(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023048972
(43)【公開日】2023-04-07
(54)【発明の名称】バーコード自動スキャンを用いた商品計算装置
(51)【国際特許分類】
G07G 1/00 20060101AFI20230331BHJP
G06Q 20/20 20120101ALI20230331BHJP
B25J 13/08 20060101ALI20230331BHJP
【FI】
G07G1/00 311D
G06Q20/20 300
B25J13/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069154
(22)【出願日】2022-04-20
(31)【優先権主張番号】10-2021-0127679
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】522160789
【氏名又は名称】リ,ヒョン
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】リ,ヒョン
【テーマコード(参考)】
3C707
3E142
5L055
【Fターム(参考)】
3C707AS34
3C707BS09
3C707KS08
3C707KT01
3C707KT04
3C707LW12
3E142BA01
3E142BA20
3E142CA12
3E142EA18
3E142FA50
3E142GA02
3E142GA03
3E142GA35
5L055AA42
(57)【要約】 (修正有)
【課題】顧客が購入しようとする商品を無人で迅速且つ正確にバーコードスキャンして商品の計算を行う、バーコード自動スキャンを用いた商品計算装置を提供する。
【解決手段】本発明に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置は、商品を撮影して商品イメージを生成する撮影部と、前記商品イメージに基づいて前記商品の一側に備えられ、前記商品の価格情報が含まれたバーコードのバーコード位置を認識するプロセッサと、前記バーコードがスキャンされるように前記商品を把持し、前記商品をバーコードスキャン装置に移動させるロボットアーム部とを含むことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品を撮影して商品イメージを生成する撮影部と、
前記商品イメージに基づいて前記商品の一側に備えられ、前記商品の価格情報が含まれたバーコードのバーコード位置を認識するプロセッサと、
前記バーコードがスキャンされるように前記商品を把持し、前記商品をバーコードスキャン装置に移動させるロボットアーム部と
を含み、
前記プロセッサは、
前記商品に対応する商品計算難易度情報のうち一つ以上に基づいて、前記商品のバーコードをスキャンして前記商品の計算を行う手数料を算出することを特徴とする、バーコード自動スキャンを用いた商品計算装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記商品イメージに基づいてセンシングされたバーコード位置をバーコード領域に設定し、前記商品が前記バーコードスキャン装置に移動するために前記ロボットアーム部により把持可能な第1把持領域を前記商品イメージに基づいて設定することを特徴とする、請求項1に記載のバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、
前記バーコード領域および前記第1把持領域が重ならないように、前記バーコード領域および前記第1把持領域を設定し、
前記ロボットアーム部は、
前記第1把持領域に対応する商品の部位を把持して前記バーコードスキャン装置に前記商品を移動させることを特徴とする、請求項2に記載のバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置。
【請求項4】
前記ロボットアーム部は、
前記バーコード位置のバーコード領域に対応する商品の部位が前記バーコードスキャン装置と対面するように前記商品を移動させることを特徴とする、請求項1に記載のバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バーコード自動スキャンを用いた商品計算装置に関し、より詳しくは、商品のバーコード位置をセンシングし、ロボットアーム部を介して商品を把持してバーコードスキャン装置に商品を移動させることで、自動バーコードスキャンで商品を計算することができる、バーコード自動スキャンを用いた商品計算装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ロボットは、自ら保有した能力により、与えられた仕事を自動で処理するか作動する機械であって、ロボットの応用分野は、概して産業用、医療用、宇宙用、海底用などの多様な分野に分類される。近年、音声やジェスチャなどを介して人間とコミュニケーションやインタラクションを行うことができるコミュニケーションロボットが増加する傾向にある。
【0003】
