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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047246
(43)【公開日】2023-04-05
(54)【発明の名称】防音マイクシステム
(51)【国際特許分類】
   G10K 11/16 20060101AFI20230329BHJP
   H04R 1/08 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
G10K11/16 150
H04R1/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021172724
(22)【出願日】2021-09-24
(71)【出願人】
【識別番号】512284228
【氏名又は名称】木島 太郎
(71)【出願人】
【識別番号】509172376
【氏名又は名称】株式会社アリア
(71)【出願人】
【識別番号】521461591
【氏名又は名称】一般社団法人パワーコーラス協会
(72)【発明者】
【氏名】木島 太郎
【テーマコード(参考)】
5D017
5D061
【Fターム(参考)】
5D017BE08
5D061DD20
(57)【要約】      (修正有)
【課題】自然な発声ができて、なおかつ居住空間でも隣近所を気にせず使用できる防音マイクシステムを提供する。
【解決手段】防音マイクシステム1は、マイク5の出し入れを可能とする開閉構造を有する密閉された防音ケース本体4と、防音ケース本体4内に収納されたマイク5の音を拾うヘッド部分に対向して貫通する開口部を有し、なおかつ鼻を含む口元に押し当てて、防音ケース本体4内を密封状態とする口あて部6と、防音ケース本体4の一部に、空気穴を有する消音排気口8と、からなり、鼻も含めた口元に口あて部6を押し当て、口と鼻の音を防音ケース本体4内に導き、消音排気口8以外密閉状態で声を発生させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部の所定位置に収納するためのマイク固定部と前記マイクの出し入れを可能とする開閉構造を有する密閉された防音ケース本体と、
この防音ケース本体内に収納されたマイクの音を拾うヘッド部分に対向して、貫通する開口部を有し、なおかつ鼻を含む口元に押し当てて、前記防音ケース本体内を密封状態とする口あて部と、
さらに前記防音ケース本体の一部に、空気穴を有する消音排気口とからなり、
口元に前記口あて部を押し当て、口と鼻の音を前記防音ケース本体内に導き、前記消音排気口以外密閉状態で声を発生させることを特徴とする防音マイクシステム。
【請求項2】
記防音ケース本体外の一部に防音マイクシステムを掴む取手を設けたことを特徴とする前記請求項1記載の防音マイクシステム。
【請求項3】
前記防音ケース本体内には、この防音ケース本体内に固定された前記マイクを掴むために手を差し込む差し込み穴を設けるとともに、手を差し込んだときに、手首と前記差し込み穴の間を密閉状態とする手首密着部材を設けたことを特徴とする前記請求項1記載の防音マイクシステム。
【請求項4】
前記密閉部材は、前記マイクを掴むためにグローブが配置され、このグローブの手首部分を前記差し込み穴に固着するために、前記手首と前記差し込み穴の間を密閉状態とするグローブ密着部材を介して固着したことを特徴とする前記請求項3記載の防音マイクシステム。
【請求項5】
前記防音ケース本体内に固定される前記マイク固定部は、前記防音ケース本体内に固定され、その一端が前記防音ケース本体外に突出部を有し、適宜なマイクスタンドに固定されるマイクスタンド固定部を有することを特徴とする前記請求項1乃至4のいずれか1項記載の防音マイクシステム。
【請求項6】
前記口あて部は、鼻と口を覆うために、鼻と口に対向する面が略三角形状、又は楕円形状に形成され、左右方向に回転可能に取り付けられていることを特徴とする前記請求項1乃至5のいずれか1項記載の防音マイクシステム。
【請求項7】
