(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023048788
(43)【公開日】2023-04-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0251 20230101AFI20230331BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20230331BHJP
【FI】
G06Q30/02 398
G06Q30/06 300
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021158298
(22)【出願日】2021-09-28
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-03-01
(71)【出願人】
【識別番号】505300841
【氏名又は名称】株式会社ZOZO
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 朋哉
(72)【発明者】
【氏名】児玉 悠
(72)【発明者】
【氏名】日下部 泰信
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB08
5L049BB22
(57)【要約】
【課題】他サイトのデータを用いた処理において、データ量の効率化を図るとともに、個々のユーザに適した表示順を推定する精度の向上を促進させること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、取得部と、分類部と、決定部と、提供部とを備える。取得部は、第1電子商店街と第2電子商店街とで共通の識別情報を有するユーザのユーザ情報を取得する。分類部は、取得部により取得されたユーザ情報と、第1電子商店街のクラスタ情報とに基づいて、ユーザを分類する。決定部は、分類部により分類された分類結果と、ユーザ情報と、第2電子商店街でユーザが検索した検索情報とに基づいて、第2電子商店街でユーザに提供する商品一覧の表示順を決定する。提供部は、決定部により決定された表示順に基づいて、商品一覧を表示させるための情報を提供する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電子商店街と第2電子商店街とで共通の識別情報を有するユーザのユーザ情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得されたユーザ情報と、前記第1電子商店街のクラスタ情報とに基づいて、前記ユーザを分類する分類部と、
前記分類部により分類された分類結果と、前記ユーザ情報と、前記第2電子商店街で前記ユーザが検索した検索情報とに基づいて、前記第2電子商店街で前記ユーザに提供する商品一覧の表示順を決定する決定部と、
前記決定部により決定された表示順に基づいて、前記商品一覧を表示させるための情報を提供する提供部と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記分類結果と、前記検索情報と、前記ユーザ情報とに基づいて、前記表示順を決定するためのモデルを生成する生成部、を更に有し、
前記決定部は、
前記生成部により生成されたモデルを用いて、前記表示順を決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記生成部は、
前記第2電子商店街で提供される所定の商品に対する、前記ユーザに行わせたい目的行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させた前記モデルを生成する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記生成部は、
同一セッション内において、前記所定の商品のインプレッション後に、前記所定の商品に対する閲覧行動の前記コンバージョン率が高くなるほど、前記正解データとして学習させた前記モデルを生成する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記生成部は、
同一セッション内において、前記所定の商品のインプレッション後に、前記所定の商品をカートに追加する行動の前記コンバージョン率が高くなるほど、前記正解データとして学習させた前記モデルを生成する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記生成部は、
前記所定の商品のインプレッション後、所定の期間内に、前記所定の商品を購入する購買行動の前記コンバージョン率が高くなるほど、前記正解データとして学習させた前記モデルを生成する
ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記決定部は、
前記第2電子商店街で提供される複数の商品に対する前記コンバージョン率に基づいて、前記コンバージョン率が高い商品ほど上位に表示する前記表示順を決定する
ことを特徴とする請求項3~6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記識別情報と、前記第1電子商店街のクラスタ情報とを紐づけて記憶する記憶部を更に有する
ことを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
第1電子商店街と第2電子商店街とで共通の識別情報を有するユーザのユーザ情報を取得する取得工程と、
前記取得工程により取得されたユーザ情報と、前記第1電子商店街のクラスタ情報とに基づいて、前記ユーザを分類する分類工程と、
前記分類工程により分類された分類結果と、前記ユーザ情報と、前記第2電子商店街で前記ユーザが検索した検索情報とに基づいて、前記第2電子商店街で前記ユーザに提供する商品一覧の表示順を決定する決定工程と、
前記決定工程により決定された表示順に基づいて、前記商品一覧を表示させるための情報を提供する提供工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
第1電子商店街と第2電子商店街とで共通の識別情報を有するユーザのユーザ情報を取得する取得手順と、
前記取得手順により取得されたユーザ情報と、前記第1電子商店街のクラスタ情報とに基づいて、前記ユーザを分類する分類手順と、
前記分類手順により分類された分類結果と、前記ユーザ情報と、前記第2電子商店街で前記ユーザが検索した検索情報とに基づいて、前記第2電子商店街で前記ユーザに提供する商品一覧の表示順を決定する決定手順と、
