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特開2023-47374ゲームプログラム、ゲームシステム及び情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047374
(43)【公開日】2023-04-06
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲームシステム及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/52 20140101AFI20230330BHJP
   A63F 13/45 20140101ALI20230330BHJP
   A63F 13/25 20140101ALI20230330BHJP
   A63F 13/24 20140101ALI20230330BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20230330BHJP
   A63F 13/493 20140101ALI20230330BHJP
【FI】
A63F13/52
A63F13/45
A63F13/25
A63F13/24
A63F13/69
A63F13/493
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021156246
(22)【出願日】2021-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】504440133
【氏名又は名称】株式会社ポケモン
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 千尋
(57)【要約】      (修正有)
【課題】乗り物に搭乗し移動するユーザに対して、より興趣性の高いゲームを提供する。
【解決手段】第1画像を取得する、第1画像入力ステップと、第1把持部から第1操作情報を取得する、第1操作入力ステップと、第1画像に基づき、第1ゲームオブジェクトを生成する第1生成ステップと、第1操作情報に基づき、第1キャラクタオブジェクトを制御する第1操作ステップと、第1キャラクタオブジェクトおよび第1ゲームオブジェクトを含む第1出力画像を出力する第1画像出力ステップと、を実行させ、第1画像入力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景の一部を含む画像を取得するステップであり、第1画像出力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景に重なるように、第1透過型ディスプレイに対して第1出力画像を出力するステップである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサおよび記憶部を備えるコンピュータと、透過型ディスプレイおよび把持部を備える、ユーザが搭乗可能な乗り物とからなるコンピュータシステムにおいて、ゲームを実行させるためのゲームプログラムであって、
第1画像を取得する、第1画像入力ステップと、
第1把持部から第1操作情報を取得する、第1操作入力ステップと、
第1画像に基づき、第1ゲームオブジェクトを生成する第1生成ステップと、
第1操作情報に基づき、第1キャラクタオブジェクトを制御する第1操作ステップと、
第1キャラクタオブジェクトおよび第1ゲームオブジェクトを含む第1出力画像を出力する第1画像出力ステップと、
を実行させ、
第1画像入力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景の一部を含む画像を取得するステップであり、
第1画像出力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景に重なるように、第1透過型ディスプレイに対して第1出力画像を出力するステップであり、
前記把持部は、乗り物に搭乗したユーザが手で把持することにより自身の身体を支持するためのものである、
ゲームプログラム。
【請求項2】
第1ユーザの存在有無を判定するステップと、
第1ユーザが存在する場合にゲームの実行を開始するステップと、
を実行させる、
請求項1記載のゲームプログラム。
【請求項3】
第1ユーザの位置を取得するステップと、
を実行させ、
第1画像出力ステップは、第1ユーザの位置に基づき第1出力画像を出力するステップである、
請求項1または2記載のゲームプログラム。
【請求項4】
第1画像に基づき、第1画像に含まれる第1輪郭情報を算定する第1輪郭算定ステップと、
を実行させ、
第1生成ステップは、第1輪郭情報に基づき第1ゲームオブジェクトを生成するステップである、
請求項1~3のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項5】
第1生成ステップは、第1輪郭情報に基づき第1キャラクタオブジェクトの移動経路を規定するステージオブジェクトを生成するステップである、
請求項4記載のゲームプログラム。
【請求項6】
第2把持部から第2操作情報を取得する、第2操作入力ステップと、
を実行させ、
第1画像出力ステップは、第2操作情報に基づき第1出力画像を出力するステップである、
請求項1~5のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項7】
第1ユーザに対して特典を付与する特典付与ステップと、
を実行させ、
請求項1~6のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項8】
第1生成ステップは、第1画像に基づき第1アイテムオブジェクトを生成するステップであり、
前記特典付与ステップは、第1キャラクタオブジェクトと第1アイテムオブジェクトが取得条件を満たした場合に特典を付与するステップである、
請求項7記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記特典付与ステップは、第1透過型ディスプレイの乗り物内部における位置、方向に基づき、特典を付与するステップである、
請求項7または8記載のゲームプログラム。
【請求項10】
第2画像を取得する、第2画像入力ステップと、
を実行させ、
第1生成ステップは、第2画像に基づき第1アイテムオブジェクトを生成するステップであり、
第2画像入力ステップは、第2ユーザの視点から第2透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景の一部を含む画像を取得するステップであり、
請求項1~9のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項11】
第1透過型ディスプレイの視認範囲を変化させるステップと、
第1透過型ディスプレイの視認範囲が変化している間は、ゲームの実行を中断するステップと、
を実行させる、
請求項1~10のいずれか記載のゲームプログラム。
【請求項12】
第1透過型ディスプレイの視認範囲を変化させるステップと、
を実行させ、
第1画像出力ステップは、第1ユーザの視点から視認範囲変化後の第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景に重なるように、第1透過型ディスプレイに対して第1出力画像を出力するステップである、
請求項11記載のゲームプログラム。
【請求項13】
プロセッサおよび記憶部を備えるコンピュータと、透過型ディスプレイおよび把持部を備える、ユーザが搭乗可能な乗り物とからなるゲームシステムであって、
前記プロセッサに、
第1画像を取得する、第1画像入力ステップと、
第1把持部から第1操作情報を取得する、第1操作入力ステップと、
第1画像に基づき、第1ゲームオブジェクトを生成する第1生成ステップと、
第1操作情報に基づき、第1キャラクタオブジェクトを制御する第1操作ステップと、
第1キャラクタオブジェクトおよび第1ゲームオブジェクトを含む第1出力画像を出力する第1画像出力ステップと、
を実行させ、
第1画像入力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景の一部を含む画像を取得するステップであり、
第1画像出力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景に重なるように、第1透過型ディスプレイに対して第1出力画像を出力するステップであり、
前記把持部は、乗り物に搭乗したユーザが手で把持することにより自身の身体を支持するためのものである、
ゲームシステム。
【請求項14】
プロセッサおよび記憶部を備えるコンピュータと、透過型ディスプレイおよび把持部を備える、ユーザが搭乗可能な乗り物とからなるコンピュータシステムに情報処理を実行させるための情報処理方法であって、
前記情報処理方法は、前記プロセッサに、
第1画像を取得する、第1画像入力ステップと、
第1把持部から第1操作情報を取得する、第1操作入力ステップと、
第1画像に基づき、第1ゲームオブジェクトを生成する第1生成ステップと、
第1操作情報に基づき、第1キャラクタオブジェクトを制御する第1操作ステップと、
第1キャラクタオブジェクトおよび第1ゲームオブジェクトを含む第1出力画像を出力する第1画像出力ステップと、
を実行させ、
第1画像入力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景の一部を含む画像を取得するステップであり、
第1画像出力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景に重なるように、第1透過型ディスプレイに対して第1出力画像を出力するステップであり、
前記把持部は、乗り物に搭乗したユーザが手で把持することにより自身の身体を支持するためのものである、
情報処理方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ゲームプログラム、ゲームシステム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、自動車やバスなどのユーザが搭乗可能な車両において、車両の窓ガラスを用いてユーザへ映像サービスを提供する技術がある。特許文献1には、車両等の進行に合わせてイベントの発生を調整するゲームプログラムが開示されている。特許文献2には、眺望している景色に存在する地物の地理的位置情報に基づいて、その地物に関連する情報を、景色に重畳するように透過型ディスプレイ上に表示する拡張現実表現システムが開示されている。特許文献3には、車両の窓ガラスに能動的に情報を表示する表示装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-30064号
