(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023048966
(43)【公開日】2023-04-07
(54)【発明の名称】予約管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20230331BHJP
G16H 10/00 20180101ALI20230331BHJP
【FI】
G06Q10/02
G16H10/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022052833
(22)【出願日】2022-03-29
(62)【分割の表示】P 2022504230の分割
【原出願日】2021-09-28
(71)【出願人】
【識別番号】515158272
【氏名又は名称】株式会社PECO
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】岡崎 純
【テーマコード(参考)】
5L049
5L099
【Fターム(参考)】
5L049AA03
5L099AA02
(57)【要約】
【課題】予約状況を把握することができるようにする。
【解決手段】獣医療機関の予約を管理するシステムであって、獣医療機関を受診する動物患者を示す情報、及び、指名する獣医師又は指名なしを示す指名情報を含む予約情報を記憶する予約情報記憶部と、予約情報記憶部を参照して、各獣医師について当該獣医師が指名された予約の数である第1の予約数、及び指名なしの予約の数である第2の予約数を算出する予約数算出部と、獣医師ごとに第1の予約数を表示するとともに、第1の予約数の合計に第2の予約数を加算した全体予約数を表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
獣医療機関の予約を管理するシステムであって、
前記獣医療機関を受診する動物患者を示す情報、及び、指名する獣医師又は指名なしを示す指名情報を含む予約情報を記憶する予約情報記憶部と、
前記予約情報記憶部を参照して、各前記獣医師について当該獣医師が指名された予約の数である第1の予約数、及び前記指名なしの予約の数である第2の予約数を算出する予約数算出部と、
前記獣医師ごとに前記第1の予約数を表示するとともに、前記第1の予約数の合計に前記第2の予約数を加算した全体予約数を表示する表示部と、
を備えることを特徴とする予約管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の予約管理システムであって、
前記動物患者の動物種を含む動物情報を記憶する動物情報記憶部をさらに備え、
前記予約数算出部は、特定の前記動物種に対応する前記動物患者の前記予約情報について、前記第1の予約数及び前記第2の予約数を算出すること、
を特徴とする予約管理システム。
【請求項3】
請求項2に記載の予約管理システムであって、
前記動物患者の動物種を含む動物情報を記憶する動物情報記憶部と、
獣医師ごとに前記獣医師が対応可能な1以上の動物種を含む獣医師情報を記憶する獣医師情報記憶部と、をさらに備え、
前記予約数算出部は、前記獣医師からのリクエストに応じて、前記獣医師に対応する前記動物種に対応する前記動物患者の前記予約情報について、前記第1の予約数及び前記第2の予約数を算出すること、
を特徴とする予約管理システム。
【請求項4】
請求項1に記載の予約管理システムであって、
前記予約情報には、前記獣医療機関において施される予定の前記動物患者への対応内容が含まれ、
前記予約数算出部は、特定の前記対応内容に対応する前記予約情報について、前記第1の予約数及び前記第2の予約数を算出すること、
を特徴とする予約管理システム。
【請求項5】
請求項1に記載の予約管理システムであって、
前記動物患者のうち問診に回答したものについて、前記動物患者を示す情報及び前記回答を含む問診情報を記憶する問診情報記憶部をさらに備え、
前記予約数算出部は、前記問診が登録されているか又は前記問診が登録されていないかのいずれかの前記動物患者に対応する前記予約情報について、前記第1の予約数及び前記第2の予約数を算出すること、
を特徴とする予約管理システム。
【請求項6】
獣医療機関の予約を管理する方法であって、
前記獣医療機関を受診する動物患者を示す情報、及び、指名する獣医師又は指名なしを示す指名情報を含む予約情報を記憶するステップと、
前記予約情報記憶部を参照して、各前記獣医師について当該獣医師が指名された予約の数である第1の予約数、及び前記指名なしの予約の数である第2の予約数を算出するステップと、
前記獣医師ごとに前記第1の予約数を表示するとともに、前記第1の予約数の合計に前記第2の予約数を加算した全体予約数を表示するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする方法。
【請求項7】
獣医療機関の予約を管理するためにプログラムであって、
