(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047144
(43)【公開日】2023-04-05
(54)【発明の名称】ポリプロピレンロープ焼切れ感知式自動消火装置
(51)【国際特許分類】
A62C 37/12 20060101AFI20230329BHJP
【FI】
A62C37/12
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021156090
(22)【出願日】2021-09-24
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-05-13
(71)【出願人】
【識別番号】391027734
【氏名又は名称】山本 増男
(72)【発明者】
【氏名】山本 増男
【テーマコード(参考)】
2E189
【Fターム(参考)】
2E189CA04
2E189CB01
2E189CD01
(57)【要約】 (修正有)
【課題】早急に自動で火災を感知して自動で消火ができる装置を提供する。
【解決手段】電源、電池等を使用しない自動火災感知器、自動消火装置であり、低温着火ポリプロピレンロープを天井に張って、ロープが出火熱で焼切れると自動的に屋根裏設置塩ビ配管内に貯水した水を使用して消火する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根裏貯水用塩ビ配管 (1) と天井設置 多孔パイプ配管 (2) を連結した多孔パイプ配管に 開閉操作バー付バルブ (3) を付設してその開閉操作バー付バルブの先端に 短縮スプリングバネ (4) を接続して更に短縮スプリングバネを引き延ばした先端に前記 開閉操作バー付バルブ (3) を送水停止位置に設定して 防火室壁 (5) に固定した散水配管天井に ロープ固定具 (6) を介して ポリプロピレンロープ (7) を張って更にポリプロピレンロープの必要個所に 硫黄塗布テープ (8)を付して 防火室空間 (9) の出火を硫黄塗布テープで着火させる方法で防火室の出火を感知して自動消火行うことを特徴とした、ポリプロピレンロープ焼切れ感知式自動消火装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
自動火災感知器には弱電気が使用されているが地震停電に備えて乾電池式の火災感知器も多く使用されている、しかし乾電池式の場合は電池切れがあったり接触不良で正常に火災感知ができず誤報の多発することが知られています、両方共電子センサー反応による感知方法である為、感知精度に誤差のあることが指摘されている。
【背景技術】
【0002】
令和 1年11月沖縄首里城が全焼したことについて自動火災感知消火装置の機能が課題になっている、首里城再建については 消防庁、文化庁 学識経験者 建設省
都市計画担当が長期間協議の上で再建されたにも拘わらず首里城全焼については誰にも責任がないのである。現在責任について裁判が行われているが、平成7年の神戸淡路大震災でも神戸市内が大火災になった原因についても誰一人責任者がいないのである。それだけ自動火災消火装置の技術は複雑で難しいのである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平09-137482 防火水槽
【特許文献2】特開2008-035949 消火設備
【特許文献3】特開2005-205111 消防設備
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動火災感知器消火装置は誤報が多く自動消火技術はそれだけ難しいのである、先ず誤報をなくする技術開発行うことが必要であるが電子センサー反応による火災感知器の場合、煙濃度と火炎温度で感知して火災警報を発しているが電子センサー反応による火災感知器の欠陥は煙発生で感知する為、誤報が多発する課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
弱電式火災感知器は電子センサー反応で火災を感知しているのに対して本発明は低温で焼切れるポリプロピレンロープを天井に張ってロープが出火熱で焼切れることで火災を感知して自動的に水道放水で消火行う装置である。理論的に誤報なく消火ができるのである。その他低温で焼切れるロープの種類は多々あるが低温着火する塗料のあることも承知しているが実施例でポリプロピレンロープが低温着火で焼切れたことを確認した為、本発明ではポリプロピレンロープ使用に限定したものである。
【発明の効果】
【0006】
低温着火ポリプロピレンロープ焼切れ火災感知自動消火装置の場合は出火を感知して自動的に 50mm径の業務用引き込み水道管を使用して消火を行うものである。家庭用引き込み水道管を使用して消火するのと違い50mm水道管は消防車と同等の大型消火ができるのである。沖縄朱里城のような大火災でも消火することができるのである。水量不足消火は以後発生しないわけである。従来の乾電池自動感知器は電子センサー反応による感知方法であったのに対して本装置は天井に張ったポリプロピレンロープが出火で焼き切れる方法で自動消火ができる装置を開発したのである。過去には全くなかった自動消火装置であるが本装置は防災設備業者にとっても火災消火の責任が持てる優れた自動消火装置であることは確かである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【発明を実施するための形態】
【0008】
屋根裏貯水用塩ビ配管 (1) と天井設置 多孔パイプ配管 (2) を連結した多孔パイプ配管に 開閉操作バー付バルブ (3) を付設してその開閉操作バー付バルブの先端に 短縮スプリングバネ (4) を接続して更に短縮スプリングバネを引き延ばした先端に前記 開閉操作バー付バルブ (3) を送水停止位置に設定して 防火室壁 (5) に固定した散水配管天井に ロープ固定具 (6) を介して ポリプロピレンロープ (7) を張って更にポリプロピレンロープの必要個所に 硫黄塗布テープ (8)を付して 防火室空間 (9) の出火を硫黄塗布テープで着火させる方法で防火室の出火を感知して自動消火行うことを特徴とした、ポリプロピレンロープ焼切れ感知式自動消火装置である。
【実施例0009】
本発明低温着火ポリプロピレンロープが出火で焼切れて自動消火装置が作動する方法で一番重要なことは天上に設置した低温着火ポリプロピレンロープが出火熱で間違いなく焼切れて、多孔パイプ散水配管に付設した開閉操作バー付バルブが自動的に停止位置から送水位置に変わって完全に送水ができることである。実施例ではポリプロピレンロープが出火熱で焼切れて短縮スプリングバネの短縮作用でバルブ操作バーが停止位置から送水位置に自動で変わって送水できたことは確かである。
(低温着火材質の種類)
【0010】
ココア着火点 (180℃) 新聞紙着火点 (291℃) ゴム紐着火点 (350℃) テフロン(登録商標)着火点 (491℃) ナイロン着火点 (500℃) エポシキ着火点 (530℃) 硫黄塗布着火点 (232℃) 荷造用ポリプロピレンロープ着火点 (201℃)
ポリプロピレンロープ焼切れ自動感知式屋根裏設置塩ビ配管貯水使用消火装置が普及すれば令和1年に発生した沖縄首里城全焼は理論的に起こらないわけである。首里城再建には文化庁 消防庁 建設省 学識経験者等が長期間協議の上で再建されたのである。膨大な防災費を使用して再建されたにも拘わらず首里城は出火原因不明で全焼したのである。しかし全焼した原因については誰にも責任者がないようである、しかし責任者追及については現在裁判中である。自動消火装置はそれだけに難しい技術である。結論から言うと自動火災感知器が完全に作動いなかったことが考えられる。理由は電子センサー反応による火災感知器の場合は電池切れや接触不良で感知しない事も多々ある、本発明は神戸大地震を教訓に考えた装置である。地震で停電断水が起きても電源を使用せず出火をポリプロピレンロープの焼切れ方法で自動感知して自動で消火行う装置であるため、本装置の新規性が認められると産業上の利用可能性は多々ある事が予想される。