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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047325
(43)【公開日】2023-04-05
(54)【発明の名称】研削ディスクレセプタクル
(51)【国際特許分類】
   B24B 45/00 20060101AFI20230329BHJP
   B24B 55/02 20060101ALI20230329BHJP
【FI】
B24B45/00 Z
B24B55/02 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】21
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022147840
(22)【出願日】2022-09-16
(31)【優先権主張番号】10 2021 124 802.7
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】503019925
【氏名又は名称】フランツ・ハイマー・マシーネンバウ・カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ハイマー,フランツ
【テーマコード(参考)】
3C034
3C047
【Fターム(参考)】
3C034AA08
3C034DD20
3C047FF04
3C047GG01
(57)【要約】
【課題】研削ディスクレセプタクルを提供する。
【解決手段】本発明は、研削ディスクレセプタクルに関する。研削ディスクレセプタクルは、回転対称である中空円筒形レセプタクルメインボディを有する。特にレセプタクルメインボディとの関係において支持されたスルーパイプが、(中空円筒形)レセプタクルメインボディの円筒体バレルから離隔するようにレセプタクルメインボディの空洞内において配設されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
研削ディスクレセプタクルであって、
回転対称である中空円筒形レセプタクルメインボディと、
前記レセプタクルメインボディの円筒体バレルから離隔するように、特に前記レセプタクルメインボディとの関係において支持されるように、前記レセプタクルメインボディの空洞内において配設されたスルーパイプと、
を特徴とする、研削ディスクレセプタクル。
【請求項2】
特に回転対称である前記スルーパイプは、前記レセプタクルボディとの間において同軸状態となるように前記レセプタクルボディ内において配設されていることを特徴とする、請求項1に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項3】
ねじ山、特に前記レセプタクルメインボディ内において配設された特にスルーパイプホルダに対するねじ込みのための外部ねじ山が前記スルーパイプ上の前記スルーパイプの一端上において配設されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項4】
前記レセプタクルメインボディ上において配設されたスルーパイプホルダ、特に前記レセプタクルメインボディに回転的に固定された方式で接続された特に前記レセプタクルメインボディにピンによって固定されたスルーパイプホルダ、を特徴とする、請求項1~3のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項5】
クーラント供給パイプが、前記スルーパイプホルダに接続されている、特にねじ止めされている、及び/又は、スリーブが、前記スルーパイプと前記スルーパイプホルダの間において配設されている、特に封止されるように配設されていることを特徴とする、請求項1~4のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項6】
前記レセプタクルメインボディと間の又は前記レセプタクルメインボディに接続された研削ディスクベアリングとの間の支持のためのクランピングショルダが前記スルーパイプの他端上において配設されていることを特徴とする、請求項1~5のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項7】
前記スルーパイプがこれとの関係において支持されており、前記レセプタクルメインボディ上において支持されている、特に前記レセプタクルメインボディにねじ止め(138)されている、研削ディスクベアリングを特徴とする、請求項1~6のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項8】
前記研削ディスクベアリングは、前記空洞内に開放しており、特に閉鎖ねじを利用して閉鎖され得る、少なくとも1つのフィラーボアを有することを特徴とする、請求項1~7のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項9】
前記クランピングショルダは、外部コーンを有することを特徴とする、請求項1~8のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項10】
前記研削ディスク用の前記研削ディスクベアリングにねじ止めされ得るクランピングフランジを特徴とする、請求項1~9のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項11】
前記クランピングフランジ内の半径方向クーラントスルーボア、及び/又は、前記クランピングフランジを通じて軸方向において延在し、特に閉鎖ねじを利用して閉鎖され得るクーラントボアを特徴とする、請求項1~10のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項12】
前記スルーパイプと前記クランピングフランジの間のインターフェイス上において配設されており、特に封止されているスリーブを特徴とする、請求項1~11のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項13】
前記レセプタクルメインボディの及び/又は前記研削ディスクベアリングの外周面上のバランスねじ用のボア、特にねじが切られたボアを特徴とする、請求項1~12のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項14】
