(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047329
(43)【公開日】2023-04-05
(54)【発明の名称】測位方法、装置、機器、システム、媒体および自動運転車両
(51)【国際特許分類】
G06T 7/70 20170101AFI20230329BHJP
G06T 7/246 20170101ALI20230329BHJP
G01C 21/30 20060101ALI20230329BHJP
G01C 21/04 20060101ALI20230329BHJP
G01S 17/89 20200101ALI20230329BHJP
【FI】
G06T7/70 Z
G06T7/246
G01C21/30
G01C21/04
G01S17/89
【審査請求】有
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022148852
(22)【出願日】2022-09-20
(31)【優先権主張番号】202111122142.1
(32)【優先日】2021-09-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】514322098
【氏名又は名称】ベイジン バイドゥ ネットコム サイエンス テクノロジー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Beijing Baidu Netcom Science Technology Co., Ltd.
【住所又は居所原語表記】2/F Baidu Campus, No.10, Shangdi 10th Street, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】付 向宇
(72)【発明者】
【氏名】万 国偉
(72)【発明者】
【氏名】周 尭
(72)【発明者】
【氏名】彭 亮
【テーマコード(参考)】
2F129
5J084
5L096
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
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2F129CC15
2F129CC31
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2F129HH20
5J084AA04
5J084AB20
5J084AC02
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5J084AC08
5J084CA31
5J084CA70
5L096BA04
5L096FA09
5L096FA69
5L096FA76
5L096HA01
5L096HA11
5L096JA11
(57)【要約】
【課題】本開示は、測位方法、装置、機器、システム、媒体および自動運転車両を提供し、測位技術分野に関し、特に、自動運転および人工知能技術に関し、クラウドコンピューティングに適用できる。
【解決手段】具体的な実現形態として、測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定し、現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントから現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択し、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定する。本開示の技術によれば、GPS無しまたはGPS信号が弱い走行環境で、測位待ち端末に対する精確な測位を実現することができる。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、前記現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび前記現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定することと、
前記現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、前記参照キーポイントから前記現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択することと、
前記ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、前記測位待ち端末の現在のポーズデータを確定することとを含む、
測位方法。
【請求項2】
前記ポイントクラウド分布特徴は、グローバルポイントクラウド分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、前記参照キーポイントから前記現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択することは、
前記現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴および前記参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記グローバル測位地図の参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを選択することと、
前記ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および前記現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントから前記ターゲットキーポイントを選択することとを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記現在のキーポイントおよび前記参照キーポイントを含むキーポイントのポイントクラウドデータに基づき、各前記キーポイントの対応するポイントクラウドフレームにおけるキーポイント間分布特徴を確定することと、
前記キーポイント間分布特徴および前記グローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴を確定することと、および/または、
前記キーポイント間分布特徴および前記ローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記キーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴を確定することとを更に含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴および前記参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記グローバル測位地図の参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを選択することは、
前記現在のキーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴および前記参照キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記グローバル測位地図の参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを選択することを含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および前記現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントから前記ターゲットキーポイントを選択することは、
前記ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴および前記現在のキーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントから前記ターゲットキーポイントを選択することを含む、
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴および前記参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記グローバル測位地図の参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを選択することは、
前記現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴および前記グローバル測位地図における各参照フレームのポイントクラウドのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、現フレームのポイントクラウドおよび参照フレームのポイントクラウドをクラスタリングし、前記参照フレームのポイントクラウドから前記現フレームのポイントクラウドのカテゴリに一致する候補フレームのポイントクラウドを選択することと、
前記現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴から前記候補フレームのポイントクラウドの参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴までの距離に基づき、前記候補フレームのポイントクラウドから前記現フレームのポイントクラウドに近い前記ターゲットフレームのポイントクラウドを選択することとを含む、
請求項3に記載の方法。
【請求項8】
前記ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、前記測位待ち端末の現在のポーズデータを確定することは、
前記ターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および前記現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記現在のキーポイントと前記ターゲットキーポイントとの相対ポーズデータを確定することと、
前記ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータおよび前記相対ポーズデータに基づき、前記測位待ち端末の現在のポーズデータを確定することとを含む、
請求項2から7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記ターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および前記現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記現在のキーポイントと前記ターゲットキーポイントとの相対ポーズデータを確定することは、
各現在のキーポイントに対し、該現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および対応するターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、該現在のキーポイントと対応するターゲットキーポイントとの空間オフセットデータを確定することと、
前記空間オフセットデータに基づき、対応する現在のキーポイントに対して空間位置修正を行うことと、
修正された前記現在のキーポイントのポイントクラウドデータおよび対応するターゲットキーポイントのポイントクラウドデータに基づき、前記相対ポーズデータを確定することとを含む、
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、前記現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび前記現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定することは、
前記現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントを抽出することと、
前記現フレームのポイントクラウドデータにおける異なる現在のキーポイント間の相対位置関係に基づき、前記現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴を確定することと、