前記獣医療機関を受診する動物患者を示す情報、及び、指名する獣医師又は指名なしを示す指名情報を含む予約情報を記憶するステップと、
前記予約情報記憶部を参照して、各前記獣医師について当該獣医師が指名された予約の数である第1の予約数、及び前記指名なしの予約の数である第2の予約数を算出するステップと、
前記獣医師ごとに前記第1の予約数を表示するとともに、前記第1の予約数の合計に前記第2の予約数を加算した全体予約数を表示するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
医療機関の予約を管理するシステムが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のシステムでは、医師を指名した予約と指名なしの予約とを考慮した予約状況を確認することができない。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、予約状況を把握することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、獣医療機関の予約を管理するシステムであって、前記獣医療機関を受診する動物患者を示す情報、及び、指名する獣医師又は指名なしを示す指名情報を含む予約情報を記憶する予約情報記憶部と、前記予約情報記憶部を参照して、各前記獣医師について当該獣医師が指名された予約の数である第1の予約数、及び前記指名なしの予約の数である第2の予約数を算出する予約数算出部と、前記獣医師ごとに前記第1の予約数を表示するとともに、前記第1の予約数の合計に前記第2の予約数を加算した全体予約数を表示する表示部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、予約状況を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】予約管理システムの全体構成例を示す図である。
【
図2】サーバ装置20のハードウェア構成例を示す図である。
【
図3】サーバ装置20のソフトウェア構成例を示す図である。
【
図4】本実施形態の予約管理システムの動作を説明する図である。
【
図5】本実施形態の予約管理システムの獣医師向けの動作を説明する図である。
【
図6】獣医師端末30において予約状況を表示する画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
獣医療機関の予約を管理するシステムであって、
前記獣医療機関を受診する動物患者を示す情報、及び、指名する獣医師又は指名なしを示す指名情報を含む予約情報を記憶する予約情報記憶部と、
前記予約情報記憶部を参照して、各前記獣医師について当該獣医師が指名された予約の数である第1の予約数、及び前記指名なしの予約の数である第2の予約数を算出する予約数算出部と、
前記獣医師ごとに前記第1の予約数を表示するとともに、前記第1の予約数の合計に前記第2の予約数を加算した全体予約数を表示する表示部と、
を備えることを特徴とする予約管理システム。
[項目2]
項目1に記載の予約管理システムであって、
前記動物患者の動物種を含む動物情報を記憶する動物情報記憶部をさらに備え、
前記予約数算出部は、特定の前記動物種に対応する前記動物患者の前記予約情報について、前記第1の予約数及び前記第2の予約数を算出すること、
を特徴とする予約管理システム。
[項目3]
項目2に記載の予約管理システムであって、
前記動物患者の動物種を含む動物情報を記憶する動物情報記憶部と、
獣医師ごとに前記獣医師が対応可能な1以上の動物種を含む獣医師情報を記憶する獣医師情報記憶部と、をさらに備え、
前記予約数算出部は、前記獣医師からのリクエストに応じて、前記獣医師に対応する前記動物種に対応する前記動物患者の前記予約情報について、前記第1の予約数及び前記第2の予約数を算出すること、
を特徴とする予約管理システム。
[項目4]
項目1に記載の予約管理システムであって、
前記予約情報には、前記獣医療機関において施される予定の前記動物患者への対応内容が含まれ、
前記予約数算出部は、特定の前記対応内容に対応する前記予約情報について、前記第1の予約数及び前記第2の予約数を算出すること、
を特徴とする予約管理システム。
[項目5]
項目1に記載の予約管理システムであって、
前記動物患者のうち問診に回答したものについて、前記動物患者を示す情報及び前記回答を含む問診情報を記憶する問診情報記憶部をさらに備え、
前記予約数算出部は、前記問診が登録されているか又は前記問診が登録されていないかのいずれかの前記動物患者に対応する前記予約情報について、前記第1の予約数及び前記第2の予約数を算出すること、
を特徴とする予約管理システム。
[項目6]
獣医療機関の予約を管理する方法であって、
前記獣医療機関を受診する動物患者を示す情報、及び、指名する獣医師又は指名なしを示す指名情報を含む予約情報を記憶するステップと、
