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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023047994
(43)【公開日】2023-04-06
(54)【発明の名称】お面一体型EMS美容器具
(51)【国際特許分類】
   A61N 1/36 20060101AFI20230330BHJP
   A61N 1/04 20060101ALI20230330BHJP
   A61N 1/30 20060101ALI20230330BHJP
   A45D 44/22 20060101ALI20230330BHJP
【FI】
A61N1/36
A61N1/04
A61N1/30
A45D44/22 E
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021157219
(22)【出願日】2021-09-27
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】521421975
【氏名又は名称】株式会社ETE
(74)【代理人】
【識別番号】110002882
【氏名又は名称】弁理士法人白浜国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】加治 初彦
【テーマコード(参考)】
4C053
【Fターム(参考)】
4C053BB02
4C053BB23
4C053JJ01
4C053JJ13
4C053JJ24
4C053JJ32
(57)【要約】      (修正有)
【課題】前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋を簡単に鍛えるとともに、顔全体の筋肉も簡単に鍛えるのに好適なお面一体型EMS美容器具を提供する。
【解決手段】使用者の顔全体を覆うお面型のマスク1と、前記マスク1を支持する支持台2と、前記マスク1と前記支持台2との間を超弾性材料支持構造により、一体的に構成した、一体型のUSB充電端子付きの電気刺激装置であって、前記マスク1の裏面には微小な金属電極を全面に設置し、少なくとも顔面筋のうち前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋に対応する位置に金属電極をエリア分割配置とし、各エリア毎に電気刺激を与えるか、同時に全エリアに電気刺激を与えるかを選択可能とし、超弾性材料12の反発力を利用して使用者の顔面を前記マスク1に押しつけた状態で使用する、お面一体型EMS美容器具。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
お面一体型EMS美容器具であって、
使用者の顔全体を覆うお面型のマスクと、
前記マスクを支持する台と、
前記マスクと前記台との間を超弾性材料支持構造により、一体的に構成し、
一体型のUSB充電端子付きの電気刺激装置であり、
前記マスクの裏面には微小な金属電極を全面に設置し、少なくとも顔面筋のうち前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋に対応する位置に金属電極をエリア分割配置とし、
各エリア毎に電気刺激を与えるか、同時に全エリアに電気刺激を与えるかを選択可能とし、
前記超弾性材料の反発力を利用して使用者の顔面を前記マスクに押しつけた状態で使用するようにしたお面一体型EMS美容器具。
【請求項2】
前記金属電極は、化粧水の浸透性を促進する作用を働かせることを特徴とする請求項1記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項3】
前記支持台は、使用者の顎の高さを調整可能な高さ調節部を有する請求項1又は請求項2記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項4】
前記微小な金属電極は、露出形の電極であり、水分で湿らすことにより、通電することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項5】
前記USB充電端子は、パワーデリバリー対応のタイプCである請求項1から請求項4のいずれか一記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項6】
前記USB充電端子付きの電気刺激装置は、別体型である請求項1から請求項4のいずれか一記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項7】
前記お面一体型EMS美容器具は、前記お面型のマスクに代えて、首用マスクを備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項8】