各現在のキーポイントが属する近傍内の隣接する収集ポイント間の相対位置関係に基づき、該現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴を確定することとを含む、
請求項2から9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、前記現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび前記現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定するためのポイントクラウド分布特徴確定モジュールと、
前記現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、前記参照キーポイントから前記現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択するためのターゲットキーポイント選択モジュールと、
前記ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、前記測位待ち端末の現在のポーズデータを確定するための現在ポーズデータ確定モジュールとを備える、
測位装置。
【請求項12】
前記ポイントクラウド分布特徴は、グローバルポイントクラウド分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴を含む、
請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記ターゲットキーポイント選択モジュールは、
前記現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴および前記参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記グローバル測位地図の参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを選択するためのターゲットフレームポイントクラウド選択ユニットと、
前記ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および前記現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントから前記ターゲットキーポイントを選択するためのターゲットキーポイント選択ユニットとを備える、
請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記ターゲットキーポイント選択モジュールは、
前記現在のキーポイントおよび前記参照キーポイントを含むキーポイントのポイントクラウドデータに基づき、各前記キーポイントの対応するポイントクラウドフレームにおけるキーポイント間分布特徴を確定するためのキーポイント間分布特徴確定ユニットと、
前記キーポイント間分布特徴および前記グローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴を確定するためのグローバル特徴融合ユニット、および/または、
前記キーポイント間分布特徴および前記ローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記キーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴を確定するためのローカル特徴融合ユニットとを更に備える、
請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記ターゲットフレームポイントクラウド選択ユニットは、
前記現在のキーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴および前記参照キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記グローバル測位地図の参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを選択するためのターゲットフレームポイントクラウド選択サブユニットを備える、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記ターゲットキーポイント選択ユニットは、
前記ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴および前記現在のキーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントから前記ターゲットキーポイントを選択するためのターゲットキーポイント選択サブユニットを備える、
請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記ターゲットフレームポイントクラウド選択サブユニットは、
前記現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴および前記グローバル測位地図における各参照フレームのポイントクラウドのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、現フレームのポイントクラウドおよび参照フレームのポイントクラウドをクラスタリングし、前記参照フレームのポイントクラウドから前記現フレームのポイントクラウドのカテゴリに一致する候補フレームのポイントクラウドを選択するための候補フレームポイントクラウド選択従属ユニットと、
前記現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴から前記候補フレームのポイントクラウドの参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴までの距離に基づき、前記候補フレームのポイントクラウドから前記現フレームのポイントクラウドに近い前記ターゲットフレームのポイントクラウドを選択するためのターゲットフレームポイントクラウド選択従属ユニットとを備える、
請求項15に記載の装置。
【請求項18】
前記現在ポーズデータ確定モジュールは、
前記ターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および前記現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、前記現在のキーポイントと前記ターゲットキーポイントとの相対ポーズデータを確定するための相対ポーズデータ確定ユニットと、
前記ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータおよび前記相対ポーズデータに基づき、前記測位待ち端末の現在のポーズデータを確定するための現在ポーズデータ確定ユニットとを備える、
請求項12に記載の装置。
【請求項19】
前記相対ポーズデータ確定ユニットは、
各現在のキーポイントに対し、該現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および対応するターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、該現在のキーポイントと対応するターゲットキーポイントとの空間オフセットデータを確定するための空間オフセットデータ確定サブユニットと、
前記空間オフセットデータに基づき、対応する現在のキーポイントに対して空間位置修正を行うための空間ポーズ修正サブユニットと、
修正された前記現在のキーポイントのポイントクラウドデータおよび対応するターゲットキーポイントのポイントクラウドデータに基づき、前記相対ポーズデータを確定するための相対ポーズデータ確定サブユニットとを備える、
請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記ポイントクラウド分布特徴確定モジュールは、
前記現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントを抽出するための現在キーポイント抽出ユニットと、
前記現フレームのポイントクラウドデータにおける異なる現在のキーポイント間の相対位置関係に基づき、前記現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴を確定するためのグローバル特徴確定ユニットと、
各現在のキーポイントが属する近傍内の隣接する収集ポイント間の相対位置関係に基づき、該現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴を確定するためのローカル特徴確定ユニットとを備える、
請求項12から19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
少なくとも1つのプロセッサと、
前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されたメモリとを備える電子機器であって、
前記メモリには、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、
前記命令は、前記少なくとも1つのプロセッサが請求項1から9のいずれか1項に記載の測位方法を実行可能であるように、前記少なくとも1つのプロセッサにより実行される、
電子機器。
【請求項22】
コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記コンピュータ命令は、請求項1から9のいずれか1項に記載の測位方法をコンピュータに実行させることに用いられる、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項23】
プロセッサにより実行されると、請求項1に記載の測位方法のステップを実現する、
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、測位技術分野に関し、特に、自動運転および人工知能技術に関し、クラウドコンピューティングに適用でき、具体的には、測位方法、装置、機器、システム、媒体および自動運転車両に関する。
【背景技術】
【0002】
自動運転技術は、人工知能、ビジュアルコンピューティング、レーダー、監視装置および全地球測位システム(Global Positioning System、GPS)等の協働に依存し、コンピュータに人間による能動的な操作無しにモバイル端末の走行過程を自動的に制御させる。
【0003】
モバイル端末は、通常、自身にインストールされたセンサシステムに依存して道路環境を感知し、経路計画およびクルーズ等を自動的に行い、制御過程にデータサポートを提供し、走行の安全性を確保する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、測位がGPSに依存しない測位方法、装置、機器、システム、媒体および自動運転車両を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一態様によれば、
測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定することと、
現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントから現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択することと、
ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定することとを含む、
測位方法を提供する。
【0006】
本開示の別の態様によれば、
少なくとも1つのプロセッサと、
少なくとも1つのプロセッサに通信接続されたメモリとを備える電子機器であって、
メモリには、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、
命令は、少なくとも1つのプロセッサが本開示の実施例に係るいずれかの測位方法を実行可能であるように、少なくとも1つのプロセッサにより実行される、
電子機器を更に提供する。
【0007】
本開示の別の態様によれば、
自身が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定し、現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴をクラウドサーバに送信する測位待ち端末と、