【特許文献2】特開2012-68481号
【特許文献3】特開2017-151981号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
乗り物に搭乗し移動するユーザに対して、十分に興趣性の高いゲームサービスが提供されていない課題がある。
【0005】
そこで、本開示は、上記課題を解決すべくなされたものであって、その目的は、乗り物に搭乗し移動するユーザに対して、より興趣性の高いゲームプログラム、ゲームシステム、情報処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
プロセッサおよび記憶部を備えるコンピュータと、透過型ディスプレイおよび把持部を備える、ユーザが搭乗可能な乗り物とからなるコンピュータシステムにおいて、ゲームを実行させるためのゲームプログラムであって、第1画像を取得する、第1画像入力ステップと、第1把持部から第1操作情報を取得する、第1操作入力ステップと、第1画像に基づき、第1ゲームオブジェクトを生成する第1生成ステップと、第1操作情報に基づき、第1キャラクタオブジェクトを制御する第1操作ステップと、第1キャラクタオブジェクトおよび第1ゲームオブジェクトを含む第1出力画像を出力する第1画像出力ステップと、を実行させ、第1画像入力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景の一部を含む画像を取得するステップであり、第1画像出力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景に重なるように、第1透過型ディスプレイに対して第1出力画像を出力するステップであり、把持部は、乗り物に搭乗したユーザが手で把持することにより自身の身体を支持する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、乗り物に搭乗し移動するユーザに対して、より興趣性の高いゲームサービスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理システム1の全体の構成を示す図である。
図2】サーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図3】窓ユニット20(第一実施例)の機能構成を示すブロック図である。
図4】(A)は、ユーザテーブル1011のデータ構造を示す図であり、(B)はデッキテーブル1012のデータ構造を示す図であり、(C)はキャラクタテーブル1013のデータ構造を示す図である。
図5】アイテムテーブル1014のデータ構造を示す図である。
図6】(A)は、窓テーブル1021のデータ構造を示す図であり、(B)は把持部テーブル1022のデータ構造を示す図である。
図7】サーバ10および窓ユニット20におけるゲーム進行処理の動作を示すフローチャートである。
図8】窓ユニット20におけるオブジェクト生成処理(第一実施例)の動作を示すフローチャートである。
図9】窓ユニット20の透過型ディスプレイ207による表示画面例を示す図である。
図10】窓ユニット20(第二実施例)の機能構成を示すブロック図である。
図11】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。実施形態を説明する全図において、共通の構成要素には同一の符号を付し、繰り返しの説明を省略する。なお、以下の実施形態は、特許請求の範囲に記載された本開示の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本開示の必須の構成要素であるとは限らない。また、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。
【0010】
<情報処理システム1の概要>
図1は、情報処理システム1の全体の構成を示す図である。本開示における情報処理システム1は、車両21から外の風景を撮影した撮影データに基づき、車両21に搭乗するユーザに対してゲームサービスを提供する情報処理システムである。
【0011】
車両21に搭乗するユーザは、車両21の前面または側面などに設けられた窓から車両の外の風景を視認することができる。車両の窓に重ねて設けられた透過型ディスプレイ207には、車両の外の風景に重なるようにゲーム画像が描画される。これにより、車両21に搭乗するユーザは、車両の外の現実の風景にゲーム画像を重ねて視認することができ、車両の外の現実の風景を利用したゲームをプレイすることができる。
【0012】
<情報処理システム1の基本構成>
本開示における情報処理システム1を図1に示す。情報処理システム1は、ネットワークNを介して接続された、サーバ10、車両21に備えられた複数の窓ユニット20A,20B,20C・・・を備えて構成されている。図2は、サーバ10の機能構成を示すブロック図である。図3は、窓ユニット20(第一実施例)の機能構成を示すブロック図である。
【0013】
サーバ10は、窓ユニット20から取得した車両21の外部を撮影した画像データ(車外撮影データ)に応じてゲームの進行内容を制御するサービスを提供する情報処理装置である。窓ユニット20は、車両21に搭乗するユーザが車外の風景を視認するための窓に重ねて設けられた透過型ディスプレイ207にゲーム画像を表示制御する情報処理装置である。
【0014】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。サーバ10、窓ユニット20のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0015】
以下、各装置の構成およびその動作を説明する。
【0016】
<サーバ10の機能構成>
サーバ10のハードウェア構成が実現する機能構成を図2に示す。サーバ10は、記憶部101、制御部104を備える。
【0017】
<サーバ10の記憶部の構成>
サーバ10の記憶部101は、ユーザテーブル1011、デッキテーブル1012、キャラクタテーブル1013、アイテムテーブル1014、窓テーブル1021、把持部テーブル1022を備える。
【0018】
図4(A)は、ユーザテーブル1011のデータ構造を示す図である。
ユーザテーブル1011は、本開示にかかるサービスを利用する会員ユーザ(以下、ユーザ)の情報を記憶し管理するテーブルである。ユーザは、サービスの利用登録を行うことで、当該ユーザの情報がユーザテーブル1011の新しいレコードに記憶される。これにより、ユーザは本開示にかかるサービスを利用できるようになる。
ユーザテーブル1011は、ユーザIDを主キーとして、ユーザ名、選択キャラクタのカラムを有するテーブルである。
【0019】
ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。ユーザ名は、ユーザの氏名を記憶する項目である。操作キャラクタは、ユーザが、ゲームをプレイするにあたり自身のデッキから選択したゲーム内キャラクタのキャラクタIDを記憶する項目である。 ユーザがデッキテーブル1012において複数のゲーム内キャラクタを保有している場合は、操作キャラクタに記憶されたキャラクタが、ユーザがゲームにおいて操作対象となるキャラクタとなる。
【0020】
なお、利用登録を行なっていないユーザ(未登録ユーザ)もサービスを利用できるものとしても良い。その場合、ゲストユーザとよばれる、予め定められたユーザID、ユーザ名、選択キャラクタの値を有するユーザをユーザテーブル1011に記憶しておく。そして、未登録ユーザに対してはゲストユーザの値を適用することにより、本開示にかかるサービスを未登録ユーザに対しても提供することができる。つまり、本サービスの利用にあたりサービスへの利用登録は必須ではない。
【0021】
図4(B)は、デッキテーブル1012のデータ構造を示す図である。
デッキテーブル1012は、ユーザが保有するキャラクタを記憶するためのテーブルである。
デッキテーブル1012は、ユーザID、キャラクタID、名称、性能値、経験値のカラムを有するテーブルである。
【0022】
キャラクタIDは、ユーザが保有するゲーム内キャラクタのキャラクタIDを記憶する項目である。名称は、ユーザが保有するゲーム内キャラクタの名前を記憶する項目である。ユーザは自身が保有するゲーム内キャラクタに自由に名前を設定することができる。性能値は、ユーザが保有するゲーム内キャラクタの性能パラメータ(体力、攻撃力、防御力)を記憶する項目である。経験値は、ユーザが保有するゲーム内キャラクタの経験値を記憶する項目である。
【0023】
図4(C)は、キャラクタテーブル1013のデータ構造を示す図である。
キャラクタテーブル1013は、ゲーム内キャラクタの情報を記憶し管理するテーブルである。
キャラクタテーブル1013は、キャラクタIDを主キーとして、キャラクタ名、初期性能値のカラムを有するテーブルである。
【0024】
キャラクタIDは、ゲーム内キャラクタを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。キャラクタ名は、ゲーム内キャラクタの名前の初期値を記憶する項目である。初期性能値は、ゲーム内キャラクタの性能値の初期値を記憶する項目である。
【0025】
図5(A)は、アイテムテーブル1014のデータ構造を示す図である。
アイテムテーブル1014は、ゲーム内アイテムの情報を記憶し管理するテーブルである。
アイテムテーブル1014は、アイテムIDを主キーとして、アイテム名、アイテム画像、条件文字列、条件画像、付与内容、スコアのカラムを有するテーブルである。
【0026】
アイテムIDは、ゲーム内アイテムを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。アイテム名は、ゲーム内アイテムの名前を記憶する項目である。条件文字列は、ゲーム内アイテムをアイテムオブジェクトとしてゲーム内に出現させるか否かの条件となる文字列を記憶する項目である。条件画像は、ゲーム内アイテムをアイテムオブジェクトとしてゲーム内に出現させるか否かの条件となる画像データを記憶する項目である。アイテム画像は、ゲーム内アイテムの画像を記憶する項目である。付与内容は、操作キャラクタがゲーム内アイテムを取得した場合に操作キャラクタまたはユーザに対して付与される特典を記憶する項目である。スコアは、操作キャラクタがゲーム内アイテムを取得した場合にユーザに対して付与されるスコアを記憶する項目である。