また、製品の生産、出荷、輸送、荷役、包装、保管、計算などの物流の全過程を無人自動化して人手を減らし正確性を高めようとする試みがなされている。物流を自動化する場合、人手の減少に応じた費用の節減および安全事故を防止する効果があり、物流に必要な時間を短縮し、体系的な管理が可能である。
【0004】
特に、売り場で商品を計算する場合、売り場の職員が商品一つ一つに対してバーコードスキャン装置を介したバーコードスキャンを行って商品の計算を行うことで、商品の計算に必要な時間の増加により不要な悪性顧客待機時間が増加し、それによる売り場の混雑も増加するだけでなく、商品の計算のための職員の雇用により売り場の運営管理費も増加するという問題がある。
【0005】
このため、無人で顧客が計算しようとする商品に対して迅速且つ正確に計算を行うことができる技術が求められている現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2018-0109107号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、顧客が購入しようとする商品を無人で迅速且つ正確にバーコードスキャンして商品の計算を行う、バーコード自動スキャンを用いた商品計算装置を提供することにある。
【0008】
本発明の目的は、以上で言及した目的に制限されず、言及していない本発明の他の目的および長所は、下記の説明によって理解できるものであり、本発明の実施形態によってさらに明らかに理解できるものである。また、本発明の目的および長所は、特許請求の範囲に示された手段およびその組み合わせによって実現可能であることを容易に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置は、商品を撮影して商品イメージを生成する撮影部と、前記商品イメージに基づいて前記商品の一側に備えられ、前記商品の価格情報が含まれたバーコードのバーコード位置を認識するプロセッサと、前記バーコードがスキャンされるように前記商品を把持し、前記商品をバーコードスキャン装置に移動させるロボットアーム部とを含むことができる。
【0010】
好ましくは、前記プロセッサは、前記商品イメージに基づいてセンシングされたバーコード位置をバーコード領域に設定し、前記商品が前記バーコードスキャン装置に移動するために前記ロボットアーム部により把持可能な第1把持領域を前記商品イメージに基づいて設定することができる。
【0011】
好ましくは、前記プロセッサは、前記バーコード領域および前記第1把持領域が重ならないように、前記バーコード領域および前記第1把持領域を設定することができる。
【0012】
好ましくは、前記ロボットアーム部は、前記第1把持領域に対応する商品の部位を把持して前記バーコードスキャン装置に前記商品を移動させることができる。
【0013】
好ましくは、前記プロセッサは、前記バーコード位置がセンシングされないと、前記バーコードが外部に露出するように前記商品の配置状態を変更させるために前記ロボットアーム部により把持可能な第2把持領域を前記商品イメージに基づいて設定することができる。
【0014】
好ましくは、前記ロボットアーム部は、前記第2把持領域に対応する商品の部位を把持して前記商品の配置状態を変更することができる。
【0015】
好ましくは、前記ロボットアーム部は、前記バーコード位置のバーコード領域に対応する商品の部位が前記バーコードスキャン装置と対面するように前記商品を移動させることができる。
【0016】
好ましくは、前記プロセッサは、前記商品に対応する商品計算難易度情報のうち一つ以上に基づいて、前記商品のバーコードをスキャンして前記商品の計算を行う手数料を算出することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置は、多くの労働力および人件費が必要な商品の計算過程を、人工知能を活用したロボットを介して行うことで、必要な労働力および人件費を節減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置、バーコードスキャン装置、商品および計算台Cを示す図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置の構成ブロック図である。
【
図3】本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置がバーコード領域および第1把持領域を設定する過程を説明するための図である。
【
図4】本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置がバーコードスキャンのために商品を把持する過程を説明するための図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置がバーコードスキャンのために把持された商品をバーコードスキャン装置に移動させる過程を説明するための図である。
【
図6】本発明の他の実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置が第2把持領域を設定する過程を説明するための図である。
【
