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特開2023-4959タッチ/ディスプレイ駆動回路及びそれを含む装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023004959
(43)【公開日】2023-01-17
(54)【発明の名称】タッチ/ディスプレイ駆動回路及びそれを含む装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20230110BHJP
   G09G 3/20 20060101ALI20230110BHJP
【FI】
G06F3/041 570
G06F3/041 510
G09G3/20 621M
G09G3/20 680G
G09G3/20 612G
G09G3/20 611A
G09G3/20 612D
G09G3/20 691D
G09G3/20 611B
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022101257
(22)【出願日】2022-06-23
(31)【優先権主張番号】10-2021-0082796
(32)【優先日】2021-06-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】517232084
【氏名又は名称】エルエックス セミコン カンパニー, リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】110001092
【氏名又は名称】弁理士法人サクラ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ユン・ソンシク
【テーマコード(参考)】
5C080
【Fターム(参考)】
5C080BB05
5C080DD26
5C080FF01
5C080GG12
5C080JJ02
5C080JJ04
5C080JJ07
(57)【要約】
【課題】入力電源の種類に関係なく安定してディスプレイ動作及びタッチ動作を行うことができるタッチ/ディスプレイ駆動回路及びそれを含む装置を提供すること。
【解決手段】本実施例に係る電源回路は、第1電源ライン及び第2電源ラインに連結され、前記第1電源ラインを介して供給される第1電圧或いは前記第2電源ラインを介して供給される第2電圧のいずれか一方を選択して出力するマルチプレクサを含むことができる。また、電源回路は、マルチプレクサから供給される電圧を用いて第1駆動電圧及び第2駆動電圧を生成し、前記第1電源ラインを介して供給される前記第1電圧の有無を認識し、前記第1電圧が認識されない場合、前記第1駆動電圧を出力しない第1電源回路を含むことができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電源ライン及び第2電源ラインに連結され、前記第1電源ラインを介して供給される第1電圧或いは前記第2電源ラインを介して供給される第2電圧のいずれか一方を選択して出力するマルチプレクサ;及び
前記マルチプレクサから供給される電圧を用いて第1駆動電圧及び第2駆動電圧を生成し、前記第1電源ラインを介して供給される前記第1電圧の有無を認識し、前記第1電圧が認識されない場合、前記第1駆動電圧を出力しない第1電源回路を含む、電源回路。
【請求項2】
前記第2電源ラインに連結され、マイクロコントローラ(MCU)に伝達する電圧を変更する第2電源回路をさらに含む、請求項1に記載の電源回路。
【請求項3】
前記第2電源回路に連結された前記第2電源ラインは、前記マルチプレクサの入力端に連結され、
前記第2電源回路は、出力電圧を入力信号の電圧よりも低く変更させるバックコンバータを含む、請求項1に記載の電源回路。
【請求項4】
前記第1電源回路は、前記第1電圧が入力される場合に、ソースリードアウト回路にディスプレイ駆動電圧を伝達する、請求項1に記載の電源回路。
【請求項5】
前記第1電源回路は、前記第2電圧が入力される場合に、ソースリードアウト回路にディスプレイ駆動電圧と異なる大きさのタッチ駆動電圧を伝達する、請求項1に記載の電源回路。
【請求項6】
前記第1電源回路の出力電圧を受信し、タッチ駆動期間に、ソースリードアウト回路に伝達する電圧と、ゲート駆動回路に連結されたレベルシフターに伝達する電圧とを同期化して変調するタッチ変調回路をさらに含む、請求項1に記載の電源回路。
【請求項7】
前記マルチプレクサを制御する信号を生成するタッチ制御回路をさらに含み、
前記タッチ制御回路は、前記第1電圧及び前記第2電圧の両方が前記マルチプレクサに入力される場合に前記第1電圧を選択して前記第1電源回路に出力するマルチプレクサ制御信号を発生させる、請求項1に記載の電源回路。
【請求項8】
前記マルチプレクサは、既に設定された基準によって前記第1電圧又は前記第2電圧のいずれか一方を選択する制御信号を発生させる内部の演算装置をさらに含む、請求項1に記載の電源回路。
【請求項9】
第1ラインに連結されてメイン電圧を受信し、第2ラインに連結されてサブ電圧を受信するマルチプレクサ;
前記マルチプレクサが前記メイン電圧又は前記サブ電圧のいずれか一方を選択して出力する電圧を受信し、前記メイン電圧の入力の有無を判断する電源回路;
前記電源管理回路に連結され、タッチ電極に伝達される信号を変調するタッチ変調回路を含み、
前記マルチプレクサは、パネルの駆動モードによって、選択する電圧の種類を変更する、タッチセンシング回路。
【請求項10】
前記パネルの駆動モードは、正常モード、ディスプレイモード、スリープモードを含み、
前記正常モードでは、前記マルチプレクサにメイン電源及びサブ電源の両方が入力され、前記ディスプレイモードでは、前記マルチプレクサにメイン電源が入力され、サブ電源が入力されなく、前記スリープモードでは、前記マルチプレクサにサブ電源が入力され、メイン電源が入力されない、請求項9に記載のタッチセンシング回路。
【請求項11】
前記タッチ変調回路又は前記電源回路から電圧を受信し、ゲート駆動回路に伝達される電圧レベルを調節するレベルシフターをさらに含む、請求項9に記載のタッチセンシング回路。
【請求項12】
前記電源管理回路に連結され、前記電源管理回路又は前記マルチプレクサの動作を制御するタッチ制御回路をさらに含む、請求項9に記載のタッチセンシング回路。
【請求項13】
前記電源管理回路は、
前記メイン電源又は前記サブ電源の入力の有無を判断し、
メイン電源が入力される場合には、ディスプレイ動作を発生させる共通電圧をソースリードアウト回路に伝達し、サブ電源が入力される場合には、タッチ動作を発生させるタッチ駆動電圧をソースリードアウト回路に伝達する、請求項9に記載のタッチセンシング回路。
【請求項14】
前記サブ電圧を受信し、前記サブ電圧のレベルをダウンさせてマイクロプロセッサに伝達するバックコンバータをさらに含む、請求項9に記載のタッチセンシング回路。
【請求項15】
出力電圧を入力電圧のレベルよりも低く変換する1つ以上のバックコンバータ;
