(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023049432
(43)【公開日】2023-04-10
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム、及び情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/34 20120101AFI20230403BHJP
【FI】
G06Q50/34
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021159165
(22)【出願日】2021-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】板倉 雅之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC19
5L049CC55
(57)【要約】
【課題】グループに属するあるユーザの投票処理を、グループに属する他のユーザの操作に基づき、実行することができる情報処理装置、プログラム、及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】本発明によれば、競技の結果に対する投票を管理する情報処理装置であって、投票額受付部と、投票処理部と、を備え、前記投票額受付部は、グループに属する第1ユーザが選択した投票対象情報に対して、前記グループに属する第2ユーザから投票額の指定を受け付け、前記投票処理部は、前記グループに属する前記第2ユーザとは異なるユーザの第1操作に応じて、前記第1ユーザにより選択された前記投票対象情報及び前記第2ユーザが指定した前記投票額に基づく投票処理を実行する、情報処理装置が提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
競技の結果に対する投票を管理する情報処理装置であって、
投票額受付部と、投票処理部と、を備え、
前記投票額受付部は、グループに属する第1ユーザが選択した投票対象情報に対して、前記グループに属する第2ユーザから投票額の指定を受け付け、
前記投票処理部は、前記グループに属する前記第2ユーザとは異なるユーザの第1操作に応じて、前記第1ユーザにより選択された前記投票対象情報及び前記第2ユーザが指定した前記投票額に基づく投票処理を実行する、
情報処理装置。
【請求項2】
前記投票処理部は、前記第1ユーザによる前記投票対象情報の選択時点に基づく所定期間内に前記第1操作を受け付けた場合に、前記所定期間に有効な投票条件に基づいて投票処理を実行する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
表示制御部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記所定期間の残存時間に応じて、前記グループに属するユーザの情報処理端末における前記投票条件に関する情報の表示態様を変更する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記投票処理部は、前記所定期間中に前記投票対象情報に前記投票条件として適用される倍率に基づいて前記所定期間中に前記第1操作を受け付けた場合に、前記投票対象情報に対する投票の結果を前記倍率に基づいて処理する、
請求項2又は請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
条件設定部をさらに備え、
前記条件設定部は、前記投票対象情報に対する前記グループに属するユーザによる投票状況に応じて、前記投票対象情報に対する倍率を変更する、
請求項1~請求項4の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記条件設定部は、前記投票対象情報に対する前記グループに属するユーザによる投票人数に応じて、前記投票対象情報に対する前記倍率を変更する、
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記投票額受付部は、前記投票対象情報に対する前記グループに属するユーザによる投票人数が所定条件を満たす場合に、前記投票対象情報に対する投票を行っていない前記グループに属するユーザに対して投票を促すための通知を実行する、
請求項5又は請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記投票処理部は、前記投票対象情報に対して前記グループに属する各ユーザが指定している投票額の合計が前記グループに対して設けられた限度額を超える場合、前記投票対象情報に対する投票を受け付けない、
請求項1~請求項7の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記投票処理部は、前記限度額を前記グループに属するユーザ数に応じて設定する、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
提示部をさらに備え、
前記提示部は、前記第1ユーザにより選択された前記投票対象情報を、前記第1ユーザにより選択されていない投票対象情報と異なるプロパティを付加して前記グループに属する他のユーザに提示する、
請求項1~請求項9の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記提示部は、前記第1ユーザが選択した前記投票対象情報を、前記第1ユーザを識別可能な態様で前記グループに属する他のユーザに提示する、
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
編集部と、情報提供部と、をさらに備え、
前記編集部は、前記第1ユーザの操作に応じて、前記投票対象情報を編集し、
前記情報提供部は、前記投票対象情報に対する編集中の内容を、前記グループに属する第3ユーザに提供する、
請求項1~請求項11の何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記編集部は、編集中の前記投票対象情報に対する前記第3ユーザの操作に応じて、前記投票対象情報に編集内容を反映し、
前記投票額受付部は、編集内容が反映された前記投票対象情報に対して、前記グループに属するユーザから投票額の指定を受け付ける、
請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
コンピュータに、投票額受付ステップと、投票処理ステップと、を実行させる競技の結果に対する投票を管理するプログラムであって、
前記投票額受付ステップでは、グループに属する第1ユーザが選択した投票対象情報に対して、前記グループに属する第2ユーザから投票額の指定を受け付け、
前記投票処理ステップは、前記グループに属する前記第2ユーザとは異なるユーザの第1操作に応じて、前記第1ユーザにより選択された前記投票対象情報及び前記第2ユーザが指定した前記投票額に基づく投票処理を実行する、
プログラム。
【請求項15】
競技の結果に対する投票を管理する情報処理方法であって、
コンピュータは、グループに属する第1ユーザが選択した投票対象情報に対して、前記グループに属する第2ユーザから投票額の指定を受け付け、
