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特開2023-49598部品ストック装置および部品装着システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023049598
(43)【公開日】2023-04-10
(54)【発明の名称】部品ストック装置および部品装着システム
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/02 20060101AFI20230403BHJP
【FI】
H05K13/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021159418
(22)【出願日】2021-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】中西 智昭
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353GG01
5E353HH01
5E353HH06
5E353HH08
5E353HH53
5E353HH73
5E353HH80
5E353JJ22
5E353JJ52
5E353PP02
5E353QQ05
5E353QQ30
(57)【要約】
【課題】それぞれのマガジンに駆動手段を設けずに、複数のマガジンのシャッタを1つの駆動手段で同時に一括して開閉可能とすることにより、設備を安価に構成できる。
【解決手段】部品ストック装置は、部品を格納する部品収納体を抜き差し可能に構成された複数のマガジンを収容可能な内部空間を有する筐体と、複数のマガジンのそれぞれの一部に設けられ、マガジンから部品収納体を抜き差し可能に構成された開口部からマガジンの外部への部品収納体の移動を規制する規制位置と、開口部からマガジンの外部への部品収納体の移動を規制しない非規制位置と、の間で移動可能なシャッタと、複数のマガジンのそれぞれに対し、シャッタを規制位置と非規制位置との間で一律に移動させるシャッタ駆動手段と、を備える。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品を格納する部品収納体を抜き差し可能に構成された複数のマガジンを収容可能な内部空間を有する筐体と、
前記複数のマガジンのそれぞれの一部に設けられ、前記マガジンから前記部品収納体を抜き差し可能に構成された開口部から前記マガジンの外部への前記部品収納体の移動を規制する規制位置と、前記開口部から前記マガジンの外部への前記部品収納体の移動を規制しない非規制位置と、の間で移動可能なシャッタと、
前記複数のマガジンのそれぞれに対し、前記シャッタを前記規制位置と前記非規制位置との間で一律に移動させるシャッタ駆動手段と、を備える、
部品ストック装置。
【請求項2】
前記シャッタ駆動手段は、
前記マガジンの数N(N:2以上の整数)と一致するN個の駆動レバー部材と、
前記N個の駆動レバー部材と接続されたリンク機構と、
前記リンク機構を移動させるリンク駆動手段と、を有し、
前記リンク駆動手段によって前記リンク機構が移動するに従って前記N個の駆動レバー部材が同時に動作することで、N個の前記マガジンのそれぞれに対して前記シャッタを前記規制位置あるいは前記非規制位置に移動させる、
請求項1に記載の部品ストック装置。
【請求項3】
前記駆動レバー部材は、前記リンク駆動手段によって前記リンク機構を駆動させる際に前記リンク機構と接続された第1箇所と異なる第2箇所を中心に回動可能であり、前記駆動レバー部材の回動に応じて、前記シャッタに設けられた受け部を押圧することで前記シャッタを前記非規制位置に移動させる、
請求項2に記載の部品ストック装置。
【請求項4】
前記駆動レバー部材は、前記第2箇所を挟んで前記第1箇所と反対側となる第3箇所に、前記シャッタの前記受け部と対向するプッシャを有する、
請求項3に記載の部品ストック装置。
【請求項5】
前記シャッタ駆動手段は、前記マガジンから前記部品が満載された前記部品収納体を引き抜く際、あるいは、前記部品が空の前記部品収納体を前記マガジンに挿入する際に、前記シャッタを、前記規制位置から前記非規制位置に切替移動させる、
請求項1に記載の部品ストック装置。
【請求項6】
前記リンク機構は、上下方向に長いリンク板を有し、前記リンク板が前記リンク駆動手段によって上下方向に移動され、
前記複数の駆動レバー部材が、前記リンク板の長手方向に沿って配置される、
請求項2に記載の部品ストック装置。
【請求項7】
部品ストック装置内に前記マガジンが挿入された直後の状態では、前記シャッタは、前記規制位置に位置するようそれぞれの前記マガジンに設けられた付勢部材により付勢されている、
請求項1に記載の部品ストック装置。
【請求項8】
部品を格納する部品収納体を抜き差し可能に構成された複数のマガジンを収容可能な内部空間を有する部品ストック装置と、
前記複数のマガジンのうちいずれかから前記部品収納体から部品をピックアップして基板に装着する装着ヘッドを有する部品装着装置と、を備え、
前記部品ストック装置は、
前記マガジンから前記部品収納体を抜き差し可能に構成された開口部から前記部品収納体を引き出して前記部品収納体を構成するパレットを、前記装着ヘッドによる部品吸着位置に移動するパレット引出部と、
前記開口部から前記マガジンの外部への前記部品収納体の移動を規制する規制位置と、前記開口部から前記マガジンの外部への前記部品収納体の移動を規制しない非規制位置と、の間で移動可能なシャッタと、
前記複数のマガジンのそれぞれに対し、前記シャッタを前記規制位置と前記非規制位置との間で一律に移動させるシャッタ駆動手段とを有する、
部品装着システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、部品ストック装置および部品装着システムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、実装用部品収納用の複数のパレットが上下方向に並べて装填されるパレット収納装置を備えた表面実装機が知られている。この表面実装機は、パレット収納装置を、複数のパレットを上下方向に並べた状態で出入自在に支持するパレットラックが設けられたマガジンと、このマガジンを挿抜自在に支持する収納室が形成されたフレームとによって構成されている。また、マガジンにおけるパレットを出し入れする端部に、収納室の上下方向の開口幅より長いパレット用ストッパーが、端部を上下方向に横切る使用形態と、マガジンの外側で水平方向に延びる収納形態とに切換可能に取付けられる。さらに、パレット用ストッパーが棒体によって形成され、パレット用ストッパーに、その長手方向とは直交する方向に延びる貫通孔を開口形状が長手方向に沿って長くなるように形成され、この貫通孔に挿通させた支持用ピンによってパレット用ストッパーがマガジンの上端部に移動可能に取付けられ、このマガジンの下端部にパレット用ストッパーの下端部が嵌合する孔が形成され、支持用ピンが平面視においてマガジンの出入方向に対して傾斜されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4398340号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、表面実装技術(SMT:Surface Mounting Technology)工程では、生産性向上がさらに求められている。そこで、複数の電子部品が収容されたトレイをパレットに載置し、さらにこのパレットを多段状に収容して抜き差し自在としたマガジン単位での部品供給を行い、作業性や搬送性の効率化が図られている。
