(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023048117
(43)【公開日】2023-04-06
(54)【発明の名称】プリンタ噴射機構及びプリンタ噴射機構を用いるプリンタ
(51)【国際特許分類】
B29C 64/209 20170101AFI20230330BHJP
B33Y 30/00 20150101ALI20230330BHJP
B29C 64/295 20170101ALI20230330BHJP
【FI】
B29C64/209
B33Y30/00
B29C64/295
【審査請求】未請求
【請求項の数】25
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022141802
(22)【出願日】2022-09-07
(31)【優先権主張番号】17/448,981
(32)【優先日】2021-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】504407000
【氏名又は名称】パロ アルト リサーチ センター インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】デイヴィッド、ケイ.、ビーゲルセン
【テーマコード(参考)】
4F213
【Fターム(参考)】
4F213AC02
4F213AJ06
4F213AJ09
4F213AJ11
4F213AR07
4F213AR08
4F213AR12
4F213WA25
4F213WB01
4F213WL02
4F213WL12
4F213WL27
4F213WL32
4F213WL67
4F213WL74
4F213WL85
4F213WL87
4F213WL92
4F213WL95
(57)【要約】 (修正有)
【課題】広範囲の金属及び他の材料を含む印刷材料を選択的に噴射する能力や選択可能な液滴体積を噴射する能力などを備える、噴射機構および3Dプリンタを提供する。
【解決手段】3Dプリンタは、アレイ内に配置された複数のエジェクタ導管106を備え、各エジェクタ導管は、印刷材料を受け入れるように配置された第1の端部106Aと、エジェクタノズル108を備える第2の端部106Bとを備える。また複数の放射エネルギー源であって、3Dプリンタの動作中に複数の放射エネルギー源のうちの1つ以上から放出される放射エネルギーの経路が複数のエジェクタ導管の各々のエジェクタノズルが当たるように配置可能である。また3Dプリンタの動作中に、複数のエジェクタ導管から噴射可能な印刷材料をプリント基板が受容するようにプリント基板とのアレイの相対位置を制御するための位置決めシステムと、を更に備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アレイ内に配置された複数のエジェクタ導管であって、各エジェクタ導管が、印刷材料を受け入れるように配置された第1の端部と、エジェクタノズルを備える第2の端部と、前記印刷材料が前記第1の端部から前記第2の端部まで前記エジェクタ導管を通過することを可能にするための前記エジェクタ導管の内面によって画定された通路と、を備える、複数のエジェクタ導管と、
複数の放射エネルギー源であって、前記3Dプリンタの動作中に前記複数の放射エネルギー源のうちの1つ以上から放出される放射エネルギーの経路が前記複数のエジェクタ導管の各々の前記エジェクタノズルに当たることが可能であるように、配置可能である、複数の放射エネルギー源と、
位置決めシステムであって、前記3Dプリンタの動作中に、前記複数のエジェクタ導管から噴射可能な印刷材料をプリント基板が受容することを可能にする様式で、前記プリント基板との前記アレイの相対位置を制御するための位置決めシステムと、
を備える、3次元(「3D」)プリンタ。
【請求項2】
印刷材料を前進させるためのフィーダ機構を更に備え、前記フィーダ機構が、複数のフィラメントを前進させるための機構である、請求項1に記載の3次元プリンタ。
【請求項3】
前記複数のフィラメントを前進させるための前記フィーダ機構が、前記複数のフィラメントの各々を所望の送給速度で漸増的に前進させるための別個の機構を備え、前記送給速度が、各フィラメントに対して個々に制御可能である、請求項2に記載の3次元プリンタ。
【請求項4】
前記複数のエジェクタ導管が、前記放射エネルギーに対して透過性である材料を含む、請求項1に記載の3次元プリンタ。
【請求項5】
前記放射エネルギーに対して透過性である前記材料が、溶融シリカ、ドープされた非晶質シリカ、及びサファイアから選択される、少なくとも1つの耐火性材料を含む、請求項4に記載の3次元プリンタ。
【請求項6】
前記複数のエジェクタ導管が、放射エネルギーを吸収するのに好適な材料の層を更に備え、前記材料の層が、前記複数のエジェクタ導管の内面上に配置されている、請求項4に記載の3次元プリンタ。
【請求項7】
前記材料の層が、ダイヤモンド様炭素、グラファイト、黒色クロム、及び黒色アルミナから選択される、少なくとも1つの光学吸収材料を含む、請求項6に記載の3次元プリンタ。
【請求項8】
前記放射エネルギーに対して透過性である前記材料が、屈折した放射エネルギーが前記エジェクタノズル内の前記通路の一部分に向かって方向転換されることを可能にする様式で、前記3次元プリンタの動作中に放射エネルギーを屈折させるように、成形されている、請求項4に記載の3次元プリンタ。
【請求項9】
前記放射エネルギーに対して透過性である前記材料が、前記エジェクタノズル内に配置された少なくとも1つの窓である、請求項4に記載の3次元プリンタ。
【請求項10】
前記複数のエジェクタ導管の各々の少なくとも一部分が、前記放射エネルギーを吸収するのに好適な材料を含む、請求項1に記載の3次元プリンタ。
【請求項11】
前記複数のエジェクタ導管が、エジェクタハウジング内に支持され、前記エジェクタハウジングが、前記放射エネルギーが前記複数のエジェクタ導管の各々の前記エジェクタノズルに当たることを可能にするための入口を備える、請求項1に記載の3次元プリンタ。
【請求項12】
前記エジェクタハウジングが、金属、セラミック、及びそれらの組み合わせから選択される、少なくとも1つのハウジング材料を含む、請求項11に記載の3次元プリンタ。
【請求項13】
前記ハウジング材料の少なくとも一部分が、反射表面を有し、前記反射表面が、前記プリンタの動作中に、前記反射表面に当たる放射エネルギーを前記エジェクタノズルに向かって反射するように、前記入口を囲んでいる、請求項12に記載の3次元プリンタ。
【請求項14】
前記プリンタの動作中に、前記エジェクタ導管を囲んでいる前記エジェクタハウジングの少なくとも一部分を加熱するための加熱機構を更に備え、前記加熱機構が、前記複数の放射エネルギー源から分離されている、請求項11に記載の3次元プリンタ。
【請求項15】
前記エジェクタノズルが、約10マイクロメートル~約1000マイクロメートルの範囲の内幅を有する、請求項1に記載の3次元プリンタ。
【請求項16】
前記エジェクタノズルが、反射防止コーティングでコーティングされている、請求項1に記載の3次元プリンタ。
【請求項17】
前記アレイが、X軸上に配置されたM列のエジェクタ導管と、Y軸上に配置されたN行のエジェクタ導管と、を有し、Mが、2~1000の範囲の整数であり、Nが、1~2の範囲の整数である、請求項1に記載の3次元プリンタ。
【請求項18】
Mが、5~1000の範囲の整数である、請求項17に記載の3次元プリンタ。
【請求項19】
Nが、2であり、前記エジェクタ導管の前記行が、直線的に配置されており、各行内の前記エジェクタ導管が、隣接する行の前記エジェクタ導管に対して互い違いに配置されている、請求項18に記載の3次元プリンタ。
【請求項20】
アレイ内に配置された複数のエジェクタ導管であって、各エジェクタ導管が、印刷材料を受け入れるように配置された第1の端部と、エジェクタノズルを備える第2の端部と、前記印刷材料が前記第1の端部から前記第2の端部まで前記エジェクタ導管を通過することを可能にするための前記エジェクタ導管の内面によって画定された通路と、を備える、複数のエジェクタ導管と、
複数の放射エネルギー源であって、前記プリンタ噴射機構の動作中に、前記複数の放射エネルギー源のうちの1つ以上から放出される放射エネルギーの経路が前記複数のエジェクタ導管の各々の前記エジェクタノズルに当たることが可能であるように、配置可能である、複数の放射エネルギー源と、を備える、プリンタ噴射機構。
【請求項21】
前記エジェクタノズルが、約10マイクロメートル~約1000マイクロメートルの範囲の内幅を有する、請求項20に記載のプリンタ噴射機構。
【請求項22】
前記複数のエジェクタ導管が、前記放射エネルギーに対して透過性である材料を含む、請求項20に記載のプリンタ噴射機構。
【請求項23】
前記複数のエジェクタ導管が、放射エネルギーを吸収するのに好適な材料の層を更に備え、前記材料の層が、前記複数のエジェクタ導管の前記内面上に配置されている、請求項22に記載のプリンタ噴射機構。
【請求項24】
前記複数のエジェクタ導管が、エジェクタハウジング内に支持され、前記エジェクタハウジングが、前記放射エネルギーが前記複数のエジェクタ導管の各々の前記エジェクタノズルに当たることを可能にするための入口を備える、請求項20に記載のプリンタ噴射機構。
【請求項25】