図7】本発明の他の実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置が、バーコードが外部に露出するように商品を移動および回転させる過程を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の多様な実施形態が添付図面を参照して記載される。ただし、これは、本発明を特定の実施形態に限定しようとするものではなく、本発明の実施形態の多様な変更(modification)、等価物(equivalent)、および/または代替物(alternative)を含むものと理解しなければならない。図面の説明と関連し、類似の構成要素に対しては、類似の参照符号が用いられてもよい。
【0020】
本文書において、「有する」、「有することができる」、「含む」、または「含むことができる」などの表現は、当該特徴(例えば、数値、機能、作動、または部品などの構成要素)の存在を指し、追加の特徴の存在を排除しない。
【0021】
本文書において、「AまたはB」、「Aまたは/およびBのうち少なくとも一つ」、または「Aまたは/およびBのうち一つまたはそれ以上」などの表現は、共に羅列された項目の全ての可能な組み合わせを含んでもよい。例えば、「AまたはB」、「AおよびBのうち少なくとも一つ」、または「AまたはBのうち少なくとも一つ」は、(1)少なくとも一つのAを含む、(2)少なくとも一つのBを含む、または(3)少なくとも一つのAおよび少なくとも一つのBのいずれを含む場合を全て指してもよい。
【0022】
本文書で用いられた「第1」、「第2」、「1番目」、または「2番目」などの表現は、多様な構成要素を順序および/または重要度に関係なく修飾してもよく、一つの構成要素を他の構成要素と区分するために用いられるだけであって、当該構成要素を限定しない。例えば、第1ユーザ機器と第2ユーザ機器は、順序または重要度に関係なく、互いに異なるユーザ機器を示してもよい。例えば、本文書に記載された権利範囲を逸脱せずに、第1構成要素は第2構成要素と命名してもよく、それと同様に第2構成要素は第1構成要素に変更して命名してもよい。
【0023】
ある構成要素(例えば、第1構成要素)が他の構成要素(例えば、第2構成要素)に「(機能的にまたは通信的に)連結され((operatively or communicatively) coupled with/to)」ているか「接続され(connected to)」ていると言及された際には、前記ある構成要素が前記他の構成要素に直接的に連結されるか、または他の構成要素(例えば、第3構成要素)を介して連結されてもよいものと理解しなければならない。これに対し、ある構成要素(例えば、第1構成要素)が他の構成要素(例えば、第2構成要素)に「直接連結され」ているか「直接接続され」ていると言及された際には、前記ある構成要素と前記他の構成要素との間にまた他の構成要素(例えば、第3構成要素)が存在しないものと理解しなければならない。
【0024】
本文書で用いられた表現「~するように構成された(または設定された)(configured to)」は、状況に応じて、例えば、「~に適した(suitable for)」、「~する能力を有する(having the capacity to)」、「~するように設計された(designed to)」、「~するように変更された(adapted to)」、「~するように作られた(made to)」、または「~をすることができる(capable of)」に変更して用いられてもよい。用語「~するように構成(または設定)された」は、ハードウェア的に「特別に設計された(specifically designed to)」ものだけを必ずしも意味するのではない。その代わりに、ある状況で、「~するように構成された装置」という表現は、その装置が他の装置または部品と共に「~することができる」ことを意味し得る。例えば、語句「A、BおよびCを行うように構成(または設定)された制御部」は、当該作動を行うための専用プロセッサ(例えば、組み込みプロセッサ)、またはメモリに格納された一つ以上のソフトウェアプログラムを実行することで、当該作動を行うことができる汎用プロセッサ(generic-purpose processor)(例えば、CPUまたはアプリケーションプロセッサ)を意味し得る。
【0025】
特に、本明細書において、「~装置」は、中央処理処置(Central Processing Unit (CPU))、アプリケーションプロセッサ(Application Processor(AP))およびコミュニケーションプロセッサ(Communication Processor (CP))のうち一つ以上を含んでもよい。
【0026】
本明細書において、「~装置」は、少なくとも一つのプロセッサを含む全種類のハードウェア装置を意味するものであり、実施形態に応じて、当該ハードウェア装置において作動するソフトウェア的な構成も包括する意味として理解されてもよい。例えば、「~装置」は、機械駆動装置、スマートフォン、タブレットPC、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータおよび各装置で駆動されるユーザクライアントおよびアプリケーションを全て含む意味として理解されてもよく、また、これに制限されない。