前記お面一体型EMS美容器具は、所定時間使用すると、自動的に電源オフする請求項1から請求項7のいずれか一記載のお面一体型EMS美容器具。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、EMS美容器具に関し、特に前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋を簡単に鍛えるとともに、顔全体の筋肉も簡単に鍛えるのに好適なお面一体型EMS美容器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、主に筋肉や運動神経への電気刺激により筋収縮を起こすことで、筋力増強や筋委縮の予防、痙縮抑制などを目的に行われるEMS美容器具(EMSトレーニング器具)が知られている。
【0003】
EMS美容器具としては、例えば、お腹周りを効率的に鍛えるもの、腹筋を集中的に鍛えるもの、気になる部位(ウエスト・腕・脚)を効率的に鍛えるもの、腕を集中的に鍛えるもの、脚を集中的に鍛えるものなどが市販されている。例えば、SIXPAD(登録商標)など。また、顔面筋を鍛えるものなども市販されている。これらのEMS美容器具は専用の導電性ジェルシートを使用するものが多く、装着に手間がかかり、ある程度の期間使用すると肌粘着性が低下するので、交換しなければならず、消耗品にかかるコストも高かった。
【0004】
これらのEMS美容器具のうち顔面筋を鍛えるものは、EMS美容器具(マスク)と呼ばれている。EMS美容器具(マスク)は、目元用美容マスク、顔の下半分にアプローチする美容マスクとしてメディリフト(登録商標)などが市販されている。
【0005】
眼輪筋は目元の皮膚と眼窩脂肪を支えるコルセットのような役割を果たす。眼輪筋が加齢とともに衰えると、目元の印象を大きく変化させる要因となる。この眼輪筋の衰えを改善するものとして、目元用美容マスクが使用されている。
【0006】
また、使用者の頬骨筋や咬筋が加齢とともに衰えると、頬のたるみやほうれい線のしわが目立ち、顔の表情を大きく変化させる要因になる。この頬骨筋や咬筋の衰えを改善するものとして、メディリフト(登録商標)などの美容マスクが使用されている。
【0007】
眼輪筋、口輪筋などの顔面筋の筋力強化を簡単に行えるEMS美容器具として、関連する特許文献としては、例えば、特開2021-16517号公報(特許文献1)、特開2020-127748号公報(特許文献2)、国際公開2019-93023号公報(特許文献3)などが挙げられる。
【0008】
一方、他のフェイシャルフィットネス器具(顔面筋鍛錬具)では、実際に顔面筋鍛錬具本体の銜持部のコアにマウスピースを取り付けて、そのマウスピースを口にくわえ(銜え)て顔面筋鍛錬具本体を上下振動させ、口輪筋などの顔面筋のトレーニング(鍛錬)を行うトレーニング器具が提案されている(特開2020-116306号公報(特許文献4))。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2021-16517号公報
【特許文献2】特開2020-127748号公報
【特許文献3】国際公開WO2019-93023号公報
【特許文献4】特開2020-116306号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上記特許文献1は、マスクタイプの目元用EMS美容器具で、両目に対応する部位にそれぞれ開口した右目孔部及び左目孔部と、下辺中央部に形成され使用者の鼻根部に当接する鼻当て部と、右目孔部及び左目孔部の上方又は下方に、眼輪筋を刺激する電極とを備え、美容マスク本体の左右側方には、後頭部に巻回して装着する左右装着体をそれぞれ延設し、端部に設ける2つの面ファスナーを用いて後頭部で止める構成をしている。さらに、左右装着体の基部近傍から上方に延設され頭頂部又は後頭部に巻回して装着する2つの上方装着体を備え、端部に設ける2つの面ファスナーを用いて頭頂部ないし後頭部で止める構成をしている。上記特許文献1の目元用美容マスクは、対象者に対する設置作業が面倒で使用可能な状態になるまで時間がかかるという問題があった。
【0011】
上記文献2は、美容マスクの内面で使用者の頬骨筋や咬筋に対応する位置に電気刺激を与える一組の電極を装着して使用するバンドタイプであり、左右バンドや上下バンドを用いて顔面に装着して使用するため、装着が面倒であり、事前準備作業に時間がかかるという問題があった。
【0012】
上記文献3は、上記文献2と同様なタイプのバンドを顔面に装着するタイプであり、装着が面倒であり、事前準備作業に時間がかかるという問題があった。
【0013】
上記文献4は、操作者が意図的に訓練しないと効果が上げられない装置であり、ちょっとしたスキマ時間に簡単にできる器具ではなかった。
【0014】
上述したような課題を解決するため、本発明の目的は、前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋を簡単に鍛えるとともに、顔全体の筋肉も簡単に鍛えられる操作性を向上させ、美容的効果も得られ、化粧水の浸透性も向上させる、お面一体型EMS美容器具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するため、本発明のお面一体型EMS美容器具は、以下の構成である。