アレイ内に配置された複数のエジェクタ導管であって、各エジェクタ導管が、印刷材料を受け入れるように配置された第1の端部と、エジェクタノズルを備える第2の端部と、前記印刷材料が前記第1の端部から前記第2の端部まで前記エジェクタ導管を通過することを可能にするための前記エジェクタ導管の内面によって画定された通路と、を備え、前記エジェクタノズルが、放射エネルギー源からのエネルギーを、前記エジェクタノズル内の前記通路の一部分に伝達するように構成されている、複数のエジェクタ導管を備える、3次元(「3D」)プリンタ噴射機構。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、積層造形のために使用されるプリンタ(本明細書では3次元(「3D」)プリンタと称される)において用いることができる、プリンタ噴射機構を対象とする。本開示はまた、3D印刷の方法を含む、印刷材料を噴射する方法を対象とする。
【背景技術】
【0002】
固体フィラメントの形態の材料を含む固体材料の溶融は、3D印刷技術において一般的に使用される。材料の相変化又は加熱が生じる場合、材料は、一般的に、膨張し、固体から液体への相変化の場合、流動性になることがよく理解されている。印刷材料は、しばしば溶融して、材料の流れ及び基材への堆積を可能にして、そこから3D物体を形成する。具体的な例として、溶融アルミニウムから3D物体を構築するための液体3次元プリンタは、当該技術分野において既知である。1つのそのような3Dプリンタは、米国特許第9,616,494号に開示されている。3Dプリンタは、電磁コイルによって印加されたDCパルスを使用して、応答して溶融アルミニウム液滴を吐出することによって機能する。液滴の標的となるプラテンは、液滴を接続かつ蓄積させて、3次元物体を生成することを可能にするように並進する。しかしながら、この3Dプリンタから噴出された溶融アルミニウムの液滴は、約0.5mm以上の直径を有する。これにより、高容量スループット金属部品の製造が可能になる。しかしながら、比較的大きな液滴サイズは、それによって印刷された3D物体の望ましくない程度の多孔率、並びに製造中の平坦でないビルド表面、溶接されていない液滴、及び形状のばらつきをもたらし得る。これらの全ては、不十分な引張強度などの物理的特性の劣化、並びに最終物体による不良な外観の問題、及び/又は非常に細かい詳細で物体を印刷することができないなどにつながる可能性がある。
【0003】
したがって、例えば、液体金属プリンタなどの3次元プリンタから作製された3次元物体の品質を改善するための方法及びシステムは、当該技術分野における一歩前進となるであろう。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一実施形態は、3次元(「3D」)プリンタを対象とする。3Dプリンタは、アレイ内に配置された複数のエジェクタ導管を備え、各エジェクタ導管は、印刷材料を受け入れるように配置された第1の端部と、エジェクタノズルを備える第2の端部と、印刷材料が第1の端部から第2の端部までエジェクタ導管を通過することを可能にするためのエジェクタ導管の内面によって画定された通路と、を備える。3Dプリンタは、複数の放射エネルギー源であって、3Dプリンタの動作中に複数の放射エネルギー源のうちの1つ以上から放出される放射エネルギーの経路が複数のエジェクタ導管の各々のエジェクタノズルに当たることが可能であるように、配置可能である、複数の放射エネルギー源と、位置決めシステムであって、3Dプリンタの動作中に、複数のエジェクタ導管から噴射可能な印刷材料をプリント基板が受容することを可能にする様式で、プリント基板とのアレイの相対位置を制御するための位置決めシステムと、を更に備える。
【0005】
本開示の別の実施形態は、プリンタ噴射機構を対象とする。プリンタ噴射機構は、アレイ内に配置された複数のエジェクタ導管を備え、各エジェクタ導管は、印刷材料を受け入れるように配置された第1の端部と、エジェクタノズルを備える第2の端部と、印刷材料が第1の端部から第2の端部までエジェクタ導管を通過することを可能にするためのエジェクタ導管の内面によって画定された通路と、を備える。プリンタ噴射機構は、複数の放射エネルギー源を更に備え、複数の放射エネルギー源は、プリンタ噴射機構の動作中に、複数の放射エネルギー源のうちの1つ以上から放出される放射エネルギーの経路が複数のエジェクタ導管の各々のエジェクタノズルに当たることが可能であるように、配置可能である。
【0006】
本開示の更に別の実施形態は、3次元(「3D」)プリンタ噴射機構を対象とする。3Dプリンタ噴射機構は、アレイ内に配置された複数のエジェクタ導管を備え、各エジェクタ導管は、印刷材料を受け入れるように配置された第1の端部と、エジェクタノズルを備える第2の端部と、印刷材料が第1の端部から第2の端部までエジェクタ導管を通過することを可能にするためのエジェクタ導管の内面によって画定された通路と、を備え、エジェクタノズルは、放射エネルギー源からのエネルギーを、エジェクタノズル内の通路の一部分に伝達するように構成されている。
【0007】
前述の一般的な説明及び以下の詳細な説明はいずれも、あくまで例示的かつ説明的なものであり、請求されるように、本教示を限定するものではないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本明細書に組み込まれ、本明細書の一部を構成する添付図面は、本教示の実施形態を例解し、説明と共に本教示の原理を説明する役割を果たす。
【
図1】本開示の一実施形態による、プリンタ噴射機構の実施例を例解している。
【
図2】本開示の一実施例による、プリンタ噴射機構の上面図を例解している。
【
図3】本開示の一実施形態による、内幅(例えば、直径)d
iを有するエジェクタノズルの底面図を例解している。
【
図4】本開示の一実施形態による、互い違いに配置されているエジェクタ導管の列を備える、プリンタ噴射機構の上面図を例解している。
【
図5A】本開示の一実施形態による、本明細書に説明されるプリンタ噴射機構において用いることができる、印刷材料をその中に有するエジェクタ導管の概略断面図を例解している。
【
図5B】本開示の一実施形態による、印刷材料の一部分の気化及び気化部分の下の印刷材料の別の部分の噴出後の
図5Aのエジェクタ導管の概略断面図を例解している。
【
図6】本開示の一実施形態による、ベントを備えるエジェクタ導管の概略断面図を例解している。
【
図7A】本開示の一実施形態による、複数のベントを備えるエジェクタノズルの概略底面図を例解している。
【
図7B】本開示の一実施形態による、
図7Aのエジェクタノズルを含むエジェクタ導管106の一部分の線A-Aに沿った概略断面図を例解している。
【
図8】本開示の一実施形態による、3Dプリンタのブロック図である。
【
図9】本開示の一実施形態による、プリンタ噴射機構から印刷材料を噴射するための方法の流れ図である。
【
図10】本開示の一実施形態による、液滴を同時に噴出して、プリント基板上に3D物体を印刷する、複数のエジェクタ導管を備える、プリンタ噴射機構の概略側面図を例解している。
【
図11】本開示の一実施形態による、3Dプリンタの概略図である。
【0009】
これらの図のいくつかの詳細は簡略化されており、厳密な構造精度、詳細、及び縮尺は維持されるものではなく、実施形態の理解を容易にするように描かれていることに留意されたい。
【発明を実施するための形態】
【0010】
ここで、本教示の実施形態を詳細に参照し、それらの実施例は、添付図面に例解される。図中、同様の参照番号は、全体を通して、同一の要素を指定するために使用される。以下の説明では、その一部をなし、本教示を実践することができる具体的な例示的な実施形態を例解として示す添付の図面を参照する。したがって、以下の説明は、単なる例示に過ぎない。
【0011】
本開示は、ジェットアレイ内に配置された複数のエジェクタ導管と、プリンタ噴射機構を用いる3Dプリンタと、を備える、プリンタ噴射機構を対象とする。印刷材料を噴射するためのそのような噴射機構を用いる方法もまた、開示される。プリンタ噴射機構は、本明細書でより詳細に説明されるように、噴射のための力として印刷材料の放射エネルギー誘導膨張を用いるように設計されている。本明細書に開示される噴射機構、3Dプリンタ、及び印刷方法は、以下の利点のうちの1つ以上を提供することができる:広範囲の金属及び他の材料を含む、印刷材料を選択的に噴射する能力、選択可能な液滴体積を噴射する能力、微細及び/又は選択可能な特徴サイズの印刷を可能にする小さな液滴サイズを噴射する能力、並びに比較的高いスループットで印刷する能力。
【0012】
プリンタ噴射機構
図1は、本開示の一実施形態による、プリンタ噴射機構100の実施例を例解している。プリンタ噴射機構100は、印刷される印刷材料104を前進させるためのフィーダ機構102を任意選択的に備える。例示的な印刷材料104は、選択された合金の事前形成されたワイヤ、又は以下でより詳細に考察されるような他の材料である。複数のエジェクタ導管106が、アレイ107内に配置されている。各エジェクタ導管106は、フィーダ機構102から印刷材料104を受け入れるように配置された第1の端部106Aを備える。第2の端部106Bは、エジェクタノズル108を備える。
図2は、プリンタ噴射機構100の上面図を例解している。エジェクタ導管106の各々の内面によって画定された通路106Cは、印刷材料104が第1の端部106Aから第2の端部106Bまでエジェクタ導管106を通過することを可能にする。
図2にも例解されるように、プリンタ噴射機構は、放射エネルギー112を放出するための複数の放射エネルギー源110を更に備える。複数の放射エネルギー源110は、プリンタ噴射機構100の動作中に、複数の放射エネルギー源110のうちの1つ以上から放出される放射エネルギー112の経路が複数のエジェクタ導管106の各々のエジェクタノズル108に当たることが可能であるように、配置可能である。
