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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023049480
(43)【公開日】2023-04-10
(54)【発明の名称】照明システム及び休憩室
(51)【国際特許分類】
   H05B 47/105 20200101AFI20230403BHJP
   H05B 47/16 20200101ALI20230403BHJP
   H05B 47/155 20200101ALI20230403BHJP
   A47C 21/04 20060101ALI20230403BHJP
   A47C 21/00 20060101ALI20230403BHJP
   A47C 27/00 20060101ALI20230403BHJP
   A61G 99/00 20060101ALI20230403BHJP
   A61M 21/00 20060101ALI20230403BHJP
   F24F 7/013 20060101ALI20230403BHJP
   F24F 1/0035 20190101ALI20230403BHJP
【FI】
H05B47/105
H05B47/16
H05B47/155
A47C21/04 A
A47C21/00
A47C27/00 E
A61G99/00
A61M21/00 A
F24F7/013 101Z
F24F1/0035
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021159243
(22)【出願日】2021-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】田中 俊靖
(72)【発明者】
【氏名】藤原 ゆり
(72)【発明者】
【氏名】市川 太一
(72)【発明者】
【氏名】池淵 昌幸
(72)【発明者】
【氏名】内田 達清
【テーマコード(参考)】
3B096
3K273
【Fターム(参考)】
3B096AC11
3B096AC12
3B096AC16
3B096AC18
3K273PA09
3K273QA11
3K273QA13
3K273RA02
3K273RA12
3K273TA03
3K273TA04
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA27
3K273TA28
3K273TA46
3K273UA17
(57)【要約】
【課題】高い覚醒支援効果を維持しつつ、起床時における利用者の不快感を抑制することができる照明システム等を提供する。
【解決手段】照明システム3は、利用者が就寝するベッド30と、第1照明器具71と、第2照明器具72と、遮光部11f3と、を備える。また、第1照明器具71と第2照明器具72とのうちの少なくとも一方は、光量を変化させる調光機能を有する。また、第1照明器具71と利用者がベッド30に就寝した際の頭部が配置される領域である頭部領域R1aとの距離は、1.5m以下である。また、第2照明器具72は、利用者がベッド30に就寝した際の足元側に設置される。そして、遮光部11f3は、第2照明器具72と頭部領域R1aとの間に配置されている。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者が就寝するベッドと、
第1照明器具と、
第2照明器具と、
遮光部と、を備え、
前記第1照明器具と前記第2照明器具とのうちの少なくとも一方は、光量を変化させる調光機能を有し、
前記第1照明器具と前記利用者が前記ベッドに就寝した際の頭部が配置される領域である頭部領域との距離は、1.5m以下であり、
前記第2照明器具は、前記利用者が前記ベッドに就寝した際の足元側に設置され、
前記遮光部は、前記第2照明器具と前記頭部領域との間に配置されている
照明システム。
【請求項2】
さらに、起床時刻設定部を備え、
前記起床時刻設定部は、起床希望時刻の入力を受け付けると、前記起床希望時刻のt秒前から、前記第1照明器具及び前記第2照明器具のうちの少なくとも一方の光量を変化させることで、前記頭部領域における前記ベッドの表面の照度であるベッド面照度を経時的に変化させる
請求項1に記載の照明システム。
【請求項3】
前記起床希望時刻の前記t秒前から、前記t秒前よりも時間が経過した前記起床希望時刻のt1秒前までの間の第1区間では、前記頭部領域における前記ベッド面照度の時間平均値が100lx未満であり、
前記t1秒から前記起床希望時刻までの第2区間では、前記頭部領域における前記ベッド面照度の最大値が100lx以上である
請求項2に記載の照明システム。
【請求項4】
前記第1区間では、前記第1照明器具が消灯している
請求項3に記載の照明システム。
【請求項5】
前記第1区間では、前記第2照明器具が点灯したときに前記頭部領域における前記ベッド面照度の最大値が1lx以上である
請求項4に記載の照明システム。
【請求項6】
前記第2区間では、前記第1照明器具のみが点灯した場合に、前記頭部領域における前記ベッド面照度の時間的な最大値が100lx以上である
請求項3~5のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項7】
前記第2区間では、前記頭部領域における前記ベッド面照度の時間的な最大値が700lx以上である
請求項3~6のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項8】
前記頭部領域における前記ベッド面照度が700lx以上である時間が略10秒~60秒までの範囲である
請求項7に記載の照明システム。
【請求項9】
前記照明システムは、音響装置、送風機及び芳香器のうちの少なくとも1つと、
前記音響装置、前記送風機及び前記芳香器のうちの少なくとも1つを制御する制御装置と、
前記音響装置、前記送風機及び前記芳香器のうちの少なくとも1つを操作する操作装置とを備える
請求項1~8のいずれか1項に記載の照明システム。
【請求項10】
前記ベッドの周囲に配置された1つ以上の壁部と、
天井と、
請求項1~9のいずれか1項に記載の照明システムとを備える
休憩室。
【請求項11】
前記休憩室の外寸法は、1100mm以下×2100mm以下×1950mm以下であり、
前記休憩室の外寸法は、下限値が600mm以上×1900mm以上×1000mm以上である
請求項10に記載の休憩室。
【請求項12】
さらに、移動部を備える
請求項10又は11に記載の休憩室。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明システム及び休憩室に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の特許文献1には、低照度光と中照度光と高照度光の少なくとも3種の照度の光を発生する光発生手段と、設定された起床希望時刻に応じて光発生手段の光の照度を低照度、中照度及び高照度の順に変化させるとともに低照度から中照度への照度変化を緩やかに、中照度から高照度への照度変化を急速に行う制御手段とを備える目覚まし装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3550784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の目覚まし装置では、覚醒支援効果を高めるために利用者の顔面を直接照らしてしまうことがある。この場合、利用者は、低照度でも起床してしまうため、起床時に不快感が増してしまう。特に、仮眠キャビンのような限られた空間では、利用者と光発生手段との距離が短くなるため、起床時の不快感が顕著な問題になるという課題がある。
【0005】
