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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047304
(43)【公開日】2023-04-05
(54)【発明の名称】スノーボードデッキ
(51)【国際特許分類】
   A63C 10/12 20120101AFI20230329BHJP
   A63C 5/00 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
A63C10/12
A63C5/00 C
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022139819
(22)【出願日】2022-09-02
(31)【優先権主張番号】10-2021-0126753
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522350427
【氏名又は名称】キム,サンウ
【氏名又は名称原語表記】KIM,Sang Woo
【住所又は居所原語表記】6-3, Seokso2-gil, Deokjin-gu, Jeonju-si, Jeollabuk-do,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100152180
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 秀人
(72)【発明者】
【氏名】キム,サンウ
(57)【要約】
【課題】ライディング中に倒れたとき、デッキ胴体とブーツの分離によって負傷の危険を最小化できるスノーボードデッキを提供する。
【解決手段】ブーツの両足が固定されるデッキ胴体、デッキ胴体にホール状に形成され、ブーツと磁気力で固定される磁石を備えるバインダーホール、バインダーホールに挿入・締結され、磁石を通じた磁気力で連結される鉄突起を形成するブーツからなり、デッキ胴体は、一定の厚さを有するラウンディング下部ベースと、雪に直接触れる面であるラウンディング下部ベースの両刃に形成されるエッジとを有し、エッジは、ラウンディング下部ベースの胴体と間隔を有して離隔した形態で突出した構造で形成され、デッキ胴体の方向転換及び制動が容易になるように機能し、バインダーホールは、デッキ胴体にホール状に複数個形成されており、ブーツの鉄突起に対応して磁気力で固定されるスノーボードデッキであることを特徴とする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スノーボードデッキ(100)であって、
雪原でのライディングを楽しむためのスノーボード搭乗者が履いたブーツ(130)の両足が位置して固定されるボード(board)形態のデッキ胴体(110)、
前記デッキ胴体(110)にホール状に形成され、スノーボード搭乗者が履いたブーツ(130)と磁気力で固定されるための磁石(121)を備えるバインダーホール(120)、
前記バインダーホール(120)に挿入・締結されて備えられる磁石(121)を通じた磁気力で連結される鉄突起(131)を形成するブーツ(130)からなり、
前記デッキ胴体(110)は、
薄い板材の形態ではない一定の厚さを有するラウンディング下部ベース(111)と、雪に直接触れる面である前記ラウンディング下部ベース(111)の両刃に形成されるエッジ(112)と、を有し、
前記エッジ(112)は、
前記ラウンディング下部ベース(111)の胴体と間隔を有して離隔した形態で突出した構造で形成され、前記デッキ胴体(110)の方向転換及び制動が容易になるように機能し、
前記バインダーホール(120)は、
前記デッキ胴体(110)にホール状に複数個形成されており、スノーボード搭乗者が履いたブーツ(130)の鉄突起(131)に対応して磁気力で固定されることを特徴とする、スノーボードデッキ。
【請求項2】
前記バインダーホール(120)は、
前記ブーツ(130)の鉄突起(131)の配置構造に対応してブーツ(130)ごとに5個、前記デッキ胴体(110)に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のスノーボードデッキ。
【請求項3】
前記磁石(121)は、
前記ブーツ(130)に形成される鉄突起(131)と磁気力で堅固に締結され得るネオジム磁石からなることを特徴とする、請求項2に記載のスノーボードデッキ。
【請求項4】
前記ブーツ(130)は、
前記バインダーホール(120)に挿入される磁石(121)を通じて磁気力で連結される鉄突起(131)を形成し、
前記鉄突起(131)は、
ブーツ(130)にスパイクのように個別に着脱自在に装着されるか、ブーツ(130)の靴底に一体型で固定されることを特徴とする、請求項2に記載のスノーボードデッキ。
【請求項5】
前記スノーボードデッキ(100)は、
スノーボード搭乗者が履いたブーツ(130)が、デッキ胴体(110)に設置したバインダーホール(120)と磁気力で固定された状態でライディング中に倒れたとき、デッキとブーツが分離することで、