【0005】
ところで、マガジンは、移送するときに振動や衝撃によってパレットが不必要に飛び出すことがある。このため、マガジンは、パレット用ストッパーによってパレットの飛び出しを規制する必要がある。しかしながら、従来は一つのマガジンに一つのシャッタ駆動手段が必要であったため、パレットのストック容量を拡大する目的で複数のマガジンを貯蔵するマガジンストック装置を用いた場合、マガジンごとにシャッタ駆動手段が必要となり、設備コストを増大させる要因となった。
【0006】
本開示は、上述した従来の状況に鑑みて案出され、それぞれのマガジンに駆動手段を設けずに、複数のマガジンのシャッタを1つの駆動手段で同時に一括して開閉可能とすることにより、設備を安価に構成できる部品ストック装置および部品装着システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、部品を格納する部品収納体を抜き差し可能に構成された複数のマガジンを収容可能な内部空間を有する筐体と、前記複数のマガジンのそれぞれの一部に設けられ、前記マガジンから前記部品収納体を抜き差し可能に構成された開口部から前記マガジンの外部への前記部品収納体の移動を規制する規制位置と、前記開口部から前記マガジンの外部への前記部品収納体の移動を規制しない非規制位置と、の間で移動可能なシャッタと、前記複数のマガジンのそれぞれに対し、前記シャッタを前記規制位置と前記非規制位置との間で一律に移動させるシャッタ駆動手段と、を備える、部品ストック装置を提供する。
【0008】
また、本開示は、部品を格納する部品収納体を抜き差し可能に構成された複数のマガジンを収容可能な内部空間を有する部品ストック装置と、前記複数のマガジンのうちいずれかから前記部品収納体から部品をピックアップして基板に装着する装着ヘッドを有する部品装着装置と、を備え、前記部品ストック装置は、前記マガジンから前記部品収納体を抜き差し可能に構成された開口部から前記部品収納体を引き出して前記部品収納体を構成するパレットを、前記装着ヘッドによる部品吸着位置に移動するパレット引出部(パレットハンドラ)と、前記開口部から前記マガジンの外部への前記部品収納体の移動を規制する規制位置と、前記開口部から前記マガジンの外部への前記部品収納体の移動を規制しない非規制位置と、の間で移動可能なシャッタと、前記複数のマガジンのそれぞれに対し、前記シャッタを前記規制位置と前記非規制位置との間で一律に移動させる、部品装着システムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、それぞれのマガジンに駆動手段を設けずに、複数のマガジンのシャッタを1つの駆動手段で同時に一括して開閉可能とすることにより、設備を安価に構成できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施の形態1に係る部品装着システムの全体構成図
図2図1に示した部品装着システムの断面構造を示す概念図
図3】部品ストック装置とトレイ部品供給装置のレイアウトを示す平面図
図4】部品ストック装置に収納されたマガジンの斜視図
図5】マガジンにおける抜き差し開口部近傍の要部拡大斜視図
図6】シャッタが非規制位置に配置されたマガジンの要部拡大斜視図
図7】シャッタに取り付けられたシャッタレバーを表すマガジンの要部拡大斜視図
図8】シャッタが規制位置に配置されたマガジンの要部拡大斜視図
図9】上段のマガジンと下段のマガジンとに渡って設けられたシャッタ駆動手段の側面図
図10】シャッタ駆動手段の斜視図
図11】シャッタ駆動手段における駆動レバー部材近傍の要部拡大斜視図
図12】通常状態(シャッタが規制位置)におけるシャッタ駆動手段をその模式図とともに表した動作説明図
図13】通常状態(シャッタが規制位置)におけるシャッタレバーとプッシャの位置関係を表した平面図
図14】部品ストック装置のブロック図
図15】リンク駆動手段の駆動軸が後退したシャッタ駆動手段の斜視図
図16】シャッタ開状態(シャッタが非規制位置)におけるシャッタ駆動手段をその模式図とともに表した動作説明図
図17】シャッタ開状態(シャッタが非規制位置)におけるシャッタレバーとプッシャの位置関係を表した平面図
図18】シャッタが非規制位置に移動されたマガジンにおける抜き差し開口部近傍の要部拡大斜視図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る部品ストック装置および部品装着システムを具体的に開示した実施の形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になることを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるものであり、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0012】
(実施の形態1)
【0013】
図1は、実施の形態1に係る部品装着システム11の全体構成図である。以下、方向を示す矢印が記された図において、X軸は部品装着装置13の左右方向、Y軸は部品装着装置13の前後方向、Z軸は部品装着装置13の上下方向を示す。X軸およびY軸は直交して水平面に含まれる。Z軸は水平面に直交する鉛直面に含まれる。
【0014】
実施の形態1に係る部品装着システム11は、トレイ31(図3参照)に収納された部品33(図3参照)を部品装着部である装着ヘッド35(図2参照)によって取り出して基板17に搭載する部品装着装置13と、トレイ31を装着ヘッド35によって取り出し可能な位置に供給するトレイ部品供給装置23と、トレイ部品供給装置23にトレイ31を補充する部品ストック装置29と、を備える。
【0015】
部品装着装置13は、部品装着装置本体部37を有する。部品装着装置本体部37は、通路側の面に、トレイ部品供給装置23と、テープ部品供給装置25とが接続される。部品装着装置本体部37には、トレイ部品供給装置23を介して部品ストック装置29が一体的に接続される。
