(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004834
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】スライドレール機構、伸縮式スクリーン構造及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20230110BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20230110BHJP
【FI】
G09F9/00 351
G09F9/30 308Z
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021210920
(22)【出願日】2021-12-24
(31)【優先権主張番号】202110711451.6
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】李 鵬飛
(72)【発明者】
【氏名】劉 振華
【テーマコード(参考)】
5C094
5G435
【Fターム(参考)】
5C094AA31
5C094BA27
5C094CA19
5C094DA06
5C094HA05
5C094HA08
5G435AA06
5G435BB05
5G435CC09
5G435EE02
5G435EE13
5G435EE14
5G435EE20
5G435EE50
5G435GG46
5G435KK02
5G435LL07
5G435LL08
5G435LL17
(57)【要約】 (修正有)
【課題】フレキシブルディスプレイスクリーンが展開されたとき、より平坦になり、機械全体がスライドアウトするとき、スクリーンは膨らみ、膨張及び歪み等があるように見えるという問題の発生を防止する。
【解決手段】本開示は、スライドレール機構、伸縮式スクリーン構造及び電子機器を提供する。スライド部材22は、第1の方向Xに沿って複数のガイドレール24にスライド可能に設けられ、スライド部材がガイドレールに沿ってスライドすると、第1の弾性部材231、第2の弾性部材232及びフレキシブルディスプレイスクリーン90が連動されて共に移動し、ディスプレイスクリーンの伸縮効果が実現される。そして、弾性アセンブリ230がフレキシブルディスプレイスクリーンに対して予備引張力を生じさせる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮式スクリーン構造に用いられるスライドレール機構であって、
第1の方向に沿って延設された複数のガイドレールが設けられたブラケットを含むブラケットアセンブリと、
伸縮式スクリーン構造のフレキシブルディスプレイスクリーンを接続するためのスライド部材及び弾性アセンブリ含むスライドレールアセンブリであって、前記弾性アセンブリが、少なくとも1つの第1の弾性部材及び少なくとも1つの第2の弾性部材を含み、前記第1の弾性部材の第1の端部が前記ブラケットに接続され、前記第1の弾性部材の第2の端部が前記スライド部材に接続され、少なくとも1つの前記ガイドレールに前記第2の弾性部材が嵌設されているスライドレールアセンブリと、を含み、
前記スライド部材は、前記第1の方向に沿って前記複数のガイドレールにスライド可能に設けられ、前記スライド部材が前記ガイドレールに沿ってスライドすると、前記第1の弾性部材、前記第2の弾性部材及びフレキシブルディスプレイスクリーンが連動されて共に移動する、
ことを特徴とするスライドレール機構。
【請求項2】
前記スライドレールアセンブリは、前記ブラケットに設けられた少なくとも1つの位置制限ストッパをさらに含み、前記スライド部材には、前記位置制限ストッパと当接協働する位置制限部が設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項3】
前記ガイドレールは、前記第2の弾性部材が嵌設されているガイド棒を含み、
前記スライド部材には、前記ガイド棒の数に対応する複数のスライド溝が設けられ、前記スライド溝は、前記ガイド棒に嵌設される、
ことを特徴とする請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項4】
前記ガイド棒にはプラスチック部材が嵌設され、前記スライド溝は、前記プラスチック部材に嵌設される、
ことを特徴とする請求項3に記載のスライドレール機構。
【請求項5】
前記ガイドレールの数は偶数個で、前記ブラケットに対称に設けられ、前記第2の弾性部材の数は、前記ガイドレールの数に対応し、各前記ガイドレールは、いずれも前記第2の弾性部材が1つ嵌設されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項6】
前記第1の弾性部材は、弧状本体部と、前記弧状本体部の一端に接続される第1の接続部と、前記弧状本体部の他端に接続される第2の接続部とを含み、前記第1の接続部は、前記ブラケットに接続され、前記第2の接続部は、前記スライド部材に接続され、
前記スライド部材が前記ガイドレールに沿ってスライドすると、前記第2の接続部が連動されて移動することにより前記第1の弾性部材に変形が発生する、
ことを特徴とする請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項7】
前記弧状本体部は、C字状を呈する、