前記防音ケース本体内部には、吸音材が貼り付けられていることを特徴とする前記請求項1乃至6のいずれか1項記載の防音マイクシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、声楽練習やカラオケなど居住空間でも隣近所を気にせず使用できる防音マイクシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サイレント楽器と称して、電子回路との組み合わせによる防音タイプのピアノ、ベルにミュートを付加したトランペット、楽器全体を覆うサックス、など楽器については多数提案されているが、ボーカルについては、商用化がほとんどなされておらず、例えば、数少ない事例として、特許文献1に示されるようなものが提案されている。
【0003】
この特許文献1では、(図9参照)マイクの集音部に取り付けて用いるマイクカバー31を設けたものが提案されている。この構造は、弾性を有する略円筒状のフード部32と、フード部の一端におけるマイク側開口部をマイクに密着して固定するマイク密着体33とから成り、フード部32の内面には吸音を行うための消音ウレタン43を貼着し、フード部32の他端における口側開口部41を使用者の口に押圧して該フード部の内部で発声するように構成されている。
【0004】
しかしながらこれは、あらかじめ所有するマイクを、マイクの周囲に嵌合させるマイク密着体33を介して、マイクの頭部(集音部)をフード部32内に固定させて使用できる点で歓迎されるが、密閉されたフード部32内で、声を出すと、空気の抜け道がないため、少なくとも口のみで鼻を覆って歌うものではない。しかも、この技術では、声を出すと内圧が増し自然な声にならず声がこもってしまい、フード部32を使用者の口に押圧すると言っても、実際の使用では、隙間をつくらないと歌うことが事実上難しく大きな声も出せなかった。
【0005】
そこで、すなわち特許文献1では、声は口からだけではなく、鼻からの音も必要であるのだが、その点の考慮にかけていた。しかしこの特許文献1より以前に、特許文献2の技術として、口を覆う漏斗状集収音装置の中に口腔用マイクホン4を配置し、さらに使用者が口膣から声を発したとき空気が抜けるテール管15を設けているものが開示されている。また、鼻からの音については、漏斗の外部に設けた鼻用マイクロホン3で集音している技術が開示されている。
【0006】
この特許文献2による事例では、空気の抜け道がある点で、発声がしやすく、より自然な音声が得られ、なおかつ消音性にも優れている。このように特許文献2では、わざわざ漏斗の外側の鼻用マイクロホン3と、漏斗の内側の口腔用マイクホン4で別々に集音を行っている。鼻と口からの集音をミックスした集音ではないため自然な発声でないことが感じられるため練習用としても不満が残るものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実用新案登録第3230078号公報
【特許文献2】特開2002-244665号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
このようにマイクについては、普段使い慣れている片手で持てるハンドヘルド型のマイクを使うことで、普段の音特性からも、練習用としても意義があるため、特許文献2で示されたものも改良の余地が残る。
【0008】
本発明は、使用者の口に押圧して密閉された空間で発生するのではなく、また普段慣れているハンドヘルド型マイクで練習ができる防音マイクシステムの研究から、自然な発声ができて、なおかつ居住空間でも隣近所を気にせず使用できる防音マイクシステムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の防音マイクシステムは、マイクを内部の所定位置に収納するためのマイク固定部とマイクの出し入れを可能とする開閉構造を有する密閉された防音ケース本体と、この防音ケース本体内に収納されたマイクの音を拾うヘッド部分に対向して、貫通する開口部を有し、なおかつ鼻を含む口元に押し当てて、防音ケース本体内を密封状態とする口あて部と、さらに防音ケース本体の一部に、空気穴を有する消音排気口とからなり、口元に前記口あて部を押し当て、口と鼻の音を前記防音ケース本体内に導き、消音排気口以外密閉状態で声を発生させるようにして自分のマイクで、しかも自然な発声ができるようにしたものである。