前記予約情報記憶部を参照して、各前記獣医師について当該獣医師が指名された予約の数である第1の予約数、及び前記指名なしの予約の数である第2の予約数を算出するステップと、
前記獣医師ごとに前記第1の予約数を表示するとともに、前記第1の予約数の合計に前記第2の予約数を加算した全体予約数を表示するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする方法。
[項目7]
獣医療機関の予約を管理するためにプログラムであって、
前記獣医療機関を受診する動物患者を示す情報、及び、指名する獣医師又は指名なしを示す指名情報を含む予約情報を記憶するステップと、
前記予約情報記憶部を参照して、各前記獣医師について当該獣医師が指名された予約の数である第1の予約数、及び前記指名なしの予約の数である第2の予約数を算出するステップと、
前記獣医師ごとに前記第1の予約数を表示するとともに、前記第1の予約数の合計に前記第2の予約数を加算した全体予約数を表示するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0011】
<システム概要>
以下、本実施形態に係る予約管理システムについて説明する。本実施形態の予約管理システムは、獣医療機関における予約を管理しようとするものである。本実施形態では、獣医師を指名した予約と、指名しない予約との両方を受け付けることができる。従来は、獣医師ごとの予約枠と、指名なしの予約枠とを事前に設けて各予約枠について予約を受け付けていた。本実施形態の予約管理システムでは、獣医師ごとの予約枠のみを管理しながらも、指名なしの予約についても管理できるようにする。
【0012】
図1は、予約管理システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の予約管理システムは、サーバ装置20を含んで構成される。サーバ装置20は、飼い主端末10及び獣医師端末30のそれぞれと通信ネットワークを介して通信可能に接続される。通信ネットワークは、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0013】
飼い主端末10は、動物患者の飼い主が操作するコンピュータである。飼い主端末10は、例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどにより実現することができる。飼い主は飼い主端末10を操作してサーバ装置20にアクセスして獣医療機関の予約を行うことができる。予約時には、獣医師を指名することもできるし、指名なし(どの獣医師でもよい)で予約を行うこともできる。
【0014】
獣医師端末30は、獣医師が操作するコンピュータである。獣医師端末30は、例えば、スマートフォンやタブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータなどにより実現することができる。獣医師は、獣医師端末30を操作してサーバ装置20にアクセスして、現在の予約状況を確認することができる。獣医師端末30は、全体の予約状況を確認することもでき、また、当該獣医師についての予約状況を確認することもできる。また、当該獣医師が対応可能な動物種についての予約状況のみを確認することもできる。
【0015】
サーバ装置20は、獣医療機関の予約を管理するコンピュータである。サーバ装置20は、例えばワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、あるいはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。サーバ装置20は、例えば、Webアプリケーションとして予約の空き状態(予約可能な患者動物の数)を提示することができ、また予約を受け付けることもできる。
【0016】
<サーバ装置20>
図2は、サーバ装置20のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。管理サーバ2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述するサーバ装置20の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、管理サーバ2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0017】
図3は、サーバ装置20のソフトウェア構成例を示す図である。サーバ装置20は、動物情報記憶部231と、医師情報記憶部232と、決定情報記憶部233と、予約情報記憶部234と、問診情報記憶部235と、予約受付部211と、予約数算出部212と、対応可能数取得部213と、予約可能数算出部214と、リクエスト受信部215と、出力部216と、を備える。
【0018】