そこで、本開示は、高い覚醒支援効果を維持しつつ、起床時における利用者の不快感を抑制することができる照明システム及び休憩室を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る照明システムは、利用者が就寝するベッドと、第1照明器具と、第2照明器具と、遮光部と、を備え、前記第1照明器具と前記第2照明器具とのうちの少なくとも一方は、光量を変化させる調光機能を有し、前記第1照明器具と前記利用者が前記ベッドに就寝した際の頭部が配置される領域である頭部領域との距離は、1.5m以下であり、前記第2照明器具は、前記利用者が前記ベッドに就寝した際の足元側に設置され、前記遮光部は、前記第2照明器具と前記頭部領域との間に配置されている照明システム。
【0007】
また、本開示の一態様に係る休憩室は、前記ベッドの周囲に配置された1つ以上の壁部と、天井と、照明システムとを備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示の照明システム等によれば、高い覚醒支援効果を維持しつつ、起床時における利用者の不快感を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係る休憩室の外観を示す斜視図である。
図2図2は、実施の形態に係る休憩室を示すブロック図である。
図3図3は、実施の形態に係る休憩室の閉空間を俯瞰して見た場合を示す図である。
図4図4は、実施の形態に係る休憩室の頭部領域と第1照明器具との距離を示す図である。
図5A図5Aは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度を示す図である。
図5B図5Bは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度を示す別の図である。
図5C図5Cは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度を示すさらに別の図である。
図5D図5Dは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度を示すさらに別の図である。
図5E図5Eは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度が低い場合を示す図である。
図5F図5Fは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度が低い場合を示す別の図である。
図6図6は、実施の形態に係る休憩室の処理動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本開示を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0012】
また、以下の実施の形態において、略平行等の表現を用いている。例えば、略平行又は直方体状は、完全に平行又は直方体であることを意味するだけでなく、実質的に平行又は直方体である、すなわち、例えば数%程度の誤差を含むことも意味する。また、略平行又は直方体状は、本開示による効果を奏し得る範囲において平行又は直方体という意味である。他の「略」又は「状」を用いた表現についても同様である。
【0013】
また、以下の実施の形態では、ベッドの長手方向をX軸方向と規定し、ベッドの短手方向をY軸方向と規定し、X軸方向及びY軸方向と直交する方向をZ軸方向と規定する。また、X軸方向においてベッドに就寝した利用者の頭部側をX軸プラス方向側と規定し、ベッドに仰向けで就寝した利用者の左手側をY軸プラス方向側と規定し、ベッドに就寝した利用者に対して鉛直方向側をZ軸プラス方向側と規定する。
【0014】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0015】
(実施の形態)
<構成:休憩室1>
まず、本実施の形態における休憩室1の構成について説明する。
【0016】
図1は、実施の形態に係る休憩室1の外観を示す斜視図である。
【0017】
図1に示すように、休憩室1は、利用者が睡眠又は休息を取るためのベッド30が収容された室内空間Rを形成している。利用者は、室内空間R内で睡眠又は休息を取ることにより、眠気を低減したり、疲れを癒したりすることができる。
【0018】
また、休憩室1では、室内空間R内を照明することができる。例えば、利用者が仮眠室として利用する場合に、起床希望時刻を設定したとき、起床希望時刻よりも前の時刻から点灯を開始するように設定することができる。また、利用者が休憩室1として利用する場合、室内空間R内を照明することができる。本実施の形態において、起床とは、利用者がベッドから起き上がることだけでなく、単に目覚めることも含む。
【0019】
また、休憩室1では、外部空間から空気を取り入れたりすることで、室内空間Rの空気質を調節したりすることができる。空気質とは、室内空間Rにおける空気の温度、湿度、香り成分量等である。
【0020】
また、休憩室1には、キャスター12が設けられている。このため、休憩室1は、キャスター12の車輪が回転することによって、自由に移動可能である。また、休憩室1は、キャスター12をロックすることで、移動不能に配置することができる。
【0021】
また、休憩室1は、エレベータに乗せることが可能な大きさに設定されている。具体的には、休憩室1の外寸法、つまり、休憩室1のY軸方向に沿う長さ(幅)×休憩室1のX軸方向に沿う長さ×休憩室1のZ軸方向に沿う長さ(高さ)は、1100mm以下×2100mm以下×1950mm以下である。
【0022】
また、休憩室1では、人が正常立位姿勢で寝ることが可能な大きさに設定されている。具体的には、部屋10の外寸法の下限値、つまり、休憩室1のY軸方向に沿う長さ(幅)×休憩室1のX軸方向に沿う長さ×休憩室1のZ軸方向に沿う長さ(高さ)のそれぞれの下限値は、600mm以上×1900mm以上×1000mm以上である。つまり、休憩室1では、幅の下限値を600mm以上とすることで、人の肩幅である約50cm以上に設定することができている。また、休憩室1では、長さの下限値を1900mm以上とすることで、休憩室1では身長190cmの人が寝そべれるように設定することができている。また、休憩室1では、高さの下限値を1000mm以上とすることで、人の座高である約90cm以上に設定することができている。
【0023】
以下、休憩室1の具体的な構成について説明する。
【0024】
休憩室1は、部屋10と、ダクト20と、照明システム3とを備えている。
【0025】
[部屋10]
部屋10には、利用者が出入りする出入口19が設けられている。本実施の形態では、出入口19は、部屋10におけるY軸マイナス方向側であり、かつ、部屋10のX軸方向における中央部分に設けられている。図1では、出入口19を開閉可能な扉を図示していないが、出入口19には、扉が設けられていてもよい。
【0026】
また、部屋10は、利用者が就寝する室内空間Rを形成している。部屋10には長尺なベッド30が配置されているため、室内空間Rは、ベッド30の大きさに応じてX軸方向に沿って長尺である。
【0027】
図2は、実施の形態に係る休憩室1を示すブロック図である。
【0028】
図1及び図2に示すように、部屋10は、利用者が就寝可能なサイズに形成された、直方体状の筐体である。部屋10は、ベッド30、ダクト20、操作装置40、第1照明器具71、第2照明器具72、起床時刻設定部90、音響装置61、送風機62、芳香器63及び電源部80を収容している。なお、音響装置61、送風機62及び芳香器63については、音響装置61、送風機62及び芳香器63のうちの少なくとも1つが部屋10に設置されているだけでよい。
【0029】
図3は、実施の形態に係る休憩室1の室内空間Rを示す図である。
【0030】