ことを特徴とする請求項6に記載のスライドレール機構。
【請求項8】
前記第1の弾性部材の数は2つで、前記ブラケットと前記スライド部材との間に対称に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載のスライドレール機構。
【請求項9】
前記第2の弾性部材の数は複数であり、前記第2の弾性部材の一部は2つの前記第1の弾性部材の間に設けられ、他の一部の前記第2の弾性部材は2つの前記第1の弾性部材の外側に設けられる、
ことを特徴とする請求項8に記載のスライドレール機構。
【請求項10】
伸縮式スクリーン構造であって、
請求項1~9のいずれか1項に記載のスライドレール機構であって、前記ブラケットの前記スライドレールアセンブリから離れた側に、軸方向が前記第1の方向と直交する回転軸アセンブリが設けられているスライドレール機構と、
第1の端部が前記スライド部材に接続され、第2の端部が前記回転軸アセンブリに巻設されているフレキシブルディスプレイスクリーンと、を含む、
ことを特徴とする伸縮式スクリーン構造。
【請求項11】
前記回転軸アセンブリは、
前記ブラケットの前記スライドレールアセンブリから離れた側に設けられる回転軸ホルダーと、
前記回転軸ホルダーに挿設される回転軸と、
前記回転軸に嵌設され、前記フレキシブルディスプレイスクリーンの第2の端部が巻設されている回転ホイールと、を含む、
ことを特徴とする請求項10に記載の伸縮式スクリーン構造。
【請求項12】
電子機器であって、
第1のハウジングと、前記第1の方向に沿って前記第1のハウジングにスライド可能に設けられる第2のハウジングとを含み、前記第1のハウジングと前記第2のハウジングとが取り囲んで開口部を有する収容構造を形成するハウジングと、
前記収容構造内に設けられる請求項10又は11に記載の伸縮式スクリーン構造であって、前記回転軸アセンブリが前記第2のハウジングに近い側に位置し、前記フレキシブルディスプレイスクリーンの第1の端部が前記ハウジングの底部に近い側に位置し、前記フレキシブルディスプレイスクリーンの第2の端部が、前記開口部を覆うように前記第1のハウジングに接続される伸縮式スクリーン構造と、
前記収容構造内に設けられ、前記スライドレール機構を駆動して前記第1の方向に沿って移動させるように前記スライドレール機構に接続される駆動アセンブリと、を含み、
前記スライドレール機構が前記駆動アセンブリによって駆動されて前記第1の方向に沿って移動することに連動されて、前記第2のハウジング、前記スライドレールアセンブリ、前記フレキシブルディスプレイスクリーンの第1の端部及び前記スライド部材が前記第1のハウジングに対して前記第1の方向に沿って移動することで、前記フレキシブルディスプレイスクリーンが格納状態と展開状態との間で切り替わる、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項13】
前記駆動アセンブリは、駆動モータと、前記駆動モータに接続されるスクリューロッドと、前記スクリューロッドに嵌着されるナットとを含み、前記スクリューロッドは前記第1の方向に沿って延設され、前記ナットは前記ブラケットに当接し、
前記スクリューロッドが前記駆動モータによって駆動されて回転することに連動されて、前記ナット及び前記ブラケットが前記第1の方向に沿って移動し、それにより、前記スライドレール機構が連動されて前記第1の方向に沿って移動する、
ことを特徴とする請求項12に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、伸縮式スクリーン製品技術の分野に関し、特に、スライドレール機構、伸縮式スクリーン構造及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
スクリーン技術の継続的な進歩に伴って、折り畳み式フレキシブルスクリーンの量産が可能になり、世界で0.01mm厚のフレキシブルディスプレイスクリーンが登場して、端末製品の形態がますます豊富になり、スマートウェアラブルデバイスからスマートホーム、そしてスマートフォン端末まで、超薄型フレキシブルスクリーンによって、将来の製品設計が折り畳み式携帯電話、リング型携帯電話、異方性曲面端末製品など多方向になる。そして、5Gの登場により、すべてのスマート製品が電気的に接続されるようになり、データ伝送速度の向上により、スマート端末製品の一部のモジュールがスマート端末製品から分離されても、例えば撮影モジュール、BOX音響モジュールなどの機能を実現することができる。バッテリー技術のさらなる発展により、端末製品の体積がより小さく、バッテリー容量がより大きく、端末製品の設計形態がより柔軟になる。
【0003】
人々のフレキシブルスクリーン製品に対する要求の高まりに伴い、ビデオの視聴、電話の発信などの異なる作業タスクを処理する場合、表示面積を拡大又は縮小することで製品の体験を向上させる必要があり、現在、主に、折り畳み式スクリーン構造及び伸縮式スクリーン構造の2つのスクリーン拡張構造がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示は、関連技術の課題の少なくとも一部を解決するために、スライドレール機構、伸縮式スクリーン構造及び電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1の態様において、本開示の実施例では、伸縮式スクリーン構造のためのスライドレール機構を提供し、当該スライドレール機構は、
