(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023048058
(43)【公開日】2023-04-06
(54)【発明の名称】筒形支柱とその筒形支柱を使用した家具
(51)【国際特許分類】
A47B 13/02 20060101AFI20230330BHJP
【FI】
A47B13/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021173497
(22)【出願日】2021-09-27
(71)【出願人】
【識別番号】514156208
【氏名又は名称】竹田 秀夫
(72)【発明者】
【氏名】竹田 秀夫
【テーマコード(参考)】
3B053
【Fターム(参考)】
3B053NR01
(57)【要約】
【課題】従来、家具の一つであるテーブルの4本の脚は、木材で形成されているが重量があり持ち運ぶのに適さないという問題点があった。
【解決手段】断面形状く字形で長尺状の第1の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材のく字形の端縁に対面させて端縁を位置させて配設する断面形状く字形で長尺状の前記第1の筒形支柱材と同一形状の第2の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面に接合される第3の筒形支柱材と、第4の筒形支柱材とを備えたことで解決している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
断面形状く字形で長尺状の第1の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材のく字形の端縁に対面させて端縁を位置させて配設する断面形状く字形で長尺状の第2の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の片側に跨って配設され前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面に接合される第3の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の前記第3の筒形支柱材が接合された反対側に跨って配設され前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面に接合される第4の筒形支柱材とを備えたことを特徴とする筒形支柱。
【請求項2】
前記第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材は、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面における中間位置まで前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面に接合される接合部が形成されるとともに、前記接合部から延設された延設部には構造物を取り付けることが可能な取付部が設けられている請求項1に記載の筒形支柱。
【請求項3】
前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の内面に芯材を挿入した請求項1及び請求項2のいづれか1項に記載の筒形支柱。
【請求項4】
前記芯材は、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材と前記第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材と長さ以外は相似形の小型に形成されている請求項3に記載の筒形支柱。
【請求項5】
前記第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材の取付部に壁部材を取り付けた家具。
【請求項6】
前記筒形支柱と前記筒形支柱に天板を取り付けた家具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、筒形支柱とその筒形支柱を使用した家具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、家具の一つであるテーブルの4本の脚は、木材で形成されているが重量があり持ち運ぶのに適さないという問題点があった。又、木材は表面加工をしないと見栄えが悪く、工数のかかる研磨による表面加工を行うと高価になるという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上記問題点を解消するためになされたものであり、軽い材料を選択することで軽量にすることができるとともに、工数のかかる研磨が不要で安価な筒形支柱を提供するとともに、該筒形支柱を使用することで軽量で安価な家具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の筒形支柱とその筒形支柱を使用した家具は、断面形状く字形で長尺状の第1の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材のく字形の端縁に対面させて端縁を位置させて配設する断面形状く字形で長尺状の第2の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の片側に跨って配設され前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面に接合される第3の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の前記第3の筒形支柱材が接合された反対側に跨って配設され前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面に接合される第4の筒形支柱材とを備えたことを特徴とする。
又、本発明の筒形支柱とその筒形支柱を使用した家具にあっては、前記第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材は、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面における中間位置まで前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面に接合される接合部が形成されるとともに、前記接合部から延設された延設部には構造物を取り付けることが可能な取付部が設けられているのが望ましい。
又、本発明の筒形支柱とその筒形支柱を使用した家具にあっては、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の内面に芯材を挿入するのが望ましい。