コンピュータは、前記グループに属する前記第2ユーザとは異なるユーザの第1操作に応じて、前記第1ユーザにより選択された前記投票対象情報及び前記第2ユーザが指定した前記投票額に基づく投票処理を実行する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム、及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、投票予想公開システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、これまで他のユーザの予想を参考としたり、他のユーザと交流したりしつつも各ユーザはそれぞれ投票を行うことしかできなかった。
【0005】
本発明は、グループに属するあるユーザの投票処理を、グループに属する他のユーザの操作に基づき、実行することができる情報処理装置、プログラム、及び情報処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る情報処理装置は、競技の結果に対する投票を管理する情報処理装置であって、投票額受付部と、投票処理部と、を備え、前記投票額受付部は、グループに属する第1ユーザが選択した投票対象情報に対して、前記グループに属する第2ユーザから投票額の指定を受け付け、前記投票処理部は、前記グループに属する前記第2ユーザとは異なるユーザの第1操作に応じて、前記第1ユーザにより選択された前記投票対象情報及び前記第2ユーザが指定した前記投票額に基づく投票処理を実行する情報処理装置である。
【0007】
本発明の一態様によれば、グループに属するあるユーザの投票処理を、グループに属する他のユーザの操作に基づき、実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】第1実施形態に係る投票システム1の概要を示す図である。
【
図2】第1実施形態に係るサーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3】第1実施形態に係るユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】第1実施形態に係るサーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【
図5】第1実施形態に係る処理の流れを説明する図である。
【
図6】グループ編成に係る装置間のやり取りを示す概念図である。
【
図7】投票対象情報の選択を行う際のユーザ端末20における選択画面の一例である。
【
図8】ユーザ端末20の表示部24に表示される投票額入力画面の一例である。
【
図9】変形例1に係るサーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【
図10】第1操作を行う画面における倍率の表示態様の一例について示す図である。
【
図11】第1操作を行う画面における倍率の表示態様の変更の一例について示す図である。
【
図12】第3実施形態に係るサーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【
図13】第5実施形態に係るサーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【
図14】投票対象情報の選択に関する情報を共有した際のユーザへの提示態様の一例について示す図である。
【
図15】投票対象情報を選択した選択ユーザの情報を含めた他のユーザへの投票対象情報の提示態様の一例について示す図である。
【
図16】第6実施形態に係るサーバ10の機能構成を示すブロック図である。
【
図17】
図17Aは編集しているユーザ以外へ提供された投票対象情報の編集内容の表示態様の一例について示す図である。
図17Bは
図17Aから編集が進んだ段階を示している。
【
図18】複数のユーザによる投票対象情報の編集と編集内容の提供、及び表示態様の一例について示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明のいくつかの実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。また、各特徴事項について独立して発明が成立する。
【0010】
<1.第1実施形態>
(1-1.投票システム1)
本発明の一実施形態に係る情報処理装置は、
図1に示すような投票システム1の一部を構成するサーバ10である。投票システム1は、サーバ10、及び同一のグループGに属する複数のユーザ端末20(ユーザ端末20a、ユーザ端末20b、及びユーザ端末20c等)を備える。
【0011】
サーバ10は、通信回線5を介してユーザ端末20と通信可能に構成される。サーバ10は、競技の結果に対する投票を管理する。以下、各構成について詳細に説明する。
【0012】
(1-2.投票システム1のハードウェア構成)
図2及び
図3を参照し、投票システム1のハードウェア構成を説明する。
【0013】
(1ー2ー1.サーバ10のハードウェア構成)
図2は、本実施形態に係るサーバ10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ10は、制御部11、記憶部12、通信部13を備える。また、サーバ10は、キーボード及びマウス等で構成されて各種操作の入力を受け付ける操作入力部14、各種画像を表示する例えば液晶ディスプレイ装置等のモニタ15を備えていてもよい。
【0014】
制御部11は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、マイクロプロセッサ、DSP(Digital Signal Processor)等であり、サーバ10の全体の動作を制御する。
【0015】
記憶部12の一部は、例えば、RAM(Random Access Memory)やDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成されており、制御部11による各種プログラムに基づく処理の実行時のワークエリア等として用いられる。また、記憶部12の一部は、例えば、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリ、又はHDD(Hard Disk Drive)であり、各種データ及び制御部11の処理に利用されるプログラム等を保存する。記憶部12は、各種情報及び処理結果等を記録しておくための1以上のテーブル等を含むデータベースを保持すること可能である。
【0016】
記憶部12に記憶されるプログラムは、例えば、サーバ10の基本的な機能を実現するためのOS(Operating System)、各種ハードウェア制御するためのドライバ、各種機能を実現するためのプログラム等であって、本実施形態に係るコンピュータプログラムを含む。
【0017】
通信部13は、例えばNIC(Network Interface Controller)であり、通信回線5に接続する機能を有する。なお、通信部13は、NICに代えて又はNICと共に、無線LAN(Local Area Network)に接続する機能、無線WAN(Wide Area Network)に接続する機能、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離の無線通信、及び赤外線通信等を可能とする機能を有してもよい。サーバ10は、通信回線5を介してユーザ端末20等の他の情報処理装置等と接続され、他の情報処理装置等との間で各種データの送受信を行うことができる。
【0018】
これら制御部11、記憶部12、通信部13、操作入力部14、及びモニタ15は、システムバス16を介して相互に電気的に接続されている。従って、制御部11は、記憶部12へのアクセス、モニタ15に対する画像の表示、ユーザ(プレイヤ)による操作入力部14に対する操作状態の把握、及び通信部13を介した各種通信網や他の情報処理装置へのアクセス等を行うことができる。