【0027】
本文書で用いられた用語は、単に特定の実施形態を説明するために用いられたものであって、他の実施形態の範囲を限定しようとするものではない。単数の表現は、文脈上、明らかに他を意味しない限り、複数の表現を含んでもよい。技術的または科学的な用語を含めてここで用いられる用語は、本文書に記載された技術分野における通常の知識を有する者により一般的に理解されるものと同一の意味を有してもよい。本文書で用いられた用語のうち一般的な辞書に定義された用語は、関連技術の文脈上の意味と同一または類似の意味として解釈されてもよく、本文書において明らかに定義しない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。場合によっては、本文書で定義された用語であっても、本文書の実施形態を排除するように解釈されない。
【0028】
図1は、本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置、バーコードスキャン装置、商品および計算台Cを示す図であり、
図2は、本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置の構成ブロック図である。
【0029】
図1および
図2を参照すると、本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置100は、売り場内の計算台Cの一側に位置し、顧客が計算しようとする商品を計算台Cに配置すると、商品の一側に備えられたバーコードがバーコードスキャン装置200にスキャンされるように商品を移動および回転させることができる。
【0030】
ここで、バーコードスキャン装置200は、計算台Cの上部または計算台Cの他側に位置し、商品のバーコードをスキャンして商品の価格情報を取得することができる。
【0031】
このために、バーコードスキャン装置200は、バーコードから反射される可視光の入力を受けてバーコードをスキャンする可視光バーコードスキャン方式、およびバーコードから反射される赤色光の入力を受けてバーコードをスキャンする赤色光バーコードスキャン方式のうち一つ以上を用いてもよいが、バーコードから商品の価格情報を取得する限り、スキャン方式は制限されないことに留意する。
【0032】
一方、バーコードは、商品の一側に印刷されるかプラスチック素材のタグに印刷されて商品の一側に備えられ、当該商品の価格情報が符号化されて表示されることができる。この際、バーコードは、コード11方式、コード39方式、コード93方式、コード128方式、UPC方式、EAN8方式、EAN13方式、PDF417方式およびデータマトリックス方式のうちいずれか一つの方式で形成されてもよいが、商品の価格情報が含まれる限り、コード方式は制限されないことに留意する。
【0033】
本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置100は、商品の一側に備えられたバーコードがバーコードスキャン装置200にスキャンされるように商品を移動および回転させる過程で、バーコードが最大限外部に露出するように商品の他側を把持することができる。
【0034】
このために、本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置100は、撮影部110、プロセッサ120およびロボットアーム部130を含むことができる。
【0035】
撮影部110は、顧客により、計算のために計算台Cに配置された商品を撮影して商品イメージを生成することができる。このために、撮影部110は、イメージを生成するカメラモジュールを備えることができる。また、撮影部110は、商品に対してビジョンセンシングを行うビジョンセンシングカメラモジュールを備えることができる。
【0036】
図3は、本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置がバーコード領域および第1把持領域を設定する過程を説明するための図である。
【0037】
図3をさらに参照すると、プロセッサ120は、商品イメージに基づいて前記商品の一側に備えられ、商品の価格情報が含まれたバーコードBのバーコード位置を認識することができる。
【0038】
この際、プロセッサ120は、人工知能モデルを用いてバーコード位置を認識することができる。具体的に、プロセッサ120は、過去に撮影された多様な商品イメージおよび当該商品イメージから認識されたバーコード位置を学習データとして人工知能モデルを学習させ、人工知能モデルに現在計算台Cに配置された商品の商品イメージを入力データとして入力し、上述したバーコード位置を出力データとして出力を受けることができる。
【0039】
ここで、学習された人工ニューラルネットワークを人工知能モデルと称することができ、人工知能モデルは、学習データではなく新しい入力データに対して結果値を推論するのに用いられ、推論された値は、ある動作を行うための判断の基礎として用いられることができる。
【0040】
ここで、人工知能は、人工的な知能またはそれを作れる方法論を研究する分野を意味し、機械学習(マシンラーニング、Machine Learning)は、人工知能分野で取り扱う多様な問題を定義し、それを解決する方法論を研究する分野を意味する。機械学習は、ある作業に対するたゆまぬ経験を介してその作業に対する性能を高めるアルゴリズムと定義したりもする。