【0027】
図6(A)は、窓テーブル1021のデータ構造を示す図である。
窓テーブル1021は、車両に設置された窓ユニットに関する情報を記憶し管理するテーブルである。
窓テーブル1021は、窓IDを主キーとして、ディスプレイ情報、描画範囲、開始フラグ、切替フラグ、ユーザ有無、ユーザ位置、窓状態フラグのカラムを有するテーブルである。
【0028】
窓IDは、車両に設置された窓ユニット20を識別するための識別子を記憶する項目である。窓IDで特定された窓ユニットごとにゲームの制御が行われる。
【0029】
ディスプレイ情報は、窓IDで特定される窓ユニットが備える透過型ディスプレイの形状、位置、方向を含む情報を記憶する項目である。
透過型ディスプレイの形状は、透過型ディスプレイの輪郭形状の座標情報である。透過型ディスプレイの形状は、四角形の窓であれば、縦、横、奥行きの情報となる。
透過型ディスプレイの形状は、ユーザから見える部分の透過型ディスプレイの形状を示し、ユーザから見えない車両内部に埋め込まれた部分は含まない。そのため、自動車の窓のように開閉可能な窓を透過型ディスプレイとした場合は、ユーザの窓の開閉操作に伴い透過型ディスプレイの形状は変化する。ユーザが窓を開くと、透過型ディスプレイの縦方向の大きさは小さくなり、ユーザが窓を閉めると、透過型ディスプレイの縦方向の大きさは大きくなる。シャッターやカーテンなどで透過型ディスプレイの横方向の大きさが変化するよう構成しても良い。
透過型ディスプレイの位置は、透過型ディスプレイの設置位置の情報である。透過型ディスプレイの位置は、車両中の特定位置からの相対位置でも良い。透過型ディスプレイの位置は、不図示のGPS(Global Positioning System)などを用いて取得した緯度、経度などの絶対的な位置でも良い。
透過型ディスプレイの方向は、透過型ディスプレイの画面の法線ベクトルであり、方向は車両外側を正としても車両内側を正としてもどちらでも良い。
【0030】
描画範囲は、窓IDで特定される透過型ディスプレイのゲームオブジェクトの描画範囲を規定する情報を記憶する項目である。
描画範囲は、ディスプレイ情報の透過型ディスプレイの形状情報に基づき、透過型ディスプレイに収まるように設定される。自動車の窓のように開閉可能な窓を透過型ディスプレイとした場合は、ユーザの窓の開閉操作に伴い、描画範囲は変化する。ユーザが窓を開くと、縦方向の描画範囲は小さくなり、ユーザが窓を閉めると、縦方向の描画範囲は大きくなる。シャッターやカーテンなどで横方向の描画範囲が変化するよう構成しても良い。
【0031】
開始フラグは、ゲーム開始条件を記憶する項目である。開始フラグには、TrueまたはFalseが記憶される。
【0032】
切替フラグは、ミニゲームへの切替条件を記憶する項目である。切替フラグには、TrueまたはFalseが記憶される。
【0033】
ユーザ有無は、窓IDで特定される窓ユニット20の正面または周囲にユーザがいるかいないかを示す情報である。ユーザが存在する場合はTrue、存在しない場合はFalseが記憶される。
【0034】
ユーザ位置は、窓IDで特定される窓ユニット20の正面または周囲に存在するユーザの頭部位置(ユーザ位置)を示す情報である。具体的には、車両内の特定位置を基準として、ユーザの車両に対する相対的な位置を示す情報が記憶される。なお、窓ユニット20のそれぞれの車両に対する位置はディスプレイ情報に記憶されているため、ディスプレイ情報およびユーザ位置を組み合わせることにより、窓ユニット20に対するユーザの頭部位置を算定することができる。
【0035】
窓状態フラグは、ユーザが窓の開閉操作をしている間は、操作対象となる窓IDで特定される窓ユニット20についてTrueに設定される。窓状態フラグは、ユーザが窓の開閉操作をしていない間は、操作対象となる窓IDで特定される窓ユニット20についてFalseに設定される。なお、車両によっては窓の開閉操作に対応していない場合がある。そのような場合、窓状態フラグは常にFalseが記憶される。
【0036】
図6(B)は、把持部テーブル1022のデータ構造を示す図である。
把持部テーブル1022は、窓ユニットごとに単数または複数個用意された把持部に関する情報を記憶し管理するテーブルである。
把持部テーブル1022は、把持部IDを主キーとして、窓ID、ユーザIDのカラムを有するテーブルである。
【0037】
把持部IDは、把持部を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。窓IDは、把持部に接続された窓ユニットの窓IDを記憶する項目である。ユーザIDは、把持部を操作するユーザのユーザIDを記憶する項目である。
【0038】
<サーバ10の制御部の構成>
サーバ10の制御部104は、ゲーム制御部1041、オブジェクト制御部1042を備える。
図7は、サーバ10および窓ユニット20におけるゲーム進行処理の動作を示すフローチャートである。
【0039】
ゲーム制御部1041は、ゲーム進行処理を行う。詳細は後述する。
【0040】
オブジェクト制御部1042は、オブジェクト生成処理を行う。詳細は後述する。
【0041】
<窓ユニット20(第一実施例)の機能構成>
窓ユニット20(第一実施例)のハードウェア構成が実現する機能構成を図3に示す。窓ユニット20は、記憶部201、制御部204を備える。また、不図示の入出力インタフェースを介して、入力装置206、透過型ディスプレイ207、把持部208と接続される。
【0042】
<窓ユニット20の記憶部201の構成>
窓ユニット20の記憶部201は、ゲームプログラム2011、ミニゲームプログラム2012、窓ユニット20を識別するための窓ID2013、ゲームオブジェクト2014を記憶する。
【0043】
ゲームオブジェクト2014は、ゲームプログラム2011を実行する際に使用されるゲームに関するオブジェクトデータである。ゲームオブジェクトには、ユーザが操作するキャラクタオブジェクト2015、キャラクタオブジェクト2015の移動範囲を規定するステージオブジェクト2016、キャラクタが獲得するアイテムオブジェクト2017、ゲームの進行に伴いユーザが獲得したスコアを示すスコアオブジェクト2018、プレイ日時オブジェクト2019、その他景色、背景などのオブジェクトが含まれる。
【0044】
キャラクタオブジェクト2015は、キャラクタ画像、描画範囲における当該キャラクタの位置情報を含むオブジェクトデータである。キャラクタオブジェクト2015は、ゲームにおいてユーザが操作する操作対象となるキャラクタ(操作キャラクタ)のオブジェクトである。
【0045】
ステージオブジェクト2016は、キャラクタオブジェクト2015が移動可能なステージに関するオブジェクトデータである。具体的には、ユーザは入力により、ステージ上に描画された操作キャラクタを上下左右に移動させることができる。ステージには穴などが設けられており、操作キャラクタが穴に落ちるとミスになる。ユーザは、操作キャラクタを操作することにより、例えばジャンプなどによりステージに設けられた落とし穴を飛び越えることでゲームを進行させることができる。
【0046】
アイテムオブジェクト2017は、アイテムID、アイテム画像、描画範囲におけるアイテムの位置情報を含むゲーム内アイテムに関するオブジェクトデータである。
アイテムオブジェクト2017は、キャラクタオブジェクト2015が取得条件を満たすことにより、操作キャラクタに対して性能値、経験値などを付与したり、ユーザに対して新たなキャラクタを付与する特典を与える。所定の条件は、例えば、以下である。
・キャラクタオブジェクト2015の位置情報と、アイテムオブジェクト2017の位置情報とが所定距離内に近接すること
・アイテムオブジェクト2017の出現中に、キャラクタオブジェクト2015が所定のアクションをとること
・アイテムオブジェクト2017の出現中に、キャラクタオブジェクト2015に対する操作が維持されていること
【0047】
スコアオブジェクト2018は、ゲームの進行に伴いユーザが獲得したスコアを含むオブジェクトデータである。ユーザは、ゲーム進行に伴い、取得したアイテムオブジェクトに基づくスコアを獲得する。
【0048】
プレイ日時オブジェクト2019には、ゲームの開始日時および終了日時が含まれるオブジェクトデータである。プレイ日時オブジェクトは、ゲーム内容やプレイするユーザに応じて予め定めて良い。
プレイ日時オブジェクト2019は、ゲームをプレイするユーザの移動経路または車両移動経路に基づき移動日時を推定し、当該推定された日時のうち移動開始日時をプレイ開始日時、到着日時をプレイ終了日時としても良い。これにより、ユーザへ、移動日時に合わせたゲームサービスを提供することができる。
【0049】
<窓ユニット20の制御部204の構成>
窓ユニット20の制御部204は、ゲーム実行部2041を備える。制御部204は、記憶部201に記憶されたゲームプログラム2011またはミニゲームプログラム2012を実行することにより、ゲーム実行部2041の機能ユニットが実現される。
図8は、窓ユニット20におけるオブジェクト生成処理(第一実施例)の動作を示すフローチャートである。図9は、窓ユニット20の透過型ディスプレイ207による表示画面例を示す図である。
【0050】
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、ゲームオブジェクト2014を読み出し、透過型ディスプレイ207に描画することによりユーザはゲームオブジェクト2014の内容を視覚的に視認することができる。
【0051】
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、ユーザによる操作、入力装置206の備える車外カメラ2061、車内カメラ2062、位置情報センサ2063から受信する情報、サーバ10から情報を受信し、ゲームオブジェクト2014の内容を制御し、透過型ディスプレイ207の表示内容の制御処理を実行する。これにより、ユーザは把持部208を操作することによりゲームを操作することができる。
【0052】
