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特開2023-48152ワイパゴム、特にワイパブレード用の冷却可能なワイパゴム
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  • 特開-ワイパゴム、特にワイパブレード用の冷却可能なワイパゴム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023048152
(43)【公開日】2023-04-06
(54)【発明の名称】ワイパゴム、特にワイパブレード用の冷却可能なワイパゴム
(51)【国際特許分類】
   B60S 1/38 20060101AFI20230330BHJP
【FI】
B60S1/38 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022152677
(22)【出願日】2022-09-26
(31)【優先権主張番号】10 2021 210 717.6
(32)【優先日】2021-09-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】390023711
【氏名又は名称】ローベルト ボツシユ ゲゼルシヤフト ミツト ベシユレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】ROBERT BOSCH GMBH
【住所又は居所原語表記】Stuttgart, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】ヨルゲ ベーセン
【テーマコード(参考)】
3D225
【Fターム(参考)】
3D225AA01
3D225AC01
3D225AD02
3D225AE11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ワイパゴムの材料の過度に強い加熱を回避し、ワイパゴムの寿命ひいては交換間隔の時間を延長する。
【解決手段】取付け部18を備えたワイパゴム10、特にウィンドガラスワイパのワイパブレード12用の冷却可能なワイパゴム10であって、ワイパゴム10は、冷却部を含み、冷却部は、通路システムを含み、通路システムは、ワイパゴム10内で長手方向に延びていて、かつ通路システムに循環路30内を循環する冷却媒体が供給可能である、または冷却部は、少なくとも1つのペルチェ素子を含み、該ペルチェ素子は、ワイパゴム10の材料内に導入されている、ワイパゴム。さらにワイパゴム10は、ウィンドガラスワイパの待機位置において、放射熱を反射するカバーを備えている。さらに、本発明は、ウィンドガラスワイパ、特に車両のフロントウィンドガラスワイパまたはリアウィンドガラスワイパにおけるワイパゴム10の使用に関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付け部(18)を備えたワイパゴム(10)、特に、特にウィンドガラスワイパ(42)のワイパブレード(12)用の冷却可能なワイパゴム(10)であって、
前記ワイパゴム(10)は、冷却部を含み、
前記冷却部は、通路システム(25)を含み、前記通路システム(25)は、前記ワイパゴム(10)内で長手方向(74)に延びていて、かつ前記通路システム(25)に循環路(30)内を循環する冷却媒体が供給可能である、
または
前記冷却部は、前記ワイパゴム(10)の材料内に導入されている少なくとも1つのペルチェ素子(58)を含むことを特徴とする、ワイパゴム(10)。
【請求項2】
前記通路システム(25)は、前記循環路(30)の部分である、流入通路(26)、流出通路(28)および熱交換器(32)を含んでいる、請求項1記載のワイパゴム(10)。
【請求項3】
前記通路システム(25)は、前記取付け部(18)において前記ワイパゴム(10)を通って長手方向(74)に延びている、請求項1および2記載のワイパゴム(10)。
【請求項4】
前記通路システム(25)は、前記ワイパゴム(10)内で、前記ワイパゴム(10)の前記取付け部(18)と擦過条片(16)との間に延びる部分に延びている、請求項1から3記載のワイパゴム(10)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのペルチェ素子(58)は、水平姿勢(70)または垂直姿勢(72)で前記ワイパゴム(10)の前記材料内に埋め込まれている、請求項1記載のワイパゴム(10)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのペルチェ素子(58)は、接続線路(60)を介して電圧源(62)に接続されている、請求項1および5記載のワイパゴム(10)。