【0016】
お面一体型EMS美容器具であって、使用者の顔全体を覆うお面型のマスクと、前記マスクを支持する台と、前記マスクと前記台との間を超弾性材料支持構造により、一体的に構成し、一体型のUSB充電端子付きの電気刺激装置であり、前記マスクの裏面には微小な金属電極を全面に設置し、少なくとも顔面筋のうち前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋に対応する位置に金属電極をエリア分割配置とし、各エリア毎に電気刺激を与えるか、同時に全エリアに電気刺激を与えるかを選択可能とし、前記超弾性材料の反発力を利用して使用者の顔面を前記マスクに押しつけた状態で使用するようにした(請求項1対応)。
【0017】
前記構成に加え、前記金属電極は化粧水の浸透性を促進する作用を働かせる(請求項2対応)。
【0018】
前記構成に加え、前記支持台は使用者の顔の高さを調整可能な高さ調節部を有する(請求項3対応)。
【0019】
前記構成に加え、前記微小な金属電極は露出形の電極であり、水分で湿らすことにより、粘着性パットを不要とした(請求項4対応)。
【0020】
前記USB充電端子は、パワーデリバリー対応のタイプCである(請求項5対応)。
【0021】
前記USB充電端子付きの電気刺激装置は、別体型である(請求項6対応)。
【0022】
前記お面一体型EMS美容器具は、前記お面型のマスクに代えて、首用マスクを備えた首用EMS美容器具である(請求項7対応)。
【0023】
前記お面一体型EMS美容器具は、所定時間使用すると、自動的に電源オフする(請求項8対応)。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋を簡単に鍛えるとともに、顔全体の筋肉も簡単に鍛えられる操作性を向上させ、美容的効果も得られ、化粧水の浸透性も向上させる、お面一体型EMS美容器具を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図面は、本開示に係る本発明の特定の実施の形態を示し、発明の不可欠な構成ばかりでなく、選択的及び好ましい実施の形態を含む。
図1】本実施形態のお面一体型EMS美容器具(フラット)の斜視図。
図2】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の側面図。
図3】本実施形態のお面一体型EMS美容器具のエリア刺激使用状態を示す図。
図4】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の使用状態説明図。
図5】本実施形態のお面一体型EMS美容器具におけるリモコン操作時の説明図。
図6】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の微小の金属電極のエリア分割配置を示す図。
図7】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の微小の金属電極のエリア分割配置の側面図。
図8】本実施形態のお面一体型EMS美容器具におけるスマホ使用時の説明図。
図9】本実施形態のお面一体型EMS美容器具におけるスマホ画面例を示す図。
図10】本実施形態のお面一体型EMS美容器具における充電用USB変換アダプタと接続用USBケーブルの構成図。
図11】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の水噴霧後の説明図。
図12】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の機能ブロック図。
図13】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の充電動作フロー図。本実施形態のお面一体型EMS美容器具の調整部の一例を示す図。
図14】本実施形態のお面一体型EMS美容器具のエステ動作フロー図。
図15】本実施形態の首用EMS美容器具の側面図。
図16】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の調整部の一例を示す図(通常使用時)。
図17】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の調整部の一例を示す図(スマートフォン操作時)。
図18】本実施形態のお面・首一体型EMS美容器具の側面図。
図19】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の装着前の状態説明図。
図20】本実施形態のお面一体型EMS美容器具の装着後の状態説明図。
図21】他の実施形態のお面一体型EMS美容器具の装着後の状態説明図。