なお、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、ユーザによる把持部208の操作ボタン2082への操作内容、モーションセンサ2083などから出力される情報を、把持部ID2081とともにサーバ10へ送信する処理も実行する。
【0053】
<ゲーム実行部2041の動作>
本実施例では、窓ユニット20のゲーム実行部2041により実行されるゲームとして、アクションゲームを一例として透過型ディスプレイ207における表示画面例を図9に示す。
【0054】
なお、本開示において窓ユニット20のゲーム実行部2041が実行するゲームはアクションゲームに限られることはなく、任意のゲームを適用しても良い。具体的には、シューティングゲーム、アクションゲーム、ロールプレイングゲーム、アドベンチャーゲーム、レースゲーム、パズルゲーム、シミュレーションゲーム、テーブルゲームなどでも良い。また、窓ユニット20は、不図示のマイクおよびスピーカーを備えることにより、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、音楽ゲームを実現しても良い。
【0055】
本開示におけるアクションゲームにおいて、ユーザは、操作ボタン2082またはモーションセンサ2083を操作することにより、透過型ディスプレイ207の画面60に描画された操作キャラクタ601をステージ611に沿って左右に動かしたり、ステージ611に対して上下にジャンプさせることができる。
【0056】
画面60にはゲーム内アイテム621、622が描画されており、ユーザは、例えば、操作キャラクタ601を操作してゲーム内アイテム621、622との距離が所定距離内になると、ゲーム内アイテム621、622を取得することができる。ゲーム内アイテム621,622を取得すると、ゲーム内アイテムに応じた特典またはスコアを得ることができる。
【0057】
画面60にはスコア631およびプレイ時間641が描画される。
【0058】
本開示において、前述のユーザと異なる第2のユーザが、第2の把持部208Bの操作ボタン2082B、モーションセンサ2083Bを操作することにより、第1のユーザがプレイするゲームを操作、第1のユーザがプレイするゲームに参加、第1のユーザがプレイするゲームを応援できる構成としても良い。例えば、第2のユーザがゲーム内アイテム621、622を操作できるような構成としても良い。第2のユーザがゲーム内アイテム621、622を操作することにより、操作キャラクタ601を操作するユーザが有利にゲームを進めることができる。つまり、第2のユーザは操作キャラクタ601を操作するユーザのゲームプレイを支援できるような構成としても良い。
第2のユーザが、第1のユーザが操作する操作キャラクタ601とは異なる応援キャラクタを操作できるような構成としても良い。また、第2のユーザが、第2の把持部208Bの操作ボタン2082B、モーションセンサ2083Bを操作することにより、画面60に対し、画像、スタンプなどのオブジェクトを描画し、第1のユーザによるゲームを盛り上げる構成としても良い。また、第2のユーザが第2の把持部208Bの操作ボタン2082B、モーションセンサ2083Bを操作することにより、操作キャラクタ601の性能値を向上させる構成としても良い。
この場合、第2のユーザに対してもゲーム内アイテム621、622に応じた特典を付与しても良い。
【0059】
<ゲーム実行部2041の構成>
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、ゲームオブジェクト2014に含まれるキャラクタオブジェクト、ステージオブジェクト、アイテムオブジェクト、スコアオブジェクト、プレイ時間オブジェクトのデータを更新することにより、画面60に表示される操作キャラクタ601、ゲーム内アイテム621、622、スコア631、プレイ時間641の画像をそれぞれ制御することができる。
【0060】
具体的には、ユーザが把持部208の操作ボタン2082を操作すると、キャラクタオブジェクト2015の座標情報が更新され、画面60において操作キャラクタ601が左右に移動したり上下にジャンプするなどの操作を行うことでゲームを進行させることができる。
【0061】
透過型ディスプレイ207の正面に位置するユーザは、透過型ディスプレイ207を通じて視認できる車両の外の現実の風景661に重ねて、画面60に表示される操作キャラクタ601、ゲーム内アイテム621、622、スコア631、プレイ時間641の画像を視認することができる。
【0062】
<オブジェクト生成処理(第一実施例)>
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、車外カメラ2061から取得した撮影データに基づきステージオブジェクト2016、アイテムオブジェクト2017を生成する。窓ユニット20において実行されるオブジェクト生成処理(第一実施例)の動作を図8のフローチャートおよび図9の表示画面例を用いて説明する。
【0063】
ステップS201において、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、車外カメラ2061から撮影した画像データ(車外撮影データ)を取得する。車外撮影データは、窓ユニット20の透過型ディスプレイ207の周辺に設けられた1または複数のカメラから車外を撮影したデータである。車外撮影データは、ユーザが透過型ディスプレイ207を通して視認できる景色の全範囲を含むことが望ましいが、少なくともユーザが透過型ディスプレイ207を通して視認できる景色の一部分を含んでいれば良い。
【0064】
ステップS202において、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、取得した車外撮影データから輪郭データを抽出する。輪郭データは、車外撮影データに含まれる輪郭情報を抽出したデータである。輪郭データは、車外撮影データに対して微分フィルタ、ソーベルフィルタなどのエッジ抽出フィルタを適用することにより生成される画像データである。
例えば、車外撮影データが山の画像を含む風景写真である場合には、山の画像と空の画像との境界部分が輪郭データとして抽出される。また、車外撮影データが建物の画像を含む風景写真である場合には、建物の画像と空の画像との境界部分が輪郭データとして抽出される。
なお、輪郭データは、LiDAR(Light Detection and Ranging)など近赤外光、可視光、紫外線などを対象物に照射し、その反射光を光センサでとらえ距離を測定するリモートセンシングデバイスを用いて取得した3次元的な撮影データに基づき抽出しても良い。LiDARは、車外カメラ2061に替えて、または、組み合わせて用いても構わない。
【0065】
ステップS203において、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、抽出した輪郭データに基づきステージオブジェクト2016を生成する。具体的には、輪郭データの線に沿ってステージオブジェクト2016を生成する。
例えば、車外撮影データが山の画像を含む風景写真である場合には、山の画像と空の画像との境界部分にステージオブジェクト2016が生成される。窓ユニット20のゲーム実行部2041は、ステージオブジェクト2016に基づき、透過型ディスプレイ207にステージ611を描画する。
なお、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、車外撮影データに基づいてステージオブジェクト2016を生成しても良い。
【0066】
ステップS203において、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、輪郭データを適切に抽出できない場合や、ステージオブジェクト2016を適切に生成できない場合、また、風景の前面に建築物などの遮蔽物が現れることにより連続的なステージオブジェクト2016を生成できない場合は、窓IDおよび切替リクエストをサーバ10へ送信する。サーバ10の制御部104は、切替リクエストを受信すると、受信した窓IDをキーとして窓テーブル1021を検索し、特定したレコードの切替フラグの項目をFalseに設定する。それ以外の場合は切替フラグをTrueに設定する。
なお、切替フラグの設定はオブジェクト生成処理に含める必要はなく、窓ユニット20の制御部204が別途定期的に行なっても良い。
【0067】
ステップS204において、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、車外撮影データおよび抽出した輪郭データに基づきアイテムオブジェクト2017を生成する。窓ユニット20のゲーム実行部2041は、車外撮影データおよび輪郭データの一部分または全部を抽出し、サーバ10へ送信する。
【0068】
サーバ10の制御部104は、受信した車外撮影データおよび輪郭データにアイテムテーブル1014の条件文字列または条件画像が含まれているか否かを判定する。判定は、車外撮影データおよび輪郭データに対する特徴量検出などで行なっても良い。
サーバ10の制御部104は、条件文字列または条件画像が含まれていると判定した場合は、当該ゲーム内アイテムのアイテムID、アイテム画像、条件文字列または条件画像が含まれている位置を窓ユニット20へ送信する。
【0069】
窓ユニット20は、アイテムID、アイテム画像、条件文字列または条件画像が含まれている位置を受信すると、条件文字列または条件画像が含まれている位置に、アイテムID、アイテム画像を有するアイテムオブジェクト2017を新たに生成する。
なお、窓ユニット20は、条件文字列または条件画像が含まれている位置に関わらず、アイテムID、アイテム画像を有するアイテムオブジェクト2017を新たに生成しても良い。アイテムオブジェクト2017が新たに生成される位置は、例えば、アイテムオブジェクトの生成に関する予め設定された位置でも良いし、キャラクタオブジェクト2015に関する位置であっても良い。このとき、サーバ10の制御部104は、窓ユニット20へ、条件文字列または条件画像が含まれている位置を送信しない構成としても良い。
【0070】
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、アイテムオブジェクト2017に基づき、透過型ディスプレイ207にゲーム内アイテム621、622を描画する。なお、アイテムオブジェクト2017は複数のゲーム内アイテム621、622に関する情報を記憶しても良い。
【0071】