【0016】
部品ストック装置29の一例としての部品ストック装置29は、部品33(図3参照)を格納したトレイ31を載置するパレット39(図3参照)を第1の軸(例えばX軸)に沿って抜き差し可能とするマガジン41を備える、あるいは、収容する。ここで、トレイ31を載置したパレット39は、部品収納体69を構成する。部品ストック装置29は、ストッカとしての役割を有するパレットストック部43を有する。パレットストック部43は、水平面に沿う面内でX軸と交差する第2の軸(例えばY軸)に沿ってマガジン41を出し入れ可能としている。このため、パレットストック部43の筐体であるカバー109には、マガジン41をY軸に沿って通路15に対して出し入れ可能とする開口部であるマガジン交換用窓111を備えている。
【0017】
なお、筐体は、カバー109と、架台(不図示)と、からなってもよい。架台は、部品ストック装置29の荷重を支持するフレームである。フレームは、アングル材等の構造材からなる。
【0018】
部品ストック装置29は、パレット搬送部45を有する。パレット搬送部45は、パレットストック部43に収納されたマガジン41からX軸に沿ってパレット39を搬送する。パレットストック部43からパレット搬送部45により搬送されるパレット39は、トレイ部品供給装置23へ供給される。また、パレット搬送部45は、トレイ部品供給装置23から部品33の消費された(つまり、パレット上の全ての部品33が基板17への搭載に使用された)パレット39を回収のためにパレットストック部43にパレット39を搬送する。
【0019】
図2は、図1に示した部品装着システム11の断面構造を示す概念図である。部品装着装置本体部37には、基台47の上面に、基板17をX軸に沿う方向(言い換えると、基板搬送方向)に搬送するための基板搬送コンベア(不図示)を有する基板搬送部49が設けられる。基板搬送部49は、部品33の装着対象となる基板17を搬送して部品装着装置本体部37の作業位置に位置決めして保持する。基台47の通路側には、トレイ部品供給装置23が配置される。
【0020】
トレイ部品供給装置23は、交換用パレット収納部51を有する。交換用パレット収納部51は、複数のマガジン41を上下方向(言い換えると、Z軸に沿う方向)に配置して保持する。トレイ部品供給装置23では、交換用パレット収納部51と基台47との間に、パレットチェンジャ53が設けられる。パレットチェンジャ53は、チェンジャ昇降テーブル55を、パレットチェンジャ昇降部57(図3参照)により昇降する。トレイ部品供給装置23は、パレットチェンジャ53を作動させることにより、交換用パレット収納部51と部品取り出し位置との間でパレット39を移動する。トレイ部品供給装置23は、部品33(図3参照)が格子状配列で格納されたトレイ31を載置しているパレット39を、部品取り出し位置に移動させることにより、部品33を装着ヘッド35に供給する。
【0021】
装着ヘッド35は、複数の単位移載ヘッドを備えた多連型ヘッドであり、それぞれの単位移載ヘッドの下端部には吸着ノズルが交換自在に装着される。装着ヘッド35は、リニア駆動機構等からなるY軸に沿う方向のXYテーブル59によってXY方向に移動自在に取り付けられている。装着ヘッド35は、XYテーブル59により、部品取り出し位置と基板搬送部上の部品装着位置との間を移動自在となっている。
【0022】
部品ストック装置29は、パレットストック部43と、パレット搬送部45とを有する。パレットストック部43には、上下方向(言い換えると、Z軸に沿う方向)に所定の間隔を空けて複数のマガジン41が収納されている。上下方向(言い換えると、Z軸に沿う方向)に収納されたそれぞれのマガジン41からは、任意のパレット39がパレット搬送部45によりX軸に沿う方向で抜き差しが可能となっている。パレットストック部43からパレット搬送部45により引き出されたパレット39は、パレット搬送部45によりトレイ部品供給装置23へと移動される。また、パレット搬送部45は、その反対方向のパレット39の移動も可能とする。
【0023】
パレット39は、パレット本体が、平面視で長方形の板状に形成される。パレット39は、一対の平行な長辺部の一方が第1長辺部63(図3参照)となり他方が第2長辺部65(図3参照)となる。実施の形態1では、第1長辺部63がパレット前部となり、第2長辺部65がパレット後部となる。パレット39は、この第1長辺部63または第2長辺部65のいずれか一方が搬送方向の先端側となって搬送される。
【0024】
部品ストック装置29は、上下方向(言い換えると、Z方向に沿う方向)に離間した複数(例えば5段)の固定棚125を有する。このうち、例えば下から2段目の固定棚125には、スライドテーブル装置123が固定される。部品ストック装置29において、スライドテーブル装置123は、スライドテーブル127をカバー109の外側にマガジン交換用窓111を介して突出させる進退駆動部(不図示)をさらに含んでもよい。
【0025】
図3は、部品ストック装置29とトレイ部品供給装置23のレイアウトを示す平面図である。パレットストック部43とパレット搬送部45とは、通路15(図1参照)に沿って並ぶ。すなわち、部品ストック装置29は、長辺側が通路15に沿う向きで設置される。そして、部品ストック装置29のパレット搬送部45は、トレイ部品供給装置23を介して、部品装着装置13とY軸に沿う方向で接続される。その結果、部品装着システム11は、X軸に沿う方向で長辺側のパレットストック部43とパレット搬送部45とが並べられ、パレットストック部43とパレット搬送部45とが、X軸に交差する方向でトレイ部品供給装置23に接続された、平面視でL字形状のスペースで設置される。
【0026】
従って、実施の形態1に係る部品装着システム11は、トレイ31に収納された部品33を部品装着部(例えば装着ヘッド35)によって取り出して基板17に搭載する部品装着装置13と、トレイ31を部品装着部(例えば装着ヘッド35)によって取り出し可能な位置に供給するトレイ部品供給装置23と、トレイ部品供給装置23にトレイ31を補充する部品ストック装置29と、を備える。部品ストック装置29は、部品33を格納したトレイ31を載置するパレット39を第1の軸(例えばX軸)に沿って抜き差し可能とするマガジン41をカバー109の内部空間に収納可能なパレットストック部43と、パレットストック部43と部品供給装置(例えばトレイ部品供給装置23)との間でパレット39を搬送する部品収納体搬送部(例えばパレット搬送部45)と、マガジン41を載置し、水平面に沿う面内で第1の軸と交差する第2の軸(例えばY軸)に沿ってカバー109の内側と外側との間でマガジン41を移動させ、カバー109の内側から外側に突出可能なスライドテーブル127を有するスライドテーブル装置123と、を有して構成される。