図22】他の実施形態のお面一体型EMS美容器具の斜視図。
図23】他の実施形態の子供用マスク一体型EMS訓練器具の装着後の状態説明図。
図24】他の実施形態の子供用マスク一体型EMS訓練器具の斜視図。
図25】他の実施形態のお面一体型EMS美容器具の装着前の状態説明図。
図26】他の実施形態のお面一体型EMS美容器具の装着後の状態説明図。
【発明を実施するための形態】
【0026】
添付の図面を参照し、本発明に係るお面一体型EMS美容器具の詳細を説明すると、以下のとおりである。また、以下の実施形態は、本発明の欠くことのできない要件を含む他に、選択的に採用することのできる要件及び適宜に組み合わせることのできる要件を含んでいる。
【0027】
<実施形態>
本実施形態は、お面一体型EMS美容器具であって、使用者の顔全体を覆うお面型のマスクと、前記マスクを支持する台と、前記マスクと前記台との間を超弾性材料支持構造により、一体的に構成し、一体型のUSB充電端子付きの電気刺激装置であり、前記マスクの裏面には微小な金属電極を全面に設置し、少なくとも顔面筋のうち前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋に対応する位置に金属電極をエリア分割配置とし、各エリア毎に電気刺激を与えるか、同時に全エリアに電気刺激を与えるかを選択可能とし、前記超弾性材料の反発力を利用して使用者の顔面を前記マスクに押しつけた状態で使用するようにしたものである。この構造により、超弾性材料の反発力を利用して使用者の顔面を前記マスクに押しつけた状態で使用することができるので、使用者はEMS美容器具のスイッチを入れ、所定時間(例えば、10分間)待っているだけで、前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋の部分エリア、又は顔面全エリアの筋肉エステ(トレーニング)が実施できる。
【0028】
ここで、口角下制筋については、積極的なEMS刺激は与えない。上記説明においては、顔の前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋のEMS刺激について記載したが、その他に、積極的なEMS刺激を与える部位として、鼻根筋、鼻筋、上唇鼻翼挙筋、上唇挙筋、小頬骨筋、大頬骨筋、頬筋、笑筋、オトガイ筋の位置にEMS刺激の電極を備え、積極的なEMS刺激を与えても良い。
【0029】
<構成>
本実施形態のお面一体型EMS美容器具3は、図1図6に示すように、後記するEMS電極を設置した美容マスクとしてのお面型マスク1と、支持台2と、EMS美容器具のベース4と、スイッチ5と、ON/OFFインジケータ6と、パルス強度ダイヤル7と、エリアスイッチ8と、充電インジケータ9と、取付金具(取付具)10と、締付ハンドル11と、超弾性材料12と、前頭筋用電極エリア21と、眼輪筋用電極エリア22と、口角拳上筋用電極エリア23と、口輪筋用電極エリア24と、を有する。
【0030】
<構成の説明>
お面一体型EMS美容器具3は、使用者65がEMS美容器具に装着前は、図19に示すように、お面型マスクが使用者側に傾斜した状態になっており、使用者65がお面型マスクに顔を近づけて(押し付けて)装着すると、お面型マスクを支持している超弾性材料12の作用(反発力)により、使用者の顔にぴったりフィットした(くっ付いた)図20に示すような状態で、使用する。図2図3図4図19図20のようにして、使用者65がお面一体型EMS美容器具3に装着した様子を示している。お面型マスクの背面には、EMS電極としての前頭筋用電極エリア21、眼輪筋用電極エリア22、口角拳上筋用電極エリア23、口輪筋用電極エリア24がエリア分割配置されており、各エリア21、22、23、24に微小な金属電極が設置されている。EMS電気刺激は各エリア毎、又は顔全体の筋力(筋肉)トレーニングを行う。使用者65は特に意識的にトレーニングをする必要がなく、テレビを見ながら、音楽を聴きながら、リラックス状態で休憩しながら、筋力トレーニング(エステ)ができる。
【0031】
お面型マスク1は、最表面は変形しない硬質の樹脂などで形成されており、使用者の顔にあたる接触面にはシリコン樹脂がマスク全体に接着又は着脱自在に貼付されている。顔の前頭筋のまわりに前頭筋用電極エリア21、顔の眼輪筋のまわりに一対の眼輪筋用電極エリア22、口角拳上筋のまわりに一対の口角拳上筋用電極エリア23、口輪筋のまわりに口輪筋用電極エリア24が配置されている。これらの電極エリア21,22,23、24は露出形の微小電極が複数設けられている。この微小電極には、エリア毎、又は全エリアに電源供給可能に構成されており(図示省略)、エリアスイッチ8の切り替えにより電気刺激のエリアを変更することができる。露出形の電極にアトマイザーで霧状の水を噴きかけて、導電性を向上させて使用する(図11参照)。水に濡れてもタオルでさっと一拭きすれば、アルコール除菌などが簡単に行える材料であることが望ましい。例えば、レザーや合成樹脂などのカバーが使用できる。