図1及び図3に示すように、Z軸マイナス方向に沿って部屋10の室内空間Rを俯瞰して見た場合、室内空間Rは、利用者が就寝するための第1空間R1、ベッド30と出入口19側の部屋10の長辺との間の第2空間R2、及び、ベッド30と出入口19側の部屋10の長辺との間であり利用者がベッド30において就寝した際の足元側に位置する第3空間R3を含んでいる。第1空間R1はドットのハッチングで示し、第2空間R2は斜線のハッチングで示し、第3空間R3は格子のハッチングで示している。
【0031】
第2空間R2及び第3空間R3は、第1空間R1に対してY軸マイナス方向側に位置している。また、第3空間R3は、第2空間R2に対してX軸マイナス方向側に位置し、利用者がベッド30において就寝した際の足元側に位置している。第1空間R1には操作装置40及びベッド30等が配置され、第2空間R2には部屋10の床板11bが配置され、第3空間R3には送風機62、芳香器63、第2照明器具72及び図2の電源部80等が配置されている。
【0032】
図1に示すように、部屋10は、複数の骨組み11と、複数のキャスター12と、複数の壁部11fと、天井13とを備えている。
【0033】
複数の骨組み11は、枠状の土台11aと、床板11bと、複数の柱11cと、上枠11dとを備えている。
【0034】
土台11aは、矩形状の枠体であり、XY平面と略平行な姿勢となるように部屋10の鉛直下方(Z軸マイナス方向)に配置されている。土台11aのZ軸マイナス方向側の端面には、少なくともそれぞれの角部に一対一で対応する複数のキャスター12が設けられている。このため、土台11aは、キャスター12を介して地面と対向するように配置されている。
【0035】
キャスター12は、地面に対して部屋10が移動する際に車輪を回転させたり、ロックされることにより車輪を回転させたりしないようにすることができる。キャスター12は、移動部の一例である。
【0036】
土台11aには、複数の大引11a1が連結されている。土台11a及び複数の大引11a1の上には、床板11bが設けられている。床板11bは、X軸方向に沿って長尺である。床板11bは、ベッド30と部屋10の出入口19との間に位置し、第2空間R2において土台11a及び複数の大引11a1の上に配置されている。
【0037】
複数の柱11cは、土台11aのそれぞれの角部からZ軸方向に沿って延びる長尺状をなしており、上枠11dを支持している。
【0038】
また、複数の柱11cのうちの一部の柱11cは、第3空間R3を形成するために互いに隣接して設けられている。具体的には、第3空間R3を形成するための一部の柱11cは、少なくとも第1柱11c1、第2柱11c2及び第3柱11c3によって構成されている。第1柱11c1は、土台11aにおけるX軸マイナス方向の端部かつY軸マイナス方向の端部である角部に配置されている。第2柱11c2は、第1柱11c1に隣接し、第1柱11c1よりもX軸プラス方向に配置されている。第3柱11c3は、第1柱11c1に隣接し、第1柱11c1よりもY軸プラス方向に配置されている。
【0039】
複数の壁部11fは、室内空間Rを規定するための間仕切りである。複数の壁部11fのうちの一部の壁部11fは、複数の柱11cのうちの互いに隣接する2つの柱11cの間に配置されている。
【0040】
図1では、第1壁部11f1及び第2壁部11f2を除き、壁部11fの図示を省略している。1つ以上の壁部11fは、ベッド30の周囲に配置されており、例えば、ベッド30に対して前後左右のうちの少なくともいずれかに配置されている。
【0041】
また、複数の壁部11fのうちの一部の壁部11fである第1壁部11f1及び第2壁部11f2は、送風機62及び芳香器63等の周囲に配置されている。第1壁部11f1は、第1柱11c1と第2柱11c2との間に配置されている。第2壁部11f2は、第1柱11c1と第3柱11c3との間に配置されている。また、第1壁部11f1及び第2壁部11f2は、部屋10の外壁(外殻)として部屋10の短辺の一部を構成している。第1壁部11f1及び第2壁部11f2は、壁部11fの一例である。
【0042】
また、第2柱11c2には、第2柱11c2からY軸プラス方向に沿って延びており、第2空間R2と第3空間R3との間に配置される遮光部11f3が連結されている。
【0043】
上枠11dは、矩形状の枠体であり、XY平面と略平行な姿勢となるように部屋10の鉛直上方(Z軸プラス方向)に配置されている。上枠11dは、土台11aと対応し、複数の柱11cによって支持されている。本実施の形態では、2つの上枠11dが設けられている。2つの上枠11dの間には、第1照明器具71及びダクト20が配置されている。
【0044】
上枠11dには、天井13が設けられている。天井13には、ダクト20と、ダクト20の開口である吹出口20aとが設けられている。ダクト20は、吸込口20bから吸込まれた空気を吹出口20aに案内する。つまり、ダクト20は、吹出口20aと吸込口20bとを接続することで、空気の流れる流路を形成している。
【0045】
吹出口20aは、吸込口20bから吸込まれ、ダクト20を通過した空気を吹き出す。吹出口20aは、利用者がベッド30において就寝した際の上半身側又は下半身側に配置されている。本実施の形態では、吹出口20aは、ベッド30と対向する天井13に取付けられ、利用者がベッド30において就寝した際の下半身側と対向する位置に配置されている。
【0046】
また、吹出口20aは、吸込口20b及び送風機62から離れて配置されている。つまり、吹出口20aが配置されている部屋10の壁部11f(つまり天井13)と、吸込口20bが配置されている部屋10の壁部11fとは別々の壁部11fである。このように、吹出口20aと吸込口20bとをできるだけ離すことで、吸込口20bから侵入する音及び光が吹出口20aまで伝達されないようにしている。
【0047】
吸込口20bは、利用者がベッド30において就寝した際の足元側に配置されている。また、吸込口20bは、部屋10の外部空間と面するように、部屋10の外側の壁に設けられている。このため、吸込口20bは、部屋10の外部空間から空気を吸込むことができる。本実施の形態では、吸込口20bは、外部空間と第3空間R3とを連通させるように、送風機62と対向して配置されている。
【0048】
[照明システム3]
図1及び図2に示すように、照明システム3は、利用者が起床希望時刻を設定すると、起床希望時刻に利用者を起床させるために、利用者を起床させるモードを実行する。当該モードは、第1照明器具71及び第2照明器具72を点灯させることで、利用者を起床させるモードである。
【0049】
具体的には、照明システム3は、ベッド30と、操作装置40と、制御装置60と、第1照明器具71と、第2照明器具72と、遮光部11f3と、起床時刻設定部90と、音響装置61と、送風機62と、芳香器63と、電源部80とを備えている。なお、照明システム3は、音響装置61、送風機62及び芳香器63のうちの少なくとも1つを備えているだけでもよく、これらの全ての装置を備えていなくてもよい。
【0050】
ベッド30は、利用者が着座及び就寝することができる。また、ベッド30は、第1空間R1において、X軸方向に沿って長尺である。本実施の形態のベッド30は、複数の柱11cに支持されているが、土台11a及び複数の大引11a1に載置されていてもよい。
【0051】
ベッド30では、利用者の頭部がベッド30のX軸プラス方向側に位置し、足元がベッド30のX軸プラス方向側に位置するように設定されている。
【0052】
また、本実施の形態のベッド30は、椅子が変形することで、ベッドとして機能するものを含む。具体的には、ベッド30は、利用者が着座する座部と、座部に対して回動可能に連結されたフットレストと、座部に対して回動可能に連結された背もたれ部と、背もたれ部に連結されたヘッドレストとを有していてもよい。この場合、椅子は、フットレスト、座部、背もたれ部及びヘッドレストが直線状に並んで配置されたベッドとして機能してもよい。また、本実施の形態のベッド30は、傾斜することも可能であり、椅子のように変形してもよい。なお、椅子の場合、利用者が背もたれ部に背中をもたれさせて、利用者がヘッドレストに頭を乗せた場合における、背もたれ部の表面の照度、及び、ヘッドレストの表面の照度が頭部領域R1aにおけるベッド面照度に相当する。
