(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023048063
(43)【公開日】2023-04-06
(54)【発明の名称】プラズマトーチのハンドル
(51)【国際特許分類】
B23K 10/00 20060101AFI20230330BHJP
H05H 1/34 20060101ALI20230330BHJP
【FI】
B23K10/00 504
H05H1/34
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021204567
(22)【出願日】2021-12-16
(31)【優先権主張番号】10-2021-0127342
(32)【優先日】2021-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】521551401
【氏名又は名称】プラズマ テウー 株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000419
【氏名又は名称】弁理士法人太田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン ジ スン
【テーマコード(参考)】
2G084
4E001
【Fターム(参考)】
2G084AA16
2G084BB22
2G084BB24
2G084CC23
2G084CC34
4E001LC04
4E001LD13
4E001LH08
4E001ME12
4E001NA06
4E001NA07
(57)【要約】
【課題】作業者が容易で便利に使用できるだけではなく、安全事故を予防する効果があるプラズマトーチを提供する。
【解決手段】本発明はプラズマトーチのハンドルに関するものであり、より詳細にはトーチヘッドの左側又は右側に一定角度回転が可能であり、ハンドルからトーチヘッドを一定長さ引き出し又は挿入が可能であることにより、作業者がプラズマトーチを容易かつ便利に使用できるだけでなく、スイッチを2重スイッチ化することにより安全事故を予防するように構成されたプラズマトーチのハンドルに関するものである。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部には、第1、2電源ガイドレール(308、309)及び第1、2電源接点部(303、304)と絶縁カバー(200)の上部が挿入される第1空間部(306)が形成され、外部には第1スイッチ(302)が形成され、両端には雄ねじ部(301、305)が形成された上部カバー(300)と;
内部には絶縁カバー下部支持部(410、411)及び第3、4電源接点部(403、404)と絶縁カバー(200)の下部が挿入される第2空間部(406)が形成され、外部には第2スイッチ(402)が形成され、両端には雄ねじ部(401、405)が形成された下部カバー(400)と;
上・下部カバー(300、400)の雄ねじ部(301、305、401、405)を締結する前・後方ナット(500、600)を含むプラズマトーチのハンドル(700)において、
前記絶縁カバー(200)の前方には、ロックピン(102)が挿入される長溝(201)が形成され、後方には両側に離隔された上部支持顎(202, 203)及び二つの電極(205, 206)が上部に、両側に離隔された下部支持顎(204)が下部にそれぞれ形成され、
前記絶縁カバー(200)と結合するトーチヘッド(100)の差込棒(107)には、圧着リング(101)、絶縁体(104)が差込られる溝部(103)、長溝(201)に差込むロックピン(102)がそれぞれ形成されたものを含むプラズマトーチのハンドル
【請求項2】
前記ロックピン(102)には上部にドライバー溝(113)が形成され、下部にはフィンガーストップ(102‘)が形成され、前記ロックピン(102)が設置される差込溝(107)にはロックピンが作動するスライドホール(112)が形成され、前記スライドホール(112)下部にはフィンガーストップ(102‘)が上下移動するフィンガーストップホール(112)が形成され、フィンガーストップ(102’)とスプリング(109)を収容する空間部(110)が形成されたことを特徴とする、請求項1に記載のプラズマトーチのハンドル。
【請求項3】
