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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004847
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】絶縁型双方向変換器及びその制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/28 20060101AFI20230110BHJP
【FI】
H02M3/28 W
H02M3/28 Q
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022027992
(22)【出願日】2022-02-25
(31)【優先権主張番号】202110713267.5
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】515249628
【氏名又は名称】サングロー パワー サプライ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(72)【発明者】
【氏名】ジュアン ジアツァイ
(72)【発明者】
【氏名】シュー ジュン
(72)【発明者】
【氏名】ワン ハンユー
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA19
5H730AS08
5H730BB27
5H730BB61
5H730BB82
5H730BB98
5H730EE07
5H730FD51
5H730FG05
5H730FG12
(57)【要約】
【課題】新規な絶縁型双方向変換器とその制御方法を提供する。
【解決手段】変圧器モジュールの一次巻線又は二次巻線に直列接続された第1のインダクタと第1の電流センサーを並列接続する。第1の電流センサーにより第1のインダクタの電流を取得でき、それは対応する巻線の励磁インダクタの電流に比例するため、対応する回路におけるブリッジアームスイッチトランジスタのデューティ比の調整で当該電流を制御でき、対応する巻線の電流の電流直流成分を間接的に制御して変圧器モジュールの励磁インダクタの磁気バイアスを抑制し、変圧器モジュールの飽和を防止する。また、第1のブランチの電流は個別に設計でき、負荷電流成分を含まず、パワーループの直列接続されたデバイスを流れる負荷電流より小さいので損失を低減させ、第1のインダクタは個別に設計できるため、インダクタのサイズ、重量、コスト及び損失を低減できる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
変圧器モジュールと一次回路と二次回路とを含む絶縁型双方向変換器であって、
前記一次回路の直流側は、前記絶縁型双方向変換器の第1の側に接続され、
前記一次回路の交流側は、前記変圧器モジュールの一次巻線に接続され、
前記二次回路の交流側は、前記変圧器モジュールの二次巻線に接続され、
前記二次回路の直流側は、前記絶縁型双方向変換器の第2の側に接続され、
単相または少なくとも二相の前記一次巻線または前記二次巻線には、直列接続された第1のインダクタと第1の電流センサーとを含む第1のブランチが並列接続されることを特徴とする絶縁型双方向変換器。
【請求項2】
前記一次回路と前記二次回路がそれぞれ対応する単相回路である場合、前記一次巻線には前記第1のブランチが並列接続されるか、または、前記二次巻線には前記第1のブランチが並列接続され、
前記一次回路と前記二次回路がそれぞれ対応する三相回路である場合、三相の前記一次巻線または三相の前記二次巻線のそれぞれには、1つの対応する前記第1のブランチが並列接続され、或いは、二相の前記一次巻線または二相の前記二次巻線のそれぞれには、1つの対応する前記第1のブランチが並列接続されることを特徴とする請求項1に記載の絶縁型双方向変換器。
【請求項3】
前記絶縁型双方向変換器は、非対称の絶縁型双方向変換器であり、
前記一次回路及び前記二次回路において、ブロッキングコンデンサなしの対応する回路側には前記第1のブランチが設けられることを特徴とする請求項2に記載の絶縁型双方向変換器。
【請求項4】
前記第1のブランチに並列接続された対応する巻線の励磁インダクタが前記絶縁型双方向変換器の第1のインピーダンス整合インダクタとされる場合、前記第1のインダクタのインダクタンスと前記励磁インダクタのインダクタンスとの比は、所定値より大きいことを特徴とする請求項3に記載の絶縁型双方向変換器。
【請求項5】
前記第1のブランチに並列接続された対応する巻線の励磁インダクタのインダクタンスが前記第1のインダクタのインダクタンスより大きい場合、前記第1のインダクタは、前記絶縁型双方向変換器の第1のインピーダンス整合インダクタとされることを特徴とする請求項3に記載の絶縁型双方向変換器。
【請求項6】