又、本発明の筒形支柱とその筒形支柱を使用した家具にあっては、前記芯材は、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材と前記第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材と長さ以外は相似形の小型に形成されているのが望ましい。
又、本発明の筒形支柱とその筒形支柱を使用した家具にあっては、前記前記第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材の取付部に壁部材を取り付けるのが望ましい。
又、本発明の筒形支柱とその筒形支柱を使用した家具にあっては、前記筒形支柱と前記筒形支柱に天板を取り付けているのが望ましい。
【発明の効果】
【0006】
本発明の筒形支柱とその筒形支柱を使用した家具は、断面形状く字形で長尺状の第1の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材のく字形の端縁に対面させて端縁を位置させて配設する断面形状く字形で長尺状の第2の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の片側に跨って配設され前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面に接合される第3の筒形支柱材と、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の前記第3の筒形支柱材が接合された反対側に跨って配設され前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面に接合される第4の筒形支柱材とを備えたことを特徴とするものであるから、第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材とこれら第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材を連結する第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材により筒形支柱を形成することができるのであり、簡単にかつ安価に筒形支柱を形成することができるという効果がある。また、第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材とを分離させているので、第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材との接合位置を調整することができ、接合位置を調整することにより第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材との内周若しくは外周寸法を変えることができるという効果がある。
又、請求項2のように、前記第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材は、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面における中間位置まで前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の外面に接合される接合部が形成されるとともに、前記接合部から延設された延設部には構造物を取り付けることが可能な取付部が設けられているものは、取付部に構造物である市販の家具を取り付けることで市販の家具に筒形支柱を用いたシステム家具を展開できるという効果がある。
又、請求項3のように、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の内面に芯材を挿入したものは、挿入した芯材の断面形状に対応した断面形状筒形支柱にすることができるとともに、筒形支柱を強固なものにすることができるという効果がある。また、第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材とを分離させているので、第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材との接合位置を調整することができ、接合位置を調整することにより第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材との内周寸法を変えることができ、芯材との嵌合強度を適切にすることができるという効果がある。
又、請求項4のように、前記芯材は、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材と前記第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材と長さ以外は相似形の小型に形成されているものは、前記第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材と前記第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材と長さ以外は相似形の小型に形成されているので、他の芯材を調達することなく、芯材として使用したり、筒形支柱として使用することができるという効果があり、芯材として使用する場合は、外装が不要であり安価にできるという効果がある。
又、請求項5のように、前記第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材の取付部に壁部材を取り付けたものは、簡単にパーティションとすることができるものであり、パーティションを透明にすることで飛沫感染の防止を目的とするパーティションにすることができるという効果がある。
又、請求項6のように、前記筒形支柱と前記筒形支柱に天板を取り付けた家具は、簡単にかつ安価なテーブルや置台にすることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図2】同上の筒形支柱に芯材を挿入した外観斜視図。
【
図3】同上の筒形支柱における第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材の他の実施例図。
【
図4】同上の筒形支柱に芯材を挿入した外観斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下本発明の実施の形態を
図1乃至
図4に基づいて詳述する。筒形支柱1は、
