(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023048552
(43)【公開日】2023-04-07
(54)【発明の名称】充填包装機
(51)【国際特許分類】
B65B 9/08 20120101AFI20230331BHJP
【FI】
B65B9/08
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021157937
(22)【出願日】2021-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】596092595
【氏名又は名称】三光機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100112955
【弁理士】
【氏名又は名称】丸島 敏一
(72)【発明者】
【氏名】大谷 洋司
【テーマコード(参考)】
3E050
【Fターム(参考)】
3E050AA02
3E050AB02
3E050AB08
3E050BA12
3E050CA01
3E050DB01
3E050DD03
3E050DE01
3E050DF01
3E050FA01
3E050GC02
(57)【要約】
【課題】縦型自動充填包装機において、複数個の錠剤をまとめて包装する際に横シールに皺が発生するのを防ぎ、製品の不良品率を下げる。
【解決手段】シーラーは、下方移送される包装フィルムに対して縦方向および横方向のシールを施して包装袋を形成する。充填ノズルは、複数の固形物を起立した姿勢で、包装袋の内側に投入して、充填する。整列ガイドロールは、シーラーにより横方向のシールが施される位置と充填ノズルの吐出口との間において、対向するロールによって包装袋を厚み方向に挟み込んで、包装袋の内側に投入された複数の固形物の姿勢を起立した状態に整列補正する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下方移送される包装フィルムに対して縦方向および横方向のシールを施して包装袋を形成するシーラーと、
複数の固形物を起立した姿勢で前記包装袋の内側に投入して充填する少なくとも1つの充填ノズルと、
前記シーラーにより前記横方向のシールが施される位置と前記充填ノズルの吐出口との間において、対向するロールによって前記包装袋を厚み方向に挟み込んで前記包装袋の内側に投入された前記複数の固形物の姿勢を起立した状態に整列補正する整列ガイドロールと
を具備する充填包装機。
【請求項2】
前記少なくとも1つの充填ノズルは、前記包装袋の内側において袋幅方向に並べて配置される第1および第2の充填ノズルを備える
請求項1記載の充填包装機。
【請求項3】
前記複数の固形物は、前記第1の充填ノズルから前記包装袋に充填される第1の厚みを備える第1の固形物と、前記第2の充填ノズルから前記包装袋に充填される前記第1の厚みよりも薄い第2の厚みを備える第2の固形物とを備え、
前記整列ガイドロールの前記対向するロールは、前記第1の充填ノズルの吐出口の下方の前記第1の固形物の投入対象範囲の部分において第1の直径を備え、前記第2の充填ノズルの吐出口の下方の前記第2の固形物の投入対象範囲の部分において前記第1の直径よりも大きい第2の直径を備える
請求項2記載の充填包装機。
【請求項4】
前記整列ガイドロールは、前記第1の直径をそれぞれ備える第1の対向するロールと、前記第2の直径をそれぞれ備える第2の対向するロールとを着脱可能に連結したものである
請求項3記載の充填包装機。
【請求項5】
前記整列ガイドロールは、前記第2の対向するロールに代えて、前記第2の直径とは異なる第3の直径をそれぞれ備える第3の対向するロールを着脱可能に連結したものである
請求項4記載の充填包装機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、充填包装機に関し、特に、固形物を包装袋に充填する縦型自動充填包装機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、錠剤やカプセル等の固形物を包装する場合、ブリスター包装で1粒ずつ包装する手法が一般的であった。近年では、サプリメントの分野で、服用1回分の単一種または複数種の錠剤を複数個まとめてフィルムで軟包装した製品が増えている。このようなフィルム包装を行うために、例えば縦型充填包装機に錠剤供給装置を接続する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。これにより、使用者が複数個の錠剤を選択したり数えたりといった煩雑な作業をすることなく、1度袋を開封するだけですぐ服用することが可能となる。このような袋は、他にも過剰摂取や誤った組み合わせの服用を防止するといった効果も備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このようなフィルム包装においてコストダウンを図る場合、充填量に対して袋をなるべく小さくしてフィルムコストを下げる手段が一般的である。縦型充填包装機において、前述の通り袋を小さくするためには、袋内の充填物と横シールの間の空きを可能な限り短くすることが必要となる。