動物情報記憶部231は、動物患者に関する情報(以下、動物情報という。)を記憶する。動物情報には、動物患者を特定する情報(動物ID)に対応付けて、動物患者の名前、動物種、品種、年齢、性別、体重などの基礎情報が含まれる。動物情報には、飼い主を特定する飼い主IDを含めるようにしてもよい。
【0019】
獣医師情報記憶部232は、獣医師に関する情報(以下、獣医師情報という。)を記憶する。獣医師情報には、獣医師を特定する情報(獣医師ID)に対応付けて、獣医師の名前、勤務時間、当該獣医師が対応可能な1以上の動物種などを含めることができる。
【0020】
決定情報記憶部233は、獣医師が対応可能な動物患者の数(以下、対応可能数という。)を決定するための情報(以下、決定情報という。)を記憶する。本実施形態では、決定情報には標準診察時間が含まれ、所定の時間で対応可能な対応可能数は、所定の時間を標準診察時間で割ることで求めることができる。なお、決定情報に、対応可能数を数値として含めるようにしてもよい。決定情報には、獣医師を特定する医師ID及び動物種に対応付けて、標準診察時間を含めることができる。本実施形態では、医師ID及び動物種に加えて、品種も決定情報に含めている。動物種(及び品種)によって標準診察時間は変わりうるため、同一の医師IDについて、対応可能な動物種(及び品種)ごとに、標準診察時間が設定される。
【0021】
予約情報記憶部234は、動物患者の予約に関する情報(以下、予約情報という。)を記憶する。予約情報には、動物IDに対応付けて、日付、時間帯、指名情報及び対応内容が設定される。時間帯は、例えば、1時間単位や2時間単位などで獣医療機関の開院時間中に設定される。指名情報には、獣医師を指名した予約の場合には、指名した獣医師を示す医師IDが設定され、指名なしの予約の場合には、指名がないことを示す値(以下、無指名値という。)が設定される。対応内容は、当該獣医療機関において当該動物患者に対して施される予定の対応(診察、処置、処方箋の発行、用品の購入など、獣医療機関で受けることのできるサービス)の内容を示す。
【0022】
問診情報記憶部235は、動物患者についての問診に対する回答を含む情報(以下、問診情報という。)を記憶する。問診情報には、動物IDに対応付けて、問診に回答した日付と回答とが含まれうる。問診情報記憶部235には、問診に回答された動物患者についてのみ問診情報が登録されうる。
【0023】
予約受付部211は、動物患者の予約を受け付ける。動物患者の予約は、飼い主端末10から予約のリクエストを受信することにより行うことができる。予約リクエストには、動物患者を特定する動物IDと、指名する獣医師を特定する医師ID又は指名なしであることを示す無指名値と、日付と、時間帯とが指定される。動物情報記憶部231を参照することで、動物IDに対応する動物種を特定可能であり、動物IDを特定することにより動物種が指定されることにもなる。また、予約リクエストには、獣医療機関で受ける予定の対応内容を指定することができる。
【0024】
予約受付部211は、後述する予約可能数算出部214が算出する、当該日付及び時間枠ならびに動物患者の動物種及び品種に対応する予約可能数が0より大きい場合に予約を受け付けることができる。予約受付部211は、受け付けた予約に係る予約情報に、予約リクエストに設定されている値を設定して予約情報記憶部234に登録することができる。
【0025】
予約数算出部212は、予約情報記憶部234を参照して、各獣医師について当該獣医師が指名された予約の数(第1の予約数)と、指名なしの予約の数(第2の予約数)とを算出する。予約数算出部212は、日付及び時間帯ごとに第1の予約数及び第2の予約数を算出することができる。予約数算出部212は、日付が指定された場合には、各時間帯について第1の予約数及び第2の予約数を算出し、日付及び時間帯が指定された場合には、当該日付及び時間帯についての第1の予約数及び第2の予約数を算出することができる。予約数算出部212は、日付及び時間帯に対応する予約情報の数を、指名情報ごとにカウントすることで、第1の予約数及び第2の予約数を算出することができる。すなわち、予約数算出部212は、指名情報に医師IDが設定されている予約情報については、医師IDごとに予約情報をカウントして第1の予約数とし、指名情報に無指名値が設定されている予約情報をカウントして第2の予約数とすることができる。
【0026】
また、予約数算出部212は、特定の動物種に対応する動物患者の予約情報について、第1の予約数及び第2の予約数を算出することができる。
【0027】
また、予約数算出部212は、獣医師端末30からのリクエストに応じて、当該獣医師の対応可能な動物種に対応する動物患者の予約情報について、第1の予約数及び第2の予約数を算出することができる。
【0028】
また、予約数算出部212は、特定の対応内容に対応する予約情報について、第1の予約数及び第2の予約数を算出することができる。
【0029】
また、予約数算出部212は、問診が登録されているか又は問診が登録されていないかのいずれかの動物患者に対応する予約情報について、第1の予約数及び第2の予約数を算出することができる。
