(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047619
(43)【公開日】2023-04-06
(54)【発明の名称】外側循環ボールねじ
(51)【国際特許分類】
F16H 25/22 20060101AFI20230330BHJP
【FI】
F16H25/22 C
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021156625
(22)【出願日】2021-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】596016557
【氏名又は名称】上銀科技股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(74)【代理人】
【識別番号】100167601
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 信之
(74)【代理人】
【識別番号】100201329
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 真二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100220917
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 忠大
(72)【発明者】
【氏名】楊家銘
(72)【発明者】
【氏名】陳鼎元
【テーマコード(参考)】
3J062
【Fターム(参考)】
3J062AA01
3J062AB22
3J062AC07
3J062BA14
3J062CD07
3J062CD54
(57)【要約】
【課題】外側循環ボールねじを提供する。
【解決手段】スクリューシャフトと、スクリューシャフトに覆設されているナットであって、ナットは少なくとも1つのスルーホールを有し、スルーホールがナットを貫通する箇所は開口縁端であるナットと、ナットに結合され、リターン部分及び継続部分を含むリターンスロットを有し、リターン部分の一端はスルーホールに連通され、リターン部分の他端は継続部分に接続され、リターン部分のスルーホールに連接されている一端は接続縁端を有し、接続縁端は開口縁端に当接し、リターン部分は基準点の周囲を旋回し、リターン部分の外壁面は弧形を呈していると共に基準点を円心とし、リターン部分の外壁面と基準点との間にはリターン半径の距離が開き、リターン半径の長さはボール径の1.2倍に等しいかそれより長く、ボール径の1.5倍に等しいかそれより短く、開口縁端と接続縁端との接続箇所は非接線相互接続であるリターン部材と、を備えている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スクリューシャフトと、
前記スクリューシャフトに覆設され、スクリューシャフトとの間にボールチャンネルを有し、前記ボールチャンネルに連通されている少なくとも1つのスルーホールを有し、前記スルーホールは開口縁端を有しているナットと、
前記ボールチャンネルに循環回転するように設置され、前記ボールの直径をボール径と定義している複数のボールと、
前記ナットに結合され、前記スルーホールに連通されているリターンスロットを有し、前記リターンスロットは前記スルーホールに接続されているリターン部分を有し、前記リターン部分は前記スルーホールに接続されている一端に接続縁端を有し、前記接続縁端は前記開口縁端に当接し、前記開口縁端と前記接続縁端との接続箇所は非接線相互接続であり、前記リターン部分は基準点の周囲を旋回し、前記リターン部分は外壁面に対応し、前記外壁面は弧形を呈していると共に前記基準点を円心とし、前記外壁面と前記基準点との間にはリターン半径の距離が開き、前記リターン半径の長さは前記ボール径の1.2倍に等しいかそれより長く、前記ボール径の1.5倍に等しいかそれより短いリターン部材と、を備えていることを特徴とする、
外側循環ボールねじ。
【請求項2】
前記ボール径は1.0mm~0.4mmの間の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の外側循環ボールねじ。
【請求項3】
前記リターンスロットは継続部分及びガイド部分をさらに備え、前記リターン部分の前記スルーホールと接続される一端と別の他端は前記継続部分に接続され、前記継続部分は前記ガイド部分に接続され、前記スルーホールの数量は2つであり、前記ガイド部分は他の前記スルーホールに連通されていることを特徴とする請求項1に記載の外側循環ボールねじ。
【請求項4】
前記ナットは前記スクリューシャフトを貫設するための貫通穴を有し、前記スクリューシャフトは雄ネジ溝を有し、前記ナットは対応する内壁及び外壁を有し、前記内壁は前記貫通穴に対向し、前記内壁は雌ネジ溝を有し、前記雌ネジ溝は前記雄ネジ溝に対応し、前記雌ネジ溝と前記雄ネジ溝との間には前記ボールチャンネルが形成され、前記リターン部材は前記ナットの前記外壁に結合され、前記開口縁端は前記スルーホールが前記外壁を貫通する箇所であることを特徴とする請求項1に記載の外側循環ボールねじ。
【請求項5】