【請求項7】
複数のペルチェ素子(58)が、垂直方向で互いに上下に重なって位置する組込み位置(64,66,68)で前記ワイパゴム(10)の前記材料内に埋め込まれている。請求項1および5記載のワイパゴム(10)。
【請求項8】
複数のペルチェ素子(58)が、長手方向(74)で見て互いに離間して前記ワイパゴム(10)の前記材料内に埋め込まれている、請求項1および5記載のワイパゴム(10)。
【請求項9】
前記ワイパゴム(10)は、放射熱を反射するカバー(50)を備えている、請求項1から8までのいずれか1項記載のワイパゴム(10)。
【請求項10】
請求項9記載のワイパゴム(10)を備えたウィンドガラスワイパ(42)であって、
前記ウィンドガラスワイパ(42)の待機位置(52)において、カバー(50)が被せ方向(54)で繰出し装置(56)により、ワイパゴム(10)を備えた第1のワイパ(44)およびワイパゴム(10)を備えた第2のワイパ(46)上に被せられることを特徴とする、ウィンドガラスワイパ(42)。
【請求項11】
放射熱を反射する前記カバー(50)は、実質的に白色である、請求項9記載のワイパゴム(10)。
【請求項12】
請求項1から9までのいずれか1項および請求項11記載のワイパゴム(10)の、ウィンドガラスワイパ(42)、特に車両(36)のフロントウィンドガラスワイパまたはリアウィンドガラスワイパにおける使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、取付け部を備えたワイパゴム、特に、特にウィンドガラスワイパのワイパブレード用の冷却可能なワイパゴムに関する。さらに、本発明は、ウィンドガラスワイパと、ウィンドガラスワイパ、特に車両のフロントウィンドガラスワイパまたはリアウィンドガラスワイパにおけるワイパゴムの使用とに関する。
【0002】
先行技術
国際公開第2020104632号は、たとえばウィンドガラスワイパのワイパブレード用の特に加熱可能なワイパゴムに関する。特に外気温が低い場合であっても、減じられた走行ノイズで良好かつ特に温度安定のワイパ品質および/またはウィンドガラス霜取り機能を有するワイパゴムを簡単かつ確実に提供するために、ワイパゴムは、少なくとも部分的に導電性の層でコーティングされている。導電性の層は、少なくとも部分的に電気絶縁性の層でコーティングされている。さらに、たとえばウィンドガラスワイパ用のこのようなワイパゴムと、このワイパゴムを備えたワイパブレードとを製造するための製造法が開示される。
【0003】
発明の開示
本発明によれば、取付け部を備えたワイパゴム、特に、特にウィンドガラスワイパのワイパブレード用の冷却可能なワイパゴムであって、ワイパゴムは、冷却部を含み、冷却部は、通路システムを含み、通路システムは、ワイパゴム内で長手方向に延びていて、かつ通路システムに循環路内を循環する冷却媒体が供給可能である、または冷却部は、少なくとも1つのペルチェ素子を含み、該ペルチェ素子は、ワイパゴムの材料内に導入されている、ワイパゴムが提案される。
【0004】
本発明により提案された解決手段により、特に外気温が高く、日射が強い場合に、ワイパゴムの材料の過度に強い加熱を回避することができ、これは、ワイパゴムの寿命ひいては交換間隔の時間を著しく延長させるために役立つ。
【0005】
本発明により提案されたワイパゴムは、通路システムを含み、通路システム自体は、循環路の部分である流入通路、流出通路および熱交換器を含んでいる。さらに循環路は、冷却流体容器、たとえば水容器を含んでいてもよく、この冷却流体容器内に、予め熱交換器により冷却された冷却媒体が貯蔵されており、この冷却流体容器から循環路内を循環する。
【0006】
本発明により提案されたワイパゴムは、通路システムは、ワイパゴムの、取付け部において実質的にワイパゴムの長手方向に延びているように形成されている。
【0007】
本発明により提案されたワイパゴムの有利な構成では、通路システムは、ワイパゴムの材料内で、ワイパゴムの取付け部と擦過条片との間に延びる部分内に延びている。
【0008】
代替的には、本発明により提案されたワイパゴム内に、少なくとも1つのペルチェ素子は、ワイパゴムの材料内で水平姿勢または垂直姿勢で配向されて埋め込まれていてもよい。ペルチェ素子の使用により、同様に、ワイパゴムの材料の過度に強い加熱が回避され、ワイパゴムの温度は、たとえば日射が強い場合に低下させられるので、本発明により提案されたワイパゴムの老化防止性が改善される。
【0009】
有利には、ワイパゴムの材料に組み込まれた少なくとも1つのペルチェ素子は、接続線路を介して電圧源に接続されている。
【0010】
本発明により提案されたワイパゴム内には、複数のペルチェ素子は、たとえば垂直方向で互いに上下に重なって位置する組込み位置で埋め込まれていてもよい。
