(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047634
(43)【公開日】2023-04-06
(54)【発明の名称】試験システム及び試験方法
(51)【国際特許分類】
H04B 17/00 20150101AFI20230330BHJP
H02B 3/00 20060101ALI20230330BHJP
【FI】
H04B17/00
H02B3/00 M
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021156657
(22)【出願日】2021-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】野口 純平
(57)【要約】
【課題】電力設備に備えられる計測装置の試験を容易に行うことが可能な試験システム及び試験方法を提供することにある。
【解決手段】実施形態によれば、計測装置の試験を行うために用いられる試験システムが提供される。端末装置は、試験担当者の操作に応じて計測装置の第1試験内容が設定された第1試験設定ファイルを作成する作成手段と、第1試験設定ファイルを無線通信により試験装置に送信する送信手段とを含む。試験装置は、第1試験設定ファイルに基づいて試験装置と計測装置とを接続する複数の配線のうちの第1配線を介して第1試験用入力値を出力する出力手段を含む。計測装置は、第1試験用入力値を入力して当該第1試験用入力値を計測する計測手段と、第1試験用入力値に基づく処理を実行する処理手段と、第1試験用入力値の計測結果と処理結果とを含む第1試験結果を格納する格納手段とを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
試験担当者によって使用される端末装置と、当該端末装置と無線通信を実行することが可能に接続される試験装置と、電力設備の運用状態に関する入力値を計測するように構成された計測装置とを備え、前記計測装置の試験を行うために用いられる試験システムにおいて、
前記端末装置は、
前記試験担当者の操作に応じて、前記計測装置の第1試験内容が設定された第1試験設定ファイルを作成する作成手段と、
前記作成された第1試験設定ファイルを、前記無線通信により前記試験装置に送信する送信手段と
を含み、
前記試験装置は、前記送信された第1試験設定ファイルに基づいて、前記試験装置と前記計測装置とを接続する複数の配線のうちの第1配線を介して第1試験用入力値を出力する出力手段を含み、
前記計測装置は、
前記出力された第1試験用入力値を入力して当該第1試験用入力値を計測する計測手段と、
前記計測された第1試験用入力値に基づく処理を実行する処理手段と、
前記第1試験用入力値の計測結果と前記処理結果とを含む第1試験結果を格納する格納手段と
を含む
試験システム。
【請求項2】
前記計測装置は、前記端末装置と無線通信を実行することが可能に接続されており、
前記計測装置は、前記格納手段に格納された第1試験結果を、前記無線通信により前記端末装置に送信する送信手段を更に含み、
前記端末装置は、前記送信された第1試験結果を表示する表示処理手段を更に含む
請求項1記載の試験システム。
【請求項3】
前記試験装置は、前記第1試験用入力値の出力結果を、前記無線通信により前記端末装置に送信する送信手段を更に含み、
前記表示処理手段は、前記送信された第1試験用入力値の出力結果を表示する
請求項2記載の試験システム。
【請求項4】
前記計測装置は、前記端末装置と無線通信を実行することが可能に接続されており、
前記計測装置は、前記格納手段に格納された第1試験結果を、前記無線通信により前記端末装置に送信する送信手段を更に含み、
前記試験装置は、前記第1試験用入力値の出力結果を、前記無線通信により前記端末装置に送信する送信手段を更に含み、
前記端末装置は、前記計測装置から送信された第1試験結果と、前記試験装置から送信された第1試験用入力値の出力結果とに基づいて、前記試験装置と前記計測装置とを接続する配線の誤りを検出する検出手段を含む
請求項1記載の試験システム。
【請求項5】
前記試験装置は、複数の出力端子を含み、
前記計測手段は、アナログ値を入力する第1計測手段及びデジタル値を入力する第2計測手段を含み、
前記複数の配線は、前記複数の出力端子と前記第1及び第2計測手段とを接続し、
前記出力手段は、前記第1試験設定ファイルに設定されている第1または第2計測手段に前記配線を介して接続されている出力端子から前記第1試験用入力値を出力する
請求項1~4のいずれか一項に記載の試験システム。
【請求項6】
前記端末装置に含まれる作成手段は、前記計測装置の第2試験内容が設定された第2試験設定ファイルを作成し、
前記端末装置に含まれる送信手段は、前記作成された第2試験設定ファイルを、前記無線通信により前記試験装置に送信し、
前記試験装置に含まれる出力手段は、前記送信された第2試験設定ファイルに基づいて、前記複数の配線のうちの第2配線を介して第2試験用入力値を出力する
請求項1記載の試験システム。
【請求項7】