前記一次回路及び前記二次回路において、ブロッキングコンデンサを有する対応する回路には、第2のインダクタが含まれた第2のブランチが設けられ、前記第2のインダクタは、前記絶縁型双方向変換器の第2のインピーダンス整合インダクタとされることを特徴とする請求項2から5の何れか1項に記載の絶縁型双方向変換器。
【請求項7】
前記一次回路と前記二次回路がそれぞれ対応する単相回路である場合、前記第2のブランチは、対応する回路における2つのブリッジアームの中点の間に接続され、
前記一次回路と前記二次回路がそれぞれ対応する三相回路である場合、対応する回路における各ブリッジアームの中点はそれぞれ1つの前記第2のブランチを介してスター接続されることを特徴とする請求項6に記載の絶縁型双方向変換器。
【請求項8】
前記第2のブランチはさらに、前記第2のインダクタに直列接続された第2の電流センサー及び/または制御可能なスイッチを含むことを特徴とする請求項6に記載の絶縁型双方向変換器。
【請求項9】
前記絶縁型双方向変換器は、共振トポロジであることを特徴とする請求項2から5の何れか1項に記載の絶縁型双方向変換器。
【請求項10】
請求項1から9の何れか1項に記載の絶縁型双方向変換器の制御方法であって、前記制御方法は、
前記絶縁型双方向変換器における第1の電流センサーによる検出電流に基づき、前記絶縁型双方向変換器における第1のインダクタでの電流直流成分が、第1の閾値より大きいかどうかを判定するステップと、
判定結果が「はい」の場合、前記絶縁型双方向変換器における対応する回路のブリッジアームスイッチトランジスタのデューティ比を調整することで、前記電流直流成分を第2の閾値以下に減少させるステップと、を含むことを特徴とする絶縁型双方向変換器の制御方法。
【請求項11】
前記絶縁型双方向変換器における第1の電流センサーによる検出電流に基づき、前記絶縁型双方向変換器における第1のインダクタでの電流直流成分が、第1の閾値より大きいかどうかを判定する前に、さらに、
前記絶縁型双方向変換器における、第1のブランチに接続されている対応する回路が、入力変換モジュールで動作するかどうかを判定するステップと、
判定結果が「はい」の場合、前記絶縁型双方向変換器における第1の電流センサーによる検出電流に基づき、前記絶縁型双方向変換器における第1のインダクタでの電流直流成分が第1の閾値より大きいかどうかを判定するステップを実行するステップと、を含むことを特徴とする請求項10に記載の絶縁型双方向変換器の制御方法。
【請求項12】
前記第1の閾値は、前記第2の閾値以上であることを特徴とする請求項10または11に記載の絶縁型双方向変換器の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パワーエレクトロニクスの技術分野に関し、特に、絶縁型双方向変換器及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新エネルギー応用の発展に伴い、電気エネルギーの双方向流通の需求はますます増えており、そのコア技術として、絶縁型双方向変換器に関連する研究はだんだん多くなっている。一般的に、様々なトポロジの絶縁型双方向変換器の回路において、ブロッキングコンデンサを配置することで、直流成分を抑制し、さらに、磁気バイアス及び磁気飽和の現象の発生を回避することがある。ただし、一部のトポロジは、ブロッキングコンデンサがないため、それらの高周波変圧器は、動作中に、磁気バイアス及び磁気飽和のリスクが存在する恐れがあり、磁気バイアスの問題は、回路の動作状態に不利な影響を及ぼし、例えば、ソフトスイッチの実現に影響を与えて、損失の増加を招致し、磁気飽和の問題は、システムを直接的に無効にさせる恐れがある。
【0003】
上記の問題を解決するために、従来技術には様々な解決案が存在し、全ては、パワーループにデバイスを直列接続することで、直流成分を抑制することであり、例えば、電流センサーを直列接続することで、サンプリングを行い、さらに、当該パワーループにおける電流を制御することで、電流直流成分に対する制御を実現し、磁気バイアスの問題を抑制し、または、パワーループにブロッキングコンデンサを直列接続し、ブロッキングコンデンサによって、電流直流成分を抑制し、磁気バイアス問題の発生を回避する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、パワーループにデバイスを直列接続する上記の解決案は、パワーループの電流が大きいため、直列接続されたデバイスは、必然的に追加の損失をもたらし、同時に、体積、重量及びコストを増加させ、応用にとって不利である。
【0005】
これに鑑みると、本発明は、損失を低減させ、体積、重量及びコストを減少させるために、絶縁型双方向変換器及びその制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の実施例は、以下の技術的解決策を提供する。
本発明の第1の態様は、変圧器モジュールと一次回路と二次回路とを含む絶縁型双方向変換器を提供し、
前記一次回路の直流側は、前記絶縁型双方向変換器の第1の側に接続され、
前記一次回路の交流側は、前記変圧器モジュールの一次巻線に接続され、