図2を参照すると、レーザ(例えば、レーザアレイ内のレーザピクセル)であり得る複数の放射エネルギー源110、又はエジェクタノズルに熱エネルギーを提供するのに好適な放射エネルギーの任意の他の供給源は、エジェクタノズル108内の印刷材料104を加熱して、印刷材料の急速な膨張を達成するように、所望に応じて、オン又はオフに切り替えられる。印刷材料の急速な膨張は、印刷材料の相変化(例えば、溶融)を含むことができ、又は単相での材料の膨張によって遂行され得る。放射エネルギー源110として用いることができるレーザの例としては、ファイバレーザアレイ、又はスキャン及び変調されたレーザが含まれ、これらは、印刷材料の所望の膨張のために好適な放射パルスを提供することができ、当該技術分野で周知である。
【0013】
放射エネルギー源110は、印刷材料の膨張を達成するために所望の熱エネルギーを提供するのに好適な任意の波長で、放射線を放出するように選択され得る。用いられる特定の波長は、とりわけ、使用される印刷材料のタイプに依存するであろう。好適な波長の例は、約300nm~約1500nmなどの、紫外線(「UV」)波長から近赤外(「NIR」)波長の範囲である。別の実施例として、波長は、約600nm~約1100nmの範囲である。
【0014】
図3を参照すると、エジェクタノズル108は、例えば、約10マイクロメートル~約1000マイクロメートル、約20マイクロメートル~約500マイクロメートル、約50マイクロメートル~約200マイクロメートル、又は約100マイクロメートルの、サイズの範囲である内幅(例えば、内径)d
iを有する。一実施形態では、d
iは、例えば、約10マイクロメートル~約50マイクロメートル、又は約10マイクロメートル~約25マイクロメートルなどの、約10マイクロメートル~約100マイクロメートルのサイズの範囲である。エジェクタ通路の断面形状は、直径d
iを有する円であるものとして例解されているが、例えば、長方形若しくは他の多角形、楕円形、又は他の形状などの、任意の他の断面形状を用いることができることに留意されたい。円以外の断面形状の内幅は、最も広い断面寸法(例えば、正方形の断面の2つの対向する頂点間の対角線)であり、ここで、断面は、断面が通路106Cと交差する点で通路106Cの長手方向軸「l」(
図1)に対する全ての方向に垂直な平面にある。(例えば、d
iの場合の値がエジェクタノズル108の長さに沿って変化する場合などの)d
iに1つを越える可能な値が存在する場合、d
iは、エジェクタノズル108についての可能なd
i値の最小値である。「内幅」は、本明細書において「内径」と称されることが多いが、「直径」又は「内径」という用語は、本開示全体を通してエジェクタノズルの内径を考察するときに「内幅」で置き換えることができる。
【0015】
エジェクタノズル108は、プリンタ噴射機構100の動作中に放射エネルギー源110からの放射エネルギー112に露光するように配置されたエジェクタ導管106の端部分であり得る。エジェクタノズル108の長さは、例えば、内幅(例えば、内径)の約1倍~約10倍の範囲であり得る。エジェクタノズル108の設計及び材料は、エジェクタ導管106の残りの部分と同じであっても異なっていてもよい。
【0016】
一実施形態では、エジェクタ導管106の通路106Cは、第1の端部106Aに第2の内幅を有し、第2の内幅は、通路106Cがエジェクタノズル108内の印刷材料の周りに密接に適合することを可能にしながら、印刷材料が第1の端部106A内に容易にねじ込まれることを可能にするために、エジェクタノズル108の内幅diより広い。一実施形態では、通路106Cは、第2の内幅からエジェクタノズル108の内幅まで徐々に先細になっていて、固体フィラメントの形態の印刷材料104が通路106Cに引っ掛かる、かつ/又は望ましくなく遮断することを回避することができる。
【0017】
フィーダ機構102は、任意の好適な機械システム、圧力駆動システム、又は印刷材料104をエジェクタ導管106に送給することができる他のシステムであり得る。フィーダ機構は、印刷材料104を移動させるための移動体102a(
図11)として機能することができる1つ以上のポンプ、アクチュエータ、又はそれらの組み合わせを備えることができる。好適なアクチュエータの例としては、電気モータ、圧電モータ、インチウォームアクチュエータ、油圧アクチュエータ、及び空気圧アクチュエータが含まれる。使用されるフィーダ機構102のタイプは、用いられる印刷材料104のタイプに依存するであろう。一実施例では、印刷材料104は、複数のフィラメントを含み、フィーダ機構102は、複数のフィラメントを前進させるための機構である。本開示の目的のための「フィラメント」という用語は、固体のワイヤ状フィラメント、又は液体で満たされた毛細管若しくは他の液体で満たされた導管などの液体フィラメントの両方を含むように定義される。固体フィラメントのフィーダ機構の例としては、当該技術分野で周知であるスプールフィーダ及びインチウォームアクチュエータが含まれる。当業者によって理解されるように、固体フィラメントの形態、乾燥粉末、又は他の固体形態のエジェクタ導管106に固体印刷材料104をラチェット又は他の方法で前進させるための他のフィーダデバイスがまた、フィーダ機構102として用いられ得る。
【0018】
実施形態では、フィーダ機構102は、液体フィラメントなどの液体印刷材料をエジェクタ導管106内に供給し、液体印刷材料をエジェクタノズル108に前進させるための任意の好適な機構であり得る。液体印刷材料のための好適なフィーダ機構の例としては、リザーバ又は印刷材料(例えば、溶融金属)の他の供給源からの液体を前進させ、それによって、噴出後にエジェクタノズル108を安定的に補充するのに十分な毛細管力及び/又は過剰圧力を用いる機構が含まれる(例えば、フィーダ機構は、噴出後にエジェクタノズルを自動的に補充するように設計され得る)。フィーダ機構102は、例えば、ポンプ、フィーダ導管、及び/若しくは(例えば、リザーバ内の印刷材料のある充填レベルを維持することによって)印刷材料で充填されて静水圧ヘッドを提供することができる印刷材料リザーバ構成、又は圧力を加えるための任意の他のデバイスを備えることができる。そのようなフィーダ機構は、当該技術分野において周知である。当業者は、適切なフィーダ機構を容易に決定することができるであろう。
【0019】
一実施形態では、フィーダ機構102は、異なる送給速度で、各エジェクタ導管106に印刷材料を供給することができる。一例として、複数のフィラメントを前進させるためのフィーダ機構102は、別々に制御可能な送給速度で複数のフィラメントの各々を漸増的に前進させるための別個の機構を備える。したがって、一実施形態では、各エジェクタにおける噴出速度が印刷のために、所望に応じて、増加又は減少するにつれて、送給速度は、次の噴出前にエジェクタノズルへの印刷材料104の補充を満たすことができる。
【0020】
エジェクタノズル108を含む複数のエジェクタ導管106は、光吸収及び/又は光透過特性などの所望の構造的完全性及びエネルギー伝達特性を維持しながら、印刷される印刷材料104に応じて大きく異なる、噴射プロセス温度に耐えることができる任意の材料を含むことができる。一実施形態では、材料は、耐火材料である。本開示の目的のために、「耐火材料」という用語は、1気圧で1000℃以上の融点を有する任意の材料として広く定義される。例えば、耐火材料は、約1200℃~約4000℃、又は約1400℃~約3500℃、又は約1700℃~約3500℃、又は約2000℃~約3500℃などの、1000℃~約4000℃の範囲の融点を有することができる。エジェクタ導管材料は、これらの範囲外の融点を有することができる。例えば、印刷材料104がポリマーである場合、エジェクタ導管は、800℃、700℃、500℃以下などの、1000℃未満の融点を有する材料で作製され得る可能性がある。エジェクタ導管106のために用いられる材料は、放射線112に対して透過性である耐火材料などの材料、放射エネルギー112を吸収する耐火材料などの材料、又はそれらの組み合わせから選択され得る。
【0021】
図1を参照すると、エジェクタノズル108を含むエジェクタ導管106は、本開示の一実施形態による、放射線112(例えば、本明細書に説明される波長の放射線)をエジェクタ導管の側壁を透過させて、印刷材料104に直接当たることを可能にする、透明材料114を含むことができる。透明材料114は、とりわけ、放射線112の波長及び印刷材料膨張温度に依存し得る、所望の透明性及び耐火特性の両方を有する任意の材料を含むことができる。例としては、ドープ又はドープされていない非晶質シリカ(例えば、融合シリカ)及びサファイアから選択される材料が含まれる。一実施形態では、エジェクタ導管106の側壁は、エジェクタ導管106の側面に当たるが、別様に印刷材料104を逃す放射エネルギー112の余分な部分を透明材料114が屈折させるように設計され得、その結果、余分な部分は、プリンタ噴射機構100の動作中に印刷材料104に当たるように、エジェクタノズル108内の通路106Cの一部分に向かって方向転換される。例えば、円筒形状のガラスエジェクタ導管106は、光がエジェクタ導管106の裏側で反射表面(例えば、エジェクタハウジング120)に当たるように、光を内側に屈折させるためのレンズとして作用することができる。次いで、反射表面は、光が印刷材料104に当たることができるように、光をエジェクタ導管106の内径に集束させることができる。
【0022】