第1の方向に沿って延設された複数のガイドレールが設けられたブラケットを含むブラケットアセンブリと、
伸縮式スクリーン構造のフレキシブルディスプレイスクリーンを接続するためのスライド部材及び弾性アセンブリを含むスライドレールアセンブリであって、前記弾性アセンブリが、少なくとも1つの第1の弾性部材及び少なくとも1つの第2の弾性部材を含み、前記第1の弾性部材の第1の端部が前記ブラケットに接続され、前記第1の弾性部材の第2の端部が前記スライド部材に接続され、少なくとも1つの前記ガイドレールに前記第2の弾性部材が嵌設されているスライドレールアセンブリと、を含み、
前記スライド部材は、前記第1の方向に沿って前記複数のガイドレールにスライド可能に設けられ、前記スライド部材が前記ガイドレールに沿ってスライドすると、前記第1の弾性部材、前記第2の弾性部材及びフレキシブルディスプレイスクリーンが連動されて共に移動する。
【0006】
一部の可能な実施形態において、前記スライドレールアセンブリは、前記ブラケットに設けられた少なくとも1つの位置制限ストッパをさらに含み、前記スライド部材には、前記位置制限ストッパと当接協働する位置制限部が設けられている。
【0007】
一部の可能な実施形態において、前記ガイドレールは、前記第2の弾性部材が嵌設されているガイド棒を含み、
前記スライド部材には、前記ガイド棒の数に対応する複数のスライド溝が設けられ、前記スライド溝は、前記ガイド棒に嵌設される。
【0008】
一部の可能な実施形態において、前記ガイド棒にはプラスチック部材が嵌設され、前記スライド溝は、前記プラスチック部材に嵌設される。
【0009】
一部の可能な実施形態において、前記ガイドレールの数は偶数個で、前記ブラケットに対称に設けられ、前記第2の弾性部材の数は、前記ガイドレールの数に対応し、各前記ガイドレールは、いずれも前記第2の弾性部材が1つ嵌設されている。
【0010】
一部の可能な実施形態において、前記第1の弾性部材は、弧状本体部と、前記弧状本体部の一端に接続される第1の接続部と、前記弧状本体部の他端に接続される第2の接続部とを含み、前記第1の接続部は、前記ブラケットに接続され、前記第2の接続部は、前記スライド部材に接続され、
前記スライド部材が前記ガイドレールに沿ってスライドすると、前記第2の接続部が連動されて移動することにより前記第1の弾性部材に変形が発生する。
【0011】
一部の可能な実施形態において、前記弧状本体部は、C字状を呈する。
【0012】
一部の可能な実施形態において、前記第1の弾性部材の数は2つで、前記ブラケットと前記スライド部材との間に対称に設けられる。
【0013】
一部の可能な実施形態において、前記第2の弾性部材の数は複数であり、前記第2の弾性部材の一部は2つの前記第1の弾性部材の間に設けられ、他の一部の前記第2の弾性部材は2つの前記第1の弾性部材の外側に設けられる。
【0014】
第2の態様において、本開示の実施例では伸縮式スクリーン構造を提供し、当該伸縮式スクリーン構造は、
第1の態様の実施例に記載のスライドレール機構であって、前記ブラケットの前記スライドレールアセンブリから離れた側に、軸方向が前記第1の方向と直交する回転軸アセンブリが設けられているスライドレール機構と、
第1の端部が前記スライド部材に接続され、第2の端部が前記回転軸アセンブリに巻設されているフレキシブルディスプレイスクリーンと、を含む。
【0015】
一部の可能な実施形態において、前記回転軸アセンブリは、
前記ブラケットの前記スライドレールアセンブリから離れた側に設けられる回転軸ホルダーと、
前記回転軸ホルダーに挿設される回転軸と、
前記回転軸に嵌設され、前記フレキシブルディスプレイスクリーンの第2の端部が巻設されている回転ホイールと、を含む。
【0016】
第3の態様において、本開示の実施例は電子機器を提供し、当該電子機器は、
第1のハウジングと、前記第1の方向に沿って前記第1のハウジングにスライド可能に設けられる第2のハウジングとを含み、前記第1のハウジングと前記第2のハウジングとが取り囲んで開口部を有する収容構造を形成するハウジングと、
前記収容構造内に設けられる第2の態様の実施例に記載の伸縮式スクリーン構造であって、前記回転軸アセンブリが前記第2のハウジングに近い側に位置し、前記フレキシブルディスプレイスクリーンの第1の端部が前記ハウジングの底部に近い側に位置し、前記フレキシブルディスプレイスクリーンの第2の端部が、前記開口部を覆うように前記第1のハウジングに接続される伸縮式スクリーン構造と、
前記収容構造内に設けられ、前記スライドレール機構を駆動して前記第1の方向に沿って移動させるように前記スライドレール機構に接続される駆動アセンブリと、を含み、
前記スライドレール機構が前記駆動アセンブリによって駆動されて前記第1の方向に沿って移動することに連動されて、前記第2のハウジング、前記スライドレールアセンブリ、前記フレキシブルディスプレイスクリーンの第1の端部及び前記スライド部材が前記第1のハウジングに対して前記第1の方向に沿って移動することで、前記フレキシブルディスプレイスクリーンが格納状態と展開状態との間で切り替わる。
【0017】
一部の可能な実施形態において、前記駆動アセンブリは、駆動モータと、前記駆動モータに接続されるスクリューロッドと、前記スクリューロッドに嵌着されるナットとを含み、前記スクリューロッドは前記第1の方向に沿って延設され、前記ナットは前記ブラケットに当接し、