現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントから現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択するクラウドサーバとを備え、
測位待ち端末とクラウドサーバが通信接続され、
クラウドサーバは、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定し、現在のポーズデータを測位待ち端末にフィードバックする、
測位システムを更に提供する。
【0008】
本開示の別の態様によれば、
コンピュータ命令が記憶された非一時的なコンピュータ可読記憶媒体であって、
コンピュータ命令は、本開示の実施例に係るいずれかの測位方法をコンピュータに実行させることに用いられる、
非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を更に提供する。
【0009】
本開示の別の態様によれば、
本開示の実施例に係るいずれかの電子機器を備える自動運転車両を更に提供する。
【発明の効果】
【0010】
本開示の技術によれば、GPS無しまたはGPS信号が弱い走行環境で、測位待ち端末に対する精確な測位を実現することができる。
【0011】
本発明に記載された内容は、本開示の実施例のキーとなるまたは重要な特徴を標識するためのものではなく、本開示の範囲を限定するものでもないことが理解されるべきである。本開示の他の特徴は、以下の明細書により容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図面は本形態をより良く理解するためのものであり、本開示を限定するものではない。
【0013】
【
図1A】本開示の実施例に係る測位方法のフローチャートである。
【
図1B】本開示の実施例に係る測位ネットワークの構造図である。
【
図1C】本開示の実施例に係る測位システムの構造図である。
【
図1D】本開示の実施例に係る測位システムのアーキテクチャ図である。
【
図2A】本開示の実施例に係る別の測位方法のフローチャートである。
【
図2B】本開示の実施例に係るポイントクラウドデータ前処理ネットワークの構造図である。
【
図2C】本開示の実施例に係る特徴抽出ネットワークの構造図である。
【
図2D】本開示の実施例に係るキーポイントペアネットワークの構造図である。
【
図2E】本開示の実施例に係る別の特徴抽出ネットワークの構造図である。
【
図3A】本開示の実施例に係る別の測位方法のフローチャートである。
【
図3B】本開示の実施例に係る別のキーポイントペアネットワークの構造図である。
【
図4A】本開示の実施例に係る別の測位方法のフローチャートである。
【
図4B】本開示の実施例に係る別のキーポイントペアネットワークの構造図である。
【
図5】本開示の実施例に係る測位装置の構造図である。
【
図6】本開示の実施例の測位方法を実現するための電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照しながら本開示の例示的な実施例について説明する。ここで、理解の便宜上、本開示の実施例に係る様々な細かい内容まで含まれているが、例示的なものに過ぎないと理解すべきである。従って、当業者であれば理解するであろうが、本開示の範囲および主旨から逸脱しない限り、ここで説明する実施例に対して様々な変更や修正を行うことができる。同様に、以下の説明において、公知されている機能および構造の説明は、明確且つ簡潔にするために省略している。
【0015】
本開示に係る各測位方法および測位装置は、走行環境における測位待ち端末を測位する場合に適用され、特に、走行環境でGPS信号が弱い場合または遮蔽された場合に測位を行う場合に適用される。本開示に係る測位方法は、測位装置により実行することができ、該測位装置は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアで実現でき、且つ、具体的に電子機器に構成され、該電子機器は、測位待ち端末および/または測位待ち端末に関連する他のコンピューティングデバイス、例えば、クラウドサーバであってもよい。例示的には、測位待ち端末は、車両またはロボット等であってもよい。特に、測位待ち端末は、自動運転車両であってもよい。
【0016】
以下、まず、本開示に係る各測位方法について詳細に説明する。
【0017】
図1Aに示す測位方法を参照し、以下のステップを含む。
【0018】
S101において、測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定する。
【0019】
ここで、現フレームのポイントクラウドデータは、測位待ち端末が現在時刻に収集した1フレームのポイントクラウドデータを表す。ここで、ポイントクラウドデータは、収集装置によって確定された幾何学的位置情報を含んでもよいし、色情報(RGB)または反射強度情報(Intensity)等を含んでもよい。
【0020】
ここで、現在のキーポイントは、現フレームのポイントクラウド内の、収集領域の環境状況を反映できるサンプリングポイントを表す。現在のキーポイントの数は、少なくとも1つであってもよく、通常、複数である。ポイントクラウド分布特徴は、ある現在のキーポイントと現フレームのポイントクラウド内の他の収集ポイントとの相対位置関係を表す。
【0021】
好ましくは、ポイントクラウド分布特徴は、あるキーポイントと所属のポイントクラウドフレームにおける他のキーポイントとの間の相対位置関係を表すためのグローバルポイントクラウド分布特徴を含んでもよい。
【0022】
好ましくは、ポイントクラウド分布特徴は、あるキーポイントと所属のポイントクラウドフレームにおける近傍内の隣接する収集ポイントとの相対位置関係を表すためのローカルポイントクラウド分布特徴を含んでもよい。
【0023】
ここで、キーポイントの隣接する収集ポイントは、該キーポイントが属するポイントクラウドフレームにおける、該キーポイントが位置する近傍範囲内の他の収集ポイントとして理解できる。ここで、近傍範囲は、技術者が必要または経験値に応じて確定することができる。例えば、近傍範囲は、キーポイントを中心とし、所定の長さを半径とする幾何学的領域(例えば、円形領域)であってもよい。ここで、所定の長さは、必要または大量の試験に応じて確定でき、例えば、2mであってもよい。
【0024】
ポイントクラウド分布特徴を異なる相対位置関係を表す分布特徴データに細分化することにより、ポイントクラウド分布特徴の豊富さを向上させ、現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントの有効性および正確性の向上に寄与し、現在のポーズデータ確定結果の精度の向上に寄与することが理解できる。
【0025】
S102において、現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントから現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択する。
【0026】
ここで、グローバル測位地図は、測位待ち端末の走行環境で収集された少なくとも1つの参照フレームのポイントクラウドデータに基づいて構築された環境地図と理解できる。各参照フレームのポイントクラウドデータに対し、該参照フレームのポイントクラウドデータに基づいて参照キーポイントおよび参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴を確定する。
【0027】
例示的には、現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴とグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴とをマッチングし、マッチング結果に応じ、参照キーポイントから現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択する。
【0028】
S103において、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定する。
【0029】
ここで、参照ポーズデータは、ターゲットキーポイントが属する参照フレームのポイントクラウドに対応する収集過程のポーズデータを表すことに用いられる。
【0030】
グローバル測位地図から現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを確定することにより、グローバル測位地図におけるターゲットキーポイントが属する参照フレームのポイントクラウドに対応する参照ポーズデータを、測位待ち端末の現在のポーズデータの確定根拠とすることができることが理解できる。
【0031】
例示的には、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータを、直接測位待ち端末の現在のポーズデータとすることができる。
【0032】
なお、現在のキーポイントとターゲットキーポイントとが完全に一致することができない場合が存在する可能性があり、即ち、現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの間に一定のマッチング偏差が存在するため、現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの間の偏差情况を確定することもできる。偏差状況に応じ、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータを調整し、調整結果に応じ、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定する。
【0033】
1つの好ましい実施例において、上記測位方法は、人工知能技術における機械学習モデルまたは深層学習モデルに基づいて実現される。
図1Bに示す測位ネットワークを参照し、ポイントクラウドデータ前処理ネットワークと、キーポイントペアネットワークと、ポーズデータ確定ネットワークとを含む。ここで、ポイントクラウドデータ前処理ネットワークは、測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定することに用いられ、キーポイントペアネットワークは、現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントから現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択することに用いられ、ポーズデータ確定ネットワークは、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定することに用いられる。ここで、上記各ポイントクラウドデータ前処理ネットワーク、キーポイントペアネットワークおよびポーズデータ確定ネットワークは、それぞれ少なくとも1つの機械学習モデルまたは深層学習モデルの組み合わせに基づいて得ることができ、各ネットワークが対応する機能を実現できることを確保すれば良く、本開示は、各ネットワークの具体的なネットワーク構造を何ら限定するものではない。
【0034】
本開示の実施例は、測位待ち端末の現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を導入し、グローバル測位地図で現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを探すことにより、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づいて測位待ち端末のポーズデータを確定し、GPSデータに依存する必要がなく、GPSが遮蔽されたまたはGPS信号が弱い場合にも端末の測位を依然として実現することができ、測位方法の汎用性を向上させる。
【0035】
なお、本開示の実施例は、測位方法を実現する実行主体は、測位待ち端末の計算能力に対する要求を低減するために、測位待ち端末自体であってもよいし、測位待ち端末に関連する他のコンピューティングデバイスであってもよい。1つの好ましい実施例において、計算リソースの均等配分を実現するために、測位待ち端末と少なくとも1つの他のコンピューティングデバイスとをインタラクションすることにより現在のポーズデータの確定を行うこともできる。
【0036】
図1Cに示す測位システムを参照し、測位待ち端末10とクラウドサーバ20とを備える。ここで、測位待ち端末10とクラウドサーバ20との間は通信接続されている。本開示は、具体的な通信方式および/または通信ネットワークを何ら限定するものではない。