試験担当者によって使用される端末装置と、当該端末装置と無線通信を実行することが可能に接続される試験装置と、電力設備の運用状態に関する入力値を計測するように構成された計測装置とを備える試験システムが前記計測装置の試験を行う試験方法であって、
前記端末装置が、前記試験担当者の操作に応じて、前記計測装置の第1試験内容が設定された第1試験設定ファイルを作成するステップと、
前記端末装置が、前記作成された第1試験設定ファイルを、前記無線通信により前記試験装置に送信するステップと、
前記試験装置が、前記送信された第1試験設定ファイルに基づいて、前記試験装置と前記計測装置とを接続する複数の配線のうちの第1配線を介して第1試験用入力値を出力するステップと、
前記計測装置が、前記出力された第1試験用入力値を入力して当該第1試験用入力値を計測するステップと、
前記計測装置が、前記計測された第1試験用入力値に基づく処理を実行するステップと、
前記計測装置が、前記第1試験用入力値の計測結果と前記処理結果とを含む第1試験結果を格納手段に格納するステップと
を具備する試験方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、試験システム及び試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ビルや工場のような大量の電気を使用する施設内には、発電設備等から受け取られた高圧の電気を実際に使用することができる低圧の電気に変換するための電力設備(以下、受変電設備と表記)が配置されている。
【0003】
このような受変電設備には当該受変電設備の運用を監視するための監視計測盤が備えられており、当該監視計測盤には、受変電設備の運用状態に関する入力値(例えば、電圧値または電流値等)を計測するように構成された計測装置が実装されている。計測装置は、このような入力値の計測結果に基づいて受変電設備の運用を監視するために必要な処理(例えば、異常の検出等)を実行する。
【0004】
ここで、上記した計測装置は、受変電設備を長期間安定して運用するために必要な設備の1つである。このため、例えば計測装置の試験を行い、当該計測装置が正しく設計されているか(つまり、正しく動作するか)否かを確認することが行われている。この計測装置の試験は、例えば試験用の入力値を出力するように構成された試験器と当該計測装置との間を配線を介して接続し、当該試験器から出力された入力値を計測装置に入力することによって行われる。
【0005】
しかしながら、計測装置には例えば種別の異なる入力値を計測するための複数の計測モジュールが備えられてため、当該種別の異なる入力値を計測装置に入力する(つまり、試験内容が変更される)場合には、上記した試験器を別の計測モジュールと接続するように配線を変更しなければならず、当該計測装置の試験を行うための作業に時間がかかる。
【0006】
また、上記したように試験内容が変更される度に配線を変更しなければならないとすると、試験担当者(試験員)は試験器が配置される試験場で計測装置の試験を行う必要があり、効率的な試験を行うことができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明が解決しようとする課題は、電力設備に備えられる計測装置の試験を容易に行うことが可能な試験システム及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態によれば、試験担当者によって使用される端末装置と、当該端末装置と無線通信を実行することが可能に接続される試験装置と、電力設備の運用状態に関する入力値を計測するように構成された計測装置とを備え、前記計測装置の試験を行うために用いられる試験システムが提供される。前記端末装置は、前記試験担当者の操作に応じて、前記計測装置の第1試験内容が設定された第1試験設定ファイルを作成する作成手段と、前記作成された第1試験設定ファイルを、前記無線通信により前記試験装置に送信する送信手段とを含む。前記試験装置は、前記送信された第1試験設定ファイルに基づいて、前記試験装置と前記計測装置とを接続する複数の配線のうちの第1配線を介して第1試験用入力値を出力する出力手段を含む。前記計測装置は、前記出力された第1試験用入力値を入力して当該第1試験用入力値を計測する計測手段と、前記計測された第1試験用入力値に基づく処理を実行する処理手段と、前記第1試験用入力値の計測結果と前記処理結果とを含む第1試験結果を格納する格納手段とを含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】実施形態に係る試験システムの構成の一例を示す図。
【
図3】試験システムの処理手順の一例を示すシーケンスチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、実施形態について説明する。
本実施形態に係る試験システムは、受変電設備のような電力設備の運用を監視するために必要な設備である計測装置の試験を行う(つまり、当該計測装置が正しく動作するか否かを確認する)ために用いられる。
【0012】