【0005】
しかしながら、複数個の錠剤を袋内に落下充填させて包装した場合に、充填物と横シールの間の空きを短く設定するにつれて横シールに縦皺が発生し易くなり、製品の不良品率が上がっていくという問題がある。これは錠剤が意図しない様々な姿勢で充填されることにより、袋内に局部的に大きな膨らみが生じてしまうことがあり、この大きな膨らみによって横シール時にフィルムが充填室側に極端に引っ張られてしまい横シールに縦皺が生じてしまうことが原因として考えられる。同様に、袋内で錠剤が極端に偏った場合、袋の偏った位置によって袋が左右に振れるため、カット位置がずれてしまうという問題も生じ得る。また、稀に袋内で錠剤が縦方向に長く積み重なって充填されることもあるため、充填物と横シールの間の間隔(すなわち、袋長さ)をある程度余分に取らなければならないという問題もある。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みて生み出されたものであり、縦型自動充填包装機において、複数個の錠剤をまとめて包装する際に横シールに皺が発生するのを防ぎ、製品の不良品率を下げることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上述の問題点を解消するためになされたものであり、その第1の側面は、下方移送される包装フィルムに対して縦方向および横方向のシールを施して包装袋を形成するシーラーと、複数の固形物を起立した姿勢で上記包装袋の内側に投入して充填する少なくとも1つの充填ノズルと、上記シーラーにより上記横方向のシールが施される位置と上記充填ノズルの吐出口との間において、対向するロールによって上記包装袋を厚み方向に挟み込んで上記包装袋の内側に投入された上記複数の固形物の姿勢を起立した状態に整列補正する整列ガイドロールとを具備する充填包装機である。これにより、包装袋の内側に投入された複数の固形物の姿勢を起立した状態に整列補正するという作用をもたらす。
【0008】
また、この第1の側面において、上記少なくとも1つの充填ノズルは、上記包装袋の内側において袋幅方向に並べて配置される第1および第2の充填ノズルを備えるようにしてもよい。これにより、複数の固形物を包装袋に均等に充填するという作用をもたらす。
【0009】
また、この第1の側面において、上記複数の固形物は、上記第1の充填ノズルから上記包装袋に充填される第1の厚みを備える第1の固形物と、上記第2の充填ノズルから上記包装袋に充填される上記第1の厚みよりも薄い第2の厚みを備える第2の固形物とを備え、上記整列ガイドロールの上記対向するロールは、上記第1の充填ノズルの吐出口の下方の上記第1の固形物の投入対象範囲の部分において第1の直径を備え、上記第2の充填ノズルの吐出口の下方の上記第2の固形物の投入対象範囲の部分において上記第1の直径よりも大きい第2の直径を備えるようにしてもよい。これにより、それぞれの固形物の厚みに適した整列補正を行うという作用をもたらす。
【0010】
また、この第1の側面において、上記整列ガイドロールは、上記第1の直径をそれぞれ備える第1の対向するロールと、上記第2の直径をそれぞれ備える第2の対向するロールとを着脱可能に連結したものであってもよい。また、上記整列ガイドロールは、上記第2の対向するロールに代えて、上記第2の直径とは異なる第3の直径をそれぞれ備える第3の対向するロールを着脱可能に連結したものであってもよい。すなわち、第1の対向するロールに対して第2の対向するロールまたは第3の対向するロールの何れかを取り外し自在に連結してもよい。これにより、充填する固形物のそれぞれの厚みの相対関係に応じて適切な整列補正を行うという作用をもたらす。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、縦型自動充填包装機において、複数個の錠剤をまとめて包装する際に横シールに皺が発生するのを防ぎ、製品の不良品率を下げることができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明の実施の形態における縦型充填包装機1の外観例を示す正面図である。