【0027】
また、パレット39は、第1長辺部63に第1係合部75が設けられ、第2長辺部65に第2係合部77が設けられる。第1係合部75と第2係合部77は、平面視コ字状に形成された係合爪の開口側が向かいあうようにして配置される。第1係合部75は、第2係合部77よりも係合爪の間隔が大きい。実施の形態1においては、第1係合部75がパレットチェンジャ53のチェンジャ係合ロッド79と係合し、第2係合部77がパレット搬送部45の牽引部であるハンドラ係合ロッド81と係合する。
【0028】
部品ストック装置29に設けられるパレット搬送部45は、パレットストック部43とトレイ部品供給装置23との間でパレット39を移動するパレットハンドラ133を備える。パレット搬送部45は、上下方向(言い換えると、Z方向に沿う方向)に昇降するパレットハンドラ昇降部135を備える。パレットハンドラ昇降部135は、ストックベース部113(図1参照)に立設されて、パレットストック部43とほぼ同等の高さを有する。パレットハンドラ昇降部135には、起立するストッカ送りねじ(図示略)が設けられる。このストッカ送りねじは、ハンドラ昇降モータ(図示略)により回転される。ストッカ送りねじには、昇降ベースナット部(図示略)が螺合される。
【0029】
昇降ベースナット部には、昇降ベース137が固定される。昇降ベース137の上面には、Z軸に沿うハンドラ軸139を介して引き出し装置141が回転自在に支持される。昇降ベース137の起立ベース部143には、出力軸がZ軸に沿うハンドラモータ145が固定される。このハンドラモータ145の出力軸とハンドラ軸139とには、ベルト147が張架される。ハンドラモータ145、ベルト147、ハンドラ軸139は、旋回機構149を構成する。旋回機構149のハンドラモータ145が駆動されることにより、回転力がハンドラ軸139に伝達され、引き出し装置141はハンドラ軸周りに回転される。引き出し装置141は、ハンドラ係合ロッド81と、一対の平行なパレットガイド151とを有している。
【0030】
パレットハンドラ133は、例えばパレット搬送制御部153(図14参照)によりハンドラ昇降モータ(図示略)が駆動されることによって、パレットストック部43に沿って昇降する。このとき、パレットハンドラ133は、パレットストック部43のパレット収納部に付された収納アドレスを指定することにより、この収納アドレスに対応したパレット39の高さ位置に引き出し装置141を配置できる。パレット搬送部45の下部には、これらの制御を行うための部品ストック装置制御部119(図14参照)が設けられている。
【0031】
図4は、部品ストック装置29に収納されたマガジン41の斜視図である。
【0032】
マガジン41について説明する。マガジン41は、一対の平行な側板83の上端同士が天板85により連結されるとともに、一対の平行な側板83の下端同士が底板87により連結されて内側収納空間が両側に抜き差し開口部89となって開放した角筒形に形成される。このマガジン41は、X軸に沿う方向の両端が開放側となる向きでパレットストック部43に収納される。言い換えれば、一対の側板83は、Y軸に沿う方向に離間した向きでパレットストック部43に収納される。
【0033】
それぞれの側板83の内側面には、両端が抜き差し開口部89に渡って延在するリブ91が設けられている。上下方向(言い換えると、Z軸に沿う方向)で隣接するリブ同士の間隙は、パレット39の一対の平行な短辺部のそれぞれを挿入する。これにより、マガジン41は、内側収納空間(上述参照)において、複数枚のパレット39を上下方向(言い換えると、Z軸に沿う方向)に多段状に収納し、かつ抜き差し開口部89からの抜き差しを可能としている。
【0034】
図5は、マガジン41における抜き差し開口部近傍の要部拡大斜視図である。マガジン41は、一方の側板83の近傍に、シャッタ427を備える。シャッタ427は、Z軸に沿う方向に延在するロッド429の上下端が、Z軸に直交する同方向へ曲げられた腕部431となる所謂ロッドシャッタである。上側の腕部431は、側板83に固定されたシャッタ支持板433をZ軸に沿う方向で貫通することにより回転自在に支持される。下側の腕部431は、底板87をZ軸に沿う方向で貫通することにより、底板87に回転自在に支持される。シャッタ427は、これら上下の腕部431の貫通軸がシャッタ回転支点となる。
【0035】
シャッタ427のロッド429は、シャッタ回転支点(上述参照)を中心に回転することにより、規制位置と非規制位置との間で移動可能となる。規制位置のシャッタ427は、抜き差し開口部89からマガジン41の外部へのパレット39の移動を規制する。非規制位置のシャッタ427は、抜き差し開口部89からマガジン41の外部へのパレット39の移動を規制しない。
【0036】
図6は、シャッタ427が非規制位置に配置されたマガジン41の要部拡大斜視図である。シャッタ427は、非規制位置へ移動されると、図6に示すように、一方の側板83を挟んで抜き差し開口部89と反対側の外側へ配置される。一方、シャッタ427は、規制位置へ移動されると、図5に示すように、抜き差し開口部89の前方に配置される。抜き差し開口部89の前方とは、マガジン41に対して抜き差しされるパレット39の移動軌跡に干渉する位置である。つまり、マガジン41は、シャッタ427が図5に示す規制位置であると、パレット39がロッド429に当たって抜き差しが不能となり、シャッタ427が図6に示す非規制位置であると、パレット39がロッド429に接触しなくなり、抜き差しが可能となる。
【0037】
図7は、シャッタ427に取り付けられたシャッタレバー435を表すマガジン41の要部拡大斜視図である。シャッタ427は、上側の腕部431に、シャッタレバー435が取り付けられる。シャッタレバー435は、XY平面と平行なレバー本体437を有する。上側の腕部431は、シャッタレバー435のレバー本体437を貫通した後、シャッタ支持板433を貫通して支持される。つまり、シャッタレバー435は、シャッタ回転支点に同軸で支持される。シャッタレバー435は、腕部431を挟む挟持部439を有する。シャッタ427とシャッタレバー435とは、挟持部439が腕部431を挟むことにより、一体に回転する。
【0038】
レバー本体437と天板85との間には、付勢部材441が張架されている。付勢部材441は、シャッタ427が規制位置となるように、シャッタ回転支点を中心に図7の時計回りにシャッタレバー435を付勢している。
【0039】
図8は、シャッタ427が規制位置に配置されたマガジン41の要部拡大斜視図である。マガジン41は、シャッタレバー435を介して腕部431が図7の時計回りに付勢されることにより、シャッタ427が、通常状態で図8に示す規制位置に配置される。