前記決定手順により決定された表示順に基づいて、前記商品一覧を表示させるための情報を提供する提供手順と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザに対して各種サービスを提供し、かかるサービスの利用により得られるユーザ情報を解析することで、ユーザの特徴量を推定する技術が知られている。例えば、異なるサービスの個々の解析結果を統合して特徴量の推定に利用する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、他サイトのデータを用いた処理において、データ量の効率化を図るとともに、個々のユーザに適した表示順を推定する精度の向上を促進させるための更なる改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、他サイトのデータを用いた処理において、データ量の効率化を図るとともに、個々のユーザに適した表示順を推定する精度の向上を促進させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、第1電子商店街と第2電子商店街とで共通の識別情報を有するユーザのユーザ情報を取得する取得部と、前記取得部により取得されたユーザ情報と、前記第1電子商店街のクラスタ情報とに基づいて、前記ユーザを分類する分類部と、前記分類部により分類された分類結果と、前記ユーザ情報と、前記第2電子商店街で前記ユーザが検索した検索情報とに基づいて、前記第2電子商店街で前記ユーザに提供する商品一覧の表示順を決定する決定部と、前記決定部により決定された表示順に基づいて、前記商品一覧を表示させるための情報を提供する提供部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、他サイトのデータを用いた処理において、データ量の効率化を図るとともに、個々のユーザに適した表示順を推定する精度の向上を促進させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理の一例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る端末装置の構成例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、実施形態に係るユーザ情報記憶部の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、実施形態に係る商品情報記憶部の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係るクラスタ情報記憶部の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、実施形態に係る第1管理サーバの構成例を示す図である。
【
図9】
図9は、実施形態に係る第2管理サーバの構成例を示す図である。
【
図10】
図10は、実施形態に係る情報処理の一例を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、情報処理装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法及び情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1.情報処理システムの構成〕
図1に示す情報処理システム1について説明する。
図1に示すように、情報処理システム1は、端末装置10と、情報処理装置100と、第1管理サーバ200と、第2管理サーバ300とが含まれる。端末装置10と、情報処理装置100と、第1管理サーバ200と、第2管理サーバ300とは所定の通信網(ネットワークN)を介して、有線または無線により通信可能に接続される。
図1は、実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。なお、
図1に示した情報処理システム1には、複数台の端末装置10や、複数台の情報処理装置100や、複数台の第1管理サーバ200や、複数台の第2管理サーバ300が含まれてもよい。
【0011】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、実施形態における処理を実現可能であれば、どのような装置であってもよい。また、端末装置10は、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PCや、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA等の装置であってもよい。
図2に示す例においては、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。
【0012】
端末装置10は、例えば、スマートフォンやタブレット等のスマートデバイスであり、3G(Generation)やLTE(Long Term Evolution)等の無線通信網を介して任意のサーバ装置と通信を行うことができる携帯端末装置である。また、端末装置10は、液晶ディスプレイ等の画面であって、タッチパネルの機能を有する画面を有し、ユーザから指やスタイラス等によりタップ操作、スライド操作、スクロール操作等、コンテンツ等の表示データに対する各種の操作を受け付けてもよい。
【0013】
図2では、端末装置10はユーザU11によって利用される。また、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
【0014】
情報処理装置100は、他サイトのデータを用いた処理において、データ量の効率化を図るとともに、個々のユーザに適した表示順を推定する精度の向上を促進させるための情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、情報処理装置100は、ユーザ情報と、所定の電子商店街でのクラスタ情報とに基づいて分類された分類結果に基づいて、別の電子商店街でユーザに提供する商品一覧の表示順を決定する機能を有する。
【0015】
第1管理サーバ200は、第1管理サーバ200が提供する所定の電子商店街(以下、適宜、「第1電子商店街」とする。)を管理するための情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、第1管理サーバ200は、第1電子商店街のクラスタ情報を提供する機能を有する。
【0016】
第2管理サーバ300は、第2管理サーバ300が提供する所定の電子商店街(以下、適宜、「第2電子商店街」とする。)を管理するための情報処理装置であり、例えば、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。例えば、第2管理サーバ300は、第2電子商店街で購入可能な商品一覧を提供する機能を有する。なお、商品はどのようなものであってもよく、一例として、例えば、被服や履物などが挙げられる。また、第2管理サーバ300の管理者(例えば、事業者、運営者、企業など)は、第1管理サーバ200の管理者と同一であってもよいし、異なってもよいものとする。
【0017】
なお、
図1では、端末装置10と情報処理装置100とが、別装置である場合を示すが、端末装置10と情報処理装置100とが一体であってもよい。また、情報処理装置100と第1管理サーバ200とが、別装置である場合を示すが、情報処理装置100と第1管理サーバ200とが一体であってもよい。また、情報処理装置100と第2管理サーバ300とが、別装置である場合を示すが、情報処理装置100と第2管理サーバ300とが一体であってもよい。また、第1管理サーバ200と第2管理サーバ300とが、別装置である場合を示すが、第1管理サーバ200と第2管理サーバ300とが一体であってもよい。
【0018】
〔2.情報処理の一例〕
図2は、実施形態に係る情報処理システム1の情報処理の一例を示す図である。