【0011】
さらに代替的には、複数のペルチェ素子を、ワイパゴム材料の長手方向で見て、互いに離間してワイパゴムの材料内に埋め込む可能性も生じる。
【0012】
特にワイパゴムを冷却するための、本発明により提案されたワイパゴムの別の1つの構成可能性では、ワイパゴムは、リアウィンドガラスワイパであれ、フロントウィンドガラスであれ、ウィンドガラスワイパの待機位置において、放射熱を反射するカバーを備えている。この有利な構成バリエーションによれば、ウィンドガラスワイパの待機位置において、カバーは、被せ方向で繰出し装置により、ワイパゴムを備えた第1のワイパおよびワイパゴムを備えた第2のワイパ上に被せられる。
【0013】
有利には、ワイパゴムの材料を強い日射および別の熱源から保護することができるカバーには、放射熱を反射するコーティングが備えられており、反射するコーティングは、実質的に白色に保持されている。
【0014】
さらに本発明は、ウィンドガラスワイパ、特に車両のフロントウィンドガラスワイパまたはリアウィンドガラスワイパにおけるワイパゴムの使用に関する。
【0015】
発明の利点
本発明により提案された解決手段により、外気温が高い場合に、ワイパゴムの、弾性特性を有する材料を、過度の加熱から保護することができる。一体化された熱交換器および貯蔵容器を備える、冷却媒体を案内する循環路を介してワイパゴムの材料から熱導出する場合、ワイパゴムの材料は、熱を導出する冷却媒体により連続的に通流される。これにより、熱の連続的な放出が保証されているので、ワイパゴムの材料は、実質的にその弾性特性を不変のまま維持し、劣化しない、もしくは劣化プロセスを遅らせる。このことは、ワイパゴムがフロントウィンドガラスワイパに使用されているか、リアウィンドガラスワイパに使用されているかにかかわらず、交換間隔を低コストに延長する。
【0016】
本発明により、ワイパゴムの材料内に少なくとも1つのペルチェ素子が導入されている場合、ペルチェ素子の電圧源は、有利な形式で車両バッテリに接続することができ、これにより、車両のフロント領域およびリア領域において、ウィンドガラスワイパのワイパゴムの材料を冷却するための別個の電圧源は不要である。ペルチェ素子は、ワイパブレードの長手方向で見て軸線方向で互いに離間されてもよく、代替的には水平姿勢または垂直姿勢で、ワイパゴムの弾性的な材料内に埋め込まれていてもよく、これは、ワイパゴムの横断面プロフィールに依存していてもよい。
【0017】
本発明により提案されたワイパゴムの別の構成バリエーションでは、外気温が高い場合のワイパゴムの老化は、車両のウィンドガラスワイパのワイパブレードのワイパゴムに放射熱を反射する、特に白色に保持されているカバーを備えることにより低減させることができる。このことは、特に、直射日光に曝される位置に車両が比較的長く停められる場合に、車両のウィンドガラスワイパのワイパゴムの材料の許容することができない高い温度を回避するために有利である。
【0018】
本発明の実施形態を、図面および以下の記載に基づいて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】熱を放出するための通路システムが統合されている、ワイパブレードのワイパゴムの横断面図である。
図2】放射線を反射するカバーを備えた、ウィンドガラスワイパのワイパアームを備えた車両のフロント部分を示す概略図である。
図3】成形材内に水平姿勢または垂直姿勢で少なくとも1つのペルチェ素子が埋め込まれている、本発明により提案されたワイパゴムの1つの実施バリエーションを示す図である。
【0020】
発明の実施形態
本発明の実施形態の以下の説明では、同一または類似の要素には同一の参照符号を付してあり、個別のケースにおけるこれらの要素の反復説明は省略される。図面は、本発明の対象を単に概略的に示すものに過ぎない。
【0021】
図1は、ウィンドガラスワイパ42のワイパブレード12用の本発明により提案されたワイパゴム10の第1の実施バリエーションを示している。
【0022】
図1には、ワイパブレード12の、下端部に形成されたワイパリップ14を備えたワイパゴム10の横断面が図示されている。ワイパリップ14は、ワイパリップ楔状部24に移行し、ワイパリップ楔状部24自体は、傾倒ウェブ22を介して、ワイパゴム10の、擦過条片16として構成されている領域に結合されている。擦過条片16の上方には、ブロック状の段部が延びており、この段部も、取付けウェブ20によりワイパゴム10の取付け部18に結合されている。
【0023】