前記スルーパイプが、クーラントパイプ、特に前記空洞との関係において封止されたクーラントパイプ、であることを特徴とする、請求項1~13のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項15】
前記空洞内において配設された少なくとも1つの減衰体を特徴とする、請求項1~14のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項16】
前記少なくとも1つの減衰体が、環状ディスク又はスリーブ、特に前記空洞内において圧入された及び/又はその内部において支持された環状ディスク又はスリーブ、特にプラスチック材料、金属、又はゴムから製造された環状ディスク又はスリーブ、であることを特徴とする、請求項1~15のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項17】
前記少なくとも1つの減衰体が、前記円筒体バレルから及び/又は前記スルーパイプから離隔するように保持された、特にリングを利用して、特にゴム又はプラスチックリングを利用して、離隔するように保持された、特に(重)金属又はプラスチック材料から製造された減衰体であることを特徴とする、請求項1~16のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項18】
前記空洞内において配設された複数の、特に多数の、減衰体を特徴とする、請求項1~17のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項19】
前記複数の又は前記多数の減衰体が、スリーブを利用して軸方向において離隔するように保持され、特にリングを利用して、特にゴム又はプラスチックリングを利用して、前記円筒体バレルから及び/又は前記スルーパイプから離隔するように保持された、環状ディスクであることを特徴とする、請求項1~18のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項20】
減衰材料、特にエラストマー又は(アルミニウム)発泡体、が前記空洞内において内蔵されていることを特徴とする、請求項1~19のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【請求項21】
前記レセプタクルメインボディに一体的に接続されるように又は別個のコンポーネントとして接続されるように、前記レセプタクルメインボディの一端上において配設されたワーキングスピンドル用のインターフェイス、特にHSC又は鋭いコーン、を特徴とする、請求項1~20のいずれか1項に記載の研削ディスクレセプタクル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研削ディスクレセプタクルに関する。
【背景技術】
【0002】
研削は、減法製造方法の1つであり、通常は、ワークピースの高精度機械加工及び最終機械加工の分野において使用されることが知られている。
【0003】
従来の研削方法を使用しては、(例えば、ミリングとの比較において)材料の比較的マイナーな除去しか歴史的に実現され得ないことから、工作機械における所謂高性能ミリングの開発において進歩が実現されている。その結果、従来の研削方法との比較において、いくつかの例においては、100倍~1000倍だけ大きな材料の除去を生成することができる((特許文献1)を参照されたい)。
【0004】
研削プロセスに使用されているのは、それぞれ、研削ディスクレセプタクル内において保持又は受け入れられた研削ツール、或いは、さもなければ、略して研削ディスクのみを装備した工作機械である。過去においては、この目的のために特別な研削機械が使用されてきたが、現在の研削プロセスは、特に大きな且つ重いワークピースの機械加工を要する際には、フライス盤上において相対的に頻繁に実行されている。深く下方に位置しアクセスが困難である平らな面は、このようなフライス盤により、1つのチャッキング動作において機械加工することができる。このための必要条件は、大きな剛性を有する長く突出した研削ディスクレセプタクルである。
【0005】
研削ディスクを受け入れたこのような研削ディスクレセプタクルについては、例えば、(特許文献1)において知られている。
【0006】
このような研削ディスクレセプタクルは、この場合には、回転対称である円筒形のレセプタクルメインボディと、その一端における研削ディスクベアリングと、それぞれ、研削ツール又は研削ディスクがそれを利用して研削ディスクベアリングとクランピングフランジの間において支持されている少なくとも1つのクランピングフランジと、を実質的に有する。
【0007】
レセプタクルメインボディは、研削ディスクレセプタクルと工作機械のワーキング/研削スピンドルの間の接続を確立するインターフェイスをその他端上において有する。
【0008】
これを除いては一体的に構成されたレセプタクルメインボディ内の内側ダクトを経由してワーキングスピンドル近接インターフェイスから研削ディスクベアリングまでクーラントを導くことができる。
【0009】
更には、(特許文献1)の研削ディスクレセプタクルは、レセプタクルメインボディの内部において配設された且つワークピースの研削機械加工によって生成される振動を減衰させるように意図された減衰要素を提供している。
【0010】
(特許文献1)によって記述されているように、特に高性能な研削の際の工作機械のケースにおいて明白であるものなどの高速回転コンポーネントのケースにおいては、工作機械システム内の潜在的な不均衡な質量は、それぞれ、工作機械システム内の又は研削ツール上の非常に大きな振動を実際にもたらす可能性があり、これにより、このような方式で振動する研削ツールを使用することによってワークピースから材料を除去するための試みがいまや実施された場合に、不十分な研削結果を不可避にもたらす。また、最悪のケースにおいては、これは、ツールシステムの損傷又は破壊をもたらす可能性がある。
【0011】
また、(特許文献1)は、高性能な研削の分野において生じ得る大きさの振動が、前記文献において提供されているような減衰要素によっても十分に減衰され得ないことを立証している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】独国実用新案第202017000560号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