図1は、本実施形態に係る試験システムの構成の一例を示す。
図1に示すように、試験システム10は、端末装置20、試験装置30及び計測装置40を備える。
【0013】
端末装置20は、計測装置40の試験を行う試験担当者によって使用される電子機器であり、例えばCPU、メモリ、入力デバイス及び表示デバイス等から構成されるパーソナルコンピュータを含む。
【0014】
試験装置30は、マイクロコンピュータ(マイクロコントローラ)を搭載し、計測装置40の試験を行う際に、当該計測装置40に対して試験用の入力値(以下、単に試験用入力値と表記)を出力するように動作する。また、試験装置30は、試験用入力値に対する計測装置40からの出力値を入力するように構成されていてもよい。
【0015】
なお、本実施形態において、入力値とは計測装置40に入力されるアナログ値及びデジタル値等をいい、出力値とは計測装置40から出力されるデジタル値等をいうものとする。すなわち、本実施形態において、試験装置30は、アナログ値及びデジタル値の入出力の制御を行うことが可能なように構成されている。
【0016】
計測装置40は、例えば受変電設備に備えられる監視計測盤に実装されており、当該受変電設備の運用に応じて当該計測装置40に入力されるアナログ値またはデジタル値(つまり、受変電設備の運用状態に関する入力値)を計測するように構成されている。
【0017】
なお、計測装置40によって例えば電圧値または電流値のようなアナログ値が計測された場合には、当該計測結果に基づいて、当該アナログ値が異常値であるか否かを判定し、当該アナログ値が異常値である場合に警報を出力するようなことが可能である。更に、計測装置40によって例えば受変電設備を構成する遮断器の開閉を示す0または1のようなデジタル値が計測された場合、当該計測結果に基づいて、当該遮断器の動作回数を更新(カウント)するようなことが可能となる。この遮断器の動作回数は、例えば遮断器を交換する時期を判断するための目安として利用することができる。
【0018】
本実施形態においては、上記した端末装置20及び試験装置30(試験システム10)を用いて、上記した計測装置40の試験を行うものとする。
【0019】
なお、計測装置40は、例えばCPU及びメモリ等を備える電子機器であることを想定しているが、上記した入力値を計測可能に構成された機器であればよい。
【0020】
ここで、試験装置30は複数の入力端子及び出力端子を含む入出力端子群30aを備え、計測装置40は複数の計測モジュールを含む計測モジュール群40aを備える。本実施形態において、計測装置40の試験は、試験装置30に備えられる入出力端子群30aと計測装置40に備えられる計測モジュール群40aとを複数の配線を含む配線群100を介して接続した状態で行われる。
【0021】
具体的には、
図1に示す計測モジュール群40aに含まれる計測モジュールAI#1~#3は、アナログ値を入力する(つまり、アナログ入力を計測する)ように構成されている計測モジュール(以下、アナログ入力モジュールと表記)である。計測モジュールAI#1~#3は、試験装置30に含まれる入出力端子群30aに含まれるアナログ出力端子(アナログ値を出力する出力端子)と配線を介して接続されている。なお、計測モジュールAI#1~#3は、それぞれ異なるアナログ出力端子と接続されている。
【0022】
また、計測モジュール群40aに含まれる計測モジュールDI#1~#4は、デジタル値を入力する(つまり、デジタル入力を計測する)ように構成されている計測モジュール(以下、デジタル入力モジュールと表記)である。計測モジュールDI#1~#4は、試験装置30に含まれる入出力端子群30aに含まれるデジタル出力端子(デジタル値を出力する出力端子)と配線を介して接続されている。なお、計測モジュールDI#1~#4は、それぞれ異なるデジタル出力端子と接続されている。
【0023】
更に、計測モジュール群40aに含まれる計測モジュールDO#1は、デジタル値を出力する(つまり、デジタル出力を計測する)ように構成されている計測モジュール(以下、デジタル出力モジュールと表記)である。計測モジュールDO#1は、試験装置30に含まれる入出力端子群30aに含まれるデジタル入力端子(デジタル値を入力する入力端子)と配線を介して接続されている。
【0024】
本実施形態において、計測装置40に備えられる計測モジュール群40aに含まれる計測モジュールの各々は配線群100に含まれるそれぞれ異なる配線を介して異なる出力端子または入力端子に接続される。このため、本実施形態における試験装置30には、少なくとも計測装置40に備えられる計測モジュール群40aに含まれる計測モジュールの数と同数の入出力端子が備えられているものとする。
【0025】
なお、
図1に示すアナログ入力モジュール(AI#1~AI#3)、デジタル入力モジュール(DI#1~DI#4)及びデジタル出力モジュール(DO#1)の数は、一例であり、適宜、変更されてもよい。
【0026】
