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特開2023-48514自動ドア装置、自動ドア装置の設定方法、及び自動ドア装置の設定プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023048514
(43)【公開日】2023-04-07
(54)【発明の名称】自動ドア装置、自動ドア装置の設定方法、及び自動ドア装置の設定プログラム
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/73 20150101AFI20230331BHJP
【FI】
E05F15/73
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021157873
(22)【出願日】2021-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】503405689
【氏名又は名称】ナブテスコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】来海 大輔
【テーマコード(参考)】
2E052
【Fターム(参考)】
2E052AA02
2E052CA06
2E052EA02
2E052EB01
2E052EC04
2E052GA05
2E052GA10
2E052GB01
(57)【要約】
【課題】設定ミスを抑制することができる自動ドア装置、自動ドア装置の設定方法、及び自動ドア装置の設定プログラムを提供する。
【解決手段】自動ドア装置は、ドアと、ドアを駆動する第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40と、第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40を制御する制御部21と、ドアを移動させる方向又はドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を外部から取得する取得部22と、ドアが移動した方向を検出する第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aと、取得部22の開閉情報と第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aが検出した方向とに基づいてドアを開動作又は閉動作させるときの第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40の駆動方向を決定する決定部23と、駆動方向を制御部21の制御パラメータとして設定する設定部24と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアと、
前記ドアを駆動する駆動部と、
前記駆動部を制御する制御部と、
前記ドアを移動させる方向又は前記ドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を外部から取得する外部情報取得部と、
前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得部と、
前記外部情報取得部の情報と前記方向情報取得部が検出した方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記駆動方向を前記制御部の制御パラメータとして設定する設定部と、を備える
自動ドア装置。
【請求項2】
前記外部情報取得部は、前記ドアを移動させる方向が開方向か閉方向かを示す情報を取得し、
前記方向情報取得部は、前記ドアが移動したときの前記方向を検出し、
前記決定部は、前記外部情報取得部の情報と前記方向情報取得部が検出した方向とに基づいて前記駆動部の駆動方向を決定する
請求項1に記載の自動ドア装置。
【請求項3】
前記方向情報取得部は、前記ドアが移動したときの前記方向を検出し、
前記外部情報取得部は、前記ドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を取得し、
前記決定部は、前記外部情報取得部の情報と前記方向情報取得部が検出した前記方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定する
請求項1に記載の自動ドア装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記ドアを移動させるように前記駆動部を駆動させ、
前記外部情報取得部は、前記駆動により前記ドアが移動した方向を示す情報を取得し、
前記決定部は、前記外部情報取得部の情報と前記方向情報取得部が検出した前記方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定する
請求項1に記載の自動ドア装置。
【請求項5】
ドアと、
前記ドアを駆動する駆動部と、
前記駆動部を制御する制御部と、
前記ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報を外部から取得する位置情報取得部と、
前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得部と、
前記位置情報取得部の情報と、前記位置情報取得部が情報を取得した後に前記ドアが一方向に動くように前記制御部が前記駆動部を制御したときの前記方向情報取得部の情報とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記駆動方向を前記制御部の制御パラメータとして設定する設定部と、を備える
自動ドア装置。
【請求項6】
前記決定部は、さらに前記ドアが前記一方向と反対方向に動くように前記制御部が前記駆動部を制御したときの前記方向情報取得部の情報に基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定する
請求項5に記載の自動ドア装置。
【請求項7】
前記方向情報取得部は、前記ドアの移動方向をエンコーダによって取得する
請求項1~6のいずれか一項に記載の自動ドア装置。
【請求項8】
前記ドアは、2枚のドアからなり、戸先に合いじゃくり構造を有する開き戸であり、
前記駆動部は、前記2枚のドアのそれぞれに設けられ、
前記決定部は、前記2枚のドアのうち先に動いたドアを駆動する駆動部を、前記ドアを開動作又は閉動作させるときに先に駆動させる前記駆動部に決定し、
前記設定部は、前記決定部が決定した順を、前記駆動部を制御する順番として前記制御部の制御パラメータとして設定する
請求項1~7のいずれか一項に記載の自動ドア装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記2枚のドアの前記駆動部を時差制御する
請求項8に記載の自動ドア装置。
【請求項10】
2枚のドアからなり、戸先に合いじゃくり構造を有する開き戸と、
前記2枚のドアのそれぞれに設けられ、前記ドアを駆動する駆動部と、
前記駆動部を制御する制御部と、
前記ドアを移動させる方向又は前記ドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を外部から取得する外部情報取得部と、
前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得部と、
前記外部情報取得部の情報と前記方向情報取得部が検出した方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定し、前記2枚のドアのうち先に動いたドアを駆動する駆動部を、前記2枚のドアを開動作又は閉動作させるときに先に駆動させる前記駆動部に決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記駆動部の駆動方向と前記駆動部を駆動させる順番を前記制御部の制御パラメータとして設定する設定部と、を備える
自動ドア装置。
【請求項11】
2枚のドアからなり、戸先に合いじゃくり構造を有する開き戸と、
前記ドア毎に設けられ、前記ドアを駆動する駆動部と、
前記駆動部を制御する制御部と、
前記ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報を外部から取得する位置情報取得部と、
前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得部と、