別の実施形態では、エジェクタノズル108を含むエジェクタ導管106は、複数のエジェクタ導管106の各々の少なくとも一部分が、放射エネルギーを吸収し、それをエジェクタノズル108内の印刷材料の膨張を引き起こすのに十分な量で熱エネルギーに変換するのに好適な耐火材料などの材料を含む場合など、透明及び吸収材料の組み合わせを含む。そのような実施形態の例は、
図2に例解されており、これは、透明材料114の層を含む複数のエジェクタ導管106を示しており、これは、上で説明されるような透明材料のいずれかであり得、放射エネルギー112を吸収するのに好適な光学吸収材料116の層であり得る。光学吸収材料116の層は、例えば、複数のエジェクタ導管106の内面を形成するように配置されている。所望の放射線吸収特性及び耐火特性を有する任意の材料を用いることができる。例えば、光学吸収材料116の層は、ダイヤモンド様炭素、グラファイト、黒色クロム、及び黒色アルミナから選択される、少なくとも1つの材料を含むことができる。光学吸収材料116の層は、所望の熱エネルギーを印刷材料104に提供する、任意の好適な厚さを有することができる。一例として、厚さは、放射エネルギー112の波長における材料の光学吸収長とほぼ等しくなり得る。より厚い層を用いることもできるが、厚くするとフィラメント材料に伝達される熱エネルギーの量を低減し得る。厚さの例は、約25nm~約1000nm、又は約50nm~約500nm、又は約100nmなどの、約10nm~約10000nmの範囲である。
【0023】
エジェクタ導管106には、他の構成も用いることができる。一実施形態では、エジェクタノズル108を含むエジェクタ導管106は、透明材料114なしで、吸収材料116のみを含むことができる。例えば、エジェクタ導管106全体は、好適に高い熱コンダクタンス及び印刷用途のための融点を有する銅、銅合金、耐火金属、又は他の金属などの高い熱コンダクタンスを有する薄壁金属導管を備え得る可能性がある。
【0024】
エジェクタノズル108を含むエジェクタ導管全体が同じ材料を含むことができるが、代替的な実施形態では、エジェクタノズル108は、エジェクタ導管106の他の部分とは異なる材料を含むことができる。例えば、エジェクタノズルは、放射線112が印刷材料104に当たることを可能にする透明材料114を含むことができ、一方で、エジェクタ導管106の残りの部分は、黒鉛、白金、白金合金、タングステン、タングステン合金、耐火金属などの好適に高い融点を有する他の金属、又はセラミック材料などの透明ではない、耐火材料などの材料を含むことができる。更に別の実施例では、エジェクタノズル108は、
図2のエジェクタ導管106について上で説明されるものと同様に、透明材料114及び光学吸収材料の層116を含むことができ、一方で、エジェクタ導管106の残りの部分は、単一の材料、又はエジェクタノズル108で用いられるものとは異なる材料の組み合わせを含むことができる。本明細書で使用される場合、「耐火金属」という用語は、例えば、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、レニウム、チタン、バナジウム、クロム、ジルコニウム、ハフニウム、ルテニウム、ロジウム、オスミウム、イリジウム、及び本明細書に列挙される耐火金属のうちのいずれかの2つ以上の合金、又は鉄、ニッケル、銅、銀などの他の金属を有する耐火金属のうちの1つ以上の合金などのこれらの金属のうちのいずれかの合金を含む、元素耐火金属及びそれらの合金を含むように定義される。好適な耐火金属合金は、当該技術分野で既知である。
【0025】
図5Aは、本開示の一実施形態による、本明細書に説明されるプリンタ噴射機構100のうちのいずれかで用いられ得る、エジェクタ導管106の構成を例解している。
図5Aのエジェクタ導管106は、エジェクタノズル108の上部に近接して配置された少なくとも1つの窓108aを備える。少なくとも1つの窓108aは、放射エネルギー源110からの放射エネルギー112が、それを通して伝達されて、少なくとも1つの窓108aに近接して配置された印刷材料104の一部分によって吸収されることを可能にする。
図5Aは、エジェクタノズル108の2つの対向する側面に窓108aを有する導管106の断面を示している。一実施形態では、窓108aは、所望の量の放射エネルギー112を可能にするのに十分なサイズのエジェクタノズル108の両側に配置された2つの別個の窓であり得る。別の実施形態では、
図5Aのエジェクタノズル108は、エジェクタノズル108の全周の周りに延在する単一の窓108aを含むことができる。別の実施形態(図示せず)では、単一の窓108aは、エジェクタノズル108の反対側に窓が配置されていないエジェクタノズル108の片側に配置され得る。以下でより詳細に説明するように、エジェクタノズルから印刷材料104bを噴出するための原動力を提供するように、ノズル108の所望の位置で放射エネルギー112の十分な伝達を可能にする限り、窓108aの他の構成が可能である。少なくとも1つの窓108aは、溶融シリカ又はサファイアなどの放射エネルギー112に対して透過性である材料、又は本明細書に説明される透明材料114のうちのいずれかを含む。エジェクタノズル108の下部分108bは、不透明材料を含むことができる。そのような不透明材料の例としては、黒鉛、白金、白金合金、タングステン、タングステン合金、耐火金属などの他の好適な金属、又はセラミック材料などの不透明である、本明細書に列挙される耐火材料のうちのいずれかが含まれる。代替的な実施形態では、ノズル全体の印刷材料を加熱することが所望される場合、少なくとも1つの窓108aは、ノズル108の全長に延在することができる。更に別の実施形態では、ノズルの下部分のみの印刷材料を加熱することが所望される場合、少なくとも1つの窓は、
図5Aに示されるように、エジェクタノズル108の上部分に近接するのではなく、ノズル108の先端又はその近くなどのノズルの下部に配置され得る。そのような実施形態では、ノズル108は、本明細書に説明される不透明材料のうちのいずれかなどの、窓の上方及び/又は下方の不透明材料を含むことができる。
【0026】
一実施形態では、以下でより詳細に説明されるように、少なくとも1つの窓108aに近接する印刷材料104は、放射エネルギー112の吸収によって(例えば、液体からガスに)加熱されて、エジェクタノズル108からの印刷材料104の所望の膨張及び噴射を提供する。窓108の長さLwは、エジェクタノズル108からの印刷材料の噴出を駆動するために、所望の量の印刷材料104を加熱し、気化させるために、放射エネルギー112の十分な送達を可能にする任意の所望の長さであり得る。Lwの好適な値の例は、約5マイクロメートル~約1000マイクロメートル、約5マイクロメートル~約500マイクロメートルなど、約10マイクロメートル~約100マイクロメートルなど、又は約15マイクロメートル~約50マイクロメートルである。
【0027】
一実施形態では、本明細書に説明されるエジェクタノズル108のうちのいずれかの外面は、反射防止コーティングでコーティングされて、放射エネルギー112の反射を低減し、それによって、直接的又は間接的に印刷材料104にエネルギーの吸収を増加させることができる。誘電体の積層体、又は他の材料を含む誘電体などの好適な反射防止コーティングの例は、当該技術分野において周知である。
【0028】
図2を参照すると、複数のエジェクタ導管106は、エジェクタハウジング120内に支持されている。エジェクタ導管106は、ハウジング材料とは別個の構造であり得、エジェクタハウジング120に任意の好適な様式で装着され得る。代替的な実施形態では、複数のエジェクタ導管は、エジェクタハウジング120と一体であり得る。例えば、導管は、穿孔されるか、又は別様にハウジング材料に直接的に形成される毛細管又はより大きな導管として形成され得る。導管は、任意選択的に、エジェクタハウジング120とは異なるが、それと一体である材料を含むエジェクタ導管106の内面を提供するようにコーティングされ得る。そのような導管をハウジング材料に直接的に形成するための技術、並びに導管をコーティングするための技術は、一般に周知である。実施形態では、エジェクタ導管106は、エジェクタハウジング120と異なる材料又は同じ材料を含むことができる。
【0029】
エジェクタハウジング120は、噴射プロセス温度に耐えることができ、かつエジェクタ導管106に所望の支持を提供することができる、任意の好適な材料を含む。好適なハウジング材料の例としては、アルミニウム、銅、真鍮、及び鋼、耐火金属、セラミック、他の耐火材料などの金属、プロセス温度に耐えることができるポリマー(例えば、150℃~650℃以上、200℃~300℃などの融点を有するポリマー)、並びに金属被覆セラミック及びセラミック被覆金属などのそれらの組み合わせが含まれる。複合ハウジング材料の例は、ムライトなどのセラミックでクラッドされた銅であり、ここで、銅及びムライトは、同様の熱膨張係数を有する。用いられる具体的な材料は、噴射される印刷材料に依存するであろう。
【0030】
エジェクタハウジング120は、ハウジング壁の一部分が取り外されて、放射エネルギー源110からの放射エネルギー112が複数のエジェクタ導管106の各々のエジェクタノズル108に当たることを可能にする、入口122を備える。一例として、そのような入口122は、
図1、
図2、及び
図4に点線で示されている。例えば、
図1では、点線の下の領域は、入口122であるエジェクタハウジング内の開口部である。
【0031】
放射エネルギー源110は、比較的短時間で印刷材料104の膨張に所望の熱エネルギーを提供する、任意の好適な放射エネルギー源であり得る。一例では、放射エネルギー源110は、レーザである。好適なタイプのレーザの例には、ファイバレーザ、変調レーザ、スキャンレーザ及びスキャン、変調レーザ、並びに他のものが含まれる。