アイテムテーブル1014の条件文字列に企業名などを設定することにより、車両の風景に企業名が含まれている場合に当該企業の商品広告をゲーム内アイテム621、622としてユーザへ表示させることができる。
【0072】
アイテムテーブル1014の条件画像に観光名所の画像などを設定することにより、車両が当該観光名所を通過する際に、観光名所に関連するゲーム内アイテム621、622をユーザへ表示させることができる。また、条件画像は自然物、景観、建造物などが含まれ、アイテム画像は自然物、景観、建造物に関するアイコンでも良い。
【0073】
ステップS205において、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、プレイ日時オブジェクト2019を参照し、現在日時がプレイ終了日時を経過しているかを判定する。プレイ時間を経過していない場合はオブジェクト生成処理を繰り返す。プレイ時間を経過している場合はゲームを終了し処理をステップS206へ進める。
【0074】
<アイテム取得処理>
ユーザは操作キャラクタ601を操作してゲーム内アイテム621、622との距離が所定距離内になると、ゲーム内アイテム621、622を取得することができる。
具体的には、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、操作キャラクタ601のキャラクタオブジェクト2015と、ゲーム内アイテム621、622のアイテムオブジェクト2017との距離を算定する。
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、距離が所定距離内となったアイテムオブジェクトを取得したゲーム内アイテムと判定し、当該ゲーム内アイテムをアイテムオブジェクトから消去する。
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、取得したゲーム内アイテムのアイテムIDをサーバ10へ送信する。サーバ10の制御部104は、アイテムIDをキーとしてアイテムテーブル1014を検索し、付与内容およびスコアの項目を取得し、窓ユニット20へ送信する。
【0075】
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、受信した付与内容に基づき操作キャラクタまたはユーザに対して特典を付与する。例えば、操作キャラクタに対して経験値や性能値などのパラメータを付与したり、一定期間無敵状態となるような特典を付与する。ユーザに対しては新たなキャラクタおよびアイテムを獲得(デッキテーブル1012へ新たなレコードを追加)したり、ゲーム外で利用可能な商品やサービスのクーポン券、割引券、ポイントなどを付与しても良い。また、観光名所に関連する情報などを付与しても良い。ユーザが新たに獲得するキャラクタおよびアイテムは、アイテムに関する条件画像に関連したキャラクタおよびアイテムでもよく、ユーザは獲得したキャラクタおよびアイテムを自身のスマートフォンなどの携帯端末で確認することができる。また、ユーザは付与された、ゲーム外で利用可能な商品やサービスのクーポン券、割引券、ポイント、観光名所に関連する情報などを自身のスマートフォンなどの携帯端末で確認することができる。
これにより、車両の外の風景画像を用いて商品、サービスなどのプロモーションを実現することができる。
【0076】
また、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、現在の日時に応じて操作キャラクタまたはユーザに対する特典付与を制御しても良い。例えば、特定の日時範囲において、ユーザに対する特典を付与しないよう制御しても良い。
【0077】
また、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、受信した付与内容に基づき操作キャラクタまたはユーザに対して特典を付与する内容をQRコード(登録商標)などのコードとして透過型ディスプレイ207に表示し、ユーザは、自身のスマートフォンなどの携帯端末が有するカメラを用いて当該コードを読み取ることにより、ユーザに対して特典を付与しても良い。
これにより、ユーザがゲストユーザとしてゲームをプレイした場合や、ゲームをプレイしていないユーザに対しても特典を付与することができる。
【0078】
<オブジェクト生成処理(第二実施例)>
窓ユニット20において実行されるオブジェクト生成処理(第二実施例)の動作を説明する。オブジェクト生成処理(第二実施例)は、2つの窓ユニット20Aおよび窓ユニット20Bから構成される。窓ユニット20Aおよび窓ユニット20Bにおけるオブジェクト生成処理(第二実施例)のステップS201、S202、S203、S205、S206の処理は、オブジェクト生成処理(第一実施例)と共通する。
【0079】
オブジェクト生成処理(第二実施例)におけるステップS204において、窓ユニット20Aのゲーム実行部2041は、窓ユニット20Bの車外撮影データおよび抽出した輪郭データに基づきアイテムオブジェクト2017を生成する。窓ユニット20Bのゲーム実行部2041は、車外撮影データおよび輪郭データの一部分または全部を抽出し、サーバ10へ送信する。
【0080】
サーバ10の制御部104は、窓ユニット20Bから受信した車外撮影データおよび輪郭データにアイテムテーブル1014の条件文字列または条件画像が含まれているか否かを判定する。判定は、車外撮影データおよび輪郭データに対する特徴量検出などで行なっても良い。
サーバ10の制御部104は、条件文字列または条件画像が含まれていると判定した場合は、当該ゲーム内アイテムのアイテムID、アイテム画像を窓ユニット20Aへ送信する。
【0081】
窓ユニット20Aは、アイテムID、アイテム画像を受信すると、アイテムID、アイテム画像を有するアイテムオブジェクト2017を新たに生成する。アイテムオブジェクト2017が新たに生成される位置は、例えば、アイテムオブジェクトの生成に関する予め設定された位置でも良いし、キャラクタオブジェクト2015に関する位置であっても良い。
【0082】
窓ユニット20Aのゲーム実行部2041は、アイテムオブジェクト2017に基づき、透過型ディスプレイ207にゲーム内アイテム621、622を描画する。なお、アイテムオブジェクト2017は複数のゲーム内アイテム621、622に関する情報を記憶しても良い。
【0083】
このように、オブジェクト生成処理(第二実施例)においては窓ユニット20Aのゲーム実行部2041は、窓ユニット20Aとは異なる位置に設けられた窓ユニット20Bの車外撮影データに基づきアイテムオブジェクト2017を生成する。これにより、窓ユニット20Aにおいてゲームをプレイするユーザは、自身が視認できない範囲の風景に基づくアイテムオブジェクト2017が出現することにより、ユーザはより興趣性の高いゲームを体験することができる。
【0084】
オブジェクト生成処理(第二実施例)においては窓ユニット20Bの車外撮影データに基づき、窓ユニット20Aにおけるアイテムオブジェクト2017を生成する構成としたが、窓ユニット20Bの車外撮影データに基づき、ステージオブジェクト2016の全部または一部が生成される構成としても良い。また、2つの窓ユニット20Aおよび窓ユニット20Bから構成される例を説明したが、窓ユニット20A~20Eの任意の少なくとも2つの組み合わせから構成されても良い。
オブジェクト生成処理(第二実施例)は、窓ユニット20Bにおけるユーザの存在有無を問わず実行しても良い。つまり、窓ユニット20Bにおいて所定のユーザによりゲームのプレイが行われている場合も、窓ユニット20Bの車外撮影データに基づき、窓ユニット20Aにおけるアイテムオブジェクト2017を生成する構成としても良い。
【0085】
本開示においては、オブジェクト生成処理(第一実施例)およびオブジェクト生成処理(第二実施例)を組み合わせて実行しても良い。つまり、窓ユニット20Aにおけるステージオブジェクト2016およびアイテムオブジェクト2017を、窓ユニット20Aの車外撮影データおよび窓ユニット20Bの車外撮影データに基づき生成しても良い。
【0086】
<透過型ディスプレイ207の構成>
透過型ディスプレイ207は、LCD(Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ、マイクロLED(Light Emitting Diode)ディスプレイ等の平面ディスプレイ、プロジェクト等により実現される。透過型ディスプレイ207は、フロントガラス、リアガラス、サイドガラス及び天井ガラスの少なくとも一面又は任意の面の組み合わせに表示されるシースルー型のディスプレイである。
シースルー型のディスプレイでは、画像が表示される箇所が半透明又は不透明に描画され、それ以外の箇所は、外光を所定の透過率で透過させる。このため、実際の風景と、ゲーム画像とが重なって表示され、臨場感を高めることができる。本開示においては、このシースルー型のディスプレイとして、シースルーの半透明液晶ディスプレイ又は半透明投影可能なプロジェクタを用いることができる。
【0087】
透過型ディスプレイ207には、車外カメラ2061と物理的に不透明なディスプレイを組み合わせたディスプレイも含まれる。具体的には、シースルー型のディスプレイの代わりに、シースルー型のディスプレイが配置される位置に不透明なディスプレイを取り付ける。複数の車外カメラ2061によって窓ユニット20の周囲を撮影し、撮影した画像を不透明なディスプレイに描画制御する。これにより、車両に搭乗するユーザに対し、シースルー型のディスプレイと同等な映像を、不透明なディスプレイを用いて表示することができる。
【0088】
<把持部208の構成>
第一実施例にかかる車両21には、単数または複数の把持部208が設けられている。把持部208は、車両に搭乗するユーザが手で把持することにより自身の身体を支持するためのものである。ユーザは把持部208を把持することにより、移動する車両内でも自身の身体を適切に支持することができ快適に過ごすことができる。把持部208には、ユーザが立った状態および座った状態などの任意の姿勢において把持するものが含まれる。
電車、バスなどにおいては、把持部208には吊革および握り棒が含まれる。乗用車などにおいては、乗用車のピラー(窓柱)、ルーフ、座席などに設けられるアシストグリップとよばれる握り棒が含まれる。
【0089】
<窓ユニット20(第二実施例)の機能構成>