前記二次回路の交流側は、前記変圧器モジュールの二次巻線に接続され、
前記二次回路の直流側は、前記絶縁型双方向変換器の第2の側に接続され、
単相または少なくとも二相の前記一次巻線または前記二次巻線には、直列接続された第1のインダクタと第1の電流センサーとを含む第1のブランチが並列接続される。
【0007】
好ましくは、前記一次回路と前記二次回路がそれぞれ対応する単相回路である場合、前記一次巻線には前記第1のブランチが並列接続されるか、または、前記二次巻線には前記第1のブランチが並列接続され、
前記一次回路と前記二次回路がそれぞれ対応する三相回路である場合、三相の前記一次巻線または三相の前記二次巻線のそれぞれには、1つの対応する前記第1のブランチが並列接続され、或いは、二相の前記一次巻線または二相の前記二次巻線のそれぞれには、1つの対応する前記第1のブランチが並列接続される。
【0008】
好ましくは、前記絶縁型双方向変換器は、非対称の絶縁型双方向変換器であり、
前記一次回路及び前記二次回路において、ブロッキングコンデンサなしの対応する回路側には前記第1のブランチが設けられる。
【0009】
好ましくは、前記第1のブランチに並列接続された対応する巻線の励磁インダクタが前記絶縁型双方向変換器の第1のインピーダンス整合インダクタとされる場合、前記第1のインダクタのインダクタンスと前記励磁インダクタのインダクタンスとの比は、所定値より大きい。
【0010】
好ましくは、前記第1のブランチに並列接続された対応する巻線の励磁インダクタのインダクタンスが前記第1のインダクタのインダクタンスより大きい場合、前記第1のインダクタは、前記絶縁型双方向変換器の第1のインピーダンス整合インダクタとされる。
【0011】
好ましくは、前記一次回路及び前記二次回路において、ブロッキングコンデンサを有する対応する回路には、第2のインダクタが含まれた第2のブランチが設けられ、前記第2のインダクタは、前記絶縁型双方向変換器の第2のインピーダンス整合インダクタとされる。
【0012】
好ましくは、前記一次回路と前記二次回路がそれぞれ対応する単相回路である場合、前記第2のブランチは、対応する回路における2つのブリッジアームの中点の間に接続され、
前記一次回路と前記二次回路がそれぞれ対応する三相回路である場合、対応する回路における各ブリッジアームの中点はそれぞれ1つの前記第2のブランチを介してスター接続される。
【0013】
好ましくは、前記第2のブランチはさらに、前記第2のインダクタに直列接続された第2の電流センサー及び/または制御可能なスイッチを含む。
【0014】
好ましくは、前記絶縁型双方向変換器は、共振トポロジである。
【0015】
本発明の第2の態様は、絶縁型双方向変換器の制御方法をさらに提供し、前記絶縁型双方向変換器は、上記の第1の態様の任意の段落で説明されている絶縁型双方向変換器であり、前記制御方法は、
前記絶縁型双方向変換器における第1の電流センサーによる検出電流に基づき、前記絶縁型双方向変換器における第1のインダクタでの電流直流成分が、第1の閾値より大きいかどうかを判定するステップと、
判定結果が「はい」の場合、前記絶縁型双方向変換器における、対応する回路のブリッジアームスイッチトランジスタのデューティ比を調整することで、前記電流直流成分を第2の閾値以下に減少させるステップと、を含む。
【0016】
好ましくは、前記絶縁型双方向変換器における第1の電流センサーによる検出電流に基づき、前記絶縁型双方向変換器における第1のインダクタでの電流直流成分が、第1の閾値より大きいかどうかを判定する前に、さらに、
前記絶縁型双方向変換器における、第1のブランチに接続されている対応する回路は、入力変換モジュールで動作するかどうかを判定するステップと、
判定結果が「はい」の場合、前記絶縁型双方向変換器における第1の電流センサーによる検出電流に基づき、前記絶縁型双方向変換器における第1のインダクタでの電流直流成分が、第1の閾値より大きいかどうかを判定するステップを実行するステップと、を含む。
【0017】
好ましくは、前記第1の閾値は、前記第2の閾値以上である。
【0018】
本発明によって提供される絶縁型双方向変換器において、その変圧器モジュールにおける単相または少なくとも二相の一次巻線または二次巻線には、直列接続された第1のインダクタと第1の電流センサーを含む第1のブランチが並列接続される。当該第1の電流センサーによって、第1のインダクタにおける電流を取得することができ、当該電流は、対応する巻線の励磁インダクタの電流に比例するため、対応する回路におけるブリッジアームスイッチトランジスタのデューティ比を調整することで、当該電流を制御することができ、さらに、対応する巻線の電流における電流直流成分を間接的に制御して、変圧器モジュールの励磁インダクタの磁気バイアスを抑制し、変圧器モジュールの飽和のリスクを防止する。また、当該第1のブランチにおける電流は必要に応じて個別に設計でき、負荷電流成分を含まないため、従来技術におけるパワーループ内の直列接続デバイスを流れる負荷電流よりもはるかに小さいので、損失を大幅に低減させ、そして、当該第1のインダクタは、サンプリング精度、インダクタ損失などの需求に基づき、個別に設計できるため、インダクタのサイズ、重量、コスト及び損失を低減させることができる。