前記スクリューロッドが前記駆動モータによって駆動されて回転することに連動されて、前記ナット及び前記ブラケットが前記第1の方向に沿って移動し、それにより、前記スライドレール機構が連動されて前記第1の方向に沿って移動する。
【発明の効果】
【0018】
本開示にて提供されるスライドレール機構は、スライド部材がガイドレールに対して第1の方向に沿って移動することで、伸縮式スクリーン構造のフレキシブルディスプレイスクリーンが連動されて共に移動することができ、それによりフレキシブルディスプレイスクリーンの展開と格納が実現できる。スライド部材に連動されて弾性アセンブリの第1の弾性部材及び第2の弾性部材が共に移動することで、弾性アセンブリに対して引張又は押圧の役割を果たし、フレキシブルディスプレイスクリーンに対して予備引張力を生じさせることができ、フレキシブルディスプレイスクリーンは展開されたとき、より平坦になり、機械全体がスライドアウトするとき、スクリーンに膨らみ、膨張及び歪み等があるように見えるという問題の発生を防止する。
【0019】
上記の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的且つ説明的なものにすぎず、本開示を限定することはできないことを理解されたい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成し、本開示に適合する実施例を示し、明細書とともに、本開示の原理を説明するために使用される。
【
図1】本開示の例示的な一実施例の伸縮式スクリーン構造の分解図である。
【
図2】本開示の例示的な一実施例のスライドレール構造の概略分解図である。
【
図3】本開示の例示的な一実施例のスライドレール構造の概略構造図である。
【
図5】
図4におけるA箇所の部分拡大概略図である。
【
図6】本開示の例示的な一実施例のフレキシブルディスプレイスクリーンが格納状態及び展開状態にあるときの電子機器の概略図である。
【
図7】本開示の例示的な一実施例のフレキシブルディスプレイスクリーンが格納状態及び展開状態にあるときの電子機器の概略図である。
【
図8】本開示の例示的な一実施例のフレキシブルディスプレイスクリーンが格納状態及び展開状態にあるときの電子機器の比較図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
ここで、例示的な実施例について詳細に説明し、その例示を図面に示す。以下の説明が図面に関連する場合、特に明記しない限り、異なる図面における同じ番号は、同じ又は類似の要素を示す。以下の例示的な実施例に記載の実施形態は、本開示と一致する全ての実施形態を代表するわけではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲で詳述されたような、本開示の一部の態様と一致する装置及び方法の例にすぎない。
【0022】
本開示で使用される用語は、特定の実施例を説明する目的のためのものにすぎず、本開示を限定することを意図していない。特に定義されない限り、本開示で使用される技術用語又は科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって理解される通常の意味である。本開示の明細書及び特許請求の範囲で使用される「第1」、「第2」及び類似の単語は、任意の順序、数量、又は重要性を意味せず、異なる組成部分を区別するために使用されるものに過ぎない。同様に、「1つ」又は「1」などの類似の単語は、数量の限定を意味するものではなく、少なくとも1つが存在することを意味する。「複数」又は「いくつか」とは、2つ以上を意味する。特に指示しない限り、「前部」、「後部」、「下部」及び/又は「上部」などの類似の用語は、単に説明を容易にするためのものであり、1つの位置又は1つの空間的な向きに限定されるものではない。「含む」又は「含有」などの類似の単語は、「含む」又は「含有」の前の素子又は物体が、「含む」又は「含有」の後の例挙された素子又は物体及び同等物を包含することを意味し、他の素子又は物体を除外しない。「接続」又は「接続」などの類似の単語は、物理的又は機械的接続に限定されず、直接的又は間接的を問わず、電気的接続を含み得る。
【0023】
本開示で使用される用語は、特定の実施例を記述する目的のためだけであり、本開示を限定することを意図していない。本開示及び添付の特許請求の範囲で使用される単数形「一種」、「前記」及び「当該」は、文脈が明らかに他の意味を示していない限り、複数形も含むことを意図している。本明細書で使用される用語「及び/又は」は、1つ又は列挙された複数の関連付けられた項目の任意の又は全ての可能な組み合わせを含むことを指すことも理解されたい。
【0024】
本開示は、スライドレール機構、伸縮式スクリーン構造及び電子機器を提供し、以下では、添付図面を参照しながら、本開示のスライドレール機構、伸縮式スクリーン構造及び電子機器について詳細に説明し、下記の実施例及び実施形態における特徴は、互いに矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。
【0025】
図1~
図3に示すように、本開示の実施例にて提供される伸縮式スクリーン構造に用いられるスライドレール機構は、ブラケットアセンブリ10と、スライドレールアセンブリ20とを含む。ブラケットアセンブリ10は、ブラケット11を含み、ブラケット11にはガイドレール24が複数設けられ、ガイドレール24は第1の方向X(