前記ナットは2つの第一ネジ穴を有し、前記リターン部材は2つの第二ネジ穴を有し、これら前記第二ネジ穴の位置はこれら前記第一ネジ穴の位置にそれぞれ対応し、これら前記第一ネジ穴及びこれら前記第二ネジ穴にそれぞれ貫設されている2つのロック部材をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の外側循環ボールねじ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボールねじに関し、更に詳しくは、外側循環ボールねじ(outer circulating ball screw)に関する。
【背景技術】
【0002】
現代のカーエレクトロニクスや家電製品に対応するため、ボールねじは微小化の方向へ研究開発が進められている。しかし、従来の内循環リターンシートの設計において、ナットとリターンシートとの間に高度差が存在するため、ボールの直径が小さい場合には明らかに感度が鈍った。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の接線型外循環ボールねじ(
図1参照)は、ナット70と、前記ナット70に結合されているリターンアッパーカバー80と、前記ナット70と前記リターンアッパーカバー80との間で循環流動する複数のボール90と、を備えている。ナット70は2つのスルーホール71を有し、前記スルーホール71の延伸方向を移動方向Zと定義している。前記リターンアッパーカバー80はこれら前記スルーホール71に連通されているリターンチャンネル81を有し、前記ボール90がリターン効果を達成している。前記リターンチャンネル81及び前記スルーホール71は接線相互接続であり、前記リターンチャンネル81は接続されているリターン部分811及び延伸部分812を有している。
前記リターンチャンネル81及び前記スルーホール71が接線接続の設計となっているため、リターン部分811の旋回空間が大きく、このため、ボール90がスルーホール71から前記リターン部分811に進入すると、ボール90が慣性によりリターン部分811の壁面811Aの上縁箇所に衝突し、ボール90がリターン部分811の壁面811Aに衝突した後に前記移動方向Zに沿った反作用力の分力が大きくなり、前方にあるボール90と後方にあるボール90とが押し合い、ボールの押し合う衝突力が大きくなるという欠点が存在した。
【0004】
そこで、本発明者は上記の欠点が改善可能と考え、鋭意検討を重ねた結果、合理的設計で上記の課題を効果的に改善する本発明の提案に至った。
【0005】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、ボールの流動をスムーズにし、ボールが押し合う問題を回避する微小型ボールねじの外側循環ボールねじを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の外側循環ボールねじは、スクリューシャフトと、前記スクリューシャフトに覆設され、スクリューシャフトとの間にボールチャンネルを有し、前記ボールチャンネルに連通されている少なくとも1つのスルーホールを有し、前記スルーホールは開口縁端を有しているナットと、前記ボールチャンネルに循環回転するように設置され、前記ボールの直径をボール径と定義している複数のボールと、前記ナットに結合され、前記スルーホールに連通されているリターンスロットを有し、前記リターンスロットは前記スルーホールに接続されているリターン部分を有し、前記リターン部分は前記スルーホールに接続されている一端に接続縁端を有し、前記接続縁端は前記開口縁端に当接し、前記開口縁端と前記接続縁端との接続箇所は非接線相互接続であり、前記リターン部分は基準点の周囲を旋回し、前記リターン部分は外壁面に対応し、前記外壁面は弧形を呈していると共に前記基準点を円心とし、前記外壁面と前記基準点との間にはリターン半径の距離が開き、前記リターン半径の長さは前記ボール径の1.2倍に等しいかそれより長く、前記ボール径の1.5倍に等しいかそれより短いリターン部材と、を備えている。
【発明の効果】
【0007】
前述のように、本発明は主に前記リターン半径の長さを前記ボール径の1.2倍に等しいかそれより長く、且つ前記ボール径の1.5倍に等しいかそれより短くなるように限定し、且つ前記開口縁端と前記接続縁端との接続箇所を非接線相互接続とすることで、ボールの流動がスムーズではないことによるボールが押し合う問題を効果的に抑制する。
【0008】
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】従来のリターンチャンネル及び前記スルーホールが接線相互接続であるボールねじを図示する。
【
図2】本発明に係る外側循環ボールねじを示す分解図である。
【
図3】本発明に係る外側循環ボールねじを示す上面概略図である。
【
図4】本発明に係るスルーホール及びリターンスロットが非接線相互接続である概略図を示す。
【
図5A】従来のリターンチャンネル及び前記スルーホールが接線相互接続である状況において、前記リターン半径が0.7mmである条件で生じる衝突力のデータ図を示し、座標の各折れ線は各ボールが異なる時間点で発生する衝突力を示し、横軸は時間を示し、時間の単位は秒(S)であり、縦軸は衝突力を示し、衝突力の単位はニュートン(N)である。
【
図5B】従来のリターンチャンネル及び前記スルーホールが接線相互接続である状況において、前記リターン半径が0.8mmである条件で生じる衝突力のデータ図を示す。
【