デッキとブーツが分離されないことで発生する負傷の危険を最小化できるように機能することを特徴とする、請求項2に記載のスノーボードデッキ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スノーボードデッキに関し、より具体的には、既存の薄い板材の形態ではない一定の厚さを有するラウンディング下部ベース構造と、雪に直接触れる面のラウンディング下部ベース構造と共に、方向転換及び制動を行えるように助ける両刃のエッジ構造とを有するデッキ胴体のバインダーホールに、ネオジム磁石を通じた磁気力で鉄突起を形成するブーツが連結される構造を有するスノーボードデッキに関する。
【背景技術】
【0002】
スノーボードは、スキーに比べてライディングが躍動的であり、高度のテクニックを駆使できるので、近年、若年層で脚光を浴びているスポーツの一つとして位置づけられている。このように人気のあるスノーボードを楽しむためには、デッキ、バインディング、ブーツなどの装備が必要であるが、デッキは、側面から見たとき、上部と下部に大きく分けられ、特に路面と接触する下部をベースと呼ぶ。
【0003】
一般に、スノーボードの胴体は、木、合成樹脂、又は木と合成樹脂の併合によって製作され、素材によって長所及び短所を有するが、いずれの素材を使用する場合にも、胴体のベースにワックスを塗ることによって、水分に対する反発力を増加させ、スピードを向上させる。
【0004】
ところが、デッキは、平らな形状であり、方向を転換したり、ライディングを停止しようとするときに提供できる装置を有していないので、ベースの縁部に沿ってエッジ(edge)が形成された。併せて、既存のスノーボードにおいては、ベースとエッジが平面をなすように形成されるので、制動力を向上させるのに限界が多く、ユーザーが必要に応じて直接チューニングしなければならないという不便さがあった。
【0005】
一般に、ライダーは、自分の足をスノーボードの長さ方向の軸に横切って位置させながら乗り込む。スキーと同様に、ライダーは特殊なブーツを履くが、このブーツは、バインディングメカニズムによってスノーボードに固定されることが一般的である。すなわち、バインディングは、デッキとブーツを固定させ、滑降時の自由な足さばきを妨害する構造であり、このようなデッキとブーツの締結構造は負傷の防止を主要目的とする。
【0006】
図1は、従来のバインディングが設置されたスノーボードデッキの構成を示した図で、図2は、従来の他の一例のバインディングが設置されたスノーボードデッキの構成を示した図である。図1及び図2にそれぞれ示したように、従来のスノーボードデッキ10には、アルパイン及びフリースタイルなどのスノーボーディングの種類によって、ブーツを固定するためのハードバインディング或いはソフトバインディングなどのバインディング20が設置されて使用される。すなわち、スノーボーディングにおいては、ブーツとバインディング20との間の堅固な締結が何よりも重要であり、ブーツとバインディング20との間の締結が容易に行われなければならない。しかし、従来の各バインディング20は、ブーツを固定するための複数の締結具の長さ調節が必要であるので(特許文献1)、初心者又は子供や女性などのライダーがブーツを装着することは難しいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2005-318913公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、既存に提案されていた各方法の前記のような各問題を解決するために提案されたものであって、雪原でのライディングを楽しむためのスノーボード搭乗者が履いたブーツの両足が位置して固定されるボード(board)形態のデッキ胴体と、デッキ胴体にホール状に形成され、スノーボード搭乗者が履いたブーツと磁気力で固定されるための磁石を備えるバインダーホールと、バインダーホールに挿入・締結されて備えられる磁石を通じた磁気力で連結される鉄突起を形成するブーツとを含んで構成されることによって、既存の薄い板材の形態ではない一定の厚さを有するラウンディング下部ベース構造と、雪に直接触れる面であるラウンディング下部ベース構造と共に、方向転換及び制動を行えるように助ける両刃のエッジ構造とを有するデッキ胴体のバインダーホールに、ネオジム磁石を通じた磁気力で鉄突起を形成するブーツが連結され、ライディング中に倒れたとき、デッキ胴体とブーツの分離によって負傷の危険を最小化できるスノーボードデッキを提供することを目的とする。
【0009】
また、本発明は、バインダーホールの磁気力でブーツとデッキの着脱・固定を可能にすることによって、既存のバインディングと異なり、精密な調節がなくてもブーツの締結が容易に行われ、初心者又は子供や女性も容易にブーツを装着・固定して使用できるようにする使用の便宜性及び効率性をさらに向上できるスノーボードデッキを提供することを他の目的とする。
【0010】
さらに、本発明は、既存のスノーボードに比べてデッキ板材の長さが短く、磁気力のバインディング締結構造と、デッキのベースと離隔した形態でエッジが突出形成される構造とを含んで構成されることによって、既存のハードな形態のブーツがソフトに変化可能であり、初心者又は子供も容易にライディングを楽しむことができ、ライディング中に倒れたとき、デッキとブーツが分離されないことから負傷の危険が多かった既存のスノーボードの短所を補完し、エクストリームな滑降の機能と共に方向転換や制動を容易にするスノーボードデッキを提供することを更に他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
