(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023049022
(43)【公開日】2023-04-07
(54)【発明の名称】ワッシャ構造
(51)【国際特許分類】
A63B 60/54 20150101AFI20230331BHJP
【FI】
A63B60/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022152371
(22)【出願日】2022-09-26
(31)【優先権主張番号】110136069
(32)【優先日】2021-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】521168586
【氏名又は名称】陳威融
【氏名又は名称原語表記】Chen, Wei-Jung
【住所又は居所原語表記】5F.-5, No. 66, Wan’an St., Wenshan Dist., Taipei City 116, Taiwan
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】陳威融
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ワッシャ構造を提供する。
【解決手段】スリット孔41にはグロメット42が設けられ、その一端は振動減衰装置3の底部、ストリング5、ラケットフレーム4に対応し、その他端にはメイン接合面10を設ける第1滑りブロック1と、第1滑りブロックの他端に設けられる第2滑りブロック2とを備え、第2滑りブロックの一端にはサブ接合面20を設け、かつ第1滑りブロックのメイン接合面に相対し、第2滑りブロックの他端はラケットフレーム、ストリングに対応し、第1滑りブロック、第2滑りブロックは台形を呈し、それぞれ第1滑りブロックの下側部に位置する三角形の下層部、第2滑りブロックの下側部に位置する三角形の基底部21を含み、第1滑りブロック及び第2滑りブロックを利用してストリングの張架、メイン接合面とサブ接合面とに形成されるリード角を提供することにより特定の振幅をフィルタして取り除く。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
振動減衰装置とラケットフレーム、またはスリット孔を有する前記ラケットフレームとストリングに応用されるワッシャ構造であって、
前記スリット孔には前記ストリングを貫通して装着するためのグロメットが設けられ、
その一端は前記振動減衰装置の底部、前記ストリングまたは前記ラケットフレームに対応し、その他端にはメイン接合面を設ける少なくとも1つの第1滑りブロックと、前記第1滑りブロックの他端に設けられる少なくとも1つの第2滑りブロックとを備え、
前記第2滑りブロックの一端にはサブ接合面を設け、かつ前記第1滑りブロックの前記メイン接合面に相対し、前記第2滑りブロックの他端は前記ラケットフレームまたは前記ストリングに対応し、
前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックを利用して前記ストリングの張架、または前記メイン接合面と前記サブ接合面とに形成されるリード角を提供することにより、特定の振幅をフィルタして取り除くと共に、一定の張力を強化または合致させることを特徴とする、ワッシャ構造。
【請求項2】
前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックの形状は、矩形、方形及び三角形からなる群より選択されたいずれか一つまたは任意の組合せであり、かつ相対する前記第1滑りブロックの前記メイン接合面及び前記第2滑りブロックの前記サブ接合面は、前記ラケットフレームと水平に近い状態を維持することを特徴とする、請求項1に記載のワッシャ構造。
【請求項3】
前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックの形状は、三角形及び台形からなる群より選択されたいずれか一つまたはこれらの組合せであり、かつ相対する前記第1滑りブロックの前記メイン接合面及び前記第2滑りブロックの前記サブ接合面は、前記ラケットフレームに対してある角度で傾斜していることを特徴とする、請求項1に記載のワッシャ構造。
【請求項4】
前記第1滑りブロック、前記第2滑りブロック、または前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックの外側部には、それぞれ前記ストリングを貫通して装着するための通孔を設け、かつ前記ラケットフレームの前記スリット孔に対応することを特徴とする、請求項1に記載のワッシャ構造。
【請求項5】
前記第1滑りブロック、前記第2滑りブロック、または前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックの外側辺には、それぞれ側辺凹所を設け、かつ前記ラケットフレームの前記スリット孔及び前記スリット孔から抜出する前記ストリングに対応することを特徴とする、請求項1に記載のワッシャ構造。
【請求項6】
前記第1滑りブロックの前記通孔及び前記第2滑りブロックの前記通孔の形状は、半円孔または円形孔を含むがこれらに限定されないことを特徴とする、請求項4に記載のワッシャ構造。