【0019】
(1-2-2.ユーザ端末20のハードウェア構成)
図3は、本実施形態に係るユーザ端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。ユーザ端末20は、例えば、スマートフォンやタブレット端末等の情報処理端末であり、制御部21、記憶部22、通信部23を備える。また、ユーザ端末20は、画像等を表示し操作を受け付け可能なタッチパネルディスプレイ等の表示部24、音を出力するスピーカ25、音が入力されるマイク26、及び被写体を撮像するカメラ27、操作ボタン28を備えていてもよい。以下、サーバ10との相違点を中心に説明する。
【0020】
操作ボタン28は、ユーザ端末20の側面等に設けられ、ユーザ端末20を起動又は停止させるための電源ボタンやスピーカ25が出力する音のボリューム調整ボタン等である。
【0021】
これら制御部21、記憶部22、通信部23、表示部24、スピーカ25、マイク26、カメラ27、及び操作ボタン28は、システムバス29を介して相互に電気的に接続されている。従って、制御部21は、記憶部22へのアクセス、表示部24に対する画像の表示、ユーザによるタッチパネルディスプレイ(表示部24)や操作ボタン28に対する操作状態の把握、マイク26への音の入力、スピーカ25からの音の出力、カメラ27に対する制御、及び通信部23を介した各種通信網や他の情報処理装置へのアクセス等を行うことができる。
【0022】
(1-3.サーバ10の機能構成)
図4に示すように、サーバ10の制御部11は、投票額受付部11aと、投票処理部11bと、を有する。サーバ10の制御部11は、グループ編成部11c、又は対象選択部11dをさらに備えていてもよい。
【0023】
投票額受付部11aは、グループGに属する第1ユーザが選択した投票対象情報に対して、グループGに属する第2ユーザから投票額の指定を受け付け可能に構成される。投票処理部11bは、グループGに属する第2ユーザとは異なるユーザの第1操作に応じて、第1ユーザにより選択された投票対象情報及び第2ユーザが指定した投票額に基づく投票処理を実行可能に構成される。このような構成とすることにより、グループ内の何れかのユーザによる操作によって、グループ内の他のユーザの投票の処理を実行することができる。
【0024】
ここで、グループGは、投票システム1にかかる投票サービスの複数のユーザによって構成されるグループである。グループGを構成するための最低ユーザ数(2ユーザ等)が設定されていてもよい。一態様においては、グループGは、ユーザU1、ユーザU2、及びユーザU3により構成されるグループである。
【0025】
グループ編成部11cは、ユーザからのグループ編成に関する要求を受け付け可能に構成される。また、グループ編成部11cは、ユーザからの要求又は所定の条件に基づき、グループの新規作成、グループへのユーザの追加、グループからのユーザの除外、及びグループの削除等の処理を実行可能に構成される。
【0026】
制御部11は、グループGに属するユーザ間でグループGとしてのコミュニケーションを行うことが可能に構成されたコミュニケーション部(図示せず)を有していてもよい。コミュニケーションは、例えば、ボイスチャット、テキストチャット、又はビデオチャット等の方法によってサーバを介して又はユーザ端末20間で直接行われうる。また、制御部11は、競技及び競技に関連する動画を配信可能に構成された配信部(図示せず)を有していてもよい。配信部は、グループG内のユーザが投票可能な競技の動画をグループG内の各ユーザの端末に配信する。ユーザ端末20の制御部21は、配信された動画を再生しながら、上記コミュニケーションを実行可能に構成されうる。
【0027】
ここで、投票対象情報は、投票対象とする競技の結果の予想に関する情報である。「競技」とは、能力や技術を競い合う試合や勝負等である。運動競技(スポーツ)としては、例えば、自転車、自動車、ボート、競走馬、若しくは競争犬等を用いた順位を競うレース、又は野球、ラグビー、ゴルフ若しくはサッカーの試合等が挙げられる。運動競技以外の競技としては、例えば、将棋、囲碁、チェスやトランプゲーム等の勝負、又はコンピュータゲームの大会における試合等が挙げられる。投票対象情報は、一例においては、レースの結果に関する賭式である。
【0028】
本明細書において、「競技」は1回のレースや試合等をあらわすことがある。例えば、「投票対象情報が対象としている競技」とは、「投票対象情報が対象としている第1レース」「投票対象情報が対象としている2021年9月10日のチームAとチームBの試合」等を意味することがある。
【0029】
また、「競技の結果」は、途中経過も含みうる競技の状況によって決定される情報である。競技の結果、例えば、試合における勝敗や点数、レースにおける着順、又は各競技体(競技者、自転車や馬等の乗り物、又はそれらの組み合わせ)の成績等の情報である。
【0030】
また、「投票」は、投票対象情報(投票対象とする競技の結果の予想)に対する投票額を設定して行われる処理である。投票処理部11bは、投票対象情報と投票額の組み合わせを各ユーザと紐付けてデータベースに登録することができる。
【0031】
対象選択部11dは、グループGに属するユーザU1によるユーザ端末20aへの操作に基づき、投票対象情報に対する選択を受け付ける。ユーザ端末20aの制御部21は、ユーザU1による操作を受け付け、操作による選択情報をサーバ10へ送信可能に構成される。
【0032】
上述した機能構成は、サーバ10に適宜インストールされるソフトウェア(いわゆるアプリを含む)によって実現してもよく、ハードウェアによって実現してもよい。ソフトウェアによって実現する場合、制御部11がソフトウェアを構成するプログラムを実行することによって各種機能を実現することができる。
【0033】
プログラムを実行することで実現される場合、当該プログラムは、サーバ10が内蔵する記憶部12に格納してもよく、コンピュータが読み取り可能な記録媒体又は非一時的な記録媒体に格納してもよい。また、外部の記憶装置に格納されたプログラムを読み出し、いわゆるクラウドコンピューティングにより実現してもよい。もしくは、ハードウェアによって実現する場合、ASIC、SOC、FPGA、又はDRPなどの種々の回路によって実現することができる。また、上述した機能構成は、一部の機能構成をソフトウェア又はハードウェアによって、ユーザ端末20等で処理されるようにしてもよい。
【0034】
(1-4.投票から払戻しまでの流れ)
図5~
図8を参照し、本実施形態の投票から払戻しまでの流れの一例を説明する。
図5は、投票システム1による処理の流れの一例を表している。
【0035】
まず、グループGが編成されていない場合には、グループ編成を行う。
図6に示すように、ユーザU1、ユーザU2及びユーザU3のグループGを構成するためのユーザU1の操作に基づき、ユーザ端末20aはサーバ10へグループ編成要求を送信する。
【0036】
グループ編成要求を受信したサーバ10のグループ編成部11cは、ユーザU2のユーザ端末20b及びユーザU3のユーザ端末20cへグループGへの参加の承認要求を送信する。ユーザU2及びユーザU3のそれぞれの端末における承認又は拒否の操作に基づき、各端末はサーバ10へその操作情報を送信する。グループ編成部11cは、受信した各ユーザの承認又は拒否の情報に基づきグループGを編成し、データベースへ登録する。これらの処理は
図5のステップS100~S110において実行される。
【0037】