【0030】
対応可能数取得部213は、獣医師ごとの対応可能数を取得する。対応可能数取得部213は、動物種(及び品種)ごとに対応可能数を取得することができる。対応可能数取得部213には、医師IDと動物種(さらに品種を指定してもよい)とを指定することができる。対応可能数取得部213は、指定された医師IDと動物種(及び品種)とに対応する決定情報を決定情報記憶部233から読み出し、読み出した決定情報の標準診察時間で時間帯の長さ(例えば1時間等)を割ることで、当該獣医師の当該時間帯における対応可能数を算出することができる。
【0031】
予約可能数算出部214は、予約可能な動物患者の数(以下、予約可能数という。)を算出する。予約可能数算出部214は、日付及び時間帯ごとに、各獣医師を指名した第1の予約可能数と、指名なしの第2の予約可能数とを算出することができる。
【0032】
予約可能数算出部214には、動物種(さらに品種を指定してもよい。)を指定することができる。予約可能数算出部214にはさらに、日付及び時間帯の少なくともいずれかを指定することができる。予約可能数算出部214に日付が指定されなかった場合には、現在の日付が指定されたものとすることができる。予約可能数算出部214に時間帯が指定されなかった場合には、各時間帯について予約可能数を算出することができる。予約可能数算出部214は、医師情報記憶部232に登録されている各医師IDについて、予約可能数を算出することができる。
【0033】
予約可能数算出部214は、各医師IDと、動物種(及び品種)とを対応可能数取得部213に与えて各医師IDについての対応可能数を取得する。予約可能数算出部214は、日付及び時間帯を予約数算出部212に与えて算出させた獣医師ごとの第1の予約数のうち、当該医師IDに対応する第1の予約数を、当該医師IDについての対応可能数から引いて、当該日付及び時間帯において当該獣医師を指名して予約可能な第1の予約可能数を算出することができる。また、予約可能数算出部214は、第1の予約可能数の合計から、日付及び時間帯を予約数算出部212に与えて算出させた第2の予約数を引いて、指名なしで予約可能な第2の予約可能数を算出することができる。
【0034】
リクエスト受信部215は、飼い主端末10から予約状況を閲覧するためのリクエスト(以下、閲覧リクエストという。)を受け付ける。閲覧リクエストには動物IDを設定することができる。リクエスト受信部215は、閲覧リクエストに応じて、予約数算出部212に獣医師ごとの予約数を算出させ、対応可能数取得部213に獣医師毎の対応可能数を取得させ、予約可能数算出部214に第1及び第2の予約可能数を算出させることができる。
【0035】
リクエスト受信部215は、獣医師端末30から閲覧リクエストを受け付けることもできる。獣医師端末30からの閲覧リクエストには、獣医師IDが含まれる。獣医師端末30から閲覧リクエストには、対象とする予約情報の指定をすることもできる。対象とする予約情報は、例えば、全ての予約情報(指定なし)、特定の動物種に対応する動物患者の予約情報、当該獣医師の対応可能な動物種に対応する動物患者の予約情報、特定の対応内容に対応する予約情報、又は、問診が登録されているか又は問診が登録されていないかのいずれかの動物患者に対応する予約情報を指定することができる。リクエスト受信部215は、獣医師端末30からの閲覧リクエストに応じて、予約数算出部212に第1の予約数及び第2の予約数を算出させ、出力部216にそれを出力させることができる。なお、上述したように、予約数算出部212は、獣医師端末30からの閲覧リクエストに指定された予約情報について、第1及び第2の予約数を計算することができる。
【0036】
出力部216は、第1及び第2の予約可能数を出力することができる。出力部216は、飼い主端末10からの閲覧リクエストに応じて算出された獣医師ごとの予約数、獣医師ごとの対応可能数、獣医師を指名して予約可能な第1の予約可能数、及び指名なしで予約可能な第2の予約可能数を表示するための画面情報(例えばHTML等により記述することができる。)を飼い主端末10に送信することができる。
【0037】
出力部216は、獣医師端末30からの閲覧リクエストに応じて、第1及び第2の予約数を獣医師端末30に応答することができる。また、出力部216は、獣医師ごとに、当該獣医師を指名した予約情報と、当該予約情報のそれぞれに係る動物患者の動物種とを送信することができる。また、出力部216は、指名なしの予約情報と、当該予約情報のそれぞれに係る動物患者の動物種とを送信することができる。
【0038】
<動作>
図4は、本実施形態の予約管理システムの動作を説明する図である。
【0039】
サーバ装置20は、飼い主端末10から予約リクエストを受け付け(S301)、予約リクエストに応じた予約情報を登録する(S302)。ここでサーバ装置20は、予約リクエストに獣医師が指名されている場合には、当該獣医師を指名して予約可能な第1の予約可能数が0より大きい場合に、予約リクエストに獣医師が指名されていない場合には、指名なしで予約可能な第2の予約可能数が0より大きい場合に、予約情報を登録することができる。