【0041】
人工ニューラルネットワーク(ANN:Artificial Neural Network)は、機械学習で用いられるモデルであって、シナプスの結合でネットワークを形成した人工ニューロン(ノード)で構成される、問題解決能力を有するモデル全般を意味し得る。人工ニューラルネットワークは、他レイヤのニューロン間の連結パターン、モデルパラメータを更新する学習過程、出力値を生成する活性化関数(Activation Function)により定義されることができる。
【0042】
人工ニューラルネットワークは、入力層(Input Layer)、出力層(Output Layer)、そして選択的に一つ以上の隠れ層(Hidden Layer)を含むことができる。各層は、一つ以上のニューロンを含み、人工ニューラルネットワークは、ニューロンとニューロンを連結するシナプスを含むことができる。人工ニューラルネットワークにおいて、各ニューロンは、シナプスを介して入力される入力信号、重み、バイアスに対する活性化関数の関数値を出力することができる。
【0043】
モデルパラメータは、学習を介して決められるパラメータを意味し、シナプス連結の重みおよびニューロンのバイアスなどが含まれる。そして、ハイパーパラメータは、機械学習アルゴリズムにおいて学習前に設定されなければならないパラメータを意味し、学習率(Learning Rate)、繰り返し回数、ミニバッチ大きさ、初期化関数などが含まれる。
【0044】
人工ニューラルネットワークの学習の目的は、損失関数を最小化するモデルパラメータを決めるものと見ることができる。損失関数は、人工ニューラルネットワークの学習過程で、最適のモデルパラメータを決めるための指標として用いられることができる。
【0045】
機械学習は、学習方式に応じて、教師あり学習(Supervised Learning)、教師なし学習(Unsupervised Learning)、強化学習(Reinforcement Learning)に分類することができる。
【0046】
教師あり学習は、学習データに対するラベル(label)が与えられた状態で、人工ニューラルネットワークを学習させる方法を意味し、ラベルとは、学習データが人工ニューラルネットワークに入力される場合に、人工ニューラルネットワークが推論しなければならない正解(または、結果値)を意味し得る。教師なし学習は、学習データに対するラベルが与えられない状態で、人工ニューラルネットワークを学習させる方法を意味し得る。強化学習は、ある環境内で定義されたエージェントが各状態で累積補償を最大化する行動もしくは行動順を選択するように学習させる学習方法を意味し得る。
【0047】
人工ニューラルネットワークのうち複数の隠れ層を含むディープニューラルネットワーク(DNN:Deep Neural Network)で実現される機械学習を深層学習(ディープラーニング、Deep Learning)と称したりもし、深層学習は、機械学習の一部である。本明細書において、機械学習は、深層学習を含む意味として用いられる。
【0048】
一方、バーコード位置は、計算台CをXY平面とし、計算台Cからの高さをZ軸とする3次元座標空間上の3次元領域であってもよい。
【0049】
その後、プロセッサ120は、前記商品イメージに基づいてセンシングされたバーコード位置をバーコード領域BAに設定することができる。すなわち、プロセッサ120は、バーコード位置として認識された3次元領域をバーコード領域BAに設定することができる。プロセッサ120は、バーコード領域BAを、商品の他領域と比べてバーコード認識装置200に最も近接する領域であるとともに、ロボットアーム部130により覆われて外部と遮断されない領域に設定することができる。
【0050】
すなわち、バーコード領域BAは、商品のバーコードBが位置した領域、後ほどバーコード認識装置200に最も近接する領域、およびロボットアーム部130により把持されない領域であってもよい。
【0051】
一方、プロセッサ120は、前記商品が前記バーコードスキャン装置200に移動するために前記ロボットアーム部130により把持可能な第1把持領域GA1を前記商品イメージに基づいて設定することができる。
【0052】
このために、プロセッサ120は、商品イメージに基づいて商品の形状を認識し、ロボットアーム部130により構造的に把持可能な商品の領域を把持可能領域に設定することができる。
【0053】
その後、プロセッサ120は、把持可能領域の中から上述したバーコード領域BAを除去し、第1把持領域GA1に設定することができる。
【0054】
すなわち、プロセッサ120は、ロボットアーム部130の構造および商品の形状を考慮して、ロボットアーム部130が把持可能な商品の領域を把持可能領域に設定した後、バーコードスキャンのために把持可能領域からバーコード領域BAを除去することで、第1把持領域GA1を設定することができる。
【0055】
換言すると、プロセッサ120は、前記バーコード領域BAおよび前記第1把持領域GA1が重ならないように、前記バーコード領域BAおよび前記第1把持領域GA1を設定し、