電圧を生成してソースリードアウト回路又はタッチ変調回路に伝達する1つ以上の電源管理回路;及び
複数の入力電源のいずれか1つを選択して前記電源管理回路に出力する1つ以上のマルチプレクサを含み、
前記電源管理回路は、前記マルチプレクサに伝達される複数の入力電源のいずれか1つと連結された電源センシングラインを含み、前記電源センシングラインを介して受信された信号に基づいて入力電源の種類を判断する、タッチセンシング回路。
【請求項16】
前記1つ以上のバックコンバータは、前記複数の入力電源のいずれか1つを受信してタッチ制御回路の駆動電圧を生成して伝達する、請求項15に記載のタッチセンシング回路。
【請求項17】
前記電源管理回路に連結され、時区間別にパネルの駆動モードに関する情報を前記電源管理回路に伝達するタイミングコントローラをさらに含む、請求項15に記載のタッチセンシング回路。
【請求項18】
前記電源管理回路は、前記マルチプレクサに伝達される入力電源のうちメイン電源がオフ(OFF)された場合に、前記ソースリードアウト回路及び前記タッチ変調回路に電源を供給する、請求項15に記載のタッチセンシング回路。
【請求項19】
前記複数の入力電源は、メイン電源又はサブ電源を含み、
前記電源管理回路は、前記メイン電源が入力される場合に、ディスプレイ駆動のための電圧を出力し、前記サブ電源が入力される場合に、タッチ駆動のための電圧を出力する、請求項15に記載のタッチセンシング回路。
【請求項20】
前記電源センシングラインを介して受信された前記入力電源は、メイン電源を含み、前記マルチプレクサの動作は、前記電源管理回路の動作と連動する、請求項15に記載のタッチセンシング回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施例は、タッチ及びディスプレイのための駆動回路及びそれを含む装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスプレイ画面上でタッチ入力が可能な表示装置(例えば、タッチ/ディスプレイ装置)は、様々な電子機器に適用されている。
【0003】
タッチ/ディスプレイ装置は、ディスプレイパネルにタッチパネルを取り付けてオンセル(On-Cell)方式を用いるか、或いは、ディスプレイパネル内にタッチ電極を組み込んでインセル(In-Cell)方式を用いて、様々な形態でタッチ及びディスプレイを具現することができる。
【0004】
タッチ/ディスプレイ装置における共通電極の一部をタッチ電極として用いて、一つの装置内でタッチ及びディスプレイを同時に具現することができ、一つの時区間を時分割することにより、共通電極に映像データを伝送するディスプレイ駆動期間と、タッチ電極にタッチ駆動信号を伝送するタッチ駆動期間とに区分し、タッチ及びディスプレイの作動周期を調節することができる。
【0005】
表示装置の消費電力の低減のために、表示装置がディスプレイをする時区間とタッチ駆動をする時区間において電力を個別に供給する必要がある。表示装置がディスプレイ動作をする場合にタッチセンシングのための電力も共に消費され、表示装置がタッチセンシング動作をする場合にもディスプレイのための電力が共に消費されるため、表示装置の動作の種類に関係なく、供給される電力が調節されないと、パネルの消費電力が増加してしまう。
【0006】
表示装置においてディスプレイ駆動のための電力とタッチ駆動のための電力とを区分して供給する場合にも、タッチ駆動のための回路がディスプレイ駆動のための回路と区別されない状況で、単にタッチセンシングのための電力だけが供給されると、前記ディスプレイ駆動のための回路が正しく動作しないことがある。タッチ及びディスプレイの両方が駆動可能に設計されたタッチセンシング回路は、いずれの時分割区間(すなわち、ディスプレイ区間及びタッチ区間)であれ、安定して電力が供給される必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2019-0045481号公報
【特許文献2】韓国公開特許第10-2018-0020787号公報
【特許文献3】米国特許出願公開第2009/0085655号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このような背景下で、本発明の目的は、入力電源の種類に関係なく安定してディスプレイ動作及びタッチ動作を行うことができるタッチ/ディスプレイ駆動回路及びそれを含む装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前述した目的を達成するために、一側面において、本実施例は、第1電源ライン及び第2電源ラインに連結され、前記第1電源ラインを介して供給される第1電圧或いは前記第2電源ラインを介して供給される第2電圧のいずれか一方を選択して出力するマルチプレクサ;及び、前記マルチプレクサから供給される電圧を用いて第1駆動電圧及び第2駆動電圧を生成し、前記第1電源ラインを介して供給される前記第1電圧の有無を認識し、前記第1電圧が認識されない場合に、前記第1駆動電圧を出力しない第1電源回路を含む、電源回路を提供することができる。
【0010】
前述した目的を達成するために、他の側面において、本実施例は、第1ラインに連結されてメイン電圧を受信し、第2ラインに連結されてサブ電圧を受信するマルチプレクサ;前記マルチプレクサが前記メイン電圧又は前記サブ電圧のいずれか一方を選択して出力する電圧を受信する電源管理回路;前記電源管理回路に連結され、タッチ電極に伝達される信号を変調するタッチ変調回路を含み、前記マルチプレクサは、パネルの駆動モードによって選択する電圧の種類を変更する、タッチセンシング回路を提供することができる。
【0011】
前述した目的を達成するために、さらに他の側面において、本実施例は、出力電圧を入力電圧のレベルよりも低く変換する1つ以上のバックコンバータ;電圧を生成してソースリードアウト回路又はタッチ変調回路に伝達する1つ以上の電源管理回路;及び、複数の入力電源のいずれか1つを選択して前記電源管理回路に出力する1つ以上のマルチプレクサを含み、前記電源管理回路は、前記マルチプレクサに伝達される複数の入力電源のいずれか1つに連結された電源センシングラインを含み、前記電源センシングラインを介して受信した信号に基づいて入力電源の種類を判断する、タッチセンシング回路を提供することができる。
【発明の効果】
【0012】
以上、説明したように、本実施例によれば、2種類の電源が入力されるタッチセンシング回路において、メイン電源が入力されない場合にも、サブ電源を用いてタッチ動作が正常に駆動されるように維持できる。
【0013】
また、本実施例によれば、より簡素化した回路構成によってタッチ機能及びディスプレイ機能を提供することができ、パネル及びタッチセンシング回路で消耗される電力を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施例に係るタッチセンシング回路の構成を示す図である。
図2】本発明の一実施例に係るタッチセンシング回路構成を電源回路の観点で示す図である。
図3】本発明の一実施例に係るタッチセンシング回路の信号流れを示す第1例示ブロック図である。