【0032】
支持台2は、お面型マスク1を支持する台である。使用者は所定時間の間、超弾性材料の支持構造により顔をマスク1に押しつけておくので、疲労軽減対策としてカバー内(マスクの裏側)に薄厚のクッション(弾性体)を入れておくのが望ましい。支持台2自体は、合成樹脂等が使用される。支持台2はステンレスやアルミなどの金属製でも良い。
【0033】
アルコール除菌を行う理由は、昨今、新型コロナ感染症が拡大されており、老人施設やリハビリテーションセンター、デイサービスセンターなどでの利用を想定した場合は、感染防止対策上重要だからである。美容器具を家庭内で使用する場合、母親や子供(男性でも女性でも可)と共用するときは、新型コロナ感染症対策などを考え、EMS電極などをアルコール除菌して使用した方が良い。
【0034】
ベース4は、支持台2に超弾性材料12の支持構造によりマスク1を使用者65の顔に押しつけた状態で、操作系が見えるように設置面の大きさを確保する。また、ベース4は、上面に操作系の各部材が設けられている。ベース4の図示しない側面から充電式電池(例えば、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池等)を収納し、お面型マスク1に設けられた前頭筋用電極エリア21、眼輪筋用電極エリア22、口角拳上筋用電極エリア23、口輪筋用電極エリア24の電極に電源供給を行う。
【0035】
スイッチ5は、電源スイッチであり、ボタンを押下することにより、電源ON又はOFFすることができる。
【0036】
ON・OFFインジケータ6は、電源ON又はOFFの状態を視認できるように、LEDランプなどを備え、ランプ消灯、点灯表示、点滅表示などさせる。例えば、点灯表示で電源ON状態を示し、消灯で電源OFF状態を使用者に知らせる。
【0037】
パルス強度ダイヤル7は、前頭筋用電極エリア21、眼輪筋用電極エリア22、口角拳上筋用電極エリア23、口輪筋用電極エリア24の電極に供給するパルスの強度を変更するロータリスイッチである。図1の例では、「弱」・「中」・「強」などの切替モードがあり、パルス強度ダイヤル7を回転させるだけで、簡単に電気刺激強度を変更できるので、機器に不慣れな高齢者が使用したとしても、簡単に操作することができる。微小電極へのパルス供給は、EMS美容器具3の支柱内にケーブルを通して器具ベース4にある充電池と接続し、充電池から行われる。充電完了後は、USBケーブルを取り外してEMS美容器具1を使用することができる。
【0038】
エリアスイッチ8は、図6に示すように、前頭筋用電極エリア21、眼輪筋用電極エリア22、口角拳上筋用電極エリア23、口輪筋用電極エリア24のそれぞれ分割配置されたエリアA、B,C,Dを切り替えるロータリスイッチであり、それ以外に顔全体のモードがある。これにより、前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋などを指定して筋力トレーニング(エステ運動)ができるとともに、顔全体を一括して筋力トレーニング(エステ運動)ができ、顔のしわやたるみの改善に効果を奏する。
【0039】
充電インジケータ9は、充電式電池に充電中はLEDランプを点滅表示させ、充電完了になったとき、LEDランプを消灯させる。LEDランプの表示形態は、適宜変更して使用しても良い。例えば、充電中は点滅表示させ、充電完了で連続表示にさせたりしても良い。充電は、図4に示すように、ベース4の背面に設けられたUSB充電端子(例えば、USBタイプC)にUSBケーブル29の一端であるUSBタイプCコネクタ14を接続し、USBケーブル29の他端であるUSBコネクタ30をUSB電源変換アダプタ15に接続した状態で行う。図4の接続状態のUSB電源変換アダプタ15からUSBケーブル29を取り外した状態を図10に示す。
【0040】
取付金具10は、お面一体型EMS美容器具3を取付金具とともに机・テーブル13に取り付ける金具である。取付金具10の材料としては、ステンレス、アルミ、ニッケルなどの金属が好ましい。お面一体型EMS美容器具3の取付けは、机・テーブル13の天板にセットした後、締め付けハンドル11を回して締め付けて行う。照明スタンドを机に取り付ける取付金具のようなものである。机・テーブル13を傷付けないように、取付金具と机・テーブルとの間に締め付け板を設けて、締め付けハンドル11に付属する締め付け棒で締め付ける。
【0041】
超弾性材料12は、お面型マスク1と支持台2とを支持する材料であり、軽く押し当てるとしなる構造を有している。材料の例としては、NiTi合金などが使用できる。形状記憶作用も有している。使用者が顔をマスクに押し付けた状態で、超弾性材料12による超弾性が発揮され、反発力を発生する。これにより、図19のようなお面型マスクが傾斜状態から、図20に示すようなぴったりとした顔装着を実現している。図19の例では、お面一体型EMS美容器具は、使用前では支持台69上に超弾性材料12の支持構造によりお面型のマスク67が傾斜した状態をしている。お面型のマスク67を顔に押しつけて装着後の状態を示している。超弾性材料68がしなって顔に押しつけられている。超弾性材料68の反作用によりお面型のマスク67は顔にピッタリ接触している。
