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特開2023-47355情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047355
(43)【公開日】2023-04-06
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/10 20230101AFI20230330BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021151119
(22)【出願日】2021-09-16
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-29
(71)【出願人】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】岡本 祐樹
(72)【発明者】
【氏名】東口 新
(72)【発明者】
【氏名】桑名 賢吾
(72)【発明者】
【氏名】亀井 海聖
(72)【発明者】
【氏名】上野 拓武
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】新たな価値観に触れるミーティングを目的とした場合における各ユーザの利益を最大化することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、受付部と、算出部と、マッチング部と備える。受付部は、複数のユーザから1対1のミーティングへの参加を受け付ける。算出部は、ユーザ情報に基づいて、参加を受け付けた複数のユーザにおけるユーザ間の距離であって、ユーザ情報の近さを示す距離を算出する。マッチング部は、複数のユーザの組み合わせについて、算出した距離の最小値が最大となるユーザの組み合わせでマッチングする。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザから1対1のミーティングへの参加を受け付ける受付部と、
ユーザ情報に基づいて、前記参加を受け付けた前記複数のユーザにおけるユーザ間の距離であって、前記ユーザ情報の近さを示す前記距離を算出する算出部と、
前記複数のユーザの組み合わせについて、算出した前記距離の最小値が最大となる前記ユーザの組み合わせでマッチングするマッチング部と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記算出部は、
前記ユーザの属性情報を含む前記ユーザ情報に基づいて前記距離を算出すること
を特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記算出部は、
前記ユーザの趣味を含む前記ユーザ情報に基づいて前記距離を算出すること
を特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記マッチング部は、
ユーザによって指定された特定の前記ユーザ情報が類似する相手とマッチングを行うこと
を特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記マッチング部は、
前記距離が最も遠いユーザ同士でマッチングを行うこと
を特徴とする請求項1~4のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記マッチング部は、
前記ユーザの過去のマッチング履歴に基づいて設定される優先度に基づいてマッチングを行うこと
を特徴とする請求項1~5のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記マッチング部は、
過去にマッチングした相手との前記優先度を下げること
を特徴とする請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記ミーティングを開催する複数の候補時間を提示する提示部をさらに備え、
前記受付部は、
提示した前記複数の候補時間の中から少なくとも1つを選択するユーザ操作により前記ミーティングへの参加を受け付けること
を特徴とする請求項1~7のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
複数のユーザから1対1のミーティングへの参加を受け付ける受付工程と、
ユーザ情報に基づいて、前記参加を受け付けた前記複数のユーザにおけるユーザ間の距離であって、前記ユーザ情報の近さを示す前記距離を算出する算出工程と、
前記複数のユーザの組み合わせについて、算出した前記距離の最小値が最大となる前記ユーザの組み合わせでマッチングするマッチング工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
複数のユーザから1対1のミーティングへの参加を受け付ける受付手順と、
ユーザ情報に基づいて、前記参加を受け付けた前記複数のユーザにおけるユーザ間の距離であって、前記ユーザ情報の近さを示す前記距離を算出する算出手順と、