図10は、窓ユニット20(第二実施例)の機能構成を示すブロック図である。窓ユニット20は、基本的な構成は窓ユニット20(第一実施例)と共通しており、接続される入力装置206に窓操作ボタン2064が設けられている点が相違する。
【0090】
<窓操作ボタン2064>
窓操作ボタン2064は、透過型ディスプレイ207のユーザから視認できる領域を操作するためのユーザインタフェースである。具体的には、窓操作ボタン2064は、ユーザが窓ユニット20の透過型ディスプレイ207を開閉するための操作を行うことができる。ユーザが窓操作ボタン2064を開くよう操作すると、窓ユニット20の制御部204は不図示のアクチュエータを駆動し透過型ディスプレイ207の一部を車両内に格納する制御(窓を開ける制御)を行う。一方、ユーザが窓操作ボタン2064を閉めるよう操作すると、窓ユニット20の制御部204は不図示のアクチュエータを駆動し透過型ディスプレイ207の一部を車両から出す制御(窓を閉める制御)を行う。
【0091】
窓操作ボタン2064は、把持部208に設けたスイッチとして実現しても良い。
窓操作ボタン2064は、透過型ディスプレイ207にゲームオブジェクトとして描画し、ユーザが把持部208を操作することにより透過型ディスプレイ207に描画されたオブジェクトを操作し、透過型ディスプレイ207の開閉を操作するよう実現しても良い。
【0092】
窓操作ボタン2064は、少なくとも1つの窓ID2012と紐づけられている。1つの窓操作ボタン2064は、複数の窓ID2012と紐付けられていても良い。ユーザが窓操作ボタン2064を操作すると、窓操作ボタン2064に対応した窓ID2012を有する全ての窓ユニット20の透過型ディスプレイ207に対して開閉制御が行われる。
【0093】
なお、窓操作ボタン2064の操作は、透過型ディスプレイ207を開閉移動させるのみならず、窓の前後に設けられたカーテンまたはシャッターなどを移動させることにより、ユーザから視認できる透過型ディスプレイ207の領域を変化させることを含む。
【0094】
ユーザにより窓操作ボタン2064が操作されると、窓ユニット20の制御部204は、不図示のアクチュエータを作動させ、ユーザから視認できる透過型ディスプレイ207の領域(視認範囲)を変化させる制御を行うと同時に、サーバ10に対して、窓IDおよびユーザから視認できる透過型ディスプレイ207の領域に関する情報を送信する。サーバ10の制御部104は、ユーザから視認できる透過型ディスプレイ207の領域に関する情報を受信し、窓テーブル1021の窓IDで特定されるレコードのディスプレイ情報における、透過型ディスプレイの形状、位置、方向を更新する。
【0095】
次に、サーバ10の制御部104は、窓テーブル1021のディスプレイ情報の項目の更新に基づき、窓テーブル1021の描画範囲の項目を更新する。具体的には、透過型ディスプレイ207の開閉により、ユーザ から視認される透過型ディスプレイ207の面積に応じて、ゲームが描画される透過型ディスプレイ207の描画範囲を縮小または拡大する。
【0096】
サーバ10の制御部104は、透過型ディスプレイ207の領域を変化させる制御を行っている間は、窓テーブル1021の窓状態フラグの値をTrueに設定する。サーバ10の制御部104は、透過型ディスプレイ207の領域を変化させる制御が終了すると窓テーブル1021の窓状態フラグの値をFalseに設定する。
【0097】
窓テーブル1021のディスプレイ情報の項目には、ユーザから視認される透過型ディスプレイ207の形状、位置、方向の情報が記憶される。また、窓テーブル1021の描画範囲の項目には、ユーザから視認される透過型ディスプレイ207の形状、位置、方向に応じたゲームの描画範囲を規定する情報が記憶される。なお、ディスプレイ情報および描画範囲の更新は、ユーザによる窓操作ボタン2064の操作中に連続的に実行しても、操作完了後に1度だけ実行する構成のどちらでも良い。
【0098】
窓ユニット20を備える車両21においては、把持部208は必須の構成ではない。把持部208以外の入力装置によりユーザはゲームをプレイしても良い。
【0099】
窓が設けられておりユーザが搭乗可能な乗り物であれば、本開示における車両21に替えて飛行機、ヘリコプター、ロケット、人工衛星、宇宙ステーション、ドローン、ハイパーループ、船舶、潜水艦、潜水艇など任意の乗り物に対して本開示の内容を適用しても構わない。
【0100】
<情報処理システム1の動作>
以下、情報処理システム1の各処理について説明する。
【0101】
<ユーザ接続処理>
把持部208は、不図示の指紋認証部を備えており、ユーザが把持部208を握るとユーザの指紋を読み取る。窓ユニット20の制御部204は、ユーザIDと指紋情報とが紐づけられて記憶された不図示の指紋テーブルを参照し、ユーザIDを特定する。
指紋認証に替えて車内カメラ2062により撮影したユーザの顔または身体的特徴に基づき把持部208を握るユーザのユーザIDを特定しても良い。指紋認証に替えてユーザが所持するスマートフォンなどの携帯端末と接触または非接触通信を行うことにより、把持部208を握るユーザのユーザIDを特定しても良い。
窓ユニット20の制御部204は、特定したユーザID、把持部ID2081、窓ID2013をサーバ10へ送信する。サーバ10の制御部104は、受信した把持部ID2081に紐づけてユーザIDおよび窓ID2013を把持部テーブル1022へ記憶する。
【0102】
窓ユニット20の制御部204は、一定期間ユーザの指紋を読み取ることができない場合は、ユーザは把持部208を握っていないと判定し把持部208とユーザとの接続を解除する。
指紋認証に替えて車内カメラ2062により撮影したユーザの顔または身体的特徴に基づきユーザが把持部208を握っていないと判定し把持部208とユーザとの接続を解除しても良い。
把持部208から一定期間入力情報が受信できない場合は、ユーザは把持部208を握っていないと判定し把持部208とユーザとの接続を解除しても良い。
窓ユニット20の制御部204は、特定したユーザID、把持部ID2081、窓ID2013をサーバ10へ送信する。サーバ10の制御部104は、受信した把持部ID2081に紐づけられたユーザIDおよび窓ID2013のレコードを把持部テーブル1022から削除しユーザとの接続を解除する。
【0103】
<ユーザ有無判定処理(第一実施例)>
窓ユニット20に備えられた車内カメラ2062は、透過型ディスプレイ207の車内側の正面の画像を定期的に撮影し、ユーザが透過型ディスプレイ207の正面に存在するか否かを監視する。具体的には、窓ユニット20の制御部204は、車内カメラ2062により撮影された画像を入力データとして顔認識プログラムを実行し顔画像が含まれているか否かを判定する。窓ユニット20の制御部204は、顔画像が含まれている場合にはユーザが存在すると判定し、顔画像が含まれていない場合にはユーザが存在しないと判定する。顔認識プログラムには、OpenCVといったライブラリが知られている。
【0104】
ユーザの存在有無の判定は、車内カメラ2062を用いる手段に限られない。
車両のユーザ搭乗位置の床面や座席などにスイッチまたは押圧センサなどを設置しても良い。乗用車などにおいては、座席には、チャイルドシートなどの後付けの装備が含まれてもよい。また、シートベルトの着用により、ユーザの有無を判定してもよい。また、把持部208にスイッチまたは接触センサなどを設置しても良い。窓ユニット20の制御部204は、スイッチまたはセンサによる検出値を用いて、ユーザが透過型ディスプレイ207の正面に存在するか否かを判定しても良い。
【0105】
窓ユニット20の制御部204は、ユーザが存在すると判定した場合は、サーバ10へ、窓ID2013およびユーザが存在する旨のリクエストを送信する。一方、窓ユニット20の制御部204は、ユーザが存在しないと判定した場合は、サーバ10へ、窓ID2013およびユーザが存在しない旨のリクエストを送信する。
【0106】
サーバ10の制御部104は、ユーザが存在する旨のリクエストを受信したときは、受信した窓ID2013により特定されるレコードのユーザ有無の項目をTrueに設定する。一方、サーバ10の制御部104は、ユーザが存在しない旨のリクエストを受信したときは、受信した窓ID2013により特定されるレコードのユーザ有無の項目をFalseに設定する。
【0107】
<ユーザ有無判定処理(第二実施例)>
なお、サーバ10の制御部104は、窓ユニット20からユーザの存在有無に関するリクエストを受けることなしに、ユーザの有無を判定しても良い。例えば、サーバ10の制御部104は、把持部テーブル1022を検索しユーザIDと紐づけられた窓IDを特定する。サーバ10の制御部104は、特定した窓IDにより窓テーブル1021のレコードを検索し、当該レコードのユーザ有無の項目をTrueとし、それ以外のレコードのユーザ有無の項目をFalseとしても良い。
このように、把持部テーブル1022の内容を用いてユーザが窓ユニット20の透過型ディスプレイ207の正面に存在するか否かを判定しても良い。
【0108】
ユーザ有無判定処理(第一実施例)においては、把持部テーブル1022の内容を用いずにユーザの有無を判定することができる。これにより、窓ユニット20の制御部204は、ユーザが存在すると検出した場合に、把持部208とユーザとの接続に先立って、ユーザに把持部208との接続手順などを動画として透過型ディスプレイ207に描画することにより案内することができる。
【0109】
ユーザ有無判定処理(第二実施例)においては、ユーザ有無判定処理(第一実施例)に比べてシンプルな構成でユーザの存在有無を判定することができる。
【0110】
<ユーザ位置特定処理(第一実施例)>
窓ユニット20の制御部204は、車内カメラ2062により撮影された画像を入力データとして顔認識プログラムを実行し顔画像が含まれているか否かを判定し、顔画像が含まれている場合は顔画像の位置を特定する。窓ユニット20の制御部204は、顔画像の位置に基づき、透過型ディスプレイ207の正面に位置するユーザの頭部位置(ユーザ位置)を算定する。
【0111】
ユーザ位置の特定は、車内カメラ2062を用いる手段に限られない。
車両のユーザ搭乗位置の床面や座席などにスイッチまたは押圧センサなどを設置しても良い。また、把持部208にスイッチまたは接触センサなどを設置しても良い。窓ユニット20の制御部204は、スイッチまたはセンサによる検出値を用いて、透過型ディスプレイ207の正面に位置するユーザの頭部位置を算定しても良い。
【0112】