これにより、ロボットアーム部130は、第1把持領域GA1に対応する商品の部位を把持する場合、バーコードBを遮らずに把持することで商品を移動および回転させ、バーコードBをバーコードスキャン装置200にスキャンさせることができる。
【0056】
図4は、本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置がバーコードスキャンのために商品を把持する過程を説明するための図であり、
図5は、本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置がバーコードスキャンのために把持された商品をバーコードスキャン装置に移動させる過程を説明するための図である。
【0057】
図4および
図5をさらに参照すると、ロボットアーム部130は、商品のバーコードBがスキャンされるように前記商品を把持し、前記商品をバーコードスキャン装置200に移動させることができる。
【0058】
具体的に、ロボットアーム部130は、プロセッサ120から受信される制御信号に基づいて作動が制御され、支持部140に一端が固定されたロボットアーム131と、ロボットアーム131の他端と連結された把持部132とを含むことができる。
【0059】
この際、支持部140は、下端が計算台Cと隣接した地面に固定され、上端にロボットアーム131の一端が連結されることで、動くロボットアーム131を支持することができる。
【0060】
また、把持部132は、クランプ形状に形成され、商品の両側を加圧して商品を把持するように構成されることができる。
【0061】
このようなロボットアーム部130は、プロセッサ120の制御信号に応じて、ロボットアーム131および把持部132の作動を制御することができる。
【0062】
具体的に、ロボットアーム部130は、ロボットアーム131および把持部132を介して、前記第1把持領域GA1に対応する商品の部位を把持し、前記バーコードスキャン装置200に前記商品を移動させることができる。
【0063】
その後、ロボットアーム部130は、商品を移動および回転させ、バーコード領域BAのバーコードがバーコードスキャン装置200と対面するようにすることができる。
【0064】
これにより、ロボットアーム部130は、職員が商品のバーコードをバーコードスキャン装置200に直接移動させてバーコードをスキャンしなくても、顧客が計算台Cに商品を配置さえすれば、バーコードを遮らないように商品を把持してバーコードをスキャンすることで、商品の計算を迅速且つ労働力なしに完了させることができる。
【0065】
このために、ロボットアーム部130は、機械的動きを実現できるように構成されることができる。具体的に、ロボットアーム部130は、多様な作業を行うことができる一つ以上の関節(または、ジョイント)、リンク、ギアなどを備えることができる。このようなロボットアーム部130は、複数のジョイントおよび複数のジョイントにより互いに連結された複数のリンク、複数のジョイントを回転させる駆動モータを含むことができる。この際、プロセッサ120は、駆動モータの作動を制御してロボットアーム部130を制御し、これにより、ロボットアーム部130は、ロボットアーム131および把持部132を制御することができる。
【0066】
一方、本発明の一実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置100は、上述した機能を行うために、データ、情報および信号を送受信する通信部150と、データ、情報および信号を格納する格納部160とをさらに含むことができる。
【0067】
一方、プロセッサ120は、上述した各構成要素の作動を行うことができ、一つ以上のコア(core、図示せず)およびグラフィック処理部(図示せず)および/または他の構成要素と信号を送受信する連結通路(例えば、バス(bus)など)を含むことができる。
【0068】
プロセッサ120は、格納部160に格納された一つ以上のインストラクションを実行することで、上述した各構成要素の作動を行うように構成されることができる。
【0069】
格納部160には、プロセッサ120の処理および制御のためのプログラム(一つ以上のインストラクション)を格納することができる。格納部160に格納されたプログラムは、機能に応じて複数のモジュールに区分されることができる。
【0070】
図6は、本発明の他の実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置が第2把持領域を設定する過程を説明するための図であり、
図7は、本発明の他の実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置が、バーコードが外部に露出するように商品を移動および回転させる過程を説明するための図である。
【0071】
図6および
図7を参照すると、プロセッサ120は、計算台Cに配置された商品からバーコード位置がセンシングされないと、前記バーコードが外部に露出するように前記商品の配置状態を変更させるために前記ロボットアーム部130により把持可能な第2把持領域GA2を前記商品イメージに基づいて設定することができる。
