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特開2023-4885ケーブル及びケーブル継手を検査するための撮像装置及びシステム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004885
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】ケーブル及びケーブル継手を検査するための撮像装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/18 20180101AFI20230110BHJP
   G01N 23/04 20180101ALI20230110BHJP
【FI】
G01N23/18
G01N23/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022080316
(22)【出願日】2022-05-16
(31)【優先権主張番号】63/214,945
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/727,082
(32)【優先日】2022-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】502101180
【氏名又は名称】サブコム,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アンドリュー デイビッド レヴィンス
(72)【発明者】
【氏名】ジョセフ マン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル ウィットフィールド
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ フォザリンガム ジャクソン
【テーマコード(参考)】
2G001
【Fターム(参考)】
2G001AA01
2G001BA11
2G001CA01
2G001DA09
2G001HA13
2G001KA03
2G001KA04
2G001LA11
(57)【要約】      (修正有)
【課題】ケーブル及び継手検査機能を実現することができるケーブル及び継手検査システム、方法及びコンピュータ可読媒体を提供する。
【解決手段】システムは、X線カメラ及び位置決め装置を含むX線キャビネットを含む。X線カメラがケーブルの一部又はケーブル継手のx線画像を取得するように位置決めされてもよい。x線画像を評価して有界領域がX線画像内にあるか否かを確定する。プロセッサは有界領域を形成する画素の数に基づいてX線画像中の有界領域の大きさを測定することができる。有界領域の大きさが内容物又は空隙許容閾値よりも大きいことに応答して、プロセッサは有界領域を内容物又は空隙にフラグし、X線画像中の画素位置をフラグすることができる。フラグされた画素位置はケーブルのこの部分内又はケーブル継手の物理位置に対応する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
X線カメラと位置決め装置とを含むX線キャビネットであって、前記X線カメラが自在継手に取り付けられ、前記位置決め装置が、前記自在継手に結合され、ケーブル又はケーブル継手のX線画像を取得するために前記X線カメラを位置決めるように動作可能であるX線キャビネットと、
前記X線カメラ及び前記位置決め装置に通信可能に結合されるプロセッサと、
前記プロセッサに結合され、前記X線カメラ及び前記位置決め装置を制御するためのプログラミングコードを記憶するように動作可能であるメモリとを備え、
前記プロセッサは、前記プログラミングコードが実行されると、
前記X線カメラを位置決めるように前記位置決め装置を駆動して、前記ケーブル又はケーブル継手の複数の選択された部分のX線画像を取得することと、
前記ケーブル又はケーブル継手の複数の選択された部分のそれぞれのX線画像を取得し、各選択された部分のX線画像が所定のサイズを有する複数の画素を含み、前記複数の画素のそれぞれが画素強度値及び前記X線画像内の座標を持っていることと、
前記X線画像の前記複数の画素の画素強度値を処理して、前記X線画像内の有界領域を識別することと、
識別された有界領域を形成した画素の数に基づいて、前記X線画像中の有界領域の大きさを測定することと、
識別された有界領域の大きさが内容物又は空隙許容閾値よりも大きいことに応答して、詳細な検査のために前記X線画像内の画素位置をフラグして、フラグされた画素位置が前記ケーブル又はケーブル継手の選択された部分内の物理位置に対応することと、を実行させるように動作可能である、
ケーブル及び継手検査システム。
【請求項2】
前記X線画像の複数の画素の画素強度値を処理して前記X線画像内の有界領域を識別する場合、前記プロセッサは、
前記X線画像中の画素集合の間に、勾配閾値を超えた画素強度値の勾配が存在することを確定することと、
前記X線画像中の複数の画素のうち、画素強度値の確定された勾配が前記勾配閾値を超えた画素の位置を、前記X線画像内の有界領域のエッジとしてマークすることと、を実行させるように動作可能である、
請求項1に記載のケーブル及び継手検査システム。
【請求項3】
前記X線画像中の画素集合の間に、前記勾配閾値を超えた画素強度値の勾配が存在することを確定する場合、前記プロセッサは、
前記画素集合中の第1画素集合における第1画素の強度値と前記第1画素集合における第2画素の強度値とを比較することと、
それぞれの強度値の差異を示す比較結果に基づいて、前記第1画素の位置と前記第2画素の位置との間に勾配が存在することを確定することと、を実行させるように動作可能である、
請求項2に記載のケーブル及び継手検査システム。
【請求項4】
前記識別された有界領域の大きさを測定する場合、前記プロセッサは、
多軸測定により、フラグされた画素位置に規定された領域の大きさを確定することと、
前記有界領域の確定された大きさと内容物又は空隙許容閾値とを比較することと、
前記比較の結果により前記内容物又は空隙許容閾値を超えたことを示したことに応答して、前記有界領域を内容物又は空隙としてフラグすることと、を実行させるように動作可能である、
請求項1に記載のケーブル及び継手検査システム。
【請求項5】
前記プロセッサに結合される表示装置をさらに含む、
前記プロセッサは、さらに、
前記表示装置に、内容物又は空隙の位置及び前記内容物又は空隙の大きさの指示を表示させることと、
1つ以上の内容物又は空隙を検出したことに応答して、前記1つ以上の内容物又は空隙のいずれか2つの間の距離が所定許容値よりも近い場合、別の指示を提供することと、を実行させるように動作可能である
請求項1に記載のケーブル及び継手検査システム。
【請求項6】
X線画像中の識別された有界領域の大きさを測定する場合、前記プロセッサは、さらに、
第1測定位置として、前記X線画像内のマーク位置のうちの勾配が勾配閾値を超えた第1マーク位置に対応する第1画素の座標を使用することと、
第2測定位置として、前記X線画像内のマーク位置のうちの前記勾配が前記勾配閾値を超えた第2マーク位置に対応する第2画素の座標を使用することと、
前記第1測定位置から前記第2測定位置までの距離を測定し、前記第1測定位置から前記第2測定位置までの距離が第1軸方向測定であることと、を実行させるように動作可能である、
請求項1に記載のケーブル及び継手検査システム。
【請求項7】
識別された内容物又は空隙を形成する複数の画素の数に基づいて、前記X線画像中の識別された有界領域の大きさを測定する場合、前記プロセッサは、さらに、
第3測定位置として、前記X線画像内のマーク位置のうちの前記勾配が前記勾配閾値を超えた第3マーク位置に対応する第3画素の座標を選択することと、
第4測定位置として、前記X線画像内のマーク位置のうちの前記勾配が前記勾配閾値を超えた第4マーク位置に対応する第4画素の座標を選択することと、
前記第3測定位置から前記第4測定位置までの距離を測定し、前記第3測定位置から前記第4測定位置までの距離が第2軸方向測定であることと、を実行させるように動作可能である、