図3に示す垂直方向)に沿って延設される。スライドレールアセンブリ20は、伸縮式スクリーン構造のフレキシブルディスプレイスクリーン90を接続するためのスライド部材22と弾性アセンブリ230とを含む。弾性アセンブリ230は、少なくとも1つの第1の弾性部材231と、少なくとも1つの第2の弾性部材232とを含み、第1の弾性部材231の第1の端部2311はブラケット11に接続され、第1の弾性部材231の第2の端部2312はスライド部材22に接続され、少なくとも1つのガイドレール24には第2の弾性部材232が嵌設されている。スライド部材22は、前記第1の方向Xに沿って複数のガイドレール24にスライド可能に設けられ、スライド部材22がガイドレール24に沿ってスライドすると、第1の弾性部材231、第2の弾性部材232及びフレキシブルディスプレイスクリーン90が連動されて共に移動し、弾性アセンブリ230はスライド部材22の駆動下で引張又は圧縮されて変形し、それにより、フレキシブルディスプレイスクリーン90に対して予備引張力を生じさせる。スライド部材22は、
図3の矢印方向に、ガイドレール24に沿ってブラケット11に対してスライドし、弾性アセンブリ230の第1の弾性部材231及び第2の弾性部材232を押圧することにより、弾性アセンブリ230がフレキシブルディスプレイスクリーンに対して反対方向の引張力を生じさせ、フレキシブルディスプレイスクリーンは展開されたとき、平坦状態に維持されることは理解できる。
【0026】
上記の設置により、本開示にて提供されるスライドレール機構は、スライド部材22がガイドレール24に沿ってブラケット11に対して第1の方向Xに移動することに連動されて、伸縮式スクリーン構造のフレキシブルディスプレイスクリーン90が共に移動でき、それにより、フレキシブルディスプレイスクリーン90の展開と格納が実現できる。スライド部材22に連動されて弾性アセンブリ230の第1の弾性部材231及び第2の弾性部材232が共に移動することで、弾性アセンブリ230に対して引張又は押圧の役割を果たし、フレキシブルディスプレイスクリーン90に対して予備引張力を生じさせることができ、フレキシブルディスプレイスクリーン90は展開されたとき、より平坦になり、機械全体がスライドアウトするとき、スクリーンは膨らみ、膨張及び歪み等があるように見えるという問題の発生を防止する。
【0027】
図4及び
図5に示すように、一部の可能な実施形態において、ガイドレール24は、ガイド棒240を含み、ガイド棒240は、前記第1の方向Xに沿って延設され、ガイド棒240には第2の弾性部材232が嵌設されている、スライド部材22には、ガイド棒240の数に対応する複数のスライド溝220が設けられ、スライド溝220は、ガイド棒240に嵌設される。スライド部材22はスライド溝220を介してガイドレール24にスライド可能に設けられ、スライド部材22がガイドレール24に沿ってスライドすると、ガイド棒240に嵌設された第2の弾性部材232が連動されて移動して変形する。スライド溝220とガイド棒240との嵌着協働により、スライド部材22は、スライド方向を第1の方向Xであるガイドレール24の延在方向に規制してスライドすることで、スライド部材22がガイドレール24から脱離して移動することを防止できることは理解できる。選択可能に、ガイドレール24の数は偶数個であり、ブラケット11に対称に設けられる。第2の弾性部材232の数は、ガイドレール24の数と対応し、各ガイドレール24は、いずれも1つの第2の弾性部材232が嵌設されている。本実施例において、ガイドレール24の数は6組であり、ブラケット11に対称に設けられて、スライド部材22がスライド時により安定しているようにする。他の例において、ガイドレール24は他の数であってもよく、本開示はこれに対して限定しない。
【0028】
一部の可能な実施形態において、スライドレールアセンブリ20は、ブラケット11のブラケット11から離れた一端(
図3に示す上端)に設けられる少なくとも1つの位置制限ストッパ25をさらに含み、スライド部材22には、位置制限ストッパ25と当接協働する位置制限部221が設けられている。位置制限ストッパ25は、スライド部材22の位置制限部221と当接協働し、スライド部材22の開始位置を位置制限することができ、スライド部材22がガイドレール24から脱離することを防止することもできる。本実施例において、位置制限部221は、凹溝として理解してもよく、位置制限ストッパ25の数は2つであり、ブラケット11に対称に設けられ、位置制限部221の数は2つであり、位置制限ストッパ25に対応して設けられ、本開示ではこれに対して限定しない。
図3に示す例において、位置制限ストッパ25は、ブラケット11の上端に設けられ、スライド部材22の開始位置は、ブラケット11の上端に位置し、弾性アセンブリ230は、この状態で締付状態にあり、スライド部材22に弾性予備引張力を加え、それによりスライド部材22が当該開始位置に維持される。
【0029】