図2では、端末装置10を介してユーザU11に提案を行うものとする。また、ユーザU11は、第1電子商店街と第2電子商店街とで共通の識別情報を有するものとする。換言すると、ユーザU11は、第1電子商店街と第2電子商店街とで共通の識別情報を介して繋がっているものとする。なお、共通の識別情報は、完全に同一の識別情報である場合に限られず、互いに識別情報が紐づけられている場合には、共通の識別情報と呼ぶものとする。また、ユーザU11は、端末装置10を介して第2電子商店街で検索クエリを入力し、検索するための操作を行ったものとする。
【0019】
情報処理装置100は、端末装置10に対するユーザU11の操作に応じて送信されたユーザU11の検索情報を取得する(ステップS101)。なお、検索情報には、第2電子商店街でユーザU11が入力した検索クエリのクエリ情報に限られず、ユーザU11の検索時の検索行動に関する情報であればどのような情報が含まれてもよい。例えば、検索情報には、ユーザU11が検索した時間や、ユーザU11が特定の検索クエリを用いて検索した回数の履歴の総数や、ユーザU11が検索時に設定した商品一覧の表示順(例えば、価格が高い順、新着順、人気順、お勧め順など)の情報などが含まれてもよい。
【0020】
また、情報処理装置100は、ユーザU11のユーザ情報を取得する。例えば、情報処理装置100は、第1電子商店街及び第2電子商店街で共通して利用可能なユーザU11の識別情報を含むユーザ情報を取得する。例えば、情報処理装置100は、「ユーザID:AAA1」といったユーザU11の識別情報を含むユーザ情報を取得する。また、例えば、情報処理装置100は、第1電子商店街や第2電子商店街での行動情報を含むユーザ情報を取得する。
【0021】
情報処理装置100は、第1管理サーバ200から提供された第1電子商店街のクラスタ情報を取得する(ステップS102)。例えば、情報処理装置100は、第1電子商店街を利用する複数ユーザのユーザ情報(例えば、第1電子商店街での行動情報)に基づいて、その複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を取得する。なお、クラスタリングは、どのようなユーザ情報に基づいて行われてもよい。具体的な例を挙げると、情報処理装置100は、複数ユーザを、購入金額が平均して千円、購入金額が平均して一万円、購入金額が平均して十万円といった三つのクラスタにクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を取得する。
【0022】
また、クラスタリングは、ユーザ情報の購入金額などの特定の特徴量に基づいて行われる場合に限られず、複数の特徴量に基づいて行われてもよい。例えば、クラスタリングは、購入金額及び性別の組み合わせなどの複数の特徴量に基づいて行われてもよい。具体的な例を挙げると、情報処理装置100は、複数ユーザを、購入金額が平均して千円であり且つ性別が男性、購入金額が平均して千円であり且つ性別が女性、購入金額が平均して一万円であり且つ性別が男性、購入金額が平均して一万円であり且つ性別が女性、購入金額が平均して十万円であり且つ性別が男性、購入金額が平均して十万円であり且つ性別が女性といった六つのクラスタにクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を取得する。
【0023】
情報処理装置100は、取得したユーザ情報と、第1電子商店街のクラスタ情報とに基づいて、ユーザU11を分類する(ステップS103)。例えば、情報処理装置100は、第1電子商店街のクラスタ情報のうち、ユーザ情報が最も類似するクラスタ情報のクラスタにユーザU11を分類する。上記の例を用いると、情報処理装置100は、ユーザU11の購入金額が平均して二千円の場合には、購入金額が平均して千円のユーザのクラスタと、購入金額が平均して一万円のユーザのクラスタと、購入金額が平均して十万円のユーザのクラスタとを比較して、ユーザU11の購入金額が最も千円寄りのため、購入金額が平均して千円のクラスタにユーザU11を分類する。
【0024】
情報処理装置100は、ユーザU11を分類した分類結果を取得する。例えば、情報処理装置100は、購入金額が平均して千円のクラスタの識別情報が「CL11」である場合には、「CL11」の識別情報を取得する。なお、情報処理装置100は、ユーザU11のユーザ情報が、分類結果として特定のクラスタの識別情報に予め紐づけられている場合には、ステップS102及びS103の処理を行うことなく、ユーザU11の分類結果を取得してもよい。例えば、情報処理装置100が、第1管理サーバ200でユーザU11を分類した分類結果を記憶していた場合などである。
【0025】
情報処理装置100は、第2管理サーバ300から第2電子商店街で購入可能な商品一覧の商品情報を取得する(ステップS104)。
【0026】
情報処理装置100は、ユーザU11の分類結果と、ユーザU11のユーザ情報と、第2電子商店街でユーザU11が検索した検索情報とに基づいて、第2電子商店街でユーザU11に提供する商品一覧の表示順を決定する(ステップS105)。ここで、表示順として、例えば、価格が高い順、新着順、人気順、お勧め順などが挙げられるが、ここでは、お勧め順を意図するものとする。価格が高い順、新着順、人気順は、価格や発売日や人気度合いといった特定の指標に基づいて決定されるが、お勧め順は、検索状況や購買状況などを含めてランキング学習に基づいて決定されるため、お勧め順を意図するものとする。なお、ランキング学習に基づいて決定される表示順であれば、お勧め順に限られず、どのようなものであってもよい。
【0027】
情報処理装置100は、第2電子商店街を利用する複数ユーザの分類結果に基づくクラスタ情報と、第2電子商店街を利用する複数ユーザのユーザ情報と、第2電子商店街で第2電子商店街を利用する複数ユーザが検索した検索情報とに基づいて、第2電子商店街で対象となるユーザに提供する商品一覧の表示順を決定するためのモデルを生成する。具体的には、情報処理装置100は、第2電子商店街で提供される所定の商品に対するコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。なお、所定の商品は、特定の商品である場合に限られず、複数の商品であってもよい。例えば、所定の商品は、商品一覧を表示する所定の領域に含まれる商品すべてであってもよい。また、コンバージョン率は、対象となるユーザに行わせたい目的行動(例えば、閲覧行動やカートに追加する行動や購買行動など)のコンバージョン率である。なお、目的行動はどのように定められてもよく、例えば、第2電子商店街を管理する管理者によって定められてもよい。すなわち、第2電子商店街を管理する管理者が求めるKPI(Key Performance Indicator)次第であってもよい。
【0028】
情報処理装置100は、例えば、第2電子商店街に接続してから切断するまでの同一セッション内において、所定の商品のインプレッション後に、所定の商品に対する閲覧行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。また、情報処理装置100は、例えば、同一セッション内において、所定の商品のインプレッション後に、所定の商品をカートに追加する行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。また、情報処理装置100は、例えば、所定の商品のインプレッション後、所定の期間内に、所定の商品を購入する購買行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。