請求項6に記載のケーブル及び継手検査システム。
【請求項8】
識別された内容物有界領域又は空隙を形成する複数の画素の数に基づいて、前記X線画像中の識別された有界領域又は空隙の大きさを測定する場合、前記プロセッサは、さらに、
第5測定位置として、前記X線画像内のマーク位置のうちの前記勾配が前記勾配閾値を超えた第5マーク位置に対応する第5画素の座標を選択することと、
第6測定位置として、前記X線画像内のマーク位置のうちの前記勾配が前記勾配閾値を超えた第6マーク位置に対応する第6画素の座標を選択することと、
前記第5測定位置から前記第6測定位置までの距離を測定し、前記第5測定位置から前記第6測定位置までの距離が第3軸線に沿う第3軸方向測定であるとともに、前記第1軸方向測定の軸線及び前記第2軸方向測定の軸線と面一ではないことと、を実行させるように動作可能である、
請求項7に記載のケーブル及び継手検査システム。
【請求項9】
前記プロセッサは、
前記X線画像の複数の画素の画素強度値の勾配変化を確定し、画素強度値の勾配が勾配閾値を超えた時に、前記勾配変化を確定することと、
画素値の勾配変化に対応する画素が前記有界領域のエッジに識別されることとにより、
前記有界領域を識別するように動作可能である、
請求項1に記載のケーブル及び継手検査システム。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記X線画像が2つ以上の識別された有界領域を含むことを確定することと、
前記2つ以上の識別された有界領域の各ペア間の距離を測定することと、
最小許容値に関して、各ペア間の測定された距離を評価することと、
測定された距離が前記最小許容値よりも小さいことに応答して、詳細な検査のために前記X線画像をフラグすることと、を実行させるように動作可能である、
請求項1に記載のケーブル及び継手検査システム。
【請求項11】
ケーブルセグメント又はケーブル継手のX線画像を取得することと、
前記X線画像を処理して前記X線画像内の領域を識別し、識別された領域が1組の画素により形成されることと、
前記識別された領域内の前記1組の画素の1つ又は複数の軸上の距離を測定し、測定された距離に比例係数を乗算することにより実際の距離を取得することと、
前記実際の距離の1つ又は複数が内容物又は空隙許容閾値を超えたか否かを確定することと、
前記実際の距離の1つ又は複数が前記内容物又は空隙許容閾値を超えたことに基づいて、詳細な検査のために識別された領域をフラグすることと、を含む、
方法。
【請求項12】
前記X線画像が複数の画素を含み、前記複数の画素のそれぞれが対応した画素強度値を持っている、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記識別された領域は、前記識別された領域を形成する前記1組の画素を規定した画素の画素強度値の勾配により指示される、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記詳細な検査は、
前記ケーブルセグメント中のフラグされた識別された領域に対して更新した縦方向位置及び/又は更新した角位置を選択して、別のX線画像を取得することと、
前記更新した縦方向位置又は更新した角位置における前記ケーブルセグメントの別のX線画像を取得することと、
前記別のX線画像を処理して、前記別のX線画像内に前記識別された領域を位置決めることと、を含む、
請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記処理に応答して、前記別のX線画像中の勾配変化を位置決めることと、
勾配変化が、前記識別された領域に含まれた近似境界における画素位置に発生することを確認することと、をさらに含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
指令を含むプログラムであって、
前記指令がプロセッサに実行されると、前記プロセッサは、
ケーブルセグメント又はケーブル継手の複数のX線画像を取得し、各X線画像が、前記ケーブルセグメント又はケーブル継手の対応した縦方向位置及び対応した角位置の画像であるとともに、画素強度値を持つ複数の画素により形成されることと、
前記複数のX線画像のそれぞれを処理し、前記対応した縦方向位置及び前記対応した角位置のX線画像内の画素の画素強度値の勾配変化を識別することと、
前記複数の画素の前記画素強度値の識別された前記勾配変化に有界領域が形成されたか否かを確定することと、
前記有界領域が形成されたと確定したことに応答して、前記有界領域に対して更新した縦方向位置及び更新した角位置を選択して、前記ケーブルセグメント又はケーブル継手の別のX線画像を取得することと、
前記更新した縦方向位置及び更新した角位置における前記ケーブルセグメント又はケーブル継手の別のX線画像を取得することと、
前記別のX線画像を使用して前記処理及び前記確定を実行して、前記有界領域に対応する前記別のX線画像中の勾配変化を位置決めることと、を実行する、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
本出願は、2021年6月25日に出願された名称が「ケーブル及びケーブル継手を検査するための撮像装置及びシステム(Imaging Device and System for Inspecting Cables and Cable Joints)」であって、米国仮出願番号が63/214,945である発明との特許出願に対して、優先権の利益を主張するものであり、この出願全体を引用により本出願に援用する。
【技術分野】
【0002】
本実施例は、半導体装置のパターニングに関し、特に、最適化したフルサラウンドゲート型トランジスタ(gate-all-around transistors)を形成するための装置及び技術に関する。
【背景技術】
【0003】
光ファイバは、通信ネットワークにおける光信号の伝送路として使用することができる。この光ファイバは通常、数マイルと大きな水域を越えて延びなければならない(岸端で着陸する)。光ファイバを保護するために、特に水中又は海下環境において、光ファイバは、多層保護を提供した光ケーブルに含まれることができる。システム環境条件によって、水中光ケーブル又は海下光ケーブルは、例えば、補強部材、光学パッケージ/管材、導体、絶縁、シールド、及びシースの各層を含んでもよい。
【0004】
光ケーブルは、通常、他のケーブルへの結合を提供する継手、光信号の増幅を提供する中継器、及び光信号の分岐を提供する分岐ユニットなどの水中装置に結合される。例えば、光ケーブルを修理するために、1つの光ケーブルセグメントはケーブル-ケーブル継手(例えば、SubCom、LLCから取得可能なMillennia Joint (MJ)として知られている継手)を使用して別の光ケーブルセグメントに結合されることができる。光ケーブル内の導体は、いくつかのタイプの水中装置内の電子装備に電力を提供する。導体を含む光ケーブルを接続する場合、ケーブル導体から別のケーブル導体(例えば、継手内で)又は給電された部品(例えば、中継器又は分岐ユニット内で)へ電気的に接続することができる。
【0005】
修理されたケーブルの継手はポリマー被覆成形物中に隠れているため、修理された継手の完全性を検査するには、x線カメラなどの撮像装置を使用する必要がある。現在、以前に利用可能なx線カメラを使用する作業は単調で退屈である。これらのx線カメラは、訓練されたオペレータによってカメラにより生成された各画像を視覚的に検査して、重要と考えられるいくつかの領域における非常に小さな欠陥及びその他の不適合項を取得する必要があるからである。
【発明の概要】
【0006】