図4】本発明の一実施例に係るタッチセンシング回路の信号流れを示す第2例示ブロック図である。
図5】本発明の一実施例によって電源管理回路の入力電源変化を示すタイミング図である。
図6】本発明の一実施例によってパネルの動作モードを決定する方法を説明する図である。
図7】本発明の一実施例によって電源管理回路の動作を決定する方法を説明する図である。
図8】本発明の一実施例によってパネルの動作モードを区分する方法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、本発明の一実施例に係るタッチセンシング回路の構成を示す図である。
【0016】
図1を参照すると、表示装置100は、パネル110、ソースリードアウト回路(SRIC:source readout IC)120、タッチ変調回路(TMIC:touch modulation IC)121、マイクロコントローラ(MCU:micro controller)122、電源管理回路(PMIC:power management IC)123、ゲート駆動回路(GDIC:gate driving IC)130、タイミングコントローラ(TCON:timing controller)150、ホスト160などを含むことができる。
【0017】
パネル110には複数のデータラインDL及び複数のゲートラインGLが配置され、複数の画素(P:Pixel)が配置されてよい。画素は、複数のサブ画素(SP:Sub-Pixel)で構成されてよい。
【0018】
パネル110は、タッチ機能及びディスプレイ機能を具現可能に、共通電極及びタッチ電極の両方を含むことができ、一つの電極を分割して共通電極及びタッチ電極を配置してもよい。タッチ電極では、相互キャパシタンス(Mutual Capacitance)方式又はセルフキャパシタンス(Self-Capacitance)方式のいずれかを用いてオブジェクトのタッチ又は近接をセンシングすることができる。
【0019】
ソースリードアウト回路120は、内部にソースドライバー回路(SDIC:source driver IC)を含むことができる。ソースドライバー回路は、データラインDLを介してサブ画素(SP)にデータ電圧を供給することができる。データラインDLに供給されるデータ電圧は、ゲート駆動信号に応じてサブ画素(SP)に供給されてよい。
【0020】
また、ソースリードアウト回路120は、内部にリードアウト回路(ROIC:readout IC)を含むことができる。リードアウト回路は、ソースドライバー回路と共にソースリードアウト回路120に内蔵されてよい。リードアウト回路は、タッチライン(TL)を介してサブ画素(SP)周辺のタッチ電極にタッチ駆動信号を伝達し、タッチ電極の信号変化量であるタッチセンシングデータを受信することができる。
【0021】
タッチ変調回路121は、電源管理回路123の出力電圧を受信し、タッチ駆動期間に、ソースリードアウト回路120に伝達する電圧と、ゲート駆動回路130に連結されたレベルシフター(図示せず)に伝達する電圧とを同期化して変調することができる。
【0022】
タッチ変調回路121は、タッチセンサーの寄生静電がセンシング結果に及ぼす影響を減らすために、ゼロロード駆動信号(ZLD:zero load driving)を生成し、パネル及びゲート駆動回路130に送信することができる。ゼロロード駆動信号(ZLD)は、タッチセンサーを駆動する駆動信号と同じ位相を有することができる。ゼロロード駆動信号(ZLD)が駆動信号と共に寄生キャパシターの両極に印加されると、寄生キャパシターに充填される電荷量は0になり、寄生静電は消え得る。
【0023】
マイクロコントローラ122は、ソースリードアウト回路120に連結されてデータを送受信することができる。マイクロコントローラ122は、ソースリードアウト回路120を制御するための制御データを、ソースリードアウト回路120に送信することができる。ソースリードアウト回路120は、タッチセンサーから外部オブジェクトのタッチ又は近接をセンシングしてタッチセンシングデータを生成し、タッチセンシングデータをマイクロコントローラ122に送信することができる。マイクロコントローラ120は、タッチマイクロコントローラ(TMCU:Touch MCU)又はタッチ制御回路と定義されてよい。
【0024】
マイクロコントローラ122とソースリードアウト回路120とは、SPI(serial peripheral interface)方式又はI2C(inter-integrated circuit)方式に基づいて通信することができる。SPI又はI2C方式において、通信主体はマスターとスレーブとして動作できるが、マイクロコントローラ122はマスターとして、ソースリードアウト回路120はスレーブとして、それぞれ動作できる。
【0025】
電源管理回路123は、パネル110、ソースリードアウト回路120、タッチ変調回路121、マイクロコントローラ122、ゲート駆動回路130及びタイミングコントローラ150に電力を供給することができる。電源管理回路123は、電源ラインを介してそれぞれの回路に駆動電圧を送信することによって電力を供給することができ、それぞれの回路に印加される電圧は、回路の特性によって個別に設定されてよい。電源管理回路123は、表示装置100の内部回路の電力供給源として働くことができる。
【0026】
電源管理回路123は、ホスト160から入力される電源の種類によって、各回路に印加される電圧を個別に変更して供給することができる。電源管理回路123は、出力電圧を増加させるためにブースター(Booster)回路を一つ以上含むことができ、出力電圧を減少させるためにバック(Buck)回路を一つ以上含むことができる。
【0027】
ゲート駆動回路130は、ターンオン電圧或いはターンオフ電圧のゲート駆動信号をゲートラインGLに供給することができる。ターンオン電圧のゲート駆動信号がサブ画素(SP)に供給されると、サブ画素(SP)はデータラインDLに連結される。そして、ターンオフ電圧のゲート駆動信号がサブ画素(SP)に供給されると、サブ画素(SP)とデータラインDLとの連結は解除される。
【0028】
タイミングコントローラ150は、ホスト160から映像データ、タイミング信号などが伝達されてよく、ゲート駆動回路130及びタッチ制御回路122に制御信号を供給することができる。例えば、タイミングコントローラ150は、スキャンを始めさせるゲート制御信号を、ゲート駆動回路130に送信することができる。そして、タイミングコントローラ150は、映像データRGBをマイクロコントローラ122に出力することができる。また、タイミングコントローラ150は、ソースリードアウト回路120が各サブ画素(SP)にデータ電圧を供給するように制御するデータ制御信号(DCS:Data Control Signal)を、マイクロコントローラ122に送信することができる。また、タイミングコントローラ150は、ソースリードアウト回路120が各サブ画素(SP)のタッチ電極を駆動してタッチ入力をセンシングするように制御するタッチ制御信号(TCS:Touch Control Signal)を、マイクロコントローラ122に送信することができる。