本発明の実施例または従来技術における技術的解決策をより明らかに説明するために、以下に、実施例または従来技術の説明に必要な図面を簡単に紹介し、明らかに、以下に説明する図面は本発明の実施例のみであり、当業者にとって、進歩性に値する労働をしない前提で、提供された図面に基づき、他の図面を取得することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】従来技術で提供されている従来の絶縁型双方向変換器の概略構成図である。
図2】従来技術で提供されている、磁気バイアス及び磁気飽和の問題を回避することができる絶縁型双方向変換器の概略構成図である。
図3】従来技術で提供されている、磁気バイアス及び磁気飽和の問題を回避することができる絶縁型双方向変換器の概略構成図である。
図4a図4aは本発明の実施例によって提供される絶縁型双方向変換器の2つの概略構成図である。
図4b図4bは本発明の実施例によって提供される絶縁型双方向変換器の2つの概略構成図である。
図5a図5aは本発明の実施例によって提供される絶縁型双方向変換器の別の2つの概略構成図である。
図5b図5bは本発明の実施例によって提供される絶縁型双方向変換器の別の2つの概略構成図である。
図6】本発明の実施例によって提供される絶縁型双方向変換器のさらに別の概略構成図である。
図7】本発明の実施例によって提供される絶縁型双方向変換器のさらに別の概略構成図である。
図8】本発明の実施例によって提供される絶縁型双方向変換器の制御方法のフロ一チヤ一卜である。
図9】本発明の実施例によって提供される絶縁型双方向変換器の制御方法の別のフロ一チヤ一卜である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下は本発明の実施例の図面を結合して、本発明の実施例における技術的解決策を明らか且つ完全に記載し、明らかに、ここに記載の実施例は全ての実施例ではなく、本発明の一部の実施例のみである。本発明の実施例に基づき、当業者は進歩性に値する労働をしない前提で、取得した他の全ての実施例はいずれも本発明の保護範囲に該当する。
【0021】
本出願において、「含む」「包含」という用語又はそれらの他の任意の変形は、非排他的包含を含むように意図され、それにより、一連の要素を含む過程、方法、品物又はデバイスはそれらの要素を含むだけでなく、さらに明確に列挙されていない他の要素を含み、或いは、さらにこのような過程、方法、品物又は設備に固有の要素を含む。これ以上限定しない限り、「○○を含む」という文で限定された要素は、当該要素を含む過程、方法、品物又は設備にはさらに他の同じ要素があることを排除しない。
【0022】
現在、様々なトポロジの絶縁型双方向変換器において、よく研究されているトポロジには、デュアルアクティブブリッジDAB、共振トポロジLLC、CLLC、L-LLCなどの構成があり、これらのトポロジはいずれもそれぞれのメリット及びデメリットを有し、一定の適用範囲が存在する。ただし、回路にはブロッキングコンデンサがない限り、その高周波変圧器が動作するときに、磁気バイアス及び磁気飽和のリスクが存在する恐れがあり、LLC回路を例とする。
【0023】
図1は、従来の単相LLC回路であり、変圧器の励磁インダクタLmは、個別に描画され、変換器が順方向に動作する場合、共振コンデンサは、ブロッキングコンデンサの効果を同時に有するため、変圧器の励磁インダクタLmには磁気バイアスの問題が存在しないことを保証することができ、しかしながら、当該回路が逆方向に動作する場合、励磁インダクタLmが直接的に右側の2つのブリッジアームの中点に並列接続されるため、磁気バイアス及び磁気飽和のリスクが存在する。
【0024】
図2は、図1にした技術的解決策の、逆方向に動作する場合に磁気バイアス及び磁気飽和が存在する恐れがあるという問題を解決する概略図であり、逆方向動作回路に電流センサーCT1を追加し、当該電流センサーCT1によって、逆方向動作電流をサンプリングし、右側のブリッジアームスイッチトランジスタのデューティ比を制御することで、磁気バイアスを抑制する機能を実現することができる。ただし、当該電流センサーCT1は、パワーループに直列接続され、損失が大きく、体積が大きく、重量が重く、コストが高いという欠点がある。
【0025】
図3は、図1にした技術的解決策の問題を解決するために、逆方向動作回路に1つのブロッキングコンデンサを直列接続することで、磁気バイアスの問題を抑制する概略図であり、パワーループに直列接続されるため、同様に、損失が大きく、体積が大きく、重量が重く、コストが高いという欠点もある。
【0026】
従って、本発明は、損失を低減させ、体積、重量及びコストを減少させる絶縁型双方向変換器を提供する。
【0027】
図4aから図5bを参照し、当該絶縁型双方向変換器は、変圧器モジュール(図4a及び図4bに示されるT、または、図5a及び図5bに示されるTa、Tb及びTcを含む)、一次回路101及び二次回路102を含む。