断面形状く字形で長尺状の第1の筒形支柱材2と、第1の筒形支柱材2のく字形の端縁に対面させて端縁を位置させて配設する断面形状く字形で長尺状の第1の筒形支柱材2と同一形状の第2の筒形支柱材3と、第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3の片側に跨って配設され第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3の外面に接合される第3の筒形支柱材4と、第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3の第3の筒形支柱材4が接合された反対側に跨って配設され第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3の外面に接合される第4の筒形支柱材5とを備えている。第1の筒形支柱材2、第2の筒形支柱材3、第3の筒形支柱材4、第4の筒形支柱材5は、第1の筒形支柱材2及び第2の筒形支柱材3断面形状く字形の角度を変えることができると薄くすることができ、コンパクトになる。第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3とを分離させているので、第3の筒形支柱材4と第4の筒形支柱材5との接合位置を調整することができ、接合位置を調整することにより第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3との内周若しくは外周寸法を変えることができるので、挿入される芯材などの部材の外形寸法に合わせて調整することができ、最適な嵌合強度にすることが可能である。第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3とを同一形状にするとともに、第3の筒形支柱材4と第4の筒形支柱材5とを同一形状にすることで2種類の筒形支柱材で筒形支柱1を構成することができ、安価で使い勝手の良いものにすることができるという効果がある。
【0009】
第1の筒形支柱材2及び第2の筒形支柱材3は、段ボールのような紙材でできており、断面形状がく字形であると断面形状四角形の筒形支柱1となり、一辺が他辺に比し長い断面形状が断面形状がく字形であると断面形状長方形の筒形支柱1となる。第1の筒形支柱材2及び第2の筒形支柱材3の長さは30センチメートル、40センチメートルと10センチメートルおきに長いものが準備されており、使用目的に応じて選択できるようになっているが、長いものを切断しても構わないものである。第1の筒形支柱材2は、段ボールのような紙材以外にプラスチック段ボールでも使用可能であり、合成樹脂材であっても構わないものである。
【0010】
第3の筒形支柱材4及び第4の筒形支柱材5は、段ボールのような紙材でできており、第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3の片側に跨って配設され第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3の外面における中間位置まで接合される接合部6と、接合部6から延設された延設部7には構造物を取り付けることが可能な取付部8が設けられている。接合部6と延設部7との間は折り曲げ易くするための薄肉部9が全長に亘って形成されている。第3の筒形支柱材4及び第4の筒形支柱材5の長さは30センチメートル、40センチメートルと10センチメートルおきに長いものが準備されており、使用目的に応じて選択できるようになっているが、長いものを切断しても構わないものである。第1の筒形支柱材2は、段ボールのような紙材以外にプラスチック段ボールでも使用可能であり、合成樹脂材であっても構わないものである。第3の筒形支柱材4及び第4の筒形支柱材5は、段ボールのような紙材以外にプラスチック段ボールでも使用可能であり、合成樹脂材であっても構わないものである。延設部7を第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3の外面に接合しても構わないものであり、接合することで筒形支柱1や後述する芯材11の剛性を高めることができるものである。
【0011】
第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3の内面に筒状の芯材10を挿入している。芯材10は、段ボールのような紙材でできており、断面形状円形の筒や断面形状多角形の筒に形成されており、実施例は中空にしたが中空でなくても構わないものである。芯材10の長さは30センチメートル、40センチメートルと10センチメートルおきに長いものが準備されており、使用目的に応じて選択できるようになっているが、長いものを切断しても構わないものである。芯材10は、段ボールのような紙材以外にプラスチック段ボールでも使用可能であり、木質材や合成樹脂材であっても構わないものである。
図3に示すように、第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3の長手方向に凹溝11を形成することで第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3はく字形の端縁から端縁に沿う方向に撓みやすくなり、芯材10が円柱などの円弧部を備えたものの場合に有効であるものである。
【0012】
第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3とを分離させているので、第3の筒形支柱材と第4の筒形支柱材との接合位置を調整することができ、接合位置を調整することにより第1の筒形支柱材と第2の筒形支柱材との内周寸法を変えることができる。
【0013】
芯材10は、
図4に示すように、第1の筒形支柱材2と第2の筒形支柱材3と第3の筒形支柱材4と第4の筒形支柱材5に比し、長さ以外は相似形の小型に形成されているもので作成しても構わないものである。
【0014】
第3の筒形支柱材4と第4の筒形支柱材5の取付部8に構造物や壁部材を取り付けることができ、構造物が家具であったり車の内装材にすることができ、自由な使用ができるようになっている。また、パーティションの取付も可能であり、パーティションを不透明なものまたは透明なものを選択することができ、
不透明なものの場合は避難所や大規模医療センターなどのパーティションにすることができ、透明のものの場合は対面での飛沫を相手側に届くのを防止でき、感染症対策にも使用できるものである。
【0015】
筒形支柱と前記筒形支柱に取り付けられる天板を備えたテーブルや置台のような家具に利用することもできるものであり、天板に設けた嵌合突起を筒形支柱の第1の筒形支柱材2及び第2の筒形支柱材3とで形成される嵌合部や筒状の芯材10に嵌合させたり、天板に貫通孔を形成し、その貫通孔に挿入された棒材の下端を筒形支柱の第1の筒形支柱材2及び第2の筒形支柱材3とで形成される嵌合部や筒状の芯材10に嵌合させ、棒材の上端を他の筒形支柱の嵌合部や筒状の芯材10に嵌合させ、複数段のテーブルを備えたものにすることも可能である。更には、天板の上面をクッション性の高い構成にすることでベッド部材とすることも可能となるものである。
【符号の説明】
【0016】
1 筒形支柱
2 第1の筒形支柱材
3 第2の筒形支柱材
4 第3の筒形支柱材
5 第4の筒形支柱材
6 接合部
7 延設部
8 取付部
9 薄肉部
10 芯材