【0040】
シャッタレバー435は、受け部である被押圧部443を有する。被押圧部443は、シャッタ427とシャッタレバー435とが一体的に製作された場合、シャッタ自体に設けられてもよい。実施の形態1では、被押圧部443は、シャッタ427と一体に固定されたシャッタレバー435に形成されている。被押圧部443は、シャッタ回転支点を挟んで、付勢部材441が張架されるレバー本体437の位置と反対側に形成されている。この被押圧部443は、部品ストック装置29に設けられているシャッタ駆動手段445の図7に示すプッシャ447により押圧される。つまり、シャッタ427は、被押圧部443がプッシャ447に押圧され、非規制位置へと移動される。
【0041】
図9は、上段のマガジン41と下段のマガジン41とに渡って設けられたシャッタ駆動手段445の側面図である。実施の形態1において、シャッタ駆動手段445は、一例として隣接する上段のマガジン41(図2の下から2段目)と下段(図2の下から1段目)のマガジン41とに渡って設けられる。これらのマガジン41は、いずれもY軸に沿う方向で図1に示す通路15に対して出し入れ可能となる。特に上段のマガジン41は、部品ストック装置29に設けられたマガジン交換用窓111を介し、搬送装置である無人搬送車(AGV:Automated Guided Vehicle)により自動での出し入れが可能となる。また、下段のマガジン41は、例えば通路15から作業者による手動での出し入れが可能となる。それぞれのマガジン41には、手動での搬送を行う際に使用される一対のハンドル449が上面に設けられている。
【0042】
実施の形態1において、シャッタ駆動手段445は、一例として隣接する上段のマガジン41と下段のマガジン41とに渡って設けられるが、シャッタ駆動手段445によりシャッタ427を作動させるマガジン41はこれに限定されない。シャッタ駆動手段445は、全てのマガジン41のシャッタ427を駆動するようにしてもよい。また、シャッタ駆動手段445は、多段状に配置されたマガジン41の任意の位置におけるマガジン41のシャッタ427を駆動するようにしてもよい。なお、シャッタ駆動手段445は、1つのマガジン41のみのシャッタ427を駆動する構成を排除するものではない。
【0043】
さらに、シャッタ駆動手段445は、部品ストック装置29に限らず、部品装着装置13におけるトレイ部品供給装置23の交換用パレット収納部51に設けられてもよい。換言すれば、マガジン41は、シャッタ駆動手段445によりシャッタ427が作動されない位置のもの(図2の上から1段目、2段目、3段目のマガジン、交換用パレット収納部51のマガジン)は、シャッタレバー435を備えない従来構造のストッパー部材を備えたマガジン41が用いられてもよい。
【0044】
図10は、シャッタ駆動手段445の斜視図である。なお、図10においては図が複雑になることを避け、シャッタ駆動手段445を分かりやすくするためにシャッタ427を省略して描いている。シャッタ駆動手段445は、複数のマガジン41のそれぞれに対し、シャッタ427(図5参照)を規制位置と非規制位置との間で一律に移動させる。
【0045】
シャッタ駆動手段445は、駆動レバー部材451と、リンク機構453と、リンク駆動手段455と、を有する。実施の形態1において、駆動レバー部材451は、マガジン41の数N(N:2以上の整数)と一致するN個(例えば2個)となる。リンク機構453は、N個(例えば2個)の駆動レバー部材451と接続される。リンク駆動手段455は、リンク機構453を移動させる。実施の形態1において、リンク駆動手段455は、エアシリンダ457である。なお、リンク駆動手段455は、エアシリンダ457に限らず、ラックピニオン機構を駆動する電動モータや、リニアモータ等であってもよい。
【0046】
シャッタ駆動手段445は、リンク駆動手段455によってリンク機構453が移動するに従ってN個の駆動レバー部材451が同時に動作する。これにより、シャッタ駆動手段445は、N個(例えば2個)のマガジン41のそれぞれに対してシャッタ427を規制位置あるいは非規制位置に移動させる。
【0047】
図11は、シャッタ駆動手段445における駆動レバー部材近傍の要部拡大斜視図である。駆動レバー部材451は、リンク駆動手段455によってリンク機構453を駆動させる際にリンク機構453と接続された第1箇所459と異なる第2箇所461を中心に回動可能となる。シャッタ駆動手段445は、駆動レバー部材451の回動に応じて、シャッタ427に設けられた受け部(被押圧部443)を押圧することでシャッタ427を非規制位置に移動させる。
【0048】
駆動レバー部材451は、第2箇所461を挟んで第1箇所459と反対側となる第3箇所463に、シャッタ427の被押圧部443と対向するプッシャ447を有する。
【0049】
シャッタ駆動手段445は、マガジン41から部品33が満載された部品収納体69(パレット39)を引き抜く際、あるいは、部品33が空のパレット39をマガジン41に挿入する際に、シャッタ427を規制位置から非規制位置に切替移動させる。切替移動は、リンク機構453を駆動するリンク駆動手段455が、部品ストック装置制御部119により駆動制御されることにより行われる。
【0050】
リンク機構453は、上下方向に長いリンク板465を有する。リンク板465は、リンク駆動手段455によって上下方向に移動される。複数の駆動レバー部材451は、リンク板465の長手方向に沿って配置される。
【0051】
駆動レバー部材451は、上下方向に長い駆動レバー支持ブラケット467に、Y軸に沿う方向の回転中心軸で第2箇所461が回動可能に支持される。駆動レバー部材451を回動可能に支持する上下方向に長い駆動レバー支持ブラケット467は、同じ上下方向に長いリンク板465に添わされて配置される。駆動レバー支持ブラケット467は、部品ストック装置29の架台等からなるシャッタ駆動ユニット設置用支柱(不図示)に固定されている。
【0052】
この駆動レバー支持ブラケット467の上端には、リンク駆動手段455である例えばエアシリンダ457が固定されている。エアシリンダ457は、駆動軸が上下方向に進退することにより、リンク板465を、駆動レバー支持ブラケット467に沿って上下方向に直線移動させる。
【0053】
図12は、通常状態(シャッタ427が規制位置)におけるシャッタ駆動手段445をその模式図とともに表した動作説明図である。実施の形態1において、駆動レバー部材451は、XZ平面に平行な板状で形成される。駆動レバー部材451は、第2箇所461が、Y軸に沿う方向の回転中心軸で回転する。プッシャ447は、Y軸に沿う方向が回転中心軸となる押圧ローラである。なお、リンク板465に第1箇所459にカムフォロア469が設けられる。カムフォロア469は、中心軸がY軸に沿う方向となる。カムフォロア469は、駆動レバー部材451の第1箇所459に形成されるカム溝471に挿入される。
