋部側に突出する第1保護部を含み、
前記第2保持部は、第2基体部と、当該第2基体部よりも前記第3保持部側に突出する第2保護部とを含み、
前記第3保持部は、第3基体部と、当該第3基体部よりも前記第2保持部側に突出する第3保護部とを含む
請求項2から請求項5の何れかの保持機構。
【請求項7】
前記蓋部は、前記第1保持部に対向する位置から、前記ヒンジを支点として100~140°で回動した位置で当該ヒンジにより保持される
請求項1から請求項6の何れかの保持機構。
【請求項8】
前記蓋部は、当該蓋部のうち前記容器の開口に嵌合する部分の外周面に沿って設けられるスポンジ状のパッキンを有する
請求項1から請求項7の何れかの保持機構。
【請求項9】
請求項1から請求項8の何れかの保持機構と、
前記保持機構に保持された容器と
を含む容器ユニット。
【手続補正書】
【提出日】2022-11-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開口し、底部と側壁部とを有する容器を保持する保持部材と、
前記開口を開閉する蓋部とを具備し、
前記保持部材は、
前記容器の底部に対応する第1保持部と、
前記第1保持部を挟んで相互に反対側から、前記容器の側壁部に沿うように当該容器の
高さ方向に延在する第2保持部および第3保持部と、
前記第2保持部に設けられる取っ手部とを含み、
前記蓋部は、前記第2保持部における前記第1保持部とは反対側においてヒンジにより
接続され、
前記第1保持部は、第1基体部と、当該第1基体部よりも前記蓋部側に突出する第1保
護部を含み、
前記第2保持部は、第2基体部と、当該第2基体部よりも前記第3保持部側に突出する
第2保護部とを含み、
前記第3保持部は、第3基体部と、当該第3基体部よりも前記第2保持部側に突出する
第3保護部とを含み、
前記第1基体部は、
相互に間隔をあけて対向する軸状の第1軸部材および第2軸部材と、
前記第1軸部材のうち前記第2軸部材とは反対側の表面から突出する軸状の第1支持部
と、
前記第2軸部材のうち前記第1軸部材とは反対側の表面から突出し、前記第1支持部に
対応する位置にある軸状の第2支持部とを含み、
前記第2基体部は、
相互に間隔をあけて対向し、前記高さ方向に延在する軸状の第3軸部材および第4軸部
材と、
前記第3軸部材と前記第4軸部材との間を連結する軸状の第1連結部とを含み、
前記第3基体部は、
相互に間隔をあけて対向し、前記高さ方向に延在する軸状の第5軸部材および第6軸部
材と、
前記第5軸部材と前記第6軸部材との間を連結する軸状の第2連結部とを含み、
前記第1保護部は、前記第1支持部と前記第2支持部との表面にそれぞれ設けられ、
前記第2保護部は、前記第1連結部の表面に設けられ、
前記第3保護部は、前記第2連結部の表面に設けられる
保持機構。
【請求項2】
上部が開口し、底部と側壁部とを有する容器を保持する保持部材と、
前記開口を開閉する蓋部とを具備し、
前記保持部材は、
前記容器の底部に対応する第1保持部と、
前記第1保持部を挟んで相互に反対側から、前記容器の側壁部に沿うように当該容器の
高さ方向に延在する第2保持部および第3保持部と、
前記第2保持部に設けられる取っ手部とを含み、
前記蓋部は、前記第2保持部における前記第1保持部とは反対側においてヒンジにより
接続され、
前記第3保持部の高さは、前記第2保持部の高さの半分を下回る
保持機構。
【請求項3】
上部が開口し、底部と側壁部とを有する容器を保持する保持部材と、
前記開口を開閉する蓋部とを具備し、
前記保持部材は、
前記容器の底部に対応する第1保持部と、
前記第1保持部を挟んで相互に反対側から、前記容器の側壁部に沿うように当該容器の
高さ方向に延在する第2保持部および第3保持部と、
前記第2保持部に設けられる取っ手部とを含み、
前記蓋部は、前記第2保持部における前記第1保持部とは反対側においてヒンジにより
接続され、
前記蓋部は、前記容器内の圧力を外部に抜くための圧抜き弁を有する
保持機構。
【請求項4】
上部が開口し、底部と側壁部とを有する容器を保持する保持部材と、
前記開口を開閉する蓋部とを具備し、
前記保持部材は、
前記容器の底部に対応する第1保持部と、
前記第1保持部を挟んで相互に反対側から、前記容器の側壁部に沿うように当該容器の
高さ方向に延在する第2保持部および第3保持部と、
前記第2保持部に設けられる取っ手部とを含み、
前記蓋部は、前記第2保持部における前記第1保持部とは反対側においてヒンジにより
接続され、
前記保持部材は、前記容器の側壁部を囲んで当該容器を固定するための環状の紐部材を
有する
保持機構。
【請求項5】
前記蓋部は、貫通孔を有し、
前記圧抜き弁は、当該圧抜き弁が押圧されると、前記貫通孔を開状態にし、当該圧抜き
弁の押圧が解除されると、前記貫通孔を閉状態にする
請求項3の保持機構。
【請求項6】
前記第1保持部は、第1基体部と、当該第1基体部よりも前記蓋部側に突出する第1保
護部を含み、
前記第2保持部は、第2基体部と、当該第2基体部よりも前記第3保持部側に突出する
第2保護部とを含み、
前記第3保持部は、第3基体部と、当該第3基体部よりも前記第2保持部側に突出する
第3保護部とを含む
請求項2から請求項5の何れかの保持機構。
【請求項7】
前記蓋部は、前記第1保持部に対向する位置から、前記ヒンジを支点として100~1
40°で回動した位置で当該ヒンジにより保持される
請求項1から請求項6の何れかの保持機構。
【請求項8】
前記蓋部は、当該蓋部のうち前記容器の開口に嵌合する部分の外周面に沿って設けられ
るスポンジ状のパッキンを有する
請求項1から請求項7の何れかの保持機構。
【請求項9】
請求項1から請求項8の何れかの保持機構と、
前記保持機構に保持された容器と
を含む容器ユニット。