【0037】
ここで、測位待ち端末10は、自身の走行環境における現フレームのポイントクラウドデータを収集し、現フレームのポイントクラウドデータに基づき、端末データを確定し、ここで、端末データは、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を含み、端末データをクラウドサーバ20に送信する。
【0038】
クラウドサーバ20は、現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントから現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択し、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定し、現在のポーズデータを測位待ち端末10にフィードバックする。ここで、現在のポーズデータの確定操作は、本開示の他の実施例の記述を参照することができ、本開示はここで説明を省略する。
【0039】
具体的には、
図1Dに示す測位システムのアーキテクチャ図を参照する。測位待ち端末に端末アプリケーション層が設けられ、クラウドサーバにクラウドアルゴリズム層およびクラウドデータ層が設けられ、測位待ち端末とクラウドサーバとの間にネットワークサービス層が設けられ、データ伝送を行う。ここで、端末アプリケーション層は、測位待ち端末が収集した現フレームのポイントクラウドデータに基づき、端末データを確定し、ネットワークサービス層を介してクラウドアルゴリズム層に該端末データを伝送することに用いられ、クラウドデータ層は、グローバル測位地図における各参照フレームのポイントクラウドに対応する参照キーポイントおよび参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴を記憶し、現在のポーズデータの確定にデータサポートを提供することに用いられ、クラウドアルゴリズム層は、クラウドデータ層により提供されたデータおよび測位待ち端末に設けられた端末アプリケーション層から送信された端末データに基づき、現在のポーズデータの確定を行い、ネットワークサービス層を介して測位待ち端末の端末アプリケーション層に現在のポーズデータを伝送し、現フレームのポイントクラウドデータに基づく測位過程を完了することに用いられる。
【0040】
測位待ち端末により現フレームのポイントクラウドデータの前処理を行い、現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を含む端末データを取得し、端末データをクラウドサーバに送信して現在のポーズデータの確定を行うことが理解できる。測位待ち端末がクラウドサーバのみに端末データを伝送するため、現フレームのポイントクラウドデータにおける無関係なデータの伝送による帯域幅リソースの無駄を減少する。それとともに、現在のポーズデータの確定過程をクラウドサーバで実現し、測位待ち端末のデータ演算量を減少させ、測位待ち端末のデータ処理能力に対する要求を低減し、測位待ち端末のハードウェアコストの投入を減少する。また、クラウドサーバにより現在のポーズデータの確定を行うため、測位待ち端末で、グローバル測位地図、グローバル測位地図に関連する各参照フレームのポイントクラウドデータに対応する参照キーポイント、および参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴の確定を行う必要がなく、測位待ち端末のデータ記憶能力に対する要求を低減する。
【0041】
上記各技術案を基に、本開示は、1つの好ましい実施例を更に提供する。該好ましい実施例において、ターゲットキーポイントの選択操作を最適化して改良する。本実施例で詳しく説明されていない部分は、前述した実施例の記述を参照することができ、ここで説明を省略する。
【0042】
図2Aに示す測位方法を参照し、以下のステップを含む。
【0043】
S201において、測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定し、ここで、ポイントクラウド分布特徴は、グローバルポイントクラウド分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴を含む。
【0044】
例示的には、現フレームのポイントクラウドデータに対してキーポイント抽出を行い、現在のキーポイントを取得し、現在のキーポイントのポイントクラウドデータおよび現フレームのポイントクラウドデータに基づき、グローバルポイントクラウド分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴を確定する。
【0045】
具体的には、
図2Bに示すポイントクラウドデータ前処理ネットワークの構造模式図を参照する。ここで、ポイントクラウドデータ前処理ネットワークは、キーポイント抽出ネットワークおよび特徴抽出ネットワークを含む。ここで、キーポイント抽出ネットワークは、現フレームのポイントクラウドデータに対してキーポイント抽出を行い、現在のキーポイントを取得することに用いられ、特徴抽出ネットワークは、現在のキーポイントのポイントクラウドデータおよび現フレームのポイントクラウドデータに対して記述特徴抽出を行い、グローバルポイントクラウド分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴を取得することに用いられる。
【0046】
1つの好ましい実施例において、現フレームのポイントクラウドデータをキーポイント抽出ネットワークに入力し、現フレームのポイントクラウドから現在のキーポイントを選択することができる。ここで、キーポイント抽出ネットワークは、機械学習モデルに基づいて実現することができ、本開示は、関わる機械学習モデルのネットワーク構造および具体的な数を何ら限定するものではない。
【0047】
1つの好ましい実施例において、現フレームのポイントクラウドデータにおける異なる現在のキーポイント間の相対位置関係に基づき、現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴を確定し、各現在のキーポイントが属する近傍内の隣接する収集ポイント間の相対位置関係に基づき、現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴を確定する。ここで、グローバルポイントクラウド分布特徴は、現フレームのポイントクラウドデータに対応し、ローカルポイントクラウド分布特徴は、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントに対応する。即ち、現フレームのポイントクラウドデータに1グループのグローバルポイントクラウド分布特徴が存在し、現フレームのポイントクラウドデータにおける各現在のキーポイントに、1グループのローカルポイントクラウド分布特徴が存在する。
【0048】
現フレームのポイントクラウドにおける現在のキーポイントを抽出することにより、比較的疎な現在のキーポイントにより、現フレームのポイントクラウドで表された形状を記述してまとめることにより、後続のデータ演算量を減少するとともに、無効な収集ポイントによる演算量の上昇を回避し、それとともに、異常な収集ポイントが後続ターゲットキーポイントのマッチング過程に与える干渉を回避し、ターゲットキーポイント確定結果の正確性の向上に寄与することが理解できる。現フレームのポイントクラウドデータにおける異なる現在のキーポイント間の相対位置関係によりグローバルポイントクラウド分布特徴の確定を行い、異なる現在のキーポイントの現在のポイントクラウドデータにおけるポイントクラウド分布状況を知ることができ、現フレームのポイントクラウドのグローバルな視点から、現在のキーポイントの位置情報を記述することができる。現フレームのポイントクラウドデータにおける各現在のキーポイントと近傍内の隣接する収集ポイントとの間の相対位置関係によりローカルポイントクラウド分布特徴の確定を行い、該現在のキーポイントと近傍内の隣接する収集ポイントとの間のポイントクラウド分布状況を知ることができ、該現在のキーポイントから現フレームのポイントクラウドのローカル範囲内で該現在のキーポイントの位置情報を記述することができる。
【0049】
なお、
図2Bは、同様にグローバル測位地図における各参照フレームのポイントクラウドの参照キーポイントの抽出、および参照フレームのポイントクラウドデータに基づいて参照キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴およびグローバルポイントクラウド分布特徴を確定する過程にも適用され、前述した現フレームのポイントクラウドの代わりに参照フレームのポイントクラウドを採用し、前述した現フレームのポイントクラウドデータの代わりに参照フレームのポイントクラウドデータを採用し、現在のキーポイントの代わりに参照キーポイントを採用すれば良い。
【0050】
グローバル測位地図における参照フレームのポイントクラウドの参照キーポイントの抽出および参照キーポイントのポイントクラウド分布特徴の確定は、
図2Bの方式で実現することに限定されない。
【0051】
計算しやすいために、グローバル測位地図における各参照フレームのポイントクラウドデータの参照キーポイント、参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴、およびローカルポイントクラウド分布特徴を予め記憶し、リアルタイムな測位時に探して使用すれば良い。
【0052】
図2Cに示す特徴抽出ネットワークの構造模式図を参照する。ここで、特徴抽出ネットワークは、ローカル特徴抽出サブネットワークおよびグローバル特徴抽出サブネットワークを含む。ここで、ローカル特徴抽出サブネットワークおよびグローバル特徴抽出サブネットワークは、それぞれニューラルネットワークモデルで実現することができる。ローカル特徴抽出サブネットワークおよびグローバル特徴抽出サブネットワークのネットワーク構造は、同じであってもよいし、異なってもよく、本開示は、両者の具体的なネットワーク構造を何ら限定するものではない。
【0053】
1つの具体的な実現形態において、ポイントクラウドデータにおけるキーポイントのポイントクラウドデータ(N×4、ここで、Nは現在のキーポイントの数である)をグローバル特徴抽出サブネットワークに入力し、ポイントクラウドフレームにおける異なるキーポイント間の相対位置関係に基づき、キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴(1×128)を確定する。ここで、グローバル特徴抽出サブネットワークは、PointNetモジュールで実現することができる。
【0054】
1つの具体的な実現形態において、ポイントクラウドデータに基づき、各キーポイントの隣接する収集ポイントを確定し、各キーポイントに対応する近傍のポイントクラウドデータ(N×K×4、ここで、Kは隣接する収集ポイントの数である)を確定し、近傍のポイントクラウドデータをローカル特徴抽出サブネットワークに入力し、各キーポイントが属する近傍内の隣接する収集ポイント間の相対位置関係に基づき、該キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴(N×32)を確定する。ここで、ローカル特徴抽出サブネットワークは、PointNetモジュールで実現することができる。
【0055】
1つの好ましい実現形態において、特徴抽出ネットワークは、ローカルポイントクラウド分布特徴を次元上昇処理し、ローカルポイントクラウド分布特徴(N×128)を更新するためのデコードサブネットワークを含んでもよい。
【0056】
なお、上記各ポイントクラウド分布特徴の特徴次元(例えば、32、128等)および隣接する収集ポイントの数Kは、技術者が必要または大量の試験に応じて調整することができ、本開示の内容を具体的に限定するものとして理解すべきではない。
【0057】
なお、
図2Cに示す特徴抽出ネットワークは、現フレームのポイントクラウドデータへの処理に使用でき、対応する前述したキーポイントは、現フレームのポイントクラウドにおける現在のキーポイントであり、これにより、現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴を取得する。もちろん、