前記第2スイッチ(402)は,第3,4電源接点部(403,404),遮断板(413)及びスプリング(411)で構成され,遮断板(413)と一体で形成されたボタンを加圧するか又は加圧力を除去すると,遮断板(413)が第3,4電源接点部(403,404)の間から着脱するか又は挿入され,第3,4電源接点部(403,404)と互いに接触するか又は接触しないように構成されたものを特徴とする、請求項2に記載のプラズマトーチのハンドル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はプラズマトーチのハンドルに関するものであり、特に点検又は休息のためにプラズマトーチのハンドルを床に置いたり、又は物に置いたりした場合、他の構造物又は物などにスイッチが干渉されプラズマトーチのハンドルが作動し続けるエラーを防止し、トーチヘッドを左又は右に一定角度回転できるように し、ハンドルからトーチヘッドを一定の長さで取出又は挿入可能にすることで作業者の利便性を増進するとともに安全事故を予防するためのものである。
【背景技術】
【0002】
プラズマ切断システムは、金属または他の電気伝導性材料を切断するため、高温のイオン化されたガスからプラズマを生成する。 一般に、電気アークはガス(例えば、圧縮空気)をプラズマに変換させ、このプラズマはガスの圧力が溶融金属を遠くに吹き出す間に工作物を十分溶融させられる高温である。 電気アークはプラズマトーチから開始され、ガスはこのプラズマトーチを通して流動する。
【0003】
プラズマトーチは、切断のためのプラズマを指向、または制御するために使用される。 プラズマトーチの先端部が工作物を横切って引っ張られる時、高温のプラズマはプラズマトーチの先端部のこのような経路に沿って工作物を切断する。
【0004】
一方、公開実用新案公報第20-1999-0015094号には「溶接用トーチのハンドル構造」が開始されており、
図1に従来の溶接用トーチのハンドル構造分離状態を示す斜視図が開始されている。
【0005】
図1に図示されたように従来の溶接用トーチのハンドル構造は、両端に雄ねじ(11)(21)が備えられ、内部にトーチヘッド(H)の支持体(2)を 挿枝する挿枝溝(12)(22)と設置空間(13)(23)を具備する状態で両分されるように分割構成される一対のハンドル(10)と;ハンドル(10)(20)の雄ねじ部(21)に結合してハンドル(10)(20)を結合させるための前、後方締結キャップ(30)(40)と;ハンドル(10)(20)の上側を突出させて構成され、一側にボタン漏出溝を具備するスイッチ取り付け空間部(50)(60)と; スイッチ取付け空間部(50)(60)の底部に、ハンドル(10)(20)と一体で形成された絶縁板(70)(80)と;ハンドル(10)(20)の挿枝溝(12)(22)に形成され、支持体(2)の支持突起(2‘)とはめ込まれて結合するための多数の支持凹溝(90)(100)がそれぞれ結合して構成されている。
【0006】
ところが、このような従来の溶接用トーチのハンドルの構造は、トーチヘッドを左側又は右側に回転できるように形成されていなかったため、鉄板が右側又は左側に傾斜した状態で切断しようとする場合、作業者の姿勢や手首を右側又は左側に変更して切断作業しなければならない不便さがあった。
【0007】
だけでなく、ハンドルからトーチヘッドを引張したり収縮したりする長さ調節機能が備わっていなかったため、作業状況によりトーチヘッドの長さ調節ができない問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
(特許文献 0001) 大韓民国公開実用新案公報 第20-1999-0015094号(1999.05.15公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、前述のような問題点を解決するためのもので、本発明の目的はトーチヘッドを左側または右側に一定角度回転できるようにし、ハンドルからトーチヘッドを一定長さで引き出しまたは挿入できるようにし、二重スイッチを設置して安全事故を予防することにもう一つの目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を達成するために本発明は、内部には第1,2電源ガイドレール(308, 309)及び第1,2電源接点部(303, 304)と絶縁カバー(200)の上部が挿入される第1空間部(306)が形成され、外部には第1スイッチ(302)が形成され、 両端には雄ねじ部(301、305)が形成された上部カバー(300)と; 内部には絶縁カバー下部支持部(410、411)及び第3、4電源接点部(403、404)と絶縁カバー(200)の下部が挿入される第2空間部(406)が形成され、外部には第2スイッチ(402)が形成され、両端には雄ねじ部(401、405)が形成された下部カバー(400)と; 上・下カバー(300,400)の雄ねじ部(301,305,401,405)を締結する前・後方ナット(500,600)を含むプラズマトーチのハンドル(700)において、