参加承認要求が送信された一部又は全部のユーザが拒否し、グループGを構成するための最低ユーザ数に達しなかった場合にはグループGはデータベースへ登録されず、グループ編成処理はキャンセルされてもよい。また、参加承認要求が送信されたユーザが承認又は拒否するための操作の情報をグループ編成部11cが所定期間内に受け取らなかった場合には、グループ編成部11cはグループ編成処理をキャンセルするように構成されてもよい。
【0038】
なお、グループ編成処理は
図5においては処理の流れの冒頭においてのみ示されているが、他のタイミングでユーザがグループGに参加又はグループGから脱退する処理が行われてもよい。
【0039】
次に、ステップS120~S160で投票対象情報の選択が実行される。一例として、競技がレースであり、競技の結果がレースの着順の組み合わせである場合について説明する。
【0040】
図7の例においては、ユーザ端末20aの表示部24aに投票対象情報として投票対象情報T1、投票対象情報T2、投票対象情報T3及び投票対象情報T4が表示されている。投票対象情報T1は第1レースに関する情報であり、競技体の着順予想が含まれている。競技体番号が1~8の競技体(競技体1~競技体8)が出場する第1レースにおいて、競技体3が1着、競技体5が2着、競技体7が3着であるという結果の予想である。投票対象情報T2は第1レースに関する情報であり、競技体6が1着、競技体4が2着であるという結果の予想である。投票対象情報T3は第1レースに関する情報であり、競技体5が1着、競技体6が2着、競技体3が3着であるという結果の予想である。投票対象情報T3は第2レースに関する情報であり、競技体番号が1~8の競技体(競技体1~競技体8)が出場する第2レースにおいて、競技体1が8着、競技体8が2着、競技体2が3着であるという結果の予想である。
【0041】
このような投票対象情報は、投票システム1の運営者によって予め作成されていてもよく、後述の制御部11が有する編集部11hによって所定の条件に従って生成されてもよく、ユーザの操作に基づいて編集部11hによって所定の条件に従って生成されてもよい。対象選択部11dは、投票対象情報をユーザ端末20aに送信し、ユーザU1に提示する。
【0042】
ユーザ端末20aは、ユーザU1による投票対象情報の選択に関する情報をサーバ10へ送信する。対象選択部11dは、ユーザU1による投票対象情報の選択の情報を受け取り、データベースへ記録する。なお、対象選択部11dは、複数の投票対象情報を選択可能に構成されてもよい。また、対象選択部11dは、ユーザU1による投票対象情報の選択の情報をグループGに属する他のユーザであるユーザU2とユーザU3の各端末へ送信する。
【0043】
なお、対象選択部11dは、グループGを編成したユーザU1以外のグループGに属する他のユーザも投票対象情報を選択可能に構成されてもよい。そのような場合には、
図7のような投票対象情報の選択のための表示画面が、ユーザ端末20b及びユーザ端末20bにおいても表示されうる。
【0044】
また、対象選択部11dは、選択権限が付与された特定のユーザのみが投票対象情報を選択可能に構成されてもよい。例えば、制御部11の権限設定部(図示せず)は、このような選択権限の付与を、グループGのリーダとして指定されているユーザや、グループGの編成を行ったユーザ等に行うことができる。
【0045】
以下、本実施形態においては、ユーザU1によって投票対象情報T1が選択されたものとして説明を進める。
【0046】
次に、ユーザ端末20a~20cにおいて行われた投票対象情報T1に対する投票額の指定操作に基づき送信された各ユーザの投票額の情報を、投票額受付部11aが受け付ける(ステップS160及びステップS170a~170c)。
図8は、ユーザ端末20bの表示部24bに表示される投票額入力画面の一例を示している。ユーザ端末20bは、例えば、投票対象情報T1に対する投票額の指定操作として、投票対象情報T1に対応する投票額の入力欄50に数値を入力可能に制御する。そして、ユーザ端末20bは、送信ボタンB1の押下操作に基づく投票対象情報T1に対する投票額をサーバ10へ送信することができる。複数の投票対象情報が選択されている場合には、投票額入力画面において複数の投票対象情報とそれに対応する複数の入力欄50が設けられうる。
【0047】
なお、入力欄50に入力される投票額は、投票システム1にかかる投票サービスにおいて利用可能な種々の価値媒体である。また、利用可能な価値媒体は、例えば、サービスの提供地域で流通している通貨(例えば、日本円や米ドル等)、仮想通貨(暗号資産)、電子マネー、又はサービス内外発行されたポイント等である。なお、このような利用可能な価値媒体は、所定の手続きを経てユーザが保有する銀行口座に送金することにより現金化可能なものであってよい。
【0048】
投票額受付部11aは、投票対象情報T1と、各ユーザ、及び各ユーザが指定した投票額を関連付けてデータベースへ記録する。ユーザU1及びユーザU2は投票額を指定したがユーザU3が投票額の指定をしなかった場合には、投票額受付部11aは、ユーザU3については投票対象情報T1に対して投票額を指定しなかったことを記録することができる。また、投票額受付部11aは、投票額を指定しなかったユーザについては投票対象情報T1に対して投票額を「0」に指定したものとして記録してもよい。
【0049】
次に、投票処理部11bは、ユーザU1の第1操作がユーザ端末20aにおいて行われ、当該第1操作の情報をユーザ端末20aから受け取った場合に、ユーザU1により選択された投票対象情報T1及びユーザU2が指定した投票額に基づく投票処理を実行する。投票処理部11bは、これと同時にユーザU1により選択された投票対象情報T1及びユーザU1、ユーザU3が指定した投票額に基づく投票処理を実行する(ステップS180~190)。グループG内の何れかのユーザが第1操作を行うことによって、当該第1操作を行ったユーザ及び他のユーザの投票処理が実行される。
【0050】
投票処理部11bは、各ユーザ、及び各ユーザが指定した投票額を関連付けて投票処理結果としてデータベースへ記録する。このような投票処理結果の記録は、投票対象情報と投票額の組み合わせにより構成される投票券の購入履歴の記録ともいえる。また、投票処理部11bは、処理結果をユーザ端末20a~20cへ送信し各ユーザに通知することができる。
【0051】
ここで、第1操作とは、投票処理の実行のための操作である。第1操作は、グループGの何れかのユーザのユーザ端末20で表示される投票処理の実行のためのボタンの押下等によって受け付けられる。
【0052】
また、投票処理部11bは、第1操作をグループG内の何れのユーザが行うように制御することができる。上述の態様ではユーザU1が行った第1操作に基づいて、ユーザU1、ユーザU2及びユーザU3の投票処理が実行されたが、ユーザU2が行った第1操作に基づいて、ユーザU1、ユーザU2及びユーザU3の投票処理が実行されてもよい。
【0053】
また、投票処理部11bは、投票処理権限を付与されたユーザのみが行えるように制御することもできる。例えば、制御部11の権限設定部(図示せず)は、このような投票処理権限の付与を、グループGのリーダとして指定されているユーザ、グループGの編成を行ったユーザ、又は投票処理対象の投票対象情報を選択したユーザ等に行うことができる。
【0054】
次に、第1レースが終了し結果が確定後、払戻し処理が実行される。投票処理部11bは、確定した第1レース結果に基づき投票対象情報T1の予想が的中したかを判定する。投票処理部11bは、的中との判定の場合には、投票対象情報T1の内容に対して設定されている倍率(オッズ)及び投票額に基づいて各ユーザへの払戻金を算出し、データベースに記録する。なお、倍率は各競技の運営主体が定める方法により決定されるものである、一例においては払戻率等に基づき算出される場合がある。