前記位置情報取得部の情報と、前記位置情報取得部が情報を取得した後に前記ドアが一方向に動くように前記制御部が前記駆動部を制御したときの前記方向情報取得部の情報に基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定し、前記2枚のドアのうち先に動いたドアを駆動する駆動部を、前記2枚のドアを開動作又は閉動作させるときに先に駆動させる前記駆動部に決定する決定部と、
前記決定部が決定した前記駆動方向を前記制御部の制御パラメータとして設定する設定部と、を備える
自動ドア装置。
【請求項12】
ドアを移動させる方向又は前記ドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を外部から取得する外部情報取得ステップと、
前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得ステップと、
前記外部情報取得ステップにおいて取得した情報と前記方向情報取得ステップにおいて検出した方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記ドアを駆動する駆動部の駆動方向を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにおいて決定した前記駆動方向を前記駆動部を制御する制御部の制御パラメータとして設定する設定ステップと、を含む
自動ドア装置の設定方法。
【請求項13】
ドアを移動させる方向又は前記ドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を外部から取得する外部情報取得ステップと、
前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得ステップと、
前記外部情報取得ステップにおいて取得した情報と前記方向情報取得ステップにおいて検出した方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記ドアを駆動する駆動部の駆動方向を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにおいて決定した前記駆動方向を前記駆動部を制御する制御部の制御パラメータとして設定する設定ステップと、をコンピュータが実行する
自動ドア装置の設定プログラム。
【請求項14】
ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報を外部から取得する位置情報取得ステップと、
前記ドアを一方向に動くように制御する駆動ステップと、
前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップにおいて取得した情報と、前記方向情報取得ステップにおいて検出した方向に基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記ドアを駆動する駆動部の駆動方向を決定する決定ステップとし、
前記決定ステップにおいて決定した前記駆動方向を前記駆動部を制御する制御部の制御パラメータとして設定する設定ステップと、を含む
自動ドア装置の設定方法。
【請求項15】
ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報を外部から取得する位置情報取得ステップと、
前記ドアを一方向に動くように制御する駆動ステップと、
前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップにおいて取得した情報と、前記方向情報取得ステップにおいて検出した方向に基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記ドアを駆動する駆動部の駆動方向を決定する決定ステップと、
前記決定ステップにおいて決定した前記駆動方向を前記駆動部を制御する制御部の制御パラメータとして設定する設定ステップと、をコンピュータが実行する
自動ドア装置の設定プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動ドア装置、自動ドア装置の設定方法、及び自動ドア装置の設定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の自動ドア装置は、左右のドアの隙間を塞ぐ召合せ(合いじゃくり)付きの観音開き扉を備えている。この自動ドア装置は、召合せに合わせて閉扉の順位調整を行う閉扉順位調整装置を備えている。閉扉順位調整装置は、ドアを閉めるときに、召合せなしのドアが召合せ付のドアよりも先に閉じるようにスプリング等の機構を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平1-260188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載の自動ドア装置では、閉扉順位調整装置が設けられて閉扉の順位が決定されているので、召合せの配置に対応した機構をそれぞれ用意する必要がある。また、召合せと同様にドアの移動方向である勝手を設定することが求められている。そこで、自動ドア装置を建物等に設置した後に、制御によってドアの勝手を設定することが考えられるが、設定作業が煩雑であり、設定ミスを抑制することが求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する自動ドア装置は、ドアと、前記ドアを駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、前記ドアを移動させる方向又は前記ドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を外部から取得する外部情報取得部と、前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得部と、前記外部情報取得部の情報と前記方向情報取得部が検出した方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定する決定部と、前記決定部が決定した前記駆動方向を前記制御部の制御パラメータとして設定する設定部と、を備える。
【0006】
上記構成によれば、外部情報取得部の情報と方向情報取得部が検出した方向とに基づいて、ドアの勝手を自動ドア装置が自ら把握して勝手を決定することができる。よって、設定ミスを抑制することができる。
【0007】
上記自動ドア装置は、前記外部情報取得部は、前記ドアを移動させる方向が開方向か閉方向かを示す情報を取得し、前記方向情報取得部は、前記ドアが移動したときの前記方向を検出し、前記決定部は、前記外部情報取得部の情報と前記方向情報取得部が検出した方向とに基づいて前記駆動部の駆動方向を決定することが好ましい。
【0008】
上記自動ドア装置は、前記方向情報取得部は、前記ドアが移動したときの前記方向を検出し、前記外部情報取得部は、前記ドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を取得し、前記決定部は、前記外部情報取得部の情報と前記方向情報取得部が検出した前記方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定することが好ましい。
【0009】
上記自動ドア装置は、前記制御部は、前記ドアを移動させるように前記駆動部を駆動させ、前記外部情報取得部は、前記駆動により前記ドアが移動した方向を示す情報を取得し、前記決定部は、前記外部情報取得部の情報と前記方向情報取得部が検出した前記方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定することが好ましい。
【0010】
上記課題を解決する自動ドア装置は、ドアと、前記ドアを駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、前記ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報を外部から取得する位置情報取得部と、前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得部と、前記位置情報取得部の情報と、前記位置情報取得部が情報を取得した後に前記ドアが一方向に動くように前記制御部が前記駆動部を制御したときの前記方向情報取得部の情報とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定する決定部と、前記決定部が決定した前記駆動方向を前記制御部の制御パラメータとして設定する設定部と、を備える。