また、本実施形態において、試験システム10に備えられる端末装置20、試験装置30及び計測装置40は、無線通信を実行する無線通信デバイスを備えているものとする。これにより、端末装置20は、試験装置30及び計測装置40と無線通信を実行することが可能に接続される。
【0027】
次に、
図2を参照して、
図1に示す試験システム10(端末装置20、試験装置30及び計測装置40)の機能構成の一例について説明する。
【0028】
なお、
図2においては、簡易的に示されているが、試験装置30(入出力端子群30a)と計測装置40(計測モジュール群40a)とは、
図1に示す配線群100を介して接続されているものとする。また、端末装置20と試験装置30との間及び端末装置20と計測装置40との間は、それぞれ無線通信を実行することが可能に接続されているものとする。
【0029】
図2に示すように、端末装置20は、試験設定ファイル作成部21、通信処理部22及び表示処理部23を含む。なお、試験設定ファイル作成部21及び表示処理部23は、例えば端末装置20に備えられるCPUが所定のプログラムを実行すること(つまり、ソフトウェア)によって実現されるものとする。また、通信処理部22は、端末装置20に備えられる無線通信デバイスによって実現されるものとする。
【0030】
試験設定ファイル作成部21は、端末装置20を使用する試験担当者の操作(入力デバイスを用いた操作)に応じて、計測装置40の試験に関する試験設定ファイルを作成する。試験設定ファイル作成部21によって作成される試験設定ファイルには上記した試験担当者によって指定された試験内容が設定されており、当該試験設定ファイルは、計測装置40の試験を行う際の試験装置30と計測装置40との間のアナログまたはデジタル入出力に関する設定値等を含む。
【0031】
通信処理部22は、試験設定ファイル作成部21によって作成された試験設定ファイルを、無線通信により試験装置30に送信する。また、通信処理部22は、計測装置40の試験結果を当該計測装置40から受信する。
【0032】
表示処理部23は、通信処理部22によって受信された試験結果を、端末装置20に備えられる表示デバイス(ディスプレイ等)に表示する。
【0033】
試験装置30は、通信処理部31、解析部32、設定部33及び格納部34を含む。なお、通信処理部31は、試験装置30に備えられる無線通信デバイスによって実現されるものとする。また、解析部32及び設定部33は、試験装置30に搭載されているマイクロコンピュータが所定のプログラムを実行すること(つまり、ソフトウェア)によって実現されるものとする。また、格納部34は、試験装置30に搭載されているマイクロコンピュータに内蔵されているメモリによって実現されるものとする。
【0034】
通信処理部31は、無線通信により端末装置20(通信処理部22)から送信された試験設定ファイルを受信する。
【0035】
解析部32は、通信処理部31によって受信された試験設定ファイル(において設定されている試験内容)を解析する。これにより、解析部32(試験装置30)は、計測装置40の試験内容を把握する。
【0036】
設定部33は、解析部32による試験設定ファイルの解析結果に基づいて、試験用入力値(計測装置40の試験のために当該計測装置40に入力させるアナログ値またはデジタル値)及び当該試験用入力値を試験装置30から出力するための出力端子を設定する。設定部33によって試験用入力値及び出力端子が設定された場合、当該試験用入力値が当該出力端子から出力される。
【0037】
格納部34には、上記した設定部33によって設定された試験用入力値、当該設定部33によって設定された出力端子に割り当てられている端子番号及び当該試験用入力値が当該出力端子から出力されたタイミング(例えば、日時)等を含む試験用入力値の出力結果が格納される。
【0038】
計測装置40は、処理部41、格納部42及び通信処理部43を含む。なお、処理部41は、例えば計測装置40に備えられるCPUが所定のプログラムを実行すること(つまり、ソフトウェア)によって実現されるものとする。また、格納部42は、計測装置40に備えられるメモリによって実現されるものとする。また、通信処理部43は、計測装置40に備えられる無線通信デバイスによって実現されるものとする。
【0039】
ここで、上記したように試験装置30に備えられている出力端子から試験用入力値が出力された場合、当該試験用入力値は、当該出力端子に接続されている配線を介して計測装置40に備えられる計測モジュール群40aに含まれる1つの計測モジュールに入力される。計測モジュールに入力された試験用入力値は、当該計測モジュールによって計測され、処理部41に渡される。
【0040】
処理部41は、計測モジュールによって計測された試験用入力値を取得し、当該試験用入力値(の計測結果)に基づく処理を実行する。
【0041】
格納部42には、計測モジュールが試験用入力値を入力したタイミング(例えば、日時)、当該計測モジュールに割り当てられているモジュール番号、当該計測モジュールによって計測された試験用入力値及び処理部41による処理結果を含む試験結果が格納される。
【0042】
通信処理部43は、格納部42に格納された試験結果を、無線通信により端末装置20に送信する。