図2及び
図4に例解されるように、放射エネルギー源110は、アレイの1つ、2つ以上の側面上に配置され得、プリンタ噴射機構100の動作中に複数のエジェクタ導管の各々のエジェクタノズル108に当たることが可能であるように、配置可能である。放射エネルギー源110は、1つの放射エネルギー源からの放射エネルギー112が各エジェクタノズルに当たるように配置されて示されているが、複数の放射エネルギー源は、印刷材料104に増加した熱流束を提供することが望ましい場合に、1つ以上の入口122を通って各エジェクタノズル108に当たるように、配置され得る。放射エネルギー源110は、エジェクタノズル108内で印刷材料104を加熱するのに十分な電力を有し、印刷材料の少なくとも一部分をエジェクタノズル108から噴出又は噴射するのに十分な運動量を提供するように印刷材料104を十分急速に膨張させる。本明細書で噴射とも称される印刷材料の所望の噴出をもたらす印刷材料の急速な膨張は、以下でより詳細に説明するように、印刷材料の相変化を引き起こす加熱を含んでも含まなくてもよい。
【0032】
一実施形態では、エジェクタハウジング120の少なくとも一部分は、反射表面124を備える。反射表面は、印刷中に放射エネルギー112をエジェクタノズル108に向かって反射するように入口122を囲むことができる。これにより、印刷材料104のより効率的かつ/又はより均一な加熱及び/又は膨張を可能にすることができる。
【0033】
一実施形態では、エジェクタハウジング120は、3次元プリンタの動作中にエジェクタ導管106を囲むエジェクタハウジング120の少なくとも一部分を加熱するための加熱機構126を備える。加熱機構126は、複数の放射エネルギー源110とは別個である。加熱機構126は、印刷材料104を所望の印刷材料膨張温度に又はそのすぐ下にもたらすように、十分な熱エネルギーを提供することができる。例えば、印刷材料の噴出運動量を提供するための膨張が相変化を伴わない場合、加熱機構126は、印刷材料104を溶融温度又は溶融温度のすぐ上までもたらすのに十分な熱エネルギーを提供することができる。代替的に、相変化膨張の場合、噴出するための印刷材料の運動量を提供するために、加熱機構126は、所望に応じて、印刷材料104の溶融温度又は気化温度又はそれよりも低い温度に印刷材料104をもたらすように、十分な熱エネルギーを提供することができる。印刷材料の相変化が発生する実施形態では、噴出部位の近くの印刷材料温度を制御することによって、エジェクタノズル108から離れる熱損失(例えば、溶融ゾーン又は気化ゾーン)は、相変化が等温プロセスであるため、低減され得る。印刷材料104が相変化前に固体である実施形態では、次の噴出イベント前の噴出されていない材料の再固化を確実にするために、溶融温度より低い温度が望ましい場合がある。
【0034】
加熱機構126は、例えば、任意の好適なタイプの抵抗加熱器、誘導加熱器、放射加熱器、又はこれらのいずれかの組み合わせを含むことができる。例えば、加熱機構126は、
図2及び
図4に例解されるように、導管106及び/又はエジェクタハウジング120に埋め込まれるか、又はそれに近接して配置される加熱要素を備える。加熱要素は、例として、抵抗加熱コイル又は誘導コイルの形態であり得る。一例として、好適な抵抗加熱機構は、エジェクタハウジング120又は通路106Cを囲むエジェクタ導管106に埋め込まれたオーミック蛇行トレースを備える。本明細書で使用される場合、「オーミック蛇行トレース」という用語は、長手方向軸に沿って非線形経路を有する導電性加熱要素(例えば、ジグザグ、巻線、又は別様に湾曲した経路を有する抵抗加熱に好適なワイヤ)を指す。加熱機構126は、複数の放射エネルギー源110とは別個である。
【0035】
一実施形態では、エジェクタ導管106のアレイは、X軸上に配置されたM列のエジェクタ導管と、Y軸上に配置されたN行のエジェクタ導管と、を含み、ここで、Mは、2~1000の範囲の整数であり、Nは、1~2の範囲の整数である。例えば、
図2のアレイに対して、Mは3であり、Nは1であり、一方で、
図9のアレイに対して、Mは3であり、Nは2である。他の例では、Mは、5~1000、50~1000、又は100~500の範囲の整数である。
【0036】
一実施形態では、エジェクタ導管106の行は、直線的に配置されており、各行内のエジェクタ導管106は、例えば、
図4に示されるように、近接したパッキングを容易にするために、隣接する行のエジェクタ導管に対して互い違いに配置されている。代替的な実施形態(図示せず)では、エジェクタ導管106の列は、直線的に配置されており、各列のエジェクタ導管106は、隣接する列のエジェクタ導管に対して互い違いに配置されている。
【0037】
一実施形態では、エジェクタ導管106は、
図6に例解されるような1つ以上のベント130を含む。ベント130は、エジェクタノズル108内、又はそのすぐ上に配置され得る。ベントは、空気又は他の周囲ガス(矢印132によって例解されるように)がエジェクタ導管106の外側からエジェクタ導管106内に、及び/又は印刷材料104が噴出されるとエジェクタノズル108内に流れることを可能にする。これにより、印刷材料がエジェクタノズル108から噴出され、エジェクタ導管106内の残りの印刷材料104からより容易に分離され、及び/又はエジェクタノズル108からより容易に噴出されることが可能になり得る。1つ以上のベント130は、印刷材料104が噴出されるにつれて周囲ガスがノズルに流れることを可能にする、任意の形態であり得る。
図7A及び
図7Bは、ベント130がエジェクタノズル108の内面上の溝の形態を採る別の実施例を例解している。任意の他の好適なベント構成を用いることができる。一実施形態では、
図6、
図7A、及び
図7Bのようなベント130は、液体印刷材料104の表面張力が、大量の印刷材料がベント130を通ってエジェクタ導管から流出することを可能にしないように十分に小さいが、周囲ガスが溝を通ってエジェクタノズル108内に流れることを可能にするのに十分な大きさである寸法を有する。例えば、
図6のベント130の幅及び/若しくは長さ、若しくは円形状のベント(図示せず)の場合の直径、又は
図7の溝幅は、液体印刷材料の貫通が低減又は排除されるように、エジェクタノズルの内幅(例えば、直径)よりも10倍以上小さくなり得る。ベントは、当該技術分野で周知のエッチング技術又はレーザアブレーションなどによって、任意の好適な手段によって形成することができる。
【0038】
本開示は、いかなる具体的な液滴噴射及び/又は脱離モードにも限定されることを意図するものではない。例えば、液滴は、エジェクタ導管106内部の脱離ゾーンでネックオフ及び脱離し得るが、また、液滴は、エジェクタ導管106の外側にネックオフ及び脱離され、その後、脱離されていない印刷材料104がエジェクタ導管106内へ後退することが可能である。したがって、液滴の噴射のモードは、エジェクタノズル108から自由空間への溶融印刷材料104の膨張「押出」、続いて加熱パルスが終了して印刷材料104が冷却/収縮する際の、押出印刷材料104の減速/後退を含み得る。液滴を噴射及び/又は脱離する他のモードもまた、実現され得る。
【0039】
一実施形態では、印刷材料の少なくとも一部分を噴出することは、エジェクタノズルに近接してシースガスを流すことを含み、シースガスは、不活性ガス及び還元ガスの一方又は両方を含む。シースガスを用いる実施例は、
図10の矢印210によって例解されている。シースガス流は、例えば、シースガスをエジェクタハウジング120内に配置されたシースガスベント212を通して流すことによってなど、任意の好適な様式で遂行され得る。一実施形態では、シースガスは、堆積前に印刷材料を冷却することを回避するために、所望の温度に維持される。例えば、シースガス温度は、印刷材料の融点以上であり得る。このようにして、所望に応じて、基材上への堆積が生じるまで、印刷材料を溶融状態に維持することができる。一実施形態では、シースガスは、それらが噴出されるときに液滴とほぼ同じ速度で、及びほぼ同じ方向に移動することができる。
【0040】
本明細書に説明されるプリンタ噴射機構100は、印刷材料の噴射に好適な任意のタイプのプリンタで用いられ得る。一実施形態では、プリンタは、3D物体を印刷するために使用可能な3次元(「3D」)プリンタである。例示の3Dプリンタ150のブロック図は、
図8に示されている。3Dプリンタ150は、本明細書に説明されるように、エジェクタ導管106のアレイ107を含むプリンタ噴射機構100のうちのいずれかを備えることができる。更に、3Dプリンタは、プリント基板154に対するアレイ107の相対位置を制御するための位置決めシステム152を備えることができる。「プリント基板154に対するアレイ107の相対位置を制御する」という語句は、アレイ107及びプリント基板154の一方又は両方が、アレイとプリント基板との相対位置を変更するために移動し得ることを意味する。プリント基板154とアレイ107との相対位置は、プリント基板154が複数のエジェクタ導管から噴射可能な印刷材料104を受容し、それによって、3D物体を形成するように位置決めされるように、印刷中に修正される。位置決めシステム152は、プリント基板154を位置決めするためのプリント基板取り扱い機構156、並びにアレイ107及び任意選択的に複数の放射エネルギー源110などのプリンタ噴射機構100の他の部分を位置決めするためのアレイ位置決め機構158の一方又は両方を備えることができる。プリント基板154は、3次元物体を印刷することが望ましい任意の基板を含むことができる。プリント基板154の例は、3Dプリンタ150の一部である構築プレート、又は印刷後に3D物体が取り外され得る他の一時的な基板である。別の例では、プリント基板154は、例えば、プリント基板154が回路の一部分が印刷されているプリント回路基板である場合など、印刷後に3次元物体に恒久的に取り付けられることが意図され得る。