【0029】
タイミングコントローラ150は、マイクロコントローラ122からタッチ同期信号(Touch Sync Siganl)を受信し、1つのフレーム内の時区間をディスプレイ駆動期間とタッチ駆動期間とに区分してソースリードアウト回路120を動作させることができる。ディスプレイ駆動期間は、パネル110のサブピクセルにデータ電圧を伝達する期間でよく、タッチ駆動期間は、パネル110のサブピクセルにタッチ駆動電圧を伝達する期間でよい。
【0030】
ホスト160は、電源管理回路123に1つ以上の電源を供給することができる。電源管理回路123は、ホスト160から受信した電源から駆動電圧を生成し、パネル110、ソースリードアウト回路120、マイクロコントローラ122、タッチ変調回路121、ゲート駆動回路130及びタイミングコントローラ150のような、表示装置100の内部の回路に前記駆動電圧を供給することができる。したがって、ホスト160が電源管理回路123に供給する電源は、電源管理回路123が供給する電力の源泉であってよい。
【0031】
ホスト160が電源管理回路123に電源を供給するとき、ホスト160はメイン電源とサブ電源という2種類の電源の形態で電力を供給することができる。メイン電源は、表示装置100のディスプレイに関与する回路のための電源であり、サブ電源は、表示装置10のタッチセンシングに関与する回路のための電源であってよい。ホスト160は、それぞれの電力を電圧及び電流の形態で提供し、メイン電源は、およそ5Vのメイン電圧V_Dと2~3Aのディスプレイ電流を有することができる。サブ電源は、およそ5Vのサブ電圧V_Tと0.5A以下のタッチ電流を有することができる。表示装置100のディスプレイ動作における消費電力がタッチ動作における消費電力よりも遥かに高いため、電圧の大きさが同一であっても、ディスプレイ電流はタッチ電流よりも高くなり得る。
【0032】
メイン電源とサブ電源は、電圧及び電流の形態で提供されることから、以下、メイン電源の供給はメイン電圧の供給又はディスプレイ電流の供給に替えて説明され、サブ電源の供給はサブ電圧の供給又はタッチ電流の供給に替えて説明されてよいが、これに制限されない。
【0033】
電源管理回路123は、ホスト160から受信した電源を、各回路に適した電圧及び電流に加工し、前記加工された電力を各回路に供給することができる。メイン電源は、タイミングコントローラ150やガンマ回路のような、ディスプレイに関与する回路に供給されるように加工され、サブ電源は、タッチ変調回路121やマイクロコントローラ122のようなタッチセンシングに関与する回路に供給されるように加工されてよいが、これに制限されない。
【0034】
電源管理回路123において、ディスプレイ駆動のために生成する駆動電圧の信号レベルとタッチ駆動のために生成する駆動電圧の信号レベルとが異なるように調節されてよく、各駆動モードによって、電源管理回路123の生成する駆動電圧が伝達される対象も変更されてよい。例示的に、電源管理回路123の動作は、内部の制御装置(図示せず)によって制御されるか、或いは、マイクロコントローラ122から伝達された制御信号によって制御されてよい。電源管理回路123は、内部のメモリーに記憶された基準セッティング値によって、動作制御を行うか否かを選択することができる。
【0035】
表示装置100において、タッチ動作及びディスプレイ動作を行うための回路構成の全部又は一部をタッチセンシング回路と定義でき、電源を受信し、表示装置100の内部に電力を提供するための回路構成をタッチ電源回路と定義できる。
【0036】
表示装置100内部の回路構成は、全部又は一部の概念的に区分された回路構成の組合せと定義されてよい。例示的に、電源回路(図示せず)は、電源管理回路123の全部又は一部を含み、別の回路構成を含んでいるものと定義されてよい。
【0037】
図2は、本発明の一実施例に係るタッチセンシング回路構成を電源回路の観点で示す図である。
【0038】
図2を参照すると、電源管理回路123は、第1電源回路123-1、第2電源回路123-2、第3電源回路123-3、第4電源回路123-4などを含むことができる。
【0039】
電源管理回路123は機能別に細分化可能であり、電源管理回路123は、複数の電源回路123-1~123-4を内部に含むことができる。複数の電源回路123-1~123-4は、メイン電源又はサブ電源を受信して電力を生成し、その電力を表示装置100の内部の回路に供給することができる。複数の電源回路123-1~123-4で電力を供給するために生成した電圧を、第1駆動電圧、第2駆動電圧、第3駆動電圧、第4駆動電圧などに区分して定義することができる。
【0040】
複数の電源回路123-1~123-4の一部は、ディスプレイ回路及びタッチ回路が共に集積されて形成された結合回路を駆動することができる。ここで、ディスプレイ回路は、画素を介して映像データを出力する表示装置100のディスプレイ動作に関与する回路を包括し、タッチ回路は、タッチ電極を介して外部オブジェクトのタッチ又は近接をセンシングする表示装置100のタッチ動作に関与する回路を包括できる。
【0041】
例えば、ディスプレイ回路は、映像データRGBに対応するデータ電圧を生成するために、諧調値(greyscale)に対応するガンマ電圧を生成するガンマ回路170、データ電圧を出力するソースリードアウト回路120内のソースドライバー回路、及びソースドライバーを制御して映像データRGBを供給するタイミングコントローラ150を含むことができる。タッチ回路は、タッチ電極を駆動するためのタッチ駆動電圧VCOM_Mを生成するタッチ変調回路121、及びソースリードアウト回路120に含まれたリードアウト回路を制御し、タッチデータを受信してタッチ座標を算出するマイクロコントローラ122を含むことができる。
【0042】
ディスプレイ回路及びタッチ回路は、ディスプレイ動作及びタッチセンシング動作のいずれか一方にのみ関与するが、結合回路は、ディスプレイ動作及びタッチセンシング動作の両方に関与することができる。結合回路は、ディスプレイ回路及びタッチ回路が共に集積されている形態を有することができる。例えば、結合回路は、ソースドライバー回路及びリードアウト回路が共に集積されているソースリードアウト回路(SRIC:Source Readout Integrated Circuit)120を含むことができる。
【0043】
第1電源回路123-1は、ディスプレイアナログ電圧AVDD_Dを生成してソースリードアウト回路120を駆動することができる。第1電源回路123-1は、アナログ電圧(AVDD:Analog VDD)を生成して電力を供給するが、特に、メイン電圧V_Dからアナログ電圧を生成することができる。ディスプレイアナログ電圧AVDD_Dは、メイン電圧V_Dに基づいて生成されたアナログ電圧を意味できる。必要によって、第1電源回路123-1が生成するアナログ電圧(AVDD:Analog VDD)は、第1電圧と定義されてよい。
【0044】