【0011】
上記構成によれば、ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報とドアを一方向に動くように制御部が駆動部を制御したときに検出した方向とに基づいて、ドアの勝手を自動ドア装置が自ら把握して勝手を決定することができる。よって、設定ミスを抑制することができる。
【0012】
上記自動ドア装置について、前記制御部は、さらに前記ドアが前記一方向と反対方向に動くように前記制御部が前記駆動部を制御したときの前記方向情報取得部の情報に基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定することが好ましい。
【0013】
上記自動ドア装置について、前記方向情報取得部は、前記ドアの移動方向をエンコーダによって取得することが好ましい。
上記自動ドア装置について、前記ドアは、2枚のドアからなり、戸先に合いじゃくり構造を有する開き戸であり、前記駆動部は、前記2枚のドアのそれぞれに設けられ、前記決定部は、前記2枚のドアのうち先に動いたドアを駆動する駆動部を、前記ドアを開動作又は閉動作させるときに先に駆動させる前記駆動部に決定し、前記設定部は、前記決定部が決定した順を、前記駆動部を制御する順番として前記制御部の制御パラメータとして設定することが好ましい。
【0014】
上記自動ドア装置について、前記制御部は、前記2枚のドアの前記駆動部を時差制御することが好ましい。
上記課題を解決する自動ドア装置は、2枚のドアからなり、戸先に合いじゃくり構造を有する開き戸と、前記2枚のドアのそれぞれに設けられ、前記ドアを駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、前記ドアを移動させる方向又は前記ドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を外部から取得する外部情報取得部と、前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得部と、前記外部情報取得部の情報と前記方向情報取得部が検出した方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定し、前記2枚のドアのうち先に動いたドアを駆動する駆動部を、前記2枚のドアを開動作又は閉動作させるときに先に駆動させる前記駆動部に決定する決定部と、前記決定部が決定した前記駆動部の駆動方向と前記駆動部を駆動させる順番を前記制御部の制御パラメータとして設定する設定部と、を備える。
【0015】
上記構成によれば、外部情報取得部の情報と方向情報取得部が検出した方向とに基づいて、2枚のドアの勝手を自動ドア装置が自ら把握して勝手を決定することができる。よって、設定ミスを抑制することができる。
【0016】
上記課題を解決する自動ドア装置は、2枚のドアからなり、戸先に合いじゃくり構造を有する開き戸と、前記ドア毎に設けられ、前記ドアを駆動する駆動部と、前記駆動部を制御する制御部と、前記ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報を外部から取得する位置情報取得部と、前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得部と、前記位置情報取得部の情報と、前記位置情報取得部が情報を取得した後に前記ドアが一方向に動くように前記制御部が前記駆動部を制御したときの前記方向情報取得部の情報に基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記駆動部の駆動方向を決定し、前記2枚のドアのうち先に動いたドアを駆動する駆動部を、前記2枚のドアを開動作又は閉動作させるときに先に駆動させる前記駆動部に決定する決定部と、前記決定部が決定した前記駆動方向を前記制御部の制御パラメータとして設定する設定部と、を備える。
【0017】
上記構成によれば、ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報と制御部が駆動部を制御したときの方向情報取得部の情報とに基づいて、ドアの勝手を自動ドア装置が自ら把握して勝手を決定することができる。よって、設定ミスを抑制することができる。
【0018】
上記課題を解決する自動ドア装置の設定方法は、ドアを移動させる方向又は前記ドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を外部から取得する外部情報取得ステップと、前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得ステップと、前記外部情報取得ステップにおいて取得した情報と前記方向情報取得ステップにおいて検出した方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記ドアを駆動する駆動部の駆動方向を決定する決定ステップと、前記決定ステップにおいて決定した前記駆動方向を前記駆動部を制御する制御部の制御パラメータとして設定する設定ステップと、を含む。
【0019】
上記方法によれば、外部情報取得ステップにおいて取得した情報と方向情報取得ステップにおいて検出した方向とに基づいて、ドアの勝手を自動ドア装置が自ら把握して勝手を決定することができる。よって、設定ミスを抑制することができる。
【0020】
上記課題を解決する自動ドア装置の設定プログラムは、ドアを移動させる方向又は前記ドアが移動した方向が開方向か閉方向かを示す情報を外部から取得する外部情報取得ステップと、前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得ステップと、前記外部情報取得ステップにおいて取得した情報と前記方向情報取得ステップにおいて検出した方向とに基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記ドアを駆動する駆動部の駆動方向を決定する決定ステップと、前記決定ステップにおいて決定した前記駆動方向を前記駆動部を制御する制御部の制御パラメータとして設定する設定ステップと、をコンピュータが実行する。
【0021】
上記プログラムによれば、外部情報取得ステップにおいて取得した情報と方向情報取得ステップにおいて検出した方向とに基づいて、ドアの勝手を自動ドア装置が自ら把握して勝手を決定することができる。よって、設定ミスを抑制することができる。
【0022】
上記課題を解決する自動ドア装置の設定方法は、ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報を外部から取得する位置情報取得ステップと、前記ドアを一方向に動くように制御する駆動ステップと、前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得ステップと、前記位置情報取得ステップにおいて取得した情報と、前記方向情報取得ステップにおいて検出した方向に基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記ドアを駆動する駆動部の駆動方向を決定する決定ステップとし、前記決定ステップにおいて決定した前記駆動方向を前記駆動部を制御する制御部の制御パラメータとして設定する設定ステップと、を含む。
【0023】
上記方法によれば、ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報とドアを一方向に動くように制御したときに検出した方向とに基づいて、ドアの勝手を自動ドア装置が自ら把握して勝手を決定することができる。よって、設定ミスを抑制することができる。
【0024】
上記課題を解決する自動ドア装置の設定プログラムは、ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報を外部から取得する位置情報取得ステップと、前記ドアを一方向に動くように制御する駆動ステップと、前記ドアが移動した方向を検出する方向情報取得ステップと、前記位置情報取得ステップにおいて取得した情報と、前記方向情報取得ステップにおいて検出した方向に基づいて前記ドアを開動作又は閉動作させるときの前記ドアを駆動する駆動部の駆動方向を決定する決定ステップと、前記決定ステップにおいて決定した前記駆動方向を前記駆動部を制御する制御部の制御パラメータとして設定する設定ステップと、をコンピュータが実行する。