前記目的を達成するための本発明の特徴に係るスノーボードデッキは、スノーボードデッキとして、雪原でのライディングを楽しむためのスノーボード搭乗者が履いたブーツの両足が位置して固定されるボード(board)形態のデッキ胴体;前記デッキ胴体にホール状に形成され、スノーボード搭乗者が履いたブーツと磁気力で固定されるための磁石を備えるバインダーホール;及び前記バインダーホールに挿入・締結されて備えられる磁石を通じた磁気力で連結される鉄突起を形成するブーツ;を含むことを構成上の特徴とする。
【0012】
好ましくは、前記デッキ胴体は、薄い板材の形態ではない一定の厚さを有するラウンディング下部ベース;及び雪に直接触れる面である前記ラウンディング下部ベースの両刃に形成されるエッジ;を含み、前記エッジは、前記ラウンディング下部ベースが形成される胴体と間隔を有して離隔した形態で突出した構造で構成され得る。
【0013】
さらに好ましくは、前記エッジは、前記ラウンディング下部ベースの胴体と間隔を有して離隔した形態で突出した構造で形成され、前記デッキ胴体の方向転換及び制動が容易になるように機能することができる。
【0014】
好ましくは、前記バインダーホールは、前記デッキ胴体にホール状に形成され、スノーボード搭乗者が履いたブーツの鉄突起に対応して磁気力で固定されるための複数個で構成され得る。
【0015】
さらに好ましくは、前記バインダーホールは、前記ブーツの鉄突起の配置構造に対応してブーツごとに5個が配置できるように前記デッキ胴体に設置・構成され得る。
【0016】
さらに好ましくは、前記磁石は、前記ブーツに形成される鉄突起と磁気力で堅固に締結され得るネオジム磁石で構成され得る。
【0017】
さらに好ましくは、前記ブーツは、前記バインダーホールに挿入・締結されて備えられる磁石を通じた磁気力で連結される鉄突起を形成し、前記鉄突起は、ブーツにスパイクのように個別的に装着したり、又はブーツの靴底に一体型で付着させる方式で形成され得る。
【0018】
さらに好ましくは、前記スノーボードデッキは、スノーボード搭乗者が履いたブーツが、デッキ胴体に設置したバインダーホールと磁気力で固定された状態でライディング中に倒れたとき、デッキとブーツが分離されないことから発生する負傷の危険を最小化できるように機能することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明で提案しているスノーボードデッキによると、雪原でのライディングを楽しむためのスノーボード搭乗者が履いたブーツの両足が位置して固定されるボード(board)形態のデッキ胴体と、デッキ胴体にホール状に形成され、スノーボード搭乗者が履いたブーツと磁気力で固定されるための磁石を備えるバインダーホールと、バインダーホールに挿入・締結されて備えられる磁石を通じた磁気力で連結される鉄突起を形成するブーツとを含んで構成されることによって、既存の薄い板材の形態ではない一定の厚さを有するラウンディング下部ベース構造と、雪に直接触れる面であるラウンディング下部ベース構造と共に、方向転換及び制動を行えるように助ける両刃のエッジ構造とを有するデッキ胴体のバインダーホールに、ネオジム磁石を通じた磁気力で鉄突起を形成するブーツが連結され、ライディング中に倒れたとき、デッキ胴体とブーツの分離によって負傷の危険を最小化することができる。
【0020】
また、本発明のスノーボードデッキによると、バインダーホールの磁気力でブーツとデッキの着脱・固定を可能にすることによって、既存のバインディングと異なり、精密な調節がなくてもブーツの締結が容易に行われ、初心者又は子供や女性も容易にブーツを装着・固定して使用できるようにする使用の便宜性及び効率性をさらに向上させることができる。
【0021】
さらに、本発明のスノーボードデッキによると、既存のスノーボードに比べてデッキ板材の長さが短く、磁気力のバインディング締結構造と、デッキのベースと離隔した形態でエッジが突出形成される構造とを含んで構成されることによって、既存のハードな形態のブーツがソフトに変化可能であり、初心者又は子供も容易にライディングを楽しむことができ、ライディング中に倒れたとき、デッキとブーツが分離されないことから負傷の危険が多かった既存のスノーボードの短所を補完し、エクストリームな滑降の機能と共に、方向転換や制動を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来のバインディングが設置されたスノーボードデッキの構成を示した図である。
図2】従来の他の一例のバインディングが設置されたスノーボードデッキの構成を示した図である。
図3】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの構成を示した概略的な斜視図である。
図4】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの構成を示した概略的な正面図である。