【0055】
後述の条件設定部11fは、各競技の運営主体が定めた倍率をそのまま投票システム1においても採用し、各投票処理や払戻し処理に用いられる倍率として設定することができる。一方で、条件設定部11fは、各競技の運営主体が定めた倍率を、投票システム1に係るサービス独自の倍率として調整したものを設定してもよい。
【0056】
投票処理部11bは、払戻金をユーザが保有する銀行口座等に送金する処理を実行してもよい。また、投票処理部11bは、投票システム1にかかる投票サービスにおいて利用可能な価値媒体として払戻金を記録してもよい。
【0057】
<2.第2実施形態>
本実施形態に係る投票システム1について、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0058】
投票処理部11bは、第1ユーザによる投票対象情報の選択時点に基づく所定期間内に第1操作を受け付けた場合に、所定期間に有効な投票条件に基づいて投票処理を実行可能に構成される。このような構成とすることにより、投票処理実行時点ではなく、投票対象情報の選択時点の条件に基づき投票処理を実行させることができ、投票対象情報の選択後にグループ内で相談する猶予をユーザに与えることができる。
【0059】
選択時点に基づく所定期間は、選択時点を基礎として算出される期間である。選択時点に基づく所定期間は、選択時点から起算される所定期間等である。選択時点から起算される所定期間は、例えば選択時点から15分の間等である。
【0060】
また、所定期間に有効な投票条件は、第1ユーザがグループGのメンバーとして投票対象情報を選択した場合に、グループGに属するユーザにより選択された当該投票対象情報に対する投票について上記所定期間中に適用される条件である。所定期間を経過した場合には、当該投票条件と異なる条件が適用されうる。このような投票条件は、後述の条件設定部11fによって設定されうる。
【0061】
投票条件は、倍率、最低投票金額、又は最高投票金額等を含む。投票処理部11bは、グループGに属するユーザから受け付けた投票の投票金額が、投票条件として設定された最低投票金額を上回る場合に限り、当該投票の投票処理を実行可能としてもよい。また、投票処理部11bは、グループGに属するユーザから受け付けた投票の投票金額が、投票条件として設定された最高投票金額を下回る場合に限り、当該投票の投票処理を実行可能としてもよい。投票処理部11bは、上記所定期間内はこれらの条件を適用するが、投票条件は他の要素に基づき変更が加えられてもよい。すなわち、上記所定期間内において適用される投票条件を基礎として、各条件の数値等を増減させることは行われうる。
【0062】
投票処理部11bは、所定期間内に第1操作を受け付けた場合に投票条件に基づいて投票処理を実行する一方、所定期間経過後に第1操作を受け付けた場合には当該第1操作の受付時点に適用される条件に基づき投票処理を実行する。なお、投票処理部11bは、他の要素に基づいてグループGに属するユーザにより有利な条件が適用されうる場合には、より有利な条件に基づいて投票処理を実行してもよい。
【0063】
投票処理部11bは、上記所定期間中に選択された投票対象情報に投票条件として適用される第1倍率に基づいて上記所定期間中に第1操作を受け付けた場合に、当該投票対象情報に対する投票の結果を第1倍率に基づいて処理可能に構成される。このような構成とすることにより、設定された倍率の有効期限内に投票処理のための操作(第1操作)を行うことで、当該倍率に基づいた払戻し処理が実行される。また、投票条件として適用される第1倍率は、例えば、上記所定期間中一定に保持されてもよい。
【0064】
(2-1.変形例1)
制御部11は、表示制御部11eをさらに有していてもよい。表示制御部11eは、上記所定期間の残存時間に応じて、グループGに属するユーザ端末20における投票条件に関する情報の表示態様を変更可能に構成される。このような構成とすることにより、投票条件が維持される残存時間に応じて投票条件に関する情報の表示態様を変化させることができる。
【0065】
表示制御部11eは、選択時点に基づく所定期間の残存時間に応じてユーザ端末20に投票条件に関する情報の表示態様を変更する要求を送信する。表示態様の変更要求を受け取ったユーザ端末20は、表示部24上の表示を変更する。
【0066】
図10においては、ユーザ端末20aの表示部24a上に、投票対象情報T1に適用される倍率が倍率表示領域51に「1.7」と表示されている。ユーザU1は上記所定期間内に投票ボタンB2を押下する第1操作を行うことにより、当該倍率の投票条件が適用された投票処理を実行させることができる。このような場合には、表示制御部11eは、例えば
図11に示すように、上記所定期間の残存時間が1分を切った場合に倍率表示領域51を強調表示し、隣接した領域に警告マークのアイコンと残り時間を表示するように制御してもよい。なお、第1操作を行わない(行えない)ユーザのユーザ端末20にも同様に倍率表示領域51を設け、上記所定期間の残存時間に応じて、投票条件に関する情報の表示態様を変更してもよい。
【0067】
表示態様の変更は、例えば、文字の大きさ、太さ、又は色等の変更、倍率表示領域51の大きさ、枠のプロパティ変更、色等の変更、注意を引きつけるためのアイコンや文字などを倍率表示領域51に重ねて又は近い位置に表示するような態様変更、倍率表示領域51の位置変更等であってよい。
【0068】
<3.第3実施形態>
本実施形態に係る投票システム1について、第1実施形態等との相違点を中心に説明する。
【0069】
図12に示すように、制御部11は、投票額受付部11a及び投票処理部11bに加えて条件設定部11fをさらに有する。制御部11は、グループ編成部11c、対象選択部11d、又は表示制御部11eを有していてもよい。
【0070】
条件設定部11fは、選択された投票対象情報に対するグループGに属するユーザによる投票状況に応じて、当該投票対象情報に対する倍率を変更可能に構成される。このような構成とすることにより、ユーザの投票意欲に深く関わる倍率をグループ内のユーザの投票状況の情報に応じて適時に変更(例えば、倍率の増加)することができる。
【0071】
ここで、投票状況は、グループGに属するユーザによる投票に係る操作等に基づく状況である。投票状況は、例えば、選択された投票対象情報に対する投票人数(投票を行おうとしているユーザの数)である。言い換えれば、投票額として0より大きい数値を設定しているユーザの数である。投票状況は、例えば、選択された投票対象情報に対して指定されている投票額の合計である。また、投票状況は、例えば、選択された投票対象情報に対して指定されている投票の最大値又は最小値である。
【0072】
一態様においては、条件設定部11fは、選択された投票対象情報に対するグループGに属するユーザによる投票人数に応じて、当該投票対象情報に対する倍率を変更する。条件設定部11fは、例えば、投票額として0より大きい数値を設定しているユーザの数が閾値(例えば、「3」)以上である場合に既に適用されている倍率に対して所定の数値を加算することができる。投票処理部11bは、このような変更後の倍率に基づいて投票処理を実行することができる。なお、倍率は投票状況に応じて変更されうるが、投票処理で基礎とされる倍率は第1操作の受付時点の投票状況に基づいて条件設定部11fが決定する。なお、投票条件の一部である倍率は、基礎となる倍率(第1倍率)と変動する倍率(第2倍率)に基づき算出される倍率であってもよい。条件設定部11fは、例えば、所定期間中一定に保持される第1倍率に第2倍率を加えた数値を倍率としたり、所定期間中一定に保持される第1倍率と変動する第2倍率のうち大きい方又は小さい方の数値を適用される倍率としたりすることができる。