【0025】
上記プログラムによれば、ドアが全開又は全閉の位置にあることを示す情報とドアを一方向に動くように制御したときに検出した方向とに基づいて、ドアの勝手を自動ドア装置が自ら把握して勝手を決定することができる。よって、設定ミスを抑制することができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、設定ミスを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】自動ドア装置の第1実施形態の概略構成を示す正面図。
図2】同実施形態の自動ドア装置の概略構成を示す平面図。
図3】同実施形態の自動ドア装置の戸先の合いじゃくり構造を示す平面図。
図4】同実施形態の自動ドア装置の電気的構成を示すブロック図。
図5】同実施形態の自動ドア装置の勝手手動設定処理のときの通信端末の画面を示す図。
図6】同実施形態の自動ドア装置の勝手手動設定処理のときの信端末の画面を示す図。
図7】同実施形態の自動ドア装置の合いじゃくり手動設定処理のときの通信端末の画面を示す図。
図8】同実施形態の自動ドア装置の勝手手動設定処理を示すフローチャート。
図9】同実施形態の自動ドア装置の合いじゃくり手動設定処理を示すフローチャート。
図10】自動ドア装置の第2実施形態の勝手・合いじゃくり自動設定処理のときの通信端末の画面を示す図。
図11】同実施形態の自動ドア装置の勝手・合いじゃくり自動設定処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第1実施形態)
以下、図1図9を参照して、自動ドア装置の第1実施形態について説明する。自動ドア装置は、両開き戸である。
【0029】
(自動ドア装置10)
図1及び図2に示すように、建物の開口1には、自動ドア装置10が設置されている。自動ドア装置10は、2枚の第1ドア11及び第2ドア12を備えている。第1ドア11は、図中左側に位置する。第1ドア11は、戸尻11B寄りに位置する回転軸PLを中心に回転する。第1ドア11は、ドアが奥に開く側から見て、左側に回転軸PLがある左勝手である。第2ドア12は、図中右側に位置する。第2ドア12は、戸尻12B寄りに位置する回転軸PRを中心に回転する。第2ドア12は、ドアが奥に開く側から見て、右側に回転軸PRがある右勝手である。開口1の第1ドア11及び第2ドア12の上部には、無目13が設けられている。開口1の上部である無目13の下面には、ドアが手前へ開くことを規制する戸当たり14が設けられている。無目13には、自動ドア装置10のドアエンジン及びドアコントローラが設置されている。
【0030】
図3に示すように、第1ドア11の戸先11Aと第2ドア12の戸先12Aとは、合いじゃくり構造を有する開き戸である。合いじゃくり構造は、互いの戸先の厚さの半分を切り欠き、重なる部分を作ることによって閉じたときに隙間ができることを防ぐ構造である。このため、自動ドア装置10は、開閉時の移動の順番が規定される。自動ドア装置10が開くときには第1ドア11が先に移動し、自動ドア装置10が閉じるときには第2ドア12が先に移動する必要がある。
【0031】
図4に示すように、自動ドア装置10は、自動ドア装置10を制御するドアコントローラ20を備えている。ドアコントローラ20は、コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って各種処理を実行する1つ以上のプロセッサとして構成し得る。ドアコントローラ20すなわちプロセッサにより実行される処理には、自動ドア装置10の設定方法が含まれる。自動ドア装置10の設定方法は、後述する駆動ステップと取得ステップと決定ステップとを含む。なお、ドアコントローラ20は、各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)等の1つ以上の専用のハードウェア回路、またはそれらの組み合わせを含む回路(circuitry)として構成してもよい。プロセッサは、CPU及び、RAM並びにROM等のメモリを含む。メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコードまたは指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用または専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。コンピュータ可読媒体に格納されたプログラムには自動ドア装置10の設定プログラムが含まれる。自動ドア装置10の設定プログラムは、駆動ステップと取得ステップと決定ステップとをコンピュータに実行させる。
【0032】
自動ドア装置10は、第1ドア11を駆動する第1ドアエンジン30と、第2ドア12を駆動する第2ドアエンジン40とを備えている。第1ドアエンジン30は、第1モータ31と、第1伝達機構32とを備えている。第1モータ31は、ドアコントローラ20に駆動制御される。第1伝達機構32は、第1モータ31の駆動力を第1ドア11に伝達する。第1モータ31には、回転を検出する第1エンコーダ31Aが設けられている。第1エンコーダ31Aは、回転の有無及び回転方向を含む検出結果をドアコントローラ20に出力する。第2ドアエンジン40は、第2モータ41と、第2伝達機構42とを備えている。第2モータ41は、ドアコントローラ20に駆動制御される。第2伝達機構42は、第2モータ41の駆動力を第2ドア12に伝達する。第2モータ41には、回転を検出する第2エンコーダ41Aが設けられている。第2エンコーダ41Aは、回転の有無及び回転方向を含む検出結果をドアコントローラ20に出力する。なお、第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40が駆動部に相当する。なお、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aが方向情報取得部に相当する。
【0033】
自動ドア装置10は、起動センサ25と、通信部26とを備えている。ドアコントローラ20は、起動センサ25と、通信部26と電気的に接続されている。起動センサ25は、自動ドア装置10の所定範囲において人や物を検知するセンサであって、人や物を検知するとドアコントローラ20に出力する。ドアコントローラ20は、起動センサ25が検知すると、第1ドア11及び第2ドア12を開動作させる。通信部26は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信によって通信端末50と通信を行い、情報を通信端末50からドアコントローラ20に入力したり、情報をドアコントローラ20から通信端末50に出力したりする。
【0034】
(通信端末50)
通信端末50は、スマートフォンやタブレット端末等であって、自動ドア装置10の設定を行うときに専用アプリを起動して作業者が操作する。通信端末50は、自動ドア装置10の第1ドア11及び第2ドア12の勝手や合いじゃくりを設定する際に操作される。通信端末50のアプリは、勝手や合いじゃくりを設定する際に設定モードに変更される。
【0035】
図5に示すように、通信端末50は、作業者が勝手を設定する「勝手手動設定モード」では、「スタートボタンを押して扉を開方向に動かしてください」の画像及び「スタート」ボタンを表示する。そして、作業者が「スタート」ボタンをタッチ操作すると、通信端末50は、開方向に動かす開情報信号をドアコントローラ20に出力する。
【0036】
図6に示すように、通信端末50は、作業者が勝手を設定する「勝手手動設定モード」では、「扉を動かす方向を選択して扉を動かしてください」の画像及び「開」ボタン及び「閉」ボタンを表示する。そして、作業者が「開」又は「閉」をタッチ操作すると、通信端末50は、選択された方向に動かす開情報信号又は閉情報信号をドアコントローラ20に出力する。
【0037】
図7に示すように、通信端末50は、作業者が合いじゃくりを設定する「合いじゃくり手動設定モード」では、「扉を全閉状態にしてからスタートボタンを押して扉を開いてください」の画像及び「スタート」ボタンを表示する。そして、作業者が「スタート」をタッチ操作すると、通信端末50は、開方向に動かす開情報信号をドアコントローラ20に出力する。
【0038】
(ドアコントローラ20)