一態様では、x線源及び検出器を備えるx線カメラを含むx線キャビネットと、位置決め装置とを含むケーブル検査システムを提供する。x線カメラが自在継手に取り付けられ、位置決め装置が自在継手に結合されるとともに、ケーブル又はケーブル継手のx線画像を取得するためにx線カメラを位置決めるように動作可能である。ケーブル検査システムは、x線カメラ及び位置決め装置に通信可能に結合されるプロセッサと、プロセッサに結合されるメモリとをさらに含む。メモリは、x線カメラ及び位置決め装置を制御可能にしたプログラミングコードを記憶するように動作可能である。プログラミングコードが実行されると、プロセッサは、位置決め装置を駆動してx線カメラを位置決めることにより、ケーブル又はケーブル継手の複数の選択された部分のx線画像を取得し、ケーブル又はケーブル継手の複数の選択された部分のそれぞれのx線画像を取得するように動作可能である。各x線画像は、所定のサイズを有する複数の画素を含んでもよく、複数の画素のそれぞれが画素強度値及びx線画像内の座標を持っている。プロセッサは、x線画像の複数の画素の画素強度値を処理して、x線画像内の有界領域を識別するように動作可能である。プロセッサは、識別された内容物又は空隙を形成する複数の画素に基づいて、x線画像中の有界領域の大きさを測定するように動作可能である。有界領域の大きさが内容物又は空隙許容閾値よりも大きいことに応答して、プロセッサは、詳細な検査のためにx線画像内の画素位置をフラグしてもよい。フラグされた画素位置がケーブル又はケーブル継手の選択された部分内の物理位置に対応する。
【0007】
別の態様では、ケーブルセグメント又はケーブル継手のx線画像を取得することを含む方法を提供する。x線画像を処理して画像内の領域を識別することができ、識別された領域が1組の画素により形成される。識別された領域内の該組の画素の1つ又は複数の軸上の距離を測定することができる。測定された距離に比例係数を乗算することにより実際の距離を取得することができる。実際の距離の1つ又は複数が内容物又は空隙許容閾値を超えたか否かを確定し、実際の距離の1つ又は複数が内容物又は空隙許容閾値を超えたことに基づいて、詳細な検査のために識別された領域をフラグすることができる。
【0008】
別の態様では、プロセッサにより実行される時にプロセッサに機能を実行させる指令が含まれた非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。これらの機能は、プロセッサによりケーブルセグメント又はケーブル継手の複数のx線画像を取得することを含む。各x線画像は、対応した縦方向位置及び対応した角位置におけるケーブルセグメント又はケーブル継手の画像であってもよい。該画像は画素強度値を持つ複数の画素により形成される。プロセッサは、複数のx線画像のそれぞれを処理して、対応した縦方向位置及び対応した角位置のx線画像内の画素の画素強度値の勾配変化を識別することができる。プロセッサは、画素の画素値の識別された勾配変化に有界領域が形成されたか否かを確定することができる。有界領域が形成されたと確定したことに応答して、有界領域に対して更新した縦方向位置及び更新した角位置を選択して、ケーブルセグメント又はケーブル継手の別のx線画像を取得する。更新した縦方向位置及び更新した角位置におけるケーブルセグメント又はケーブル継手の別のx線画像を取得し、該別のx線画像を使用して処理及び確定を実行し、有界領域に対応する別のx線画像中の勾配変化を位置決める。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面を提供して書面による説明を補足し、開示された主題を制限するものではない。
【0010】
図1】一実施例に係る主題の一態様を示した。
図2】実施例に係るケーブル検査システムのプロセスのフローチャートを示した。
図3】本明細書に説明されたx線カメラにより取得されたx線画像の例の例示を示した。
図4A】本明細書に説明された例示プロセスにより処理された解像度が増加したx線画像を示した。
図4B】既に本明細書に説明された例示プロセスにより処理された図4Aのx線画像の解像度がさらに提高された画像を示した。
図4C図4Aのx線画像の解像度が増加した画像の例示を示し、そのうち、ユーザインタフェースが評価するように内容物/空隙を突出表示するために用いられる。
図5A】評価されるx線画像の一部を確定するために実際測定されたx線カメラの機能配置を図示するグラフィックを示した。
図5B】開示された主題の例示により有界領域を測定するために実行された処理をさらに説明するように、x線画像の一部における有界領域の例示を示した。
図5C】継手のそのうちの内容物又は他の異常の位置に高いリスクがあるリスクゾーンを指示する例示を示した。
図6】別の実施例に係るケーブルセグメント又はケーブル継手を検査するために用いられるプロセスの別の例示のフローチャートを示した。
図7A】ケーブル検査システムの例示の等角図を示した。
図7B】ケーブル検査システムの例示の側面図を示した。
図7C図7A及び7Bに示されたケーブル検査システムの例示の機能ブロック図を示した。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、ケーブル及びケーブル継手のx線カメラの検査について説明する。以下、x線カメラ及びシステムは、全自動検査を提供する及び/又はカメラを使用してケーブル又はケーブル継手に沿う特定角度及び縦方向及び/又は横方向の位置決めを行うことに用いられるように動作可能である。縦方向位置とは、ケーブル又はケーブル継手がその第1入口点からx線キャビネットに入って、x線キャビネットを通過して、x線キャビネットから出る時の長さ(即ち、長いサイズ)である。逆に、ケーブルの横方向位置とは、ケーブル又はケーブル継手の幅(即ち、短いサイズ)上の点であってもよい。撮像された物体によって、撮像は、縦方向、横方向又は両者の方向上に行われてもよい。説明を容易にするために、以下の例示において、縦方向上の撮像を描画した。開示されたケーブル検査システムの利点は、取得された画像をリアルタイム又はほぼリアルタイムに推定すること、取得された画像の評価時間の減少、海上修理時間の減少、及びx線フィルム現像に関連するいかなる危険化学品の保存の必要性を排除することを含む。
【0012】
高いレベルでは、ケーブル検出システムは、x線カメラ及び位置決め装置を含むx線キャビネットを含む。x線カメラがケーブルの一部又はケーブル継手のx線画像を取得するように位置決めされてもよい。ケーブル検査システムは、ケーブルのこの部分内又は継手の内容物又は空隙を位置決めるために用いられる。空隙は、ケーブル又はケーブル継手の誘電体中に混入される可能性のあるガス/空気バブル、あるいは導体、継手、空隙、剥離物などに対する損傷などの任意の形態の異常であってもよい。プロセッサはx線画像を評価してx線画像に有界領域があるか否かを確定する。プロセッサは、有界領域を形成した画素の数に基づいて、x線画像中の有界領域の大きさを測定するように動作可能である。有界領域の大きさが内容物又は空隙許容閾値よりも大きいことに応答して、プロセッサは、有界領域を内容物又は空隙にフラグし、x線画像中の画素位置をフラグすることができる。フラグされた画素位置がケーブルのこの部分内又はケーブル継手の物理位置に対応する。以下の説明は、開示されたケーブル検査システムにより利用するプロセス及び技術の詳細を提供する。
【0013】
図1はケーブル及び継手の例示を示した。ケーブル110及び112がケーブル継手102の各端部に同様な形態で結合されてもよい。継手102でのケーブル110の結合の具体的な詳細は、保護しようとする主題を理解するために必要ではないので、該結合が高いレベルの詳細で説明され、工業標準及びベストプラクティスに従って実現されることができる。
【0014】
継手102は、2本の水中ケーブル(例えば、110及び112)を提供するように動作可能であるケーブルからのケーブルに結合された水中光ケーブル継手であってもよい。水中光ケーブル継手102は例えば、SubCom、LLCから名称Millennia Joint (MJ)で取得可能な継手であってもよい。2本の水中ケーブルは、それぞれ内部導体を含んでもよい(この例示に示されていない)。
【0015】
この例示において、ケーブル継手102が継手ハウジング108を含み、該継手ハウジングがケーブルの導体をスティッチするために用いられるスティッチ装置を含むように構成される。ケーブル110及び112は電気ケーブルであり、導電体の光ケーブルなどを含んでもよい。また、ケーブル110及び112は、水中ケーブル、海底ケーブル、陸地ケーブル、非光ケーブルなどであってもよい。