【請求項7】
台形を呈する前記第1滑りブロックまたは前記第2滑りブロックは、それぞれ前記第1滑りブロックの下側部に位置する三角形の下層部または前記第2滑りブロックの下側部に位置する三角形の基底部を含むことを特徴とする、請求項3に記載のワッシャ構造。
【請求項8】
前記下層部の材質は硬材質であり、前記基底部の材質は軟材質または硬材質であることを特徴とする、請求項7に記載のワッシャ構造。
【請求項9】
前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックは、三角形を呈し、かつ前記第1滑りブロックの一端は前記ラケットフレームに対応し、前記第2滑りブロックの他端には垂直な2つの壁ブロックを設け、かつ前記ストリングを嵌装するためのガット溝を有することを特徴とする、請求項3に記載のワッシャ構造。
【請求項10】
前記第1滑りブロックの他端の前記メイン接合面には垂直な2つの下壁ブロックを設けると共に、嵌め溝を有し、前記第2滑りブロックの一端には前記メイン接合面に対応する前記サブ接合面であり、前記嵌め溝に嵌まり込む垂直な案内突起を設けることを特徴とする、請求項9に記載のワッシャ構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、振動減衰装置に係り、特に、ラケットフレーム及びストリングの特定の振幅をフィルタして取り除くと共に、一定の張力を強化または合致させることができる、ワッシャ構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、一般的慣用の各種の打球具は、複数の縦ストリング・複数の横ストリング(Y軸・X軸)が交互にラケットフレームに張設されているものであり、前記ラケットフレームは、主に周囲に縦・横ストリング孔がほぼ対称に配列され、前記ストリング孔内にグロメットが挿着され、前記ストリングを前記グロメット内に挿通させて一定の張力を有する打球面を編成し、ストリングを有するラケットフレームで構成される前記打球具は、例えば、テニス、バドミントンやスカッシュなどのような極めて激しい打球スポーツにあっては、打球面のスイートスポットでボールを当てて捕獲するためのものであり、打球具を持つスポーツをする人にとっては、俊敏に移動する必要があるのみならず、移動の連続性も必要とされ、さらに重要なことはラケットフレームのストリングにボールが衝突した瞬間に反発力の振動波が生じ、これにより手首と腕にしびれを感じ、前記反発力は、ストリングを張り上げる張力(即ち、緊張度)に正比例し、張力が高ければ高くなるほど、その反発力強度がより大きくなり、前記反発力強度が打球具に沿って手首または腕に伝わると、バックハンド型テニス肘やフォアハンド型ゴルフ肘などの症状のようなスポーツ障害が起こり易くなり、慣用の打球具では、ラケットフレームに編網されるストリングの間に、前記ボールが前記ストリングで構成される打球面に衝突した際に生じる反発力の振動波を吸収緩衝してしまうので、手首と腕に完全に伝わると共に、打球具を安定に把持でき、しかもユーザの必要に応じてラケットフレームの周囲重量を調整する、振動を緩和する装置が発明されているが、しかし、その装置が固定式であるため、打球具とそのラケットフレーム及びストリングの特定の振幅を微調整できない上、その特定の振幅をフィルタして取り除くこともできず、しかも一定の張力を強化または合致させることができないので、決して補助構造の要望を完璧に満足するものとは言い難いことに加えて、その突破は当業者及び消費者の強く望んでいるところでもある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の現有技術の不足点を解決するため、本発明の主要な目的は、第1滑りブロックまたは第2滑りブロックを利用して、あるいは第1滑りブロック及び第2滑りブロックにそれぞれ設けられているメイン接合面及びサブ接合面、もしくはこれらに設けられている下壁ブロック及び案内突起と壁ブロックを利用して、それにより現有技術における難題を克服することが期待されている、ワッシャ構造を提供することである。
【0004】
本発明の副次的な目的は、第1滑りブロック及び第2滑りブロックを利用してストリングの張架、またはメイン接合面とサブ接合面とに形成されるリード角を提供し、斜面を利用して相互に移動変位を行うことにより、ストリングを中心から偏らせることで、特定の振幅を修正する、ワッシャ構造を提供することである。
【0005】
本発明のさらに別の目的は、その調整・使用の利便性を有効に向上させながら、ラケットフレーム及びストリングの特定の振幅をフィルタして取り除くと共に、一定の張力を強化または合致させる、ワッシャ構造を提供することである。
【0006】