前記複数のユーザの組み合わせについて、算出した前記距離の最小値が最大となる前記ユーザの組み合わせでマッチングするマッチング手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、オンラインで会議等のミーティングを行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、この技術を用いて、1オン1ミーティングと呼ばれる1対1でユーザ同士がミーティングを行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-198069号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、1オン1ミーティングを行っているユーザ同士が新たな価値観に触れるミーティングを目的とした場合における各ユーザの利益を最大化する点で改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、新たな価値観に触れるミーティングを目的とした場合における各ユーザの利益を最大化することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、受付部と、算出部と、マッチング部と備える。前記受付部は、複数のユーザから1対1のミーティングへの参加を受け付ける。前記算出部は、ユーザ情報に基づいて、前記参加を受け付けた前記複数のユーザにおけるユーザ間の距離であって、前記ユーザ情報の近さを示す前記距離を算出する。前記マッチング部は、前記複数のユーザの組み合わせについて、算出した前記距離の最小値が最大となる前記ユーザの組み合わせでマッチングする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、新たな価値観に触れるミーティングを目的とした場合における各ユーザの利益を最大化することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る情報処理を示す図である。
図2図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
図4図4は、ユーザ情報の一例を示す図である。
図5図5は、ミーティング情報の一例を示す図である。
図6図6は、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理全体の処理手順を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態に係る情報処理装置が実行するマッチング処理の処理手順を示すフローチャートである。
図8図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理について説明する。図1は、実施形態に係る情報処理を示す図である。なお、図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末50とを含む。
【0011】
実施形態に係る情報処理では、ミーティングを開催する複数の候補時間を提示し、ユーザ操作によりいずれかの候補時間が選択され、候補時間毎にユーザ間でミーティングのマッチングを行う。なお、ミーティングとは、映像および音声をオンラインで送信することで行われるミーティングであり、特に、1対1でミーティングを行う、いわゆる1オン1ミーティングである。なお、ミーティングは、実際に対面して行うミーティングであってもよい。
【0012】
また、実施形態に係る情報処理では、マッチングを行う際に、ミーティングの参加を受け付けた複数のユーザにおけるユーザ間の距離をユーザ情報に基づいて算出し、複数のユーザの組み合わせについて、かかる距離の最小値が最大となるユーザの組み合わせでマッチングを行う。
【0013】
具体的には、まず、実施形態に係る情報処理装置1は、ミーティングを開催する複数の候補時間をユーザ端末50へ送信することで、ユーザへ提示する(ステップS1)。図1に示す例では、各ユーザ端末50の画面表示により、複数の候補時間61および参加人数62を含む表示情報60を提示する。
【0014】
表示情報60は、例えば、各ユーザがアクセス可能な掲示板に表示される。また、表示情報60は、例えば、メッセージアプリのグループがアクセス可能な掲示板に表示されてもよい。
【0015】
図1に示す例では、30分刻みの候補時間61が4つ示されているが、候補時間61の長さや数は任意に設定可能である。また、例えば、候補時間61の長さや数は、ミーティングを開催(または管理)する開催者(または管理者)によって手動で設定される。あるいは、候補時間61の長さや数は、各ユーザのスケジュールに基づいて情報処理装置1によって自動で生成されてもよい。また、参加人数62は、各候補時間を選択したユーザの数である。
【0016】
また、候補時間61の提示タイミングは、上記した開催者や管理者によって指定されてもよく、予め決められたタイミングで情報処理装置1が自動で行ってもよい。
【0017】
つづいて、実施形態に係る情報処理装置1は、提示した複数の候補時間61の中から少なくとも1つを選択するユーザ操作を受け付ける(ステップS2)。言い換えれば、情報処理装置1は、ユーザ操作により1対1のミーティングへの参加を受け付ける。図1に示す例では、ユーザ操作は、ユーザ端末50に表示された画面へタッチする操作である。例えば、候補時間61における「1.10:00-10:30」がユーザ操作によって選択された場合、情報処理装置1は、参加人数62における「1.2人」をカウントアップするとともに、各ユーザ端末50の画面60に含まれる参加人数62を更新する。
【0018】
つづいて、実施形態に係る情報処理装置1は、ミーティングへの参加の受付終了後、候補時間毎にユーザ間でミーティングのマッチングを行う(ステップS3)。例えば、情報処理装置1は、ユーザ情報に基づいて、参加を受け付けた複数のユーザにおけるユーザ間の距離であって、ユーザ情報の近さを示す距離を算出することでマッチングを行う。ユーザ情報は、例えば、ユーザの属性情報や、趣味、嗜好に関する情報を含む。
【0019】