図5】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの構成を示した概略的な平面図である。
図6】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの他の一例の構成を示した概略的な平面斜視図である。
図7】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの他の一例の構成を示した概略的な底面斜視図である。
図8】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの他の一例の構成を示した概略的な平面図である。
図9】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの他の一例の構成を示した概略的な底面図である。
図10】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの他の一例の構成を示した底面斜視図である。
図11】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキのバインダーホールに挿入され、磁気力で締結されるブーツの概略的な構成を示した図である。
図12】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキのバインダーホールに挿入され、磁気力で締結されるブーツの底面の構成を示した図である。
図13】本発明の一実施例に係るスノーボードデッキのデッキ胴体、バインダーホール及びブーツの構成を示した全体斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付の図面を参照して、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるように好ましい実施例を詳細に説明する。ただし、本発明の好ましい実施例を詳細に説明するにおいて、関連する公知の機能又は構成に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にし得ると判断される場合は、それについての詳細な説明を省略する。また、類似する機能及び作用をする部分に対しては、図面全体にわたって同一の符号を使用する。
【0024】
併せて、明細書全体において、一つの部分が他の部分と「連結」されているとしたとき、これは、「直接連結」されている場合のみならず、その中間に他の素子を挟んで「間接的に連結」されている場合も含む。また、一つの構成要素を「含む」ということは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0025】
図3は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの構成を示した概略的な斜視図で、図4は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの構成を示した概略的な正面図で、図5は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの構成を示した概略的な平面図である。図3乃至図5にそれぞれ示したように、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキ100は、雪原でのライディングを楽しむためのスノーボード搭乗者が履いたブーツ130の両足が位置して固定されるボード(board)形態のデッキ胴体110と、デッキ胴体110にホール状に形成され、スノーボード搭乗者が履いたブーツ130と磁気力で固定されるための磁石121を備えるバインダーホール120と、バインダーホール120に挿入・締結されて備えられる磁石121を通じた磁気力で連結される鉄突起131を形成するブーツ130とを含んで構成され得る。以下では、添付の図面を参照して、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの具体的な構成に対して詳細に説明する。
【0026】
図6は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの他の一例の構成を示した概略的な平面斜視図で、図7は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの他の一例の構成を示した概略的な底面斜視図で、図8は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの他の一例の構成を示した概略的な平面図で、図9は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの他の一例の構成を示した概略的な底面図で、図10は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキの他の一例の構成を示した底面斜視図で、図11は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキのバインダーホールに挿入され、磁気力で締結されるブーツの概略的な構成を示した図で、図12は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキのバインダーホールに挿入され、磁気力で締結されるブーツの底面の構成を示した図で、図13は、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキのデッキ胴体、バインダーホール及びブーツの構成を示した全体斜視図である。