【0073】
また、投票額受付部11aは、選択された投票対象情報に対するグループGに属するユーザによる投票人数が所定条件を満たす場合に、当該投票対象情報に対する投票を行っていないグループGに属するユーザに対して投票を促すための通知を実行可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、グループ内の投票しているユーザが少ない場合に投票を促す通知を行うことができる。
【0074】
投票人数が所定条件を満たす場合とは、例えば、選択された投票対象情報に対するグループGに属するユーザによる投票人数が閾値未満である場合である。具体的な一例において、投票人数が所定条件を満たす場合は、投票人数が閾値の「2」未満の場合である。このような場合、選択された投票対象情報に対しユーザU1のみが0を超える投票額を設定している状況では、投票人数が「1で」あり閾値未満である。よって、投票額受付部11aはユーザU2及びユーザU3のユーザ端末20a及び20bに投票を促す通知を行う。
【0075】
表示制御部11eは、グループGに属するユーザによる投票状況に応じて変更される倍率に関する情報のグループGに属する各ユーザの情報処理端末における表示を更新可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、ユーザの関心が高い倍率に関する情報の投票状況に応じた変化について表示を更新することができる。
【0076】
表示制御部11eは、投票状況に応じて変更される倍率に関する情報に関する表示態様の命令をユーザ端末20へ送信し、ユーザ端末20における表示を制御しうる。
【0077】
<4.第4実施形態>
本実施形態に係る投票システム1について、第1実施形態等との相違点を中心に説明する。
【0078】
投票処理部11bは、投票対象情報に対してグループGに属する各ユーザが指定している投票額の合計がグループGに対して設けられた限度額を超える場合、投票対象情報に対する投票を受け付けない制御を可能に構成される。このような構成とすることにより、グループに対して設けられている限度額を超えた投票処理が行われないように制御することができる。
【0079】
投票を受け付けない制御は、投票額の合計が限度額を超える投票額の指定を受け付けないように行われてもよい。また、投票を受け付けない制御は、投票額の合計が限度額を超える投票額の指定は受け付けるが、投票処理が実行されないように行われてもよい。
【0080】
限度額は、1つの投票対象情報ごとに設定されてもよい。投票処理部11bは、選択された1つの投票対象情報に対してグループGに属する各ユーザが指定している投票額の合計がグループGに対して設けられた投票対象情報ごとの限度額を超える否かを判定してもよい。限度額を超える場合には、投票処理部11bは当該投票対象情報に対するグループGによる投票を受け付けない。
【0081】
また、限度額は、1回の競技(例えば、1レース)ごとに設定されてもよい。投票処理部11bは、1回の競技に係る1又は複数の投票対象情報に対してグループGに属する各ユーザが指定している投票額の合計がグループGに対して設けられた競技ごとの限度額を超える否かを判定してもよい。限度額を超える場合には、投票処理部11bは当該競技に係る投票対象情報に対するグループGによる投票を受け付けない。一例においては、第1レース及び第2レースに設定された限度額は、同じでもよく、異なっていてもよい。
【0082】
また、限度額は、所定の期間における限度額として設定されていてもよい。投票処理部11bは、所定の期間内に指定された投票対象情報に対するグループGに属する各ユーザによる投票額の合計がグループGに対して設けられた所定期間における限度額を超える否かを判定してもよい。限度額を超える場合には、投票処理部11bはいずれの投票対象情報に対するグループGによる投票も受け付けない。投票額が合計されて限度額と比較される所定の期間は、例えば、1日間、1週間間、1ヶ月間等任意に設定可能である。一例においては、投票処理部11bは、当日中に指定されたグループGに属する各ユーザによる投票額の合計が、1日の限度額を超える否かを判定してもよい。1日の限度額を超えた場合、グループGとしては翌日以降に投票が可能となりうる。
【0083】
また、投票処理部11bは、限度額を超える投票額を指定しようとしたユーザに対して、限度額を超える指定である旨を通知可能に構成されてもよい。
【0084】
投票処理部11bは、限度額をグループGに属するユーザ数に応じて設定可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、グループ間で公平な限度額をグループに所属するユーザ数の情報に基づいて制御することができる。
【0085】
一態様においては、投票処理部11bは、グループGに属するユーザ数に比例して限度額を変動させることができる。
【0086】
一態様においては、投票処理部11bは、グループGに属するユーザ数が設定された1又は複数の閾値以上となった場合に、閾値ごとに所定値分を限度額に加算してもよい。
【0087】
また、投票処理部11bは、ユーザ数に比例して限度額を変動させることに加えて、閾値以上となった場合にさらに所定値分を限度額に加算してもよい。例えば、設定されている閾値が3であり、ユーザ数が当該閾値以上となることで300ドルが追加で限度額に加算されるとする。また、ユーザ数に比例して1ユーザ増加あたり200ドルが限度額に加算されるとする。このような場合には、ユーザ数が0から1、1から2、2から3に変化した場合にそれぞれ200ドルずつ限度額が加算され、加えて、2から3に変化した場合に追加で300ドルが加算され限度額が900ドル(200+200+200+300)となるように制御されうる。
【0088】
<5.第5実施形態>
本実施形態に係る投票システム1について、第1実施形態等との相違点を中心に説明する。
【0089】
図13に示すように、制御部11は、投票額受付部11a及び投票処理部11bに加えて提示部11gをさらに有する。制御部11は、グループ編成部11c、対象選択部11d、表示制御部11e、又は条件設定部11f等を有していてもよい。
【0090】
提示部11gは、第1ユーザにより選択された投票対象情報を、第1ユーザにより選択されていない投票対象情報と異なるプロパティを付加してグループGに属する他のユーザに提示可能に構成される。このような構成とすることにより、グループのあるユーザによって選択された投票対象情報に選択されていない投票対象情報と異なるプロパティを付加してグループの他のユーザに提示することにより、ユーザによる選択の情報をグループの他のユーザと共有することができる。
【0091】
図14においては、提示部11gは、ユーザU1がユーザ端末20aにおいて選択操作した投票対象情報T1を、ユーザU2に対して選択されていない投票対象情報T2~T4と異なり選択された投票対象情報であることを識別可能に提示している。提示部11gは、ユーザ端末20bにおける投票対象情報T1を制御しうる。ユーザ端末20aが受け付けたユーザU1の投票対象情報T1に対する選択に関する情報を受け取った場合、ユーザU2のユーザ端末20bに投票対象情報T1の選択に関する情報を送信する。
図14においては、投票対象情報T1の選択に関する情報を受け取ったユーザ端末20bは、選択された投票対象情報T1について反転表示させることにより選択されたものであることを識別可能に表示している。
【0092】