【0054】
シャッタ駆動手段445は、通常状態において、エアシリンダ457の駆動軸が下方へ進出している。つまり、リンク板465が下降した位置となっている。これにより、駆動レバー部材451は、カムフォロア469によりカム溝471が押圧されて、図12の時計回りに回転された位置(通常状態)となっている。
【0055】
図13は、通常状態(シャッタ427が規制位置)におけるシャッタレバー435とプッシャ447の位置関係を表した平面図である。この通常状態では、プッシャ447は、被押圧部443から離反される。このため、シャッタ427は、付勢部材441の付勢力によりシャッタレバー435が図13に示す時計回りに回転付勢され、シャッタ427を図8図13に示す規制位置(閉じた位置)としている。
【0056】
部品ストック装置29は、部品ストック装置内にマガジン41が挿入された直後の状態では、この通常状態となる。つまり、シャッタ427は、通常状態においては、規制位置に位置するようそれぞれのマガジン41に設けられた付勢部材441により付勢されている。
【0057】
次に、実施の形態1に係る部品ストック装置29の制御系の構成を説明する。
【0058】
図14は、部品ストック装置29のブロック図である。部品ストック装置29は、パレット搬送部45、スライドテーブル装置123、シャッタ駆動手段445、操作部121、一方のコネクタ117、部品ストック装置制御部119を備える。一方のコネクタ117には、部品ストック装置29に対して外付けの給電ユニット155が給電ケーブル157により接続される。給電ユニット155には外部電源159が給電ケーブル157により接続される。給電ユニット155は、部品ストック装置制御部119にも信号線161により直接接続される。
【0059】
部品ストック装置制御部119は、パレット搬送制御部153と、スライドテーブル制御部163と、記憶部165とを備える。
【0060】
パレット搬送制御部153は、部品装着装置13から部品33の要求指示を受け取ると、記憶部165に保存される部品ストック情報を参照し、その部品33を保持したトレイ31のパレット39をパレットストック部43から引き出すための指示をパレット搬送部45に送る。パレット搬送部45は、パレット搬送制御部153からの指示に基づいて、パレットストック部43から該当するパレット39を引き出すとともに、その引き出されたパレット39を、トレイ部品供給装置23における交換用パレット収納部51のマガジン41に挿入して、トレイ部品供給装置23へのパレット39の供給を完了させる。パレット搬送制御部153は、記憶部165に保存される部品ストック情報を参照した結果、要求の部品33が無い場合あるいは残量が少ない場合(例えば規定量よりも少ない場合)、部品ストック装置29への部品33の要求指示を操作部121に表示し、部品切れもしくは部品切れが近々に生じることを報知する。
【0061】
シャッタ駆動手段445は、リンク駆動手段455により駆動されるリンク機構453により、それぞれのマガジン41に設けられているシャッタ427を一括して同時に規制位置または非規制位置に作動させる。リンク駆動手段455は、部品ストック装置制御部119からの駆動制御信号により、リンク機構453を駆動する。
【0062】
部品ストック装置29は、搬送装置(不図示)との間でマガジン41の受け渡しが行われる。部品ストック装置29は、マガジン41の受け渡し時、ドッキングベース115(図1参照)に、搬送装置のドッキング部(不図示)がドッキングする。部品ストック装置制御部119は、ドッキングが有りを検出すると、搬送装置と部品ストック装置29との間で、マガジン交換用窓111を介してマガジン41の受け渡しが行われる。
【0063】
スライドテーブル制御部163は、例えば操作部121からの引き出し命令が入力されると、エアシリンダ(不図示)に接続されたバルブのポートを引き出し作動側に切り替えるための指示を、スライドテーブル装置123に送る。スライドテーブル装置123は、スライドテーブル制御部163からの指示に基づいて、上述したバルブを切り替える。この切り替えにより、エアシリンダ(不図示)の駆動軸が進出し、スライドテーブル127がマガジン交換用窓111を通過して通路側へ進出する。また、スライドテーブル制御部163は、操作部121からの収納命令が入力されると、エアシリンダ(不図示)に接続されたバルブのポートを収納作動側に切り替えるための指示を、スライドテーブル装置123に送る。スライドテーブル装置123は、スライドテーブル制御部163からの指示に基づいて、上述したバルブを切り替える。この切り替えにより、エアシリンダ(不図示)の駆動軸が後退し、スライドテーブル127がパレットストック部43に収納される。なお、スライドテーブル制御部163は、部品装着装置13あるいは搬送装置からの進退命令により、スライドテーブル127を進退駆動させてもよい。
【0064】
記憶部165は、フラッシュメモリ、HDD(HardDiskDrive)あるいはSSD(SolidStateDrive)等のデータ記録装置を用いて構成され、ストック情報を保存する。記憶部165は、部品装着装置13に補給されるべき部品33の数量、収納アドレス(例えば、それぞれの部品33が載置された、マガジン41、パレット39、トレイ31の番号等の組み合わせ)および部品装着装置13への補給の有無を示す部品ストック情報を保存する。
【0065】
次に、規制位置から非規制位置へとシャッタ427が切り替えられる際の動作を説明する。
【0066】
図15は、リンク駆動手段455の駆動軸が後退したシャッタ駆動手段445の斜視図である。シャッタ駆動手段445は、部品ストック装置制御部119からシャッタ427を非規制位置とする駆動制御信号がリンク駆動手段455に送られると、リンク駆動手段455であるエアシリンダ457の駆動軸が上方に向けて移動されて後退する。これにより、駆動軸に接続されたリンク板465が上方へ移動し、全ての駆動レバー部材451が第2箇所461を回転中心として図15の反時計回りに回転する。
【0067】
図16は、シャッタ開状態(シャッタ427が非規制位置)におけるシャッタ駆動手段445をその模式図とともに表した動作説明図である。シャッタ駆動手段445は、リンク板465により駆動レバー部材451が第2箇所461を回転中心に図16の反時計回りに回転されると、それぞれの駆動レバー部材451に設けられているプッシャ447が、それぞれのマガジン41におけるシャッタレバー435の被押圧部443を図16の左方へ押圧する。
【0068】