【
図2】本発明の実施の形態における縦型充填包装機1の外観例を示す側面図である。
【
図3】包装袋における充填物の姿勢の例を示す図である。
【
図4】本発明の実施の形態におけるシール装置8の構造例を示す正面図である。
【
図5】本発明の実施の形態におけるシール装置8の構造例を示す側面図である。
【
図6】本発明の実施の形態における整列ガイドロール83による隙間調整の態様例を示す正面図である。
【
図7】本発明の第1の実施の形態における整列ガイドロール83の構造例を示す上面図である。
【
図8】本発明の第2の実施の形態における整列ガイドロール83'の構造例を示す側面図である。
【
図9】本発明の第2の実施の形態における整列ガイドロール83'のA矢視図である。
【
図10】本発明の第2の実施の形態における整列ガイドロール83'のB矢視図である。
【
図11】本発明の第2の実施の形態における整列ガイドロール83'の構造例を示す上面図である。
【
図12】本発明の第3の実施の形態の整列ガイドロールの一方において整列ガイド部88Aおよび88Bを取り外した状態を示す上面図である。
【
図13】本発明の第3の実施の形態における整列ガイドロールにおいて整列ガイド部88Aを取り付けた状態を示す上面図である。
【
図14】本発明の第3の実施の形態における整列ガイドロールにおいて整列ガイド部88Bを取り付けた状態を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
【0014】
<第1の実施の形態>
[縦型充填包装機]
図1は、本発明の実施の形態における縦型充填包装機1の外観例を示す正面図である。また、
図2は、本発明の実施の形態における縦型充填包装機1の外観例を示す側面図である。
【0015】
この縦型充填包装機1は、包材送り装置4と、充填物供給装置5と、シール装置8と、包装袋送り装置9と、カッター装置10とを備える。包材送り装置4は、包装袋となる包材(包装フィルム)を送り込む装置である。充填物供給装置5は、包装袋に充填物を所定のタイミングで供給する装置である。シール装置8は、包装フィルムに縦シールおよび横シールを施す装置である。包装袋送り装置9は、固形物が充填された包装袋を送り出す装置である。カッター装置10は、連続包装袋F5を個別の包装袋Pに切断する装置である。これら装置は、本体の基台2に固定される。
【0016】
ロール状の長尺な包装フィルムF1は、包材軸3に回転自在に固定されて、帯状の包装フィルムF2として引き出される。帯状の包装フィルムF2は、製袋ガイド7に沿って筒状に成形されて包装フィルムF3となる。包装フィルムF3は、シール装置8によって2方シールされて、有底となった包装フィルムF4となる。包装フィルムF4は、シール装置8によって横シールが施されて、3方シールされた密閉された連続包装袋F5となる。
【0017】
充填物供給装置5には充填シュート6が設けられ、この充填シュート6から包装袋に固形物が充填される。この充填シュート6の吐出口には、後述するように、少なくとも1つの充填ノズルが設けられる。
【0018】
充填シュート6によって充填される固形物は、自然接触により型崩れしない程度に硬質であり、形状として薄厚部分を備えることが想定される。典型的な具体例として、医薬品、サプリメント、洗剤等の錠剤やカプセルが想定される。ただし、各種一様な形状であれば、それ以外の固形物であってもよい。例えば、ラムネ等の錠菓、ナットやワッシャ等の機械部品、おはじき等のおもちゃ等であってもよい。
【0019】
なお、この実施の形態において想定する問題は、錠剤のような硬質な固形の充填で特に起こり得るものである。すなわち、液体や粉末や細かい顆粒などの流体の充填の場合は、横シール時に多少袋幅方向の充填物の膨らみ差があっても、充填物はある程度は流動するため、錠剤ほど大きな問題にはならないと考えられる。
【0020】
カッター装置10によって切断された個別の包装袋Pは、スベリ台11を介して搬送装置12に載せられて、縦型充填包装機1の外部に搬送される。
【0021】
なお、縦型充填包装機1の右下側には、縦型充填包装機1の各部の動作を制御する制御装置13が設けられる。この制御装置13には、縦型充填包装機1を操作するための制御パネルが設けられる。
【0022】
[充填物の姿勢]
図3は、包装袋における充填物の姿勢の例を示す図である。
【0023】
図3(a)は、包装袋内で錠剤が縦に起立していて、錠剤の薄厚方向と袋厚方向が一致している姿勢(姿勢a)を示している。