【0042】
机・テーブル13は、お面一体型EMS美容器具3を取り付ける台である。ダイニングテーブルや居間のテーブルなどが利用できる。テーブルの高さは、お面一体型EMS美容器具3を設置し、使用者65の顔をマスクに押しつけたとき、ちょうどフィットする高さが望ましい。例えば、居間などでの筋肉エステ(トレーニング)を行う場合、テレビなどがあれば、テレビを視聴しながら、筋肉エステ(トレーニング)を行うことができる。
【0043】
使用者65は、加齢により眼輪筋や頬骨筋などが衰えた高齢者であったり、運動不足により眼輪筋や頬骨筋などが衰えた大人や子供でも良い。ただし、子供の場合はEMS美容器具1を適切に操作できる能力がある10歳前後であれば、利用できる。
【0044】
使用者が化粧水をつけるのは、筋肉エステの前後のどちらでも良い。また、お風呂上りに化粧水をつけてお面一体型EMS美容器具を使用しても良い。
【0045】
このように、本実施形態においては、机やテーブルにお面一体型EMS美容器具をセットしておけば、お面型マスクに使用者が顔を押し付けるだけで、すぐに顔面の前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋を簡単に鍛えるとともに、顔全体の筋肉も簡単に鍛えられる操作性を向上させ、美容的効果も得られ、化粧水の浸透性も向上させる、お面一体型EMS美容器具を実現することができる。これにより、使用者の筋力トレーニングが簡単できるので、トレーニングの継続性に寄与することができる。
【0046】
USB電源変換アダプタ15は、図10に示すような形状をしており、AC電源の交流電圧を直流電圧、例えば5V電圧などに変換して、充電池への電源供給を行う。USB充電端子20は、パワーデリバリー対応のタイプCであり、複数の電圧を使用できる。
【0047】
USBケーブル29の一端には24ピンのUSBタイプCコネクタ14を備えており、他端は通常のUSBコネクタ20を備えている。
【0048】
以下、図13を用いて本実施形態のお面一体型EMS美容器具の充電動作について説明する。
【0049】
<お面一体型EMS美容器具の充電動作>
まず、図4図6図11に示すように、お面一体型EMS美容器具3本体のUSBタイプCコネクタ充電端子20(図6図11参照)にUSBケーブル29の一端のUSBタイプCコネクタ14を接続し、他端のUSBコネクタ30をUSB電源変換アダプタ15に接続し、USB電源変換アダプタ15を商用電源コンセント16に差し込むと(ステップ101)、充電が開始される(ステップ102)。充電中は充電インジケータ9のLEDランプが点滅表示される。充電が完了すると、充電インジケータ7が消灯したり、常時点灯させることにより、充電完了を使用者に知らせて確認する(ステップ103)。これにより、充電が完了し、EMS美容器具1が使用できるようになる。
【0050】
以下、図14を用いて本実施形態のお面一体型EMS美容器具のエステ(トレーニング)動作について説明する。
【0051】
<お面一体型EMS美容器具のエステ動作>
まず、図14に示すように、お面一体型EMS美容器具3の事前準備を行う(ステップ111)。予め、充電されたEMS美容器具1を用意しておくものとする。図11に示すように、使用者31が水を入れたアトマイザー32を手に持ち、水33を噴霧して前頭筋用電極エリア21、眼輪筋用電極エリア22、口角拳上筋用電極エリア23、口輪筋用電極エリア24の電極を湿らせる。
【0052】
図7に示すように、使用者65が顔をお面型マスク1に押し付け(図19図20参照)、美容マスクに顔を押しつけた状態を維持する(ステップ111、112)。顔を押しつけた状態から腕を伸ばしてスイッチ5をオンすると、電源オンとなる(ステップ113)。パルス強度ダイヤル7を回してEMSモード設定を行う(ステップ114)。例えば、図2の例では、「中」ダイヤルとなっている。すなわち、電気刺激が中程度のモードとなっている。所定時間(例えば、10分間)動作し、筋力強化エステ(トレーニング)を行い、顔面の前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋を簡単に鍛えるとともに、顔全体の筋肉も鍛えられる。所定時間経過すると、自動電源オフとなる(ステップ116)。
【0053】
図5は、本実施形態の他の例を示すお面一体型EMS美容器具の側面図である。図5の例では、お面一体型EMS美容器具3の操作をリモコン18で行う以外は、上述した実施形態と同様であるので、説明を省略する。リモコン18を設けたので、使用者65による操作性が向上するという効果を奏する。
【0054】
図8は、本実施形態の他の例を示すお面一体型EMS美容器具の側面図である。図9はスマートフォンの画面例を示す図である。
【0055】