従来技術において知られている研削ディスクレセプタクルを改善すること、更には、特に積極的な減衰振る舞いを示す研削ディスクレセプタクルを実現すること、が本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的は、独立請求項の特徴を有する研削ディスクレセプタクルによって実現されている。
【0015】
本発明の有利な変形は、従属請求項の及び以下の説明の主題である。
【0016】
上部、下部、前面、背面、左、又は右のみならず、内側又は外側などの潜在的に使用されている用語は、そうではない旨が明示的に定義されていない限り、慣用的な意味において理解することを要する。半径方向及び軸方向などの用語は、使用されており、異なる方式で明示的に定義されていない範囲において、本明細書において記述されている研削ディスクレセプタクルの、それぞれ、中心軸又は対称軸又は回転軸に、或いは、その部品/コンポーネントに、関係するものとして理解されたい。
【0017】
使用されている場合に、「実質的に(substantially)」という用語は、(最高裁の理解に従って)「実際的にかなり大きな程度に」を意味するものとして理解することができる。従って、製造又は組立の許容範囲又はこれらに類似したものに起因して、意図することなしに(即ち、なんらの機能的な基礎を伴うことなしに)、このようにしてこの用語によって意味されている正確性からの可能な逸脱が生じ得る。
【0018】
研削ディスクレセプタクルは、回転対称である中空円筒形のレセプタクルメインボディを有する。
【0019】
スルーパイプが、(中空円筒形)レセプタクルメインボディの円筒体バレルから離隔するようにレセプタクルメインボディの空洞内において配設されており、特にレセプタクルメインボディとの関係において支持されるように配設されている。
【0020】
スルーパイプは、具体的には、レセプタクルボディに対して回転対称的に及びレセプタクルボディ(或いは、それぞれ、その中心軸/対称軸/回転軸)との関係において同軸状態となるようにレセプタクルボディ内において配設されている。
【0021】
また、スルーパイプがクーラントパイプ、特に、空洞との関係において封止されたクーラントパイプとなっていることが特に好都合である。この結果、クーラント供給システムの一部分としてのそれぞれスルーパイプ又はクーラントパイプは、レセプタクルメインボディの一端(インターフェイスワーキングスピンドル/研削スピンドル)から、レセプタクルメインボディを通じて、レセプタクルメインボディの他端(研削ディスクベアリング/研削ディスク)まで、クーラントを導くことができる。
【0022】
本発明による研削ディスクレセプタクルは、その提供されている構造の結果として複数の有利な効果を統合している。
【0023】
従って、レセプタクルメインボディ及びレセプタクルメインボディの空洞内において配設されているスルーパイプ及びこれから生じる結合部などの、それぞれ、互いに結合され得る又は互いに結合された複数のコンポーネントから構成された前記レセプタクルのモジュラー構造は、減衰効果を有しており、この場合に、これは、結合減衰と呼称され、この場合に、エネルギーは、具体的には、それぞれ、結合部において又はコンポーネントの間のインターフェイスにおいて散逸されている。
【0024】
内側が中空であり、更には研削ディスクレセプタクル内において提供される中空円筒形のレセプタクルメインボディは、(従来の研削ディスクレセプタクルとの比較において)研削ディスクレセプタクルの重量の顕著な低減(約40%)を可能にしている。
【0025】
研削ディスクレセプタクル内においてこちらも更に潜在的に提供可能であるレセプタクルメインボディとの関係における(内側)スルーパイプの支持が、システムの相対的に大きな剛性に結び付いている。
【0026】
要すれば、本発明による研削ディスクレセプタクルは、大きな程度の剛性、小さな重量、及び大きな減衰効果を特徴としている。
【0027】
一変形によれば、ねじ山がスルーパイプの一端において提供されるようになっている。例えば、他端において配設されるように、レセプタクルメインボディを伴う支持をもたらすクランピングショルダを提供することができる。クランピングショルダが、(予め定義可能な円錐角を有する)コーンを有することが特に好都合である(このコーンは、相補的なコーンを有するクランピングショルダ上において支持されている)。
【0028】
従って、スルーパイプが、このようにして長いねじに類似した方式でねじ込まれ得、このようにして前記スルーパイプの軸方向位置が調節/設定され得る際には、その結果、スルーパイプの支持を(無段階方式で)設定することができる。
【0029】
このようなねじ山は、例えば、スルーパイプ上において提供された外部ねじ山(或いは、その上部において提供された内部ねじ山)であってよい。スルーパイプに対するねじ込み用の相補的なねじ山は、レセプタクルメインボディ自体上において、或いは、それぞれ、ホルダ又はスルーパイプホルダなどのコンポーネント上において、或いは、レセプタクルメインボディ内において配設されたインサート(コンポーネント)上において、配設することができる。
【0030】
また、それぞれ、スルーパイプとレセプタクルメインボディ又はコンポーネント/スルーパイプホルダの間のインターフェイスを封止する絶縁をねじ込み場所上において(或いは、その近傍において)提供することができる。クーラントパイプとしてのスルーパイプからレセプタクルメインボディの空洞内へのクーラントの進入を防止することが、このような封止の(更には、後述するようにスルーパイプ上の又はその周りの類似の封止の)のタスクである。
【0031】
それぞれ、スルーパイプにねじ止めされることを要し、レセプタクルメインボディ上において配設されるこのコンポーネント又はスルーパイプホルダは、例えば、(ピンを使用しつつ)レセプタクルメインボディにピン止めされるなどのように、特に、回転的に固定された方式でレセプタクルメインボディに接続することができる。また、ここでは、コンポーネントの間の封止(上記の内容を参照されたい)も提供することができる。
【0032】
また、一変形によれば、例えば、クーラントを供給するように機能するクーラント供給パイプがスルーパイプホルダに接続される、特にねじ止めされる、ように更になっている。また、コンポーネントの間の封止(上記の内容を参照されたい)を提供することも可能であり、これは、好都合であり得る。
【0033】