図1の図面から分かるように、図1に図示されたバリエーションでは、通路システム25は、取付け部18内に延びている。図1の図面によるこの通路システム25は、冷却媒体により通流される流入通路26と流出通路28とを有している。通路システム25の第1の組込み位置は、図1に示した図面では、参照符号64で示されている。これに対して代替的には、第2の組込み位置66は、図1の断面図に示されているワイパゴム10のブロック状の部分における、通路システム25もしくは流入通路26および流出通路28の位置を示している。たとえば水である冷却媒体は、貯蔵容器34内に貯蔵され、循環路30内で流入通路26へと流入する。流入通路26と流出通路28とは、長手方向74に、すなわち図1に示された図平面内へと延びている。これは、ワイパゴム10は、長手方向74で流入通路26を通過する冷却媒体により通流され、ワイパゴム10と、ワイパゴム10の廃熱とから流出通路28の通流後に再び流出することを意味している。その際に、循環路30においてこの循環路30内に統合された熱交換器32に供給される冷却媒体が加熱される。熱交換器32内では冷却媒体から熱が取り除かれ、これにより冷却媒体は相応に冷却され、再び、循環路30内の貯蔵容器34に流入する。熱交換器32は、たとえば、車両空調装置の一部であってもよい。
【0024】
本発明により提案された解決手段の、図1に図示した構成バリエーションでは、循環路30を介して、日射が比較的長い場合にワイパゴム10内に導入された熱が搬出され、熱交換器32の通過後に、暖められた冷却媒体から分離されて導出される。これにより、ワイパゴム10の材料の過度に強い加熱と、これに伴う脆化または別の劣化による寿命の短縮を阻止することができる、もしくは大幅に低減することができる。
【0025】
図2に示した図面からは、本発明により提案された解決手段の別の構成バリエーションにおいて、車両36のフロントウィンドガラス38の下側の凹設部40内に配置されているウィンドガラスワイパ42は、第1のワイパ44と第2のワイパ46とを有していることが明らかである。両ワイパ44,46は、車両36のフロントウィンドガラス38上を運動させられる。参照符号48により、第1のワイパ44および第2のワイパ46のワイパ方向が示されている。
【0026】
図2には、ウィンドガラスワイパ42の待機位置52が図示されている。第1のワイパ44および第2のワイパ46は、凹設部40内の待機位置52に収容されている。
【0027】
日射が強く、かつ/または外気温が高い場合に過剰な加熱を回避するために、第1のワイパ44もしくは第2のワイパ46上に、それぞれ被せ方向54でカバー50が被せられる。カバー50は、好適には巻取り可能な高度に可撓性の材料であり、理想的には白色の、放射熱を反射するコーティングから成っており、繰出し装置56を介して繰り出され、被せ方向54でウィンドガラスワイパ42の第1のワイパ44および第2のワイパ46上に被せられる。カバー50の放射熱を跳ね返すコーティングに基づいて、ウィンドガラスワイパ42の第1のワイパ44および第2のワイパ46にそれぞれ収容されているワイパゴム10の材料の過度に強い加熱が阻止される。カバー50を繰出し装置56により繰り出して、第1のワイパ44もしくは第2のワイパ46に被せる被せ方向には、参照符号54が付されている。使用されていない場合にカバー50が巻き取られる繰出し装置56は、電気的に駆動されるローラを有しており、このローラ上にカバー50の材料が収容されている。
【0028】
図3の図面からは、本発明により提案された解決手段の別の構成バリエーションが明らかである。図3によれば、少なくとも1つのペルチェ素子58は、ワイパブレード12のワイパゴム10の材料に導入されていてもよい。少なくとも1つのペルチェ素子58には、接続線路60を介して電圧源62の電圧が加えられる。ペルチェ素子58を介して、外部温度が高いもしくは日射が強い場合にワイパゴム10の材料中に蓄積した熱が導出される。これにより、ワイパゴム10の材料の過度に強い加熱が回避される。このことは、ワイパブレード12用のワイパゴム10の材料の寿命に有利であり、これによりワイパゴム10の交換間隔を延長することができる。
【0029】
図3の図面からは、少なくとも1つのペルチェ素子58は、たとえば第1の組込み位置64において水平姿勢70で組み込まれていることが分かる。図3の図面では、第1の組込み位置64は、ペルチェ素子58が水平姿勢70でワイパゴム10の取付け部18内に収容されているように選択されている。
【0030】
ペルチェ素子58の第1の組込み位置64に対して付加的にまたは代替的に、ペルチェ素子58を、たとえばブロック部分に、同様に水平姿勢70で配置することができる。ブロック部分は、取付けウェブ20を介して取付け部18に可撓性に結合されている。ブロック部分内にも、図3では第2の組付け位置66に図示されている少なくとも1つのペルチェ素子58が水平姿勢70で位置している。
【0031】