図17は、シャッタ開状態(シャッタ427が非規制位置)におけるシャッタレバー435とプッシャ447の位置関係を表した平面図である。それぞれのマガジン41に設けられているシャッタレバー435は、プッシャ447に被押圧部443が押圧されることにより、付勢部材441の付勢力に抗して、シャッタ427の腕部431を回転中心に図17に示す反時計回りにシャッタ427とともに回転される。
【0069】
図18は、シャッタ427が非規制位置に移動されたマガジン41における抜き差し開口部近傍の要部拡大斜視図である。シャッタ427は、シャッタレバー435と共に腕部431を回転中心として図18の反時計回りに回転されることにより、図18に示す非規制位置へと移動され、マガジン41の抜き差し開口部89を開放する。これにより、全てのマガジン41は、抜き差し開口部89からのパレット39の抜き差しが可能となる。
【0070】
シャッタ駆動手段445は、例えば部品33が空となったパレット39でマガジン41が満たされると、マガジン41が交換される。この場合、空のマガジン41は、部品ストック装置29のマガジン交換用窓111からY軸に沿う方向で回収、供給されて、部品33が満載された新たなマガジン41と交換される。この際、シャッタ駆動手段445は、予めリンク駆動手段455が作動されることにより、リンク板465が下方向へ移動され、上述と逆の動作により、プッシャ447による被押圧部443への押圧が解除される。
【0071】
その結果、シャッタレバー435は、付勢部材441の付勢力によりシャッタレバー435が回転され、シャッタレバー435と共に回転したシャッタ427が図13に示す規制位置へと移動される。その状態でプッシャ447は、回転中心軸がY軸に沿う方向となっている。また、プッシャ447は、シャッタレバー435の被押圧部443から離間して配置されている。これにより、マガジン41は、マガジン交換用窓111からY軸に沿う方向で交換される際、シャッタ駆動手段445のプッシャ447と干渉することなく、スムースな交換が可能となっている。
【0072】
以上のように、実施の形態1に係る部品装着システム11は、部品33を格納する部品収納体69を抜き差し可能に構成された複数のマガジン41を収容可能な内部空間を有する部品ストック装置29と、複数のマガジン41のうちいずれかから部品収納体69から部品33をピックアップして基板17に装着する装着ヘッド35を有する部品装着装置13と、を備える。部品ストック装置29は、マガジン41から部品収納体69を抜き差し可能に構成された開口部から部品収納体69を引き出して部品収納体69を構成するパレット39を、装着ヘッド35による部品吸着位置に移動するパレット引出部(パレットハンドラ133)と、開口部からマガジン41の外部への部品収納体69の移動を規制する規制位置と、開口部からマガジン41の外部への部品収納体69の移動を規制しない非規制位置と、の間で移動可能なシャッタ427と、複数のマガジン41のそれぞれに対し、シャッタ427を規制位置と非規制位置との間で一律に移動させるシャッタ駆動手段445とを有する。
【0073】
次に、上記した構成の作用を説明する。
【0074】
実施の形態1に係る部品ストック装置29は、部品33を格納する部品収納体69を抜き差し可能に構成された複数のマガジン41を収容可能な内部空間を有する筐体と、複数のマガジン41のそれぞれの一部に設けられ、マガジン41から部品収納体69(パレット39)を抜き差し可能に構成された開口部(抜き差し開口部89)からマガジン41の外部への部品収納体69の移動を規制する規制位置と、開口部からマガジン41の外部への部品収納体69の移動を規制しない非規制位置と、の間で移動可能なシャッタ427と、複数のマガジン41のそれぞれに対し、シャッタ427を規制位置と非規制位置との間で一律に移動させるシャッタ駆動手段445と、を具備する。
【0075】
実施の形態1に係る部品ストック装置29では、部品ストック装置29の筐体が、内部空間に、複数のマガジン41を収容可能としている。マガジン41は、それぞれが、部品収納体69を開口部(抜き差し開口部89)から抜き差し可能に構成される。部品収納体69は、一例として部品33を格納したトレイ31を装着するパレット39である。マガジン41は、このパレット39を多段状に収納する。
【0076】
部品ストック装置29には、パレットストック部43に、複数のマガジン41が上下方向多段状となって収容される。部品ストック装置29では、パレットストック部43に上下方向多段状で収容された任意のマガジン41に対し、パレット搬送部45が、X軸に沿う方向で部品収納体69(パレット39)の抜き差しを行う。
【0077】
ここで、それぞれのマガジン41は、シャッタであるロッドシャッタを、抜き差し開口部89に備えている。ロッドシャッタは、それぞれのマガジン41において、独立して作動する。ロッドシャッタは、マガジン41の外部への部品収納体69の移動を規制する規制位置と、抜き差し開口部89からマガジン41の外部への部品収納体69の移動を規制しない非規制位置と、の間で移動が可能となる。
【0078】
部品ストック装置29は、パレットストック部43に、シャッタ駆動手段445を備える。シャッタ駆動手段445は、複数のマガジン41のそれぞれに対し、ロッドシャッタを、規制位置と非規制位置との間で一律に移動させる。一律に移動とは、複数のロッドシャッタを、1つのシャッタ駆動手段445が一括して同時に移動させる意である。
【0079】
つまり、部品ストック装置29では、従来、マガジン41ごとに複数のシャッタ駆動手段445が必要であったのに対し、シャッタ駆動手段445が、1つのみでよくなる。これにより、それぞれのマガジン41は、従来同様に、移送時にパレット39の不必要な飛び出しが規制されるとともに、パレットストック部43に複数が多段状に収容され際には、部品装着装置13への部品33の供給に伴ってそれぞれのロッドシャッタが、1つのシャッタ駆動手段445により一括して同時に非規制位置へと移動される。
【0080】
その結果、パレット39のストック容量を拡大する目的で複数のマガジン41を貯蔵するマガジンストック装置の場合であっても、全てのロッドシャッタの開閉が1つのシャッタ駆動手段445のみを用いて制御できるようになり、設備コストの増大を抑制することができる。
【0081】
また、部品ストック装置29において、シャッタ駆動手段445は、マガジン41の数N(N:2以上の整数)と一致するN個の駆動レバー部材451と、N個の駆動レバー部材451と接続されたリンク機構453と、リンク機構453を移動させるリンク駆動手段455と、を有し、リンク駆動手段455によってリンク機構453が移動するに従ってN個の駆動レバー部材451が同時に動作することで、N個のマガジン41のそれぞれに対してシャッタ427を規制位置あるいは非規制位置に移動させる。
【0082】