選択された投票対象情報の他のユーザの端末上での表示は、上記の例のように反転表示としたり、又は文字のフォント、色、或いは大きさの変更や、その他選択されていない投票対象情報と識別可能な変更が加えられたりしてもよい。
【0093】
提示部11gは、第1ユーザが選択した投票対象情報を、第1ユーザを識別可能な態様でグループGに属する他のユーザに提示可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、投票対象情報をどのユーザが選択したかをグループ内で共有することができる。
【0094】
図15に示すように、提示部11gは、ユーザU1が投票対象情報T1を選択した場合に、投票対象情報T1についてユーザU1を表すアイコン52とともに表示するようにユーザU2のユーザ端末20bを制御することができる。提示部11gは、投票対象情報T1が選択された情報とともに選択したユーザがユーザU1である情報も合わせてユーザ端末20bに送信する。なお、ユーザU1が選択したことをユーザ端末20上で表す方法としては、ユーザU1を表すアイコン、写真、文字等を投票対象情報T1とともに表示する方法等がある。
【0095】
<6.第6実施形態>
本実施形態に係る投票システム1について、第1実施形態等との相違点を中心に説明する。
【0096】
図16に示すように、制御部11は、投票額受付部11a及び投票処理部11bに加えて編集部11h、情報提供部11iをさらに有する。制御部11は、グループ編成部11c、対象選択部11d、表示制御部11e、条件設定部11f又は提示部11g等を有していてもよい。
【0097】
編集部11hは、第1ユーザの操作に応じて、投票対象情報を編集可能に構成される。情報提供部11iは、投票対象情報に対する編集中の内容を、グループGに属する第3ユーザに提供可能に構成される。このような構成とすることにより、投票対象情報に対する編集内容についてグループのユーザに提供することで、投票対象情報の編集についても情報共有を行うことができる。
【0098】
編集部11hは、投票対象情報を新規に作成可能に構成されてもよい。編集部11hは、ユーザの操作に従い投票対象情報を作成、編集、又は削除することができる。編集部11hは、ユーザから対象とする競技及びその結果等について投票対象情報の内容として受け付けることができる。
【0099】
図17A及び
図17Bに示すように、ユーザU1が投票対象情報T1を編集している場合に、情報提供部11iは編集中の内容をユーザU3に提供する。情報提供部11iから編集中の内容を受け取ったユーザ端末20cは表示部24c上に編集中の内容を表示する。
図17Aでは投票対象情報T1の内容は空欄であるがユーザU1の操作に応じて内容が編集され、
図17Bのような一部が埋められた途中経過がユーザU3に提供されうる。このとき、情報提供部11iは、ユーザU1が編集していることもユーザ端末20cに送信し、編集しているのがユーザU1であることをユーザU3が認識可能に表示させるように制御してもよい。例えば、「編集中」という文字とともにユーザU1を表すアイコン52を表示させることができる。
【0100】
なお、編集中の投票対象情報に対しては、投票額受付部11aは投票額の指定を受け付けないように制御してもよく、投票処理部11bは投票処理を実行しないように制御してもよい。また、投票対象情報対して投票額の指定を受け付けた後には、編集部11hは当該投票対象情報の編集を行わないように制御してもよい。また、投票対象情報対して投票処理を実行した後には、編集部11hは当該投票対象情報の編集を行わないように制御してもよい。
【0101】
一態様においては、編集部11hは、複数のユーザで投票対象情報を編集可能に構成されてもよい。編集部11hは、編集中の投票対象情報に対する第3ユーザの操作に応じて、投票対象情報に編集内容を反映可能に構成される。投票額受付部11aは、第1ユーザ及び第3ユーザの編集内容が反映された投票対象情報に対して、グループGに属するユーザから投票額の指定を受け付け可能に構成される。また、情報提供部11iは、投票対象情報に対する第1ユーザ及び第3ユーザによる編集中の内容を、第1ユーザ及び第3ユーザ、さらにグループGに属するその他のユーザに提供可能に構成される。このような構成とすることにより、複数のユーザによる投票対象情報の編集と情報共有を可能にする。
【0102】
図18に示すように、ユーザU1が投票対象情報T1を編集している場合に、情報提供部11iは編集中の内容をユーザU3及びグループGに属する編集していないユーザU2に提供する。ユーザU3が投票対象情報T1を編集している場合に、情報提供部11iは編集中の内容をユーザU1及びユーザU2に提供する。情報提供部11iから編集中の内容を受け取った各ユーザ端末20は表示部24上に編集中の内容を表示する。このとき、情報提供部11iは、ユーザU1及びユーザU3が編集していることも各ユーザ端末20に送信し、編集しているのがユーザU1及びユーザU3であることを各ユーザが認識可能に表示させるように制御してもよい。例えば、「編集中」という文字とともにユーザU1を表すアイコン52及びユーザU3を表すアイコン53を表示させることができる。
【0103】
<7.その他の実施形態>
以上、本発明における実施形態及びその変形例について説明したが、本開示の適用は上述の内容に限定されるものではない。
【0104】
グループGに属するユーザによる投票対象情報の選択又は編集についての情報は、提示部11g又は情報提供部11i等によってグループGに属する他のユーザに共有され、当該グループG以外のグループに属するユーザには共有されないように制御される。また、その他の投票処理、倍率等の投票条件、又は表示制御等は、グループに関係なく適用されるべきものを除きグループG単位で適用されるように制御される。例えば、グループAに属するユーザとして行われた第1操作に応じた投票処理は、グループAに属するユーザとしての投票についてのみ実行され、他のグループBのユーザとしての投票については適用されない。
【0105】
上記実施形態では、各機能を主にサーバ10等が備える態様について説明したが、その性質上許されるものであれば、一部の機能についてユーザ端末20等が備える、又はサーバ10等とユーザ端末20等の両方が備える構成とすることができる。
【0106】
また、上記実施形態においてサーバ10等に実行させるものとして記載されていた各ステップについても、その性質上許されるものであれば、ユーザ端末20等に行わせることができる。
【0107】
また、本発明は、上述のシステムを機能させるプログラムとして実現することもできる。
【0108】
また、本発明は、上述のプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体非一時的な記録媒体又は上述のプログラムを記録したコンピュータの読み取りが可能な記録媒体として実現することもできる。
【0109】
以上、本発明に係る種々の実施形態を説明したが、これらは例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0110】
<8.実施形態の特徴>
以下、本発明の実施形態の特徴をまとめる。
【0111】
本発明の一態様では、競技の結果に対する投票を管理する情報処理装置であって、投票額受付部と、投票処理部と、を備え、前記投票額受付部は、グループに属する第1ユーザが選択した投票対象情報に対して、前記グループに属する第2ユーザから投票額の指定を受け付け、前記投票処理部は、前記グループに属する前記第2ユーザとは異なるユーザの第1操作に応じて、前記第1ユーザにより選択された前記投票対象情報及び前記第2ユーザが指定した前記投票額に基づく投票処理を実行可能な情報処理装置が提供される。
【0112】