【0027】
デッキ胴体110は、雪原でのライディングを楽しむためのスノーボード搭乗者が履いたブーツ130の両足が位置して固定されるボード(board)形態の構成である。このようなデッキ胴体110は、薄い板材の形態ではない一定の厚さを有するラウンディング下部ベース111と、雪に直接触れる面であるラウンディング下部ベース111の両刃に形成されるエッジ112とを含んで構成され得る。ここで、エッジ112は、ラウンディング下部ベース111が形成される胴体と間隔を有して離隔した形態で突出した構造で構成され得る。すなわち、エッジ112は、デッキの長さ方向にデッキの両側に長く形成される構造である。
【0028】
また、エッジ122は、ラウンディング下部ベース111の胴体と間隔を有して離隔した形態で突出した構造で形成され、デッキ胴体110の方向転換及び制動が容易になるように機能することができる。
【0029】
また、デッキ胴体110には、後述するバインディングホール120が設置され得る複数の貫通ホールが形成される。ここで、デッキ胴体110に形成される各貫通ホールは、ブーツ130に形成される鉄突起131に対応してバインディングホール120が設置できるようにする。
【0030】
バインダーホール120は、デッキ胴体110にホール状に形成され、スノーボード搭乗者が履いたブーツ130と磁力で固定されるための磁石121を備える構成である。このようなバインダーホール120は、デッキ胴体110にホール状に形成され、スノーボード搭乗者が履いたブーツ130の鉄突起131に対応して磁気力で固定されるための複数個で構成され得る。
【0031】
また、バインダーホール120は、後述するブーツ130の鉄突起131の配置構造に対応してブーツ130ごとに5個が配置できるようにデッキ胴体110に設置・構成され得る。ここで、磁石123は、ブーツ130に形成される鉄突起131と磁気力で堅固に締結され得るネオジム磁石で構成され得る。ここで、バインダーホール120は、デッキ自体に形成されたホール(hole)であって、デッキ胴体110に形成したホールにネオジム磁石121をねじ締結し、ウレタン素材で仕上げる形態で構成され得る。
【0032】
ブーツ130は、バインダーホール120に挿入・締結されて備えられる磁石121を通じた磁気力で連結される鉄突起131を形成する構成である。このようなブーツ130は、バインダーホール120に挿入・締結されて備えられる磁石121を通じた磁気力で連結される鉄突起131を形成し、鉄突起131は、ブーツ130にスパイクのように個別的に装着したり、又はブーツ130の靴底に一体型で付着させる方式で形成され得る。ここで、ブーツ130に突起を形成する方式は、特定の方式に限定されなく、多様に具現されるものと理解され得る。すなわち、一例としては、突起板を取り付けたり、ゴルフシューズスパイクのように個別的に装着することもでき、靴底に一体型で付着させることもできる。
【0033】
また、ブーツ130は、雪原でのライディングを楽しむためのスノーボード搭乗者が履いた履物であり、デッキ胴体110に設置されたバインダーホール120と磁気力で締結されるための構成であり、このようなブーツ130には、デッキ胴体110に設置されたバインダーホール120に磁気力で締結されるための複数の鉄突起131が形成されている。ここで、ブーツ130には、底に突出形成された5個の鉄突起131を形成し、5個の鉄突起131は、ブーツ130の前方及び後方にそれぞれ2個ずつ形成され、前方と後方の中間に1個の鉄突起131が形成されるように構成される。
【0034】
このように、雪原でのライディングを楽しむためのスノーボード搭乗者が履いたブーツ130の両足が位置して固定されるボード(board)形態のデッキ胴体110と、デッキ胴体110にホール状に形成され、スノーボード搭乗者が履いたブーツ130と磁気力で固定されるための磁石121を備えるバインダーホール120と、バインダーホール120に挿入・締結されて備えられる磁石121を通じた磁気力で連結される鉄突起131を形成するブーツ130とを含むスノーボードデッキ100は、スノーボード搭乗者が履いたブーツ130がデッキ胴体110に設置したバインダーホール120と磁気力で固定された状態でライディング中に倒れたとき、デッキとブーツが分離されないことから発生する負傷の危険を最小化できるように機能することができる。ここで、スノーボードデッキ100は、デッキ構造と磁力を用いたバインディング機能が適用されるウェイクボードにも適用されるものと理解され得る。
【0035】