ドアコントローラ20は、制御部21と、取得部22と、決定部23と、設定部24とを備えている。制御部21は、第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40を制御する。詳しくは、制御部21は、第1モータ31及び第2モータ41を駆動制御することで第1ドア11及び第2ドア12を開閉させる。取得部22は、第1ドア11及び第2ドア12が移動される方向を取得する。取得部22は、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから第1ドア11及び第2ドア12が動いたか否かを取得する。取得部22は、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから第1モータ31及び第2モータ41の回転方向を取得して、第1ドア11及び第2ドア12の移動方向を取得する。決定部23は、設定モードになったときに動作する。設定モードにおいて、決定部23は、取得部22が取得した第1ドア11及び第2ドア12が移動される方向の情報と取得部22が当該情報を取得した後に第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aが検出した方向とに基づいて第1ドア11及び第2ドア12を開動作又は閉動作させるときの第1モータ31及び第2モータ41の駆動方向(勝手)を決定する。設定部24は、決定部23が決定した駆動方向を制御部21の制御パラメータとして設定する。また、決定部23は、第1ドア11及び第2ドア12が全閉状態から先に動いたドアを開動作させるドアエンジンを、第1ドア11及び第2ドア12を開動作させるときに先に駆動させるドアエンジンに決定する(合いじゃくり)。設定部24は、決定部23が決定した順を、ドアエンジンを制御する順番として制御部21の制御パラメータとして設定する。設定部24は、設定が完了すると、通信端末50に設定完了信号を送信する。そして、制御部21は、第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40を時差制御する。すなわち、制御部21は、第1ドアエンジン30の駆動開始と第2ドアエンジン40の駆動開始をずらす。なお、取得部22は、外部情報取得部の機能を含む。
【0039】
(設定処理)
次に、図5図8を参照して、上記のように構成された自動ドア装置10による勝手及び合いじゃくりの設定処理について説明する。
【0040】
まず、図8に従って、手動による勝手の設定処理について説明する。
図8に示すように、自動ドア装置10は、通信端末50によって「勝手手動設定モード」に設定される(ステップS11)。すなわち、作業者が勝手を設定するときには、作業者が通信端末50を操作して、通信端末50を「勝手手動設定モード」に設定する。そして、通信端末50は、無線通信を介して自動ドア装置10の通信部26に「勝手手動設定モード」を送信する。ドアコントローラ20は、「勝手手動設定モード」を受信すると、「勝手手動設定モード」に設定される。
【0041】
続いて、図5に示すように、通信端末50の画面には、「スタートボタンを押して扉を開方向に動かしてください」の画像及び「スタート」ボタンが表示される。作業者は、「スタート」ボタンをタッチ操作して、第1ドア11及び第2ドア12を開方向に所定距離動かす。なお、第1ドア11及び第2ドア12は、全閉位置に限らず、全閉位置と全開位置との間の位置から動かしてもよい。通信端末50は、「スタート」ボタンがタッチ操作されると、開操作を示す開情報信号を通信部26に送信する。
【0042】
図2に示すように、作業者は、第1ドア11を開方向に移動する場合、左側に回転軸PLがある左勝手である第1ドア11を奥側、言い換えれば図中反時計回りに動かす。また、作業者は、第2ドア12を開方向に移動する場合、右側に回転軸PRがある右勝手である第2ドア12を奥側、言い換えれば図中時計回りに動かす。
【0043】
又は、図6に示すように、通信端末50の画面には、「扉を動かす方向を選択して扉を動かしてください」の画像及び「開」ボタン及び「閉」ボタンが表示される。作業者は、「開」ボタン又は「閉」ボタンをタッチ操作して、第1ドア11及び第2ドア12を選択した開方向又は閉方向に所定距離動かす。なお、第1ドア11及び第2ドア12は、全閉位置又は全開位置に限らず、全閉位置と全開位置との間の位置から動かしてもよい。通信端末50は、「開」ボタンがタッチ操作されると、選択された開操作を示す開情報信号を通信部26に送信する。通信端末50は、「閉」ボタンがタッチ操作されると、選択された閉操作を示す閉情報信号を通信部26に送信する。
【0044】
図2に示すように、作業者は、開方向の場合には、左側に回転軸PLがある左勝手である第1ドア11を奥側、言い換えれば図中反時計回りに動かす。また、作業者は、開方向の場合には、右側に回転軸PRがある右勝手である第2ドア12を奥側、言い換えれば図中時計回りに動かす。一方、作業者は、閉方向の場合には、左側に回転軸PLがある左勝手である第1ドア11を手前側、言い換えれば図中時計回りに動かす。また、作業者は、閉方向の場合には、右側に回転軸PRがある右勝手である第2ドア12を手前側、言い換えれば図中反時計回りに動かす。
【0045】
図8に示すように、自動ドア装置10は、作業者によって第1ドア11及び第2ドア12が開方向又は閉方向のどちらに移動されるのかを示す開閉情報を取得する(ステップS12)。すなわち、取得部22は、通信端末50から開情報信号を受信した場合には、第1ドア11及び第2ドア12が開方向に移動される開情報を取得する。そして、決定部23は、第1ドア11及び第2ドア12が開方向に動かされるとして処理する。一方、取得部22は、通信端末50から閉情報信号を受信した場合には、第1ドア11及び第2ドア12が閉方向に移動される閉情報を取得する。そして、決定部23は、第1ドア11及び第2ドア12が閉方向に動かされるとして処理する。なお、ステップS12が外部情報取得ステップに相当する。
【0046】
続いて、自動ドア装置10は、扉の移動があるか否かを判断する(ステップS13)。すなわち、取得部22は、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから第1モータ31及び第2モータ41の回転の有無を含む検出結果を取得して、回転がなければ扉の移動がないと判断すると(ステップS13:NO)、再度ステップS13に移行する。取得部22は、第1モータ31及び第2モータ41の回転があるまで待機する。なお、自動ドア装置10は、所定時間が経っても回転がない場合には、処理を終了する。
【0047】
一方、取得部22は、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから第1モータ31及び第2モータ41の回転の有無を含む検出結果を取得して、回転があれば扉の移動があると判断する(ステップS13:YES)。そして、自動ドア装置10は、扉の移動方向を取得する(ステップS14)。すなわち、取得部22は、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから第1モータ31及び第2モータ41の回転方向を含む検出結果を取得して、回転方向から扉の移動方向を取得する。なお、ステップS14が方向情報取得ステップに相当する。
【0048】
続いて、自動ドア装置10は、扉の勝手を決定する(ステップS15)。すなわち、決定部23は、取得部22が取得した開閉情報と取得部22が当該開閉情報を取得した後に第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aが検出した回転方向とに基づいて、第1ドア11及び第2ドア12を制御部21が開動作又は閉動作させるときの第1モータ31及び第2モータ41の駆動方向を決定する。第1ドア11は、開動作が行われるときに図2中において反時計回りに回転する。第2ドア12は、開動作が行われるときに図2中において時計回りに回転する。また、閉方向に操作した場合には、第1ドア11は、閉情報のときに図2中において時計回りに回転する。第2ドア12は、閉情報のときに図2中において反時計回りに回転する。よって、決定部23は、第1ドア11を左勝手に決定し、第2ドア12を右勝手に決定する。設定部24は、決定部23が決定した駆動方向を制御部21の制御パラメータとして設定する。設定部24は、通信端末50に設定完了信号を送信し、勝手の設定処理を終了する。通信端末50は、設定完了信号を受信すると、勝手の設定が完了したことを画面に表示する。なお、ステップS15が決定ステップ及び設定ステップに相当する。制御部21は、設定部24が設定した駆動方向に第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40を制御する。