図1に示す例では、参加人数が4人の場合における各ユーザの距離をテーブル形式で示している。例えば、情報処理装置1は、距離が最も遠いユーザ同士をマッチングする。図1に示す例では、ユーザAおよびユーザBの距離が「0.8」と最も遠いため、ユーザAおよびユーザBをマッチングする。これにより、ユーザAおよびユーザBは、価値観が大きく異なるユーザとミーティングできるため、新たな価値観に触れることでミーティングの意義を高めることができる。
【0020】
また、情報処理装置1は、マッチングを行う場合、複数のユーザの組み合わせについて、距離の最小値が最大となるユーザの組み合わせでマッチングを行ってもよい。つまり、参加人数が4人の場合、2ペアが生成されることとなるが、かかる2ペアそれぞれの距離のうち、最小値が最大となるユーザの組み合わせの2ペアをマッチングする。
【0021】
これにより、新たな価値観に触れるミーティングを目的とした場合における各ユーザの利益を最大化することができる。
【0022】
また、実施形態に係る情報処理装置1は、候補時間を選択するユーザ操作によりミーティングのマッチングを自動で行うことで、ミーティングを容易に行うことができる。
【0023】
つづいて、実施形態に係る情報処理装置1は、各ユーザ端末50に対してマッチング結果を通知する(ステップS4)。マッチング結果の通知は、例えば、マッチング相手に関する情報(ユーザ情報等)を含む。また、情報処理装置1は、各ユーザ端末50のスケジュールアプリに決定したミーティングの情報(日程やマッチング相手等)を自動で追加する処理を行ってもよい。
【0024】
次に、図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。図2に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数のユーザ端末50とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0025】
情報処理装置1は、情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、ユーザ端末50等へミーティングを開催する候補時間を提示するとともに、候補時間を選択するユーザ操作を受け付ける。また、情報処理装置1は、ミーティングを行うユーザのマッチング処理を行い、マッチング結果をユーザへ通知する。
【0026】
ユーザ端末50は、ユーザが所持する端末装置である。ユーザ端末50は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。ユーザ端末50は、提示された候補時間を表示したり、候補時間を選択するユーザ操作を受け付けて情報処理装置1へ送信したりする。
【0027】
次に、図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0028】
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、提示部31と、受付部32と、算出部33と、マッチング部34と、通知部35とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41と、ミーティング情報42とを記憶する。
【0029】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0030】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0031】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0032】
ユーザ情報41は、ユーザに関する情報である。図4は、ユーザ情報41の一例を示す図である。図4に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「属性情報」、「マッチング履歴」等の項目を含む。
【0033】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「属性情報」は、ユーザの属性に関する情報であり、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。「ミーティング履歴」は、ユーザが過去に参加したミーティング履歴に関する情報であり、ミーティングの開催日時や、マッチング相手の情報を含む。
【0034】
ミーティング情報42は、開催を予定しているミーティングに関する情報である。図5は、ミーティング情報42の一例を示す図である。図5に示すように、ミーティング情報42は、「ミーティングID」、「開催時間」、「参加人数」等の項目を含む。
【0035】
「ミーティングID」は、ミーティングを識別する識別情報である。「開催時間」は、ミーティングが開催される候補時間である。「参加人数」は、ミーティングの各候補時間に参加するユーザの数である。なお、ミーティング情報42は、ミーティングの開催場所(オンラインならアドレス等)の情報が含まれてもよい。
【0036】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(提示部31、受付部32、算出部33、マッチング部34および通知部35)について説明する。
【0037】
提示部31は、ミーティングを開催する複数の候補時間を提示する。まず、提示部31は、複数の候補時間を設定する。候補時間の設定は、ミーティングの開催者や管理者によって手動で設定されてもよく、各ユーザのスケジュールに基づいて自動で設定されてもよい。
【0038】
また、提示部31は、複数の候補時間を提示するタイミングを設定する。タイミングの設定は、予め決められたタイミング(例えば、開催日時の所定日前あるいは所定時間前、毎週月曜日等)であってもよく、開催者や管理者によって定められたタイミングであってもよい。