図5C】従来のリターンチャンネル及び前記スルーホールが接線相互接続である状況において、前記リターン半径が0.9mmである条件で生じる衝突力のデータ図を示す。
【
図5D】本発明に係るスルーホール及びリターンスロットが非接線相互接続である状況において、前記リターン半径が0.8mmである条件で生じる衝突力のデータ図を示す。
【
図5E】本発明に係るスルーホール及びリターンスロットが非接線相互接続である状況において、前記リターン半径が0.85mmである条件で生じる衝突力のデータ図を示す。
【
図5F】本発明に係るスルーホール及びリターンスロットが非接線相互接続である状況において、前記リターン半径が0.9mmである条件で生じる衝突力のデータ図を示す。
【
図5G】本発明に係るスルーホール及びリターンスロットが非接線相互接続である状況において、前記リターン半径が1.0mmである条件で生じる衝突力のデータ図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る外側循環ボールねじについて具体的に説明する。
【0011】
まず、
図2~4を参照しながら、本発明の一実施形態に係る外側循環ボールねじを詳しく説明する。外側循環ボールねじは下記部材で構成されている。
【0012】
<スクリューシャフト>
スクリューシャフト10は軸Lに沿って延伸し、前記スクリューシャフト10の外周面には雄ネジ溝11を有し、前記軸Lは軸方向Xを定義している。
【0013】
<ナット>
ナット20は前記スクリューシャフト10に覆設され、前記スクリューシャフト10を貫設するための貫通穴20Aを有し、対応する内壁21及び外壁22を有している。前記外壁22は平面であり、前記内壁21は前記貫通穴20Aに対向し、前記内壁21は雌ネジ溝211を有し、前記雌ネジ溝211は前記雄ネジ溝11に対応している。前記雌ネジ溝211と前記雄ネジ溝11との間にはボールチャンネルT1が形成されている。
前記ナット20は2つの第一ネジ穴23及び2つのスルーホール24を有し、前記2つのネジ穴23及び前記2つのスルーホール24は前記外壁22を貫通し、前記ボールチャンネルT1は前記2つのスルーホール24に連通されている。前記2つのスルーホール24は前記外壁22を貫通する箇所が開口縁端241であり、前記スルーホール24の延伸方向は垂直方向Yである。
【0014】
<複数のボール>
複数のボール30は前記ボールチャンネルT1に循環回転するように設置され、前記ボール30の直径はボール径BDと定義している。具体的な実施例において、前記ボール径BDは1.0mm~0.4mmの間の範囲である。
【0015】
<リターン部材>
リターン部材40は前記ナット20の前記外壁22に結合され、前記リターン部材40は前記外壁22に対向する当接面40Aを有している。前記当接面40Aは平面であり、前記当接面40Aはリターンスロット41を有し、前記リターンスロット41及び前記2つのスルーホール24が共同でリターン経路T2を構成している。前記リターン経路T2は前記ボールチャンネルT1に連通され、前記リターンスロット41は順に接続されているリターン部分411と、継続部分412と、ガイド部分413と、を備えている。
前記リターン部分411は1つの前記スルーホール24に連通され、前記ガイド部分413は他の前記スルーホール24に連通されている。前記リターン部分411は前記スルーホール24に連接されている一端に接続縁端411Aを有し、前記接続縁端411Aは前記開口縁端241に当接し、前記リターン部分411の他端は前記継続部分412に接続されている。前記リターン部分411の延伸方向は前記軸方向X及び前記垂直方向Yの分量を含み、前記リターン部分411が対応する外壁面411Bは弧形を呈し、前記リターン部分411は基準点Aの周囲を旋回している。前記外壁面411Bは前記基準点Aを円心とし、前記外壁面411Bは前記基準点Aとの間にリターン半径Rの距離を開いている。前記リターン半径Rの長さは前記ボール径BDの1.2倍に等しいかそれより長く、前記ボール径BDの1.5倍に等しいかそれより短い。
【0016】
前記開口縁端241及び前記接続縁端411Aの接続箇所は非接線相互接続であり、前記リターン経路T2が非接線型の経路を呈している。
【0017】
これにより、リターンスロット41のリターン部分411の接続縁端411A及びスルーホール24の開口縁端241が非接線相互接続であるため、従来の接線接続の設計と比較し、同じリターン半径Rで本発明に係るリターン部分411の旋回空間が小さくなり、ボール30がリターン部分411の外壁面411Bに衝突する位置が接続縁端411Aの箇所に近接し、ボール30が外壁面411Bに衝突する反作用力のうち軸方向Xに沿った分力が大きくなる。このため、前方にあるボール30がリターン部分411に沿って継続部分412に進入する過程で後方にあるボール30に押されにくくなり、衝突力が小さくなり、リターンがスムーズになる。
【0018】
前記リターン部材40は2つの第二ネジ穴43をさらに有し、前記2つの第二ネジ穴43の位置は前記2つの第一ネジ穴23の位置にそれぞれ対応し、前記第一ネジ穴23及び前記第二ネジ穴43にそれぞれ貫設されて前記リターン部材40を前記ナット20にロックするための2つのロック部材50をさらに有している。
【0019】