【0016】
継手ハウジング108は絶縁及び保護材料により囲まれたインナハウジングであってもよい。継手ハウジング108は、ケーブル110、112からの(光ファイバがケーブル接続を行う時に)光ファイバ又はケーブル110、112の導電体(ケーブル110及び112が電気ケーブルである時、又はケーブル110及び112がそのうちの導電体が接合されることができる光ファイバケーブルである時に)をスティッチするために用いられるスティッチ装置を含んでもよい。
【0017】
ケーブル工業において知られているように、ケーブル110及び112は、内部導電性シース及び外部導電性シース(図示せず)を含んでもよい。内部導電性シースは既知の技術を使用して終了することができ、例えば円錐形終端部材を使用し、該円錐形終端部材は内部導電性シースの周囲に組み立てられ且つ継手ハウジング108の一端部のケーブルソケット本体内に位置する。
【0018】
継手ハウジング108及びケーブル110の端部は被覆成形されて被覆成形された絶縁部分104及び106を形成し、例えば、適当な誘電成形可能な材料により被覆成形される。工業において知られているように、被覆成形された絶縁部分104及び106がケーブル110又は112の内部導電性シースの接続領域及び端子をカバーすることができ、ケーブル110又は112の内部導電性シース及びケーブル110又は112の外部導電性シースの両方の絶縁を復元することにより、内部導電性シースと外部導電性シースとの両方を遮断することができる。
【0019】
本明細書の記載の通りに、ケーブル検査システムは、海底電気ケーブル、水中電気ケーブル及び光ファイバケーブルなどの様々なタイプのケーブル及び継手を検査するように動作可能である。光ファイバケーブルの例示が光ファイバ及び1つ又は複数の絶縁層が覆われた電力伝導素子を含むことが知られている。類似的に、電気ケーブルが絶縁層を有する1つ又は複数の電力伝導素子を含むことが知られている。また、ケーブル継手が金属及び材料(天然及び合成の両者)により作成されてもよい。対応した光ファイバ、電力伝導素子及び絶縁層、金属及びケーブル継手の材料はいずれもほぼx線による撮像に寄与するので、x線によるケーブルの検査に寄与する。
【0020】
ケーブル及び継手検査システムの例示は、図2に示すようなケーブルセグメント又はケーブル継手を検査可能にしたプロセス200を実施してもよい。後の例示を参照して説明されたx線カメラがプロセッサにより制御されてもよい。プロセス200のブロック202に示すように、プロセッサは、ケーブルセグメント又はケーブル継手のx線画像を取得するようにx線カメラを制御してもよい。例えば、x線カメラは、ケーブルセグメント又はケーブル継手の関心点の上方に位置決められてもよい。x線カメラがケーブルセグメント又はケーブル継手の関心点のデジタル画像を取得してもよい。x線カメラにより取得されたx線画像は複数の画素を含んでもよく、そのうち、複数の画素のそれぞれは、x線画像において対応した画素強度値及び対応した位置を有する。
【0021】
ブロック204において、プロセッサが画像処理技術を使用してx線画像を処理して、画像内の異なる画素強度値の領域を識別する。識別された領域が1組の画素により形成されてもよい。識別された領域とは、x線画像中の1組の画素であってもよく、該組の画素はx線画像中のほぼ該組の画素を囲む他の画素と異なる画素強度値を持っている。用語「識別された領域」が用語「有界領域」に類似する。
【0022】
例示において、該組の画素が識別された領域であってもよく、これは、該組の画素が識別された領域(例えば、識別された領域#123など)として共にメモリに記憶されることができることを意味している。プロセッサは、該組の画素のそれぞれの画素強度値がx線画像中のほぼ画素組を囲む他の画素の画素強度値と異なることに基づいて、x線画像中の該組の画素を識別するために用いるように動作可能である。例示において、識別された領域を形成する該組の画素を規定する画素の画素強度値の勾配に基づいて、識別された領域を識別してもよい。
【0023】
識別された領域中の該組の画素の各画素に関連する情報が対応した画素の座標及び画素強度値を含んでもよい。他の例示において、各対応した画素に関連する情報が画素強度値、座標及び他の情報、例えば、複数のx線画像を取得する時の画像番号、x線画像のx線カメラのケーブルセグメント又はケーブル継手に対する角位置を参照する角情報、x線画像のx線カメラのケーブルセグメント又はケーブル継手に対する縦方向位置を参照する縦方向情報を含んでもよい。x線カメラの角位置がケーブルセグメント又はケーブル継手の円周周囲にあってもよく、x線カメラのケーブルセグメントの長さ又はケーブル継手の縦方向位置がケーブルセグメント又はケーブル継手の長さに沿ってもよい。
【0024】
画素座標値を使用して、ブロック206において、プロセッサは、識別された領域内の該組の画素の1つ又は複数の軸上の距離を測定するように動作可能である。例えば、プロセッサは、第1測定位置として第1画素の座標を使用し、及び第2マーク位置として第2画素の座標を使用して、第1測定位置から第2測定位置までの距離を測定するように動作可能である。プロセッサは、それを第1軸方向測定に設定してもよい。プロセッサはさらに、x線画像内のマーク位置中の第3マーク位置に対応する第3画素の座標を選択し、x線画像内の第4マーク位置に対応する第4画素の座標を選択するように動作可能である。
【0025】
プロセッサは、第3測定位置から第4測定位置までの距離を測定して、第2軸方向測定を取得することができる。軸方向測定の数が限定されなく、識別された領域の境界又は境界の形状あるいはプロセッサの他の要素又は設定によって決定される。例示において、第1軸方向測定の軸線及び第2軸方向測定の軸線が面一であるか、又は面一ではなくてもよい。
【0026】
ピタゴラスの定理を利用するなどの異なる方法で識別された領域上の距離を確定することができ、あるいは測定された軸線が座標軸に沿った直線である場合、画像を形成する画素のサイズ及び画素の数のカウントを使用することにより位置を確定することができる。例えば、画素の垂直サイズが0.2ミリメートルであり、且つ該組の画素を通過する画素の数が5である場合、測定された距離は1ミリメートルである。比例係数は、測定された距離を実際の距離に変換するために用いられる。識別された領域の測定についての追加の議論を後の例を参照して説明する。
【0027】
ブロック208において、プロセッサは、識別された領域内の該組の画素の1つ又は複数の軸線上の測定距離を受信した時に、測定された距離のそれぞれが内容物又は空隙許容閾値を超えたか否かを確定するように動作可能である。例示において、測定された距離のそれぞれが内容物又は空隙許容閾値に比較されてもよく、該内容物又は空隙許容閾値が単一の距離測定であってもよく、あるいは異なる軸方向測定に基づく複数の距離測定であってもよい。内容物許容閾値の例示は0.091ミリメートル、0.457ミリメートルなどであってもよい。これ以外又は代替的に、異なる縦方向位置、横方向位置及び/又は異なる角位置(それが「回転増分」ともいう)又は両者の組み合わせから取得されたx線画像に対して、内容物又は空隙許容閾値が異なってもよい。
【0028】
ブロック210において、測定された距離が内容物又は空隙許容閾値を超えたことを確定したことに応答して、プロセッサは詳細な検査のために識別された領域をフラグすることができる。
【0029】
プロセッサは詳細な検査のために識別された領域をフラグした後に、判定ブロック212において、プロセッサは別のx線画像が分析に使用可能であるか否かを確定することができる。使用可能であると確定すれば、使用可能な別のx線画像があり、プロセス200がブロック202に戻す。それでなければ、使用不可であると確定すれば、使用可能な別のx線画像がなく、プロセス200が完了ブロック214に進んで、プロセス200が終了してもよい。
【0030】