さらに図3は、少なくとも1つのペルチェ素子58は、ワイパゴム10の材料内で、第3の組付け位置68に組み込まれていてもよく、第3の組付け位置68において、ペルチェ素子58が垂直姿勢72で位置していることを示している。
【0032】
図3に示した図面では、少なくとも1つのペルチェ素子58のための種々異なる組込み位置64,66,68が図示されており、ペルチェ素子58は、ワイパゴム10の材料内に導入されている。ワイパゴム10の長手方向74にわたって見て、個別のペルチェ素子58は、図3に示されたずれで、組込み位置64,66,68に従って互いに上下に重なって位置するように配置されていてもよい。さらに、個別のペルチェ素子58を、ワイパゴム12の長手方向74で、図3に示した断面に従って互いに軸線方向の間隔を空けて、ワイパゴム10の材料の種々異なる平面内に入れる、すなわちワイパゴム10の材料内に埋め込む可能性も生じる。ペルチェ素子58がワイパゴム10の材料内に埋め込まれている場合、最適な熱伝達が得られ、これにより、ワイパゴム10の材料からの熱搬出を実現することができ、ワイパゴム10は、外気温が高い場合、かつ/または日射が強い場合に、過分に加熱されないので、ワイパゴム10の材料の寿命を著しく延長することができる。
【0033】
本発明は、本明細書に記載された実施例およびこの実施例において指摘された態様に制限されるものではない。むしろ、特許請求の範囲に記載された範囲内で、当業者の行為の枠内にある多数の変化形も可能である。
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2022-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付け部(18)を備えたワイパゴム(10)、特に、特にウィンドガラスワイパ(42)のワイパブレード(12)用の冷却可能なワイパゴム(10)であって、
前記ワイパゴム(10)は、冷却部を含み、
前記冷却部は、通路システム(25)を含み、前記通路システム(25)は、前記ワイパゴム(10)内で長手方向(74)に延びていて、かつ前記通路システム(25)に循環路(30)内を循環する冷却媒体が供給可能である、
または
前記冷却部は、前記ワイパゴム(10)の材料内に導入されている少なくとも1つのペルチェ素子(58)を含むことを特徴とする、ワイパゴム(10)。
【請求項2】
前記通路システム(25)は、前記循環路(30)の部分である、流入通路(26)、流出通路(28)および熱交換器(32)を含んでいる、請求項1記載のワイパゴム(10)。
【請求項3】
前記通路システム(25)は、前記取付け部(18)において前記ワイパゴム(10)を通って長手方向(74)に延びている、請求項1または2記載のワイパゴム(10)。
【請求項4】
前記通路システム(25)は、前記ワイパゴム(10)内で、前記ワイパゴム(10)の前記取付け部(18)と擦過条片(16)との間に延びる部分に延びている、請求項1または2記載のワイパゴム(10)。
【請求項5】
前記少なくとも1つのペルチェ素子(58)は、水平姿勢(70)または垂直姿勢(72)で前記ワイパゴム(10)の前記材料内に埋め込まれている、請求項1または2記載のワイパゴム(10)。
【請求項6】
前記少なくとも1つのペルチェ素子(58)は、接続線路(60)を介して電圧源(62)に接続されている、請求項1または2記載のワイパゴム(10)。
【請求項7】
複数のペルチェ素子(58)が、垂直方向で互いに上下に重なって位置する組込み位置(64,66,68)で前記ワイパゴム(10)の前記材料内に埋め込まれている請求項1または2記載のワイパゴム(10)。
【請求項8】
複数のペルチェ素子(58)が、長手方向(74)で見て互いに離間して前記ワイパゴム(10)の前記材料内に埋め込まれている、請求項1または2記載のワイパゴム(10)。
【請求項9】
前記ワイパゴム(10)は、放射熱を反射するカバー(50)を備えている、請求項1または2記載のワイパゴム(10)。
【請求項10】
放射熱を反射する前記カバー(50)は、白色である、請求項9記載のワイパゴム(10)。
【請求項11】
請求項1または2記載のワイパゴム(10)を備えたウィンドガラスワイパ(42)であって、
前記ウィンドガラスワイパ(42)の待機位置(52)において、カバー(50)が被せ方向(54)で繰出し装置(56)により、ワイパゴム(10)を備えた第1のワイパ(44)およびワイパゴム(10)を備えた第2のワイパ(46)上に被せられることを特徴とする、ウィンドガラスワイパ(42)。
【請求項12】
請求項1または2記載のワイパゴム(10)の、ウィンドガラスワイパ(42)、特に車両(36)のフロントウィンドガラスワイパまたはリアウィンドガラスワイパにおける使用。
【外国語明細書】