【0011】
前記絶縁カバー(200)の前方には、ロックピン(102)が挿入される長溝(201)が形成され、後方には両側に離隔された上部支持バンプ(202、203)及び二つの電極(205、206)が上部に、両側に離隔された下部支持バンプ(204)が下部にそれぞれ形成され、
【0012】
前記絶縁カバー(200)と結合するトーチヘッド(100)の差込棒(107)には、圧着リング(101)、絶縁体(104)が挿入される溝部(103)、長溝(201)に差込むロックピン(102)がそれぞれ形成されたものを含むことを特徴とする。
【0013】
ここで,前記ロックピン(102)には上部にドライバー溝(113)が形成され、下部にはフィンガーストップ(102')が形成され,前記ロックピン(102)が設置される差込溝(107)にはロックピン(102)が上下移動するスライドホール(112)が形成され,前記スライドホール(112)の下部にはフィンガーストップ(102')が上下移動されるフィンガーストップホール(112')が形成され,フィンガーストップ(102')とスプリング(109)を収容する空間部(110)が形成されたことを特徴とする。
【0014】
そして,前記第二スイッチ(402)は,第3,4電源接点部(403,404),遮断板(413)及びスプリング(411)で構成され,遮断板(413)と一体で形成されたボタンを加圧し,又は加圧力を除去すると,遮断板(413)が第3,4電源接点部(403,404)の間で脱去されるか挿入され,第3,4電源接点部(403,404)を互いに接触するか 接触しないように構成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上のように、本発明はプラズマトーチのハンドル(700)に関するもので、トーチヘッドの左側または右側に一定角度回転が可能であり、ハンドル(700)からトーチヘッドを一定長さで引き出しまたは挿入ができるようにすることにより、作業者がプラズマトーチを容易で便利に使用できるだけではなく、スイッチを2重化することにより、安全事故を予防する効果があるものである。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】従来のプラズマトーチのハンドル構造の斜視図
【
図2】本発明のプラズマトーチハンドル組み立て斜視図
【
図3】本発明のプラズマトーチハンドルの分解斜視図
【
図5】従本発明のロックピンのロック及び解除状態を示す断面斜視図
【
図6】本発明の上部カバー及び下部カバーの内部を示す斜視図
【
図7】本発明の第二スイッチの作動前後を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0017】
前述の本発明の目的、特徴及び長所は、次の詳細な説明によってより明らかになるであろう。 以下、本発明の望ましい実施例を添付した図面に基づいて説明すると以下の通りである。
【0018】
図2は、本発明の実施例によるプラズマトーチのハンドル(700)で、図示したように、前方にトーチヘッド(100)が形成され、後方には上・下カバー(300、400)一対を前・後方ナット(500、600)で締結したハンドル(700)が図示されている。
【0019】
すなわち、本発明のプラズマトーチのハンドル(700)は、上部カバー(300)と下部カバー(400)が結合されてハンドル(700)の構造を持つことになるのである。
【0020】
なお、
図3、
図6 に図示されたように、上部カバー(300)の内部には、第1、2電源ガイドレール(308, 309)及び第1、2電源接点部(303, 304)と中空の円筒形絶縁カバー(200)の上側部が挿入される第1空間部(306)が形成され、外部には第1スイッチ(302)が形成され、両端には雄ねじぶ(301,305)が 形成される。
【0021】
そして下部カバー(400)の内部には、絶縁カバー下部支持部(410、411)及び第3、4電源接点部(403、404)と絶縁カバー(200)の下側部が挿入される第2空間部(406)が形成され、外部には第2スイッチ(402)が形成され、両端には雄ねじ部(401、405)が形成される
【0022】
また、前記上・下カバー(300,400)の雄ねじ部(301,305,401,405)を締結し、一対の上下部カバーをプラズマトーチのハンドル(700)で構成されるようにする前・後方ナット(500,600)を含み、前方ナット(500)の内部にはオーリング(501)が含まれることがある。