本発明の解決しようとする問題としては、従来、ストリングが張設されている一般的慣用のラケットフレームについては、前記ボールが前記ストリングで構成される打球面に衝突した際に生じる反発力の振動波を吸収緩衝してしまうので、手首と腕に完全に伝わると共に、打球具を安定に把持でき、しかもユーザの必要に応じてラケットフレームの周囲重量を調整する、振動を緩和する装置が発明されているが、しかし、その装置が固定式であるため、打球具とそのラケットフレーム及びストリングの特定の振幅を微調整できない上、その特定の振幅をフィルタして取り除くこともできず、しかも一定の張力を強化または合致させることができないので、決して補助構造の発明の要望を完璧に満足するものとは言い難いものであるという問題が挙げられる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
問題を解決する技術手段としては、上記の目的を達成するため、本発明は、振動減衰装置とラケットフレーム、またはスリット孔を有するラケットフレームとストリングに応用されるワッシャ構造を提供し、前記スリット孔にはストリングを貫通して装着するためのグロメットが設けられてもよく、その特徴は、その一端は振動減衰装置の底部、ストリングまたはラケットフレームに対応し、その他端にはメイン接合面を設ける少なくとも1つの第1滑りブロックと、前記第1滑りブロックの他端に設けられる少なくとも1つの第2滑りブロックとを備え、前記第2滑りブロックの一端にはサブ接合面を設け、かつ前記第1滑りブロックの前記メイン接合面に相対し、前記第2滑りブロックの他端は前記ラケットフレームまたは前記ストリングに対応し、前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックを利用して前記ストリングの張架、または前記メイン接合面と前記サブ接合面とに形成されるリード角を提供することにより、特定の振幅をフィルタして取り除くと共に、一定の張力を強化または合致させるものである。
【0008】
本発明における前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックの形状は、矩形、方形及び三角形からなる群より選択されたいずれか一つまたは任意の組合せであり、かつ相対する前記第1滑りブロックの前記メイン接合面及び前記第2滑りブロックの前記サブ接合面は、前記ラケットフレームと水平に近い状態を維持する。
【0009】
本発明における前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックの形状は、三角形及び台形からなる群より選択されたいずれか一つまたはこれらの組合せであり、かつ相対する前記第1滑りブロックの前記メイン接合面及び前記第2滑りブロックの前記サブ接合面は、前記ラケットフレームに対してある角度で傾斜している。
【0010】
本発明における前記第1滑りブロック、前記第2滑りブロック、または前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックの外側部には、それぞれ前記ストリングを貫通して装着するための通孔を設け、かつ前記ラケットフレームの前記スリット孔に対応する。
【0011】
本発明における前記第1滑りブロック、前記第2滑りブロック、または前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックの外側辺には、それぞれ側辺凹所を設け、かつ前記ラケットフレームの前記スリット孔及び前記スリット孔から抜出する前記ストリングに対応する。
【0012】
本発明における前記第1滑りブロックの前記通孔及び前記第2滑りブロックの前記通孔の形状は、半円孔または円形孔を含むがこれらに限定されない。
【0013】
本発明における前記第1滑りブロックまたは前記第2滑りブロックは、台形を呈し、それぞれ前記第1滑りブロックの下側部に位置する三角形の下層部または前記第2滑りブロックの下側部に位置する三角形の基底部を含む。
【0014】
本発明における前記下層部の材質は硬材質であり、前記基底部の材質は軟材質または硬材質である。
【0015】
本発明における前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックは、三角形を呈し、かつ前記第1滑りブロックの一端は前記ラケットフレームに対応し、前記第2滑りブロックの他端には垂直な2つの壁ブロックを設け、かつ前記ストリングを嵌装するためのガット溝を有する。
【0016】
本発明における前記第1滑りブロックの他端の前記メイン接合面には垂直な2つの下壁ブロックを設けると共に、嵌め溝を有し、前記第2滑りブロックの一端には前記メイン接合面に対応する前記サブ接合面であり、前記嵌め溝に嵌まり込む垂直な案内突起を設ける。
【発明の効果】
【0017】
従来の技術の効果と照合すると、本発明は、前記第1滑りブロック、前記第2滑りブロック、または前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックにそれぞれ設けられている前記メイン接合面及び前記サブ接合面、あるいはこれらに設けられている下壁ブロック及び前記案内突起と前記壁ブロックを利用して、斜面を利用して相互に移動変位を行うことにより、前記ストリングを中心から偏らせることで、特定の振幅を修正し、さらに達成手段として、前記第1滑りブロック及び前記第2滑りブロックを利用して前記ストリングの張架、または前記メイン接合面と前記サブ接合面とに形成されるリード角を提供し、その調整・使用の利便性を有効に向上させながら、前記ラケットフレーム及び前記ストリングの特定の振幅をフィルタして取り除くと共に、一定の張力を強化または合致させることから、産業上の利用性を大幅に拡大することができると共に、新規性と進歩性を有しているものである。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】台形を呈する本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの分解斜視図である。