【0053】
操作装置40は、第1空間R1におけるベッド30のX軸プラス方向側に配置されている。つまり、利用者がベッド30に就寝した場合において、操作装置40は、頭部の近傍に配置されている。なお、操作装置40は、第1空間R1、第2空間R2及び第3空間R3のうちの1以上の空間に配置されていればよい。つまり、操作装置40は、休憩室1に複数設けられていてもよい。
【0054】
また、操作装置40は、利用者によって、音響装置61、送風機62及び芳香器63のそれぞれを個別に操作することができる。つまり、操作装置40は利用者が操作した指示を制御装置60に出力することで、制御装置60は、音響装置61、送風機62及び芳香器63のそれぞれを駆動させたり、駆動を停止させたりする。なお、操作装置40は、音響装置61、送風機62及び芳香器63のうちの少なくとも1つを操作することができるだけでもよい。また、操作装置40は、第1照明器具71及び第2照明器具72のそれぞれを個別に操作することができてもよい。
【0055】
制御装置60は、操作装置40からの指示に応じて、音響装置61、送風機62及び芳香器63のそれぞれを制御することができる。なお、制御装置60は、音響装置61、送風機62及び芳香器63のうちの少なくとも1つを制御するだけでもよい。また、制御装置60は、第1照明器具71及び第2照明器具72を制御することができてもよい。
【0056】
ここで、制御装置60による音響装置61、送風機62及び芳香器63の制御について説明する。
【0057】
例えば、利用者が操作装置40を操作して指示を入力すると、制御装置60は、操作装置40から取得した指示に応じて、音響装置61に音楽の再生を指示する。これにより、音響装置61が音楽を再生することで、再生された音楽は、室内空間R内に出力される。また、制御装置60は、操作装置40から指示を取得することで、音響装置61が再生する音楽を変更したり、音響装置61が出力する音楽の音量を制御したりすることができる。
【0058】
また、送風機62がOFF状態からON状態になるように、利用者が操作装置40を操作して指示を入力すると、制御装置60は、操作装置40から取得した指示に応じて送風機62の電源をONにする。これにより、送風機62が駆動することで、外部空間の空気は部屋10の室内空間Rに取り入れられる。また、制御装置60は、操作装置40から指示を取得することで、送風機62の出力、つまり送風機62におけるファンの回転数を制御することができる。
【0059】
また、芳香器63がOFF状態からON状態になるように、利用者が操作装置40を操作して指示を入力すると、制御装置60は、操作装置40から取得した指示に応じて芳香器63の電源をONにする。これにより、芳香器63が駆動することで、芳香器63の芳香剤は、室内空間R内の空気に導入される。また、制御装置60は、操作装置40から指示を取得することで、芳香器63の出力、つまり室内空間R内への芳香剤の導入量を制御することができる。
【0060】
第1照明器具71及び第2照明器具72は、室内空間Rを照明することができる。また、第1照明器具71及び第2照明器具72は、光量を変化させる調光機能を有する。例えば、第1照明器具71及び第2照明器具72は、起床時刻設定部90から調光指示を取得することで、調光制御を実行する。これにより、第1照明器具71及び第2照明器具72は、出射する光について、輝度(明るさ)を変更することができる。なお、第1照明器具71と第2照明器具72とのうちの少なくとも一方は、光量を変化させる調光機能を有していればよい。
【0061】
また、第1照明器具71及び第2照明器具72は、操作装置40からの直接的な指示によって調光、調色してもよい。
【0062】
また、第1照明器具71は、利用者がベッド30において就寝した際の上半身の鉛直上方に配置されている。具体的には、第1照明器具71は、天井13に設けられている。また、第1照明器具71は、天井13に埋め込まれるように配置されている。なお、第1照明器具71は、室内空間R内に設けられていればよい。より具体的には、図4に示すように、第1照明器具71は、第1照明器具71と利用者がベッド30に就寝した際の頭部が配置される領域である頭部領域R1aとの距離が1.5m以下となるように、配置されていればよい。図4は、実施の形態に係る休憩室1の頭部領域R1aと第1照明器具71との距離を示す図である。ここで、頭部領域R1aとは、利用者がベッド30に就寝した際の頭部が配置されるベッド30の表面の領域である。
【0063】
第2照明器具72は、利用者がベッド30に就寝した際の足元側に設置されている。具体的には、第2照明器具72は、第3空間R3に配置されている。また、第2照明器具72は、第3空間R3に複数設けられていてもよい。また、第2照明器具72は、遮光部11f3に埋め込まれるように配置されていてもよい。
【0064】
遮光部11f3は、第2照明器具72と頭部領域R1aとの間に配置されている。具体的には、遮光部11f3は、利用者がベッド30において就寝した際の足元側であり、かつ、第1空間R1と第3空間R3との境界に配置されている。このため、遮光部11f3は、YZ平面と略平行であり、利用者がベッド30において就寝した際の頭部に、第2照明器具72の出射した光が直接的に照射されないように、遮光することができる。
【0065】
また、遮光部11f3は、第2照明器具72を介して第2壁部11f2と対向して配置されている。このため、遮光部11f3は、第2壁部11f2とともに第2照明器具72が照射した光が通過する開口部11hを形成している。これにより、第2照明器具72が点灯すると、第2照明器具72が出射した光は、遮光部11f3及び第2壁部11f2で反射されて開口部11hから出射され、部屋10の壁部11f及びベッド30等でさらに反射して頭部領域R1aに照射される。
【0066】
起床時刻設定部90は、利用者がベッド30に就寝する際に、自身の起床時刻を設定することが可能なスイッチ又はタッチパネル等を有している。起床時刻設定部90は、起床時刻を設定することで、第1照明器具71及び第2照明器具72の駆動を制御する。具体的には、起床時刻設定部90は、利用者の操作によって起床希望時刻の入力を受け付けると、起床希望時刻のt秒前から、第1照明器具71及び第2照明器具72のうちの少なくとも一方の光量を変化させることができる。より具体的には、起床時刻設定部90が入力された起床希望時刻の指示を出力することで、第1照明器具71及び第2照明器具72のうちの少なくとも一方は、起床希望時刻のt秒前から駆動する。これにより、第1照明器具71及び第2照明器具72のうちの少なくとも一方は、起床希望時刻のt秒前から点灯を開始する。このように、起床時刻設定部90は、第1照明器具71及び第2照明器具72の駆動を制御する照明制御部を有していてもよい。また、このような照明制御部は、起床時刻設定部90と分離独立して配置されていてもよく、制御装置60に搭載されていてもよく、第1照明器具71及び第2照明器具72のそれぞれに搭載されていてもよい。
【0067】
ここで、t秒とは、予め設定された時間であるが、例えば900秒以下であることが好ましい。なぜならば、利用者が仮眠目的で休憩室1を利用して就寝するため、t秒が900秒よりも長くなりすぎると、利用者の仮眠時間が短くなってしまう。このため、t秒の上限値を900秒とすることで、利用者における十分な仮眠時間を確保することができる。
【0068】