好ましくは、前記リターン部材40は2つの延伸部42をさらに有し、これら前記延伸部42は前記当接面40Aから延伸し、そのうちの1つの前記延伸部42は前記リターン部分411に隣接し、他の前記延伸部42は前記ガイド部分413に隣接し、これら前記延伸部42はこれら前記スルーホール24にそれぞれ進入している。
【0020】
以上、本発明の各実施例は主要部材の形態の説明であり、本発明の効果については以下に説明する。
【0021】
ボール90が従来のリターンアッパーカバー80を通過する際にリターンチャンネル81に対し与える衝撃力をコンピューターによりシミュレーションする。
図5A乃至
図5Cは従来のリターンチャンネル81及び前記スルーホール71が接線相互接続であり、ボール径が0.6mmである状況において、ボール90がリターンチャンネル81を通過する際に与える衝撃力を示し、座標中の各折れ線は各ボール90がリターンチャンネル81内で異なる時間点で発生する衝突力を示し、図中の横軸は時間を示し、時間の単位は秒(S)であり、縦軸は衝突力を示し、衝突力の単位はニュートン(N)である。前記リターン半径が0.7mmである場合(
図5A参照)、ボール90の平均衝突力は13Nであり、ボール90の最大衝突力は35.37Nである。リターン半径が0.8mmである場合(
図5B参照)、ボール90の平均衝突力は1.5Nであり、ボール90の最大衝突力は3.09Nである。リターン半径が0.9mmである場合(
図5C参照)、ボール90の平均衝突力は3.7Nであり、ボール90の最大衝突力は6.47Nである。
【0022】
ボール30が本発明のリターン部材40を通過する際にリターンスロット41に対し与える衝撃力をコンピューターによりシミュレーションする。
図5D乃至
図5Fは本発明に係るスルーホール24及びリターンスロット41が非接線相互接続であり、且つボール径BDが0.6mmである状況において、ボール30がリターンスロット41を通過する際に与える衝撃力を示し、座標中の各折れ線は各ボール30がリターンスロット41内で異なる時間点で発生する衝突力を示し、図中の横軸は時間を示し、縦軸は衝突力を示す。前記リターン半径Rが0.8mmである場合(
図5D参照)、ボール30の平均衝突力は0.29Nであり、ボール30の最大衝突力は0.75Nである。リターン半径Rが0.85mmである場合(
図5E参照)、ボール30の平均衝突力は0.26Nであり、ボール30の最大衝突力は0.89Nである。リターン半径Rが0.9mmである場合(
図5F参照)、ボール30の平均衝突力は0.38Nであり、ボール30の最大衝突力は0.66Nである。
【0023】
また、
図5Gは前記スルーホール24及びリターンスロット41が非接線相互接続であり、且つボール径BDが0.6mmである状況において、リターン半径Rが1.0mmである場合、リターン半径Rの長さがボール径BDの1.5倍に等しいかそれより短いという条件を満たせないことを示す。よって、テストの結果、ボール30が詰まってスムーズにリターンしなくなる。
【0024】
上述のように、リターン半径Rが同じ0.8mmであっても、スルーホール24及びリターンスロット41が非接線相互接続である場合、ボール30の平均衝突力は僅か0.29Nにすぎず、リターンチャンネル81及び前記スルーホール71が接線相互接続である場合、ボール90の平均衝突力が1.5Nまで上昇する。
また、リターン半径Rが同じ0.9mmであっても、スルーホール24及びリターンスロット41が非接線相互接続である場合、ボール30の平均衝突力は僅か0.38Nにすぎず、リターンチャンネル81及び前記スルーホール71が接線相互接続である場合、ボール90の平均衝突力が3.7Nまで上昇する。
【0025】
前述のように、本発明は主に前記リターン半径Rの長さを前記ボール径BDの1.2倍に等しいかそれより長く、前記ボール径BDの1.5倍に等しいかそれより短くなるように限定し、且つ前記開口縁端241及び前記接続縁端411Aの接続箇所を非接線相互接続とすることにより、ボール30の流動がスムーズではないために生じるボールが押し合う問題を効果的に抑制している。
【0026】
本発明は、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形態で実施することができる。そのため、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には何ら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、すべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0027】
10 スクリューシャフト
11 雄ネジ溝
20 ナット
20A 貫通穴
21 内壁
211 雌ネジ溝
22 外壁
23 第一ネジ穴
24 スルーホール
241 開口縁端
30 ボール
40 リターン部材
40A 当接面
41 リターンスロット
411 リターン部分
411A 接続縁端
411B 外壁面
412 継続部分
413 ガイド部分
42 延伸部
43 第二ネジ穴
50 ロック部材
L 軸
T1 ボールチャンネル
T2 リターン経路
A 基準点
R リターン半径
BD ボール径
X 軸方向
Y 垂直方向
70 ナット
71 スルーホール
80 リターンアッパーカバー
81 リターンチャンネル
811 リターン部分
811A 壁面
812 延伸部分
90 ボール
Z 移動方向