【0010】
請求項2において、前記防音ケース本体外の一部に防音マイクシステムを掴む取手を設けたことを特徴とするものである。
【0011】
請求項3において、防音ケース本体内には、この防音ケース本体内に固定されたマイクを掴むために手を差し込む差し込み穴を設けるとともに、手を差し込んだときに、手首と差し込み穴の間を密閉状態とする手首密閉部材を設けて構成して、直接マイクを持って歌えるので、防音マイクシステムを使用していることを意識せず普段通りの練習ができる。
【0012】
さらに請求項4では、密閉部材は、マイクを掴むためにグローブが配置され、このグローブの手首部分を差し込み穴に固着し、手首と前記差し込み穴の間をグローブ密着部材で密閉状態に維持している。
【0013】
請求項5では、前記防音ケース本体内に固定されるマイクの固定部材は、防音ケース本体内に固定され、その一端が防音ケース本体外に突出部を有し、適宜なマイクスタンドに固定されるマイクスタンド固定部を有するように構成することで、フリーハンドで歌唱練習することも可能としている。
【0014】
請求項6では、口あて部の形状を、鼻と口を覆うために、鼻と口に対向する面が略三角形状、又は略楕円形状に形成され、左右方向に回転可能に取り付けられており、マイクを真下から持ったり、真横から持ったりしても、口あて部が回転するので、略三角形状又は略楕円形状の突出部を常に鼻の位置に合わせて、口宛て部を密着させることができるようにしている。
【0015】
請求項7では、防音ケース本体内部には、吸音材が貼り付けられているので防音ケース内で不必要な反射音などを吸収できるようにしている。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の防音マイクシステムの使用状態を示す側面断面説明図。
図2】本発明の防音マイクシステムの正面説明図。
図3】本発明の防音マイクシステムにおける手首と差し込み穴の間を密閉状態とする手首密閉部材の説明図。
図4】本発明の防音マイクシステムにおけるグローブと差し込み穴の間を密閉状態とするグローブ密閉部材の説明図。
図5】本発明の防音マイクシステムの消音排気口を示す説明図。
図6】本発明の防音マイクシステムのグローブを示す正面説明図。
図7】本発明の防音マイクシステムのマイクスタンドを利用する場合の説明図。
図8】本発明の防音マイクシステムの利用にあたっての音響機器説明図。
図9】従来の防音マイクに係る説明図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の防音マイクシステムの実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の防音マイクシステムの歌唱者が使用している状態を示す側面断面説明図であって、また、図2は、本発明の防音マイクシステムを正面からみた状態を示す正面説明図である。以下、基本的な防音マイクシステムの構成を説明する。
【0018】
この防音マイクシステム1は、マイク5を内部の所定位置に収納するためのマイク固定部2と前記マイク5の出し入れを可能とする開閉構造を有する密閉された防音ケース本体4が、形成されている。そしてこの防音ケース本体内4に収納されたマイク5の音を拾うヘッド部分に対向して、貫通する開口部6aを有し、なおかつ口元に押し当てて、前記防音ケース本体4内を密閉状態とする口あて部6と、さらに前記防音ケース本体4の一部に、空気穴を有する消音排気口8とからなり、鼻も含めた口元に前記口あて部6を押し当て、前記消音排気口8以外密閉状態で声を発生させるように構成されている。
【0019】
これにより、練習者は、防音ケース本体4内に向けて口元に前記口あて部6を押し当てて歌っても、内圧は上がらず、鼻と口から自然な発声で歌うことができる。
この消音排気口8は、図5に示した通りに構成されているが消音排気口入口8aから消音排気口8bへの音の流れを矢印で便宜上示しており、空気の出入りは双方向にも行き来できる。音については、内部に入れ子に反射板が設けられており、内部の音が減衰して少々漏れる程度には排出されるが、ほとんど気にならない程度の音漏れである。従来より公知の消音排気口を利用することができる。
【0020】