また、起床時刻設定部90は、第1照明器具71及び第2照明器具72のうちの少なくとも一方の光量を変化させ、起床希望時刻に至るまでに頭部領域R1aにおけるベッド30の表面の照度であるベッド面照度を経時的に変化させる。つまり、第1照明器具71及び第2照明器具72のうちの少なくとも一方は、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻に至るまで、出射する光の光量を変化させることで、ベッド面照度が経時的に変化する。ここで、経時的に変化とは、ベッド面照度において、60秒の間に±10lx以上の変化があることである。なお、ベッド面照度は、経時的に漸増することが好ましい。
【0069】
ここで、ベッド面照度とは、第1照明器具71及び第2照明器具72のうちの少なくとも一方が点灯したときのベッド30の表面の照度である。このため、頭部領域R1aにおけるベッド面照度とは、利用者がベッド30に就寝した際の頭部が配置されるベッド30の表面の照度である。本実施の形態では、頭部領域R1aにおけるベッド面照度は、ベッド30に就寝した利用者の頭部の照度、つまり顔面照度と同等とみなす。
【0070】
また、起床時刻設定部90は、ベッド30の長手方向において、第2照明器具72が配置されている側とは反対側に配置されている。つまり、起床時刻設定部90は、利用者がベッド30に就寝した際の頭部側に配置されている。このため、利用者は、寝ながら起床時刻設定部90を操作することができる。
【0071】
また、起床時刻設定部90は、操作装置40と一体的に構成されていてもよい。また、起床時刻設定部90は、操作装置40と分離独立して構成されていてもよい。
【0072】
音響装置61は、部屋10に音楽を再生することで、入眠効果のある音楽を利用者に提供したり、覚醒効果のある音楽を利用者に提供したりすることができる。音響装置61は、部屋10に収容され、例えば室内空間Rに配置されている。音響装置61は、利用者が操作装置40を操作することで、室内空間Rで流す音楽を変更したり、音量を調節したりすることができる。
【0073】
送風機62は、部屋10内に配置され、部屋10に設けられた吸込口20bから空気を吸込み、室内空間Rに設けられた吹出口20aから空気を吹き出すことで、室内空間R内に気流を発生させる。送風機62は、駆動して外部空間の空気を取り入れることで、室内空間Rにおける空気の温度及び湿度等を調節することができる。
【0074】
これにより、送風機62は、ダクト20の吸込口20b側に配置された状態で駆動することで、吸込口20bから吹出口20aに向かう気流を発生させることができる。また、送風機62は、吹出口20aから空気を吹き出させることができるため、ベッド30に就寝した利用者に対して吹き付ける風を強めたり、吹き付けないようにしたりすることができる。このような送風機62の出力は、操作装置40によって調節することができる。
【0075】
また、送風機62は、利用者がベッド30において就寝した際の足元側に配置されている。また、送風機62は、ダクト20における流路上に配置されている。本実施の形態では、送風機62は、第3空間R3において、吸込口20bと対向するように吸込口20bと同等の高さであり、利用者の頭部から遠ざけるように、ベッド30よりも天井13側に配置されている。
【0076】
芳香器63は、部屋10内に配置され、吹出口20aから吹き出す空気に芳香剤を導入することで、室内空間Rの芳香剤の量を調節することができる。例えば、芳香器63は、制御装置60の制御によって送風機62が駆動することで、吸込口20bから吹出口20aに向かう空気に芳香剤を含ませることができる。つまり、芳香剤は、吸込口20bから吹出口20aに向かう気流に乗せられることで、室内空間Rに導かれる。これにより、室内空間Rに利用者が喜ぶ香りを充満させたりすることができる。このような芳香器63の出力は、操作装置40によって調節することができる。
【0077】
なお、芳香器63は、送風機62を駆動させなくても、室内空間Rに芳香剤を導入することができる。つまり、芳香器63は、単に室内空間R内に配置されているだけで、芳香剤の香りを室内空間Rに充満させることができる。
【0078】
また、芳香器63は、利用者がベッド30において就寝した際の足元側に配置されている。具体的には、芳香器63は、ダクト20における流路上又は第3空間R3に配置されている。本実施の形態では、芳香器63は、送風機62よりも下流側(吹出口20a側)であり、利用者の頭部から遠ざけるように、送風機62よりも天井13側に配置されている。
【0079】
なお、本実施の形態では、送風機62及び芳香器63は、天井13よりもZ軸マイナス方向側(下方側)に位置しているが、これに限定されない。送風機62だけが天井13よりもZ軸マイナス方向側に位置しているだけでもよい。なお、本実施の形態では、送風機62及び芳香器63は、利用者がベッド30において就寝した際の足元側に配置されているが、これに限定されない。送風機62だけが利用者がベッド30において就寝した際の足元側に配置されているだけでもよい。これらの場合、芳香器63は、天井13の上に配置されていてもよく、ダクト20の吹出口20a近傍に配置されていてもよい。
【0080】
電源部80は、第1照明器具71及び第2照明器具72に電力を供給することで光の出力を制御したり、音響装置61、送風機62及び芳香器63に電力を供給することで出力を制御したりする。つまり、電源部80は、第1照明器具71、第2照明器具72、音響装置61、送風機62及び芳香器63を駆動させるための駆動電力を生成し、この駆動電力を第1照明器具71、第2照明器具72、音響装置61、送風機62及び芳香器63のそれぞれに供給する。
【0081】
[ベッド面照度]
ここで、照明システム3が利用者を起床させる照明モードを実行する際に、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻に至るまでの間の頭部領域R1aにおけるベッド面照度について説明する。
【0082】
図5Aに示すように、起床希望時刻のt秒前から、t秒前よりも時間が経過した起床希望時刻のt1秒前までの間の区間を第1区間とし、t1秒から起床希望時刻までの区間を第2区間とする。図5Aは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度を示す図である。
【0083】
第1区間では、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の時間平均値が100lx未満となるように、第2照明器具72が点灯する。また、第1区間では、第2照明器具72が点灯することによって、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の最大値が1lx以上となる。また、第1区間では、第1照明器具71が消灯している。これは、就寝中の利用者に対して、急に明るい光を浴びせれば、利用者は突然目覚めてしまうため、不快感を覚えてしまう。このため、第1区間では、起床時刻設定部90が第2照明器具72を制御することで、頭部領域R1aにおけるベッド面照度が100lx未満1lx以上となるように、利用者を起床させ難い常夜灯程度の明るさ、つまり薄暗くする。これにより、第1区間では、就寝中の利用者に対して、第2照明器具72の光に慣れさせることができる。
【0084】
第2区間では、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の最大値が100lx以上となるように、少なくとも第1照明器具71が点灯する。例えば、第2区間では、第1照明器具71のみが点灯した場合に、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の時間的な最大値が100lx以上となる。また、第2区間では、主に第1照明器具71は点灯した状態であるが、さらに第2照明器具72が点灯してもよい。この場合、第2区間では、第2照明器具72による頭部の照度が一定の明るさになった段階で、第1照明器具71が消灯してもよい。これにより、利用者は、第1照明器具71の消灯を気付きにくいため、消灯による違和感を覚え難い。その結果、照明システム3における消費電力の増大を抑制することができる。