第1電源回路123-1は、共通電圧VCOMを生成してタッチ変調回路121を駆動することができる。タッチ変調回路121は、共通電圧VCOMから、タッチ電極を駆動するためのタッチ駆動電圧VCOM_Mを生成することができる。タッチ変調回路121は、タッチ駆動電圧VCOM_Mをソースリードアウト回路120に伝達することができる。
【0045】
第2電源回路123-2は、ホスト160から受信した電源を変換し、マイクロコントローラ122に電力を供給することができる。第2電源回路123-2は、出力電圧を入力電圧よりも低く変換するステップダウンコンバータ(Step down converter)又はバックコンバータ(BUCK:Buck converter)などを含むことができる。例えば、第2電源回路123-2は、5Vのサブ電力の電圧を有する信号を受信し、1.8V又は3.3Vなどの別の電圧を有する信号に変換することができる。第2電源回路123-2は、変換された電圧をマイクロコントローラ(MCU:Microcontroller Unit)122に送信することができる。
【0046】
第3電源回路123-3は、ホスト160から受信した電源を変換し、ガンマ回路170に電力を供給することができる。第3電源回路123-3は、バックコンバータ(BUCK)を含むことができる。第3電源回路123-3は、ホスト160からメイン電圧V_Dを変換し、変換された電圧でガンマ回路170を駆動することができる。
【0047】
第4電源回路123-4は、ホスト160から受信した電源を変換し、タイミングコントローラ150に電力を供給することができる。第4電源回路123-4は、バックコンバータBUCKを含むことができる。第4電源回路123-4は、ホスト160からメイン電圧V_Dを変換し、変換された電圧でタイミングコントローラ150を駆動することができる。
【0048】
ソースリードアウト回路120は、第1電源回路123-1から伝達された駆動電圧で動作することができる。ソースリードアウト回路120は、ディスプレイアナログ電圧AVDD_Dを受信して内部回路を作動させることができる。ソースリードアウト回路120に共に集積されているソースドライバー回路及びリードアウト回路は、ディスプレイアナログ電圧AVDD_Dを電力として作動することができる。
【0049】
タッチ変調回路121は、ソースリードアウト回路120に駆動電圧を提供することができる。タッチ変調回路121は、第1電源回路123-1から共通電圧VCOMを受信し、タッチ電極を駆動するタッチ駆動電圧VCOM_Mを生成することができる。また、タッチ変調回路121は、電源回路(図示せず)からゲート低電圧(VGL)及びゲート高電圧(VGH)を受信し、タッチ電極に印加される変調ゲート低電圧(VGL_M)を生成することができる。
【0050】
タイミングコントローラ150は、第4電源回路123-4から電力を受けて動作することができる。タイミングコントローラ150は、制御信号DCS及び映像データRGBを送信してソースリードアウト回路120を制御することができる。
【0051】
ガンマ回路170は、第3電源回路123-3から電力を受けてガンマ電圧を生成することができる。また、ガンマ回路170は、第1電源回路123-1からディスプレイアナログ電圧AVDD_Dを受信することができる。ガンマ回路170の増幅器(Amplifier)は、入力端子を介して第3電源回路123-3から電圧が印加され、バイアス端子を介してディスプレイアナログ電圧AVDD_Dが印加されてよい。増幅器は、第3電源回路123-3の電圧及びディスプレイアナログ電圧AVDD_Dからガンマ電圧を生成することができる。
【0052】
ホスト160は、電源管理回路123に電源ラインを介してメイン電源又はサブ電源を供給することができ、各電源は、電源管理回路123の内部の複数の電源回路123-1~123-4に伝達されてよい。ホスト160は、インターフェースを介して電源供給可能なものであれば、その種類に制限がない。
【0053】
例えば、メイン電圧V_Dは、第1電源ラインを介して第1電源回路123-1、第3電源回路123-3及び第4電源回路123-4に提供され、サブ電圧V_Tは、第2電源ラインを介して第2電源回路123-2に提供されてよい。そして、第1電源回路123-1、第3電源回路123-3及び第4電源回路123-4は、入力されたメイン電源を変換して様々な形態の電力信号を生成することができる。第2電源回路123-2は、入力されたサブ電源を変換して様々な形態の電力信号を生成することができる。
【0054】
表示装置100は、正常モード(Normal mode)、ディスプレイモード(Display mode)又はスリープモード(Sleep mode)で動作できる。
【0055】
正常モード(Normal mode)は、表示装置100がディスプレイ駆動及びタッチ駆動の両方を行う状態であり、ディスプレイモード(Display mode)は、タッチ駆動はしないでディスプレイ駆動のみを行う状態であり、スリープモード(Sleep mode)は、ディスプレイ駆動はしないでタッチセンシングのみを行う状態であると定義できる。表示装置の動作モードのうち、正常モードでは、ディスプレイ回路及びタッチ回路の両方が動作し、ディスプレイモードでは、タッチ回路は動作しないでディスプレイ回路のみ動作し、スリープモードでは、ディスプレイ回路は動作しないでタッチ回路のみ動作できる。
【0056】
表示装置の各駆動モードは、ディスプレイ回路及びタッチ回路に伝達される電力の供給を遮断することによって具現することができる。例えば、正常モードにおいてホスト160はメイン電圧V_D及びサブ電圧V_Tの両方を提供し、ディスプレイモードにおいてホスト160はメイン電圧V_Dのみを提供し、スリープモードでホスト160はサブ電圧V_Tのみを提供できる。
【0057】
表示装置の各駆動モードによってメイン電圧V_Dとサブ電圧V_Tを別々に供給すれば、ディスプレイ回路及びタッチ回路を共に含む結合回路には適切な電力を供給することができない。特に、結合回路がいずれか一方の入力電圧のみをソース(Source)として受けると、このソース電圧がモードに応じて遮断される場合には、結合回路の一部の回路の動作が制限される。
【0058】
例えば、ソースドライバー回路及びリードアウト回路を含むソースリードアウト回路120は、単に第1電源回路123-1からメイン電圧V_Dに基づくディスプレイアナログ電圧AVDD_Dのみを電力として受けることができる。仮に、表示装置100がスリープモードで動作すれば、メイン電圧V_Dが遮断され、メイン電圧V_Dによって駆動される回路はターンオフ(turn-off)され得る。ターンオフされる回路は、タイミングコントローラ150及びガンマ回路170のようなディスプレイ回路と、第1電源回路123-1のようなディスプレイ回路に電力を供給する回路であろうが、ディスプレイ回路及びタッチ回路を含む結合回路も共にターンオフされてしまうことがある。すると、リードアウト回路は、スリープモードにおいてもタッチ駆動を行わなければならないが、電力が供給されず、スリープモードにおいてタッチセンシングが正しく行われないことがある。