このような構成とすることにより、グループ内の何れかのユーザによる操作によって、グループ内の他のユーザの投票の処理を実行することができる。
【0113】
また、前記投票処理部は、前記第1ユーザによる前記投票対象情報の選択時点に基づく所定期間内に前記第1操作を受け付けた場合に、前記所定期間に有効な投票条件に基づいて投票処理を実行可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、投票処理実行時点ではなく、投票対象情報の選択時点の条件に基づき投票処理を実行させることができ、投票対象情報の選択後にグループ内で相談する猶予をユーザに与えることができる。
【0114】
また、情報処理装置は、表示制御部をさらに備え、前記表示制御部は、前記所定期間の残存時間に応じて、前記グループに属するユーザの情報処理端末における前記投票条件に関する情報の表示態様を変更可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、投票条件が維持される残存時間に応じて投票条件に関する情報の表示態様を変化させることができる。
【0115】
また、前記投票処理部は、前記所定期間中に前記投票対象情報に前記投票条件として適用される倍率に基づいて前記所定期間中に前記第1操作を受け付けた場合に、前記投票対象情報に対する投票の結果を前記倍率に基づいて処理可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、設定された倍率の有効期限内に投票処理のための操作(第1操作)を行うことで、当該倍率に基づいた払戻し処理が実行される。
【0116】
また、情報処理装置は、条件設定部をさらに備え、前記条件設定部は、前記投票対象情報に対する前記グループに属するユーザによる投票状況に応じて、前記投票対象情報に対する倍率を変更可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、ユーザの投票意欲に深く関わる倍率をグループ内のユーザの投票状況の情報に応じて適時に変更(例えば、倍率の増加)することができる。
【0117】
また、前記条件設定部は、前記投票対象情報に対する前記グループに属するユーザによる投票人数に応じて、前記投票対象情報に対する前記倍率を変更可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、ユーザの投票意欲に深く関わる倍率を投票対象情報ごとの投票人数に応じて変更することができる。
【0118】
また、前記投票額受付部は、前記投票対象情報に対する前記グループに属するユーザによる投票人数が所定条件を満たす場合に、前記投票対象情報に対する投票を行っていない前記グループに属するユーザに対して投票を促すための通知を実行可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、グループ内の投票しているユーザが少ない場合に投票を促す通知を行うことができる。
【0119】
また、前記投票処理部は、前記投票対象情報に対して前記グループに属する各ユーザが指定している投票額の合計が前記グループに対して設けられた限度額を超える場合、前記投票対象情報に対する投票を受け付けないように構成されてもよい。このような構成とすることにより、グループに対して設けられている限度額を超えた投票処理が行われないように制御することができる。
【0120】
また、前記投票処理部は、前記限度額を前記グループに属するユーザ数に応じて設定可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、グループ間で公平な限度額をグループに所属するユーザ数の情報に基づいて制御することができる。
【0121】
また、前記投票処理部は、提示部をさらに備え、前記提示部は、前記第1ユーザにより選択された前記投票対象情報を、前記第1ユーザにより選択されていない投票対象情報と異なるプロパティを付加して前記グループに属する他のユーザに提示可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、グループのあるユーザによって選択された投票対象情報に選択されていない投票対象情報と異なるプロパティを付加してグループの他のユーザに提示することにより、ユーザによる選択の情報をグループの他のユーザと共有することができる。
【0122】
また、前記提示部は、前記第1ユーザが選択した前記投票対象情報を、前記第1ユーザを識別可能な態様で前記グループに属する他のユーザに提示可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、投票対象情報をどのユーザが選択したかをグループ内で共有することができる。
【0123】
また、情報処理装置は、編集部と、情報提供部と、をさらに備え、前記編集部は、前記第1ユーザの操作に応じて、前記投票対象情報を編集し、前記情報提供部は、前記投票対象情報に対する編集中の内容を、前記グループに属する第3ユーザに提供可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、投票対象情報に対する編集内容についてグループのユーザに提供することで、投票対象情報の編集についても情報共有を行うことができる。
【0124】
また、前記編集部は、編集中の前記投票対象情報に対する前記第3ユーザの操作に応じて、前記投票対象情報に編集内容を反映し、前記投票額受付部は、編集内容が反映された前記投票対象情報に対して、前記グループに属するユーザから投票額の指定を受け付け可能に構成されてもよい。このような構成とすることにより、複数のユーザによる投票対象情報の編集と情報共有を可能にする。
【0125】
本発明の一態様では、コンピュータに、投票額受付ステップと、投票処理ステップと、を実行させる競技の結果に対する投票を管理するプログラムであって、前記投票額受付ステップでは、グループに属する第1ユーザが選択した投票対象情報に対して、前記グループに属する第2ユーザから投票額の指定を受け付け、前記投票処理ステップは、前記グループに属する前記第2ユーザとは異なるユーザの第1操作に応じて、前記第1ユーザにより選択された前記投票対象情報及び前記第2ユーザが指定した前記投票額に基づく投票処理を実行可能なプログラムが提供される。
【0126】
本発明の一態様では、競技の結果に対する投票を管理する情報処理方法であって、コンピュータは、グループに属する第1ユーザが選択した投票対象情報に対して、前記グループに属する第2ユーザから投票額の指定を受け付け、コンピュータは、前記グループに属する前記第2ユーザとは異なるユーザの第1操作に応じて、前記第1ユーザにより選択された前記投票対象情報及び前記第2ユーザが指定した前記投票額に基づく投票処理を実行可能な情報処理方法が提供される。
【符号の説明】
【0127】
1:投票システム、2:競技体、3:競技体、4:競技体、5:通信回線、10:サーバ、11:制御部、11a:投票額受付部、11b:投票処理部、11c:グループ編成部、11d:対象選択部、11e:表示制御部、11f:条件設定部、11g:提示部、11h:編集部、11i:情報提供部、12:記憶部、13:通信部、14:操作入力部、15:モニタ、16:システムバス、20(20a~20c):ユーザ端末、21:制御部、22:記憶部、23:通信部、24(24a~24c):表示部、25:スピーカ、26:マイク、27:カメラ、28:操作ボタン、29:システムバス、50:入力欄、51:倍率表示領域、52:アイコン、53:アイコン、A:チーム、B:チーム、B1:送信ボタン、B2:投票ボタン、G:グループ、T1~T4:投票対象情報、U1~U3:ユーザ