【0023】
ここでプラズマトーチのハンドル結合は中空の円筒形絶縁カバー(201)にハンドル(700)の上部カバー(300)及び下部カバー(400)が結合された後、内部にオーリング(501)を含まれた前方ナット(500)がハンドル(700)上、下部カバー(300,400)の前方雄ねじ部(301,401)に締結され、後方ナット(600)はハンドル(700)の上、下部カバー(400)の雄ねじ部(305、405)に締結することでプラズマトーチハンドルの結合が完成される。
【0024】
この際、前記上・下部カバー(300、400)を結合する前に、中空の円筒形絶縁カバー(200)が上下部カバー(300、400)の内部に差し込まれることは当然である。
【0025】
そして、中空の円筒形絶縁カバー(200)の前方には、ロックピン(102)が挿入される長溝(201)が形成され、後方には両側に離隔された上部支持バンプ(202、203)と二つの電極(205、206)が上部に形成されるとともに、両側に離隔された二つの下部支持バンプ(204)が下部に形成される。
【0026】
ここで、中空の円筒形絶縁カバー(200)の上部に形成された二つの電極(205, 206)は、上部カバー(300)の第1、2電源ガイドレール(308, 309)にそれぞれ対応するように接触され、絶縁カバー(200)が前後方に移動されても二つの電極(205, 206)と第1、2電源ガイドレール(308, 309)がそれぞれ接触した状態を維持することになる。
【0027】
すなわち、中空の円筒形絶縁カバー(200)が上・下カバー(300、400)の内部に挿入及び結合された後で、ハンドル(700)内部の絶縁カバー(200)が前・後方に移動されることによってトーチヘッドの長さが変わっても絶縁カバー(200)上部に形成された2つの電極(205、206)が第1、2電源ガイドレール(308、309)にそれぞれ接触し、電気的連結状態を保ち続けることになるのである。
【0028】
なお、前記絶縁カバー(200)は上・下部カバー(300・400)の中に挿入される前に、トーチヘッド(100)の差込棒(107)と結合することになる。
【0029】
ここで、トーチヘッド(100)の一側に形成された差込棒(107)には、圧着リング(101)、絶縁体(104)が挿入される溝部(103)、長溝(201)に挿入されるロックピン(102)がそれぞれ形成されるが、前記圧着リング(101)は差込棒(107)が絶縁カバー(200)に挿入され、これらの間の気密保持だけでなく、左手でハンドル(700)を固定した状態で、右手でトーチヘッド(100)を左側、中央又は右側に回転させることにより、トーチヘッド(100)を任意の角度に調整可能であり、絶縁カバー(200)に挿入された差込棒(107)を任意角度に調整が可能で、絶縁カバー(200)に挿入された差込棒(107)を任意角度に回転させた後に右手の回転力を取り除けば、差込棒(107)はこれ以上回転しなくなり、回転した任意角度を保持することになるものである。
【0030】
このとき、前記溝部(103)の上側と下側には、ガス供給管(又は動力伝達線)と電源線がそれぞれ設けられるものであって、前記溝部(103)に絶縁体(104)が挿入された後で絶縁カバー(201)内側面に差込棒(107)が密着して挿入されなければならないことは当然である。
【0031】
そして、上記の長溝(201)は絶縁カバー(200)の回転方向に沿って左右に長く形成されるが、左端と右端の中央にロック部材が安着するように半円形の安着溝が形成される。 したがって、差込棒のロック部材が長溝(201)の中央に位置するようにトーチヘッドを回転させた後、トーチヘッドを前方に引き出せば、ロック部材は安着溝に安着し、トーチヘッドはもう左側または右側に回転しなくなって中央位置に固定されるのである。
【0032】
図6、
図8に図示されているように、上下部カバーの空間部(306,406)の内部には絶縁カバー上部支持部(310,311)と絶縁カバー下部支持部(410,411)がそれぞれ形成され、上下部カバーの内部に挿入された絶縁カバー(200)の回転を制限することになる。
【0033】
すなわち、絶縁カバー(200)の上・下部支持バンプ(202, 203, 204)を絶縁カバー上・下支持部(310, 311, 410, 411)が上・下から絶縁カバー(200)に向かってそれぞれ支持することにより、上・下部カバーに差し込まれた絶縁カバー(200)は前後方向への移動が可能で左右の回転は限られるようになっている。
【0034】