防音ケース本体4は、本発明の請求項2で示したように、防音ケース本体4外の一部に適宜な取手を設ければ(図示せず)良いが、請求項4で示した、防音ケース本体4内に収納したマイク5を手で持って歌う場合は、図3に示すように、防音ケース本体4内の下部にマイク5を掴むために手を差し込む差し込み穴9を設けるとともに、手を差し込んだときに、手首と前記差し込み穴9の間を密閉状態とする手首密閉部材10aを設けたものである。この手首密閉部材10aは、シリコン素材で、手を差し込んでも広がるが、マイク5を掴だときには、手首に巻き付き、差し込み穴9と手首Hとの隙間を埋めて、防音ケース本体4内を密閉状態に保つことができる。
【0021】
また、素手で掴む以外に、図4に示されるようにグローブ密閉部材10bは、マイク5を掴むためにグローブ11が配置され、このグローブ11の手首部分を差し込み穴9に固着するために、グローブ11の手首と差し込み穴9の間を密閉状態とするグローブ密着部材10bを介して固着している。具体的には、グローブ密着部材10bは、固めのシリコン素材で、差し込み穴9にグローブ密着部材10bの溝が嵌る形で密着嵌合するが、グローブの表面は、シリコン又はゴム製で、グローブ密着部材10bに接着剤などで固着されている。尚、差し込み穴9と、この手首密閉部材10a及びグローブ密着部材10bは、接着剤などでは接着されておらず、取り外し可能に密着嵌合状態で固着されている。これは、後述するが、差し込み穴に蓋をする際や、特にグローブでの実施例の場合は、防音ケース本体4の開閉構造で開く際に、取り外し可能にすることが望ましいためである。
【0022】
また、このグローブ11を介して、マイク5を掴むためには、特殊な形状で構成されている。図6に示されているように、マイク5を掴む穴が真ん中にあけられており、差し込む手が、右手であっても、左手であっても、常にマイク5を掴めるようになっている。歌唱練習をする利用者が、右利き、左利き関係なく使用できるようにしたものである。
【0023】
防音ケース本体4内に収納したマイク5を所定位置に収納するためのマイク固定部2の一端は、防音ケース本体4の重さを支えるために、防音ケース本体4内に固定され、さらにマイク5とも強固に固定される必要がある。また、マイクグリップの先端半球と、後端半球から空気が抜けるのを阻害しないために、細い幅の留め具(1~2cm程度)が好ましい。しかも強いバネクリップは、幅が必要で女性などに扱いにくいためネジ留めが好ましい。
【0024】
また、マイク5が固定されて、防音ケース本体4内に固定され、その先の一端が防音ケース本体4外に突出部を有し、適宜なマイクスタンドに固定されるマイクスタンド固定部12を有する構成となっている。
【0025】
マイクスタンドを利用する場合には、図7に示されるように、マイクスタンド固定部12を下に向けて、マイクスタンド支柱14に固定して使用するが、マイク5を手で掴んだり、グローブ11で掴む必要がないので、特に素手で掴む場合の構成であると手首密閉部材10aの穴が存在するので、別途密閉蓋(図示せず)などを用意しておく必要がある。この密閉蓋を利用する場合は、手首密閉部材10aを取り外し、あるいはグローブ11の場合は、グローブ密閉部材10bを取り外し、防音ケース本体4内に押し込み、差し込み穴9に直接蓋をできるようにするのが好ましい。
【0026】
また、防音マイクシステム1は、このように、マイクスタンドを利用したり、手でマイク5を掴んだりして利用できる。しかもマイク5を持つ場合は、手は、下からマイク5を支える場合、手を横からマイク5を持つ場合、あるいは、右利き、左利きによって、略三角形状、又は略楕円形状等、全くの円形でない限り、図2正面図に示されるように口あて部6は、鼻と口を密着して覆うために右方向、又は左方向に回転できるようにして構成されている。
【0027】
この回転機構は、口あて部6が、口あて固定板7に固着されて、固定板7が、防音ケース本体4に対して回転可能にしても、口あて部6と固定板7の取り付け部が円形で回転可能な形状にしても良いが、少なくとも口あて部6が、防音ケース本体4に対して回転可能であればその構成は限定されない。
【0028】