また、プロセス200が追加機能を含んでもよい。例えば、プロセッサがディスプレイに結合され、ディスプレイに上記機能の結果を表示させるように動作可能である。ディスプレイはグラフィカルユーザインタフェースの一部であってもよく、該グラフィカルユーザインタフェースは、x線カメラにより取得された対応したx線画像に関する情報を表示することができる。この例示において、識別された領域がディスプレイに表示されてもよい。詳細な検査は、識別された領域の大きさを測定するなどのようなケーブルセグメント又はケーブル継手に対するさらなる撮像及び/又はx線画像の追加処理を含んでもよい。詳細な検査の一部であってもよい追加処理が後の例示を参照して説明される。
【0031】
図3は本明細書に記載のコントローラに結合されたx線カメラにより取得されたx線画像の例示の例示表示を示した。x線画像表示300は、コントローラによりコントローラに結合された表示装置上(後の例示に示すように)に表示されてもよい。x線画像ディスプレイ300は、ケーブル継手のx線画像302のサムネイルをマトリクス状に表示するように構成されていてもよい。マトリクスが縦軸視図306の列及び回転軸視図304の行により形成されてもよい。縦軸視図306が縦方向位置D、C、B及びAに対応してもよく、回転軸視図304が0度、60度及び120度の角位置に対応してもよい。もちろん、x線画像302のサムネイルの数が図3の例示に示された数よりも大きいか又は小さくてもよい。
【0032】
この例示において、縦方向位置C及び角位置60におけるx線画像のサムネイルはフラグされた位置308を有するように示された。ディスプレイがタッチスクリーンディスプレイであれば、入力装置又はタッチにより縦方向位置C及び角位置60での表示された画像を選択することができる。図4A及び図4Bに示すように、画像の選択に応答して、コントローラは、増加された解像度又は「スケーリング」バージョンを表示するように動作可能である。
【0033】
図4Aは本明細書に説明された例示プロセスにより処理されたスケーリングしたx線画像を示した。x線画像400aは、識別された領域通知402により識別された領域/有界領域404に識別される位置を含んでもよい。ディスプレイに識別された領域/有界領域404を表示させる場合、円形の識別された領域通知402が焦点要素として使用されてもよい。図3の例示において、識別された領域/有界領域404が12個のx線画像400aのうちのいくつかのみに見られることができ、x線カメラが有限される弧(例えば、60度)で画像を取得し、ケーブル又はケーブル継手内の他の構造又は材料(例えば、ポリエチレン絶縁材料)は内容物又は空隙がx線カメラにより撮像されることを阻止する恐れがあるからである。
【0034】
例示において、プロセス200に基づいて、識別された領域/有界領域404が既に内容物に識別された可能性がある。x線カメラは、14000個超えた異なる画素強度値を生成するように動作可能であり、これは勾配の複数の階調を考慮できることを提供している。なお、識別された領域通知402内の隣接する領域に比べて、識別された領域/有界領域404の輝度。図4Bに示すように、コントローラは、解像度方面の追加を実現するように動作可能である。
【0035】
図4Bは、既に本明細書に説明された例示プロセスにより処理された図4Aのx線画像のさらなるスケーリングバージョンを示した。スケーリングしたx線画像400bは、識別された領域通知402の輪内の識別された領域/有界領域404の追加詳細を表示可能にする。対応した画像400a及び400bはプロセス200又は本明細書に説明された他のプロセスに使用されてもよい。
【0036】
図4Cは、図4Aのx線画像の解像度が増加した画像の例示を示し、そのうち、ユーザインタフェースが評価するように内容物/空隙を突出表示するために用いられる。図4Cに示すように、内容物406は図4Aの識別された領域/有界領域404とほぼ同じる領域にある。図4Cにおいて、水平カーソル位置412における内容物406の周囲の画素に比べて、サムネイル410の下方のライン値グラフィック408は、より高い画素強度値を記録したように示された。図4Cのグラフィック408に示すように、内容物406の右側のライン値(画素値ともいう)が12500などの第1階調画素強度値を有し、グラフィック408に示すように内容物が16000の第2階調画素強度値を有する。
【0037】
例示において、プロセッサはサムネイル410の各行の画素強度値を走査して、画素強度値の勾配に迅速な増加又は変化があるか否かを確定することができる。内容物を表す画素の画素値の勾配414は、隣接する画素強度値の間の勾配の徐々な変化を指示するようになる。逆に、416における画素強度値方面の迅速な増加が勾配の急峻又は迅速な変化を指示する。画素値方面の勾配は、416の前の約12500から416における16000に変化され、そのうち、416が内容物406に対応する。例示において、勾配閾値は、3000又はある他の数字であってもよく、それは特定の画素の間の階調画素値方面の迅速な変化を指示する。
【0038】
図5Aは、評価されるx線画像の一部を確定するために用いられる実際に測定されたx線カメラの機能配置を図示するグラフィックを示した。図5Aにおいて、x線源528は本明細書に説明された例示とともに使用されることができるx線カメラ内のx線検出器530との距離がSである。x線検出器530はx線源528により出力されるx線エネルギーに応答することができる。x線検出器530から出力された信号は、x線検出器530の素子により検出されたx線エネルギーの強度を表す階調画像を生成することに用いることができる。図5Aに示すように、継手フェルール(例えば、図1における106)及び継手ハウジング(例えば、図1における108)を含む継手を撮像する。継手ハウジングの実際の直径(又は大きさ)はDaであるが、検出器画素サイズを使用した測定された大きさはDmである。従って、いかなる検出された物体、内容物又は空隙の大きさの実際の測定を取得するために、物体、内容物又は空隙の実際の大きさ又は実際の測定を取得するように測定された大きさに比例係数SFを乗算しなければならない。比例係数は、x線源528のx線検出器530からの距離Sに基づくことができる。x線源528及びx線検出器530のこのような例示的配置において、比例係数SFが1.0よりも小さい(<)である。例えば、継手ハウジングの直径を測定すれば、プロセッサはDmにSFを乗算してDa、即ち、継手ハウジングの直径の実際の測定を取得することができる。
【0039】
図5Bは、有界領域を測定するために実行された処理をさらに説明するように、x線画像の一部における有界領域の例示を示した。「有界領域」とは、x線画像における1組の画素であってもよく、該組の画素はx線画像中のほぼ該組の画素を囲む他の画素と異なる画素強度値を持っている。用語「有界領域」は上記例示における識別された領域に類似する。画像500の部分が有界領域504を示した。有界領域504は、所定の数の行及び列を有する各画素502のマトリクスにあるように示された。この例示において、マトリクスは、X軸上に26行があるとともに、Y軸上に31列がある。例示において、各画素502が正方形であると仮定され、両者が画素サイズ(PD)に等しい水平サイズ及び垂直サイズを有する。もちろん、画素502は矩形又は他の形状であってもよい。有界領域504は、高さ518、幅520、及び角軸サイズ522を有してもよい。そのうちの画像500の一部がその一部のみであるx線画像全体を処理する場合、高さ518、幅520、及び角軸サイズ522の限界値は、プロセッサによって正確に確定されることができる。
【0040】
追加の例示において、プロセッサは、x線画像が2つ以上の識別された有界領域を含み、例えば、有界領域504における2つを含むことを確定するように動作可能である。プロセッサは、2つ以上の識別された有界領域の各ペア間の距離を測定するように動作可能である。プロセッサは、最小許容値に関して、各ペアの間の測定された距離を評価することができる。測定された距離が最小許容値よりも小さいことに応答して、プロセッサは、詳細な検査のためにx線画像をフラグすることができる。追加的あるいは代替的に、ユーザインタフェースは、検出された1つを超えた内容物又は空隙に応答して、プロセッサからのコマンドに応答して、1つを超えた内容物又は空隙のうちのいずれか2つの間の距離は所定許容値よりも近い場合に、指示を提供するように動作可能である。