【
図2】台形を呈する本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの組合せ斜視図である。
【
図3】台形を呈する本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの組合せ断面図である。
【
図4】三角形を呈する本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロック、かつ第2滑りブロックに設けられている2つの壁ブロックの分解斜視図である。
【
図5】三角形を呈する本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロック、かつ第2滑りブロックに設けられている2つの壁ブロックの組合せ断面図である。
【
図6】本発明の
図4の第1滑りブロックに設けられている2つの下壁ブロック、及び第2滑りブロックに設けられている案内突起の分解斜視図である。
【
図7】本発明の
図4の第1滑りブロックに設けられている2つの下壁ブロック、及び第2滑りブロックに設けられている案内突起の組合せ断面図である。
【
図8】本発明の
図6をラケットフレームに設けると共に、張設されたストリングが通孔に通される状態の組合せ斜視図である。
【
図9】本発明の
図6をラケットフレームに設けると共に、張設されたストリングが側辺凹所に配設される状態の組合せ斜視図である。
【
図10】本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの各種の形状組合せの作用側面図(一)である。
【
図11】本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの各種の形状組合せの作用側面図(二)である。
【
図12】本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの各種の形状組合せの作用側面図(三)である。
【
図13】本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの各種の形状組合せの作用側面図(四)である。
【
図14】本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの各種の形状組合せの作用側面図(五)である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明について添付の図面に合わせて、また実施例の表現形態で詳細に下記のように説明し、説明の中で使用する図面は、その主旨は模式的であるにすぎず、明細書の説明を補足するために使用され、本発明の実施後の実際の比例と精確な配置である必要がなく、添付した図面の比例と配置関係は本発明の実際の実施上における特許請求の範囲を制限すべきでないので、合わせて説明して置く。
【0020】
図1、
図2、
図3と
図4、
図5と
図6、
図7と
図8、
図9と
図10、
図11、
図12、
図13、
図14に示すところを参照すると、それぞれ台形を呈する本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの分解斜視図、台形を呈する本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの組合せ斜視図、台形を呈する本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの組合せ断面図と三角形を呈する本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロック、かつ第2滑りブロックに設けられている2つの壁ブロックの分解斜視図、三角形を呈する第1滑りブロック及び第2滑りブロック、かつ第2滑りブロックに設けられている2つの壁ブロックの組合せ断面図と本発明の
図4の第1滑りブロックに設けられている2つの下壁ブロック、及び第2滑りブロックに設けられている案内突起の分解斜視図、本発明の
図4の第1滑りブロックに設けられている2つの下壁ブロック、及び第2滑りブロックに設けられている案内突起の組合せ断面図と本発明の
図6をラケットフレームに設けると共に、張設されたストリングが通孔に通される状態の組合せ斜視図、本発明の
図6をラケットフレームに設けると共に、張設されたストリングが側辺凹所に配設される状態の組合せ斜視図と本発明の第1滑りブロック及び第2滑りブロックの各種の形状組合せの作用側面図(一)、(二)、(三)、(四)、(五)である。本発明の好適な実施例において、ワッシャ構造は、振動減衰装置3とラケットフレーム4、またはスリット孔41を有するラケットフレーム4とストリング5に応用され、前記ラケットフレーム4の前記スリット孔41にはストリング5を貫通して装着するためのグロメット42が設けられ、少なくとも1つの第1滑りブロック1と、少なくとも1つの第2滑りブロック2とを備える。