【0043】
以下、
図3のシーケンスチャートを参照して、本実施形態に係る試験システム10の処理手順の一例について説明する。
【0044】
まず、計測装置40の試験を行うための前処理として、端末装置20と試験装置30との間で無線通信を実行するための無線接続に関する設定(試験装置30との無線通信設定)が当該端末装置20において実施される(ステップS1)。この無線通信設定は、例えば端末装置20に対する試験担当者の操作に応じて実施される。なお、端末装置20と試験装置30との間で既に無線通信を実行することが可能であれば、ステップS1の処理は省略されても構わない。
【0045】
ここでは試験装置30との無線通信設定が実施されるものとして説明したが、本実施形態においては端末装置20と計測装置40との間でも無線通信が実行されるため、計測装置40との無線通信設定がステップS1において更に実施されてもよい。
【0046】
次に、端末装置20に含まれる試験設定ファイル作成部21は、端末装置20に対する試験担当者の操作に応じて、当該試験担当者によって指定された計測装置40の試験内容を示す試験設定情報を取得する。試験設定ファイル作成部21は、取得された試験設定情報によって示される試験内容が設定された試験設定ファイルを作成する(ステップS2)。
【0047】
ステップS2において作成される試験設定ファイルにおいては、計測装置40の試験内容として、例えば試験対象の計測モジュール(つまり、計測装置40の試験において試験用入力値を入力させる計測モジュール)に割り当てられているモジュール番号、試験用入力値(設定値)及び当該試験用入力値を計測装置40に入力するタイミング(入力タイミング)等が設定されている。
【0048】
なお、本実施形態において試験用入力値には例えばアナログ値及びデジタル値が含まれるが、当該試験用入力値がアナログ値(例えば、電圧値または電流値)である場合には、試験設定ファイルにおいては、アナログ入力モジュールに割り当てられているモジュール番号が設定される。
【0049】
一方、試験用入力値がデジタル値(例えば、遮断器の開閉を示す0または1の値)である場合には、試験設定ファイルにおいては、デジタル入力モジュールに割り当てられているモジュール番号が設定される。
【0050】
なお、例えばアナログ値が電圧値である場合に設定されるモジュール番号と、当該アナログ値が電流値である場合に設定されるモジュール番号とは異なるものとする。すなわち、試験用入力値がアナログ値であっても、当該試験用入力値の種別が異なる場合には異なるアナログ入力モジュールに試験用入力値が入力されるものとする。ここでは試験用入力値がアナログ値である場合について説明したが、当該試験用入力値がデジタル値である場合についても同様である。
【0051】
また、計測装置40に備えられる計測モジュール群40aに含まれる計測モジュールの各々は複数のピン(アナログピンまたはデジタルピン)を有している。この場合、上記した試験設定ファイルには、試験用入力値を入力するピンに割り当てられているピン番号(入力番号)が更に設定されていてもよい。
【0052】
ステップS2の処理が実行されると、当該ステップS2において作成された試験設定ファイルは、無線通信により試験装置30に送信される(ステップS3)。
【0053】
ステップS3において端末装置20から送信された試験設定ファイルは、試験装置30に含まれる通信処理部31によって受信される。
【0054】
試験設定ファイルが受信されると、解析部32は、当該試験設定ファイルを解析する(ステップS4)。なお、ステップS4においては、例えば試験設定ファイルに設定されている試験内容(モジュール番号、入力番号、試験用入力値及び入力タイミング等)を抽出するような処理が実行される。
【0055】
次に、設定部33は、解析部32による試験設定ファイルの解析結果(つまり、当該試験設定ファイルに設定されている試験内容)に基づいて、試験用入力値の出力設定を実施する(ステップS5)。この場合、設定部33は、試験装置30から計測装置40に出力される試験用入力値及び当該試験用入力値を出力するための出力端子等を設定する。なお、ステップS5においては試験設定ファイルに設定されているモジュール番号が割り当てられている計測モジュールと配線を介して接続されている出力端子から試験用入力が出力されるような出力設定が実施されるが、計測モジュールと出力端子との接続関係(対応関係)は、予め試験装置30(設定部33)において管理されているものとする。
【0056】
ステップS5の処理が実行されると、設定部33によって実施された試験用入力値の出力設定に基づいて、試験用入力値が出力端子から出力される(ステップS6)。ステップS6においては、上記した試験設定ファイルにおいて設定されている入力タイミングで計測装置40(計測モジュール)に試験用入力値が入力されるように、試験装置30(出力端子)から当該試験用入力値が出力される。
【0057】