図5では、差込棒(107)に設置されたロックピン(102)の作動前(a)、後(b)に関して図示された図面であり、図示されたように前記ロックピン(102)は上部にドライバー溝(113)が形成され、下部にはフィンガーストップ(102‘)が設けられ、前記ロックピン(102)が設置される差込棒(107)にはロックピン(102)の上下移動を案内するスライドホール(112)が形成され、前記スライドホール(112)下部には,フィンガーストップ(102‘)が上下移動するフィンガーストップホール(図示無し)が形成され、フィンガーストップ(102’)とスプリング(109')を収容する空間部(110)が形成される。
【0035】
ここで、差込棒(107)を絶縁カバー(200)の中に押し込んで連結し、このときロックピン(102)が差込棒(107)の外周面から突出しないようにしなければならず、差込棒(107)が絶縁カバー(200)の中に挿入され、これらの接続が完了した後は絶縁カバー(200)の長溝(201)内部にロック部材(102)を突出するようにすることで、差込棒(107)が絶縁カバー(200)の中に挿入及び連結が完了され、長溝(201)内部にロックピン(102)が挿入及び突出した後は、絶縁カバー(200)が上・下カバー(300、400)に挿入され、前・後ナット(500、600)で締結が完了し、その後トーチヘッドのノズルチームを下向きに位置した状態で左手でハンドル(700)を固定し、右手で挿入棒(107)と一体に形成されたトーチヘッドを左側、中央または右側に一定区間(長溝慶された区間)を移動することができ、差込棒(107)は絶縁カバー(200)からこれ以上脱去されなくなる。
【0036】
すなわち、絶縁カバー(200)に差込棒(107)を挿入させようとする時は、まず、ロックピン(102)をドライバーで加圧させながら、右側(または左側)に半回転させて空間部(110)の係止突起(111)にフィンガーストップ(102’)が掛けられるように下あと絶縁カバー(200)に差込棒(107)を挿入させ、絶縁カバー(201)内部に差込棒(107)の差込が完了し、ロック部(121)が長溝(201)に差し込めるように位置することになると、ドライバで左(又は右)に半回転させ、空間部(110)の係止突起(111)からフィンガーストップ(102‘)のストッパーが解除され、ロック部材(102)が長溝(201)に突き出し、差込棒(107)に差し込まれた絶縁カバー(200)は、もはや脱がなくなるのである。
【0037】
図7は、下部カバー(400)の第2スイッチ(402)の作動前(a)、後(b)を示す図面で、前記第2スイッチ(402)には、第3、4電源接点部(403, 404)、遮断板(413)及びスプリング(411)から構成され、遮断板(413)と一体で形成されたボタンを下部から上部に加圧するか加圧力を除去すると、遮断板(413)が第3、4電源接点部(403, 404)の間から脱去するか挿入されることにより、第3、4電源接点部(403、404)をお互いに接触させるか接触させないようにする。
【0038】
すなわち、第2スイッチ(402)を下部から上部に加圧すると、遮断板(413)が第3、4電源接点部(403、404)の間を離脱することにより、第3、4電源接点部は弾性力によって互いに接触して電気的なオン(ON)状態を保ち、第2スイッチ(402)の加圧力を除去すると、遮断板が第3、4電源接点部の間に挿入され、第3、4電源接点部(403、404)を離隔させることになり、電気的なオフ(OFF)状態になる。
【0039】
図8は、絶縁カバー(200)が上下部カバー(300、400)の内部に挿入された状態を示す切開断面図であり、絶縁カバー(200)の下部左右側には突起及び溝がそれぞれ形成される。
【0040】
ここで、前記溝には電線(207)が左側及び右側の溝にそれぞれ挿入され、挿入された電線(207)は溝からの離脱が制限されることとなる。
【0041】
図9に図示された第1、2スイッチ(302、402)の電気的回路を参考にしてこれらの作動関係を見ていくと、作業者がハンドル(700)を把持した状態でハンドル(700)の上部カバーの外部に位置する第1スイッチとハンドル(700)の下部カバーの外部に位置する第2スイッチを同時に押すと、電気的にオン(ON)状態を保ちながらプラズマトーチが作動するようになる。
【0042】
すなわち、プラズマトーチは作業者が把持する柄ハンドル(700)と、ハンドル(700)の前方に延長されたトーチヘッド(100)と、トーチヘッド(100)の前方に形成されたノズルチップ(108)と、トーチヘッド(100)の後方に延長された電線(207)を含むように構成され、作業者がハンドル(700)を把持した場合、親指が位置する部位に設置されたのは第1スイッチ(301)であり、人差し指が位置する部位に設置されたのは第2スイッチ(402)である。
