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  • 特開-データ管理システム 図1
  • 特開-データ管理システム 図2
  • 特開-データ管理システム 図3
  • 特開-データ管理システム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004826
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】データ管理システム
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/62 20130101AFI20230110BHJP
【FI】
G06F21/62 318
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021202701
(22)【出願日】2021-12-14
(62)【分割の表示】P 2021105679の分割
【原出願日】2021-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】507092573
【氏名又は名称】A・Tコミュニケーションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116850
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 隆行
(74)【代理人】
【識別番号】100165847
【弁理士】
【氏名又は名称】関 大祐
(72)【発明者】
【氏名】豊泉 博
(72)【発明者】
【氏名】東 陽一
(72)【発明者】
【氏名】森本 肇
(72)【発明者】
【氏名】森本 敦
(57)【要約】      (修正有)
【課題】秘匿性の高いデータ管理システム及びデータ管理用プログラムを提供する。
【解決手段】データ管理システムは、元データ11を分割して得られる第1データ13及び第2データ15を得るデータ分割部と、第1データを記憶する第1データ記憶部と、第2データをコード情報に変換してコード化第2データを得るコード変換部と、コード化第2データを出力後コード化第2データ26として出力するコード化第2データ出力部と、出力後コード化第2データに基づいてコード化第2データを読み出すコード情報読出し部と、コード情報読出し部が読み出したコード化第2データに基づいて、第1データ記憶部から第1データを読み出すとともに、元データを復元するデータ復元部を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
元データ(11)を分割して得られる第1データ(13)及び第2データ(15)を得るデータ分割部(17)と,
前記第1データ(13)を記憶する第1データ記憶部(19)と,
前記第2データ(15)をコード情報に変換してコード化第2データを得るコード変換部(21)と,
前記コード化第2データと,前記コード化第2データに関するデータ識別情報とを関連付けて記憶するコード化第2データ記憶部(29)と,
前記データ識別情報が入力された場合に,前記コード化第2データ記憶部から前記コード化第2データを読み出して,前記出力後コード化第2データを得るためのコード出力部(31)と,を有する
データ管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載のデータ管理システムであって,
前記コード変換部(21)は,前記コード化第2データを得た後に前記第2データ(15)を前記データ管理システムから削除する,データ管理システム。
【請求項3】
コンピュータに,
元データを分割して第1データ及び第2データを得る工程と,
前記第1データを記憶する工程と,
前記第2データに基づいてコード情報に変換してコード化第2データを得る工程と,
前記コード化第2データと,前記コード化第2データに関するデータ識別情報とを関連付けて記憶する工程と,
前記データ識別情報が入力された場合に,前記コード化第2データを読み出して,前記出力後コード化第2データを得る工程と,
を行わせるためのデータ管理用プログラム。
【請求項4】
請求項3に記載のデータ管理用プログラムであって,
前記コード化第2データを得る工程において前記コード化第2データを得た後に,
前記コンピュータから前記第2データを削除する工程をさらに含む,
データ管理用プログラム。
【請求項5】
請求項3又は請求項4に記載のデータ管理用プログラムを格納したコンピュータが読み取ることができる情報記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は,データ管理システムなどに関する。
【背景技術】
【0002】