【0029】
情報処理装置100は、このような、所定の商品に紐づく実績値に基づいてモデルを生成する。例えば、情報処理装置100は、過去14日に所定の商品が閲覧された回数といった実績値に基づいてモデルを生成する。また、例えば、情報処理装置100は、複数の特徴量を組み合わせて、20代男性といった属性を有するユーザが過去14日に所定の商品を閲覧した回数といった実績値に基づいてモデルを生成する。このように、情報処理装置100は、所定の商品に紐づく商品情報に基づいてモデルを生成する。また、情報処理装置100は、所定の商品に紐づく他の商品情報(例えば、価格情報、カテゴリ情報、子供用/大人用や男性用/女性用など所定の商品が対象とするユーザの属性情報、割引率やクーポンなどの割引情報、発売日の情報)に基づいてモデルを生成する。なお、発売日の情報に基づく場合には、情報処理装置100は、例えば、所定の商品の発売日から購買に至るまでに経過した日数に基づいてモデルを生成する。また、情報処理装置100は、検索クエリと、所定の商品の商品名やブランド名との類似度に基づいてモデルを生成する。
【0030】
情報処理装置100は、第1電子商店街の各クラスタのクラスタ情報と、所定の商品に紐づく商品情報との組み合わせに基づいてモデルを生成する。例えば、情報処理装置100は、クラスタに含まれる複数ユーザが過去14日に所定の商品を閲覧した回数といったクラスタ毎の実績値に基づいてモデルを生成する。
【0031】
情報処理装置100は、生成したモデルを用いて、ユーザU11に提供する商品一覧の表示順を決定する。具体的には、情報処理装置100は、第2電子商店街で提供される複数の商品に対するコンバージョン率に基づいて、コンバージョン率が高い商品ほど上位(優先的)に表示する表示順を決定する。
【0032】
情報処理装置100は、決定した表示順に基づいて、商品一覧を表示させるための情報を端末装置10に提供する(ステップS106)。そして、端末装置10は、情報処理装置100から提供された情報を受信すると、情報処理装置100で決定された表示順で商品一覧を表示する。また、情報処理装置100は、第1電子商店街のクラスタ情報に基づいてユーザU11と同一のクラスタに属すると分類された他のユーザから、第2電子商店街に対する検索情報を取得した場合には、ユーザU11のユーザ情報に基づいて決定された表示順に基づいて、商品一覧を表示させるための情報を、その他のユーザに提供してもよい。
【0033】
なお、上記実施形態では、情報処理装置100が、第1管理サーバ200から提供されたクラスタ情報に基づいてユーザU11がどのクラスタに属するかを分類する場合を示した。ここで、情報処理装置100は、第1管理サーバ200でユーザU11を分類した分類結果を取得してもよい。この場合、情報処理装置100は、ユーザU11のユーザ情報を第1管理サーバ200に提供し、第1管理サーバ200で分類されたユーザU11の分類結果を、第1管理サーバ200から取得する。すなわち、上記実施形態において、ユーザU11を分類する処理を、第1管理サーバ200のサーバ側で行ってもよい。
【0034】
なお、上記実施形態では、情報処理装置100が、第2管理サーバ300から第2電子商店街で購入可能な商品一覧の商品情報を取得し、ユーザU11に提供する商品一覧の表示順を決定する場合を示した。ここで、情報処理装置100は、第2管理サーバ300で決定された表示順に基づく商品一覧の商品情報を取得してもよい。この場合、情報処理装置100は、ユーザU11の分類結果と、ユーザ情報と、検索情報とを第2管理サーバ300に提供し、第2管理サーバ300で決定された表示順に基づく商品一覧の商品情報を、第2管理サーバ300から取得する。すなわち、上記実施形態において、商品一覧の表示順を決定する処理を、第2管理サーバ300のサーバ側で行ってもよい。
【0035】
なお、上記実施形態では、情報処理装置100が、第1電子商店街を利用する複数ユーザのユーザ情報に基づいて、その複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を取得する場合を示した。ここで、情報処理装置100は、第2電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報に基づいて、第1電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を取得してもよい。この場合、情報処理装置100は、第2電子商店街を利用する複数ユーザのユーザ情報を取得する。また、情報処理装置100は、第2電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を取得する。そして、情報処理装置100は、取得した第2電子商店街を利用する複数ユーザのユーザ情報と、取得した第2電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報との関係性を特定する。そして、情報処理装置100は、特定された、第2電子商店街を利用する複数ユーザのユーザ情報と、第2電子商店街のクラスタ情報との関係性に基づいて、第1電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を生成する。そして、情報処理装置100は、生成した第1電子商店街のクラスタ情報に基づいて、ユーザU11を分類する。なお、情報処理装置100は、第2電子商店街において、ユーザU11と同一のクラスタに属すると分類された他のユーザから、第2電子商店街に対する検索情報を取得した場合には、ユーザU11のユーザ情報に基づいて決定された表示順に基づいて、商品一覧を表示させるための情報を、その他のユーザに提供してもよい。
【0036】
なお、上記実施形態において、ユーザU11の識別情報に、予めクラスタ情報が紐づけられている場合には、情報処理装置100は、ユーザU11の識別情報に応じたクラスタ情報を取得してもよい。また、情報処理装置100は、第1電子商店街を利用する複数ユーザの識別情報と、例えば後述する生成部133により生成された、第1電子商店街のクラスタ情報とを紐づけて記憶しておくことで、第1電子商店街を利用する個々のユーザに応じたクラスタ情報を取得してもよい。
【0037】
なお、上記実施形態において、情報処理装置100は、第1電子商店街からすべてのクラスタ情報ではなく、ユーザU11が属するクラスタのクラスタ情報(例えば、識別情報やラベル情報(千円使った等、そのクラスタに分類される理由となるユーザ情報))のみを取得してもよい。そして、情報処理装置100は、取得したクラスタ情報と、第2電子商店街のデータとに基づいて、ユーザU11に提供する情報の順序を制御してもよい。このような処理を行った場合、情報処理装置100は、第1電子商店街におけるユーザU11のユーザ情報(例えば、行動履歴)を取得せずとも、第1電子商店街における行動を考慮したリスティングを実現することができる。また、情報処理装置100は、第1電子商店街におけるユーザU11のプライバシーを保護することができる。
【0038】