図2Cの特徴抽出ネットワークは、グローバル測位地図における各参照フレームのポイントクラウドの参照フレームのポイントクラウドデータへの処理にも使用でき、対応する前述したキーポイントは、参照フレームのポイントクラウドにおける参照キーポイントであり、これにより、参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴を取得する。ここで、異なるフレームポイントクラウドデータにおけるキーポイントの数は、同じであってもよいし、異なってもよい。演算しやすいために、通常、現フレームのポイントクラウドデータの現在のキーポイントの数を、各参照フレームのポイントクラウドデータにおける参照キーポイントの数と同じ数値に設定する。
【0058】
リアルタイムの測位過程のデータ演算量を減少するために、グローバル測位地図の参照キーポイントの抽出および参照キーポイントのポイントクラウド分布特徴の確定は、測位方法を実行する前に独立して確定し、確定結果を予め記憶して使用に備えることができる。
【0059】
S202において、現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴および参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、グローバル測位地図の参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを選択する。
【0060】
S203において、ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントからターゲットキーポイントを選択する。
【0061】
例示的には、グローバルポイントクラウド分布特徴により、グローバル測位地図における参照フレームのポイントクラウドを最初に選別し、現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを取得する。ターゲットフレームのポイントクラウドの確定により、現在のキーポイントにマッチングする範囲を、グローバル測位地図における全量の参照キーポイントからターゲットフレームのポイントクラウドにおける参照キーポイントに縮小し、ターゲットキーポイントのマッチング過程のデータ演算量を減少させ、更にターゲットキーポイントのマッチング効率を向上させるとともに、ターゲットキーポイントマッチング結果の精度の向上にも寄与する。
【0062】
具体的には、
図2Dに示すキーポイントペアネットワークの構造模式図を参照する。該キーポイントレジストレーションネットワークは、ポイントクラウドフレーム識別ネットワークおよび一致性レジストレーションネットワークを含む。ここで、ポイントクラウドフレーム識別ネットワークは、グローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、グローバル測位地図における参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを識別し、現在のキーポイントのレジストレーション範囲を縮小することに用いられ、一致性レジストレーションネットワークは、ローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントから現在のキーポイントとの一致性が良好なターゲットキーポイントを選択することに用いられる。ここで、ポイントクラウドフレーム識別ネットワークおよび一致性レジストレーションネットワークは、機械学習モデルまたは深層学習モデルで実現することができ、本開示は、ポイントクラウドフレーム識別ネットワークおよび一致性レジストレーションネットワークの具体的なネットワーク構造を何ら限定するものではない。
【0063】
1つの具体的な実現形態において、直接現フレームのポイントクラウドのグローバルポイントクラウド分布特徴とグローバル測位地図における各参照フレームのポイントクラウドのグローバルポイントクラウド分布特徴とを共にポイントクラウドフレーム識別ネットワークに入力し、現フレームのポイントクラウドにマッチングする少なくとも1つの参照フレームのポイントクラウドをターゲットフレームのポイントクラウドとして取得する。
【0064】
1つの具体的な実現形態において、ターゲットフレームのポイントクラウドにおける各参照キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴と現フレームのポイントクラウドにおける各現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴とを共に一致性レジストレーションネットワークに入力し、参照フレームのポイントクラウドの各参照キーポイントにおける現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを取得する。
【0065】
上記各技術案を基に、キーポイントペアネットワークの入力データの特徴次元を更に豊富にし、ターゲットフレームのポイントクラウドおよびターゲットキーポイントマッチング結果の精度を高めることができる。
【0066】
例示的には、キーポイントのポイントクラウドデータに基づき、各キーポイントの対応するポイントクラウドフレームにおけるキーポイント間分布特徴を確定し、ここで、キーポイントは、現在のキーポイントおよび参照キーポイントを含み、キーポイント間分布特徴およびグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴を確定する。
【0067】
ここで、あるキーポイントに対するキーポイント間分布特徴は、キーポイントが属するポイントクラウドフレームにおける該キーポイントと他のキーポイントとの間の相対位置関係を表すことに用いられる。各キーポイントにいずれもキーポイント間分布特徴が対応しているため、該キーポイントが属するポイントクラウドフレームに対応するキーポイント間分布特徴は、グローバルポイントクラウド分布特徴と比べ、担持している特徴情報がより豊富で、ターゲットフレームのポイントクラウド確定結果の精度の向上に寄与することが理解できる。
【0068】
具体的には、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントに対し、現在のキーポイントのポイントクラウドデータに基づき、各現在のキーポイントの現フレームのポイントクラウドにおけるキーポイント間分布特徴を確定し、該現在のキーポイントのキーポイント間分布特徴および現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、現在のキーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴を確定し、現在のキーポイントのキーポイント間分布特徴および現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、現在のキーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴を確定する。参照フレームのポイントクラウドデータにおける参照キーポイントに対し、参照キーポイントのポイントクラウドデータに基づき、各参照キーポイントの参照フレームのポイントクラウドにおけるキーポイント間分布特徴を確定し、該参照キーポイントのキーポイント間分布特徴および参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴を確定し、参照キーポイントのキーポイント間分布特徴および参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴を確定する。
【0069】
それに対応し、現在のキーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴および参照キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、グローバル測位地図の参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを選択する。
【0070】
融合グローバルポイントクラウド分布特徴に担持された特徴情報がより豊富であるため、グローバルポイントクラウド分布特徴の代わりに融合グローバルポイントクラウド分布特徴を採用してターゲットフレームのポイントクラウドの選択を行い、選択結果の精度を向上させ、現在のキーポイントがターゲットキーポイントのマッチングを行う時のマッチング範囲の縮小に寄与し、ターゲットキーポイントの確定効率および確定結果の精度を向上に寄与することが理解できる。
【0071】
例示的には、キーポイントのポイントクラウドデータに基づき、各キーポイントの対応するポイントクラウドフレームにおけるキーポイント間分布特徴を確定し、ここで、キーポイントは、現在のキーポイントおよび参照キーポイントを含み、キーポイント間分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、キーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴を確定する。
【0072】
ここで、あるキーポイントに対するキーポイント間分布特徴は、キーポイントが属するポイントクラウドフレームにおける該キーポイントと他のキーポイントとの間の相対位置関係を表すことに用いられ、キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に、該キーポイントと隣接する収集ポイントとの間の相対位置関係が担持されている。従って、キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴とキーポイント間分布特徴とを融合させることにより、キーポイントと所属のポイントクラウドフレームにおける他の収集ポイントとの間の相対位置関係を豊富にすることができ、ターゲットキーポイント確定結果の精度の向上に寄与する。
【0073】
具体的には、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントに対し、現在のキーポイントのポイントクラウドデータに基づき、各現在のキーポイントの現フレームのポイントクラウドにおけるキーポイント間分布特徴を確定し、該現在のキーポイントのキーポイント間分布特徴および現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、現在のキーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴を確定し、現在のキーポイントのキーポイント間分布特徴および現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、現在のキーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴を確定する。参照フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントに対し、参照キーポイントのポイントクラウドデータに基づき、各参照キーポイントの参照フレームのポイントクラウドにおけるキーポイント間分布特徴を確定し、該参照キーポイントのキーポイント間分布特徴および参照キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴を確定し、参照キーポイントのキーポイント間分布特徴および参照キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴を確定する。
【0074】
それに対応し、ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴および現在のキーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントからターゲットキーポイントを選択する。
【0075】
融合ローカルポイントクラウド分布特徴に担持された特徴情報がより豊富であるため、ローカルポイントクラウド分布特徴の代わりに融合ローカルポイントクラウド分布特徴を採用してターゲットキーポイントの選択を行い、選択されたターゲットキーポイントの精度を向上させ、現在のポーズデータ確定結果の精度の向上に寄与することが理解できる。
【0076】
図2Eに示す特徴抽出ネットワークの構造模式図を参照する。該特徴抽出ネットワークは、