図8の例では、お面一体型EMS美容器具3の操作をスマートフォン26で行う以外は、上述した実施形態と同様であるので、説明を省略する。以下、スマートフォンによる操作について説明する。スマートフォン26とお面一体型EMS美容器具3との無線通信インタフェースは、ブルートゥース(登録商標)、Wifi(登録商標)などの近距離無線が使用できる。スマートフォン26は、android(登録商標)端末やiPhone(登録商標)などを利用することができる。
【0056】
お面一体型EMS美容器具専用のアプリをインストールしておき、アプリを起動して操作メニューから操作を行う。図9の例では、電源スイッチ5、パルス強度ダイヤル7とエリアスイッチ8の機能をアプリで実現した例を示している。すなわち、電源ボタンの押下で電源のON/OFF、レベルはパルス強度レベルを示している。パルス強度は、プラスボタンで強度が強くなり、マイナスボタンで強度が弱くなる。例えば、レベルを20段階ぐらいに設定し、パルス強度を変更することができる。また、A,B,C,D、顔全体のボタンは、電極エリアのモード切替を示している。これにより、スマートフォンの使用に慣れている使用者であれば、操作が簡単に行える。
【0057】
図15は、本実施形態の他の例を示す首用EMS美容器具の側面図である。他の実施形態は、お面型マスクの代わりに、首用マスク66を超弾性材料12を介して支持台に取付け、広頸筋の筋力(筋肉)トレーニングを行うものである。他の構成例は、同一の符号は上述した説明と同じであるので、説明を省略する。
【0058】
これにより、広頸筋の筋力(筋肉)トレーニングを簡単に行えるので、首のしわなどを改善する効果を奏する。
【0059】
図16は、本実施形態の他の例を示すお面一体型EMS美容器具の側面図である。
【0060】
図16の例では、お面一体型EMS美容器具34の支持台35に高さ調節部36,37を設けた以外は、上述した実施形態と同様であるので、説明を省略する。支持台35の高さ調節部36,37を設けて、支持台35の高さを調節できるので、座高の高さに合わせて使用者の顔を押しつけるマスクの高さを適切に調節できる。これにより、1つのEMS美容器具で大人から子供まで顔面筋又は首の筋力エステ(トレーニング)が簡単にできる。加齢により、ほうれい線がしわになっている人の美容にも効果がある。図17に本実施形態の他の例を示すお面一体型EMS美容器具の側面図を示す。図17の例では、スマートフォン26で操作する以外は、図16の実施形態と同様であるので、説明を省略する。図18に本実施形態の他のお面・首一体型EMS美容器具の側面図を示す。図18の例では、顔と首を同時に筋力エステ(トレーニング)できる。
【0061】
図21図22はそれぞれ本実施形態の他のお面一体型(部分マスク)EMS美容器具の側面図、斜視図である。
【0062】
図22に示すように、部分マスク70を作成し、側頭筋用電極エリア71と咬筋用電極エリア72に微小電極を配置し、図21に示すように装着する構成にしても良い。これらの電極エリア71、72はエリアスイッチにより各エリア毎、又は両方同時に筋力トレーニングを行っても良い。これにより、咀嚼力の衰えた老人などの咬合力の回復に寄与することができる。
【0063】
図10は、本実施形態のお面一体型EMS美容器具の機能ブロック図である。図10に示すように、お面一体型EMS美容器具は、操作部40と、制御部41と、通知部42と、電源部43と、パルス発生部44と、電極パット部45と、充電端子46と、充電式電池47と、充電制御部48と、ACアダプタ49とを有する。スマートフォン26を使用する場合は、ブルートゥース(登録商標)、Wifi(登録商標)などの近距離無線通信インターフェースを使用する。これらの機能は、公知の手段と同様なものを使用できる。
【0064】
図23、24にお面一体型EMS美容器具を変形して、お口ポカンの症状の子供用MFT(口腔筋機能療法)装置に応用したお口マスク一体型EMS訓練器具の例を示す。図23、24の例では、お口マスク74の裏面に図6と同様な微小な金属電極が設置されている。口輪筋用電極エリア77と頬筋用電極エリア78を利用して、口輪筋と頬筋の訓練(トレーニング)を行うことができる。お口マスク74は、超弾性材料75の支持構造により支持台76に取り付けられている。お口マスク一体型EMS訓練器具の使用前の状態は、図19に示すようにお口マスク74は傾斜している。装着後は、図23に示すように、マスク74は子供73のお口にぴったりとくっついている。子供の使用対象年齢は、装置が適切に使用できる10歳前後であれば、良い。これにより、いわゆるお口ポカンと開けている子供に対して、口輪筋と頬筋のEMS電気刺激の訓練(トレーニング)ができるので、改善効果を奏することができる。
【0065】