特許第6664785号公報には,データ復元装置が記載されている。この公報に記載された発明は,データを二つに分離する。そして,一方のデータを,ネットワークを介して保存し,残りのデータをローカルにて保存した後に,データを復元する。このデータ復元装置は,ローカルに保存するデータを少なくすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6664785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許第6664785号公報に記載されたデータ復元装置に比べて,さらに秘匿性が高いデータ復元装置,個人情報を適切に秘匿及び復元できるデータ管理システムや,データを復元するための情報を失った場合でも秘匿性を維持しつつデータを再現できるデータ管理システムが望まれた。この発明は,上記のいずれか1つ以上を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の発明は,データ管理システムに関する。
このデータ管理システム1は,データ分割部17と,第1データ記憶部19と,コード変換部21と,コード化第2データ出力部23と,コード情報読出し部25と,データ復元部27を有する。
【0006】
データ分割部17は,元データ11を分割して得られる第1データ13及び第2データ15を得るための要素である。元データの例は,1次データを乱数化して得られたバイナリーデータである。第1データの例は,後述するカオスデータであり,第2データの例は後述するピースデータである。
【0007】
第1データ記憶部19は,第1データ(例:カオスデータ)13を記憶するための要素である。第1データ記憶部は,オンラインサーバ上に存在してもよいし,オフライン上に存在してもよい。
【0008】
コード変換部21は,第2データ(例:ピースデータ)15をコード情報に変換してコード化第2データを得るための要素である。コード化第2データの例は,2次元コード情報や,AQRコード(登録商標)情報である。
【0009】
コード化第2データ出力部23は,コード化第2データ(例:AQRコード情報(登録商標))を出力後コード化第2データとして出力するための要素である。出力後コード化第2データの例は,媒体に印刷されたカラーQRコード(登録商標)である。出力後コード化第2データの別の例は,媒体に印刷された,紫外線又は赤外線で認識されるコード情報を含むである。この場合,コード情報読出し部は,紫外線又は赤外線で認識されるコード情報を用いてコード化第2データを読み出す。
【0010】
コード情報読出し部25は,出力後コード化第2データに基づいてコード化第2データを読み出すための要素である。
【0011】
データ復元部27は,コード情報読出し部25が読み出したコード化第2データに基づいて,第1データ記憶部から第1データを読み出すとともに,元データを復元するための要素である。
【0012】
このデータ管理システムは,
元データ11を分割し,第1データ及び第2データを得て,
第1データを記憶し,
第2データをコード情報に変換してコード化第2データを得て,
コード化第2データを出力後コード化第2データとして出力し,
出力後コード化第2データに基づいてコード化第2データを読み出し,
読み出したコード化第2データに基づいて,第1データを読み出すとともに,元データを復元する。このデータ管理システムは,コンピュータやコンピュータのプロセッサ,コンピュータに記録されたプログラムにより実装される。
【0013】
データ管理システムの好ましい例は,コード化第2データ記憶部29と,コード出力部31とをさらに有する。
コード化第2データ記憶部29は,コード化第2データと,コード化第2データに関するデータ識別情報とを関連付けて記憶するための要素である。
コード出力部31は,データ識別情報が入力された場合に,コード化第2データ記憶部からコード化第2データを読み出して,出力後コード化第2データを得るための要素である。
【0014】
第2の発明は,コンピュータプログラムに関する。このプログラムは,コンピュータ(又はコンピュータのプロセッサ)に,
元データを分割して第1データ及び第2データを得る工程と,
第1データを記憶する工程と,
第2データに基づいてコード情報に変換してコード化第2データを得る工程と,
コード化第2データを用いて,出力後コード化第2データを出力する工程と,
出力後コード化第2データを用いて,コード化第2データを読み出す工程と,
コード化第2データを用いて,第1データを読み出す工程と,
コード化第2データ及び第1データを読み出す工程を用いて元データを復元する工程と,
を行わせるためのデータ管理用プログラムである。
なお,この明細書は,上記のプログラムを格納したコンピュータが読み取ることができる情報記録媒体をも提供する。
【発明の効果】
【0015】
このように,このデータ管理システムは,元データを分割し,一方のデータをコード化して出力し,コード化したデータを用いてそのデータを復元し,さらには元データを復元するので,秘匿性が高い。また,コード化したデータを,データ識別情報(例えば,指紋,虹彩,瞳孔,又は個人情報)と関連付けて記憶することで,出力されたコード情報を紛失した場合でもあっても,秘匿性を維持しつつ再現できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は,データ管理システムを示すブロック図である。