【0049】
次に、図9に従って、手動による合いじゃくりの設定処理について説明する。
図9に示すように、自動ドア装置10は、通信端末50によって「合いじゃくり手動設定モード」に設定される(ステップS21)。すなわち、作業者が合いじゃくりを設定するときには、作業者が通信端末50を操作して、通信端末50を「合いじゃくり手動設定モード」に設定する。そして、通信端末50は、無線通信を介して自動ドア装置10の通信部26に「合いじゃくり手動設定モード」を送信する。ドアコントローラ20は、「合いじゃくり手動設定モード」を受信すると、「合いじゃくり手動設定モード」に設定される。
【0050】
続いて、図7に示すように、通信端末50の画面には、「扉を全閉状態にしてからスタートボタンを押して扉を開いてください」の画像及び「スタート」ボタンが表示される。作業者は、第1ドア11及び第2ドア12を全閉状態にしてから「スタート」ボタンをタッチ操作して、第1ドア11を開方向に動かした後、第2ドア12を開方向に動かす。通信端末50は、「スタート」ボタンがタッチ操作されると、開操作を示す開情報信号を通信部26に送信する。
【0051】
図9に示すように、自動ドア装置10は、開情報を取得する(ステップS22)。すなわち、取得部22は、通信端末50から開情報信号を受信した場合には、開情報を取得する。そして、決定部23は、第1ドア11及び第2ドア12の移動があったときは第1ドア11及び第2ドア12が開方向に動かされるとして処理する。なお、ステップS22が外部情報取得ステップに相当する。
【0052】
図2に示すように、作業者は、第1ドア11を開方向に移動する場合、左側に回転軸PLがある左勝手である第1ドア11を奥側、言い換えれば図中反時計回りに動かす。また、作業者は、第2ドア12を開方向に移動する場合、右側に回転軸PRがある右勝手である第2ドア12を奥側、言い換えれば図中時計回りに動かす。第1ドア11の戸先11A及び第2ドア12の戸先12Aは、合いじゃくり構造となっているので、第1ドア11を奥側に動かし始めてから第2ドア12を奥側に動かす。
【0053】
続いて、自動ドア装置10は、両扉の移動があるか否かを判断する(ステップS23)。すなわち、取得部22は、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから第1モータ31及び第2モータ41の回転の有無を含む検出結果を取得する。そして、取得部22は、第1モータ31及び第2モータ41の両方の回転がない又は一方だけの回転であれば両扉の移動がないと判断すると(ステップS23:NO)、ステップS23に移行する。取得部22は、第1モータ31及び第2モータ41の両方の回転があるまで待機する。なお、自動ドア装置10は、所定時間が経っても第1モータ31及び第2モータ41の両方の回転がない場合には、処理を終了する。
【0054】
一方、取得部22は、第1モータ31及び第2モータ41の両方の回転があれば両扉の移動があると判断する(ステップS23:YES)。そして、自動ドア装置10は、両扉の移動順番を取得する(ステップS24)。すなわち、取得部22は、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから第1モータ31及び第2モータ41の回転の有無を含む検出結果を取得して、回転が先に開始された順番から扉の移動順番を取得する。
【0055】
続いて、自動ドア装置10は、扉の合いじゃくりを決定する(ステップS25)。すなわち、決定部23は、取得部22が取得した開情報と第1ドア11及び第2ドア12が外力により動いたときの移動順番とに基づいて第1ドア11及び第2ドア12を開動作させるときの第1モータ31及び第2モータ41の駆動順番を決定する。また、決定部23は、第1ドア11及び第2ドア12が全閉状態から先に動いたドアを開動作させるドアエンジンを、第1ドア11及び第2ドア12を制御部21が開動作させるときに先に駆動させるドアエンジンに決定する。よって、決定部23は、第1ドアエンジン30の第1モータ31を先に駆動させるドアエンジンに決定する。設定部24は、決定部23が決定した順を、ドアエンジンを制御する順番として制御部21の制御パラメータとして設定する。設定部24は、通信端末50に設定完了信号を送信し、合いじゃくりの設定処理を終了する。通信端末50は、設定完了信号を受信すると、合いじゃくりの設定が完了したことを画面に表示する。制御部21は、決定部23が決定した順に第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40を制御する。すなわち、制御部21は、第1ドアエンジン30を先に駆動させる時差制御を行う。
【0056】
よって、勝手手動設定処理によって、自動ドア装置10の勝手を設定することができる。また、合いじゃくり手動設定処理によって、自動ドア装置10の合いじゃくりを設定することができる。作業者は、通信端末50の指示に従って第1ドア11及び第2ドア12を移動させるだけで、自動ドア装置10が自ら把握するので、設定ミスを抑制することができる。
【0057】
次に、第1実施形態の効果について説明する。
(1-1)取得部22の情報と第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aが検出した方向とに基づいて、第1ドア11及び第2ドア12の勝手を自動ドア装置10が自ら把握して勝手を決定することができる。よって、設定ミスを抑制することができる。
【0058】
(1-2)第1ドア11及び第2ドア12を移動させる前に第1ドア11及び第2ドア12移動させる方向を示す情報を取得して、第1モータ31及び第2モータ41の駆動方向を決定する。このため、第1モータ31及び第2モータ41の駆動方向を確実に設定することができる。
【0059】
(1-3)特別な機器を用いずに、第1ドア11及び第2ドア12が動いたか否か及び第1ドア11及び第2ドア12の移動の方向を取得部22が第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから取得することができる。
【0060】
(1-4)第1ドア11及び第2ドア12それぞれに第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40が設けられている。このため、第1ドア11及び第2ドア12のうち先に動いたドアを開動作させるドアエンジンを、ドアを開動作させるときに先に駆動させるドアエンジンに決定することができる。
【0061】
(1-5)第1ドア11及び第2ドア12の合いじゃくり構造に合わせて決定したドアエンジンを先に駆動させる時差制御を行うことで、合いじゃくり構造が接触することを抑制することができる。
【0062】
(第2実施形態)
以下、図10及び図11を参照して、自動ドア装置の第2実施形態について説明する。この実施形態の自動ドア装置は、自動ドア装置が自ら駆動して勝手と合いじゃくりとを設定する点が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0063】
図10に示すように、通信端末50は、勝手・合いじゃくりを設定する「勝手・合いじゃくり自動設定モード」では、「扉を全閉状態にしてからスタートボタンを押してください」の画像及び「スタート」ボタンを表示する。そして、作業者が「スタート」をタッチ操作すると、通信端末50は、全閉位置信号をドアコントローラ20に出力する。
【0064】
取得部22は、通信端末50から第1ドア11及び第2ドア12が所定の位置にあることを示す位置情報を取得する。所定の位置は、例えば全閉位置又は全開位置である。また、取得部22は、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから第1モータ31及び第2モータ41の負荷の有無を取得する。負荷の有無は、第1ドア11及び第2ドア12の移動が妨げられることで発生する負荷に相当する閾値によって判断される。なお、取得部22は、位置情報取得部の機能を含む。
【0065】