一部の可能な実施形態において、ガイド棒240にはプラスチック部材224が嵌設され、スライド溝220は、プラスチック部材224に嵌設される。プラスチック部材224は、スライド溝220とガイドレール24との摩擦力を減少させることができ、摩耗を減らしてスムーズなスライドを保証する。本実施例において、プラスチック部材224は、自己潤滑性のプラスチックであるPOM(Polyoxymethylene、ポリオキシメチレン)プラスチックを採用してもよい。スライド部材22のスライド溝220とプラスチック部材224とはインサート成形(insert-molding)プロセスによって一体に結合して1つの部品になることができ、スライド部材22がガイドレール24の延在方向、即ち第1の方向Xのみに沿ってスライドできることを保証し、スライド部材22の脱落を防止し、構造的安定性を向上させる。
【0030】
一部の可能な実施形態において、第1の弾性部材231は、弧状本体部233と、弧状本体部233の一端に接続される第1の接続部234と、弧状本体部233の他端に接続される第2の接続部235と、を含み、第1の接続部234はブラケット11に接続され、第2の接続部235はスライド部材22に接続される。スライド部材22がガイドレール24に沿ってスライドすると、第2の接続部235が連動されて移動することにより、第1の弾性部材231が変形し、それによりスライド部材及びフレキシブルディスプレイスクリーンに対して反対方向の弾性力を生じさせ、フレキシブルディスプレイスクリーンが展開されたとき、平坦に維持される。選択可能に、第1の弾性部材231及び第2の弾性部材232は、ばね、引張りばねなどの金属材質のばねであってもよく、組み立て時に予備引張力があるため、スライド部材22を開始位置に維持することができる。スライド部材22がガイドレール24に沿ってブラケット11に対してスライドすると、第1の弾性部材231の第2の接続部235及び第2の弾性部材232が連動されて移動することにより、第1の弾性部材231及び第2の弾性部材232が変形し、それによりスライド部材22に対して反対方向の弾性力を生じさせる。本実施例において、弧状本体部233はC字状を呈し、第1の弾性部材231がC字状ばねであってもよいことは理解できる。第1の弾性部材231の数は2つであり、ブラケット11とスライド部材22との間に対称に設けられる。第2の弾性部材232の数は複数であり、第2の弾性部材232の一部は2つの第1の弾性部材231の間に設けられ、他の一部の第2の弾性部材232は2つの第1の弾性部材231の外側に設けられる。2種類の弾性部材の混合使用及び間隔をあけた設置により、弾性アセンブリ230全体の弾性力を高めて、より大きな弾性力をフレキシブルディスプレイスクリーンに提供することができ、それにより、フレキシブルディスプレイスクリーンはより長い展開ストロークを有する。また、弾性力をほぼ一定に維持することができ、フレキシブルディスプレイスクリーンに対する引張力も比較的安定している。
【0031】
ブラケット11には、第1の方向Xに沿って設けられた、ガイドレール24を組み立てるためのガイド溝が設けられてもよい。組み立て時に、まず、第1の弾性部材231の第2の接続部235とスライド部材22とをかしめて一体にする。続いて、ガイドレール24のガイド棒240をブラケット11の下方の側面のガイド溝に沿って挿入してから、ガイドレール24のガイド棒240をスライド部材22のスライド溝220及び第2の弾性部材232に挿通し、ガイド棒240全体をブラケット11に入れた後、スポット溶接によりガイド棒240の末端をブラケット11に頑丈にしっかり固定する。最後に、第1の弾性部材231の第1の接続部234をブラケット11にかしめ固定すると、スライドレールアセンブリ20とブラケット11との組み立てが完了する。
【0032】
一部の可能な実施形態において、ブラケット11に、プレス加工金属板を採用してもよく、又は機器全体の空間レイアウトに応じて中空で軽量化の設計を採用してもよく、強度による影響が大きい位置を空間が増加するように調整しやすいため、空間の利用率がよりよく、機器全体の軽くて薄い効果を達成できる。フレキシブルディスプレイスクリーン90は、スライドレールアセンブリ20のスライド部材22に固定される。スライド部材22は、SUSステンレス板及びPOMプラスチックのコモンモード射出成形工程を用いる加工によって形成できる。ステンレス板は、本体として強度支持の役割を果たし、スライド溝はPOMプラスチックの射出によって形成でき、ガイドレール24と互いにスライドすることができ、摩擦力を低下させる。位置制限ストッパ25にプラスチック材質を採用してもよく、スライド部材22の開始位置を制限することができ、スライド部材22がガイドレール24から脱離することも防止できる。ガイドレール24は、ステンレスのプレス加工プロセスを用いる加工によって形成でき、スポット溶接によりブラケット11に固定される。スライド部材22上のスライド溝220と協働して、アンダーカット構造を形成し、スライド部材22が、スライド時にガイドレール24から脱離して移動することを防止する。スライド部材22の外部に露出した表面は、フレキシブルディスプレイスクリーン90に接着されて固定されることができる接着剤領域226として使用できる。ガイド棒240は、金属材質の円筒形棒であってもよい。
【0033】
図1を再び参照すると、本開示の実施例は、上記実施例に記載のスライドレール機構と、フレキシブルディスプレイスクリーン90とを含む伸縮式スクリーン構造を提供する。ブラケット11のスライドレールアセンブリ20から離れた側には前記第1の方向Xに垂直な軸方向を有する回転軸アセンブリ12が設けられている。フレキシブルディスプレイスクリーン90の第1の端部はスライド部材22に接続され、フレキシブルディスプレイスクリーン90の第2の端部は回転軸アセンブリ12に巻設されている。