なお、上記実施形態において、情報処理装置100は、クラスタの識別情報やラベル情報に限られず、これらを特徴量に変換した情報やベクトル化された情報を取得してもよい。例えば、情報処理装置100は、検索結果の商品と、特徴量やベクトルと、第2電子商店街のデータとを入力すると、ユーザU11が所望する表示順を出力するように学習されたモデルを生成してもよい。また、例えば、情報処理装置100は、商品毎、商品のカテゴリ毎に、特徴量やベクトルと、第2電子商店街のデータと、検索クエリとを入力すると、ユーザU11の所望度合い、購入度合いを示すスコアを出力するように学習されたモデルを生成してもよい。
【0039】
なお、上記実施形態において、モデルの各種学習データは、クラウドソーシングや、実際の操作履歴(例えば、クリックやタップなどの操作履歴)に基づいた重み付けにより生成可能であってもよい。
【0040】
〔3.端末装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る端末装置10の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る端末装置10の構成例を示す図である。
図3に示すように、端末装置10は、通信部11と、入力部12と、出力部13と、制御部14とを有する。
【0041】
(通信部11)
通信部11は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部11は、所定のネットワークNと有線又は無線で接続され、所定のネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送受信を行う。
【0042】
(入力部12)
入力部12は、ユーザからの各種操作を受け付ける。
図2に示す例では、ユーザU11からの各種操作を受け付ける。例えば、入力部12は、タッチパネル機能により表示面を介してユーザからの各種操作を受け付けてもよい。また、入力部12は、端末装置10に設けられたボタンや、端末装置10に接続されたキーボードやマウスからの各種操作を受け付けてもよい。
【0043】
(出力部13)
出力部13は、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現されるタブレット端末等の表示画面であり、各種情報を表示するための表示装置である。例えば、出力部13は、情報処理装置100から送信された情報を表示する。
【0044】
(制御部14)
制御部14は、例えば、コントローラ(controller)であり、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、端末装置10内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAM(Random Access Memory)を作業領域として実行されることにより実現される。例えば、この各種プログラムには、端末装置10にインストールされたアプリケーションのプログラムが含まれる。例えば、この各種プログラムには、情報処理装置100から送信された情報を表示させるアプリケーションのプログラムが含まれる。また、制御部14は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0045】
図3に示すように、制御部14は、受信部141と、送信部142とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。
【0046】
(受信部141)
受信部141は、各種情報を受信する。受信部141は、外部の情報処理装置から各種情報を受信する。受信部141は、情報処理装置100等の他の情報処理装置から各種情報を受信する。例えば、受信部141は、第2電子商店街で購入可能な商品一覧を表示させるための情報を受信する。
【0047】
(送信部142)
送信部142は、外部の情報処理装置へ各種情報を送信する。送信部142は、情報処理装置100等の他の情報処理装置へ各種情報を送信する。例えば、送信部142は、第2電子商店街でユーザが入力した検索情報を送信する。
【0048】
〔4.情報処理装置の構成〕
次に、
図4を用いて、実施形態に係る情報処理装置100の構成について説明する。
図4は、実施形態に係る情報処理装置100の構成例を示す図である。
図4に示すように、情報処理装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、情報処理装置100は、情報処理装置100の管理者から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0049】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、端末装置10等との間で情報の送受信を行う。
【0050】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
図4に示すように、記憶部120は、ユーザ情報記憶部121と、商品情報記憶部122と、クラスタ情報記憶部123とを有する。
【0051】
ユーザ情報記憶部121は、ユーザ情報を記憶する。ここで、
図5に、実施形態に係るユーザ情報記憶部121の一例を示す。
図5に示すように、ユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「ユーザ情報」といった項目を有する。
【0052】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。「ユーザ情報」は、ユーザ情報を示す。例えば、「ユーザ情報」は、第1電子商店街及び第2電子商店街で共通して利用可能なユーザの識別情報や、性別情報や、年齢情報などを含むユーザ情報を示す。
図5に示す例では、「ユーザ情報」に「ユーザ情報#11」や「ユーザ情報#12」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、例えば、「ユーザID:AAA1、性別:男性、年齢:20代」などの情報が格納される。
【0053】
すなわち、
図5では、ユーザID「U11」によって識別されるユーザのユーザ情報が「ユーザ情報#11」である例を示す。
【0054】
商品情報記憶部122は、第2電子商店街で購入可能な商品一覧の商品情報を記憶する。ここで、
図6に、実施形態に係る商品情報記憶部122の一例を示す。
図6に示すように、商品情報記憶部122は、「商品ID」、「商品情報」といった項目を有する。
【0055】
「商品ID」は、商品を識別するための識別情報を示す。「商品情報」は、商品情報を示す。例えば、「商品情報」は、同一セッション内のインプレッション後の閲覧行動や購買行動のコンバージョン率や、コンバージョン率を算出するための情報や、商品のカテゴリの情報などを含む商品情報を示す。
図6に示す例では、「商品情報」に「商品情報#11」や「商品情報#12」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、例えば、「コンバージョン率:50%、カテゴリ:ワンピース」などの情報が格納される。
【0056】
すなわち、
図6では、商品ID「IT11」によって識別される商品の商品情報が「商品情報#11」である例を示す。
【0057】