【0028】
一次回路101の直流側は、当該絶縁型双方向変換器の第1の側に接続され、一次回路101の交流側は、変圧器モジュールの一次巻線に接続される。
【0029】
二次回路102の交流側は、変圧器モジュールの二次巻線に接続され、二次回路102の直流側は、当該絶縁型双方向変換器の第2の側に接続される。
【0030】
当該絶縁型双方向変換器が順方向に動作する場合、その第1の側を入力端とし、第2の側を出力端とし、このとき、共振コンデンサは、ブロッキングコンデンサの効果を同時に有するため、変圧器モジュールの励磁インダクタLmには磁気バイアスの問題が存在しないことを保証することができる。
【0031】
当該絶縁型双方向変換器が逆方向に動作する場合、その第2の側を入力端とし、第1の側を出力端とし、このとき、その変圧器モジュールにおいて、単相または少なくとも二相の一次巻線(図4bに示す)または二次巻線(図4a、図5a及び図5bに示す)には、直列接続された第1のインダクタと第1の電流センサーを含む第1のブランチが並列接続される。
【0032】
具体的に、図4a及び図4bに示すように、当該変圧器モジュールは、単相変圧器Tを含むことができ、一次回路101と二次回路102がそれぞれ対応する単相回路である場合、一次巻線には当該第1のブランチ(図示せず)が並列接続されるか、または、二次巻線には当該第1のブランチ(図4a及び図4bを参照する)が並列接続され、2つの形態はどちらでもよく、具体的な応用環境に応じて決定すればよく、図4a及び図4bに示すように、当該第1のブランチは、直列接続された第1のインダクタLtと第1の電流センサーCT2を含む。
【0033】
ただし、図5a及び図5bに示すように、当該絶縁型双方向変換器が三相変換器である場合、その変圧器モジュールは、3つの変圧器Ta、Tb及びTc(図5a及び図5bに示す)を含んでもよいし、図5a及び図5bに示される状態と同等するように、複数の変圧器の直並列接続によって構成されてもよく、例えば、6つの変圧器は2つずつ直列接続または並列接続され、また、1つの三相変圧器モジュールであってもよく、ここで限定しく、具体的な応用の環境に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲内にある。この場合、一次回路101と二次回路102がそれぞれ対応する三相回路である場合、三相の一次巻線または三相の二次巻線のそれぞれ(図5aに示す)には1つの対応する第1のブランチが並列接続され、図5aに示すように、相aの第1のブランチは、直列接続された第1のインダクタLtaと第1の電流センサーCTa2を含み、相bの第1のブランチは、直列接続された第1のインダクタLtbと第1の電流センサーCTb2を含み、相cの第1のブランチは、直列接続された第1のインダクタLtcと第1の電流センサーCTc2を含む。または、二相の一次巻線または二相の二次巻線のそれぞれ(図5bに示す)には1つの対応する第1のブランチが並列接続さればよく、図5bに示すように、相aの第1のブランチは、直列接続された第1のインダクタLtaと第1の電流センサーCTa2とを含み、相bの第1のブランチは、直列接続された第1のインダクタLtbと第1の電流センサーCTb2とを含み、この場合、第3の相の電流は、別の二相電流から計算できるため、そのうちの二相電流を直接的にサンプリングし、第3の相の電流を計算して制御に使用することを選択することができる。
【0034】
図4aを例として、変圧器Tの巻線に1つの第1のインダクタLtを追加して並列接続し、同時に、第1の電流センサーCT2を介して第1のインダクタLtにおける電流を検出し、当該絶縁型双方向変換器が逆方向に動作する場合、二次回路102におけるブリッジアーム(即ち、図に示される右側のブリッジアーム)のスイッチトランジスタのデューティ比を制御することで、第1のインダクタLtの電流直流成分を減少させ、第1のインダクタLtと励磁インダクタLmとの並列接続の関係のため、両方を流れる電流は比例するので、第1のインダクタLtの電流直流成分を減少させると、変圧器Tの励磁インダクタLmの直流磁気バイアスの問題を間接的に制御することができる。
【0035】
図4aにおいて、当該第1のインダクタLtは右側のブリッジアームの中点に並列接続され、負荷電流を流れないため、当該技術的解決策は、図2及び図3に示される技術的解決策の、直列接続回路デバイスを追加することによる、損失が大きく、体積が大きく、重量が重く、コストが高いという欠点を解決した。
【0036】
図4aに示される技術的解決策において、第1のブランチを二次回路102の2つのブリッジアームの中点に並列接続して、上記の原理により、変圧器Tの励磁インダクタの磁気バイアスを抑制し、変圧器Tの飽和のリスクを防止することができる。同様に、図4bに示すように、当該第1のブランチは一次巻線に並列接続されてもよく、この場合、変圧器の両側の負荷電流は、比例しているため、二次回路102におけるブリッジアーム(即ち、図にされる右側のブリッジアーム)のスイッチトランジスタのデューティ比を制御する場合、第1の電流センサーCT2による検出電流によって、第1のインダクタLtにおける電流直流成分の減少を表現することもでき、さらに、変圧器Tの励磁インダクタLmの直流磁気バイアスの問題を間接的に制御することができる。