【0085】
ここで、第2区間は、例えば、略60秒~600秒までの範囲であることが好ましい。これは、第2区間の上限値を600秒までとすることで、第1照明器具71を点灯させて利用者の頭部に光を直接的に照射する時点をできるだけ遅くすることができる。これにより、利用者の仮眠時間を確保することができる。また、第2区間の下限値を60秒からとすることで、第1照明器具71の点灯によって利用者の頭部に直接照射される光の明るさが急激に変化しないようにすることができる。これにより、この明るさの急激な変化による不快感を、利用者に与えないようにすることができる。
【0086】
また、第2区間では、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の時間的な最大値が700lx以上である。具体的には、第2区間において、第2-1区間と、第2-1区間よりも後の区間である第2-2区間とを設定した場合、第2-2区間では、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の時間的な最大値が700lx以上となる。つまり、第2区間において、起床希望時刻に近い時刻に、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の時間的な最大値が700lx以上となる。具体的には、起床希望時刻に近い後半の時刻で、頭部領域R1aにおけるベッド面照度が700lx以上となるように、少なくとも第1照明器具71は高照度の光を照射する。このため、利用者は、覚醒することができる。
【0087】
また、第2-1区間では、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の最大値が100lx以上となる。つまり、第2-1区間では、利用者を起床させるために、第1区間の頭部領域R1aにおけるベッド面照度よりもさらに明るくしている。
【0088】
また、頭部領域R1aにおけるベッド面照度が700lx以上である時間は、略10秒~60秒までの範囲である。
【0089】
t秒は、就寝を開始した時刻、つまり利用者が起床時刻設定部90に起床希望時刻を設定した時点から起床希望時刻までの期間である就寝期間の長さに応じて、起床時刻設定部90によって設定される。つまり、起床希望時刻を設定した時点から起床希望時刻までの期間である就寝期間の長さが長くなると、起床時刻設定部90は、t秒を長く設定する。一方、起床希望時刻を設定した時点から起床希望時刻までの期間である就寝期間の長さが短くなると、起床時刻設定部90は、t秒を短く設定する。
【0090】
ここで、第1区間及び第2区間を含む照明制御期間について、図5A図5Fを用いて説明する。
【0091】
図5A図5C図5E図5Fの第2区間は図5Dの第2区間よりも長い場合を例示し、図5Dは第2区間が短い場合を例示している。なお、図5A図5Fにおける照明制御はあくまでも一例であり、照明システム3は図5A図5Fに限定されない。
【0092】
例えば、図5Aに示すように、第1区間を短く設定し、第2区間を第1区間よりも長く設定してもよい。
【0093】
次に、図5Bは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度を示す別の図である。図5Bに示すように、第1区間を短く設定し、第2区間を第1区間よりも長く設定してもよい。また、図5Bの第1区間では起床時刻設定部90は、図5Aの第1区間よりもベッド面の明るさが暗い期間を長く設定し、図5Bの第2区間では図5Aの第2区間よりもベッド面の明るさが明るい期間を短く設定してもよい。さらに、図5Bでは、ベッド面照度が最大値となる期間が図5Aよりも短く設定してもよい。
【0094】
次に、図5Cは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度を示す別の図である。また、図5Cに示すように、第1区間を長く設定し、第2区間を第1区間よりも短く設定してもよい。また、図5Cの第1区間では起床時刻設定部90は、図5Bの第1区間よりもベッド面の明るさが暗い期間を長く設定し、図5Cの第2区間では図5Bの第2区間よりもベッド面の明るさが明るい期間を短く設定してもよい。さらに、図5Cでは、ベッド面照度が最大値となる期間が図5Bよりも短く設定してもよい。
【0095】
次に、図5Dは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度を示すさらに別の図である。また、図5Dに示すように、第1区間を長く設定し、第2区間を第1区間よりも短く設定してもよい。また、起床時刻設定部90は、図5Dの第1区間では図5Cの第1区間よりもベッド面の明るさが暗い期間を長く設定し、図5Dの第2区間では図5Cの第2区間よりもベッド面の明るさが明るい期間を短く設定してもよい。
【0096】
次に、図5Eは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度が低い場合を示す図である。また、図5Eに示すように、起床時刻設定部90は、非常に緩やかにベッド面照度を上昇させる第1区間と、第1区間よりも急勾配でベッド面照度を上昇させる第2区間とを有していてもよい。この場合、第2照明器具72は照明するが、第1区間では、ベッド面照度は非常に低い、つまりベッド面は暗い。また、第2区間では、ベッド面照度が急に上昇して明るくなる。
【0097】
次に、図5Fは、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻までのベッド面照度が低い場合を示す別の図である。また、図5Fに示すように、起床時刻設定部90は、緩やかにベッド面照度を上昇させる第1区間と、第1区間よりも急にベッド面照度を上昇させる第2区間とを有していてもよい。この場合、第2照明器具72は照明するが、第1区間では、ベッド面照度は低い、つまりベッド面は薄暗い。第2区間では、ベッド面照度が急に上昇して明るくなる。
【0098】
このような、図5A図5Dにおいて、利用者の仮眠時間が短い場合、利用者は、できるだけ仮眠時間を確保したい場合がある。この場合、利用者は、図5Aのような照明制御期間が設定されていても、図5B及び図5C等のようなより照明制御期間の短い照明制御を選択してもよい。このように、利用者は、操作装置40を操作することで、自身の好みに応じて、図5Aよりも照明制御期間が短い照明制御を選択することができてもよい。
【0099】
また、図5E及び図5Fにおいて、第1区間を長く設定して、頭部領域R1aの照度が低くなるように第2照明器具72が光を照射することで、利用者を覚醒させないように利用者の眠りを浅くすることが期待できる。そして、利用者の眠りが浅くなってから短時間のうちに頭部領域R1aの照度が明るくなるようにすることで、利用者の起床時における不快感を抑制することができる。このため、利用者が深い眠りのときに、ベッド面照度が急激に明るくなることで、利用者の不快感が増すといった不具合が生じ難くなる。
【0100】
<処理動作>
図6は、実施の形態に係る休憩室1の処理動作を示すフローチャートである。
【0101】
まず、利用者は、起床時刻設定部90に対して起床希望時刻を入力する。これにより、起床時刻設定部90は、図6に示すように、起床希望時刻の入力を受け付けることで、起床希望時刻を取得する(S11)。
【0102】
次に、起床時刻設定部90は、起床希望時刻を設定した時点から起床希望時刻までの期間である就寝期間を算出する。そして、起床時刻設定部90は、就寝期間の長さに応じて、起床希望時刻よりも前の時刻から第2照明器具72の点灯を開始させる時刻を設定する。具体的には、起床時刻設定部90は、利用者を起床させるために第1照明器具71及び第2照明器具72による点灯を実行する時間であるt秒を設定する(S12)。つまり、起床時刻設定部90は、起床希望時刻よりもt秒前の時刻を設定する。