クラスタ情報記憶部123は、第1電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を記憶する。ここで、
図7に、実施形態に係るクラスタ情報記憶部123の一例を示す。
図7に示すように、クラスタ情報記憶部123は、「クラスタID」、「クラスタ情報」といった項目を有する。
【0058】
「クラスタID」は、クラスタを識別するための識別情報を示す。「クラスタ情報」は、クラスタ情報を示す。例えば、「クラスタ情報」は、購入金額が平均して千円といったような複数ユーザに共通する特徴量に基づく情報や、クラスタに含まれる複数ユーザのユーザ情報(例えば、第1電子商店街で利用可能な識別情報)などを含むクラスタ情報を示す。
図7に示す例では、「クラスタ情報」に「クラスタ情報#11」や「クラスタ情報#12」といった概念的な情報が格納される例を示したが、実際には、例えば、「購入金額:平均して千円、ユーザID:AAA11、AAA12、・・・」などの情報が格納される。
【0059】
すなわち、
図7では、クラスタID「CL11」によって識別されるクラスタのクラスタ情報が「クラスタ情報#11」である例を示す。
【0060】
(制御部130)
制御部130は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、情報処理装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0061】
図4に示すように、制御部130は、取得部131と、分類部132と、生成部133と、決定部134と、提供部135とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図4に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0062】
(取得部131)
取得部131は、各種情報を取得する。取得部131は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。取得部131は、端末装置10等の他の情報処理装置から各種情報を取得する。
【0063】
取得部131は、記憶部120から各種情報を取得する。取得部131は、ユーザ情報記憶部121や商品情報記憶部122やクラスタ情報記憶部123から各種情報を取得する。また、取得部131は、取得した各種情報を記憶部120に格納する。取得部131は、ユーザ情報記憶部121や商品情報記憶部122やクラスタ情報記憶部123に各種情報を格納する。
【0064】
取得部131は、ユーザの検索情報を取得する。例えば、取得部131は、第2電子商店街で入力された検索クエリのクエリ情報などの検索情報を取得する。
【0065】
取得部131は、第2電子商店街で検索するための操作を行ったユーザのユーザ情報を取得する。例えば、取得部131は、第1電子商店街及び第2電子商店街で共通して利用可能な識別情報などのユーザ情報を取得する。
【0066】
取得部131は、第1電子商店街のクラスタ情報を取得する。例えば、取得部131は、第1電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を取得する。
【0067】
取得部131は、第2電子商店街で購入可能な商品一覧の商品情報を取得する。例えば、取得部131は、所定の閾値以上の商品数を有する商品一覧に含まれる複数の商品の商品情報を取得する。
【0068】
(分類部132)
分類部132は、取得部131により取得されたユーザ情報と、第1電子商店街のクラスタ情報とに基づいて、ユーザを分類する。例えば、分類部132は、ユーザ情報と、各クラスタのクラスタ情報とを比較することにより、ユーザ情報が最も類似するクラスタ情報のクラスタにユーザを分類する。
【0069】
(生成部133)
生成部133は、第2電子商店街でユーザに提供する商品一覧の表示順を決定するためのモデルを生成する。例えば、生成部133は、分類部132により分類された分類結果と、取得部131により取得された検索情報と、取得部131により取得されたユーザ情報とに基づいて、第2電子商店街でユーザに提供する商品一覧の表示順を決定するためのモデルを生成する。
【0070】
生成部133は、第2電子商店街で提供される所定の商品に対する、ユーザに行わせたい目的行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。例えば、生成部133は、インプレッション後に所定の商品に対する閲覧行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。また、例えば、生成部133は、インプレッション後に所定の商品をカートに追加する行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。また、例えば、生成部133は、インプレッション後、所定の期間内に、所定の商品を購入する購買行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。
【0071】
生成部133は、第1電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を生成する。例えば、生成部133は、第1電子商店街を利用する複数ユーザのユーザ情報に基づいて、第1電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を生成する。また、例えば、生成部133は、第2電子商店街を利用する複数ユーザのユーザ情報と、第2電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報との関係性に基づいて、第1電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を生成する。
【0072】
(決定部134)
決定部134は、第2電子商店街でユーザに提供する商品一覧の表示順を決定する。例えば、決定部134は、生成部133により生成されたモデルを用いて、第2電子商店街でユーザに提供する商品一覧の表示順を決定する。
【0073】
(提供部135)
提供部135は、決定部134により決定された表示順に基づいて、商品一覧を表示させるための情報を提供(送信)する。例えば、提供部135は、コンバージョン率が高い商品ほど上位に表示する表示順を決定する。
【0074】
〔5.第1管理サーバの構成〕
次に、
図8を用いて、実施形態に係る第1管理サーバ200の構成について説明する。
図8は、実施形態に係る第1管理サーバ200の構成例を示す図である。
図8に示すように、第1管理サーバ200は、通信部210と、記憶部220と、制御部230とを有する。なお、第1管理サーバ200は、第1管理サーバ200の管理者から各種操作を受け付ける入力部や、各種情報を表示するための表示部を有してもよい。
【0075】
(通信部210)
通信部210は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部210は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送受信を行う。
【0076】
(記憶部220)
記憶部220は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0077】