制御部21は、自動設定モードになり、取得部22が位置情報を取得すると、第1ドア11及び第2ドア12が第1方向に動くように第1モータ31及び第2モータ41を制御する。ここでは、図2に示す第1ドア11及び第2ドア12が手前側へ閉じる方向を第1方向とする。決定部23は、取得部22の位置情報と、取得部22が位置情報を取得した後に第1ドア11及び第2ドア12が第1方向に動くように制御部21が第1モータ31及び第2モータ41を制御したときの第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aの情報とに基づいて第1ドア11及び第2ドア12を開動作又は閉動作させるときの第1モータ31及び第2モータ41の駆動方向(勝手)を決定する。設定部24は、決定部23が決定した駆動方向を制御部21の制御パラメータとして設定する。更に、制御部21は、第1ドア11及び第2ドア12が第1方向と反対方向の第2方向に動くように制御部21が第1モータ31及び第2モータ41を制御する。ここでは、図2に示す第1ドア11及び第2ドア12が奥側へ開く方向を第2方向とする。決定部23は、このときの第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aの情報に基づいて第1ドア11及び第2ドア12を開動作又は閉動作させるときの第1モータ31及び第2モータ41の駆動方向(勝手)を決定する。設定部24は、決定部23が決定した駆動方向を制御部21の制御パラメータとして設定する。制御部21は、自動設定モードでは、低電圧で駆動し、トルクリミットを下げて負荷を検知すると駆動を停止させる。第1方向が一方向に相当する。なお、第1方向と第2方向との内容は逆でもよい。
【0066】
図3に示すように、第1ドア11は、奥側へ移動可能であって、手前側へは戸当たり14に妨げられて移動不可能である。第2ドア12は、奥側へは合いじゃくりによって第1ドア11に移動が妨げられる。このため、第2ドア12は、第1ドア11が奥側へ移動すれば移動可能であって、手前側へは戸当たり14に妨げられて移動不可能である。
【0067】
(設定処理)
次に、図10及び図11を参照して、上記のように構成された自動ドア装置10による勝手及び合いじゃくりの設定処理について説明する。
図11に示すように、自動ドア装置10は、通信端末50によって「勝手・合いじゃくり自動設定モード」に設定される(ステップS31)。すなわち、作業者が勝手及び合いじゃくりを設定するときには、作業者が通信端末50を操作して、通信端末50を「勝手・合いじゃくり自動設定モード」に設定する。そして、通信端末50は、無線通信を介して自動ドア装置10の通信部26に「勝手・合いじゃくり自動設定モード」を送信する。ドアコントローラ20は、「勝手・合いじゃくり自動設定モード」を受信すると、「勝手・合いじゃくり自動設定モード」に設定される。
【0068】
続いて、図10に示すように、通信端末50の画面には、「扉を全閉状態にしてからスタートボタンを押してください」の画像及び「スタート」ボタンが表示される。作業者は、第1ドア11及び第2ドア12を全閉状態に移動させて「スタート」ボタンをタッチ操作する。通信端末50は、「スタート」ボタンがタッチ操作されると、全閉位置信号を通信部26に送信する。
【0069】
図11に示すように、自動ドア装置10は、位置情報を取得する(ステップS32)。すなわち、取得部22は、通信端末50から通信部26を介して全閉位置信号を受信することで、所定の位置である全閉位置にあることを示す情報を取得する。なお、ステップS32が位置情報取得ステップに相当する。
【0070】
続いて、自動ドア装置10は、第1モータ31及び第2モータ41を第1方向に駆動する(ステップS33)。すなわち、制御部21は、第1ドア11及び第2ドア12が手前側へ閉じる方向に第1モータ31及び第2モータ41を駆動する。なお、ステップS33が駆動ステップに相当する。
【0071】
続いて、自動ドア装置10は、負荷があるか否かを判断する(ステップS34)。すなわち、取得部22は、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから第1モータ31及び第2モータ41の回転負荷を含む検出結果を取得して、第1ドア11及び第2ドア12の移動が妨げられることによる負荷が発生しているか否かを判断する。そして、取得部22は、第1ドア11及び第2ドア12の移動が妨げられることによる負荷が発生していないと判断した場合には(ステップS34:NO)、ステップS37に移行する。第1ドア11及び第2ドア12は第1方向へ移動不可能であるので、移動が妨げられることによる負荷が発生する。
【0072】
一方、取得部22は、第1ドア11及び第2ドア12の移動が妨げられることによる負荷が発生していると判断した場合には(ステップS34:YES)、制御部21が第1ドア11及び第2ドア12の駆動を停止して、ステップS35に移行する。そして、自動ドア装置10は、第1モータ31及び第2モータ41を第2方向に駆動する(ステップS35)。すなわち、制御部21は、第1ドア11及び第2ドア12が奥側へ開く方向に第1モータ31及び第2モータ41を駆動する。
【0073】
続いて、自動ドア装置10は、負荷があるか否かを判断する(ステップS36)。すなわち、取得部22は、第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから第1モータ31及び第2モータ41の回転負荷を含む検出結果を取得して、第1ドア11及び第2ドア12の移動が妨げられることによる負荷が発生しているか否かを判断する。そして、取得部22は、第1ドア11及び第2ドア12の移動が妨げられることによる負荷が発生していると判断した場合には(ステップS36:YES)、制御部21が第1ドア11及び第2ドア12の駆動を停止して、ステップS39に移行する。そして、自動ドア装置10は、エラーを出力する(ステップS39)。第1方向及び第2方向の両方向で負荷が発生しているということはすなわち、制御部21は、第1ドア11及び第2ドア12が第1方向及び第2方向のいずれにも第1モータ31及び第2モータ41を駆動することができない。自動ドア装置10の設置不良等のおそれがあるため、制御部21は、エラーを通信端末50に出力して、処理を終了する。通信端末50は、エラーを画面に表示して、確認を促す。
【0074】
一方、取得部22は、第1ドア11及び第2ドア12の移動が妨げられることによる負荷が発生していないと判断した場合には(ステップS36:NO)、ステップS37に移行する。第1ドア11は第2方向へ移動可能であるので、移動が妨げられることによる負荷が発生せず移動する。第2ドア12は第1ドア11が第2方向へ移動を開始するまでは移動が妨げられるので負荷が発生し、第1ドア11が移動を開始すると第2方向へ移動可能であるので、移動が妨げられることによる負荷が発生せず移動する。
【0075】
続いて、自動ドア装置10は、扉の合いじゃくりを決定する(ステップS37)。すなわち、決定部23は、第1ドア11及び第2ドア12が全閉状態から先に動いたドアを開動作させるドアエンジンを、第1ドア11及び第2ドア12を開動作させるときに先に駆動させるドアエンジンに決定する(合いじゃくり)。ここでは、第1ドア11が先に動くので、決定部23は、開動作させるときに第1ドア11を開動作させる第1ドアエンジン30を先に駆動させるドアエンジンに決定する。設定部24は、決定部23が決定した順を、ドアエンジンを制御する順番として制御部21の制御パラメータとして設定する。これにより、第1ドア11及び第2ドア12を開動作させるときには、第1ドアエンジン30を先に駆動させる。一方、第1ドア11及び第2ドア12を閉動作させるときには、制御部21は、決定部23が決定した順に第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40を制御する。すなわち、制御部21は、第2ドアエンジン40を先に駆動させる。
【0076】
続いて、自動ドア装置10は、扉の勝手を決定する(ステップS38)。すなわち、決定部23は、取得部22の位置情報と第1ドア11及び第2ドア12が第1方向及び第2方向に動いたか否かの結果とに基づいて第1ドア11及び第2ドア12を開動作させるときの第1モータ31及び第2モータ41の駆動方向(勝手)を決定する。第1ドア11及び第2ドア12は、全閉位置から第2方向に移動することができたので、第1方向を第1モータ31及び第2モータ41の駆動方向に決定する。よって、決定部23は、第1ドア11を左勝手に決定し、第2ドア12を右勝手に決定する。なお、ステップS38が決定ステップに相当する。制御部21は、決定部23が決定した駆動方向に第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40を制御する。