【0041】
ブロック206の記載を参照すれば、ケーブル検査システムは、多軸測定を使用してそのうちの既に勾配閾値を超えた位置にマークされた位置に規定された領域の大きさを確定することができる。以下のプロセスに従って行われた測定に基づいて、有界領域の大きさを確定することができ、領域の確定された大きさと内容物又は空隙許容閾値とを比較することができる。内容物又は空隙許容閾値が複数の閾値、例えば、内容物又は空隙の高さに関する第1閾値、内容物又は空隙の高さに関する第2閾値、内容物又は空隙の角軸サイズに関する第3閾値などを有してもよい。比較結果が既に内容物又は空隙許容閾値を超えたことを指示することに応答して、プロセッサは有界領域を内容物又は空隙にフラグしてもよい。
【0042】
図2の例示において、識別された領域又は有界領域504内の該組の画素の1つ又は複数の軸上の距離を測定する時に、プロセッサは、複数の画素を使用して距離を測定することができる。なお、画像500の例示部分は説明のためであり、x線画像の実際の部分は、数十万~数百万画素を含むことができ、プロセッサの助けがない場合に、これらの画素が合理的にカウントされることができない。
【0043】
図5Bの簡単な例示に対して、高さ518は、垂直軸上の軸方向測定を提供する。高さ518は、PD=垂直平面における実際の有界領域504の大きさの得られた値をXに乗算して確定することができ、ここで、Xは有界領域504の垂直方向における画素502の数であり、PDは画素サイズである。例示において、Xは21に等しく且つPDは2mmに等しくてもよいので、有界領域504は42mmの高さ518を有してもよい。同一例示において、幅520は水平軸上の軸方向測定である。幅520はYにPDのa値を乗算して確定されてもよく(それが水平平面における実際の有界領域504の大きさに等しい)、ここで、Yは有界領域504の水平方向における画素502の数であり、PDは画素サイズである。例示において、Yも21に等しく、且つPDは2mmに等しくてもよいので、有界領域504は42mmの幅を有してもよい。
【0044】
プロセス200において、有界領域504が内容物であるか空隙であるかを確定するように2つのサイズ(高さ518及び幅520)が内容物又は空隙許容閾値に照らして評価されてもよい。しかし、高さ518及び幅520に加えて、角軸サイズ522を考慮してもよい。しかし、有界領域504を跨ぐ角度は、画素502の正確な数を容易にカウントできることには適さない可能性がある。プロセッサは画素座標を利用してもよく、これらの画素座標はマトリクス座標系(即ち、左上隅が原点である)又は画像座標系(即ち、左下隅が原点である)に基づいて表されてもよい。
【0045】
画像500の例示部分に示すように、勾配(第1画素強度から別の画素強度への変化、この場合に、白から黒へ)は、第1測定位置506で超えられたように確定され、プロセッサは、画素強度勾配が画素526から第1測定位置506の近くまでの画素がほぼ白いであることを確定するからである。プロセッサは、第1階調値(この場合に、白である)から勾配閾値を超えた第2階調画素値(この場合に、黒である)までの画素値の勾配変化を確定することができる。例えば、上記した図4Cを参照して説明するように、勾配閾値は3000であってもよいが、撮像された材料又は材料がいくつかの欠陥又は差異の存在を受ける許容差に基づいて2500以下などの他の値を選択してもよく、例えば、1000を選択してもよい。また、勾配閾値は、x線カメラのx線検出器(例えば、530)の感度によって決定されてもよい。
【0046】
既に勾配閾値を超えたことを確定することに応答して、プロセッサは、画素値の勾配変化に対応する画素を有界領域のエッジに識別してもよい。例示において、プロセッサは、x線画像内のマーク位置中の第1マーク位置(例えば、第1測定位置506)に対応する第1画素の座標を使用して画像500のこの部分における有界領域504の大きさを測定してもよい。この例示において、原点524が左下隅にある。第1測定位置506は、第1座標集合(例えば、24,16)を有してもよい。x線画像500内のマーク位置のうちの勾配が勾配閾値を超えた第2マーク位置に対応する第2画素が第2測定位置508として選択されてもよい。第2測定位置508における座標は(3,16)であってもよい。ピタゴラスの定理によって、距離(即ち、高さ518)は約21mmに等しくてもよい。
【0047】
そして、x線画像内のマーク位置中の第3マーク位置(例えば、第3測定位置510)に対応する第3画素の座標を選択してもよい。第3測定位置510は画像500のこの部分のうちの勾配が勾配閾値を超えた位置であってもよい。第3測定位置510の座標は(6,12)であってもよい。x線画像内のマーク位置のうちの勾配が勾配閾値を超えた第4マーク位置は第4測定位置512であってもよい。第4測定位置512の座標(即ち、x=27、y=12)を選択してもよい。プロセッサは第3測定位置510から第4測定位置512までの距離(即ち、幅520)が約21mmに等しいように測定される。第3測定位置510と第4測定位置512との間の測定された距離は第2軸方向測定であると認められてもよい。
【0048】
プロセッサは第5画素の座標をx線画像500内のマーク位置中の第5マーク位置に対応する第5測定位置514として選択してもよい。第5測定位置514はそのうちの勾配が勾配閾値を超えた画素であってもよい。第5測定位置514の座標は(21,24)であってもよい。x線画像500内のマーク位置中の第6マーク位置は、第6測定位置516として選択されてもよい。第6測定位置516の座標は(6,10)であってもよい。第5測定位置514と第6測定位置516との間の測定された距離は約21mmに等しい。第5測定位置と第6測定位置との間の測定された距離は第3軸に沿う第3軸方向測定である。第3軸線は第1軸方向測定の軸線及び第2軸方向測定の軸線と面一ではない。
【0049】
図5Cはケーブル継手のそのうちの内容物又は空隙の位置に高いリスクがあるリスクゾーンを指示する例示を示した。図5Cの例示において、ケーブル継手532又はケーブルセグメントはその長さに沿って異なるリスクゾーンに区画されてもよい。例えば、ケーブル継手532のいずれか一端上のゾーン1中の内容物又は空隙により高いリスクがあるかもしれない。それで、ゾーン2に比べて、異なる勾配閾値及び異なる空隙又は内容物許容閾値を有する。代替的に、ケーブル継手532全体又はケーブルセグメント上の各ゾーンに対して、勾配閾値及び空隙又は内容物閾値は同様に維持されてもよい。例示において、ゾーン1中の潜在的な内容物(ゾーン2よりも高いリスク設定を有する)を注意した時に、プロセッサは、サムネイルに他のサムネイル画像と異なる色(例えば、赤)で点滅させるか又はサムネイルを突出表示するなどのような追加警告特徴を含んでもよい。
【0050】
内容物がゾーン1にあるかゾーン2にあるかについての確定はシステムに入力された縦方向、横方向又は角度に基づいて回転設定されてもよく、又は対応したタイプの継手に対してデフォルト設定されてもよい。例えば、MJ継手の各ゾーンは他のタイプの継手と異なってもよい。また、撮像される対象が与えられた場合、ゾーンのサイズの設定はカスタマイズ可能であってもよい。
【0051】
例えば、各ゾーン(例えば、ゾーン1又はゾーン2)はサムネイル(例えば、図4Cの410)に対応する異なる縦方向位置及び角位置を表してもよい。例えば、それらの間の大きさ及び間隔がケーブル継手の特定領域の標準(例えば、ゾーン1又はゾーン2)を満足すれば、互いに隣接する1つ以上の内容物又は空隙を有することが許容されている。
【0052】
それ以外に又は代替的に、いくつかのゾーン、例えば、ゾーン1~4があってもよく、そのうち、各ゾーンが異なる勾配閾値及び内容物又は空隙許容閾値を有し、デフォルト設定又は入力された設定によって決定される。
【0053】
図5A図5Cの簡単な例示は、画像処理プログラム及び画像内の対応したマーク位置を識別して、対応したケーブルセグメント又はケーブル継手内に内容物又は空隙があるか否かを確定する複雑さを示した。
【0054】