ステップS6の処理が実行されると、当該ステップS6において出力された試験用入力値、当該試験用入力値が出力された出力端子に割り当てられている端子番号及び当該試験用入力値が出力されたタイミング(試験用入力値の出力タイミング)を含む試験用入力値の出力結果が格納部34に格納される(ステップS7)。なお、試験用入力値の出力結果は、試験用入力値が出力されたことを示す情報であればよい。このため、試験用入力後の出力結果には、例えば試験設定ファイルにおいて設定されているモジュール番号(つまり、試験用入力値の出力先である計測モジュールに割り当てられているモジュール番号)等の他の情報が含まれていてもよい。また、上記した試験用入力値の出力結果に含まれる試験用入力値、端子番号及び試験用入力値の出力タイミングのうちの一部の情報は、省略されていてもよい。
【0058】
ステップS7において格納部34に格納された試験用入力値の出力結果は、無線通信により端末装置20に送信される(ステップS8)。
【0059】
一方、上記したステップS6において試験装置30(出力端子)から出力された試験用入力値は、計測装置40に備えられる計測モジュール群40aのうちの当該出力端子と配線を介して接続されている計測モジュールに入力され、当該計測モジュールによって計測される。
【0060】
この場合、計測装置40に含まれる処理部41は、計測モジュールによって計測された試験用入力値に応じて動作し、当該試験用入力値に基づく処理を実行する(ステップS9)。
【0061】
ステップS9の処理が実行されると、処理部41は、計測装置40の試験結果を作成し、当該試験結果を格納部42に格納する(ステップS10)。なお、ステップS10において格納部42に格納される試験結果には、計測モジュールが試験用入力値を入力したタイミング(試験用入力値の入力タイミング)、当該計測モジュールに割り当てられているモジュール番号、当該計測モジュールによって計測された試験用入力値(つまり、試験用入力値の計測結果)及び処理部41による処理結果が含まれる。
【0062】
ここで、上記したステップS9及びS10の処理について具体的に説明する。例えば上記した試験用入力値がアナログ値(例えば、電圧値または電流値を示すアナログ値)である場合、ステップS9においては、当該アナログ値が異常値である(例えば、電圧値または電流値が基準値未満である)か否かを判定し、当該アナログ値が異常値である場合に警報を出力するような処理が実行される。この場合、ステップS10においては、例えばアナログ値が異常値であり、警報を出力したことを処理結果として含む試験結果が格納部42に格納される。
【0063】
一方、例えば上記した試験用入力値がデジタル値(例えば遮断器の開閉を示すデジタル値)である場合、ステップS9においては、当該遮断器の動作回数を更新するような処理が実行される。この場合、ステップS10においては、例えば更新された遮断器の動作回数を処理結果として含む試験結果が格納部42に格納される。
【0064】
なお、ここで説明したステップS9及びS10の処理は一例であり、当該ステップS9及びS10の処理は、試験用入力値に基づいて実行される処理であれば、他の処理であってもよい。
【0065】
また、ここでは格納部42に格納される試験結果が試験用入力値の入力タイミング、モジュール番号、試験用入力値(つまり、試験用入力値の計測結果)及び処理結果を含むものとして説明したが、当該試験結果にはこれら以外の情報が含まれていてもよいし、当該試験結果はこれらのうちの少なくとも一部が省略されたものであってもよい。
【0066】
ステップS10の処理が実行されると、通信処理部43は、当該ステップS10において格納部42に格納された試験結果を、無線通信により端末装置20に送信する(ステップS11)。
【0067】
ステップS11において計測装置40から送信された試験結果は、端末装置20に含まれる通信処理部22によって受信される。
【0068】
表示処理部23は、通信処理部22によって受信された試験結果を表示する(ステップS12)。この場合、表示処理部23は、ステップS8において試験装置30から送信された試験用入力値の出力結果を更に表示してもよい。
【0069】
なお、
図3においては、便宜的に、ステップS2において作成された1つの試験設定ファイルに基づいて計測装置40の試験が行われる場合について説明したが、例えば試験内容が変更される場合には、ステップS2以降の処理が再度実行されればよい。また、順次行われる複数の試験に関する試験設定ファイル(つまり、複数の試験内容が設定された試験設定ファイル)がステップS2において作成された場合には、当該試験内容の各々についてステップS4~S10の処理が繰り返し実行された後に、ステップS11及びS12の処理が実行されるような構成とすることも可能である。
【0070】
上記したように本実施形態において、端末装置20は、試験担当者の操作に応じて計測装置40の試験内容(第1試験内容)が設定された試験設定ファイル(第1試験設定ファイル)を作成し、当該作成された試験設定ファイルを無線通信により試験装置30に送信する。また、試験装置30は、無線通信により端末装置20から送信された試験設定ファイルを受信し、当該受信された試験設定ファイルに基づいて、試験装置30と計測装置40とを接続する配線群100(複数の配線)のうちの1つの配線(第1配線)を介して試験用入力値を出力する。計測装置40は、試験装置30から出力された試験用入力値を入力して当該試験用入力値を計測し、当該計測された試験用入力値に基づく処理を実行し、当該試験用入力値の計測結果と当該処理結果とを含む試験結果(第1試験結果)を格納部42に格納する。