【0077】
そして、設定部24は、決定部23が決定した駆動方向及びドアエンジンを制御する順番を制御部21の制御パラメータとして設定する。設定部24は、通信端末50に設定完了信号を送信し、合いじゃくり及び勝手の設定処理を終了する。通信端末50は、設定完了信号を受信すると、合いじゃくり及び勝手の設定が完了したことを画面に表示する。
【0078】
よって、勝手・合いじゃくり自動設定処理によって、自動ドア装置10の勝手及び合いじゃくりを設定することができる。作業者は、通信端末50の指示に従って第1ドア11及び第2ドア12を全閉位置に移動させるだけで、自動ドア装置10が自ら把握するので、設定ミスを抑制することができる。
【0079】
次に、第2実施形態の効果について説明する。なお、第1実施形態の(1-3)~(1-5)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(2-1)第1ドア11及び第2ドア12が全開又は全閉の位置にあることを示す情報と第1ドア11及び第2ドア12を第1方向に動くように制御部21が第1モータ31及び第2モータ41を制御したときに検出した方向とに基づいて、第1ドア11及び第2ドア12の勝手を自動ドア装置10が自ら把握して勝手を決定することができる。よって、設定ミスを抑制することができる。
【0080】
(2-2)制御部21が第1ドア11及び第2ドア12を第1方向と反対方向の第2方向に動かせることで両方向を確認することで、勝手をより確実に決定することができる。
【0081】
(他の実施形態)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0082】
・上記各実施形態では、制御部21が2枚の第1ドア11及び第2ドア12の第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40を時差制御した。しかしながら、第1ドア11の戸先11A及び第2ドア12の戸先12Aが合いじゃくり構造でなければ、時差制御せず同時に駆動制御を開始してもよい。
【0083】
・上記各実施形態では、2枚の第1ドア11及び第2ドア12の合いじゃくりを決定した。しかしながら、第1ドア11の戸先11A及び第2ドア12の戸先12Aが合いじゃくり構造でなければ、合いじゃくりを決定せず、駆動制御してもよい。
【0084】
・上記各実施形態では、第1ドア11及び第2ドア12の移動及び移動方向を第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから取得した。しかしながら、第1ドア11及び第2ドア12の移動有無及び移動方向を、ドアから直接検知する検知部を設け、検知から取得してもよい。また、第1ドア11及び第2ドア12を撮影するカメラを設け、カメラの画像から第1ドア11及び第2ドア12の移動有無及び移動方向を取得してもよい。
【0085】
・上記第1実施形態では、通信端末50から開情報信号を受信して開情報を開閉情報として取得した。しかしながら、通信端末50から第1ドア11及び第2ドア12が全閉位置である全閉位置信号を受信して、全閉位置信号を開方向に動かす開閉情報として取得してもよい。
【0086】
・上記第1実施形態では、第1ドア11及び第2ドア12の両方を作業者が移動させた。しかしながら、第1ドア11及び第2ドア12のうち先に移動するドアのみ作業者が移動させて、移動したドアを合いじゃくりにおいて先に移動させるドアと決定してもよい。
【0087】
・上記第2実施形態では、自動設定モードにおいて、通信端末50の「スタート」ボタンが操作されると、通信端末50が全閉位置信号をドアコントローラ20に出力した。しかしながら、通信端末50が設定開始信号をドアコントローラ20に出力して、取得部22は第1ドア11及び第2ドア12の位置を第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aから取得してもよい。
【0088】
・上記第2実施形態では、第1ドア11及び第2ドア12を第1方向に動かして移動しないときに第2方向に動かした。しかしながら、第1ドア11及び第2ドア12が第1方向に動かないと判断したときは、第2方向を第1ドア11及び第2ドア12を開動作させるときの第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40の駆動方向に決定してもよい。
【0089】
・上記第1実施形態では、取得部22の情報と、取得部22が情報を取得した後に第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aが検出した方向とに基づいて決定部23が第1モータ31及び第2モータ41の駆動方向を決定した。しかしながら、取得部22の情報と、取得部22が情報を取得する前に第1エンコーダ31A及び第2エンコーダ41Aが検出した方向とに基づいて第1ドア11及び第2ドア12を開動作又は閉動作させるときの第1モータ31及び第2モータ41の駆動方向を決定してもよい。すなわち、図8のステップS12の「開閉情報を取得」をステップS14の「移動方向を取得」の後に行う。このような構成によれば、ドアを移動させてからそのドアが移動した方向に対して勝手を設定することができる。
【0090】
・第1ドア11及び第2ドア12を開動作又は閉動作させた後に取得部22が情報を取得する場合には、第1モータ31及び第2モータ41によって第1ドア11及び第2ドア12を駆動させてもよい。特に、第1モータ31及び第2モータ41の駆動による第1ドア11及び第2ドア12の移動方向がわからないときに、とりあえず駆動部を駆動させて、ドアが移動した方向に対して勝手を設定することができる。なお、通信端末50を作業者が操作して第1モータ31及び第2モータ41を駆動してもよいし、制御部21が自ら第1モータ31及び第2モータ41を駆動してもよい。
【0091】
・上記各実施形態では、通信端末50は、タッチ操作によって操作されるタッチパネルの端末としたが、通信端末50の操作はタッチ操作に限らず、ボタン操作によって操作される機器でもよい。また、無線通信に限らず有線通信でもよい。
【0092】
・上記各実施形態では、2枚の第1ドア11及び第2ドア12を備える自動ドア装置10としたが、1枚のドアを備える自動ドア装置としてもよい。この場合、合いじゃくりの設定の必要はなく、勝手の設定のみ行う。
【0093】
・上記各実施形態では、第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40を無目13に設置した。しかしながら、第1ドアエンジン30及び第2ドアエンジン40を無目13ではなく、床2に埋め込んで設置してもよい。
【0094】
・上記各実施形態では、自動ドア装置10のドアを開き戸としたが、自動ドア装置のドアを引戸にしてもよい。引戸においてもドアをどちらの方向に移動させるか設定する必要があるため、各実施形態のように、ドアを手動又は自動にて移動させて、勝手を決定させる。
【0095】
・上記各実施形態において、複数の物体で構成されているものは、当該複数の物体を一体化してもよく、逆に一つの物体で構成されているものを複数の物体に分けることができる。一体化されているか否かにかかわらず、発明の目的を達成することができるように構成されていればよい。
【0096】
・上記各実施形態において、複数の機能が分散して設けられているものは、当該複数の機能の一部又は全部を集約して設けても良く、逆に複数の機能が集約して設けられているものを、当該複数の機能の一部又は全部が分散するように設けることができる。機能が集約されているか分散されているかにかかわらず、発明の目的を達成することができるように構成されていればよい。
【符号の説明】
【0097】
PL…左回転軸
PR…右回転軸
1…開口
2…床
10…自動ドア装置
11…第1ドア
11A…戸先
11B…戸尻
12…第2ドア
12A…戸先
12B…戸尻
13…無目
14…戸当たり
20…ドアコントローラ
21…制御部
22…取得部
23…決定部
24…設定部
25…起動センサ
26…通信部
30…第1ドアエンジン
31…第1モータ
31A…第1エンコーダ
32…第1伝達機構
40…第2ドアエンジン
41…第2モータ
41A…第2エンコーダ
42…第2伝達機構
50…通信端末
図1
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