【0043】
下記では、このように構成されたプラズマトーチの第1、2スイッチ(302、402)について具体的に説明する。
【0044】
作業者は、プラズマトーチのハンドル(700)を把持した状態で、下見姿勢を取った場合、ハンドル(700)の上部カバー(300)に設けられた第1スイッチ(301)は下側に加圧するように設置され、ハンドル(700)の下部カバー(400)に設けられた第2スイッチ(402)は上側に加圧するように設置される。 すなわち、右利きの作業者がハンドル(700)を把持した状態で下見姿勢を取った場合、ハンドル(700)の上側に第1スイッチ(301)が位置し、ハンドル(700)の下側に第2スイッチ(402)が位置して右手の親指で第1スイッチ(301)の操作が可能になり、人差し指で第2スイッチ(402)の操作が可能になる。
【0045】
すなわち、ハンドル(700)の上部カバー(300)及び下部カバー(400)に形成された第1スイッチ(301)と第2スイッチ(402)の作動において、第1、2スイッチはオン(ON)/オフ(OFF)モード切替が可能であり、これらは作業者が加圧するとオン(ON)モードになり、加圧を解除するとオフ(OFF)モードになる。
【0046】
この時、プラズマトーチが作動するためには、第1スイッチ(301)がオンモードで、第2スイッチ(402)もオンモードに切り替わった状態でのみ作動することが可能である。
【0047】
もし、第1スイッチ(301)がオフモードの場合は、第2スイッチ(402)がオンモードになってもプラズマトーチは作動せず、第1スイッチ(301)がオフモード、第2スイッチ(402)もオフモードの場合もプラズマトーチは作動しない。
【0048】
ここでプラズマトーチが作動するという意味は、第1スイッチ(301)がオンモード状態で第2スイッチ(402)もオンモードに切り替わることによって作動する。
【0049】
すなわち、第1スイッチ(301)がオンモード状態になっても、第2スイッチ(402)をオンモード状態に切り替えない限りプラズマトーチが作動しないよう2重にスイッチを構成することで、一つのスイッチだけで構成されたプラズマトーチの場合、ミスによるスイッチ作動時に発生する安全事故を防止する効果がある。
【0050】
一方、
図9は本発明によるプラズマトーチの第1、2スイッチの配線図であり、配線図に図示されているように、第1スイッチ(301)と第2スイッチ(402)は直列に連結された構造で、第1スイッチ(301)と第2スイッチ(402)がいずれもオンモードを満たす場合にのみ電流が供給され、プラズマトーチの作動が可能になる。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明はプラズマトーチのハンドルに関するものであり、より詳細にはトーチヘッドの左側又は右側に一定角度回転が可能であり、ハンドルからトーチヘッドを一定長さ引き出し又は挿入が可能であることにより、作業者がプラズマトーチを容易かつ便利に使用できるだけでなく、スイッチを2重スイッチ化することにより安全事故を予防するように構成されたプラズマトーチのハンドルに関するものである。
【符号の説明】
【0052】
100 : トーチヘッド 101 : 圧着リング
102 : ロック部材 103 : 溝部
104 : 絶縁体 105 : ガス供給管(動力伝達線)
106 : 電源線 107 : 挿入棒
108 : ノズルチップ 200 : 絶縁カバー
201 : 長溝 202 : 上部支持バンプ
203 : 上部支持バンプ 204 : 下部支持バンプ
205 : 電極 206 : 電極
207 : 電線300 : 上部カバー
301 : 雄ねじ部 302 : 第1スイッチ
303 : 第1電源接点部 304 : 第2電源接点部
305 : 雄ネジ部 306 : 第1空間部
310 : 絶縁カバー上部支持部 311 : 絶縁カバー上部支持部
400 : 下部カバー 401 : 雄ねじ部
402 : 第2スイッチ 403 : 第3電源接点部
404 : 第4電源接点部 405 : 雄ねじ部
406 : 第2空間部407:第1凸部
408 : 第2凸部 409:第3凸部
410 : 絶縁カバー下部支持部 411 : 絶縁カバー下部支持部
412 : スプリング 413 : 遮断板
500 ; 前方ナット 501 : オーリング
600 : 後方ナット 700 : ハンドル