【0071】
なお、試験内容が変更される場合には、例えば当該変更された試験内容が設定された試験設定ファイル(第2試験設定ファイル)が端末装置20において作成され、当該試験設定ファイルが無線通信により端末装置20から試験装置30に送信され、当該試験設定ファイルに基づく試験用入力値(第2試験用入力値)が配線(第2配線)を介して試験装置30から出力されればよい。
【0072】
上記した構成によれば、試験装置30(に備えられている入出力端子群30a)と計測装置40(に備えられる計測モジュール群40a)とが配線群100を介して接続されており、上記した試験設定ファイルに基づく試験用入力値が当該配線群100のうちの1つの配線を介して選択的に計測装置40(モジュール)に出力されるため、試験担当者は、例えば試験内容が変更される度に配線を変更するような作業を行う必要がない。
【0073】
また、本実施形態においては、無線通信を使用して計測装置40の試験を行う(つまり、試験担当者の操作に応じて端末装置20において作成された試験設定ファイルに基づいて試験が行われる)構成であるため、試験担当者は例えば試験装置30(試験器)を操作するために試験場に行くことなく、遠隔からの計測装置40の試験を実現することができる。
【0074】
したがって、本実施形態においては、受変電設備のような電力設備に備えられる計測装置40の試験を容易に行うことができる。
【0075】
また、本実施形態においては、計測装置40に含まれる格納部42に格納された試験結果を端末装置20に送信し、当該試験結果を端末装置20において表示することができるため、試験担当者は、当該試験担当者によって指定された計測装置40の試験内容に基づく試験結果を、端末装置20で容易に確認することができる。
【0076】
ここで、試験装置30(出力端子)と計測装置40(計測モジュール)とを接続する配線(つまり、配線の接続先)に誤りがある場合には誤った試験結果が得られる場合があるが、このような誤りの原因を特定するためには配線の接続先を1つずつ確認する必要があり、当該原因の特定に時間がかかることが考えられる。この場合、本実施形態において、端末装置20(表示処理部23)は、無線通信により試験装置30から送信された試験用入力値の出力結果を試験結果とともに表示するものとする。このような構成によれば、試験担当者は、試験用入力値の出力結果(に含まれる端子番号)と試験結果(に含まれるモジュール番号)との対応関係を参照することによって、試験装置30に備えられている出力端子と計測装置40に備えられているモジュールとを接続する配線の誤りを容易に発見することができる。
【0077】
また、試験装置30(または計測装置40)に不具合が生じている場合においても同様に誤った試験結果が得られるため、上記したように試験装置30から送信された試験用入力値の出力結果を試験結果とともに表示する構成とした場合には、試験担当者は、例えば試験用入力値の出力結果と試験結果との間に矛盾等が生じていることを確認することにより、試験装置30(または計測装置40)に不具合が生じていることを容易に発見することができる。
【0078】
なお、端末装置20は、正しい出力端子と計測モジュールとの対応関係(つまり、当該出力端子と接続されるべき計測モジュールを示す情報)を予め管理しておくことによって、試験用入力値の出力結果(端子番号)と試験結果(モジュール番号)とに基づいて上記した配線の誤りを自動的に検出する機能を有していてもよい。また、端末装置20は、試験用入力値の出力結果と試験結果とを比較することによって、上記した試験装置30(または計測装置40)の不具合を自動的に検出する機能を有していてもよい。
【0079】
すなわち、本実施形態においては、試験装置30から送信された試験用入力値の出力結果及び計測装置40から送信された試験結果を、計測装置40の試験が正しく行われたか否かを確認するために使用してもよい。
【0080】
また、試験装置30から送信された試験用入力値の出力結果及び計測装置40から送信された試験結果は、例えば端末装置20に備えられるメモリに格納されてもよい。このような構成によれば、試験担当者は、端末装置20に備えられるメモリに格納されている試験用入力値の出力結果及び試験結果及びを利用して、過去の計測装置40の試験を解析するようなことが可能となる。なお、本実施形態に係る試験システム10は、過去の計測装置40の試験を解析する際に、例えば試験装置30に含まれる格納部34から過去の試験用入力値の出力結果を読み出し、計測装置40に含まれる格納部42から過去の試験結果を読み出すことが可能なように構成されていてもよい。
【0081】