【0041】
プリント基板取り扱い機構156は、3Dプリンタ150の動作中にアレイ107内に配置された複数のエジェクタ導管から噴射可能な印刷材料を受容するように、プリント基板154を位置決めするのに好適な任意の機構であり得る。一実施形態では、プリント基板取り扱い機構156は、噴射された印刷材料が目標とする所望の位置へ、x軸、y軸及び/又はz軸に沿った方向でプリント基板154を移動させることによって、機構プレート又はその他の基板などのプリント基板154を位置決めする能力を有する。アレイ位置決め機構158は、噴射された印刷材料104が目標とする所望の位置へ、x軸、y軸、及び/又はz軸のうちの1つ以上に沿った方向でアレイ107を移動させるのに好適な任意の機構であり得る。プリント基板取り扱い機構156及びアレイ位置決め機構158のいずれか又は両方を含む、位置決めシステム152は、例えば、トラック182を備えるシステムを使用して、プリント基板154及びアレイ107を互いに対して位置決めするための移動体として機能することができる、1つ以上のアクチュエータ180(
図11)を備えることができる。好適なアクチュエータの例としては、電気モータ、圧電モータ、油圧アクチュエータ、及び空気圧アクチュエータが含まれる。
図11は、プリント基板154を支持するための作動(例えば、モータ付き)X-Yステージ184と、垂直方向の位置決めを可能にするために、プリンタ噴射機構100の全て又は一部分100aが1つ以上のアクチュエータ180を使用して移動され得る、垂直トラックシステム186と、を備える、そのような位置決めシステム152の例を例解している。プリンタ噴射機構100の部分100aは、アレイ及び複数の放射エネルギー源110内に配置された複数のエジェクタ導管を含む垂直な位置決めのために垂直トラックシステム186に取り付けられた本明細書に説明されるプリンタ噴射機構100の構成要素のうちのいずれかを含むことができる。フィーダ機構102は、(
図11に例解されるように)垂直トラックシステム186に直接的に取り付けられないように配置され得、又は他の実施形態では、垂直トラックシステム186に直接的に取り付けられ得る。
【0042】
言及されるように、位置決めシステム152は、プリント基板取り扱い機構156及びアレイ位置決め機構158の一方又は両方を備えることができる。一例として、プリント基板取り扱い機構156を使用して、プリント基板154をx軸及びy軸の両方に沿って移動させることができ、アレイ位置決め機構158を使用して、アレイ107及び任意選択的にプリンタ噴射機構100の全体又はその任意の部分をz軸に沿って移動させ、それによって、プリント基板154及びアレイ107を3Dプリンタの動作中に3次元で互いに対して位置決めすることを可能にすることができる。一例として、この考察の目的のために、x軸及びz軸は、
図10の印刷動作に対して例解される通りであり、y軸(図示せず)は、紙の中の方向にあり、x軸及びy軸は、プリント基板154の上面に対して平行であり、z軸は、プリント基板154の上面に対して垂直である。一実施形態では、プリント基板154は、構築プレートであり、任意選択的に、構築プレートを所望の堆積温度に加熱することができる加熱機構155を用いる。加熱機構を有する構築プレートを含む好適な構築プレートは、当該技術分野において周知である。
【0043】
印刷材料を噴射する方法
本開示の実施形態は、プリンタ噴射機構から印刷材料を噴射するための方法を対象とする。
図9の200に説明されるように、方法は、アレイ内に配置された複数のエジェクタ導管106に印刷材料104を供給することを含む。エジェクタ導管106は、印刷材料を受け入れるように構成された第1の端部106Aと、エジェクタノズル108を備える第2の端部106Bと、を備える。エジェクタノズル108は、例えば、約10マイクロメートル~約1000マイクロメートルの範囲の内幅(例えば、直径)、又は本明細書に開示される他のエジェクタノズルの内幅のいずれかを有することができる。本明細書に説明される方法では、エジェクタノズル108は、以下でより詳細に考察されるように、放射エネルギー112で照射されて、印刷材料の熱的に誘発された膨張及び噴出を提供する。
【0044】
図9の202に示されるように、印刷材料104は、印刷材料104が1つ以上のエジェクタ導管106のエジェクタノズル108内に配置されるまで、アレイのエジェクタ導管106のうちの1つ以上内に前進される。一実施形態では、印刷材料104は、複数のフィラメントを含む。複数のフィラメントの個々のフィラメントを、1つ以上のエジェクタ導管106の各々に前進させて、所望の送給速度で印刷材料を供給することができる。所望の送給速度は、印刷材料が関連するエジェクタノズル108から噴出されている速度に応じて、各フィラメントについて異なり得、次いで、各ノズルからの単位時間当たりの噴出の数及び噴出当たりの液滴サイズに依存する。
【0045】
噴出当たりの液滴サイズは、印刷される物体の詳細の所望のサイズ、印刷材料の特定の特性(例えば、熱伝達及び膨張特性)、放射エネルギー源の電力、ノズルサイズなどを含む、様々な要因に基づいて選択され得る。液滴は、概して、噴出ノズル108の内径と同じくらい小さい直径サイズを有し得るが、より長い長さのフィラメントが単一の噴出中に加熱される場合、著しく大きい直径を有する可能性がある。各噴出について加熱される印刷材料の量を決定するときに、電力と液滴サイズとの間のトレードオフを考慮することができる。特に、より長い長さのフィラメントを比例的に高い電力で加熱することができ、より長い長さの印刷材料を噴出することを可能にする。一実施形態では、パルス当たりの加熱された印刷材料の長さは、印刷材料が噴射される毎に、印刷ノズル108の内幅の約1倍~約10倍である(これは、固体フィラメントが印刷ノズルに直接送給される場合に、フィラメント幅、dp(例えば、フィラメント直径)とほぼ同じであり得る)。したがって、一例として、フィラメントは、レーザパルス当たり約1つのフィラメント幅からレーザパルス当たり約10フィラメント幅まで前方に階段状になることができ、レーザパルスは、前方に階段状になるにつれて、フィラメントの各長さを溶融する。
【0046】
印刷材料104の断面形状は、直径d
pを有する円である
図3に例解されているが、例えば、多角形、長方形、楕円形、又は他の形状などの任意の他の断面形状を有するフィラメントを印刷材料104として用いることができることに留意されたい。固体フィラメントの断面形状は、エジェクタノズル108の断面形状の断面形状と同じであり得る(例えば、ノズルを通るフィラメントの送給を可能にするように寸法が小さい)。代替的に、固体フィラメントは、エジェクタノズル108の断面形状とは異なる断面形状を有することができる。本開示の目的のために、円以外の断面形状のフィラメント幅d
pは、最も広い断面寸法(例えば、正方形の断面の2つの対向する頂点間の対角線)であり、ここで、断面は、フィラメントの長手方向軸に対する全ての方向に垂直な平面内にある。「フィラメント幅」は、本明細書において「直径」とも称されるが、「直径」という用語は、本開示全体を通してフィラメントの直径を考察するときに「幅」によって置き換えることができる。
【0047】
図9の204に示されるように、エジェクタノズル108のうちの少なくとも1つに配置された印刷材料104は、放射エネルギー112によって加熱され、それによって、印刷材料104を、エジェクタノズルのうちの少なくとも1つから印刷材料の少なくとも一部分を噴出するのに十分な運動量を提供するように膨張させる。このプロセスは、所望の膨張を達成するために第1の相から第2の相への相変化を経る印刷材料104を含むことができる。相変化膨張の一例では、フィラメントは、固体相における印刷材料104として、エジェクタノズル108に供給される。エジェクタノズル108内に配置された印刷材料104の加熱は、放射エネルギー源110からの放射線112の単一のパルスを使用して個々のフィラメントを溶融して、噴出のための印刷材料の所望の運動量を提供する。相変化膨張の別の例では、印刷材料104は、液相としてエジェクタノズル108に供給される。エジェクタノズル108内に配置された印刷材料104の加熱は、放射エネルギー源110からの放射線112の単一のパルスを使用して液体印刷材料104の少なくとも一部分を気化させて、噴出のための印刷材料の所望の運動量を提供する。更に別の実施形態では、印刷材料104は、液体としてエジェクタノズルに供給され、エジェクタノズル108から液体を噴出するために相を変化させることなく膨張する。印刷材料104は、単一の放射線パルスを使用して十分に急速に膨張されて、噴出のための印刷材料の所望の運動量を提供する。
【0048】
放射エネルギー112のパルス長は、所望の膨張を提供し、印刷材料104を噴出させる、任意の持続時間であり得る。好適なパルス長の例は、約0.1マイクロ秒~約100ミリ秒、又は約1マイクロ秒~約1000マイクロ秒、又は約1マイクロ秒~約100マイクロ秒の範囲である。相変化のための急速な加熱は、印刷材料をエジェクタノズル108内で軸方向に膨張させて、それにより、印刷材料104に十分な運動量を提供して、印刷材料の少なくとも一部分をエジェクタノズル108から噴出する。噴出のための十分な運動量を可能にすることに加えて、急速な加熱はまた、急速な噴出速度(例えば、同じエジェクタノズルからの1秒当たりの印刷材料の複数の噴出)を可能にすることができる可能性がある。単一の放射線パルスを使用して印刷材料104の膨張を達成している間に、印刷材料の膨張がエジェクタノズルからの噴出のための印刷材料の所望の運動量を達成するのに十分に急速に発生する限り、同じ又は複数の放射エネルギー源からのいずれかで膨張を達成するために、2つ以上の放射線パルスを使用することも有用であり得る。例えば、2、3、又はそれ以上の急速なパルスを用いて、単一のより長いパルスとは対照的に、印刷材料の所望の膨張を達成することができる。