【0059】
一実施例に係る電源回路123は、表示装置の各駆動モードに関係なくタッチセンシングが行われ得るように維持し、電源使用量を低減できるように、内部回路構成を変更するか、或いは別の回路構成を含むことができる。
【0060】
図3は、本発明の一実施例に係るタッチセンシング回路の信号流れを示す第1例示ブロック図である。
【0061】
図3を参照すると、表示装置200は、ソースリードアウト回路220、タッチ変調回路221、マイクロコントローラ222、第1電源回路223、第2電源回路224、マルチプレクサ225、ゲート駆動回路230、レベルシフター231、タイミングコントローラ250などを含むことができる。
【0062】
ソースリードアウト回路220、タッチ変調回路221、マイクロコントローラ222、第1電源回路223、第2電源回路224、マルチプレクサ225、ゲート駆動回路230、レベルシフター231、タイミングコントローラ250は、前述した図1及び図2の回路構成及び機能を含むことができ、通常の技術者が変形可能な実施例まで含むことができる。
【0063】
マルチプレクサ225は、第1電源ラインを介して伝達される第1電圧(例えば、メイン電圧V_D)を受信することができ、第2電源ラインを介して伝達される第2電圧(例えば、サブ電圧V_T)を受信することができる。第1電圧及び第2電圧の電圧は同じ大きさでよいが、必要によって異なる大きさの電圧がマルチプレクサ225に伝達されてもよい。
【0064】
マルチプレクサ225は、入力される複数のアナログ信号のいずれか1つを選択して出力でき、タイミングコントローラ250又はマイクロプロセッサ222による制御信号に応じて、動作されるか否か、動作タイミング、選択して出力する信号の種類などが制御されてよい。
【0065】
また、必要によって、マルチプレクサ225は、内部の演算装置(図示せず)により、別の制御信号を外部から受信せず、入力信号の種類及び数に基づいて選択して出力する信号を決定してもよい。例示的に、内部の演算装置(図示せず)は、マルチプレクサ225に第1電圧及び第2電圧の両方が伝達される場合には、第1電圧を選択して出力するように基準を設定でき、第1電圧又は第2電圧のいずれか一方が伝達される場合には、入力信号強度、タイミング、入力ポートの位置などを考慮して入力信号の種類を判断する演算をさらに行うことができる。
【0066】
また、マルチプレクサ225は、別の演算を行わず、事前に定義された基準(例えば、メイン電源又はサブ電源の入力の有無)によって出力信号を決定することもできる。
【0067】
マルチプレクサ225は、パネルの駆動モードにしたがって、選択する電圧の種類を別々に変更することができる。パネルの駆動モードは、正常モード、ディスプレイモード、スリープモードに区分されてよく、正常モードではマルチプレクサ225にメイン電源及びサブ電源の両方が入力され、ディスプレイモードではマルチプレクサ225にメイン電源が入力され、サブ電源は入力されなく、スリープモードではマルチプレクサ225にサブ電源が入力され、メイン電源は入力されなくてよい。
【0068】
例えば、メイン電源及びサブ電源がマルチプレクサ225に両方とも入力される場合には、マルチプレクサ225又はマルチプレクサ225内部のスイッチ回路は、いずれか一方の電源を選択することができる。マルチプレクサ225は、より安定した電源供給のために、メイン電源を優先的に選択し、連結されている第1電源回路223に伝達することができる。この場合、第1電源回路223を介してディスプレイ駆動を行うことができ、第2電源回路224を介してタッチ駆動を行うことができる。マルチプレクサ225の入力端に連結された第2電源ラインを介して第2電源回路224が連結され、ディスプレイ駆動の有無に影響を受けない安定した電力供給が可能である。
【0069】
他の例示として、メイン電源のみがマルチプレクサ225に入力される場合には、マルチプレクサ225又はマルチプレクサ225内部のスイッチ回路は、メイン電源を第1電源回路223に伝達することができる。この場合、メイン電源が第1電源回路223に伝達されてディスプレイ動作のみを行い、サブ電源が第2電源回路224に伝達されず、サブ電源を伝達するラインがメイン電源を伝達するラインと分離されているので、表示装置はタッチ動作を行わなくて済む。
【0070】
さらに他の例示として、サブ電源のみがマルチプレクサ225に入力される場合には、マルチプレクサ225又はマルチプレクサ225内部のスイッチ回路は、サブ電源を第1電源回路223に伝達することができる。この場合、サブ電源が第1電源回路223に伝達されてタッチ変調回路221及びソースリードアウト回路220に電力を供給でき、サブ電源が第2電源回路224に伝達されてタッチ動作を行うことができる。サブ電源が第1電源回路223に伝達され得るように、ディスプレイ回路とタッチ回路とが分離されずに連結された状態で維持されてよい。
【0071】
メイン電源及びサブ電源をマルチプレクサ225を介して第1電源回路223に伝達する場合、電源供給の連続性を維持することができ、従来のタッチセンシング回路においてタッチ回路及びディスプレイ回路に供給される電源が分離されることから発生していた電力供給の不安定性の問題と、電源が分離されないことから発生していた電力過剰供給の問題点を改善することができる。
【0072】
また、マルチプレクサ225の動作だけで複数の入力電源を簡便に出力できるので、マイクロプロセッサ222及びタイミングコントローラ250の演算のために消耗する電力を低減させることができる。
【0073】
第1電源回路223は、メイン電圧V_Dとサブ電圧V_Tとを区別して認識でき、第1電源ラインに供給されるメイン電圧V_Dがオン(ON)状態かオフ(OFF)状態かをセンシングして判断することができる。例えば、メイン電圧V_Dとサブ電圧V_Tとして同じ大きさの電圧が供給される場合、第1電源回路223は、いずれの電圧がメイン電圧V_Dであるかを判断するために、第1電源回路223と第1電源ラインとの間に別のセンシングラインを形成することができる。
【0074】
第1電源回路223は、メイン電圧V_Dの状態(例えば、メイン電圧V_Dの大きさ、入力の有無、入力タイミング、信号波形など)を判断するために、内部に演算可能な回路構成を含むことができる。
【0075】
第1電源回路223は、メイン電源がオン(ON)状態である場合、ゲート駆動回路230、レベルシフター231、タイミングコントローラ250、ソースリードアウト回路220、タッチ変調回路221に駆動電圧を伝達することができ、各回路構成に伝達する電圧の対象によって第1駆動電圧又は第2駆動電圧に区分して動作を選択的に制御することができる。例えば、第1駆動電圧は、ゲート駆動回路230、レベルシフター231、タイミングコントローラ250のいずれか1つ以上に伝達される駆動電圧でよく、第2駆動電圧は、ソースリードアウト回路220、タッチ変調回路221のいずれか1つ以上に伝達される駆動電圧でよい。第1電源回路223は、メイン電源がオフ(OFF)状態である場合、ゲート駆動回路230、レベルシフター231、タイミングコントローラ250に伝達される電源(例えば、第1駆動電圧)をオフ(OFF)させて電力使用量を減少させることができる。この場合、第1電源回路223は、ソースリードアウト回路220、タッチ変調回路221にのみ電源(例えば、第2駆動電圧)を供給して電力使用量を減少させることができる。第1電源回路223は、メイン電源のオン/オフ状態をセンシングし、異なる信号レベルを有する駆動信号を出力するように動作を変更できるので、タッチ駆動のために使用する電力使用量をより効果的に減少させることができる。