記憶部220は、第1電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を記憶する。記憶部220は、クラスタ情報記憶部123と同一の情報を記憶するため、説明を省略する。
【0078】
(制御部230)
制御部230は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、第1管理サーバ200内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部230は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0079】
図8に示すように、制御部230は、取得部231と、提供部232とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部230の内部構成は、
図8に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0080】
(取得部231)
取得部231は、各種情報を取得する。取得部231は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。取得部231は、情報処理装置100等の他の情報処理装置から各種情報を取得する。
【0081】
取得部231は、記憶部220から各種情報を取得する。また、取得部231は、取得した各種情報を記憶部220に格納する。
【0082】
取得部231は、第1電子商店街を利用する複数ユーザをクラスタリングした各クラスタのクラスタ情報を取得する。
【0083】
(提供部232)
提供部232は、取得部231により取得されたクラスタ情報を提供(送信)する。
【0084】
〔6.第2管理サーバの構成〕
次に、
図9を用いて、実施形態に係る第2管理サーバ300の構成について説明する。
図9は、実施形態に係る第2管理サーバ300の構成例を示す図である。
図9に示すように、第2管理サーバ300は、通信部310と、記憶部320と、制御部330とを有する。なお、第2管理サーバ300は、第2管理サーバ300の管理者から各種操作を受け付ける入力部や、各種情報を表示するための表示部を有してもよい。
【0085】
(通信部310)
通信部310は、例えば、NIC等によって実現される。そして、通信部310は、ネットワークNと有線又は無線で接続され、ネットワークNを介して、情報処理装置100等との間で情報の送受信を行う。
【0086】
(記憶部320)
記憶部320は、例えば、RAM、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0087】
記憶部320は、第2電子商店街で購入可能な商品一覧の商品情報を記憶する。記憶部320は、商品情報記憶部122と同一の情報を記憶するため、説明を省略する。
【0088】
(制御部330)
制御部330は、コントローラであり、例えば、CPUやMPU等によって、第2管理サーバ300内部の記憶装置に記憶されている各種プログラムがRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部330は、コントローラであり、例えば、ASICやFPGA等の集積回路により実現される。
【0089】
図9に示すように、制御部330は、取得部331と、提供部332とを有し、以下に説明する情報処理の作用を実現または実行する。なお、制御部330の内部構成は、
図9に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。
【0090】
(取得部331)
取得部331は、各種情報を取得する。取得部331は、外部の情報処理装置から各種情報を取得する。取得部331は、情報処理装置100等の他の情報処理装置から各種情報を取得する。
【0091】
取得部331は、記憶部320から各種情報を取得する。また、取得部331は、取得した各種情報を記憶部320に格納する。
【0092】
取得部331は、第2電子商店街で購入可能な商品一覧の商品情報を取得する。
【0093】
(提供部332)
提供部332は、取得部331により取得された商品情報を提供(送信)する。
【0094】
〔7.情報処理のフロー〕
次に、
図10を用いて、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る情報処理システム1による情報処理の手順を示すフローチャートである。
【0095】
図10に示すように、情報処理装置100は、第2電子商店街で検索するための操作を行ったユーザのユーザ情報を取得する(ステップS201)。
【0096】
情報処理装置100は、取得されたユーザ情報と、第1電子商店街のクラスタ情報とに基づいて、ユーザを分類する(ステップS202)。
【0097】
情報処理装置100は、分類された分類結果と、ユーザ情報と、第2電子商店街での検索情報とに基づいて、第2電子商店街でユーザに提供する商品一覧の表示順を決定する(ステップS203)。
【0098】
情報処理装置100は、決定された表示順に基づいて、商品一覧を表示させるための情報を提供する(ステップS204)。
【0099】
〔8.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置100は、取得部131と、分類部132と、決定部134と、提供部135とを有する。取得部131は、第1電子商店街と第2電子商店街とで共通の識別情報を有するユーザのユーザ情報を取得する。分類部132は、取得部131により取得されたユーザ情報と、第1電子商店街のクラスタ情報とに基づいて、ユーザを分類する。決定部134は、分類部132により分類された分類結果と、ユーザ情報と、第2電子商店街でユーザが検索した検索情報とに基づいて、第2電子商店街でユーザに提供する商品一覧の表示順を決定する。提供部135は、決定部134により決定された表示順に基づいて、商品一覧を表示させるための情報を提供する。
【0100】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、クラスタ数に応じた次元数でデータを保持することができるため、データ量(例えば、通信データ量)の効率化を図ることができる。また、実施形態に係る情報処理装置100は、クラスタ毎にデータを保持することができるため、例えば、クラスタリングのために個々のユーザ情報をデータ処理の毎に取得せずとも適切に処理を行うことができる。また、実施形態に係る情報処理装置100は、データをクラスタで管理することができるため、例えば、第1電子商店街のデータのうち、第2電子商店街に受け渡したくない一又は複数のデータが存在する場合には、ユーザ情報を匿名化し、個人情報の流出を防止することができる。また、実施形態に係る情報処理装置100は、第1電子商店街のデータと、第2電子商店街のデータとに基づいて表示順を決定することができるため、データ処理の負荷を大幅に増加させることなく、個々のユーザに適した表示順を推定する精度の向上を促進させることができる。