図6は、ケーブルセグメント又はケーブル継手を検査するために用いられるプロセスの別の例示を示した。
【0055】
ブロック602において、プロセス600を実現するプロセッサはケーブルセグメント又はケーブル継手のx線画像を取得するように動作可能である。x線画像は複数の画素を含んでもよく、そのうち、複数の画素のそれぞれが対応した画素強度値を持っている。
【0056】
ブロック604において、プロセッサは画像処理アルゴリズムを応用してもよく、該画像処理アルゴリズムはx線画像を処理して画像内の領域を識別し、そのうち、識別された領域が1組の画素により形成される。例えば、画像処理アルゴリズムは、識別された領域を形成する1組の画素を規定する画素を識別する時に画素強度値の勾配を利用するように動作可能である。
【0057】
ブロック606において、プロセッサは識別された領域内の該組の画素の1つ又は複数の軸上の距離を測定するように動作可能である。プロセッサは、上記した図5A図5Cを参照しながら検討した測定技術などの1種以上の測定技術を利用することができる。1つ又は複数の軸中のそれぞれに沿う測定が軸方向測定と呼ばれてもよい。
【0058】
ブロック608において、プロセッサは測定された距離の1つ又は複数が内容物又は空隙許容閾値を超えたか否かを確定することができる。例えば、プロセッサは1つ又は複数の測定された距離のそれぞれと内容物又は空隙許容閾値とを比較することができる。内容物又は空隙許容閾値の例示は0.091mm、0.457mmなどであってもよい。すべての軸方向測定は単一の内容物許容閾値(例えば、0.091mm)に照らして評価されてもよい。また、例えば、図5Cに示すような各ゾーンはその自身の内容物又は空隙許容閾値を有してもよい。
【0059】
ブロック610において、プロセッサは測定された距離の1つ又は複数が内容物又は空隙許容閾値を超えたことに基づいて、詳細な検査のために識別された領域をフラグすることができる。
【0060】
別の例示において、詳細な検査はプロセッサがケーブルセグメント中のフラグされた識別された領域に対して更新した縦方向位置及び/又は更新した角位置を選択して、別のx線画像を取得することを含んでもよい。プロセッサは更新した縦方向位置又は更新した角位置を自動的に選択するように動作可能である。例えば、識別された領域は例えば、C及び60度におけるx線画像にあれば、D、C、B又はAの代わりに、プロセッサはさらなる撮像を行うように、DとCとの間の更新した縦方向位置を選択するように動作可能である。代替的又は追加的に、例えば、識別された領域がC及び60度におけるx線画像にあれば、プロセッサはさらなる撮像を行うように、60度と0度との間(及び/又は60度と120度との間)の更新した角位置を選択するように動作可能である。
【0061】
また、プロセッサは、X線カメラを制御して更新した縦方向位置及び/又は更新した角位置における別のX線画像を取得し、該別のX線画像を処理して該別のX線画像内の識別された領域を位置決めるように動作可能である。別のx線画像に対する処理は、別のx線画像中の勾配変化を位置決め、勾配変化が識別された領域に含まれた近似境界における画素位置に発生することを確認することを含んでもよい。
【0062】
図7Aはケーブル検査システムの例示の平面視図を示した。ケーブル検査システム1100はx線キャビネット702、自在継手704、ユーザインタフェース706及び棚732を含む。x線キャビネット702はx線カメラ、自在継手コントロール及び縦方向コントロール(下図に示される)、対応した回路システム及び機械素子(例えば、モータ、歯車など)を収容するように動作可能である。
【0063】
棚732は低下した位置にあるように示され、そのうち、ユーザインタフェース706が棚732に位置決めされる。x線キャビネット702は自在継手704を回って回転し、棚732は静止を保持する。
【0064】
図7Bはケーブル検査システムの例示の側面図を示した。水中ケーブル検査システム700は棚732が閉位置にあるように示される。x線キャビネット702は、双方向矢印に応じて回転して、x線カメラがケーブル/ケーブル継手の周囲に位置決めされる。ケーブル/ケーブル継手はケーブルセグメントのキャビネット702を通過する開口726中に位置決めされてもよい。
【0065】
図7C図7A及び7Bに示されたケーブル検査システムの例示の機能ブロック図を示した。水中ケーブル検査システム700はx線キャビネット702及びユーザインタフェース706を含んでもよい。x線キャビネット702はx線カメラ708及び位置決め装置722を含んでもよい。位置決め装置722は自在継手コントロール712及び縦方向コントロール714を含んでもよく、x線カメラ708をある位置に位置決めて、x線源728とx線検出器730との間に位置決めされるケーブル又はケーブル継手の画像を取得するように動作可能である。
【0066】
ユーザインタフェース706はx線カメラ708、自在継手コントロール712及び縦方向コントロール714を制御するように動作可能である。自在継手コントロール712は歯車、モータ、回路システムなどの(図示せず)機械部品を含んでもよく、これらの機械部品は、x線キャビネット702及びx線カメラ708を回転することにより、x線キャビネット702にパッキングされたケーブル/ケーブル継手の画像を取得するように制御可能である。自在継手704の回転は、約0~180°の回転範囲内に約1°の増分で自動的に回転するように動作可能である。もちろん、異なる増分及び異なる回転範囲を選択してもよい。
【0067】
ユーザインタフェース706はプロセッサ710、ディスプレイ716、入力装置718及びプログラミングコード724を含むメモリ720を含んでもよい。プロセッサ710及びメモリ720は、x線カメラ708のx線源728及びx線検出器730を制御するように動作可能であるプログラマブルロジックコントローラ(programmable logic controller、PLC)であってもよい。例えば、プロセッサ710は、プログラミングコード724を運転して、本明細書に記載のプロセス、技術及び機能を実行させて、ケーブル検査システムを提供するように動作可能である。
【0068】
ユーザインタフェース706は、メモリ720に記憶されたプログラミングコード724を実行するように動作可能であり、該プログラミングコードは、コントローラがX線カメラ708に複数の縦方向位置及びユーザーが定義した(又は自動的に選択された)回転増分下で一連のX線画像を自動的に撮像させて、継手全体を検査して視差問題を減少させるようにしている。前記例示を参照して説明した自動化処理は手動回転とユーザ対話の需要を取り消すことによりユニークな再現性を提供する。それは正確性を向上させるとともにプロセスを加速させる。
【0069】
プロセッサ710はx線カメラ708及び位置決め装置722に通信可能に結合されてもよい。メモリ720はプロセッサ710に結合され、プログラミングコード724を動作可能に記憶して、x線カメラ708及び位置決め装置722の自在継手コントロール712及び718を制御する。例えば、プログラミングコード724が実行されると、プロセッサ710は位置決め装置を駆動して、x線カメラ708の孔径が水中ケーブルの複数の選択された部分に位置決めされ、水中ケーブルの複数の選択された部分のそれぞれのx線画像を取得するように動作可能である。プロセッサ710は本明細書に記載の様々なプロセスを実行するように動作可能である。
【0070】