図2図2は,本発明のシステム例を示す概念図である。
図3図3は,本発明のシステムを利用したデータを管理する例を示す概念図である。
図4図4は,データを管理する例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下,図面を用いて本発明を実施するための形態について説明する。本発明は,以下に説明する形態に限定されるものではなく,以下の形態から当業者が自明な範囲で適宜修正したものも含む。
【0018】
図1は,データ管理システムを示すブロック図である。このシステムは,コンピュータを含んでおり,以下説明する各要素はコンピュータにより実装される要素である。コンピュータは,各種端末,携帯端末,ノート型パソコン,パーソナルコンピュータ,サーバ,及びコンピュータ-サーバシステムのいずれであってもよい。また,このシステムは,プロセッサにより実装されてもよいし,各種ハードウェアとプログラムなどのソフトウェアとの協動により実装されてもよい。
【0019】
図1に示されるように,このデータ管理システム1は,データ分割部17と,第1データ記憶部19と,コード変換部21と,コード化第2データ出力部23と,コード情報読出し部25と,データ復元部27を有する。また,このこのデータ管理システム1の好ましい例は,コード化第2データ記憶部29と,コード出力部31とをさらに有する。
【0020】
コンピュータは,入力部,出力部,制御部,演算部及び記憶部を有しており,各要素は,バスなどによって接続され,情報の授受を行うことができるようにされている。例えば,記憶部には,プログラムが記憶されていてもよいし,各種情報が記憶されていてもよい。コンピュータは,プロセッサを有していて,プログラムの指令に基づいて各種演算や各種処理を行うようにしてもよい。入力部から所定の情報が入力された場合,制御部は,記憶部に記憶される制御プログラムを読み出す。そして,制御部は,適宜記憶部に記憶された情報を読み出し,演算部へ伝える。また,制御部は,適宜入力された情報を演算部へ伝える。演算部は,受け取った各種情報を用いて演算処理を行い,記憶部に記憶する。制御部は,記憶部に記憶された演算結果を読み出して,出力部から出力する。このようにして,各種処理が実行される。以下説明する各要素は,コンピュータのいずれかの要素に対応していてもよい。出力部の例は,モニタや画面である。
【0021】
図2は,本発明のシステム例を示す概念図である。図2に示されるように,本発明のシステム(本発明の装置を含むシステム)は,インターネット又はイントラネット43と接続された携帯端末45と,インターネット又はイントラネット43に接続されたサーバ47とを含むものであってもよい。もちろん,単体のコンピュータや携帯端末が,本発明の装置として機能してもよいし,複数のサーバが存在してもよい。
【0022】
図3は,本発明のシステムを利用したデータを管理する例を示す概念図である。
この例では,管理したいデータを用意する。管理したいデータの例は,運転免許証,運転免許証のデータ,印鑑証明のデータ,印鑑の陰影データ,健康保険証のデータ,住民票のデータ,戸籍謄本のデータ,個人の遺伝子に関するデータ,通常のデータである。これらの中では,このシステムは,後述するように,個人に関する識別情報を用いて,データを復元することを一態様として含むので,個人に関連するデータを特に好ましく管理できる。元データ11は,これらのデジタルデータであってもよい。また,これらのデジタルデータを適宜暗号化したデータであってもよい。さらに,元データは,デジタルデータや暗号化したデータをさらに乱数化したデータ(バイナリーデータ)であってもよい。
【0023】
図4は,データを管理する例を示すフローチャートである。
【0024】
データ分割工程(S101)
データ分割部17が,元データ11を分割して得られる第1データ13及び第2データ15を得る。コンピュータの制御部及び演算部がデータ分割部17として機能する。元データ11は,記憶部に記憶されている。そして,システムは,プログラムの指令を受けて,記憶部から元データ11を読み出し,演算部に元データ11を分割する処理を行わせる。このようにして,システムは,第1データ13及び第2データ15を得る。第1データをカオスデータ,第2データをピースデータともよぶ。カオスデータのみやピースデータのみでは,元データ11又は元データ11のもととなったデータを復元できないように元データ11を分割することが好ましい。このため,元データ11は,オリジナルのデータを暗号化や乱数化したデータであることが好ましい。
【0025】
第1データ(カオスデータ)と第2データ(ピースデータ)のデータ量は,ピースデータをコード情報として出力するため,前者が大きいものが好ましい。データ量比を,第1データ(カオスデータ)のデータ量/第2データ(ピースデータ)のデータ量とする。この場合,データ量比は,3以上10以下が好ましく,3以上10以下でもよく,3以上10以下でもよく,4以上10以下でもよいし,10以上10以下でもよい。