また、一変形として、スルーパイプとスルーパイプホルダの間において、スリーブが配設される、特に封止された方式で配設される(上記の内容を参照されたい)ようにすることもできる。
【0034】
ここでは、スリーブが(自由にのみ)スルーパイプホルダ内のレセプタクルボア内に軸方向において押し込まれることが好都合であり得るが、その理由は、この方式によれば、スルーパイプが軸方向において調節される際にコンポーネントの自由な軸方向変位が保証されているからである(例えば、ねじ込みを介した支持の設定を参照されたい)。
【0035】
スルーパイプの他端上において提供されており、一変形によれば特に円錐になるように構成されている(言及されている)クランピングショルダは、レセプタクルメインボディとの間の、或いは、レセプタクルメインボディに接続され、(圧力嵌め方式によって)その上部において支持された研削ディスクベアリングなどの別のコンポーネントとの間の、支持のために提供されている。
【0036】
これは、スルーパイプが、レセプタクルメインボディ(自体)上において、又はレセプタクルメインボディに接続されたその他のコンポーネント上において、又は研削ディスクベアリング上において、支持されていることを意味しており、この場合に、前記その他のコンポーネント又は前記研削ディスクベアリングは、例えば、レセプタクルメインボディにねじ止め又はピン止めされており、その結果、これによってレセプタクルメインボディとの関係におけるスルーパイプの支持を(直接的に/介在なしに又は間接的に)実現することができる。
【0037】
コンポーネントの間のインターフェイス/接触面を封止することができる。
【0038】
また、例えば、レセプタクルメインボディにねじ止めされ得るその他のコンポーネント又はツール研削ディスクベアリングも、レセプタクルメインボディと一体的になるように実施するようにすることもできる。また、更には、研削ディスクベアリングが複数部品において構成されるようにすることもできる。
【0039】
研削ディスクベアリングが、(中空円筒形レセプタクルメインボディの)空洞内に開放し、特に閉鎖ねじを利用して閉鎖され得る少なくとも1つのフィラーボアを有することが好都合である。それぞれ、このようなフィラーボアを介して、ダンパ材料又は減衰材料、或いは、例えば、アルミニウム発泡体、エラストマ、及びこれらに類似したもの(これらについては、後のステージにおいても記述されている)などの発泡体などの減衰物質を空洞内に充填することができる。
【0040】
スルーパイプ上におけるクランピングショルダを介した(レセプタクルボディとの関係における)スルーパイプの支持は、例えば、スルーパイプの外周上の外部コーンとしてのものなどのスルーパイプ上の(予め定義可能なコーン角度を有する)対応するコーンを介して好都合な方式で実装するこができる。円錐角は、広い範囲において変化することが可能であり、例えば、約40°~60°の円錐角を有する非常に鋭いコーン、或いは、さもなければ、約5°~20°の円錐角を有する非常に平らなコーンを実装することができる。
【0041】
この例においては、レセプタクルメインボディ上の又はその他の部分上の相補的なカウンタショルダ/カウンタコーン又はグライディングディスクベアリングは、対応する方式によって好都合な方式で提供することを要する。
【0042】
また、研削ディスクベアリングにねじ止めされ得るクランピングフランジが研削ディスクのために提供されることが好都合である。この結果、研削ディスクベアリングとクランピングフランジの間において配設されるように、研削ディスクを支持(保持)することができる。
【0043】
研削ディスクベアリングを通じて軸方向において延在し、クーラントがこれを利用して研削ディスクベアリングを通じて(軸方向において)導かれ得るクーラントボアを研削ディスクベアリング内において好都合な方式で提供することができる。
【0044】
また、更には、クランピングフランジを通じて軸方向において延在し、特に閉鎖ねじを利用して閉鎖され得るクーラントボアをクランピングフランジ内において提供することもできる。
【0045】
また、特にクランピングフランジ内の軸方向クーラントボアからクランピングフランジの外周(外周面)まで延在する半径方向クーラントスルーボアをクランピングフランジ内において提供するようにすることもできる。この結果、クーラントをクランピングフランジを通じて研削ディスクまで導くことができる。
【0046】
また、研削ディスク自体が孔を更に有する場合には、その結果、前記工作機械を積極的に冷却することができる。
【0047】
また、更には、スルーパイプとクランピングフランジの間のインターフェイス上において配設され特に封止された(上記の内容を参照されたい)スリーブを提供することも可能であり、この場合には、前記スリーブは、スルーパイプからクランピングフランジまでの又はクランピングフランジ上のインターフェイスを介したクーラントの密封された転送を提供することができる。
【0048】
システムの不均衡な質量について補償し得るように、バランスねじのためのボアがレセプタクルメインボディ及び/又は研削ディスクベアリングの外周面上において配設されることが更に好都合である。また、(バランスねじ用の)このようなボアは、研削ディスクレセプタクル上のその他の場所において提供することもできる。
【0049】
研削ディスクレセプタクルの減衰は、それぞれ、少なくとも1つの減衰体又は振動質量、特に、それぞれ、複数の又は多数の減衰体又は振動質量、が、それぞれ、研削ディスクレセプタクル上において提供されているという点において更に増大され得る。
【0050】
原理的には、研削ディスクレセプタクル上のこのような減衰体は、それぞれ、形状及び/又は材料及び/又は場所の観点において任意であることが可能であり、或いは、広い範囲において可変であることが可能である。
【0051】
従って、レセプタクルメインボディが本発明に従って中空円筒形パイプとして提供されている場合には、少なくとも1つの減衰体がレセプタクルメインボディの空洞内において配設されることが、特に、且つ、好ましくは、好都合である(或いは、この代わりに、レセプタクルメインボディ上の外部側部も可能であり得る)。
【0052】
ここでは、少なくとも1つの減衰体が、環状ディスク又はスリーブ、特に空洞内に押し込まれた、その内部において保持された、圧入された、及び/又は、支持された環状ディスク又はスリーブ、特に、プラスチック材料、金属(任意選択により、重金属でもあり、従って、例えば、タングステンなどの鋼よりも格段に大きな密度を有する金属)、又はゴムの環状ディスク又はスリーブ、となることが好都合であり得る。