【0101】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、分類結果と、検索情報と、ユーザ情報とに基づいて、表示順を決定するためのモデルを生成する生成部133を更に有する。また、決定部134は、生成部133により生成されたモデルを用いて、表示順を決定する。
【0102】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、第1電子商店街のデータに基づいて、第2電子商店街での表示順を決定するためのモデルを適切に生成することができる。また、実施形態に係る情報処理装置100は、個々のユーザ情報をデータ処理の毎に取得してモデルを生成するのではなく、クラスタ情報に基づいてモデルを生成することができるため、モデルの汎化性能を向上させることができる。
【0103】
また、生成部133は、第2電子商店街で提供される所定の商品に対する、ユーザに行わせたい目的行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。
【0104】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、所定の行動のコンバージョン率に基づいて正解データを学習させることができるため、所定の行動のコンバージョン率に基づいて個々のユーザに適した表示順を推定する精度の向上を促進させることができる。
【0105】
また、生成部133は、同一セッション内において、所定の商品のインプレッション後に、所定の商品に対する閲覧行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。
【0106】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、閲覧行動のコンバージョン率に基づいて正解データを学習させることができるため、閲覧行動のコンバージョン率に基づいて個々のユーザに適した表示順を推定する精度の向上を促進させることができる。
【0107】
また、生成部133は、同一セッション内において、所定の商品のインプレッション後に、所定の商品をカートに追加する行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。
【0108】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、カートに追加する行動のコンバージョン率に基づいて正解データを学習させることができるため、カートに追加する行動のコンバージョン率に基づいて個々のユーザに適した表示順を推定する精度の向上を促進させることができる。
【0109】
また、生成部133は、所定の商品のインプレッション後、所定の期間内に、所定の商品を購入する購買行動のコンバージョン率が高くなるほど、正解データとして学習させたモデルを生成する。
【0110】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、購買行動のコンバージョン率に基づいて正解データを学習させることができるため、購買行動のコンバージョン率に基づいて個々のユーザに適した表示順を推定する精度の向上を促進させることができる。
【0111】
また、決定部134は、第2電子商店街で提供される複数の商品に対するコンバージョン率に基づいて、コンバージョン率が高い商品ほど上位に表示する表示順を決定する。
【0112】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、コンバージョン率が高い商品ほど上位に表示させることができる。
【0113】
また、実施形態に係る情報処理装置100は、識別情報と、第1電子商店街のクラスタ情報とを紐づけて記憶する記憶部120を更に有する。
【0114】
これにより、実施形態に係る情報処理装置100は、識別情報でクラスタ情報を管理することができるため、データ量の効率化を図ることができる。
【0115】
〔9.ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る端末装置10、情報処理装置100、第1管理サーバ200及び第2管理サーバ300は、例えば、
図11に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図11は、端末装置10、情報処理装置100、第1管理サーバ200及び第2管理サーバ300の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0116】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0117】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、所定の通信網を介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータを所定の通信網を介して他の機器へ送信する。
【0118】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0119】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0120】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る端末装置10、情報処理装置100、第1管理サーバ200及び第2管理サーバ300として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部14、130、230及び330の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置から所定の通信網を介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0121】
〔10.その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0122】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0123】
また、上述してきた実施形態は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0124】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0125】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、取得部は、取得手段や取得回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0126】
1 情報処理システム
10 端末装置
11 通信部
12 入力部
13 出力部
14 制御部
100 情報処理装置
110 通信部
120 記憶部
121 ユーザ情報記憶部
122 商品情報記憶部
123 クラスタ情報記憶部
130 制御部
131 取得部
132 分類部
133 生成部
134 決定部
135 提供部
141 受信部
142 送信部
200 第1管理サーバ
210 通信部
220 記憶部
230 制御部
231 取得部
232 提供部
300 第2管理サーバ
310 通信部
320 記憶部
330 制御部
331 取得部
332 提供部
N ネットワーク