図3(b)は、包装袋内で錠剤が縦に起立していて、錠剤の薄厚方向と袋厚方向が一致していない(例えば、直交した)姿勢(姿勢b)を示している。
図3(c)は、袋内で錠剤が横倒しになっている姿勢(姿勢c)を示している。
図3(d)は、袋内で複数の錠剤が厚み方向に複数個重なっている姿勢(姿勢d)を示している。
【0024】
この中で、姿勢aが理想的な姿勢である。姿勢b乃至dの場合、包装袋内に局部的に大きな膨らみが発生して、これにより横シールに縦皺が生じるおそれがある。本発明の実施の形態では、充填される固形物の姿勢を整列補正するために、以下に説明する整列ガイドロールを設ける。
【0025】
[整列ガイドロール]
図4は、本発明の実施の形態におけるシール装置8の構造例を示す正面図である。
図5は、本発明の実施の形態におけるシール装置8の構造例を示す側面図である。
【0026】
このシール装置8では、製袋ガイド7に沿って筒状に成形された包装フィルムF3に対して、L型シーラー81によって縦シールおよび横シールの2方シールが施されて、有底となった包装フィルムF4が形成される。
【0027】
包装フィルムF4には充填シュート6の吐出口が挿入され、この吐出口から固形物Mが充填される。この例では、充填シュート6の吐出口に2つの充填ノズルが、包装フィルムF4の袋幅方向に並べて配置され、袋幅方向の異なる位置に固形物Mがそれぞれ充填される。そして、固形物Mが充填された包装フィルムF4に対して、L型シーラー81によってさらに横シールが施されて、3方シールされた密閉された連続包装袋F5が形成される。連続包装袋F5は、包装袋送り装置9によって下方に送り出される。
【0028】
L型シーラー81は、L型シーラー開閉アーム82によって開閉制御がされて、順次、包装フィルムF3に縦シールおよび横シールを施して包装フィルムF4を形成する。包装フィルムF4には充填シュート6の吐出口から固形物Mが充填されるが、その際、整列ガイドロール83が包装フィルムF4をその厚み方向に挟み込む。これにより、包装フィルムF4の内側に投入された固形物Mの姿勢が、起立した状態に整列補正される。すなわち、固形物Mの姿勢が上述の理想的な姿勢aとなる。
【0029】
整列ガイドロール83は、充填シュート6の吐出口から近い位置に配置される。例えば、吐出される固形物Mの直径の2乃至3倍程度であることが望ましい。これにより、充填シュート6の吐出口から整列ガイドロール83までの経路において固形物Mが倒れることを回避することができる。
【0030】
図6は、本発明の実施の形態における整列ガイドロール83による隙間調整の態様例を示す正面図である。
【0031】
整列ガイドロール83の対向するロールは、それぞれ支持部89によって支持されている。支持部89の水平方向の位置はロール間調整ツマミ84によって調整可能となっている。すなわち、整列ガイドロール83の対向するロール同士の間隔は、ロール間調整ツマミ84によって調整することができるようになっている。これにより、固形物Mの厚さWを考慮しながら、整列ガイドロール83の対向するロール同士の間隔を適切に調整することができる。
【0032】
図7は、本発明の第1の実施の形態における整列ガイドロール83の構造例を示す上面図である。
【0033】
この例では、充填シュート6の吐出口に2つの充填ノズルが設けられているため、包装フィルムF4の袋幅方向の異なる位置にそれぞれ固形物Mが充填される。この第1の実施の形態では、整列ガイドロール83の対向するロール同士の間隔は、包装フィルムF4の袋幅方向の全ての位置において等しい。したがって、複数の充填ノズルから吐出される固形物Mの厚みが互いに等しい場合に適した構造となっている。
【0034】
<第2の実施の形態>
上述の第1の実施の形態では、整列ガイドロール83の対向するロール同士の間隔が、包装フィルムF4の袋幅方向の全ての位置において等しいことを想定していた。これに対し、第2の実施の形態では、整列ガイドロールの対向するロール同士の間隔が部分的に異なるものを想定する。
【0035】
[整列ガイドロール]
図8は、本発明の第2の実施の形態における整列ガイドロール83'の構造例を示す側面図である。
図9は、本発明の第2の実施の形態における整列ガイドロール83'のA矢視図である。
図10は、本発明の第2の実施の形態における整列ガイドロール83'のB矢視図である。
【0036】
この第2の実施の形態では、2つの充填ノズルから厚みの異なる固形物M1およびM2が吐出されることを想定する。すなわち、吐出口85から厚みW1の固形物M1が吐出され、吐出口86から厚みW2の固形物M2が吐出される。固形物M2の厚みW2は、固形物M1の厚みW1よりも薄い。