【0026】
第1データ記憶部19は,第1データ(例:カオスデータ)13を記憶する。コンピュータの記憶部が第1データ記憶部19として機能する。第1データ記憶部は,オンラインサーバ上に存在してもよいし,オフライン上に存在してもよい。このように,第1データ(カオスデータ)は,ローカルサーバの記憶部に記憶されてもよい。また,第1データは,インターネットを介して,各種サーバに記憶されてもよい。また,第1データだけで元データ11やオリジナルデータ10を復元できない場合,第1データは,公開されてもよい。この際,第1データは,第2データと関連する識別子と関連付けて記憶されてもよい。また,第1データは,ローカルサーバと,ローカルサーバが故障した際にローカルサーバに代わって機能する緊急用サーバとに記憶されてもよい。また,第1データは,ローカルサーバとスタンドアロンの記憶部(例えば,通常時はネットワークに記憶されていないスタンドアロンコンピュータやスタンドアロンハードディスク)に記憶されてもよい。このようにすることで,非常時であっても第1データを利用できることとなる。
【0027】
第2データ(ピースデータ)は,ローカルサーバの記憶部に記憶されてもよいし,インターネットを介して,各種サーバに記憶されてもよい。もっとも,第2データは,コンピュータの記憶部やローカルサーバの記憶部に記憶され,第三者からアクセスできないような環境に置かれることが好ましい。コンピュータの記憶部が,第2データ記憶部として機能する。
【0028】
もっとも,第2データは,キャッシュ上にのみ存在し,ハードディスクなどに記憶されずに,コード化処理が行われるものが好ましい。また,第2データがコード化された後は,記憶部から第2データが削除されてもよい。このようにすれば,第2データが存在しなくなるので,データの秘匿化を向上させることができる。
【0029】
コード化第2データ取得工程(S102)
コード変換部21が,第2データ(ピースデータ)15をコード情報に変換してコード化第2データ24を得る。コード化第2データは,コード情報を出力するための情報である。例えば,コンピュータの制御部及び演算部が,コード変換部21として機能する。コンピュータが,制御部が,プログラムの指令に基づき,演算部に第2データに対して適切な演算を行わせることで,コード化第2データ24を得ることができる。このようにして得られたコード化第2データは,記憶部に適宜記憶される。データをコード化する方法や装置は公知である。例えば,特許第6664785号公報(特許文献1)には,データコード生成サーバが記載されている。また,特許第5945376号公報には,二次元コード生成装置が記載されている。このような装置を用いることで,データをコード化することができる。コード化第2データの例は,2次元コードやカラーQRコード(登録商標)を印刷するための,AQRコード情報(登録商標)である。コード化第2データは,後述するコード化第2データ記憶部29に記憶されてもよい。カラー2次元コードやカラーQRコード(登録商標)は,白黒のみならず色彩を有する2次元コードを意味する。この色彩部分は,例えば,個人の写真や個人のアバターであってもよい。また,この色彩部分は,特定のキャラクタであってもよい。出力後コード化第2データ26が,このような色彩部分を有することで,出力後コード化第2データ24について愛着がわくこととなる。
【0030】
コード化第2データ出力工程(S103)
コード化第2データ出力部23が,コード化第2データを出力後コード化第2データ24として出力する。例えば,コンピュータの制御部,演算部,出力部(プリンター,インターフェース及び通信部)が,コード化第2データ出力部23として機能する。出力部は,カラープリンターを含むことが好ましい。出力後コード化第2データ24は,コード化第2データ記憶部29に記憶されたコード化第2データを読み出すことができる識別情報であってもよい。この場合,出力後コード化第2データ24が入力されると,コンピュータは出力後コード化第2データ24を用いて,記憶部からコード化第2データを読み出すことができる。
【0031】
出力後コード化第2データ26の例は,媒体に印刷されたカラー2次元コード(AQRコード(登録商標))である。出力後コード化第2データの別の例は,媒体に印刷された,紫外線又は赤外線で認識されるコード情報である。この場合,コード情報読出し部は,紫外線又は赤外線で認識されるコード情報に基づいてコード化第2データを読み出すものである。好ましい出力後コード化第2データの例は,視認できるコード情報(2次元コード,QRコード(登録商標)及びカラーQRコード(登録商標))のほかに,紫外線又は赤外線で認識されるコード情報を含むものである。この場合,例えば他人が媒体を複写して視認できるコード情報部分をコピーしても,紫外線又は赤外線で認識されるコード情報が復元できないので,出力後コード化第2データを完全に複写できず,不正利用を防止できる。出力後コード化第2データの別の例は,個人用の端末(例:携帯端末)に送信されたQRコード(登録商標)である。この場合,先の個人と関連した端末や個人と関連した識別情報(メールアドレス)などを登録しておいて,登録しておいた識別情報を用いて,出力後コード化第2データを送信等すればよい。