【0021】
前述の少なくとも1つの第1滑りブロック1は、その一端は振動減衰装置3の底部、ストリング5またはラケットフレーム4に対応し、その他端にはメイン接合面10を設ける(
図1~
図3及び
図10~
図14を参照)。
【0022】
前述の少なくとも1つの第2滑りブロック2は、前記第1滑りブロック1の他端に設けられ、前記第2滑りブロック2の一端にはサブ接合面20を設け、かつ前記第1滑りブロック1の前記メイン接合面10に相対し、前記第2滑りブロック2の他端は前記ラケットフレーム4または前記ストリング5に対応し(
図1~
図3及び
図10~
図14を参照)、前記第1滑りブロック1及び前記第2滑りブロック2を利用して前記ストリング5の張架、または前記メイン接合面10と前記サブ接合面20とに形成されるリード角を提供することにより、特定の振幅をフィルタして取り除くと共に、一定の張力を強化または合致させる。
【0023】
本発明の前記第1滑りブロック1及び前記第2滑りブロック2の形状は、矩形、方形及び三角形からなる群より選択されたいずれか一つまたはこれらの組合せであり、かつ相対する前記第1滑りブロック1の前記メイン接合面10及び前記第2滑りブロック2の前記サブ接合面20は、前記ラケットフレーム4と水平に近い状態を維持する(
図10、
図13、
図14を参照)。前記第1滑りブロック1及び前記第2滑りブロック2の形状は、三角形及び台形からなる群より選択されたいずれか一つまたはこれらの組合せであり、かつ相対する前記第1滑りブロック1の前記メイン接合面10及び前記第2滑りブロック2の前記サブ接合面20は、前記ラケットフレーム4に対してある角度で傾斜している(
図1~
図9及び
図11~
図12を参照)。前記第1滑りブロック1または前記第2滑りブロック2は、台形を呈し、それぞれ前記第1滑りブロック1の下側部に位置する三角形の下層部11または前記第2滑りブロック2の下側部に位置する三角形の基底部21を含み(
図1~
図3を参照)、前記下層部11の材質は硬材質であり、前記基底部21の材質は軟材質または硬材質である。
【0024】
前記第1滑りブロック1、前記第2滑りブロック2、または前記第1滑りブロック1及び前記第2滑りブロック2の外側部には、それぞれ前記ストリング5を貫通して装着するための通孔12、22を設け、かつ前記ラケットフレーム4の前記スリット孔41に対応し、前記第1滑りブロック1の前記通孔12及び前記第2滑りブロック2の前記通孔22の形状は、半円孔または円形孔を含むがこれらに限定されない(
図1~
図3及び
図8を参照)。本発明の前記第1滑りブロック1、前記第2滑りブロック2、または前記第1滑りブロック1及び前記第2滑りブロック2の外側辺には、それぞれ側辺凹所13、23を設け、かつ前記ラケットフレーム4の前記スリット孔41及び前記スリット孔41から抜出する前記ストリング5に対応する(
図9を参照)。
【0025】
前記第1滑りブロック1及び前記第2滑りブロック2は、三角形を呈し、かつ前記第1滑りブロック1の一端は前記ラケットフレーム4に対応し、前記第2滑りブロック2の他端には垂直な2つの壁ブロック200を設け、かつ前記ストリング5を嵌装するためのガット溝201を有する(
図4、
図5を参照)。また、前記第1滑りブロック1の他端の前記メイン接合面10には垂直な2つの下壁ブロック100を設けると共に、嵌め溝101を有し、前記第2滑りブロック2の一端には前記メイン接合面10に対応する前記サブ接合面20であり、前記嵌め溝101に嵌まり込む垂直な案内突起202を設ける(
図6、
図7を参照)。
【0026】
本発明は、前記第1滑りブロック1、前記第2滑りブロック2、または前記第1滑りブロック1及び前記第2滑りブロック2にそれぞれ設けられている前記メイン接合面10及び前記サブ接合面20、あるいはこれらに設けられている前記下壁ブロック100及び前記案内突起202と前記壁ブロック200を利用して、さらに達成手段として、前記第1滑りブロック1及び前記第2滑りブロック2を利用して前記ストリング5の張架、または前記メイン接合面10と前記サブ接合面20とに形成されるリード角を提供し、斜面を利用して相互に移動変位を行うことにより、前記ストリング5を中心から偏らせることで、特定の振幅を修正し、その調整・使用の利便性を有効に向上させながら、前記ラケットフレーム4及び前記ストリング5の特定の振幅をフィルタして取り除くと共に、一定の張力を強化または合致させることから、産業上の利用性を大幅に拡大することができると共に、新規性と進歩性を有しているものである。
【符号の説明】
【0027】
1:第1滑りブロック
10:メイン接合面
11:下層部
12:通孔
13:側辺凹所
100:下壁ブロック
101:嵌め溝
2:第2滑りブロック
20:サブ接合面
21:基底部
22:通孔
23:側辺凹所
200:壁ブロック
201:ガット溝
202:案内突起
3:振動減衰装置
4:ラケットフレーム
41:スリット孔
42:グロメット
5:ストリング