【0072】
顧客が商品を計算台Cに配置するにおいて、
図6に示すように、計算台Cの上部面とバーコードBが接してバーコードBが外部に露出していない場合には、商品のバーコード位置がセンシングされない。
【0073】
この際、プロセッサ120は、バーコード位置がセンシングできないように配置された商品の商品イメージに基づいて商品の形状を認識し、ロボットアーム部130により構造的に把持可能な商品の領域を第2把持領域GA2に設定することができる。
【0074】
その後、前記ロボットアーム部130は、前記第2把持領域GA2に対応する商品の部位を把持し、バーコードが外部に露出するように前記商品の配置状態を変更させることができる。
【0075】
上述した過程を介して、商品のバーコード位置がセンシング可能に配置されると、プロセッサ120は、上述した第1把持領域GA1を再び設定し、第1把持領域GA1に対応する商品の部位がロボットアーム部130により把持され、商品がバーコードスキャン装置200に移動するようにロボットアーム部130を制御することができる。
【0076】
一方、本発明のまた他の実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置100のプロセッサ120は、前記商品に対応する商品計算難易度情報に基づいて、前記商品のバーコードをスキャンして前記商品の計算を行う手数料を算出することができる。
【0077】
先ず、プロセッサ120は、計算台Cに配置された商品の商品イメージに対し、第1把持領域GA1を設定するのに必要な演算時間に基づいて商品計算難易度情報を算出することができる。
【0078】
具体的に、プロセッサ120は、商品の形状が把持難易度が高い形状であるか、またはバーコードの大きさが商品の大きさと比べて大きい場合のように、把持し難い商品に対して第1把持領域GA1を設定する場合、第1把持領域GA1を設定するのに必要な演算時間が増加し得る。
【0079】
これにより、プロセッサ120は、第1把持領域GA1を設定するのに必要な演算時間が増加するほど、商品計算難易度情報が示す商品計算難易度を上向させて商品計算難易度情報を算出することができる。
【0080】
最終的に、プロセッサ120は、商品計算難易度情報が示す商品計算難易度が高いほど、当該商品の手数料を増加させて算出することができる。
【0081】
ここで、手数料とは、本発明に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置100が職員の代わりに商品のバーコードをスキャンし商品価格を計算する費用を意味し得る。
【0082】
一方、上述した手数料は、売り場の顧客ではなく、売り場を運営する売り場の運営者に請求することができる。
【0083】
一方、本発明の他の実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置100は、ロボットアーム部130が商品のバーコードBをスキャンするスキャン部をさらに含むことができる。
【0084】
具体的に、ロボットアーム部130に含まれた把持部132の一側には、バーコードスキャン装置200と同様に、商品の一側に備えられたバーコードBをスキャンするスキャン部が配置されることができる。
【0085】
プロセッサ120は、ロボットアーム部130の把持部132を介して商品を把持して移動させることで、バーコードBをスキャンせず、ロボットアーム部130の作動を制御してバーコード領域BAに対応する商品の部位にスキャン部を近接させて商品のバーコードBをスキャンすることができる。
【0086】
これにより、本発明の他の実施形態に係るバーコード自動スキャンを用いた商品計算装置100は、商品を把持してバーコードスキャン装置200まで商品を移動させるのに必要な時間を節減し、計算台Cに配置された状態の商品からバーコードBを直接スキャンすることで速かに商品の計算を行うことができる。
【0087】
今まで本発明について好ましい実施形態を中心に説明した。本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の本質的な特性から逸脱しない範囲内で変形した形態で本発明を実現可能であることを理解することができる。したがって、開示された実施形態は、限定的な観点ではなく説明的な観点で考慮しなければならない。本発明の範囲は、前述した説明ではなく特許請求の範囲に示されており、それと同等な範囲内にある全ての相違点は、本発明に含まれるものと解釈しなければならない。
【0088】
以上、限定された実施形態および図面により本発明を説明したが、本発明は、これに限定されず、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者により、本発明の技術思想および後述の特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正および変形が可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0089】
100 バーコード自動スキャンを用いた商品計算装置
110 撮影部
120 プロセッサ
130 ロボットアーム部
200 バーコードスキャン装置