図2Cに示す特徴抽出ネットワークを基に、キーポイントのポイントクラウドデータに基づいてキーポイント間分布特徴の確定を行うためのキーポイント間特徴抽出サブネットワークを追加する。キーポイント間特徴抽出サブネットワークのネットワーク構造は、機械学習モデルまたは深層学習モデルに基づいて実現することができ、本開示は、その具体的なネットワーク構造を何ら限定するものではない。
【0077】
1つの具体的な実現形態において、ポイントクラウドデータにおけるキーポイントのポイントクラウドデータ(N×4)をキーポイント間特徴抽出サブネットワークに入力し、異なるキーポイント間の相対位置関係に基づき、各キーポイントと他のキーポイントとの間の分布特徴を確定し、キーポイント間分布特徴(N×128)を取得する。ここで、キーポイント間特徴抽出サブネットワークは、ニューラルネットワークに基づいて実現することができる。
【0078】
ローカルポイントクラウド分布特徴(N×128)に対し、直接ローカルポイントクラウド分布特徴とキーポイント間分布特徴(N×128)とをスティッチングして融合し、融合ローカルポイントクラウド分布特徴(N×256)を取得することができる。グローバルポイントクラウド分布特徴(1×128)およびキーポイント間分布特徴(N×128)に対し、まず、キーポイント間分布特徴(N×128)をプール化処理してプール化結果(1×128)を取得し、プール化結果(1×128)とグローバルポイントクラウド分布特徴(1×128)とをスティッチングして融合し、融合グローバルポイントクラウド分布特徴(1×256)を取得することができる。本開示は、プール化処理過程に使用されるプール化関数を何ら限定するものではなく、例えば、最大のプール化等を使用してもよい。
【0079】
なお、
図2Eに示す特徴抽出ネットワークは、現フレームのポイントクラウドデータへの処理に使用でき、それに対応し、前述したキーポイントは、現フレームのポイントクラウドにおける現在のキーポイントであり、これにより、現在のキーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴および融合ローカルポイントクラウド分布特徴を取得する。もちろん、
図2Eのような特徴抽出ネットワークは、グローバル測位地図における各参照フレームのポイントクラウドの参照フレームのポイントクラウドデータへの処理にも使用でき、対応する前述したキーポイントは、参照フレームのポイントクラウドにおける参照キーポイントであり、これにより、参照キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴および融合ローカルポイントクラウド分布特徴を取得する。ここで、異なるフレームポイントクラウドデータにおけるキーポイントの数は、同じであってもよいし、異なってもよい。演算しやすいために、通常、現フレームのポイントクラウドデータの現在のキーポイントの数を、各参照フレームのポイントクラウドデータにおける参照キーポイントの数と同じ数値に設定する。
【0080】
S204において、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定する。
【0081】
本開示の実施例は、ターゲットフレームのポイントクラウドの選択により、現在のキーポイントにマッチングする範囲を、グローバル測位地図における全量の参照キーポイントからターゲットフレームのポイントクラウドにおける参照キーポイントに縮小し、ターゲットキーポイントのマッチング過程のデータ演算量を減少させ、更にターゲットキーポイントのマッチング効率を向上させるとともに、ターゲットキーポイントマッチング結果の精度の向上にも寄与する。
【0082】
上記各技術案を基に、本開示は、1つの好ましい実施例を更に提供する。該好ましい実施例において、ターゲットフレームのポイントクラウドの選択操作を最適化して改良する。本実施例で詳しく説明されていない部分は、前述した実施例の記述を参照することができ、ここで説明を省略する。
【0083】
【0084】
S301において、測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定し、ここで、ポイントクラウド分布特徴は、グローバルポイントクラウド分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴を含む。
【0085】
S302において、現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における各参照フレームのポイントクラウドのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、現フレームのポイントクラウドおよび参照フレームのポイントクラウドをクラスタリングし、参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドのカテゴリに一致する候補フレームのポイントクラウドを選択する。
【0086】
S303において、現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴から候補フレームのポイントクラウドの参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴までの距離に基づき、候補フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドに近いターゲットフレームのポイントクラウドを選択する。
【0087】
現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴および各参照フレームのポイントクラウドのグローバルポイントクラウド分布特徴により、参照フレームのポイントクラウドを二次選別し、ターゲットフレームのポイントクラウドの数を減少させ、現在のキーポイントがターゲットキーポイントのマッチングを行うときのマッチング範囲を縮小し、ターゲットキーポイントのマッチング過程のデータ演算量を減少する。
【0088】
1つの好ましい実施例において、
図3Bに示すキーポイントペアネットワークを参照し、該キーポイントペアネットワークは、
図2Dに示すネットワーク構造を基に、現フレームのポイントクラウドのグローバルポイントクラウド分布特徴および各参照フレームのポイントクラウドのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、現フレームのポイントクラウドおよび参照フレームのポイントクラウドをクラスタリングし、参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドのカテゴリに一致する候補フレームのポイントクラウドを選択するためのポイントクラウドフレーム検索ネットワークを追加する。ここで、カテゴリが一致することは、クラスタリング結果が同じカテゴリおよび/または類似するカテゴリ等であると理解できる。例示的には、ポイントクラウドフレーム検索ネットワークは、KNN(K-Nearest Neighbor、K最近傍アルゴリズム)に基づくことができ、本開示は、これについて何ら限定するものではない。
【0089】
それに対応し、ポイントクラウドフレーム識別ネットワークを採用し、現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴から候補フレームのポイントクラウドの参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴までの距離に基づき、候補フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドに近い(例えば、最も近い)ターゲットフレームのポイントクラウドを選択する。ここで、距離は、ユークリッド距離または他の距離であってもよく、本開示は、これについて何ら限定するものではない。
【0090】
S304において、ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントからターゲットキーポイントを選択する。
【0091】
S305において、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定する。
【0092】
本開示の実施例は、クラスタリングにより参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドカテゴリに一致する候補フレームのポイントクラウドを選択し、グローバル測位地図の大量の参照フレームのポイントクラウドから候補フレームのポイントクラウドを最初に選別することを実現し、ターゲットフレームのポイントクラウド確定過程のデータ演算量を減少する。グローバルポイントクラウド分布特徴間の距離により、候補フレームのポイントクラウドからターゲットフレームのポイントクラウドを選択し、ターゲットフレームのポイントクラウド確定結果の精度を向上させるとともに、ターゲットキーポイントの選択範囲を縮小し、ターゲットキーポイントの確定効率の向上に寄与する。
【0093】
上記各技術案を基に、本開示は、1つの好ましい実施例を更に提供する。該好ましい実施例において、現在のポーズデータの確定操作を最適化して改良する。
【0094】
図4Aに示す測位方法を参照し、以下のステップを含む。
【0095】
S401において、測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定し、ここで、ポイントクラウド分布特徴は、グローバルポイントクラウド分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴を含む。
【0096】
S402において、現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントから現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択する。
【0097】
S403において、ターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの相対ポーズデータを確定する。
【0098】
S404において、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータおよび相対ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定する。
【0099】
ここで、相対ポーズデータは、現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの間の相対位置関係を表すことに用いられる。ここで、参照ポーズデータは、予め確定されたターゲットキーポイントのワールド座標系での位置座標である。本開示は、参照ポーズデータの確定方式を何ら限定するものではない。
【0100】
現在のキーポイントの収集端末がターゲットキーポイントの収集端末と異なる可能性があるため、両者のポイントクラウドデータに使用される座標系も異なる。それに対応し、相対位置データにより、現在のキーポイントのポイントクラウドデータをターゲットキーポイントの座標系に変換することができる。変換された現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの間の位置差に基づき、参照ポーズデータを調整し、現在のポーズデータを取得する。
【0101】
1つの好ましい実施例において、RANSAC(Random Sample Consensus、ランダムサンプル一致性アルゴリズム)を採用し、ターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの相対ポーズデータを確定することができる。
【0102】
現在のキーポイントとターゲットキーポイントとのマッチング過程において、部分的なマッチング偏差が存在する可能性があるため、相対ポーズデータ確定結果の精度に影響を及ぼす。相対ポーズデータの確定過程を更に最適化するために、ターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づいて現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの相対ポーズデータを確定する操作を、各現在のキーポイントに対し、該現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および対応するターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、該現在のキーポイントと対応するターゲットキーポイントとの空間オフセットデータを確定することと、空間オフセットデータに基づき、対応する現在のキーポイントに対して空間位置修正を行うことと、修正された現在のキーポイントのポイントクラウドデータおよび対応するターゲットキーポイントのポイントクラウドデータに基づき、相対ポーズデータを確定することとに細分化することもできる。