【0037】
本実施例によって提供される絶縁型双方向変換器において、当該第1の電流センサーによって、第1のインダクタにおける電流を取得することができ、当該電流は、対応する巻線の励磁インダクタの電流に比例するため、対応する回路におけるブリッジアームスイッチトランジスタのデューティ比を調整することで、当該電流を制御することができ、さらに、対応する巻線の電流における電流直流成分を間接的に制御して、変圧器モジュールの励磁インダクタの磁気バイアスを抑制し、変圧器モジュールの飽和のリスクを防止する。また、当該第1のブランチにおける電流は、必要に応じて、個別に設計でき、負荷電流成分を含まないため、従来技術におけるパワーループの直列接続デバイスを流れる負荷電流よりもはるかに小さいので、損失を大幅に低減させ、さらに、当該第1のインダクタLtは、サンプリングの精度、インダクタの損失などの要件に応じて、個別に設計できるため、インダクタのサイズ、重量、コスト及び損失を低減させることができる。
【0038】
なお、従来技術において、磁気バイアス及び磁気飽和の問題を解決するために、ラインインピーダンス及びスイッチトランジスタオン抵抗などによって上記の電流直流成分を減衰させるといういくつかの研究案をさらに有し、このような技術的解決策には、直流成分が大きく動的に変化する場合、効果的に抑制できないという問題があるため、無効のリスクが存在する。
【0039】
本実施例によって提供される絶縁型双方向変換器は、上記の原理により、磁気バイアス及び磁気飽和の問題を効果的に抑制することができ、直流成分が動的に変化する場合、抑制の効果を確保することもできる。
【0040】
実際の応用において、絶縁型双方向変換器は、対称の絶縁型双方向変換器及び非対称の絶縁型双方向変換器に分けられ、対称の絶縁型双方向変換器の場合、その一次回路101及び二次回路102には、同時にブロッキングコンデンサが存在するか、または同時にブロッキングコンデンサが存在しない。同時にブロッキングコンデンサが存在する場合、上記の磁気バイアス及び磁気飽和の問題が存在しなく、同時にブロッキングコンデンサが存在しない場合、制御が必要なため、そのパワーループには、直列接続された電流センサーが必然的に設けられたので、上記の並列接続された第1のブランチを配置することができ、無論、当該直列接続された電流センサーを利用して、上記の磁気バイアス及び磁気飽和の問題を回避してもよい。従って、本実施例によって提供される当該絶縁型双方向変換器は、好ましくは、非対称の絶縁型双方向変換器であり、例えば、デュアルアクティブブリッジDAB、共振トポロジLLC、CLLC、L-LLCなどの構成である。
【0041】
さらに、比例伝達プロセスにおける干渉及び誤差を回避するために、好ましくは、図4aに示される配置方式を採用し、即ち、一次回路101及び二次回路102において、ブロッキングコンデンサなしの対応する回路側には当該第1のブランチ(図4a、図5a及び図5bに示す)が設けられる。
【0042】
図4aを例として説明し、変圧器Tの励磁インダクタLmの両端に1つの第1のインダクタLtが並列接続され、当該第1のインダクタLtにおける電流は、変圧器Tの励磁インダクタLmにおける電流に比例するため、当該第1のインダクタLtにおける電流を制御することで、変圧器Tの励磁インダクタLmにおける電流を間接的に制御し、変圧器Tの励磁インダクタLmの磁気バイアスを抑制し、変圧器Tの飽和のリスクを防止する。
【0043】
また、実際の応用において、励磁インダクタLmが当該絶縁型双方向変換器の第1のインピーダンス整合インダクタとされる場合、第1のインダクタLtのインダクタンスは、励磁インダクタLmに近いと、元のパワーループに一定の影響を与え、そのインダクタンスが、当該励磁インダクタLmのインダクタンスよりもはるかに大きい場合、その影響が小さくなり、従って、実際の応用において、第1のインダクタLtのインダクタンスと励磁インダクタLmのインダクタンスとの比を所定値より大きく設定することができる。
【0044】
当該第1のインダクタLtのサイズに対する評価について、AP方法で計算することができ、関連する導出過程は以下のインダクタンスの計算式を参照する。
Ae:磁気コア断面積;L:インダクタンス;N:インダクタの巻数;B:コアにおける磁束密度;V:インダクタの両端の電圧;f:インダクタの動作周波数;Aw:コア巻線ウィンドウの面積;a:巻線パッケージのフィルファクタ;I:インダクタ電流;J:インダクタ電流密度。
【0045】
上記の式から分かるように、インダクタのサイズに密切に関連するAP値は、インダクタンスに反比例し、即ち、インダクタのサイズは、インダクタンスに反比例し、従って、応用の需求を満たした前提で、設計上、当該第1のインダクタLtのインダクタンスを増やすことで、当該第1のインダクタLtのサイズを小さくする。