【0049】
印刷材料104の噴出後、追加の印刷材料をエジェクタノズル又はノズル108内に前進させ、次いで、相変化プロセスへの加熱を繰り返して、追加の印刷材料を噴出することができる。印刷材料を前進させ、印刷材料を加熱するこのプロセスは、印刷が完了するまで、アレイ内のエジェクタノズル108の各々について所望される任意の回数を繰り返すことができる。印刷中、印刷材料104の加熱及び噴出は、特定の印刷プロセスが実行されることを遂行するために、所望に応じて、2つ以上のエジェクタノズル108から同時に、及び/又はアレイ内のエジェクタノズル108の全てから同時に、アレイ内の単一のエジェクタノズル108から生じ得る。
【0050】
噴出のために十分な運動量を引き起こすために相変化中に十分に膨張する任意の印刷材料を使用することができる。一例では、印刷材料は、スズ、スズ合金、鉛、鉛合金(例えば、スズ及び鉛の一方又は両方を含むはんだ)、アルミニウム、アルミニウム合金(例えば、1000シリーズ、2000シリーズ、3000シリーズ、4000シリーズ、5000シリーズ、6061及び6063などの6000シリーズ、並びに7000シリーズのアルミ合金)、鉄、鉄合金(例えば、鋼)、ニッケル、ニッケル合金(例えば、亜鉛)、ニッケル、ニッケル合金、チタン、チタン合金、タングステン、タングステン合金、銀及び銀合金などの、金属、ポリマー及び金属酸化物(例えば、ガラスなどのドープされた又はドープされていないシリカ)から選択される、少なくとも1つの物質を含む。上記の元素金属印刷材料(例えば、ニッケル、チタン、タングステン、銀など)の好適な合金は、当該技術分野において周知である。一実施形態では、印刷材料104は、90重量%超、例えば、約95重量%~100重量%、又は98重量%~100重量%、又は99重量%~100重量%、又は99.5重量%~100重量%、又は9.8重量%~100重量%、又は99.9重量%~100重量%の金属含有量を有する。一実施形態では、印刷材料104は、(例えば、室温(20℃)で導電性である)20℃で約1x10-7オーム*m~約×1x10-8オーム*mなどの、20℃で1x10-6オーム*m未満の抵抗率を有する。
【0051】
本明細書に説明される印刷材料のいずれも、複数の固体又は液体フィラメントの形態であり得る。固体フィラメントの場合、個々のフィラメントの幅、dpは、エジェクタノズル108の内幅、diよりわずかに小さいか、又は実質的に同じであるように任意選択的に選択され、個々のフィラメントは、個々のフィラメントの周りに近接した適合を提供するように配置され、それによって、フィラメントが依然としてエジェクタノズル108内に配置されることを可能にする。適合は、エジェクタノズル内のフィラメントの部分が膨張を経るときに、フィラメント材料の少なくとも一部分をエジェクタノズル108から噴出するのに十分な速度で、印刷材料が軸方向に膨張するように十分に近い。一例として、フィラメント幅(例えば、直径)、dpは、約0.1%~約3%小さい、又は約0.5%小さい~約1.5%より小さいなど、エジェクタノズル幅(例えば、直径)、diよりも0~約4%小さい。dp及びdiの相対的なサイズは、相変化中の印刷材料の膨張特性、噴出時の印刷材料の所望の運動量、エジェクタノズル内の印刷材料の加熱速度、及び他のものなどの様々な要因に依存し得る。追加の例として、液体フィラメント又は固体フィラメントのいずれかであり得るフィラメント幅(例えば、直径)は、ノズル内幅(例えば、直径)よりも約0.1マイクロメートル~約10マイクロメートル、又は約1マイクロメートル~約5マイクロメートル、又は約0.1マイクロメートル~約2マイクロメートル、又は約0.1マイクロメートル~約1マイクロメートル小さいなど、ノズル内幅(例えば、直径)よりも約0.01マイクロメートル~20マイクロメートル小さい。
【0052】
印刷材料は、約10マイクロメートル~約1000マイクロメートル、約20マイクロメートル~約500マイクロメートル、約50マイクロメートル~約200マイクロメートル、又は約100マイクロメートルの範囲の幅(例えば、直径)を有することができる。比較的小さい幅(例えば、直径)を有する印刷材料(例えば、固体又は液体フィラメント)は、熱拡散率がフィラメントの周辺から中心までの熱伝播時間を決定するため、厚さ全体を通してより速い加熱の利点を有することができる。ショートバーストでフィラメントの全厚を加熱及び膨張する能力は、とりわけ、噴出運動量及び/又は噴出量(例えば、液滴サイズ)の制御の増加を可能にすることができる。小径はまた、より小さい離散的な噴射可能な量の印刷材料(例えば、噴出ノズル108から噴出されたより小さい液滴サイズ)を可能にし得る。したがって、これらの理由で、比較的小さな直径を有するフィラメントが好ましい場合がある。所望の小径サイズは、印刷材料の熱拡散率特性、並びに他の要因に依存するであろう。一実施形態では、印刷材料の幅(例えば、固体又は液体フィラメントの直径)は、約10マイクロメートル~約50マイクロメートル、又は約10マイクロメートル~約25マイクロメートルなど、約10マイクロメートル~約100マイクロメートルの範囲である。エジェクタノズルの内幅(例えば、直径)は、フィラメントがエジェクタノズル内に配置されることを依然として可能にしながら、個々のフィラメントの周りに密接な適合を提供するように、上で説明されるようにサイズ設定され得る。
【0053】
放射エネルギーを使用する加熱中に、別様に印刷材料104に当たらない放射エネルギー源110からのいかなる放射線も、上で説明されるように、エジェクタ導管106の透明材料114における屈折、及び/又はエジェクタハウジング120の反射表面124からの反射によって、印刷材料104に方向付けられ得る。一実施形態では、フィラメント直径よりも広いレーザビームを用いることができる。印刷材料104に直接的に当たらないレーザビームの余分な部分は、印刷材料の表面全体をより均一に加熱するように、印刷材料に屈折及び/又は反射させることができる。
【0054】
放射エネルギー112が印刷材料104によって直接的に吸収される(例えば、熱吸収材料116の層によって吸収されるとは対照的に)実施形態では、修正された表面を有しない同じ印刷材料と比較して、放射エネルギー波長(例えば、レーザ波長)での吸収を増加させる修正された表面を有する(インラインプロセス又は製造時のいずれかによって)印刷材料104が提供され得る。これは、フィラメント表面の色を修正して反射を低減し、反射防止コーティングを固体フィラメントに適用し、かつ/又はフィラメント表面をいくつかの他の様式で処理することを含み得る。一例として、固体印刷材料104の表面のアノードエッチングは、放射線吸収率を高めるために使用され得る1つの処理方法である。アノードエッチングは、高反射性固体金属フィラメントの吸収率を増加させるのに特に有用であり得る。放射エネルギーが完全に吸収される前に、陽極酸化表面がその吸収能力を失う可能性があることに留意されたい。本開示の方法において印刷材料としてそのようなフィラメントを用いることは、印刷材料の膨張の速度を増加させるのに役立ち得、これは、次に、噴射される印刷材料の堆積速度を増加させることができる。一例では、修正された表面は、放射エネルギーの波長で入射照明の約90%~100%を吸収することができる。
【0055】
実施形態では、印刷材料104は、液体又は固体のいずれかとしてエジェクタ導管に供給され、液滴の形態の液体としてエジェクタノズル108から噴出される。液滴は、任意選択的に、比較的小さい液滴サイズを有し得、これは、細かい詳細の印刷を可能にすることができる。例として、液滴直径は、約0.001mm~約0.2mm、約0.005mm~約0.1mm、及び約0.01mm~約0.05mmの範囲であり得る。より大きな直径の液滴もまた、所望される場合、形成され得る可能性がある。
【0056】
別の実施形態では、印刷材料104は、液体である第1の相としてエジェクタノズル108に供給され、次いで、印刷材料の一部分が、蒸気である第2の相に加熱される。
図5A及び
図5Bを参照すると、そのようなプロセスにおいて、エジェクタノズル108の前の通路106Cの少なくとも一部分は、溶融印刷材料(例えば、本明細書に説明される印刷材料のうちのいずれか)で充填される。本明細書に説明されるように、通路106Cの全て又は一部分は、任意選択的に先細にすることができる。少なくとも1つの窓108aを通って伝達される放射エネルギー源110からの放射エネルギー112を使用すると、窓108aに近接する溶融印刷材料104の第1の部分104aは、エジェクタノズル108内の急速な加熱によって気化され、一方で、第1の部分104aとエジェクタノズル108の先端との間にある第2の部分104bは、液体のままである。印刷材料104の気化部分104aは、印刷材料の液体の第2の部分104bをエジェクタノズル108から噴出するのに十分な原動力を提供するように軸方向に膨張する。一実施形態では、印刷材料104は、フィーダ機構102を使用して、エジェクタ導管106の第1の端部106Aに固体として最初に供給され、例えば加熱機構126からの熱を使用することによってなど、エジェクタノズル108に導入される前に溶融され、次いでエジェクタノズル108内での急速な加熱によって気化されて、噴射の所望の原動力を提供し得る。代替的に、印刷材料104は、フィーダ機構102を使用して、エジェクタ導管106の第1の端部106Aに液体として供給され、加熱機構126からの熱を使用して液体として維持され、次いでエジェクタノズル108に当たる放射エネルギー112によって引き起こされる急速な加熱によって気化されて、噴射するための所望の原動力を提供し得る。