【0103】
ここで、空間オフセットデータは、現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの間の位置ずれを表すことに用いられる。
【0104】
異なる収集端末の収集精度、収集環境およびシステム誤差等の違いにより、異なる収集端末が収集したキーポイントを、他の収集端末へ座標系に対応して位置遷移する場合、一致して変換できないことがある。従って、空間オフセットデータを導入して現在のキーポイントを空間位置修正することにより、異なる収集端末の相違による影響を排除することができ、現在のキーポイントおよびターゲットキーポイントに対応する収集端末が座標変換を行う精度の向上に寄与する。
【0105】
1つの好ましい実施例において、
図4Bに示すキーポイントペアネットワークを参照し、該キーポイントペアネットワークは、
図2Dを基に、各現在のキーポイントに対し、該現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および対応するターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、現在のキーポイントと対応するターゲットキーポイントとの間の空間オフセットデータを推定し、現在のキーポイントと対応するターゲットキーポイントとの間の位置差を表すための回帰ネットワークを追加する。ここで、回帰ネットワークは、従来技術の機械学習モデルに基づいて実現することができ、例えば、ICP(Iterative Closest Point、反復最近傍点)アルゴリズムに基づいて実現することができる。
【0106】
1つの好ましい実施例において、現在のキーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴および対応するターゲットキーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴を回帰ネットワークに入力し、空間オフセットデータを取得することもできる。
【0107】
なお、融合ローカルポイントクラウド分布特徴にキーポイント間分布特徴が含まれ、キーポイントと所属のポイントクラウドフレームにおける他のキーポイントとの間の分布関係を表すため、グローバル特性を備える。空間オフセットデータの確定を行う時、現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの2ポイント間の特徴の差により注目するため、融合ローカルポイントクラウド分布特徴を使用すると、無関係な情報が導入されて空間オフセットデータ確定結果の精度が悪くなる場合が存在する。従って、通常、直接現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および対応するターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴を採用して空間オフセットデータを確定する。
【0108】
本開示の実施例は、相対ポーズデータを導入することにより、現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの間の位置関係をマッピングし、更にターゲットキーポイントの参照ポーズデータに基づいて現在のキーポイントの現在のポーズデータを確定し、キーポイントの収集端末の違いによる影響を排除し、測位方法の適用範囲の広がりに寄与する。
【0109】
上記各測位方法の実現として、本開示は、各測位方法を実施する実行装置の好ましい実施例を更に提供する。該実行装置は、ソフトウェアおよび/またはハードウェアで実現することができ、具体的に電子機器に構成される。
【0110】
図5を更に参照し、該測位装置500は、ポイントクラウド分布特徴確定モジュール501と、ターゲットキーポイント選択モジュール502と、現在ポーズデータ確定モジュール503とを備える。
【0111】
ポイントクラウド分布特徴確定モジュール501は、測位待ち端末が収集した走行環境における現フレームのポイントクラウドデータに基づき、現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントおよび現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を確定することに用いられる。
【0112】
ターゲットキーポイント選択モジュール502は、現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における参照キーポイントに関連するポイントクラウド分布特徴に基づき、参照キーポイントから現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを選択することに用いられる。
【0113】
現在ポーズデータ確定モジュール503は、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定することに用いられる。
【0114】
本開示の実施例は、測位待ち端末の現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントのポイントクラウド分布特徴を導入し、グローバル測位地図で現在のキーポイントにマッチングするターゲットキーポイントを探すことにより、ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータに基づいて測位待ち端末のポーズデータを確定し、GPSデータに依存する必要がなく、GPSが遮蔽されたまたはGPS信号が弱い場合にも端末の測位を依然として実現することができ、測位方法の汎用性を向上させる。
【0115】
1つの好ましい実施例において、ポイントクラウド分布特徴は、グローバルポイントクラウド分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴を含む。
【0116】
1つの好ましい実施例において、ターゲットキーポイント選択モジュール502は、
現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴および参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、グローバル測位地図の参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを選択するためのターゲットフレームポイントクラウド選択ユニットと、
ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントからターゲットキーポイントを選択するためのターゲットキーポイント選択ユニットとを備える。
【0117】
1つの好ましい実施例において、ターゲットキーポイント選択モジュール502は、
現在のキーポイントおよび参照キーポイントを含むキーポイントのポイントクラウドデータに基づき、各キーポイントの対応するポイントクラウドフレームにおけるキーポイント間分布特徴を確定するためのキーポイント間分布特徴確定ユニットと、
キーポイント間分布特徴およびグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴を確定するためのグローバル特徴融合ユニットと、および/または、
キーポイント間分布特徴およびローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、キーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴を確定するためのローカル特徴融合ユニットとを更に備える。
【0118】
1つの好ましい実施例において、ターゲットフレームポイントクラウド選択ユニットは、
現在のキーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴および参照キーポイントの融合グローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、グローバル測位地図の参照フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドにマッチングするターゲットフレームのポイントクラウドを選択するためのターゲットフレームポイントクラウド選択サブユニットを備える。
【0119】
1つの好ましい実施例において、ターゲットキーポイント選択ユニットは、
ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴および現在のキーポイントの融合ローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、ターゲットフレームのポイントクラウドの参照キーポイントからターゲットキーポイントを選択するためのターゲットキーポイント選択サブユニットを備える。
【0120】
1つの好ましい実施例において、ターゲットフレームポイントクラウド選択サブユニットは、
現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴およびグローバル測位地図における各参照フレームのポイントクラウドのグローバルポイントクラウド分布特徴に基づき、現フレームのポイントクラウドおよび参照フレームのポイントクラウドをクラスタリングし、参照フレームのポイントクラウドから候補フレームのポイントクラウドを選択するための候補フレームポイントクラウド選択従属ユニットと、
現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴から候補フレームのポイントクラウドの参照キーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴までの距離に基づき、候補フレームのポイントクラウドから現フレームのポイントクラウドに近いターゲットフレームのポイントクラウドを選択するためのターゲットフレームポイントクラウド選択従属ユニットとを備える。
【0121】
1つの好ましい実施例において、現在ポーズデータ確定モジュール503は、
ターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、現在のキーポイントとターゲットキーポイントとの相対ポーズデータを確定するための相対ポーズデータ確定ユニットと、
ターゲットキーポイントに関連する参照ポーズデータおよび相対ポーズデータに基づき、測位待ち端末の現在のポーズデータを確定するための現在ポーズデータ確定ユニットとを備える。
【0122】
1つの好ましい実施例において、相対ポーズデータ確定ユニットは、
各現在のキーポイントに対し、該現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴および対応するターゲットキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴に基づき、該現在のキーポイントと対応するターゲットキーポイントとの空間オフセットデータを確定するための空間オフセットデータ確定サブユニットと、
空間オフセットデータに基づき、対応する現在のキーポイントに対して空間位置修正を行うための空間ポーズ修正サブユニットと、
修正された現在のキーポイントのポイントクラウドデータおよび対応するターゲットキーポイントのポイントクラウドデータに基づき、相対ポーズデータを確定するための相対ポーズデータ確定サブユニットとを備える。
【0123】
1つの好ましい実施例において、ポイントクラウド分布特徴確定モジュール501は、
現フレームのポイントクラウドデータにおける現在のキーポイントを抽出するための現在キーポイント抽出ユニットと、
現フレームのポイントクラウドデータにおける異なる現在のキーポイント間の相対位置関係に基づき、現在のキーポイントのグローバルポイントクラウド分布特徴を確定するためのグローバル特徴確定ユニットと、
各現在のキーポイントが属する近傍内の隣接する収集ポイント間の相対位置関係に基づき、該現在のキーポイントのローカルポイントクラウド分布特徴を確定するためのローカル特徴確定ユニットとを備える。
【0124】