【0040】
サーバ装置20は、飼い主端末10から閲覧リクエストを受信した場合に、閲覧リクエストに設定されている動物IDに対応する動物種を動物情報記憶部231から特定し(S303)、獣医師ごとの動物種に係る対応可能数を計算し(S304)、獣医師ごとの第1の予約数と、指名なしの第2の予約数を算出し(S305)、獣医師ごとに、対応可能数から第1の予約数を引いて、当該獣医師を指名して予約可能な第1の予約可能数を算出し(S306)、第1の予約可能数の合計から第2の予約数を引いて、指名なしで予約可能な第2の予約可能数を算出し(S307)、第1及び第2の予約可能数を飼い主端末10に対して送信する(S308)。
【0041】
<獣医師向けの動作>
図5は、本実施形態の予約管理システムの獣医師向けの動作を説明する図である。
【0042】
サーバ装置20は、獣医師端末30から閲覧リクエストを受信すると(S321)、受信した閲覧リクエストに指定された予約情報から、獣医師ごとに当該獣医師が指名された第1の予約数と、指名なしの第2の予約数とを計算する(S322)。サーバ装置20は、各獣医師に対応する予約情報と、指名なしに対応する予約情報と、各予約情報に対応する動物種とを読み出し(S323)、各獣医師に対応する第1の予約数、予約情報及び動物種を表示し(S324)、指名なしに対応する第2の予約数、予約情報及び動物種を表示するように(S325)、画面情報を獣医師端末30に送信することができる。
【0043】
<画面例>
図6は、獣医師端末30において予約状況を表示する画面例を示す図である。
【0044】
画面では、時間帯41ごとに予約状況が表示される。予約数の表示欄42には、対応する獣医師(例えば獣医師A)が指名された第1の予約数(「1」)と、第1の予約可能数(「3」)と、全ての獣医師についての第1の予約数の合計と指名なしの第2の予約の合計とを加算した全体の予約数(「2」)と、第1の予約可能数の合計(「6」)とが表示される。また、獣医師毎に、当該獣医師を指名した予約情報43が表示される。予約情報43には、例えば、動物患者の名前を表してもよい。また、予約情報43には、動物患者の動物種を示すアイコン44を表示することもできる。また、画面では、指名なしの予約についても、指名ありの予約と同様の予約数の表示欄45が設けられる。また、指名なしの予約情報46も動物種を示すアイコン47とともに表示される。
【0045】
以上のようにして、本実施形態の予約管理システムによれば、指名あり及び指名なしの予約状況を表示することができるので、予約状況を容易に把握することができる。また、獣医師は、閲覧リクエストに予約情報を指定することにより、全ての予約情報、特定の動物種に対応する動物患者の予約情報、当該獣医師の対応可能な動物種に対応する動物患者の予約情報、特定の対応内容に対応する予約情報、又は、問診が登録されているか又は問診が登録されていないかのいずれかの動物患者に対応する予約情報について、予約数を表示することができるので、獣医療機関における詳細な予約状況を容易に把握することができる。
【0046】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0047】
例えば、本実施形態では、飼い主端末10に対して予約状況を提供するものとしたが、これに限らず、獣医療機関の従業者の端末に対して予約状況(予約数、予約可能数)を提供するようにしてもよい。
【0048】
また、決定情報には問診の有無を含めるようにすることができる。問診が済んでいる場合と、来院時に問診を行う場合とでは、対応にかかる時間が変わりうるところ、これを管理することができる。この場合に、予約数算出部212は、問診の有無の指定を受けるようにして、獣医師及び指定された問診の有無に対応する決定情報を用いて第1の予約数を算出することができる。
【0049】
また、決定情報には対応内容を含めるようにすることができる。対応内容によって、対応にかかる時間が変わりうるところ、これを管理することができる。この場合に、予約数算出部212は、対応内容の指定を受けるようにし、獣医師及び受け付けた対応内容に対応する決定情報を用いて第1の予約数を算出することができる。例えば、一から診察を行う場合と、ワクチン接種を施す場合とでは、対応にかかる時間はかなり異なることから、対応内容に応じて異なる標準診察時間を設定しておくことで、予約可能数を正確に予測することができる。
【0050】
また、決定情報には、問診の内容を含めるようにすることもできる。例えば、同じ診察であっても、申告されている症状が重篤である場合や、飼い主が気になっていることの数が多い場合には、より時間がかかりうるところ、これを管理することができる。
【符号の説明】
【0051】
10 飼い主端末
20 サーバ装置