【0039】
そして、提示部31は、設定したタイミングで、設定した複数の候補時間をユーザ端末50を介してユーザへ提示する。また、提示部31は、設定した候補時間に基づいてミーティング情報を42を生成した記憶部4に記憶する。
【0040】
また、提示部31は、受付部32が受け付けた各候補時間の参加人数を候補時間とともに提示してもよい。
【0041】
提示部31は、候補時間や参加人数の提示を、例えば、ユーザがアクセス可能な掲示板に投稿して提示したり、メッセージアプリにおけるグループの掲示板に投稿して提示してもよい。これにより、ユーザはより気軽にミーティングへの参加を行うことができる。
【0042】
受付部32は、提示した複数の候補時間の中から少なくとも1つを選択するユーザ操作を受け付ける。言い換えれば、受付部32は、複数のユーザから1対1のミーティングへの参加をユーザ操作により受け付ける。
【0043】
受付部32は、ユーザ操作を受け付けた場合、ミーティング情報42の参加人数を更新するとともに、ユーザ操作を受け付けた旨を提示部31へ通知する。これにより、提示部31は、ユーザ操作を受け付けた旨の通知が受付部32が有った場合、ミーティング情報42を参照して、ユーザへ提示した参加人数を更新して提示する。
【0044】
算出部33は、ユーザ情報41に基づいて、ミーティングへの参加を受け付けた複数のユーザにおけるユーザ間の距離であって、ユーザ情報41の近さを示す距離を算出する。すなわち、距離は、ユーザ間におけるユーザ情報41の類似度を示す指標であり、距離が遠い程、ユーザ情報41の近さが遠く、類似度が低い(類似していない)。
【0045】
例えば、算出部33は、各ユーザをユーザ情報41に基づく座標位置にプロットし、プロット位置の距離をユーザ間の距離として算出する。座標位置は、例えば、ユーザ情報41から抽出される特徴情報を説明変数とし、座標位置を目的変数として学習して生成されたモデルを用いて算出される。つまり、算出部33は、ユーザ情報41から抽出される特徴情報をモデルへ入力し、モデルの出力として得られる座標位置を所定の空間にプロットする。所定の空間は、例えば、ユークリッド距離空間である。特徴情報は、例えば、ユーザの属性情報や、趣味、嗜好、職業、職種等である。
【0046】
マッチング部34は、候補時間毎にユーザ間でミーティングのマッチングを行う。例えば、マッチング部34は、算出部33によって算出されたユーザ間の距離に基づいてマッチングを行う。
【0047】
すなわち、マッチング部34は、距離の要素であるユーザの属性や、趣味、嗜好に基づいてマッチングを行う。具体的には、マッチング部34は、候補時間毎の複数のユーザの組み合わせについて、算出した距離の最小値が最大となるユーザの組み合わせでマッチングを行う。つまり、マッチング部34は、すべてのペアの距離の総和が最大となるマッチングを行う。また、マッチング部34は、かかる距離の総和が最小となるマッチングを行ってもよい。
【0048】
また、マッチング部34は、すべてのペアのうち、距離が最も遠いユーザ同士をマッチングしたり、距離が最も近いユーザ同士をマッチングしたりしてもよい。
【0049】
また、マッチング部34は、例えば、マッチング履歴に基づいて設定される優先度に基づいてマッチングを行ってもよい。例えば、マッチング部34は、過去にマッチングされたペアの優先度を下げる。これにより、過去にミーティングした相手と再度マッチングされることを高精度に回避できる。また、マッチング部34は、過去のマッチング回数が多い程優先度を下げるようにしてもよい。
【0050】
また、マッチング部34は、ユーザから特定の属性の指定を受け付けて、指定された属性を有するユーザとマッチングするようにしてもよい。これにより、ユーザが特性の属性に関する内容のミーティングを容易に行うことができる。
【0051】
通知部35は、マッチング部34によるマッチング結果を各ユーザへ通知する。例えば、通知部35は、マッチング相手や、開催日時、ミーティングのアドレス等を通知する。また、通知部35は、マッチング相手のユーザ情報41を併せて通知してもよい。
【0052】
また、通知部35は、マッチング結果に基づいて、各ユーザのスケジュールにミーティングを自動で登録してもよい。
【0053】
次に、図6および図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順について説明する。図6は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理全体の処理手順を示すフローチャートである。図7は、実施形態に係る情報処理装置1が実行するマッチング処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0054】
図6に示すように、制御部3は、まず、ミーティングを開催する複数の候補時間を設定する(ステップS101)。つづいて、制御部3は、設定した複数の候補時間をユーザ端末50を介してユーザへ提示する(ステップS102)。
【0055】
つづいて、制御部3は、候補時間を選択するユーザ操作をユーザ端末50を介して受け付ける(ステップS103)。つづいて、制御部3は、ミーティングへの参加、すなわち、候補時間の選択の受付を終了し(ステップS104)、候補時間毎に図7に示すマッチング処理を実行する(ステップS105)。
【0056】
つづいて、制御部3は、マッチング処理によるマッチング結果をユーザ端末50を介してユーザへ通知し(ステップS106)、処理を終了する。
【0057】