【0034】
上記の設置により、スライド部材22がブラケット11に対して第1の方向Xに沿って移動することに連動されて、フレキシブルディスプレイスクリーン90が共に移動することができ、それにより、フレキシブルディスプレイスクリーン90の展開と格納が実現される。スライド部材22に連動されて弾性アセンブリ230が共に移動することにより、弾性アセンブリ230に対して引張役割を果たし、フレキシブルディスプレイスクリーン90に対して予備引張力を生じさせることができ、フレキシブルディスプレイスクリーン90は展開されたとき、より平坦になり、機械全体がスライドアウトするとき、スクリーンは膨らみ、膨張及び歪みがあるように見えるという問題の発生を防止する。
【0035】
一部の可能な実施形態では、回転軸アセンブリ12は、回転軸ホルダー121、回転軸122、及び回転ホイール123を含む。回転軸ホルダー121は、ブラケット11のスライドレールアセンブリ20から離れた側に設けられる。回転軸122は回転軸ホルダー121に挿設される。回転ホイール123は回転軸122に嵌設され、フレキシブルディスプレイスクリーン90の第2の端部は回転ホイール123に巻設されている。フレキシブルディスプレイスクリーン90がスライド部材22と共に移動すると、回転ホイール123が従動的に回転することにより、フレキシブルディスプレイスクリーン90の展開と格納がよりスムーズになる。
【0036】
本実施例において、フレキシブルディスプレイスクリーン90は、フレキシブルOLEDスクリーンと極薄ステンレスメッシュの層との貼り合わせにより形成され、大きな可撓性を有する。回転軸ホルダー121は、複数であってもよく、第1の方向Xに垂直な第2の方向に沿って間隔をあけて設けられる。回転ホイール123の数は複数であってもよく、隣接する2つの回転軸ホルダー121の間に1つの回転ホイールが取り付けられ、回転ホイールは、隣接する2つの回転軸ホルダー121の間の大きさに応じて、大回転ホイールと小回転ホイールに分けられ、適切な位置に取り付けることができる。エンジニアリングプラスチックPOMを用いて射出成形してもよく、中央に貫通穴があり、両端には、回転軸122に嵌設される軸受を収容できる溝があり、組み立てた後、軸受を介して回転軸122上で従動的に回転することができる。回転軸122は、断面がD字状のD字状軸を採用してもよく、主に、軸受の内輪を固定して、軸受の内輪と回転軸が回転することを防止する役割を果たす。ステンレス材質を採用して複数の回転軸ホルダー121に挿設してもよい。回転軸122の両端にはネジ山1220が設けられてもよく、ネジ126などの締結具で電子機器の中間フレームに固定されて回転軸を固定することができる。ネジ126に金属材質を採用してもよい。ネジは、雄ネジと雌ネジを含んでもよく、一端はスクリューロッドであり、ネジスペーサを挿通して回転軸に締め付けられて、ネジ126のガスケットと回転軸とを締め付ける。軸受の材質として、ステンレス鋼やセラミックスを採用してもよく、回転ホイール123に取り付けられ、各回転ホイール123の両端のそれぞれに軸受1230が1つ取り付けられるとともに、軸受スペーサが取り付けられる。軸受スペーサに金属材質を採用してもよい。回転ホイールを回転軸に取り付ける場合、各回転ホイールの両側はいずれも軸受スペーサが1つ配置され、回転軸122を軸受スペーサの内穴に挿通し、回転軸122の両端がネジ126で締め付けられた後、ネジスペーサは回転軸122に対して、軸受の内輪を固定して、軸受の内輪が軸受の外輪と共に回転することを防止し、かつ、軸受とブラケットを接地させる役割を有する。
【0037】
図6~
図8を参照すると、本開示の実施例にて提供される電子機器は、携帯電話、モバイル端末、タブレットコンピュータ、ノートパソコン、スクリーン付き携帯端末機器、車載表示機器なおであってもよい。電子機器は、ハウジングと、上記実施例に記載の伸縮式スクリーン構造と、駆動アセンブリ990とを含む。
【0038】
ハウジングは第1のハウジング91と、前記第1の方向Xに沿って第1のハウジング91にスライド可能に設けられた第2のハウジング92とを含み、第1のハウジング91と第2のハウジング92とが取り囲んで開口部を有する収容構造991を形成する。伸縮式スクリーン構造は、収容構造991内に設けられ、回転軸アセンブリ12は、第2のハウジング92に近い側に位置し、フレキシブルディスプレイスクリーン90の第1の端部901は、前記ハウジングの底部に近い側に位置し、フレキシブルディスプレイスクリーン90の第2の端部902は、前記開口部を覆うように第1のハウジング91に接続される。駆動アセンブリ990は、収容構造991内に設けられ、駆動アセンブリ990は、前記スライドレール機構を駆動して前記第1の方向Xに沿って移動させるように前記スライドレール機構に接続される。選択可能に、第1のハウジング91には、支持板93が設けられてもよく、フレキシブルディスプレイスクリーン90の第2の端部が支持板93に接続され、支持板93は、フレキシブルディスプレイスクリーン90を支持保護する役割を果たすことができる。
【0039】
前記スライドレール機構が駆動アセンブリ990によって駆動されて前記第1の方向Xに沿って移動することに連動されて、第2のハウジング92、スライドレールアセンブリ20、フレキシブルディスプレイスクリーン90の第1の端部901及びスライド部材22が第1のハウジング91に対して前記第1の方向Xに沿って移動することにより、フレキシブルディスプレイスクリーン90が格納状態と展開状態との間で切り替わる。