【0103】
次に、起床時刻設定部90は、起床希望時刻のt秒前であるか否かを判定する(S13)。
【0104】
起床時刻設定部90は、起床希望時刻のt秒前でなければ(S13でNO)、ステップS13に処理動作を戻す。
【0105】
一方、起床時刻設定部90は、起床希望時刻のt秒前となれば(S13でYES)、第2照明器具72の点灯を開始させる(S14)。つまり、照明システム3が利用者を起床させる照明モードの実行を開始する。具体的には、起床希望時刻のt秒前から起床希望時刻のt1秒前までの第1区間では利用者を覚醒させないように、起床時刻設定部90は、第2照明器具72だけを点灯させて、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の最大値が1lx以上となるように、次第に第2照明器具72の光量を増加させる。第2照明器具72が発した光は遮光部11f3によって遮られることで、利用者の頭部に当該光が直接照射されないため、頭部領域R1aにおけるベッド面は、薄暗くなる。
【0106】
次に、起床時刻設定部90は、起床希望時刻のt1秒前であるか否かを判定する(S15)。
【0107】
起床時刻設定部90は、起床希望時刻のt1秒前でなければ(S14でNO)、ステップS14に処理動作を戻す。
【0108】
一方、起床時刻設定部90は、起床希望時刻のt1秒前となれば(S14でYES)、少なくとも第1照明器具71の点灯を開始させる(S15)。具体的には、起床希望時刻のt1秒前から起床希望時刻までの第2区間では利用者を覚醒させるために、起床時刻設定部90は、少なくとも第1照明器具71を点灯させることで、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の最大値が100lx以上好ましくは700lx以上となるように、次第に第1照明器具71の光量を増加させる。第1照明器具71が発した光は利用者の頭部に直接照射されるため、頭部領域R1aにおけるベッド面は、明るくなる。
【0109】
このように、第1区間で利用者の頭部に光が直接照射されないように頭部領域R1aにおけるベッド面を薄暗くし、次の第2区間で利用者の頭部に光が直接照射されるように明るくすることで、利用者は光に慣れる。このため、利用者は、不快感をさほど覚えずに起床希望時刻に起床することができる。
【0110】
<作用効果>
次に、本実施の形態における休憩室1の作用効果について説明する。
【0111】
上述したように、本実施の形態の照明システム3は、利用者が就寝するベッド30と、第1照明器具71と、第2照明器具72と、遮光部11f3と、を備える。また、第1照明器具71と第2照明器具72とのうちの少なくとも一方は、光量を変化させる調光機能を有する。また、第1照明器具71と利用者がベッド30に就寝した際の頭部が配置される領域である頭部領域R1aとの距離は、1.5m以下である。また、第2照明器具72は、利用者がベッド30に就寝した際の足元側に設置される。そして、遮光部11f3は、第2照明器具72と頭部領域R1aとの間に配置されている。
【0112】
これによれば、第2照明器具72が光を出射しても、遮光部11f3によって遮られるため、第2照明器具72が出射した光が直接的に頭部領域R1aに照射されてしまうことを抑制することができる。つまり、ベッド30に就寝する利用者の頭部に、第2照明器具72が出射した光が直接的に照射され難くなる。これにより、第2照明器具72の光は利用者の目に直接的に照射されてしまうことが抑制された間接的な照明となるため、利用者は起床時における不快感を抑制することができる。
【0113】
また、例えば第2照明器具72を点灯させた後に、第1照明器具71が点灯することで、頭部領域R1aが照明されるため、第1照明器具71は、利用者に明るい光を照射することができる。
【0114】
したがって、この照明システム3では、高い覚醒支援効果を維持しつつ、起床時における利用者の不快感を抑制することができる。
【0115】
また、本実施の形態の照明システム3は、さらに、起床時刻設定部90を備える。そして、起床時刻設定部90は、起床希望時刻の入力を受け付けると、起床希望時刻のt秒前から、第1照明器具71及び第2照明器具72のうちの少なくとも一方の光量を変化させることで、頭部領域R1aにおけるベッド30の表面の照度であるベッド面照度を経時的に変化させる。
【0116】
これによれば、頭部領域R1aにおけるベッド面照度は、起床希望時刻のt秒前から次第に変化する。例えば、ベッド30に就寝する利用者の頭部が次第に明るくなるため、利用者は、起床時における不快感を覚えないように起床することができる。
【0117】
また、本実施の形態の照明システム3は、起床希望時刻のt秒前から、t秒前よりも時間が経過した起床希望時刻のt1秒前までの間の第1区間では、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の時間平均値が100lx未満である。そして、t1秒から起床希望時刻までの第2区間では、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の最大値が100lx以上である。
【0118】
これによれば、頭部領域R1aにおけるベッド面照度を100lx未満とすることで、第1区間では利用者を第1照明器具71及び第2照明器具72からの光によって起床させないようにすることができる。また、第1区間の後の第2区間では、ベッド面照度を100lx以上にすることで、利用者を起床させることができる。このように、第1区間では起床希望時刻のt秒前から頭部領域R1aを僅かに照らし、第2区間では起床希望時刻のt1秒前から頭部領域R1aを明るく照らすことで、頭部領域R1aのベッド面照度を次第に明るくすることができる。このため、この照明システム3では、起床時における利用者の不快感をより抑制することができる。
【0119】
また、本実施の形態の照明システム3において、第1区間では、第1照明器具71が消灯している。
【0120】
これによれば、第1区間では、第1照明器具71が点灯しないため、ベッド30に就寝している利用者の頭部に光が直接照射されなくなる。このため、第1区間では、利用者を起床させ難いため、利用者に不快感を与え難くなる。
【0121】
また、本実施の形態の照明システム3において、第1区間では、第2照明器具72が点灯したときに、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の最大値が1lx以上である。
【0122】
例えば、利用者は、就寝中に光が直接照射されると、急激な明るさの変化によって不快感を覚えてしまう。
【0123】
しかしながら、本実施の形態によれば、第1区間では、利用者の頭部に光が直接的に照射されないように、間接的な照明により空間全体を事前に一定程度明るくすることができる。このため、第2区間では利用者の頭部に光を直接的に照射させながら、次第に頭部領域R1aを明るくしても、利用者は、光に慣れているため、急激な明るさの変化を感じにくく、不快感を覚え難い。
【0124】
また、本実施の形態の照明システム3において、第2区間では、第1照明器具71のみが点灯した場合に、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の時間的な最大値が100lx以上である。
【0125】
例えば、第2区間において、第1照明器具71の点灯が無ければ、就寝している利用者を覚醒させる効果が不足する場合がある。
【0126】
しかしながら、本実施の形態によれば、第2区間で第1照明器具71が点灯することで、頭部領域R1aにおけるベッド面照度を100lx以上確保することができる。このため、照明システム3では、利用者を覚醒させることができる。