窓ユニット20の制御部204は、窓ID2013および算定したユーザ位置をサーバ10へ送信する。窓ユニット20の制御部204は、ユーザ位置を算定できない場合は、窓ID2013およびユーザ位置を算定できなかった旨のリクエストをサーバ10へ送信する。
【0113】
サーバ10の制御部104は、窓IDおよびユーザ位置を受信したときは、受信した窓ID2013により特定されるレコードのユーザ位置の項目に受信したユーザ位置の値を記憶する。一方、サーバ10の制御部104は、ユーザ位置を算定できなかった旨のリクエストを受信したときは、受信した窓ID2013により特定されるレコードのユーザ位置の項目を消去またヌル値を記憶する。
【0114】
<ユーザ位置特定処理(第二実施例)>
なお、サーバ10の制御部104は、窓ユニット20からユーザの存在有無に関するリクエストを受けることなしに、ユーザの位置を特定しても良い。例えば、サーバ10の制御部104は、把持部テーブル1022を検索しユーザIDと紐づけられた窓IDおよび把持部IDを特定する。把持部208の把持部IDのそれぞれに対してユーザ位置を紐付けた不図示のテーブルを予め用意しておく。サーバ10の制御部104は、特定した窓IDにより窓テーブル1021のレコードを検索し、当該レコードのユーザ位置の項目に、把持部IDに紐づけられたユーザ位置のそれぞれの値を記憶する。
このように、把持部テーブル1022の内容を用いてユーザのユーザ位置を特定しても良い。
【0115】
ユーザ位置特定処理(第一実施例)においては、把持部テーブル1022の内容を用いずにユーザの位置を特定することができる。これにより、窓ユニット20の制御部204は、ユーザの位置を特定した場合に、把持部208とユーザとの接続に先立って、ユーザに把持部208との接続手順などを動画として透過型ディスプレイ207のユーザが見えやすい位置に描画することにより案内することができる。
【0116】
ユーザ位置特定処理(第二実施例)においては、ユーザ位置特定処理(第一実施例)に比べてシンプルな構成でユーザの存在有無を判定することができる。
【0117】
<ゲーム進行処理>
サーバ10および窓ユニット20において実行されるゲーム進行処理の動作を図7のフローチャートを用いて説明する。
【0118】
ステップS101において、ユーザ有無判定処理およびユーザ位置特定処理が行われる。ユーザ有無がFalseの場合はステップS101において待機し、次のステップには進まない。
【0119】
ステップS102において、ユーザ接続処理が行われる。ユーザ接続処理が行われなかった場合は、ゲストユーザが選択され次のステップに進む。なお、ユーザ接続処理が行われなかった場合はステップS102において待機し、次のステップには進まないものとしても良い。
【0120】
ステップS103において、キャラクタ選択処理が行われる。キャラクタ選択処理においては、窓ユニット20の制御部204は、ステップS102において接続されたユーザ(操作ユーザ)のユーザIDをキーとしてデッキテーブル1012を検索し、操作ユーザの保有するキャラクタの一覧を取得する。窓ユニット20の制御部204は、取得したキャラクタの一覧を画像とともに透過型ディスプレイ207に表示し、操作ユーザへキャラクタを選択するよう促す。ユーザは、把持部208を操作し、一覧表示されたキャラクタからゲームをプレイするキャラクタを選択する。
なお、操作ユーザが保有するキャラクタが1体のみの場合は当該キャラクタを選択し、ステップS103を省略しても良い。
窓ユニット20の制御部204は、操作ユーザのユーザIDおよび選択されたキャラクタのキャラクタIDをサーバ10に送信する。サーバ10の制御部104は、受信したユーザIDに基づきユーザテーブル1011から操作ユーザのレコードを特定し、操作キャラクタの項目に受信したキャラクタIDを記憶する。
【0121】
ステップS104において、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、サーバ10へ窓IDを送信し窓状態フラグを照会する。サーバ10の制御部104は、窓IDをキーとして窓テーブル1021を検索し、窓IDと紐づけられた窓状態フラグを取得し窓ユニット20へ送信する。
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、窓状態フラグがTrueである場合はゲームを実行せずに待機状態となる。窓ユニット20のゲーム実行部2041は、窓状態フラグがFalseである場合はステップS105へ進む。
【0122】
ステップS105において、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、サーバ10へ窓IDを送信し切替フラグを照会する。サーバ10の制御部104は、窓IDをキーとして窓テーブル1021を検索し、窓IDと紐づけられた切替フラグを取得し窓ユニット20へ送信する。
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、サーバ10から受信した切替フラグがFalseである場合はステップS106におけるゲームを実行する。窓ユニット20のゲーム実行部2041は、サーバ10から受信した切替フラグがTrueである場合はステップS106におけるゲームの実行を中断し、ステップS107においてミニゲームプログラム2012を実行する。
ミニゲームプログラム2012は、ゲームの一種であるが、車外カメラ2061による車外撮影データの輪郭データを用いないゲーム(ミニゲーム)である。窓ユニット20のゲーム実行部2041は、車外撮影データから輪郭データを適切に抽出できない場合は、切替フラグを参照しゲームを一旦中断し、ユーザに対してミニゲームを提供する。これにより、遮蔽物により風景が遮られた場合にもユーザはゲームサービスを快適にプレイすることができる。
窓ユニット20のゲーム実行部2041は、ミニゲームを実行中にサーバ10から取得した切替フラグがFalseであると判定した場合は、ゲームプログラム2011を実行し車外カメラ2061による車外撮影データの輪郭データを用いたゲームを中断前の状態から継続して提供する。
【0123】
ステップS108において、窓ユニット20のゲーム実行部2041は、プレイ日時オブジェクト2019を参照し、現在日時がプレイ終了日時を経過しているかを判定する。プレイ時間を経過していない場合はゲーム実行処理を継続する。プレイ時間を経過している場合はゲームを終了し処理をステップS110へ進める。
【0124】
ステップS109では、ゲームの終了処理としてゲーム中に獲得したゲーム内アイテムの付与内容に基づく特典を操作キャラクタまたはユーザへ付与する。なお、特典付与はゲーム終了後ではなく、アイテム取得時に随時特典を付与しても良い。
【0125】
<特典付与の変形例>
操作キャラクタまたはユーザへ付与される特典は、窓ユニット20ごとの設置位置に応じて変えても良い。例えば、車両進行方向前方の窓ユニット20でゲームをプレイするユーザは、自身の窓ユニット20よりも前方の窓ユニット20の風景を視認することができないためゲームの難易度が高い場合がある。そのような場合に、ユーザへ付与される特典をより大きくなるように補正しても良い。具体的には、サーバ10の窓テーブル1021を参照し、ディスプレイ情報に基づき操作キャラクタまたはユーザへ付与される特典を付与しても良い。
操作キャラクタまたはユーザへ付与される特典は、ユーザがゲームをプレイする日時に応じて変えても良い。例えば、平日の通勤、通学時間帯において、公共交通機関で利用される車両は混雑が予想される。そのため、そのような時間帯においては、操作キャラクタまたはユーザへ付与される特典をより小さくなるように補正する。具体的にはユーザへ特典を付与するときに、現在日時を取得し、日時ごとの特典付与についての補正情報の有無を判定する。補正情報があると判定された場合には、ユーザへ付与される特典に対して補正情報を適用する。これにより、通勤・通学時間帯の混雑を緩和することができる。
【0126】
<コンピュータの基本ハードウェア構成>
図11は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ901、主記憶装置902、補助記憶装置903、通信IF991(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらは通信バス921により相互に電気的に接続される。
【0127】
プロセッサ901とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ901は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0128】
主記憶装置902とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0129】
補助記憶装置903とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD―ROM、DVD―ROM、半導体メモリ等である。
【0130】
通信IF991とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z―Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0131】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0132】
<コンピュータ90の基本機能構成>
コンピュータ90の基本ハードウェア構成(図11)により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0133】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0134】
制御部は、プロセッサ901が補助記憶装置903に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置902に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0135】