さらに、防音ケース本体4は、マイク5を収納したり外したりするために、開閉構造を有するが、図1図2、で確認できるように、下部に蝶番3bと上部にパッチン錠3aが設けられている。但し、図2で確認できるように、防音ケース本体4は、左右対称ではない。上部にマイク固定部2の延長上にマイクスタンド固定部12が位置しているため強度の問題から、パッチン錠3aが存在する開口部は、右側にずれている。右側にずらせる範囲は、防音ケース本体4が、製造過程で図2の右側、左側を別々に成型により製造されるが、製造が許される範囲の角度であれば可能となる。
【0029】
あるいは、図1図2の防音ケース本体4を上部、下部を2分割して、蝶番3bとパッチン錠3aを左右に設けても良く、この場合の実施例において、特にグローブ11の手首部分のグローブ密閉部材10bが取り付けられた実施例の3(請求項3)の場合は、パッチン錠3aを開ける前に、グローブ密閉部材10bを外してからでないと、開けにくいが開閉構造における制約はない。
【0030】
以上、防音マイクシステム1では、防音ケース本体4内には、内部で不自然な反響音が発生しないように、適宜なウレタンなどの吸音材が張り付けられている。
【0031】
また、本発明の防音マイクシステム1の防音ケース本体4は、図1で示されるように中央部を円筒で左右絞った形状で構成したが、開閉構造を構成する蝶番をシンプルなものとするために円筒形にしたものであり、蝶番の取り付け面を平面にできるものであれば、防音ケース本体4を樽型にしても良く。更には、音響特性に影響が無ければ、立方体であっても良く。形状における制約はない。
【0032】
マイク5のコード14は、防音ケース本体4内に収納する際にあらかじめ設けられた、コード排出穴(図示せず)から、突き出せるが、その穴は大き目にあけられており、コードの長さ方向にスリットが有るコードシールド15により、嵌め込みコード排出穴を密閉させている。
【0033】
以上、防音マイクシステム1は、構成されているがこうすることで、図8に示したように、例えば、携帯端末16などから、カラオケ音源を供給し、市販のオーディオインターフェース18に接続し、さらに防音マイクシステム1からのマイク信号をこのオーディオインターフェース18に接続し、イヤホーン19で、聞くことで、静かにどこででもカラオケ演奏も楽しめる。
【0034】
本発明では、いろいろ研究した結果、口あて部6は、鼻まで覆えるものを採用している。これは、歌声は、鼻からも出ていることに着目して、普段歌唱している自然な歌声を集音するためには、防音ケース本体4内に収納されたマイク5に対して、音圧を気にせず、1つのマイクで鼻と口からの両方から集音できる構造が望ましい。
【0035】
尚、防音マイクシステム1における防音ケース本体4の材質は、樹脂や紙製でも良く、特に紙製であればモールド製法による多少厚みのあるものを使用し、軽量で、防音効果も増加させることができる。
【0036】
さらに、自分用のマイク5で、特にダイナミックマイクの場合は、構造上、グリルボウルの先端の半球と、後半の半球に向けて、排気されるようになっていなければ、集音機器としての機能が致命的に失われるものである。
【0037】
このように、本願発明における防音マイクシステムにおいては、防音機能を有効に高めながら、マイク5を有効に機能させ、利用者も内圧などの影響もなく自然な状態で、集音できるように構成している。
【0038】
本発明は、いつも使い慣れている自分のマイクで、簡単にマイクをセットして、どこででも周りを気にせず、静かに歌唱練習を行うことができ、家にこもらなくてはいけない状況下でも大きな声で自然な発声練習ができ、精神衛生上にも優れた、防音マイクシステムを提供できる。
【符号の説明】
【0039】
1…防音マイクシステム
2…マイク固定部
3…開閉構造
3a…パッチン錠
3b…蝶番
4…防音ケース本体
5…マイク
6…口あて部
6a…開口部
7…口あて固定板
8…消音排気口
8a…消音排気口入口
8b…消音排気口出口
9…差し込み穴
10a…手首密閉部材
10b…グローブ密閉部材
11…グローブ
12…マイクスタンド固定部
13…吸音材
14…マイクコード
15…コードシールド
16…マイクスタンド支柱
17…端末装置
18…オーディオインターフェース
19…イヤホーン
H…手首
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9