【0032】
コンピュータは,出力後コード化第2データに基づいて,コード化第2データや第2データを復元できるように記憶部に記憶することが好ましい。
【0033】
コード情報読出し工程(S104)
コード情報読出し部25は,出力後コード化第2データに基づいてコード化第2データを読み出すための要素である。例えば,コンピュータの入力部や,入力部,制御部及び演算部がコード情報読出し部25として機能する。例えば,特許第6664785号公報(特許文献1)や,特許第5945376号公報には,二次元コードを読み出す装置が記載されている。例えば,コンピュータに接続された撮影部がコード情報読出し部25として機能する。例えば,出力後コード化第2データ(媒体に印刷されたカラーQRコード(登録商標)や携帯端末に表示されたカラーQRコード(登録商標))を撮影部にかざす。すると,撮影部が,出力後コード化第2データを撮影し,システム内に撮影した画像を入力する。制御部は,プログラムの指令に基づいて演算部に画像を解析させ,出力後コード化第2データに基づいて記憶部からコード化第2データを読み出す。
【0034】
データ復元工程(S105)
データ復元部27が,コード情報読出し部25が読み出したコード化第2データに基づいて,第1データ記憶部から第1データを読み出すとともに,元データを復元する。例えば,コンピュータの制御部,演算部及び記憶部が,データ復元部27として機能する。この工程では,コード化第2データを用いて,記憶部から第2データを読み出す。一方,第1データは,例えば,第2データと関連して記憶部に記憶されている。読み出した第2データを用いて,第1データを読み出す。その後,第1データ及び第2データを用いて,元データを復元する。元データが暗号化されたものである場合や乱数処理されたものである場合は,復号プログラムの指令に基づいて制御部が演算部に適切な演算処理をさせることにより,元データ11を用いてオリジナルデータ10を復元する。このようにして,データが復元される。
【0035】
次に,個人が出力後コード化第2データ(例えばカラーQRコード(登録商標)が印刷された媒体)を紛失した場合におけるデータ管理について説明する。
【0036】
この例では,コード化第2データ記憶部29が,コード化第2データと,コード化第2データに関するデータ識別情報とを関連付けて記憶する。コンピュータの記憶部が,コード化第2データ記憶部29として機能する。データ識別情報とコード化第2データとが,コード化第2データ記憶部29に関連付けて記憶される。このため,システムにデータ識別情報が入力されると,コンピュータは,記憶部からコード化第2データを読み出すことができる。データ識別情報は,オリジナルデータ10や元データ11によって,適切なものとすればよい。例えば,オリジナルデータ10や元データ11が個人情報である場合,データ識別情報の例はその個人を特定するための情報である。個人を特定するための情報の例は,指紋情報,虹彩情報,網膜情報,瞳孔情報,顔認証用の顔データ情報,生年月日,氏名,住所,電話番号,及び秘密の質問とその回答である。
【0037】
コード出力部31が,データ識別情報が入力された場合に,コード化第2データ記憶部からコード化第2データを読み出して,出力後コード化第2データを得る。例えば,コンピュータの,制御部,演算部及び出力部が,コード出力部31として機能する。たとえば,コンピュータに,データ識別情報が入力される。するとコンピュータは,データ識別情報を用いて,コード化第2データ記憶部29からコード化第2データを読み出す。そして,コンピュータの制御部は,プログラムの指令に従って,プリンターなどの出力部にコードを印刷し,出力後コード化第2データを得る。このようにして,例えば,ユーザが出力後コード化第2データを紛失した場合であっても,個人情報を用いて,出力後コード化第2データを再現できる。再現した出力後コード化第2データを用いれば,上記の通り,オリジナルデータ10や元データ11を再現できる。
【0038】
この発明は,コンピュータを上記したいずれかのシステムとして機能させるためのプログラムや,そのようなプログラムを格納したコンピュータが読み取ることができる情報記録媒体(例えば,DVD,CD-ROM,USBメモリ,ハードディスク,SIMカード)を含む。
【産業上の利用可能性】
【0039】
この発明は情報通信関連産業において利用されうる。
【符号の説明】
【0040】
1 データ管理システム
11 元データ, 13 第1データ, 15 第2データ,
17 データ分割部, 第1データ記憶部, 21 コード変換部,
23 コード化第2データ出力部, 25 コード情報読出し部,
27 データ復元部, 29 コード化第2データ記憶部
31 コード出力部
図1
図2
図3
図4