また、本実施形態において計測装置40に備えられる計測モジュール群40aはアナログ値を入力するアナログ入力モジュール(第1計測モジュール)及びデジタル値を入力するデジタル入力モジュール(第2計測モジュール)を含み、試験装置30は、試験設定ファイルに設定されているアナログ入力モジュールまたはデジタル入力モジュールに配線を介して接続されている出力端子から試験用入力値を出力する。このような構成によれば、アナログ値及びデジタル値の両方を試験用入力値として用いて計測装置40の試験を行うことができる。
【0082】
ところで、本実施形態においては例えば1つの試験用入力値が計測装置40に入力されることによって計測装置40の試験が行われるものとして主に説明したが、本実施形態は、より複雑な計測装置40の試験を行うことも可能である。
【0083】
具体的には、上記したように計測装置40に備えられる計測モジュール群40aにはアナログ入力モジュール、デジタル入力モジュール及びデジタル出力モジュールが含まれているため、例えば電圧値または電流値(アナログ値)が計測装置40のアナログ入力モジュールに入力されることによって計測装置40において所定の処理が実行され、当該電圧値または電流値が異常である(警報を出力した)ことを示すデジタル値が計測装置40のデジタル出力モジュールから出力された場合に、電流を遮断するように遮断器を動作させることを示すデジタル値がデジタル入力モジュールに入力されるといった場合に計測装置40が正しく動作するか否かの試験を行うことができる。
【0084】
また、例えば一般的な試験器を操作しながらアナログ値及びデジタル値を組み合わせた入力値で試験を行う(つまり、複数の試験用入力値の入力タイミングを把握して手作業で試験を行う)ことは熟練した試験担当者でなければ難しいが、本実施形態においては、適切な試験設定ファイルを作成しておけば、経験が少ない試験担当者であっても熟練した試験担当者と差異のない定量的な試験を実現することができる。
【0085】
更に、実際の受変電設備が運用される環境においては計測装置40に複数の値が同時に入力される場合があるが、本実施形態においては、試験装置30に備えられる入出力端子群30aに含まれる出力端子の各々と計測装置40に備えられる計測モジュール群40aに含まれる計測モジュールの各々とが配線群100に含まれる配線の各々によって接続された状態である(つまり、各計測モジュールに対する試験用入力値の出力が試験装置30において一元化されている)ため、例えば複数の試験用入力値を計測装置40(複数の計測モジュール)に入力するようなことも可能である。これによれば、実際の受変電設備の運用時に近い環境を再現して計測装置40の試験を行うことができる。
【0086】
なお、本実施形態においては、モジュール番号、入力番号、試験用入力値及び入力タイミング(試験用入力値の時間遅れまたは同期等)を含む試験内容が設定された試験設定ファイルが端末装置20に対する試験担当者の操作に応じて作成されることにより、上記したような様々な試験を容易に行うことができる。
【0087】
また、本実施形態は、試験装置30と無線通信可能に接続される端末装置20において試験設定ファイルを作成し、当該試験設定ファイルに基づいて試験装置30から出力される試験用入力値が計測装置40において入力されることによって当該計測装置40の試験が行われる構成であればよい。この場合、
図3においてはステップS1~S12の処理が実行されるものとして説明したが、実施形態に係る試験システム10は、例えば少なくともステップS1~S6、S9及びS10の処理を実行し、当該ステップS10において計測装置40に含まれる格納部42に格納された試験結果を試験担当者が確認するように構成されていてもよい。
【0088】
また、本実施形態においては試験装置30から送信された試験用入力値の出力結果及び計測装置40から送信された試験結果が端末装置20において表示される構成について説明したが、当該試験結果が表示され、試験用入力値の出力結果が表示されない構成である場合には、上記した
図3に示すステップS7及びS8の処理は省略されてもよい。
【0089】
また、本実施形態に係る試験システム10は受変電設備に備えられている監視計測盤に実装されている計測装置40の試験を行うために用いられることを想定しているが、本実施形態は、例えば受変電設備以外の電力設備(の監視)に用いられる計測装置に適用されても構わない。
【0090】
更に、本実施形態においては1つの計測装置40の試験を行う場合について説明したが、例えば十分な数の端子(入出力端子)を備える試験装置30を用意することによって、複数の計測装置の試験を同時に行うような構成とすることも可能である。
【0091】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0092】
10…試験システム、20…端末装置、21…試験設定ファイル作成部、22…通信処理部、23…表示処理部、30…試験装置、30a…入出力端子群、31…通信処理部、32…解析部、33…設定部、34…格納部、40…計測装置、40a…計測モジュール群、41…処理部、42…格納部、43…通信処理部。