次に、図7に示すマッチング処理では、制御部3は、ユーザの組み合わせであるペア毎にユーザ情報の近さを示す距離を算出する(ステップS201)。つづいて、制御部3は、かかる距離の最小値が最大となる組み合わせでマッチングを行い(ステップS202)、マッチング処理を終了する。
【0058】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0059】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0060】
例えば、図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0061】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0062】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0063】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0064】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0065】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0066】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0067】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0068】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、提示部31と、受付部32と、マッチング部34とを備える。提示部31は、ミーティングを開催する複数の候補時間を提示する。受付部32は、提示した複数の候補時間の中から少なくとも1つを選択するユーザ操作を受け付ける。マッチング部34は、候補時間毎にユーザ間でミーティングのマッチングを行う。マッチング部34は、ユーザ情報41に基づいてマッチングを行う。マッチング部34は、ユーザの属性情報を含むユーザ情報41に基づいてマッチングを行う。マッチング部34は、ユーザの趣味を含むユーザ情報41に基づいてマッチングを行う。マッチング部34は、ユーザによって指定された特定のユーザ情報41が類似する相手とマッチングを行う。算出部33は、ユーザ情報41に基づいて、ユーザ間における距離であって、ユーザ情報41の近さを示す距離を算出する。マッチング部34は、算出部33によって算出された距離に基づいてマッチングを行う。マッチング部34は、距離が最も遠いユーザ同士でマッチングを行う。マッチング部34は、複数のユーザの各組み合せについて、距離の最小値が最大となるユーザの組み合わせでマッチングを行う。マッチング部34は、ユーザの過去のマッチング履歴に基づいて設定される優先度に基づいてマッチングを行う。マッチング部34は、過去にマッチングした相手との優先度を下げる。このような構成により、ミーティングを容易に行うことができる。
【0069】
また、上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、受付部32と、算出部33と、マッチング部34とを備える。受付部32は、複数のユーザから1対1のミーティングへの参加を受け付ける。算出部33は、ユーザ情報に基づいて、参加を受け付けた複数のユーザにおけるユーザ間の距離であって、ユーザ情報の近さを示す距離を算出する。マッチング部34は、複数のユーザの組み合わせについて、算出した距離の最小値が最大となるユーザの組み合わせでマッチングする。算出部33は、ユーザの属性情報を含むユーザ情報41に基づいて距離を算出する。算出部33は、ユーザの趣味を含むユーザ情報41に基づいて距離を算出する。マッチング部34は、ユーザによって指定された特定のユーザ情報41が類似する相手とマッチングを行う。マッチング部34は、距離が最も遠いユーザ同士でマッチングを行う。マッチング部34は、ユーザの過去のマッチング履歴に基づいて設定される優先度に基づいてマッチングを行う。マッチング部34は、過去にマッチングした相手との優先度を下げる。提示部31は、ミーティングを開催する複数の候補時間を提示する。受付部32は、提示した複数の候補時間の中から少なくとも1つを選択するユーザ操作によりミーティングへの参加を受け付ける。このような構成により、新たな価値観に触れるミーティングを目的とした場合における各ユーザの利益を最大化することができる。
【0070】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0071】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0072】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0073】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0074】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0075】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 提示部
32 受付部
33 算出部
34 マッチング部
35 通知部
41 ユーザ情報
42 ミーティング情報
50 ユーザ端末
S 情報処理システム
図1
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図8