【0053】
また、少なくとも1つの減衰体が、レセプタクルメインボディの空洞内において、特に、リングを利用して、特に、ゴム又はプラスチックリングを利用して、(レセプタクルメインボディの)円筒体バレルから及び/又はスルーパイプから、離隔するように保持されている減衰体となるようにすることも可能であり、この場合に、前記減衰体は、特に、重金属又はプラスチック材料から製造されている。
【0054】
また、空洞内において配設された複数の、特に、多数の、減衰体が提供されることが特に好都合であり得る。
【0055】
また、一変形として、この例においては、それぞれ、複数の又は多数の減衰体が、スリーブを利用して軸方向において離隔するように保持され、特に、リングを利用して、特に、ゴム又はプラスチックリングを利用して、(レセプタクルメインボディの)円筒体バレルから又はスルーパイプから離隔するように保持された、環状ディスクとなるようにすることもできる。
【0056】
また、それぞれ、複数の又は多数の減衰体が、互いに上下に直接的に支持している環状ディスク(「積層体(形成)」)となるようにすることもできる。
【0057】
また、(既に言及されている)減衰材料、特に、エラストマ又は(アルミニウム)発泡体、は、空洞内において内蔵することができる。
【0058】
ワーキング/研削スピンドルに対する装着の場合には、研削ディスクレセプタクルが、例えば、HSC又は鋭いコーンなどの研削スピンドル用のインターフェイスを提供していることが好都合である。但し、その他の標準化されていない接続可能性/インターフェイスを使用することもできる。インターフェイスは、ここでは、レセプタクルメインボディの一端上において一体的に配設することが可能であり、或いは、レセプタクルメインボディ上において別個のコンポーネントとして配設することもできる。また、インターフェイス自体も、一体的に、或いは、その部分用の複数の部品として、実施することができる。
【0059】
本発明の有利な実施形態に関する以上において付与されている説明は、いくつかのケースにおいては、個々の従属請求項においてグループとして一緒に再現される多数の特徴を含んでいる。但し、これらの特徴は、好都合な方式で個々に検討することも可能であり、その他の有意な組み合わせを形成するように組み合わせることもできる。
【0060】
いくつかの用語が、説明において及び/又は特許請求項において、それぞれのケースにおいて、単数形において又は数量詞との組み合わせにおいて使用されている場合にも、本発明の範囲をこれらの用語の観点において単数形又は個々の数量詞に限定するという意図は存在していない。更には、「1つの(a)」及び「1つの(an)」という用語は、数量詞として解釈してはならず、不定冠詞として解釈されたい。
【0061】
本発明の上述のプロパティ、特徴、及び利点、並びに、これらが実現される方式は、図面/図との関連において更に詳細に説明される本発明の例示用の実施形態に関する以下の説明との関連において、更にクリアになり非常に理解可能となろう(同一の部分/コンポーネント及び機能は、図面/図においては同一の参照符号を有する)。
【0062】
例示用の実施形態は、本発明を説明するように機能しており、本発明を、本明細書において示されている機能的特徴との関係においてさえも、特徴の組み合わせに限定するものではない。また、更には、これを目的として、任意の例示用の実施形態の適切な特徴は、明示的に単独で検討することも可能であり、例示用の実施形態から除去することも可能であり、別の例示用の実施形態を補完するために別の例示用の実施形態内において内蔵することも可能であり、及び/又は、請求項の任意のものと組み合わせることもできる。
【0063】
図面は、以下のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0064】
図1】本発明の一実施形態による研削ディスクレセプタクルを示す。
図1a】レセプタクルメインボディへの研削ディスクベアリングのねじ込みを有する、図1による本発明の実施形態による研削ディスクレセプタクルの一断片を示す。
図2】本発明による一実施形態による研削ディスクレセプタクルを示す。
図3】本発明による一実施形態による研削ディスクレセプタクルを示す。
図4】本発明による一実施形態による研削ディスクレセプタクルを示す。
図5】本発明による一実施形態による研削ディスクレセプタクルを示す。
図6】本発明による一実施形態による研削ディスクレセプタクルを示す。
図7】本発明による一実施形態による研削ディスクレセプタクルを示す。
図8】本発明による一実施形態による研削ディスクレセプタクルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0065】
-(モジュラー型)研削ディスクレセプタクル(図1図8
図1aによる一断片の図を有する)図1は、それぞれ、モジュラー型の又は複数部品の研削ディスクレセプタクル2を示している。
【0066】
この研削ディスクレセプタクル2は、(円筒体バレル8を有する)実質的に回転対称である中空円筒形のレセプタクルメインボディ4を有する。
【0067】
研削ディスクベアリング36が、ねじ138を利用してレセプタクルメインボディ4にねじ止めされるように、このレセプタクルメインボディ4の一端上において配設されている(図1aを参照されたい。図1aは、研削ディスクベアリング36及びレセプタクルメインボディ4のねじ込み136を示す、異なる(長手方向)セクションにおいて研削ディスクレセプタクル2のカバー近接断片を示している)。図1に示されているように、研削ディスク48は、前記研削ディスクベアリング36上において又はこれに対して圧接状態において位置するように研削ディスクベアリング36とクランピングフランジ46の間において支持(保持)されている。
【0068】
カバー90がクランピングフランジ46にねじ止めされており(92)、この場合に、前記カバー90は、中心においてクランピングフランジ46を通じて軸方向14において延在するクーラントボア54をカバーしている。
【0069】
また、図1に示されているように、クランピングフランジ46は、中心軸14のクーラントボア54からクランピングフランジ46の外部側部114まで半径方向16において外側に向かって延在する半径方向16において延在するクーラントボア50を提供している。
【0070】
カバー側においてクランピングフランジ46を通じて軸方向14において中心において延在するクーラントボア54は、閉鎖ねじ52を利用して閉鎖されている。