【0127】
また、本実施の形態の照明システム3において、第2区間では、頭部領域R1aにおけるベッド面照度の時間的な最大値が700lx以上である。
【0128】
これによれば、第2区間で頭部領域R1aにおけるベッド面照度を700lx以上確保することができる。このため、照明システム3では、利用者をより確実に覚醒させることができる。特に、第2区間において、起床希望時刻に近い時刻でベッド面照度を700lx以上にすることで、利用者に対する覚醒効果を高めることができる。
【0129】
また、本実施の形態の照明システム3において、頭部領域R1aにおけるベッド面照度が700lx以上である時間が略10秒~60秒までの範囲である。
【0130】
例えば、頭部領域R1aにおけるベッド面照度が700lx以上となる照射時間が短ければ、利用者を覚醒させる効果が少なくなる。一方で、当該照射時間が長ければ、利用者は、眩しさを感じるために不快感を覚える。
【0131】
しかしながら、本実施の形態によれば、第2区間では、10秒以上、頭部領域R1aにおけるベッド面照度が700lx以上の光を照射することで、利用者を覚醒させる効果を確保することができる。また、第2区間では、最大60秒間、頭部領域R1aにおけるベッド面照度が700lx以上の光を照射することで、利用者の不快感を抑制することができる。
【0132】
また、本実施の形態の照明システム3は、音響装置61、送風機62及び芳香器63のうちの少なくとも1つと、音響装置61、送風機62及び芳香器63のうちの少なくとも1つを制御する制御装置60と、音響装置61、送風機62及び芳香器63のうちの少なくとも1つを操作する操作装置40とを備える。
【0133】
これによれば、音響装置61、送風機62及び芳香器63のうちの少なくとも1つを制御することができるため、利用者に対して快適な仮眠環境を提供することができる。
【0134】
また、本実施の形態の休憩室1は、さらに、ベッド30の周囲に配置された1つ以上の壁部11fと、天井13と、照明システム3とを備える。
【0135】
これによれば、壁部11fと天井13とを備えたブース(部屋10)と、照明システム3とを組み合わせたセットとすることで、ベッド面照度、特に頭部領域R1aにおけるベッド面照度を所望の照度となるように、容易に設定することができる。
【0136】
また、本実施の形態の休憩室1において、休憩室1の外寸法は、1100mm以下×2100mm以下×1950mm以下である。そして、休憩室1の外寸法は、下限値が600mm以上×1900mm以上×1000mm以上である。
【0137】
これによれば、休憩室1が本外寸法であれば、エレベータに乗せることが可能な大きさであるため、休憩室1を搬入搬出し易くなる。
【0138】
また、室内空間Rにおける利用者の利用スペースを確保し、かつ、利用者に圧迫感を与えない程度に休憩室1の大型化を抑制することができる。具体的には、休憩室1は、人の肩幅である約50cm以上に設定され、さらに身長190cmの人が寝れるように設定され、さらに人の座高である約90cm以上に設定されている。このため、人が仰向けで就寝することができるスペースを確保することができている。
【0139】
また、本実施の形態の休憩室1は、さらに、移動部を備える。
【0140】
これによれば、自由に移動可能な可搬式の休憩室1を提供することができる。
【0141】
(その他の変形例)
以上、本開示に係る照明システム及び休憩室について、上記各実施の形態に基づいて説明したが、本開示は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本開示の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思い付く各種変形を実施の形態に施したものも、本開示の範囲に含まれてもよい。
【0142】
例えば、上記実施の形態に係る照明システム及び休憩室において、制御装置が第1照明器具及び第2照明器具を制御してもよい。この場合、例えば、第1照明器具及び/又は第2照明器具がOFF状態からON状態になるように、利用者が起床時刻設定部を操作することで指示を入力すると、制御装置は、起床時刻設定部から取得した指示に応じて第1照明器具及び/又は第2照明器具の電源をONにしてもよい。これにより、第1照明器具及び/又は第2照明器具は、点灯して閉空間Rを照明することができる。また、制御装置は、第1照明器具及び/又は第2照明器具に調光指示又は調色指示を出力することで、第1照明器具及び/又は第2照明器具に調光又は調色させることができる。
【0143】
また、上記実施の形態に係る照明システム及び休憩室において、第1照明器具は、第1区間において、常に消灯しているが、常に点灯していてもよく、一部期間で点灯していてもよい。
【0144】
また、上記実施の形態に係る照明システム及び休憩室において、第1照明器具及び第2照明器具は、光色を変化させる調色機能を有していてもよい。第1照明器具及び第2照明器具は、起床時刻設定部から調色指示を取得することで、調色制御を実行してもよい。これにより、第1照明器具及び第2照明器具は、出射する光について、光色(色温度又はカラー)を変更することができる。なお、第1照明器具と第2照明器具とのうちの少なくとも一方は、光色を変化させる調色機能を有していればよい。
【0145】
また、上記実施の形態に係る照明システム及び休憩室に含まれる制御装置、起床時刻設定部等は典型的に集積回路であるLSIとして実現される。これらは個別に1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように1チップ化されてもよい。
【0146】
また、集積回路化はLSIに限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用してもよい。
【0147】
なお、上記各実施の形態において、各構成要素は、専用のハードウェアで構成されるか、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPU又はプロセッサ等のプログラム実行部が、ハードディスク又は半導体メモリ等の記憶媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0148】
また、上記で用いた数字は、全て本開示を具体的に説明するために例示するものであり、本開示の実施の形態は例示された数字に制限されない。
【0149】
また、ブロック図における機能ブロックの分割は一例であり、複数の機能ブロックを一つの機能ブロックとして実現したり、一つの機能ブロックを複数に分割したり、一部の機能を他の機能ブロックに移してもよい。また、類似する機能を有する複数の機能ブロックの機能を単一のハードウェア又はソフトウェアが並列又は時分割に処理してもよい。
【0150】
また、フローチャートにおける各ステップが実行される順序は、本開示を具体的に説明するために例示するためであり、上記以外の順序であってもよい。また、上記ステップの一部が、他のステップと同時(並列)に実行されてもよい。
【0151】
なお、上記の各実施の形態に対して当業者が思い付く各種変形を施して得られる形態や、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本開示に含まれる。
【符号の説明】
【0152】
1 休憩室
3 照明システム
11f 壁部
11f1 第1壁部(壁部)
11f2 第2壁部(壁部)
11f3 遮光部
12 キャスター(移動部)
13 天井
30 ベッド
40 操作装置
60 制御装置
61 音響装置
62 送風機
63 芳香器
71 第1照明器具
72 第2照明器具
90 起床時刻設定部
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図5D
図5E
図5F
図6