上記測位装置は、本開示のいずれかの実施例に係る測位方法を実行することができ、各測位方法の実行に対応する機能モジュールおよび有益な効果を備える。
【0125】
本開示の技術案に係る現フレームのポイントクラウドデータの収集、記憶、使用、加工、伝達、提供、および公開等の処理は、いずれも関連法律法規の規定に該当し、公序良俗に反していない。
【0126】
本開示の実施例によれば、本開示は、電子機器、可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品を更に提供する。
【0127】
図6は、本開示の実施例を実行するために使用可能な例示的な機器600のブロック図である。電子機器は、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ワークステーション、パーソナルデジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、および他の適切なコンピュータのような様々な形式のデジタルコンピュータを表すことを目的とする。電子機器は、携帯端末、携帯電話、スマートフォン、ウェララブル機器および他の類似する計算装置のような様々な形式の移動装置を表すこともできる。本発明に示されたコンポーネント、それらの接続、関係、およびそれらの機能は例示的なものに過ぎず、本発明に記載および/または要求される本開示の実現を限定するものではない。
【0128】
図6に示すように、機器600は、計算ユニット601を備え、読み出し専用メモリ(ROM)602に記憶されたコンピュータプログラム、または記憶ユニット608からランダムアクセスメモリ(RAM)603にロードされたコンピュータプログラムに基づき、様々な適当な動作および処理を実行することができる。RAM 603には、機器600の操作に必要な様々なプログラムおよびデータが記憶されてもよい。計算ユニット601、ROM 602およびRAM 603は、バス604を介して互いに接続されている。入力/出力(I/O)インタフェース605もバス604に接続されている。
【0129】
機器600における複数のコンポーネントはI/Oインタフェース605に接続され、キーボード、マウス等のような入力ユニット606と、各種のディスプレイ、スピーカ等のような出力ユニット607と、磁気ディスク、光ディスク等のような記憶ユニット608と、ネットワークカード、モデム、無線通信送受信機等のような通信ユニット609とを備える。通信ユニット609は、機器600がインターネットのようなコンピュータネットワークおよび/または様々な電気通信ネットワークを介して他のデバイスと情報/データを交換することを許容する。
【0130】
計算ユニット601は、処理および計算能力を有する汎用および/または専用の処理アセンブリであってもよい。計算ユニット601のいくつかの例は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、各種の専用の人工知能(AI)コンピューティングチップ、各種の機械学習モデルアルゴリズムを実行する計算ユニット、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、および任意の適当なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含んでもよいが、これらに限定されない。計算ユニット601は、上記様々な方法および処理、例えば、測位方法を実行する。例えば、いくつかの実施例において、測位方法は、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現でき、有形的に記憶ユニット608のような機器可読媒体に含まれている。いくつかの実施例において、コンピュータプログラムの一部または全ては、ROM 602および/または通信ユニット609を介して機器600にロードおよび/またはインストールされ得る。コンピュータプログラムがRAM 603にロードされて計算ユニット601により実行されると、上記測位方法の1つまたは複数のステップを実行することができる。あるいは、他の実施例において、計算ユニット601は、他の任意の適当な方式(例えば、ファームウェアを介して)により、測位方法を実行するように構成され得る。
【0131】
本開示に記載されたシステムおよび技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準パーツ(ASSP)、システムオンチップのシステム(SOC)、複合プログラマブルロジックデバイス(CPLD)、コンピュータハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組み合わせで実現できる。これらの様々な実施形態は以下を含んでもよい。1つまたは複数のコンピュータプログラムに実施され、該1つまたは複数のコンピュータプログラムは、少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムで実行および/または解釈することができ、該プログラマブルプロセッサは、ストレージシステム、少なくとも1つの入力装置、および少なくとも1つの出力装置からデータおよび命令を受信し、且つデータおよび命令を、該ストレージシステム、該少なくとも1つの入力装置、および該少なくとも1つの出力装置に伝送することができる専用または汎用のプログラマブルプロセッサであってもよい。
【0132】
本開示は、自動運転車両を更に提供し、該自動運転車両には、前述したいずれかの電子機器が設けられている。
【0133】
本開示の方法を実施するためのプログラムコードは、1つまたは複数のプログラミング言語の任意の組み合わせでコードできる。これらのプログラムコードは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、または他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサまたはコントローラに提供でき、これにより、プログラムコードがプロセッサまたはコントローラにより実行されると、フローチャートおよび/またはブロック図で規定された機能/操作が実施される。プログラムコードは、完全に機器で実行されてもよいし、一部が機器で実行されてもよいし、独立したソフトウェアパッケージとして一部が機器で実行されて一部がリモート機器で実行されてもよいし、完全にリモート機器またはサーバで実行されてもよい。
【0134】
本開示の明細書において、機器可読媒体は、命令実行システム、装置またはデバイスに使用される、または命令実行システム、装置またはデバイスと合わせて使用されるプログラムを含有または記憶できる有形的な媒体であってもよい。機器可読媒体は、機器可読信号媒体または機器可読記憶媒体であってもよい。機器可読媒体は、電子の、磁気の、光の、電磁気の、赤外線の、または半導体のシステム、装置またはデバイス、または上記内容の任意の適当な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。機器可読記憶媒体の更なる具体的な例は、1つまたは複数の線による電気的接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能なプログラマブル読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用ディスク(CD-ROM)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、または上記内容の任意の適当な組み合わせを含む。
【0135】
ユーザとのインタラクションを提供するために、ここで説明するシステムおよび技術をコンピュータで実施することができ、該コンピュータは、ユーザに情報を表示するための表示装置(例えば、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)と、ユーザがそれにより入力をコンピュータに提供することができるキーボードおよび指向装置(例えば、マウスまたはトラックボール)とを有する。他の種類の装置は、更にユーザとのインタラクションを提供するために使用できる。例えば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形式のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であってもよく、且つ、任意の形式(音入力、音声入力または、触覚入力を含む)でユーザからの入力を受信することができる。
【0136】
ここで説明するシステムおよび技術を、バックグラウンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、データサーバとする)、または中間コンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、アプリケーションサーバ)、またはフロントエンドコンポーネントを含むコンピューティングシステム(例えば、ユーザがそれによりここで説明するシステムおよび技術の実施形態とインタラクションできるグラフィカルユーザインタフェースまたはネットワークブラウザを有するユーザコンピュータ)、またはこのようなバックグラウンドコンポーネント、中間コンポーネント、またはフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせを含むコンピューティングシステムに実施することができる。任意の形式または媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)により、システムのコンポーネントを互に接続することができる。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ブロックチェーンネットワーク、およびインターネットを含む。
【0137】
コンピューティングシステムはクライアントおよびサーバを含んでもよい。クライアントとサーバとは、一般的に互いに離れ、且つ、通常、通信ネットワークを介してインタラクションを行う。対応するコンピュータで実行されて互いにクライアント-サーバ関係を持つコンピュータプログラムにより、クライアントとサーバとの関係を生成する。サーバはクラウドサーバであってもよく、クラウドコンピューティングサーバまたはクラウドホストとも呼ばれ、クラウドコンピューティングサービス体系における1つのホスト製品であり、従来の物理ホストおよびVPSサービスに存在する管理しにくく、トラフィックの拡張性が弱いという欠陥を解決するために使用される。サーバは、分散型システムのサーバまたはブロックチェーンと組み合わせたサーバであってもよい。
【0138】
人工知能は、研究でコンピュータに人間のある思考過程および知能行動(例えば、学習、推理、思考、計画等)をシミュレートさせる学科であり、ハードウェアの面の技術があるとともに、ソフトウェアの面の技術もある。人工知能のハードウェア技術は、一般的に、センサ、専用人工知能チップ、クラウドコンピューティング、分散ストレージ、ビッグデータ処理等のような技術を含み、人工知能のソフトウェア技術は、主にコンピュータ視覚技術、音声識別技術、自然言語処理技術と機械学習/深層学習技術、ビッグデータ処理技術、ナレッジグラフ技術等のいくつかの方向を含む。
【0139】
クラウドコンピューティング(cloud computing)は、ネットワークを介して柔軟で拡張可能な共有物理または仮想リソースプール(リソースは、サーバ、オペレーティングシステム、ネットワーク、ソフトウェア、アプリケーションおよび記憶デバイス等を含む)にアクセスし、オンデマンド、セルフサービスの方式でリソースを配置して管理することができる技術体系を指す。クラウドコンピューティング技術により、人工知能、ブロックチェーン等の技術応用、モデルのトレーニングに効率的で強力なデータ処理能力を提供することができる。
【0140】
上記に示す様々な形式のフローを用い、ステップを並べ替え、追加または削除することができることを理解すべきである。例えば、本開示に記載された各ステップは、並列に実行されてもよいし、順に実行されてもよいし、異なる順序で実行されてもよく、本開示に開示された技術案の所望する結果を達成できる限り、本開示はここで限定しない。
【0141】
上記具体的な実施形態は、本発明の保護範囲を限定するものではない。当業者は、設計要求および他の要因に基づき、様々な修正、組み合わせ、サブ組み合わせおよび代替が可能であることを理解すべできる。本開示の精神および原則内で行われる任意の修正、均等置換および改良等は、いずれも本開示の保護範囲内に含まれているべきである。