【0071】
クランピングフランジ46と研削ディスクベアリング36の間の研削ディスク48の支持は、長いねじ94を利用したクランピングフランジ46と研削ディスクベアリング36のねじ込みを介して生じており、この場合に、長いねじ94は、クランピングフランジ46内のスルーボア96を通じて研削ディスクベアリング36内の所謂フィラーボア40(これを目的としては、以下を参照されたい)であるボア40内のねじ山98内に延在している(そこでねじ止めされている)。
【0072】
例えば、(任意選択として示されている)エラストマ又は(アルミニウム)発泡体80などの減衰材料をこれらのフィラーボア40を介して(中空円筒形)レセプタクルメインボディの空洞6内に充填することが可能であり、これらのフィラーボア40は、図1にも示されているように、閉鎖ねじ38を利用して閉鎖することができる。
【0073】
また、図1に示されているように、バランスねじ(62、図示されてはいない)用の異なるボア60、特にねじが切られたボア、が、レセプタクルメインボディ4及び研削ディスクベアリング36の外周面64上において内蔵されている。
【0074】
スルーパイプ10、この場合には、クーラントパイプ10、が、レセプタクルメインボディ4との間において(中心軸/対称軸/回転軸12の観点において)同軸状態になるように、中空円筒形レセプタクルメインボディ4内において配設されており、この場合に、カバーに近接した前記スルーパイプ10は、(研削ディスクベアリングとの関係において)環状封止66によって封止されるように、研削ディスクベアリング36内のスルーボア100内において保持(支持)されている(詳細については、以下を参照されたい)。
【0075】
図1に示されているように、クーラントパイプ10は、そのカバー近接端部において、例えば、約50°などの予め定義可能な円錐角44を有し、研削ディスクベアリング36のスルーボア100内の相補的なクランピングショルダ88との関係において支持された(外部コーン42を形成する)円錐クランピングショルダ34を提供している。
【0076】
また、このクーラントパイプ10及び研削ディスクベアリング36の支持は、フランジ102を介してレセプタクルメインボディ4にねじ止め(138)された研削ディスクベアリング36が、支持されるようにレセプタクルメインボディ4のカバー近接端部側104に対して圧接状態において又はその上部において位置する又はレセプタクルメインボディ4のカバー近接端部側104においてこれに対して圧接状態において引っ張られるという効果を有しており、従って、クーラントパイプ10は、最終的には、レセプタクルメインボディ4との関係において支持されており、これは、大きな程度の剛性をシステムに付与している。
【0077】
環状封止140が研削ディスクレセプタクル36とレセプタクルメインボディ4の間の接触エリアを封止している。
【0078】
(それぞれ、クーラントパイプ10及び研削ディスクベアリング36、又はクーラントパイプ10及びレセプタクルメインボディ4)の支持のためのクランピング力(の印加)は、クーラントパイプ10の他端におけるねじ込み20を利用して発生している。
【0079】
これを目的として、クーラントパイプ10は、そこで(他端上において)、レセプタクルメインボディ4(詳細については、以下を参照されたい)に回転的に固定された方式で接続されたスルーパイプホルダ22の内部ねじ山86内において係合し、これにより、クーラントパイプ10が、スルーパイプホルダ22内に、更に詳しくは、(カバーに近接したその上部において)スルーパイプホルダ22を通じてスルーボア116内に、ねじ止めされる(ねじ込み20)ことが可能である、外部ねじ山18を提供している。軸方向のねじの移動が(無段階方式で)与圧を決定している。
【0080】
また、クーラントパイプ10とスルーパイプホルダ22の間の(環状封止66の形態における)封止66が、クーラントパイプ10とスルーパイプホルダ22の間のねじ込みの領域内において提供されている。
【0081】
図1に示されているように、研削ディスクベアリング36の内部において位置するクーラントパイプ10とクランピングフランジ22の間のインターフェイス56におけるカバー近傍のクーラントパイプ10内において、スリーブ58が、更にクーラントパイプ10内において挿入されており(前記スリーブ58は、また、クーラントパイプ10との関係においても封止されている(66))、この場合に、前記スリーブ58の他端は、クランピングフランジ46の軸方向のクーラントボア54内において受け入れられている(また、ここで封止されている66)。
【0082】
図1に示されているように、クーラントパイプ10内において、カバー近接端部とは対向していない端部において、スリーブ30が、デテント110までクーラントパイプ10内に更に挿入されており(また、前記スリーブ30は、クーラントパイプ(10)との関係において封止されている(32))、この場合に、前記スリーブ30の他端は、スルーパイプホルダ22を通じてスルーボア116内において挿入されているが、この場合には、最大軸方向ねじ移動を保証するように軸方向において自由な状態にある。また、この場合には、スリーブ30とスルーパイプホルダ22の間の封止32が提供されている。
【0083】
また、図1に示されているように、スルーパイプホルダ22は、その上部において配設されたショルダ106を介して、レセプタクルメインボディ4の内部の(カウンタ)ショルダ108上において支持されている。ピン24がスルーパイプホルダ22の捩れを防止している。
【0084】
図1は、カバー近接端部とは対向していないスルーパイプホルダ22の端部上のクーラント供給パイプ26が、スリーブ112を介してねじ止めされるようにスルーパイプホルダに(封止された方式32で)接続されていることを更に示している。
【0085】
この場合にはHSC82であるインターフェイス82が、レセプタクルメインボディ4上のレセプタクルメインボディ4の、研削ディスク近接端部である、他端において(一体的に)配設されており、この場合に、前記インターフェイス82は、研削ディスクレセプタクル4と工作機械のワーキングスピンドル/研削スピンドル(84、図示されてはいない)の間の接続を確立している(図8を参照されたい。この場合には、また、レセプタクルメインボディ4と一体的であるインターフェイス82を別個のコンポーネント82によって実施することが可能であることが強調表示されており、この場合に、これは、任意選択により、レセプタクルメインボディ4にピン136を利用して回転的に固定された方式で接続されている)。