【0037】
この第2の実施の形態の整列ガイドロール83'は、一方の充填ノズルの吐出口85の下方の固形物M1の投入対象範囲S1の部分87において、直径φD1を備える。また、この整列ガイドロール83'は、他方の充填ノズルの吐出口86の下方の固形物M2の投入対象範囲S2の部分88において、直径φD1よりも大きい直径φD2を備える。
【0038】
図11は、本発明の第2の実施の形態における整列ガイドロール83'の構造例を示す上面図である。
【0039】
この第2の実施の形態では、整列ガイドロール83'の対向するロール同士の間隔は、上述のように包装フィルムF4の袋幅方向において部分的に異なる。したがって、複数の充填ノズルから吐出される固形物M1およびM2の厚みが互いに異なる場合に適した構造となっている。
【0040】
<第3の実施の形態>
上述の第2の実施の形態では一体化した整列ガイドロール83'を想定したが、この第3の実施の形態では整列ガイドロールの一部が着脱可能な構造を想定する。
【0041】
[整列ガイドロール]
図12は、本発明の第3の実施の形態の整列ガイドロールの一方において整列ガイド部88Aおよび88Bを取り外した状態を示す上面図である。
図13は、本発明の第3の実施の形態における整列ガイドロールにおいて整列ガイド部88Aを取り付けた状態を示す上面図である。
図14は、本発明の第3の実施の形態における整列ガイドロールにおいて整列ガイド部88Bを取り付けた状態を示す上面図である。
【0042】
この第3の実施の形態の整列ガイドロールの一方は、整列ガイド部87Aに対して、整列ガイド部88Aまたは88Bの何れかを取り外し自在に連結したものである。整列ガイド部87Aは直径φD3のロールである。整列ガイド部88Aは直径φD4のロールである。整列ガイド部88Bは直径φD5のロールである。この例では、直径φD3よりも直径φD4の方が大きく、直径φD4よりも直径φD5の方がさらに大きい。
【0043】
整列ガイド部87Aに対して整列ガイド部88Aまたは88Bの何れかを選択的に取り付けることにより、複数の充填ノズルの吐出口毎に厚みの異なる固形物を吐出する際に、それぞれの厚みの相対関係に応じて適切な整列補正を行うことができる。例えば、
図13のように、厚みW3の固形物M3と厚みW4の固形物M4を充填する場合には、整列ガイド部87Aに整列ガイド部88Aを連結して使用することが望ましい。また、
図14のように、厚みW5の固形物M5と厚みW6の固形物M6を充填する場合には、整列ガイド部87Aに整列ガイド部88Bを連結して使用することが望ましい。
【0044】
このように、本発明の実施の形態によれば、包装袋の内側に錠剤を起立した姿勢で投入し、かつ、充填シュートの吐出口と横シールとの間に錠剤の厚みより少し大きい隙間の一対の整列ガイドロールを配置することにより、包装袋の内側の錠剤を起立した姿勢で保持しつつ包装を行うことが可能となる。これにより、包装袋の不均一な膨らみを抑えながら、皺の少ない高品質な包装を行うことができる。また、同一の包装袋への充填シュートの本数を複数列とすることにより、稀に生じる錠剤の高積みを無くすことができる。
【0045】
なお、ここでは3方シール包装による縦型充填包装機を例示したが、本発明は4方シール包装や縦ピロー包装を行う場合においても同様に適用し得る。
【0046】
なお、上述の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、実施の形態における事項と、特許請求の範囲における発明特定事項とはそれぞれ対応関係を有する。同様に、特許請求の範囲における発明特定事項と、これと同一名称を付した本発明の実施の形態における事項とはそれぞれ対応関係を有する。ただし、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において実施の形態に種々の変形を施すことにより具現化することができる。
【符号の説明】
【0047】
1 縦型充填包装機
2 基台
3 包材軸
4 包材送り装置
5 充填物供給装置
6 充填シュート
7 製袋ガイド
8 シール装置
9 包装袋送り装置
10 カッター装置
11 スベリ台
12 搬送装置
13 制御装置
81 L型シーラー
82 L型シーラー開閉アーム
83、83' 整列ガイドロール
84 ロール間調整ツマミ
85、86 吐出口
87、88 投入対象範囲の部分
87A、88A、88B 整列ガイド部
89 支持部
F1~F4 包装フィルム
F5 連続包装袋
M、M1~M6 固形物
P 包装袋