【0046】
特に、ある応用シーンでは、当該第1のインダクタLtが存在するため、設計中に、励磁インダクタLmを意図的に増やし、即ち、励磁インダクタLmのインダクタンスを、第1のインダクタLtのインダクタンスより大きくして、当該第1のインダクタLtを当該絶縁型双方向変換器の第1のインピーダンス整合インダクタと利用することで、元の励磁インダクタLmのインピーダンス整合機能を実現する。即ち、ある応用シーンでは、当該第1のインダクタLtは、回路自体に必要なインピーダンス整合インダクタと多重化することができ、これにより、システムの体積及びコストをさらに減少させる。
【0047】
上記の実施例に基づいて、当該絶縁型双方向変換器の一次回路101及び二次回路102において、ブロッキングコンデンサを有する対応する回路には第2のブランチが設けられ、第2のブランチは、当該絶縁型双方向変換器の第2のインピーダンス整合インダクタとする第2のインダクタを含む。当該第2のインピーダンス整合インダクタのインダクタンスは、第1のインピーダンス整合インダクタと等しいか、または等しくなくてもよい。ここで限定していなく、具体的な応用の環境に応じて決定すればよく、いずれも本出願の保護範囲内にある。
【0048】
同様に、単相LLCの構成を例として、変圧器Tの巻線には1つの第1のインダクタLtが並列接続され、その電流を検出し、右側のブリッジアームスイッチトランジスタのデューティ比を制御することで、前記磁気バイアス及び磁気飽和の問題を回避することができる。
【0049】
図4aに基づいて、LLC回路の逆方向動作の調整能力を向上させるために、ブロッキングコンデンサを有する一次回路101において、2つのブリッジアーム(即ち、図に示される左側のブリッジアーム)の中点に第2のインダクタLpmが並列接続されると、図6に示される回路が形成される。
【0050】
なお、当該第2のインダクタLpmは順方向に動作する場合、同様に、磁気バイアスの問題が存在するが、当該第2のインダクタLpmには負荷電流が流れていなく、電流が小さいため、それに直列接続された第2の電流センサーCT3によって、その電流を直接的にサンプリングし、関連する制御抑制を実行することができる。
【0051】
図5a及び図5bは、三相変換器に必要な3つの第2のブランチを示し、相aの第2のブランチは、直列接続された第2のインダクタLpmaと2電流センサーCTa3を含み、相bの第2のブランチは、直列接続された第2のインダクタLpmbと第2の電流センサーCTb3を含み、相cの第2のブランチは、直列接続された第2のインダクタLpmcと第2の電流センサーCTc3を含む。
【0052】
相違点は、図6を参照し、その変圧器モジュールが単相変圧器である場合、その第2のブランチが、対応する回路における2つのブリッジアームの中点の間に接続されることである。図5a及び図5bを参照し、その一次回路101と二次回路102がそれぞれ対応する三相回路である場合、対応する回路における各ブリッジアームの中点はそれぞれ1つの第2のブランチを介してスター接続される。
【0053】
また、実際の応用において、図6に示す回路の性能をさらに向上させるために、一次回路101における2つのブリッジアームの中点に並列接続される第2のインダクタLpmを、直列接続される制御可能なスイッチに変更してもよく、図7に示すように、当該絶縁型双方向変換器は、順方向に動作する場合、当該制御可能なスイッチをオフにして、第2のインダクタLpmを回路から除去することができ、第2のインダクタLpmによる左側のブリッジアーム及びインダクタの還流損失を回避することができる。
【0054】
当該技術的解決策において、回路が順方向に動作する場合、左側のブリッジアームの中点に並列接続される第2のインダクタLpmは動作していないため、それに直列接続される第2の電流センサーCT3を除去することを選択できる(図7に示す)。無論、実際の応用において、当該第2の電流センサーCT3(図示せず)を保留してもよく、いずれも本出願の保護範囲内に該当する。三相変換器の状況は、これに類似するため、一々贅言したり示したりはしない。
【0055】
その他の構成及び原理は、上記の実施例と同じであるため、ここでは一々贅言していない。
【0056】
本発明の別の実施例は、絶縁型双方向変換器の制御方法をさらに提供し、その絶縁型双方向変換器は、上記の実施例のいずれかで説明された絶縁型双方向変換器であり、即ち、その高周波変圧器モジュールの巻線ポートには、第1のインダクタ及び第1の電流センサーを直列接続することで形成された第1のブランチが並列接続される。当該絶縁型双方向変換器の具体的な構成について、上記の実施例を参照すればよく、ここでは一々贅言していない。
【0057】
当該制御方法は、図8に示すように、具体的に以下のステップを含み、
S101:絶縁型双方向変換器における第1の電流センサーによる検出電流に基づき、絶縁型双方向変換器における第1のインダクタでの電流直流成分が、第1の閾値より大きいかどうかを判定する。