【0086】
クーラントは、クーラント供給パイプ26、スルーパイプホルダ22内のスルーボア116、カバー近接サイドには対向していないその上部のスリーブ30、クーラントパイプ10、カバー近接スリーブ58、及び軸方向スルーボア/クーラントボア54及び半径方向クーラントボア50を有するクランピングフランジ46を介して研削ディスク48まで供給することができる。研削ディスク48内の孔(明らかではない)は、クーラントが研削ディスク48に進入することを許容することができる。研削ディスクレセプタクル4内の又はその上部のコンポーネント上の記述されている封止(32、66)は、それぞれ、空洞6内へのクーラントの任意の進入を防止している。
【0087】
或いは、この代わりに、又はこれに加えて、研削ディスク48の外側からのクーラントは、研削ディスクベアリング36及び/又はクランピングフランジ46内の半径方向ボア(図示されてはいない)を通じてガイドすることもできる。
【0088】
図2図8には、図1において示されており、以上において記述されている研削ディスクレセプタクル2の変更及び/又は変形された実施形態が示されている。
【0089】
研削ディスクレセプタクル2のこれらの(図2図8の)実施形態は、実質的に図1の(記述されている)研削ディスクレセプタクル2に対応していることから、図2図8の更なる研削ディスクレセプタクル2のケースにおける同一の機能的に等価なコンポーネントの説明の反復は、以下の説明においてこれを省略することとする。以下においては、(図2図8の)変更及び変形のみを視覚化することとする。
【0090】
図2は、研削ディスクレセプタクル2がその減衰振る舞いの観点において更なる減衰要素68によって改善される方式について研削ディスクレセプタクル2を示している。
【0091】
図2に示されているように、(積層体の方式で互いに上下に配設された)環状ディスク70の形態における多数の減衰要素68が、レセプタクルメインボディ4の円筒体バレル8の内部において位置している。
【0092】
これらの環状ディスク70は、レセプタクルメインボディ4の円筒体バレル8内のその外周120を介して、レセプタクルメインボディ4及びスルーパイプ/クーラントパイプ10との間において同軸状態において圧入されており、(レセプタクルメインボディ4内の空洞6内において)スルーパイプホルダ22と研削ディスクベアリング36の間の軸方向14の全体長に実質的に跨って延在している。
【0093】
環状ディスク70の内周径122は、スルーパイプホルダ22の外周径126に実質的に対応しており、(前記環状ディスク70がスルーパイプホルダ22上において着座していない場合に)クーラントパイプ10の外周124からの半径方向間隔72を許容している(図2を参照されたい)。
【0094】
図3は、研削ディスクレセプタクル2がその減衰振る舞いの観点において別の更なる減衰要素68によって改善される方式について研削ディスクレセプタクル2を示している。
【0095】
図3に示されているように、スリーブ70の形態における減衰要素68が、レセプタクルメインボディ4の円筒体バレル8の内部において位置している。
【0096】
このスリーブ70は、レセプタクルメインボディ4の円筒体バレル8内のその外周120を介してレセプタクルメインボディ4及びスルーパイプ/クーラントパイプ10との間において同軸状態において圧入され、(レセプタクルメインボディ4内の空洞6内において)スルーパイプホルダ22と研削ディスクベアリング36の間の軸方向14の全体長に実質的に跨って延在している。また、前記スリーブ70は、研削ディスクベアリング36を利用してレセプタクルメインボディ4の空洞6内において軸方向において支持することもできる。
【0097】
スリーブ70の壁厚さ128は、クーラントパイプ10の外周124からの半径方向間隔72が構成されるように、薄い壁となるように構成されている。
【0098】
図4は、この場合にも、研削ディスクレセプタクル2がその減衰振る舞いの観点においてその他の更なる減衰要素68によって改善される方式について研削ディスクレセプタクル2を示している。
【0099】
図4に示されているように、環状ディスク70の形態における2つの減衰要素68がレセプタクルメインボディ4の円筒体バレル8の内部において位置している。
【0100】
これらの環状ディスク70は、半径方向間隔72において前記環状ディスク70の外周120上において配設された(ゴム)リング74を介してレセプタクルメインボディ4及びスルーパイプ/クーラントパイプ10との間において同軸状態においてレセプタクルメインボディ4の円筒体バレル8内において保持されており、特に相互軸方向間隔78を有するようにレセプタクルメインボディ4の研削ディスクベアリング近接端部上において(軸方向14において)保持されている。
【0101】
従って、環状ディスク70の内周径122がスルーパイプ10の外周径126超である場合には、環状ディスク70は、クーラントパイプ10の外周124からの半径方向間隔72をも許容している。
【0102】
図5は、このケースにおいて、研削ディスクレセプタクル2がその減衰振る舞いの観点において更なる減衰要素68によって改善される方式について研削ディスクレセプタクル2を示している。
【0103】
図5に示されているように、この場合にも略してスリーブ70とのみ呼称されるスリーブ形状のボディ70の形態における減衰要素68がレセプタクルメインボディ4の円筒体バレル8の内部において位置している。
【0104】
このスリーブ70は、半径方向間隔72において前記スリーブ70の外周120上の2つの軸方向において離隔した場所において配設された(ゴム)リング74を介して、レセプタクルメインボディ4及びスルーパイプ/クーラントパイプ10との間において同軸状態においてレセプタクルメインボディ4の円筒体バレル8内において保持されている。
【0105】
スリーブ70の内周径122は、スルーパイプ10の外周径126よりもわずかに大きく、この結果、スリーブ70は、クーラントパイプ10上に押し付けられ得る。
【0106】
スリーブ70は、スルーパイプホルダ22と研削ディスクベアリング36の間の軸方向の全体長上において軸方向において延在しているが、両端部において、それぞれのケースにおいて、スルーパイプホルダ22及び研削ディスクベアリング36との関係においてクリアランスを有することができる。