動作の例示において、プロセッサ710はx線カメラ708を制御してケーブルセグメント又はケーブル継手の複数のx線画像を取得するように動作可能である。各x線画像はケーブルセグメント又はケーブル継手の対応した縦方向位置及び対応した角位置の画像であってもよい。プロセッサ710はプログラミングコード724を使用して複数のデジタル画像のそれぞれを処理し、x線画像内の対応した縦方向位置及び対応した角位置における画素値の勾配変化を識別するように動作可能である。プロセッサ710は各処理したx線画像の少なくとも1つの対応したx線画像中にこの少なくとも対応したx線画像内の対応した縦方向位置及び対応した角位置における勾配変化を識別して、画素値の勾配変化が対応したx線画像内の非所望位置にあるか否かを確定することができる。プロセッサ710は少なくとも1つの対応したx線画像内に非所望位置をフラグすることができる。該フラグに基づいて、プロセッサ710は非所望位置に対して更新した縦方向位置及び更新した角位置を選択して、ケーブルセグメント又はケーブル継手の別のx線画像を取得することができる。x線カメラ708を制御して更新した縦方向位置及び更新した角位置におけるケーブルセグメント又はケーブル継手の別のx線画像を取得することができる。プロセッサ710は別のx線画像を使用して処理、確定及びフラグを実行することができる。
【0071】
異なる継手技術は、内容物又は空隙あるいは成形領域を用いて内容物又は空隙が物理的に位置決めされる場所に対して、異なる合格/不合格基準を有する可能性がある。継手は、専有の詳細や合格-不合格の限界値などを有してもよいカスタムされる継手であってもよい。プログラミングコード724は、ケーブル及びケーブル継手の輪郭をカスタマイズすることができて、ユーザが新たな継手技術を追加し、第三者と専用情報を共有する必要がなく且つ必要に応じて新たなケーブルタイプを添加することを許容する選択可能な特徴を含んでもよい。専用詳細及び合格-不合格の限界値は入力装置718を介してユーザインタフェース706に入力されることができ、プログラミングコード724により使用可能な設定としてメモリ720に記憶される。
【0072】
また、x線カメラ708の自動回転は、1°増分(0~180°)でカスタマイズすることができ、必要に応じてケーブル又はケーブル継手の各ゾーンを選択/非選択する。ユーザは各ゾーンで異なる電圧、シャッター速度、検出器のオフセットを設定することにより、X線配置をカスタマイズして、視差問題を減少させる。また、x線カメラ708は、ケーブル又はケーブル継手の特定の領域をリアルタイムに詳しく調査することが許容されるリアルタイムのストリーム特性を提供できるように構成されている。ユニークな整列特徴は、継手がキャビネット内の任意の位置に放置されることを許容する。「プログラム管理ソフトウェア」を使用して、ユーザは、ユーザの特定のケーブル又はケーブル継手の異なる材料密度を有する異なるポリマーに関連する彼ら自身のプリセットを設計することができる。プリセットは、ユーザがデフォルト値に従ってx線カメラ708(通常の可視光カメラに類似する)例えば、シャッター速度、ISOファイル速度など)に露光時間及び高電圧設定を設定することを許容することができる。また、第3者継手の物理大きさはデフォルトケーブル継手の大きさと異なる可能性があるので、縦方向位置(DCBA位置)が異なる可能性があり、それで、縦方向コントロール714はx線カメラ708がカスタマイズ位置に位置決めされるようにしている。必要される又は要求されれば、縦方向コントロール714も、x線カメラ708のケーブル又はケーブル継手に対する縦方向位置決めを実行するように動作可能である。また、自在継手コントロール712は、各シリーズの画像の角位置の例示に説明された0°、60°及び120°位置を超えた変化を実現する。また、ユーザは勾配閾値及び内容物又は空隙許容閾値に用いられる設定を選択して、ゾーン及びゾーンのサイズなどを識別することができる。
【0073】
また、ユーザは、x線カメラ708以外のメモリ720に記憶されたプログラマブルロジック及びプログラミングコードにもドッキングされるカスタマイズカメラを提供することを要求することができる。例えば、カスタマイズカメラは、x線と異なるスペクトル部分(例えば、赤外線など)で撮像するカメラであってもよい。
【0074】
上記ケーブル検査システム700は、様々な異なる配置で構成されてもよく、いかなる特定される配置に限定されない、又はいかなる他の方式で限定されないと理解することができる。
【0075】
本明細書に説明されたケーブル検査システムは、船上及びケーブル工場、又は開発実験室などのこのような検査プロセスを必要とする他の領域で使用することができる。
【0076】
他の例示において、識別された領域が異なる画素強度値を持つ画素に完全に囲まれていなくても、プロセッサは、1組の画素により形成された領域を識別するように動作可能である。例えば、内容物又は空隙は、画像においてそのうちの内容物又は空隙の境界が遮られて見えない角度にあってもよい。例えば、識別された領域は、異なる強度値又は閾値勾配変化を満たす変化の勾配を有する画素に完全に囲まれていない。この場合に応答して、プロセッサは、注目される特定の領域が追加の角位置(例えば、0°、30°、60°など)で撮像できることを確定することができ、これは、撮像されるケーブルセグメントなどによって決定される。
【0077】
勾配閾値の限界値は、内容物又は空隙の検出が疑われるか否か及び撮像される異なる材料に対する考慮に応じて変化することができる。例えば、空隙の勾配閾値は、過剰露光を指示する画素強度値(例えば、16000)であってもよく、内容物に対しては2000の露光不足であってもよく、そのうち、ポリマーの境界層(継手の表面又は金属部品の表面で)は2000と16000の画素強度値の間のあるところである。
【0078】
以上、図1図5C及び図7A図7Cに参照して説明されるデバイス、装置又はシステムにおける様々な素子は、様々なハードウェア素子、ソフトウェア素子、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。ハードウェア素子の例には、構造部品、論理デバイス、コンポーネント、プロセッサ、マイクロプロセッサ、回路、プロセッサ、回路素子(例えば、トランジスタ、抵抗器、コンデンサ、インダクタなど)、集積回路、特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit,ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(programmable logic device,PLD)、デジタルシグナルプロセッサ(digital signal processor,DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)、記憶手段、論理ゲート、レジスタ、半導体デバイス、チップ、マイクロチップ、チップセットなど、が含んでもよい。ソフトウェア素子の例には、ソフトウェアコンポーネント、プログラム、アプリ、コンピュータプログラム、アプリケーション、システムプログラム、ソフトウェア開発プログラム、機器プログラム、オペレーティングシステムソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、ソフトウェアモジュール、ルーチン、サブルーチン、関数、方法、プロセス、ソフトウェアインタフェース、アプリケーションインタフェース(application program interface,API)、コマンドセット、演算コード、コンピュータコード、コードセグメント、コンピュータコードセグメント、ワード、値、符号、又はそれらの任意の組み合わせが含んでもよい。
【0079】
本明細書では、ケーブル及びケーブル継手の改良された検出のための新規且つユニークな技術が開示されている。本開示の範囲は、本明細書に説明された具体例により限定されるものではない。実際、本明細書に記載されるものに加えて、本開示の他の様々な例示及び改良は、前述の説明及び図面から当業者には明らかである。
【0080】
したがって、このような他の例及び改良は、本開示の範囲内に入ることが意図されたる。さらに、本開示は、特定環境における特定の目的で特定の実施形態の文脈で本明細書に記載されたが、当業者は、その有用性はこれに限定されず、本開示は任意の数の目的のために任意の数の環境において有益に実施可能であることを認識するであろう。そのため、特許請求の範囲は、本明細書に記載される本開示の全ての広さ及び精神を考慮して解釈されるべきである。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図4C
図5A
図5B
図5C
図6
図7A
図7B
図7C
【外国語明細書】