判定結果が「はい」の場合、ステップS102を実行する。
S102:絶縁型双方向変換器における対応する回路のブリッジアームスイッチトランジスタのデューティ比を調整することで、電流直流成分を第2の閾値以下に減少させる。
【0058】
当該第1の電流センサーによる検出電流によって、当該第1のインダクタの電流における電流直流成分を取得することができ、さらに、変圧器モジュールの励磁インダクタの電流直流成分を間接的に取得し、当該第1のインダクタの電流直流成分を制御することで、変圧器モジュールの励磁インダクタの電流直流成分を間接的に制御する。
【0059】
特に、非対称の絶縁型双方向変換器にブロッキングコンデンサがない場合、上記の技術的解決策によって、直流磁気バイアスの抑制を実現することができる。
【0060】
従来の技術的解決策は、いずれもパワーループには追加のデバイスが直列接続される必要があり、この技術的解決策で使用される第1のブランチは、主パワーループに並列接続されるため、サイズが小さく、重量が軽く、損失が小さく、コストが低いという利点を有する。
【0061】
実際の応用において、図4aを例として説明し、当該絶縁型双方向変換器が順方向に動作する場合、共振コンデンサがブロッキングコンデンサの効果を同時に有するため、変圧器の励磁インダクタLmには磁気バイアスの問題が存在しないことを保証できる。当該絶縁型双方向変換器が逆方向に動作する場合のみ、ブロッキングコンデンサがないため、磁気バイアス及び磁気飽和が発生するという問題が存在し、従って、当該制御方法は、図9に示すように、ステップS101を実行する前に、さらに以下のステップを含み、
S100:絶縁型双方向変換器における第1のブランチに接続されている対応する回路は、入力変換モジュールで動作するかどうかを判定する。
【0062】
図4aに示される接続方式の場合、その二次回路102が入力変換モジュールで動作しているかどうかを判定する。図4bに示される接続方式の場合、その一次回路101が入力変換モジュールで動作しているかどうかを判定する。
【0063】
判定結果が「はい」の場合、当該絶縁型双方向変換器は、逆方向動作状態にあり、ステップS101を実行できることを意味する。
【0064】
実際の応用において、当該第1の閾値を当該第2の閾値以上に設定することができる。当該第1の閾値が当該第2の閾値より大きい場合、ヒステリシス制御を実現して、デューティ比に対する反複調整動作を回避することができる。
【0065】
本明細書における各実施例は、漸進的に説明され、各実施例の間の同じまたは類似の部分について、互いに参照すればよく、各実施例はいずれも他の実施例との相違点を主に説明する。特に、システムまたはシステムの実施例については、基本的に方法の実施例に類似するため、記載は比較的簡単であり、関連する部分について、方法の実施例の説明の一部を参照すればよい。上記のシステム、及びシステムの実施例はただ例示的なものであり、別個の部材として説明されたユニットは、物理的に分離してもよいし、またはそうではなくてもよく、ユニットとして表示される部分は、物理ユニットであってもよいし、またはそうではなくてもよく、即ち、1つの場所に位置してもよいし、または複数のネットワークユニットに分散されていてもよい。実際の必要に応じて、そのうち一部または全てのモジュールを選択して、本実施例の技術的解決策の目的を実現することができる。当業者は、進歩性に値する労働をしない場合、理解し、実施することができる。
【0066】
当業者はさらに認識できるように、本明細書に開示された実施例に記載の各例示を結合したユニット及びアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェアまたは両方の組み合わせによって実現されてもよい。ハードウェアとソフトウェアの間の互換性を明らかに説明するために、上記の説明において、機能に従って、各例の構成及びステップを一般的に説明する。これらの機能がハードウェアで実行されるかそれともソフトウェアで実行されるかについて、技術的解決策の特定の応用及び設計上の制約条件によって決定される。当業者は、特定の応用ごとに異なる方法を利用して、説明された機能を実現することができるが、このような実現は、本発明の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0067】
開示された実施例に対する以上の説明について、本明細書における各実施例に記載された特徴を互いに置き換えまたは組み合わせることができ、その結果、当業者は、本発明を実施または使用することができる。これらの実施例に対する様々な補正は、当業者には明らかであり、本明細書で定義された一般的な原理は、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、他の実施例で実現することができる。従って、本発明は、本明細書に示されるこれらの実施例に限定されず、本明細書に開示された原理及び新規の特徴と一致する最も幅広い範囲に準拠する。
図1
図2
図3
図4a
図4b
図5a
図5b
図6
図7
図8
図9