【0076】
第1電源回路223のメイン電源がオン(ON)状態である場合には、サブ電源が入力されるか否かに関係なく安定してディスプレイ画面を送出でき、メイン電源がオフ(OFF)状態である場合にのみ、ディスプレイ画面を送出しなくてすむ。
【0077】
第1駆動電圧及び第2駆動電圧は、第1電源回路223から伝達する駆動電圧のことを指し、電圧が伝達される対象によって駆動電圧の種類が定義されてよいが、電圧が伝達されるタイミングによって定義されてもよい。
【0078】
第1電源回路223の駆動電圧の制御は、内部の演算装置(図示せず)によって制御されてよいが、マイクロプロセッサ222によって制御されてもよい。また、第1電源回路223が生成する駆動電圧の状態は、内部のメモリー(図示せず)に記憶された条件によって個別に定義されてよい。例示的に、メモリー(図示せず)に記憶された基準は、駆動電圧の大きさ、波形の変更のための基準であってよく、駆動電圧のオン/オフ状態を決めるための基準であってよい。
【0079】
第1駆動電圧及び第2駆動電圧の全部又は一部は、第1電源回路223から同時に又は異時に伝達されるものであってよく、第1電源回路223の演算結果に基づく動作によって駆動電圧の供給順序又は供給方法が上述と異なる方式で定義されてもよい。第2電源回路224は、タッチ動作を維持するためにマイクロプロセッサ222に電力を供給することができる。マイクロプロセッサ222で消耗される電力使用量を減少させるために、第2電源回路224は、1つ以上のバックコンバータ(Buck converter)を含むことができる。バックコンバータにより、入力されたサブ電圧をより低い電圧に変更でき、マイクロプロセッサ222の駆動に適合した電圧に維持できる。
【0080】
第2電源回路224は、マルチプレクサの出力端ではなく入力端に連結された第2電源ラインを介してサブ電圧を直接受信することができるので、マルチプレクサ225及び第1電源回路223を通じて迂迴供給されながら発生する電力損失を防止することができ、第1電源回路223がディスプレイ回路に供給する電源と第2電源回路224がタッチ回路に供給する電源とが独立して管理され制御されてよい。
【0081】
タッチ動作及びディスプレイ動作を1つのパネルによって具現したインセル(In-Cell)方式では、タッチ動作とディスプレイ動作が電気的に分離されず、回路構成を共有しているので、一実施例に係る電源回路は、第1電源回路と第2電源回路を電気的に分離し、安定にタッチ動作及びディスプレイ動作を具現することができる。
【0082】
マイクロプロセッサ222又はタイミングコントローラ250は、メイン電圧及びサブ電圧の両方がマルチプレクサ225に入力される場合、メイン電圧を選択して出力する制御信号を発生させてマルチプレクサ225に伝達することができる。
【0083】
マイクプロセッサ222は、第1電源回路223の出力電圧を調節する制御信号を発生させて第1電源回路223に伝達することができる。
【0084】
タッチ変調回路221は、第1電源回路の出力電圧を受信し、タッチ駆動期間に、ソースリードアウト回路220に伝達する電圧と、ゲート駆動回路230に連結されたレベルシフター231に伝達する電圧とを同期化し、変調することができる。この場合、ソースリードアウト回路220とゲート駆動回路230の動作は、同時に又は一定の時間的連結関係を有し得るように連動して作動可能になる。
【0085】
図4は、本発明の一実施例に係るタッチセンシング回路の信号流れを示す第2例示ブロック図である。
【0086】
図4を参照すると、前述した第1電源回路223及び第2電源回路224を統合して1つの電源管理回路226にすることができる。
【0087】
図3の第2電源回路224で具現していたタッチ動作制御を、電源管理回路226の内部の論理回路で具現することができる。
【0088】
電源管理回路226は、内部の演算処理回路によって、マイクロプロセッサ222の制御信号と別にメイン電圧V_D及びサブ電圧V_Tの入力の有無をセンシングすることができ、メイン電圧V_Dのみが入力される場合には、ソースリードアウト回路220、タッチ変調回路221、ゲート駆動回路230、レベルシフター231、タイミングコントローラ250を駆動してディスプレイ動作を行うことができる。また、統合された1つの電源管理回路226は、マイクロコントローラ222を駆動するための電圧を伝達してタッチ動作を共に行うことができる。
【0089】
マルチプレクサ225は、メイン電圧V_D及びサブ電圧V_Tの両方が入力される場合には、メイン電圧V_Dを電源管理回路226に供給することを優先順位に設定できる。タイミングコントローラ250は、時区間別にパネルの駆動モードに関する情報をマルチプレクサ225に伝達し、電源管理回路226の動作と連動して出力を変更することができる。
【0090】
マルチプレクサ225は、サブ電圧V_Tのみ入力される場合には、サブ電圧V_Tを出力して電源管理回路226に供給でき、電源管理回路226は、メイン電源V_Dがオフ(OFF)されたことをセンシングし、ゲート駆動回路230、レベルシフター231、タイミングコントローラ250の電源をオフ(OFF)に変更又は維持できる。この場合、電源管理回路226は、ソースリードアウト回路220、タッチ変調回路221、マイクロプロセッサ222の電源をオン(ON)に変更又は維持できる。ディスプレイ関連回路をオフ(OFF)状態に維持して表示装置200の全体消費電力を減少させることができる。
【0091】
図5は、本発明の一実施例によって電源管理回路の入力電源変化を示すタイミング図である。
【0092】
図5を参照すると、時区間別に電源管理回路に伝達される電源の種類が変更されてよい。
【0093】
外部システムから伝達される複数の入力電源のいずれか1つを選択するためにマルチプレクサ(図示せず)が電源管理回路(図示せず)の前端に連結されてよく、第1時区間t1ではメイン電圧V_Dが伝達されてよい。
【0094】
電源管理回路(図示せず)又はタッチ制御回路(図示せず)は、時区間別に入力電源の種類をモニタリングでき、入力電源が変化しない場合には、以前の時区間の状態を維持できる。仮に、モニタリング対象となる入力電源(例えば、メイン電源)の状態が変更される場合、マルチプレクサ(図示せず)は、電源管理回路に伝達される入力電源を変更することができる。
【0095】
第2時区間t2では、サブ電圧V_Tがマルチプレクサ(図示せず)の出力電圧として選択され、電源管理回路に伝達されてよい。第2時区間t2でも、第1時区間t1と同様に入力電源モニタリングを行うことができる。