【0057】
印刷材料104が固体であり、次いで液体に相変化する実施形態では、印刷材料温度が各噴出後に溶融温度よりも低くなるように制御することは、次の噴出事象前の噴出されていない材料の再固化を確実にするために望ましい場合がある。
【0058】
本開示の方法は、所望に応じて、任意の数のエジェクタ導管106から同時に又は別々に印刷材料104を堆積させるために用いられ得る。また、アレイ内の多数である可能性のあるエジェクタ導管106及び各エジェクタ導管106からの可能性のある噴出速度のために、比較的高い全体的な堆積速度を提供しながら、任意の1つのエジェクタノズル108からの少量の材料の堆積を可能にすることができる。
【0059】
本明細書に説明される噴射印刷材料のためのプリンタ噴射機構は、様々な印刷方法で用いることができる。例えば、本明細書に説明されるプリンタ噴射機構のいずれかは、印刷材料104がエジェクタノズル108から噴出され、構築プレートなどのプリント基板154上に堆積される3次元印刷の方法で用いることができる。プリント基板154及びエジェクタノズル108のアレイ107の一方又は両方は、本明細書に説明されるような任意の様式で、印刷中に3次元で(例えば、x軸、y軸、及びz軸に沿った方向に)互いに対して相対的に移動し、それによって3D物体を形成することができる。当該技術分野で周知であるように、3D印刷は、3D物体の所望の厚さが実現されるまで、各液滴又は層を互いに積み重ねることができる、複数の液滴又は材料層を印刷することを含む。
図10は、プリント基板154上に3D物体202を印刷するために液滴200を同時に噴出する複数のエジェクタ導管106を備える、プリンタ噴射機構100の実施例を例解している。液滴200の多くの層204は、3D物体が完了するまで、次に1つの層又は液滴を堆積させることができる。当業者によって容易に理解されるように、液滴及び/又は層は、任意の所望の順序で積み重ねることができ、例えば、第1の下層204が、後続の層を始める前に完了している、又は完了していない場合があり、材料堆積の順序に対して認識可能な層パターンが存在する、又は存在しない場合がある。むしろ、層の液滴、層、及び/又は部分は、3D物体を完成させるために任意の所望の順序で積み重ねられ得る。
【0060】
以下の実施例は、単に例解的なものであり、特許請求の範囲に記載されるような本発明の範囲を意図したものではなく、限定するものでもない。
【0061】
理論実施例
実施例1:固体から液体への相変化膨張:0.0001メートルの直径を有するアルミニウム、銅、及び鉄ワイヤの各々の1つを溶融温度のすぐ下に保持し、各々をワイヤの外径よりも大きい内径を有する別個の耐火チューブ(例えば、融合シリカチューブ)に送給する。レーザパルスは、各ワイヤの0.0001メートルの終端部分によって吸収され、ワイヤ部分をマイクロ秒で溶融する。溶融中、溶融ワイヤ材料の膨張は、主にシリカチューブの長手方向軸の方向に沿って生じる。溶融材料の自由メニスカスは、チューブ内で軸方向に加速し、溶融領域は、メニスカスの速度の約半分で加速する。以下の表1に示されるように、チューブ内の溶融材料の加速度は、溶融材料の液滴をワイヤから脱離し、それをチューブから噴出するのにかかるエネルギーを十分に上回るエネルギーに対応し、したがって、チューブから溶融材料の液滴を噴射する。噴射用ワイヤの十分な部分を溶融するために用いられるエネルギーは、ファイバレーザ又は走査変調レーザなどの所望のパルス電力でパルスすることができるレーザによって供給される。
【0062】
以下の表1の計算は、ワイヤとチューブとの間に体積がないことを前提としている。計算された原動力=溶融物の平均加速度に溶融物の質量を掛ける。表中の「パルスエネルギー」は、ワイヤ長を溶融するためのエネルギーを指し、単一のレーザパルスによって供給され得る可能性がある。
【0063】
【0064】
実施例2:液体から液体への膨張:0.0001メートルの直径を有するアルミニウム、銅、鉄、及びインジウムワイヤの各々の1つを、ワイヤの外径よりも大きい内径を有する別個の耐火チューブ(例えば、融合シリカ)に送給する。水銀(Hg)、ガリウム-インジウム、又はガリウム-インジウム-錫共晶混合物などの液体金属を同様のシリカチューブに送給する。ワイヤ材料の場合、各ワイヤの少なくとも一部分を溶融し、シリカチューブの端部に近接する液体として維持するため、液体のメニスカスがグラファイトチューブの端部に配置される。次いで、各シリカチューブの0.0001メートルの端部部分によってレーザパルスを吸収して、その中の液体材料を加熱して、約5マイクロ秒で温度を約300ケルビン上昇させる。加熱中、液体材料の膨張は、主にシリカチューブの長手方向軸の方向に沿って生じる。溶融材料の自由メニスカスは、チューブ内で軸方向に加速し、溶融領域は、メニスカスの速度の約半分で加速する。以下の表2に示されるように、チューブ内の溶融材料の加速度は、溶融材料の液滴を液体から脱離し、それをチューブから噴出するのにかかるエネルギーを上回るエネルギーに対応し、したがって、チューブから溶融材料の液滴を噴射する。噴射用材料の十分な部分を加熱するために用いられるエネルギーは、所望のパルス電力でパルスすることができるレーザによって供給される。
【0065】
以下の表2の計算の場合、原動力=液体の平均加速度に液体の質量を掛ける。表2の「パルスエネルギー」は、300ケルビンだけ液体の温度を上昇させるためのエネルギーを指し、単一のレーザパルスによって供給され得る可能性がある。
【0066】
【0067】
実施例3:液体から蒸気への相変化膨張:0.0001メートルの直径を有するアルミニウム、銅、及び鉄の各々の1つを、ワイヤの外径よりも大きい内径を有する別個の耐火チューブ(例えば、グラファイトチューブ)に送給する。各ワイヤの少なくとも一部分を溶融し、グラファイトチューブの端部に近接する液体として維持するため、液体のメニスカスがグラファイトチューブの端部に配置される。グラファイトチューブは、チューブの100マイクロメートルのグラファイト端部分のすぐ上に配置された窓を含む。窓は、液体を気化させるために使用されるレーザから放出される光に対して透過性である材料を含む。窓は、チューブの長さに沿って約25マイクロメートルの寸法を有する。レーザからのレーザパルスは、窓を通って伝達され、液体材料を窓に近接させて、約5マイクロ秒で気化させる。窓とグラファイトの先端との間の溶融材料の端部分は、液体のままである。加熱中、気化材料の膨張は、主にグラファイトチューブの長手方向軸に沿って発生し、液体又は溶融材料の端部分をチューブから噴出されるように軸方向に加速させ、結果として、溶融材料の液滴がチューブから噴射される。噴射用の溶融材料の十分な部分を加熱し、及び気化させるために用いられるエネルギーは、所望のパルス電力でパルスすることができるレーザによって供給される。
【0068】
以下の表3について、「パルスエネルギー」は、上で説明されるように液体の一部分を気化させるために使用されるエネルギーを指し、単一のレーザパルスによって供給され得る可能性がある。
【0069】
【0070】
本開示の広い範囲を記載する数値範囲及びパラメータは近似値であるが、具体的な実施例に記載する数値は、可能な限り正確に報告する。しかしながら、いかなる数値も、それぞれの試験測定において見られる標準偏差から必然的に生じるある誤差を本質的に含む。更に、本明細書に開示される全ての範囲は、その中に含まれる任意及び全てのサブ範囲を包含すると理解されるべきである。
【0071】
本教示は1つ以上の実装形態に関して例解されているが、添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく、例解された実施例に対して変更及び/又は修正を行うことができる。加えて、本教示の特定の特徴がいくつかの実装形態のうちの1つにのみ関して開示されていることがあり得るが、そのような特徴は、任意の所与の機能又は特定の機能のために所望されかつ有利であり得るものとして、他の実装形態の1つ以上の他の特徴と組み合わされ得る。更に、「含む(including)」、「含む(includes)」、「有する(having)」、「有する(has)」、「有する(with)」という用語、又はそれらの変形が発明を実施するための形態及び特許請求の範囲のいずれかで使用される限りにおいて、そのような用語は、「含む(comprising)」という用語と同様の方法で包括的であることが意図されている。更に、本明細書における考察及び特許請求の範囲内の「約」という用語は、変更が、例解された実装形態へのプロセス又は構造の非適合性をもたらさない限り、列挙された値が幾分変更され得ることを示す。最後に、「例示的な」は、説明が理想的であることを示唆するのではなく、例として使用されていることを示す。
【0072】
上記で開示されたものの変形、並びに他の特徴及び機能、又はこれらの代替物が、多くの他の異なるシステム又は用途に組み合わされ得ることは、理解されるであろう。様々な現在予期されていない、又は先行例のない代替物、修正、変形、若しくは改善が、以後に当業者によってなされ得、それらも以下の特許請求の範囲によって包含されることを意図している。