記憶部は、主記憶装置902、補助記憶装置903により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ901は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置902または補助記憶装置903に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0136】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブルと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブルにはレコードを一意に特定するための主キーとなるカラムが設定されるが、カラムへの主キーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、記憶部に記憶された特定のテーブルにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0137】
通信部は、通信IF991により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ901に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0138】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
【0139】
(付記1)
プロセッサおよび記憶部を備えるコンピュータと、透過型ディスプレイおよび把持部を備える、ユーザが搭乗可能な乗り物とからなるコンピュータシステムにおいて、ゲームを実行させるためのゲームプログラムであって、第1画像を取得する、第1画像入力ステップ(S201)と、第1把持部から第1操作情報を取得する、第1操作入力ステップと、第1画像に基づき、第1ゲームオブジェクトを生成する第1生成ステップ(S203、S204)と、第1操作情報に基づき、第1キャラクタオブジェクトを制御する第1操作ステップと、第1キャラクタオブジェクトおよび第1ゲームオブジェクトを含む第1出力画像を出力する第1画像出力ステップと、を実行させ、第1画像入力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景の一部を含む画像を取得するステップであり、第1画像出力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景に重なるように、第1透過型ディスプレイに対して第1出力画像を出力するステップであり、把持部は、乗り物に搭乗したユーザが手で把持することにより自身の身体を支持するためのものである、ゲームプログラム。
これにより、ユーザは、自身の身体を支持しつつより快適にゲームサービスを楽しむことができる。
【0140】
(付記2)
第1ユーザの存在有無を判定するステップ(S101)と、第1ユーザが存在する場合にゲームの実行を開始するステップ(S101)と、を実行させる、付記1記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザの車両への搭乗に合わせてゲームサービスの提供を開始することができる。
【0141】
(付記3)
第1ユーザの位置を取得するステップ(S102)と、を実行させ、第1画像出力ステップは、第1ユーザの位置に基づき第1出力画像を出力するステップである、付記1または2記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザの搭乗位置に合わせた好適な位置に第1出力画像を出力することができ、ユーザは臨場感のあるゲームをプレイすることができる。
【0142】
(付記4)
第1画像に基づき、第1画像に含まれる第1輪郭情報を算定する第1輪郭算定ステップ(S202)と、を実行させ、第1生成ステップは、第1輪郭情報に基づき第1ゲームオブジェクトを生成するステップ(S203、S204)である、付記1~3のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザに対してより興趣性の高いゲームサービスを提供することができる。
【0143】
(付記5)
第1生成ステップは、第1輪郭情報に基づき第1キャラクタオブジェクトの移動経路を規定するステージオブジェクトを生成するステップ(S203)である、付記4記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザに対してより興趣性の高いゲームサービスを提供することができる。
【0144】
(付記6)
第2把持部から第2操作情報を取得する、第2操作入力ステップと、を実行させ、第1画像出力ステップは、第2操作情報に基づき第1出力画像を出力するステップである、付記1~5のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、他のユーザと協働してゲームをプレイすることができるため、ユーザにとってより興趣性の高いゲームサービスを提供することができる。
【0145】
(付記7)
第1ユーザに対して特典を付与する特典付与ステップ(S109)と、を実行させ、付記1~6のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、ゲームを通じて特典が得られることにより、ユーザにとってより興趣性の高いゲームサービスを提供することができる。
【0146】
(付記8)
第1生成ステップは、第1画像に基づき第1アイテムオブジェクトを生成するステップ(S204)であり、特典付与ステップは、第1キャラクタオブジェクトと第1アイテムオブジェクトが取得条件を満たした場合に特典を付与するステップ(S109)である、付記7記載のゲームプログラム。
【0147】
(付記9)
特典付与ステップは、第1透過型ディスプレイの乗り物内部における位置、方向に基づき、特典を付与するステップである、付記7または8記載のゲームプログラム。
これにより、難易度が高い搭乗位置でゲームをプレイするユーザにより大きな特典を付与することができる。
【0148】
(付記10)
第2画像を取得する、第2画像入力ステップ(S201)と、を実行させ、第1生成ステップは、第2画像に基づき第1アイテムオブジェクトを生成するステップ(S203、S204)であり、第2画像入力ステップは、第2ユーザの視点から第2透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景の一部を含む画像を取得するステップ(S201)であり、付記1~9のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザが視認できない範囲の画像を用いることで、ユーザにとってより興趣性の高いゲームサービスを提供することができる。
【0149】
(付記11)
第1透過型ディスプレイの視認範囲を変化させるステップと、第1透過型ディスプレイの視認範囲が変化している間は、ゲームの実行を中断するステップと、を実行させる、付記1~10のいずれか記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザに対してより快適なゲームサービスを提供することができる。
【0150】
(付記12)
第1透過型ディスプレイの視認範囲を変化させるステップと、を実行させ、第1画像出力ステップは、第1ユーザの視点から視認範囲変化後の第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景に重なるように、第1透過型ディスプレイに対して第1出力画像を出力するステップである、付記11記載のゲームプログラム。
これにより、ユーザに対してより興趣性の高いゲームサービスを提供することができる。
【0151】
(付記13)
プロセッサおよび記憶部を備えるコンピュータと、透過型ディスプレイおよび把持部を備える、ユーザが搭乗可能な乗り物とからなるゲームシステムであって、プロセッサに、第1画像を取得する、第1画像入力ステップ(S201)と、第1把持部から第1操作情報を取得する、第1操作入力ステップと、第1画像に基づき、第1ゲームオブジェクトを生成する第1生成ステップ(S203、S204)と、第1操作情報に基づき、第1キャラクタオブジェクトを制御する第1操作ステップと、第1キャラクタオブジェクトおよび第1ゲームオブジェクトを含む第1出力画像を出力する第1画像出力ステップと、を実行させ、第1画像入力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景の一部を含む画像を取得するステップであり、第1画像出力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景に重なるように、第1透過型ディスプレイに対して第1出力画像を出力するステップであり、把持部は、乗り物に搭乗したユーザが手で把持することにより自身の身体を支持するためのものである、ゲームシステム。
これにより、ユーザは、自身の身体を支持しつつより快適にゲームサービスを楽しむことができる。
【0152】
(付記14)
プロセッサおよび記憶部を備えるコンピュータと、透過型ディスプレイおよび把持部を備える、ユーザが搭乗可能な乗り物とからなるコンピュータシステムに情報処理を実行させるための情報処理方法であって、情報処理方法は、プロセッサに、第1画像を取得する、第1画像入力ステップ(S201)と、第1把持部から第1操作情報を取得する、第1操作入力ステップと、第1画像に基づき、第1ゲームオブジェクトを生成する第1生成ステップ(S203、S204)と、第1操作情報に基づき、第1キャラクタオブジェクトを制御する第1操作ステップと、第1キャラクタオブジェクトおよび第1ゲームオブジェクトを含む第1出力画像を出力する第1画像出力ステップと、を実行させ、第1画像入力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景の一部を含む画像を取得するステップであり、第1画像出力ステップは、第1ユーザの視点から第1透過型ディスプレイを通して視認される乗り物外の風景に重なるように、第1透過型ディスプレイに対して第1出力画像を出力するステップであり、把持部は、乗り物に搭乗したユーザが手で把持することにより自身の身体を支持するためのものである、情報処理方法。
これにより、ユーザは、自身の身体を支持しつつより快適にゲームサービスを楽しむことができる。
【符号の説明】
【0153】
1 情報処理システム、10 サーバ、101 記憶部、104 制御部、20A,20B,20C 窓ユニット、201 記憶部、204 制御部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11