また、本発明に係るスノーボードデッキ100は、既存のスノーボードと異なり、デッキ板材の長さが短く、デッキ板材の役割よりは、ブーツとバインディングの連結構造とデッキエッジのR値及び弾性が重要であるので射出形態で製作され得る。このような射出製作により、RIM(Resin Injection Moulding)方式で製作される既存の板型スノーボードに比べて製作単価が節減され得る。また、金属金型を通じた量産体制で素材を多様化し、高い強度の製品を低コストで大量生産し、底辺拡大に寄与することができる。
【0036】
既存のスノーボードは、初期学習期間が長いので、他のスポーツに比べて参入障壁が高い。しかし、本発明に係るデッキ胴体と間隔を有してエッジ終端がさらに突出形成され、方向転換や制動が容易なボード形態は、過去の板材形態のデッキと固定式バインディング構造から脱皮し、初心者も乗りやすいように考案され、これは、新規のスキー及びスノーボード人口を流入させ得る要素になる。本発明に係る技術を通じて、過去のハードな形態のブーツがソフトに変化可能であり(審美性)、初心者又は子供も容易にライディングを楽しむことができ(便宜性)、ライディング中に倒れたとき、デッキとブーツが容易に分離されることから負傷の危険を減少させる(安全性)と同時に、エクストリームな滑降(機能性)を行うことができる。また、過去のスキー以外に注目するほどのライディング器具がなかったとき、スノーボードが新しいスキー場文化を作ったように、初心者のための新しいライディング器具の登場は、新しい市場の底辺拡大の契機になり得る。
【0037】
また、既存のスノーボードの構成は、デッキ、ブーツ、及びバインディングに区分できるが、ブーツに関する出願が全体の48%を占め、バインディングが38%、デッキが14%を占めている。このように、ブーツとバインディングに比べてデッキの出願件数が著しく少ないことは、スノーボードが「一体板型」であるという固定観念に起因している。併せて、既存のスノーボードにおいては、ベースとエッジが平面構造であるので制動力を向上させるのに限界があり、ユーザーが直接チューニングしなければならないという不便さがあった。本発明は、これを解決するために、デッキ胴体と間隔を有してエッジ終端がさらに突出形成され、方向転換や制動が容易なボード形態を提案している。
【0038】
また、従来のバインディングは、デッキとブーツを固定させ、滑降時の自由な足さばきを妨害する構造であり、デッキとブーツの堅固な締結は、負傷の防止及び高速滑降を主要な目的とするが、これは、逆説的にも、面白さ及び自由な滑降を妨害する要素として指摘されてきた。これを克服するために、本発明では、デッキにホールを構成し、ネオジム磁石を挿入し、ブーツにはスパイク突起を形成し、磁気力で自動的に装着して固定できる構造を提案した。これを通じて、既存のバインディングと異なり、精密な調節がなくてもデッキとブーツの締結が容易に行われ、デッキの遠距離離脱を防止するために、サーフボードのようにリーシュ(Leash)を付着させ、トレンディな感性要素をさらに提供できるようになる。
【0039】
上述したように、本発明の一実施例に係るスノーボードデッキは、雪原でのライディングを楽しむためのスノーボード搭乗者が履いたブーツの両足が位置して固定されるボード(board)形態のデッキ胴体と、デッキ胴体にホール状に形成され、スノーボード搭乗者が履いたブーツと磁気力で固定されるための磁石を備えるバインダーホールと、バインダーホールに挿入・締結されて備えられる磁石を通じた磁気力で連結される鉄突起を形成するブーツとを含んで構成されることによって、既存の薄い板材の形態ではない一定の厚さを有するラウンディング下部ベース構造と、雪に直接触れる面であるラウンディング下部ベース構造と共に、方向転換及び制動を行えるように助ける両刃のエッジ構造とを有するデッキ胴体のバインダーホールに、ネオジム磁石を通じた磁気力で鉄突起を形成するブーツが連結され、ライディング中に倒れたとき、デッキ胴体とブーツの分離によって負傷の危険を最小化することができ、特に、バインダーホールの磁気力でブーツとデッキの着脱・固定を可能にすることによって、既存のバインディングと異なり、精密な調節がなくてもブーツの締結が容易に行われ、初心者又は子供や女性も容易にブーツを装着・固定して使用できるようにする使用の便宜性及び効率性をさらに向上させることができる。また、既存のスノーボードに比べてデッキ板材の長さが短く、磁気力のバインディング締結構造と、デッキのベースと離隔した形態でエッジが突出形成される構造とを含んで構成されることによって、既存のハードな形態のブーツがソフトに変化可能であり、初心者又は子供も容易にライディングを楽しむことができ、ライディング中に倒れたとき、デッキとブーツが分離されないことから負傷の危険が多かった既存のスノーボードの短所を補完し、エクストリームな滑降の機能と共に方向転換や制動を容易に行えるようになる。
【0040】
以上説明した本発明は、本発明の属した技術分野で通常の知識を有する者によって多様な変形や応用が可能であり、本発明に係る技術的思想の範囲は、下記の特許請求の範囲によって定められる。
【符号の説明】
【0041】
100 本発明の一実施例に係るスノーボードデッキ
110 デッキ胴体
111 ラウンディング下部ベース
112 エッジ
120 バインダーホール
121 磁石
130 ブーツ
131 鉄突起




図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13