【0096】
第3時区間t3では、メイン電圧V_Dがマルチプレクサ(図示せず)の出力電圧として選択され、電源管理回路に伝達されてよい。
【0097】
第1時区間t1~第3時区間t3において、マルチプレクサの動作は、前述した図1図4のマルチプレクサの動作が行われてよい。
【0098】
図6は、本発明の一実施例によってパネルの動作モードを決定する方法を説明する図である。
【0099】
図6を参照すると、パネルの動作モードを決定する方法1000は、電源の入力種類を判断する段階(S1001)、ディスプレイ駆動するか否か判断する段階(S1003)、タッチ駆動するか否か判断する段階(S1005)、パネルの駆動モードを決定する段階(S1007)などを含むことができ、各段階の順序は変更されてもよい。
【0100】
電源の入力種類を判断する段階(S1001)は、電源管理回路(図示せず)又はマルチプレクサ(図示せず)に伝達される電源の種類及び状態(例えば、電圧及び電流の強度)を判断することができる。例示的に、電源管理回路(図示せず)は、第1電源ラインを介して伝達される第1電圧の入力の有無が判断できる。
【0101】
ディスプレイ駆動するか否かを判断する段階(S1003)は、電源管理回路(図示せず)又はマルチプレクサ(図示せず)に伝達される電源の種類及び状態(例えば、電圧及び電流の強度)によって、ディスプレイ駆動を行うか否かが判断できる。電源管理回路(図示せず)は、メイン電源だけが入力される場合、サブ電源だけが入力される場合、メイン電源とサブ電源が同時に入力される場合によって、ディスプレイ駆動するか否かを別々に設定できる。例えば、メイン電源が電源管理回路(図示せず)又はマルチプレクサ(図示せず)に伝達される場合にディスプレイ駆動を行うことができる。
【0102】
タッチ駆動するか否か判断する段階(S1005)は、サブ電源が入力されるか否かを判断し、タッチ駆動を行うか否かが判断できる。電源管理回路(図示せず)は、サブ電源が入力される場合にタッチ駆動を行うことができる。
【0103】
パネルの動作モードを決定する段階(S1007)は、電源管理回路(図示せず)又はマルチプレクサ(図示せず)に伝達される電源の種類及び状態によってパネルの駆動モード(例えば、正常モード、ディスプレイモード、スリープモード)を設定することができる。入力電源の種類によってパネルの駆動モードが定義されてよいが、順序が変更され、パネルの駆動モードによって入力電源の種類を異なるように調節してもよい。
【0104】
図7は、本発明の一実施例によって電源管理回路の動作を決定する方法を説明する図である。
【0105】
図7を参照すると、電源管理回路の動作を決定する方法1100は、電源の入力種類を判断する段階(S1101)、マルチプレクサ制御信号を発生させる段階(S1103)、電源管理回路の入力電源を選択する段階(S1105)、電源管理回路を駆動する段階(S1107)などを含むことができる。
【0106】
電源の入力種類を判断する段階(S1101)は、マルチプレクサ(図示せず)に入力される電源の種類(例えば、メイン電源及びサブ電源)を判断する段階であってよい。
【0107】
マルチプレクサ制御信号を発生させる段階(S1103)は、マイクロプロセッサ(図示せず)又はタイミングコントローラ(図示せず)によってマルチプレクサの動作を制御する信号を発生させる段階であってよい。
【0108】
電源管理回路の入力電源を選択する段階(S1105)は、前述したマイクロプロセッサ(図示せず)又はタイミングコントローラ(図示せず)によるマルチプレクサ動作制御信号に応じてマルチプレクサの出力電圧を制御し、当該出力電圧を電源管理回路に伝達する段階であってよい。
【0109】
電源管理回路を駆動する段階(S1107)は、入力される電源の種類及び状態によって、連結されたソースリードアウト回路、タッチ変調回路、レベルシフター、タイミングコントローラ、マイクロプロセッサなどに入力される電源をオン(ON)、オフ(OFF)させたり或いは電圧の位相又はタイミングを変更して駆動する段階であってよい。
【0110】
図8は、本発明の一実施例によってパネルの動作モードを区分する方法を説明する図である。
【0111】
図8を参照すると、パネルの駆動モードを区分する方法1200は、入力電源を受信する段階(S1201)、メイン電源の入力の有無を判断する段階(S1202)、サブ電源の入力の有無を判断する段階(S1203)などを含むことができ、タッチ電源回路(図示せず)又はマイクロプロセッサ(図示せず)で行われる演算であってよい。
【0112】
入力電源を受信する段階(S1201)は、複数の電源ラインを介して複数の入力電源を受信する段階であってよい。1つ以上のバック回路、1つ以上の電源管理回路、1つ以上のマルチプレクサが順次に又は並列に連結され、入力電源を受信することができる。
【0113】
メイン電源の入力の有無を判断する段階(S1202)は、電源管理回路(図示せず)又はマルチプレクサ(図示せず)に伝達されるメイン電源の有無を判断し、メイン電源が入力されない場合にはパネルの駆動モードをスリープモードに設定する段階であってよい。
【0114】
サブ電源の入力の有無を判断する段階(S1203)は、電源管理回路(図示せず)又はマルチプレクサ(図示せず)に伝達されるサブ電源の有無を判断し、サブ電源が入力されない場合には、パネルの駆動モードをディスプレイモードに設定する段階であってよい。仮に、サブ電源が入力される場合には正常モードと判断できる。
【0115】
サブ電源の入力の有無を判断する段階(S1203)は、メイン電源が入力される場合にのみ判断できるが、メイン電源の入力の有無の判断とサブ電源の入力の有無の判断の順序はこれに制限されない。
【0116】
ディスプレイモード(S1204)は、パネルの動作を、ディスプレイ動作のみ発生し、タッチ動作は行われないようにするものであってよい。
【0117】
正常モード(S1205)は、パネルの動作を、ディスプレイ動作とタッチ動作の両方が行われるようにするものであってよい。
【0118】
スリープモード(S1206)は、パネルの動作を、タッチ動作のみ発生し、ディスプレイ動作が行われないようにするものであってよい。
【0119】
ディスプレイモード(S1204)、正常モード(S1205)、スリープモード(S1206)に関する情報がマイクロプロセッサ(図示せず)又はタイミングコントローラ(図示せず)に記憶され、各回路の動作を制御したり或いは電源入力の動作を制御するために用いられてよい。
【符号の説明】
【0120】
100,200…表示装置、110…パネル、120,220…ソースリードアウト回路、121…タッチ変調回路、122,222…マイクロコントローラ、123…電源管理回路、130,230…ゲート駆動回路、150,250…タイミングコントローラ、160…ホスト、223…第1電源回路、224…第2電源回路、225…マルチプレクサ、231…レベルシフター。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8