【0040】
図6に示すように、スライド部材22は、弾性アセンブリ230の2種類の弾性部材の締付により、開始位置で弾性アセンブリ230の締付力を受け、かつ、位置制限ストッパ25の存在により、開始位置で静止状態に維持され、フレキシブルディスプレイスクリーン90は格納状態にある。
【0041】
駆動アセンブリ990は、動力源として機械全体の中間フレーム(つまりハウジング)に固定され、電子機器は、UIを介して命令を受信すると、スライドレール機構を駆動して第1の方向Xに沿って移動させる(
図7に示す左への移動)ように駆動アセンブリ990を制御して、スライドレール機構全体が第1のハウジング91に対して第1のハウジング91から離れる方向に沿ってスライドアウトする。この過程において、フレキシブルディスプレイスクリーン90の第1の端部はスライド部材22と一緒にスライドし、回転軸アセンブリの回転ホイールはフレキシブルディスプレイスクリーン90の力を受けて従動的に回転し、フレキシブルディスプレイスクリーン90の第2の端部が第1のハウジング91に接続されるため、スライドレール機構が徐々にスライドアウトするのに伴って、フレキシブルディスプレイスクリーン90が徐々に展開する効果を実現でき、
図7に示すとおりである。スライドレール機構がスライド中に、スライド部材22はフレキシブルディスプレイスクリーンによって引っ張られ、ブラケット11の一端から他端まで移動することができ、フレキシブルディスプレイスクリーン90の展開長さをさらに長くすることができる。そして、スライド中に、弾性アセンブリ230がスライド部材22によって引っ張られることにより、スライド部材22に対してスライド方向と反対方向の弾性引張力を生じさせ、フレキシブルディスプレイスクリーン90は常に当該反対方向の引張力を受け、これは、フレキシブルディスプレイスクリーン90を右に引っ張ることに相当し、引き伸ばされたフレキシブルディスプレイスクリーン90をより平坦にし、フレキシブルディスプレイスクリーン90の湾曲軌跡が設計意図に従って移動することを保証し、機械全体がスライドアウトするとき、スクリーンは膨らみ、膨張及び歪み等があるように見えるという問題の発生を防止する。
【0042】
全過程において、スライド部材22は、フレキシブルディスプレイスクリーン90の第2の端部によって引っ張られ、ブラケット11の一端から他端に移動できることは理解できる。スライド機構が第1のハウジング91に対してスライドアウトするストロークがSであり、スライド部材22がスライドしたストロークがSであると仮定すると、フレキシブルディスプレイスクリーン90の第1の端部がスライド機構につれて第1のハウジング91に対して移動した距離は2Sである。
【0043】
機械全体が外部命令を受信して後退する場合、駆動モータ130は反対方向への駆動を始め、スライドレール機構及びフレキシブルディスプレイスクリーン90を後退させて格納する。この過程において、ブラケット11及び固定座は、駆動アセンブリ990の駆動により反対方向に移動し、フレキシブルディスプレイスクリーン90及びスライド部材22は、弾性アセンブリ230の弾性力により徐々に後退し、スライド部材22は、弾性アセンブリ230の弾性力により開始位置に復帰し、それによりフレキシブルディスプレイスクリーン90が格納状態に戻る。従って、本開示のスライドレール機構を採用すると、フレキシブルディスプレイスクリーンが、機械全体のスライドアウト又は後退中にフレキシブルディスプレイスクリーンの外観の湾曲形状を円滑且つ効果的に保証することができ、そして、スクリーンのスライドアウト又は後退中に発生する摩擦力による電力損失を低く抑えることを保証し、操作性及び実装が容易な解決手段を有し、製品の信頼性を確保する。
【0044】
図6及び
図7に示すように、一部の可能な実施形態では、ブラケット11には伝動部材13が設けられている。駆動アセンブリ990は、駆動モータ130と、駆動モータ130に接続されるスクリューロッド14と、スクリューロッド14に嵌着されるナット15と、を含み、スクリューロッド14は前記第1の方向Xに沿って延設され、ナット15は伝動部材13に当接する。スクリューロッド14が駆動モータ130によって駆動されて回転することに連動されて、ナット15及び前記伝動部材13が前記第1の方向Xに沿って移動し、それにより、前記スライドレール機構が連動されて前記第1の方向Xに沿って移動する。なお、駆動アセンブリ990には、ラックアンドピニオン、ウォームギア等の構造を用いてもよい。
【0045】
当業者であれば、本明細書を検討し、本明細書に開示された出願を実践した後、本開示の他の実施形態を容易に想到できる。本開示は、本開示のいずれの変形、用途、又は適応的変化を包含することを意図し、これらの変形、用途、又は適応的変化は、本開示の一般的な原理に従い、本開示に開示されていない当技術分野における常識又は慣用技術的手段を含む。明細書及び実施例は、例示的なものにすぎないと見なされるべきであり、本開示の実際の範囲及び精神は以下の特許請求の範囲によって指摘される。
【0046】
本開示は、上記に説明し、図面に示した正確な構造に限定されず、その範囲から逸脱せず、様々な修正及び変更を行うことができることを理解されたい。本開示の範囲は、添付の特許請求の範囲のみにより限定される。