【0107】
図6は、研削ディスクレセプタクル2がその減衰振る舞いの観点においてこのケースにおいては2つである更なる減衰要素68によって改善される方式について研削ディスクレセプタクル2を示している。
【0108】
図6に示されているように、このケースにおいては、環状ディスク70の形態における2つの減衰要素68がレセプタクルメインボディ4の円筒体バレル8の内部において位置している。
【0109】
これらの環状ディスク70は、半径方向間隔72において前記環状ディスク70の内周130上において配設された(ゴム)リング74を介してレセプタクルメインボディ4及びスルーパイプ/クーラントパイプ10との間における同軸状態においてクーラントパイプ10上において保持されている。
【0110】
従って、環状ディスク70の外周径132が、それぞれ、レセプタクルメインボディ4の又はレセプタクルメインボディ4の円筒体バレル8の内周径134よりも小さい場合には、環状ディスク70は、レセプタクルメインボディ4からの半径方向間隔72をも許容している。
【0111】
2つの環状ディスク70は、前記環状ディスク70の間において及びこれらに隣接して配設されたスリーブ76を利用して(軸方向間隔78を介して)定位置において軸方向において保持され、それぞれ、スルーパイプホルダ22と研削ディスクベアリング36の間においてクーラントパイプ上に押し付けられており、或いは、その上部において配設されている。
【0112】
図7は、このケースにおいては、クーラントパイプ10とレセプタクルメインボディ4の間の、それぞれ、変更されたクランピング接点又はクランピング面を有する研削ディスクレセプタクル2を示している(レセプタクルメインボディ4との間のスルーパイプ10の介在のない直接的な支持)。
【0113】
これは、レセプタクルメインボディ4内へのクーラントパイプ10の支持メカニズムの力の流れが、研削ディスクベアリング36を介して発生せず、介在なしに且つ直接的にクーラントパイプ10からレセプタクルメインボディ4に発生することを意味している。
【0114】
図7に示されているように、クーラントパイプ10は、これを目的として、そのカバー近接端部において、ここでは、例えば、約15°である、(平らな外部コーン42を形成する)予め定義可能な円錐角44を有する円錐クランピングショルダ34を提供しており、この場合に、前記クランピングショルダ34は、このケースにおいては、レセプタクルメインボディ4上において相補的なクランピングショルダ88との関係において支持されている。
【0115】
従って、一方におけるクーラントパイプ10と他方におけるクランピングフランジ22の間のスリーブ58は、研削ディスクベアリング36内のボア100を通じてガイドされ、第1封止66を利用してそこで封止されており、この場合に、このケースにおける前記ボア100は、円筒形であり、なんらのショルダ/コーンをも有していない。また、スリーブ58は、第2封止66を利用してクーラントパイプ10との関係において封止されている。
【0116】
図8は、上述のようにレセプタクルメインボディ4と一体的に構成されたインターフェイス82が別個のコンポーネント82によっても実施され得ることを強調表示している。
【0117】
図8に示されているように、別個のインターフェイス82は、ここでは、回転的に固定された方式により、ピン136によってレセプタクルメインボディ4に接続されている。
【0118】
従って、インターフェイス82が別個のコンポーネントとして提供されている場合には、インターフェイス82の実施形態であるインターフェイス上において一体的にスルーパイプホルダ22を提供することも可能となり(図示されていない)、別個のインターフェイス82の結果として分離可能であるレセプタクルメインボディ4は、十分なアクセス可能性を保証しており、これは、研削ディスクレセプタクル2の製造及び組立のために必要とされている。
【0119】
以上、好ましい例示用の実施形態を使用して本発明について相対的に詳細に図示及び記述したが、本発明は、開示されている例によって限定されるものではなく、本発明の保護の範囲を逸脱することなしにその他の変形をこれから導出することができる。
【符号の説明】
【0120】
参照符号のリスト
2 研削ディスクレセプタクル
4 レセプタクルメインボディ
6 空洞
8 円筒体バレル
10 スルーパイプ、クーラントパイプ
12 中心軸/対称軸/回転軸
14 軸方向の、軸方向
16 半径方向の、半径方向
18 (外部)ねじ山
20 ねじ込み
22 スルーパイプホルダ
24 ピン、ピン止め
26 クーラント供給パイプ
28 ねじ止め、ねじ込み
30 スリーブ
32 封止
34 クランピングショルダ
36 研削ディスクベアリング
38 閉鎖ねじ
40 フィラーボア
42 (外部)コーン
44 円錐角
46 クランピングフランジ
48 研削ディスク
50 半径方向クーラントボア
52 閉鎖ねじ
54 (軸方向において延在する)クーラントボア
56 インターフェイス(スルーパイプ/クランピングフランジ)
58 スリーブ
60 (バランスねじ用の)ボア
62 バランスねじ(図示されてはいない)
64 外周面
66 封止、絶縁(クーラントパイプ)、環状封止
68 減衰体、減衰/振動質量
70 環状ディスク、スリーブ
72 (半径方向)間隔、(半径方向)離隔
74 リング
76 スリーブ
78 (軸方向)間隔、(軸方向)離隔
80 減衰材料、エラストマ、(アルミニウム)発泡体
82 インターフェイス、HSC、鋭いコーン
84 グランディングスピンドル(図示されてはいない)
86 (18/20用の)内部ねじ
88 (相補的な)クランピングショルダ
90 カバー
92 (カバー用の)ねじ込み
94 長いねじ
96 (スルー)ボア
98 ねじ山
100 (研削ベアリング内の)スルーボア
102 フランジ
104 レセプタクルメインボディのカバー近接端部側
106 (スルーパイプホルダ上の)ショルダ
108 (106用)(カウンタ)ショルダ
110 デテント
112 スリーブ
114 外部側
116 スルーボア
120 外周
122 (70の)内周径
124 外周
126 (22又は10の)外周径
128 壁厚さ
130 内周
132 (70の)外周径
134 (4/8の)内周径
136 ピン
138 ねじ
140 環状封止
図1
図1a
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【外国語明細書】