図25図26はお面マスク1の支持構造の他の例を示す。操作部80を超小型に作製し、超弾性材料79の部分に設置し、支持台81に挿入して取り付けたものである。操作部80には、電子基板や充電池が内蔵されており、図示しないがUSBタイプCのコネクタを有している。上述したように、充電し筋肉エステを行う。操作部80は超小型なので、電源スイッチとパルス強度ボタンを備えている。その他の操作系はリモコン操作で行う。これにより、非常にコンパクトな装置を実現することができる。設置場所が狭い場合などに好適である。
【0066】
このように、本実施形態によれば、前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋を簡単に鍛えるとともに、顔全体の筋肉も簡単に鍛えられる操作性を向上させ、美容的効果も得られ、化粧水の浸透性も向上させる、お面一体型EMS美容器具を実現することができる。
【符号の説明】
【0067】
1 お面型マスク
2 支持台
3 お面一体型EMS美容器具
4 器具ベース
5 電源スイッチ
6 ON・OFFインジケータ
7 パルス強度ダイヤル
8 エリアスイッチ
9 充電インジケータ
10 取付金具
11 締付ハンドル
12 超弾性材料
13 机・テーブル
65 使用者
21 前頭筋用電極エリア
22 眼輪筋用電極エリア
23口角拳上筋用電極エリア
24口輪筋用電極エリア
15 USB電源変換アダプタ
29 USBケーブル
20 USBタイプCコネクタ
30 USBコネクタ

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
【手続補正書】
【提出日】2022-08-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
お面一体型EMS美容器具であって、
使用者の顔全体を覆うお面型のマスクと、
前記マスクを支持する台と、
前記マスクと前記台との間を超弾性材料支持構造により、一体的に構成し、
一体型のUSB充電端子付きの電気刺激装置であり、
前記マスクの裏面には微小な金属電極を全面に設置し、少なくとも顔面筋のうち前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋に対応する位置に金属電極をエリア分割配置とし、
各エリア毎に電気刺激を与えるか、同時に全エリアに電気刺激を与えるかを選択可能とし、
前記超弾性材料支持構造の反発力を利用して使用者の顔面を前記マスクに押しつけた状態で使用するようにしたお面一体型EMS美容器具。
【請求項2】
前記金属電極は、化粧水の浸透性を促進する作用を働かせることを特徴とする請求項1記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項3】
記台は、使用者の顎の高さを調整可能な高さ調節部を有する請求項1又は請求項2記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項4】
前記微小な金属電極は、露出形の電極であり、水分で湿らすことにより、通電することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項5】
前記USB充電端子は、パワーデリバリー対応のタイプCである請求項1から請求項4のいずれか一記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項6】
前記USB充電端子付きの電気刺激装置は、別体型である請求項1から請求項4のいずれか一記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項7】
前記お面一体型EMS美容器具は、前記お面型のマスクに代えて、首用マスクを備えたことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一記載のお面一体型EMS美容器具。
【請求項8】
前記お面一体型EMS美容器具は、所定時間使用すると、自動的に電源オフする請求項1から請求項7のいずれか一記載のお面一体型EMS美容器具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0016】
お面一体型EMS美容器具であって、使用者の顔全体を覆うお面型のマスクと、前記マスクを支持する台と、前記マスクと前記台との間を超弾性材料支持構造により、一体的に構成し、一体型のUSB充電端子付きの電気刺激装置であり、前記マスクの裏面には微小な金属電極を全面に設置し、少なくとも顔面筋のうち前頭筋、眼輪筋、口角拳上筋、口輪筋に対応する位置に金属電極をエリア分割配置とし、各エリア毎に電気刺激を与えるか、同時に全エリアに電気刺激を与えるかを選択可能とし、前記超弾性材料支持構造の反発力を利用して使用者の顔面を前記マスクに押しつけた状態で使用するようにした(請求項1対応)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0018
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0018】
前記構成に加え、前記台は使用者のの高さを調整可能な高さ調節部を有する(請求項3対応)。