この部品ストック装置29では、シャッタ駆動手段445が、駆動レバー部材451と、リンク機構453と、リンク駆動手段455と、を有する。駆動レバー部材451は、マガジン41の数に応じて設けられる。リンク機構453は、それぞれの駆動レバー部材451を従動節として同時に作動可能とする。なお、駆動レバー部材451は、リンク機構453の構成要素に含まれてもよい。リンク駆動手段455は、リンク機構453を介してそれぞれの駆動レバー部材451を同時に作動させる。
【0083】
このシャッタ駆動手段445では、リンク機構453を用いて駆動源である1つのリンク駆動手段455による動きをそれぞれの駆動レバー部材451に伝達する。これにより、単純な形状の機素を用いた機構により、全ての駆動レバー部材451を所定の動作で同時に作動させることができる。
【0084】
また、部品ストック装置29において、駆動レバー部材451は、リンク駆動手段455によってリンク機構453を駆動させる際にリンク機構453と接続された第1箇所459と異なる第2箇所461を中心に回動可能であり、駆動レバー部材451の回動に応じて、シャッタ427に設けられた受け部(被押圧部443)を押圧することでシャッタ427を非規制位置に移動させる。
【0085】
この部品ストック装置29では、駆動レバー部材451が、第2箇所461を中心に正逆回転(回動)可能に支持されている。駆動レバー部材451は、この回動中心と異なる位置の第1箇所459が、リンク機構453と接続される。リンク駆動手段455によりリンク機構453が作動すると、駆動レバー部材451が第2箇所461を中心回転する。これにより、駆動レバー部材451は、回転運動によりシャッタ427に設けられた被押圧部443を押圧し、シャッタ427を非規制位置に移動させることが可能となる。
【0086】
また、部品ストック装置29において、駆動レバー部材451は、第2箇所461を挟んで第1箇所459と反対側となる第3箇所463に、シャッタ427の受け部(被押圧部443)と対向するプッシャ447を有する。
【0087】
この部品ストック装置29では、駆動レバー部材451が、第2箇所461を挟んで第1箇所459と反対側となる第3箇所463に、プッシャ447を有する。実施の形態1において、駆動レバー部材451は、XZ平面に平行な板状で形成される。駆動レバー部材451は、第2箇所461が、Y軸に沿う方向の回転中心軸で回転する。プッシャ447は、Y軸に沿う方向が回転中心軸となる押圧ローラである。なお、リンク板465に設けられるカムフォロア469も中心軸がY軸に沿う方向となる。
【0088】
このように、シャッタ駆動手段445は、XZ平面に平行な板状の駆動レバー部材451に、いずれも回転中心軸がY軸に沿う方向となる第1箇所459(カムフォロア469)、第2箇所461(回転支点)、第3箇所463(プッシャ447)を配置する。これにより、シャッタ駆動手段445は、省スペースかつ簡素な構造で、リンク駆動手段455の直線運動が、被押圧部443を作動させるためのプッシャ447の回転運動に変換される。
【0089】
また、部品ストック装置29において、シャッタ駆動手段445は、マガジン41から部品33が満載された部品収納体69を引き抜く際、あるいは、部品33が空の部品収納体69をマガジン41に挿入する際に、シャッタ427を、規制位置から非規制位置に切替移動させる。
【0090】
この部品ストック装置29では、マガジン41から部品33が満載された部品収納体69を引き抜く際、あるいは、部品33が空の部品収納体69をマガジン41に挿入する際に、シャッタ駆動手段445が、シャッタ427を、規制位置から非規制位置に切替移動させる。シャッタ駆動手段445は、リンク機構453を駆動するリンク駆動手段455を有する。
【0091】
リンク駆動手段455により駆動されるリンク機構453は、駆動レバー部材451を介してシャッタ427を規制位置から非規制位置に切替移動させる。リンク機構453を駆動するリンク駆動手段455は、部品ストック装置制御部119に設けられたパレット搬送制御部153から駆動制御信号が送られることにより駆動が制御される。
【0092】
パレット搬送制御部153は、部品装着装置13から例えば部品33の要求指示を受け取ると、記憶部165に保存される部品ストック情報を参照し、その部品33を保持したトレイ31のパレット39をパレットストック部43から引き出すための指示をパレット搬送部45に送る。
【0093】
この際、部品ストック装置制御部119は、シャッタ427を非規制位置に移動する駆動制御信号(シャッタ開指示)をリンク駆動手段455に送る。シャッタ開指示が送られたリンク駆動手段455は、リンク機構453を作動させる。これにより、それぞれのマガジン41のシャッタ427は、それぞれの駆動レバー部材451を介して規制位置から一括して同時に非規制位置に切替移動される。
【0094】
また、部品ストック装置29において、リンク機構453は、上下方向に長いリンク板465を有し、リンク板465がリンク駆動手段455によって上下方向に移動され、複数の駆動レバー部材451が、リンク板465の長手方向に沿って配置される。
【0095】
この部品ストック装置29では、リンク機構453は、上下方向(Z軸に沿う方向)に長いリンク板465を有する。リンク板465は、リンク機構453の駆動力伝達手段である。リンク板465は、リンク駆動手段455によって上下方向に移動される。複数の駆動レバー部材451は、リンク板465の長手方向に沿って配置されている。
【0096】
より具体的には、駆動レバー部材451は、上下方向に長い駆動レバー支持ブラケット467に、Y軸に沿う方向の回転中心軸で回動可能に支持される。駆動レバー部材451を回動可能に支持する上下方向に長い駆動レバー支持ブラケット467は、同じ上下方向に長いリンク板465に添わされて配置される。駆動レバー支持ブラケット467は、シャッタ駆動ユニット設置用支柱に固定されている。
【0097】
この駆動レバー支持ブラケット467の上端には、リンク駆動手段455である例えばエアシリンダ457が固定されている。エアシリンダ457は、駆動軸が上下方向に進退することにより、リンク板465を、駆動レバー支持ブラケット467に沿って上下方向に直線移動させる。
【0098】
それぞれのマガジン41に対して設けられた駆動レバー部材451は、第2箇所461が駆動レバー支持ブラケット467にY軸に沿う方向の回転中心軸で回動自在に支持される。駆動レバー部材451は、第1箇所459に、長穴(カム溝471)が形成される。このカム溝471には、リンク板465に支持されたY軸に沿う方向の回転中心軸で回転するローラ(カムフォロア469)が挿入される。
【0099】
リンク板465は、リンク駆動手段455により長手方向に直線運動される。カムフォロア469は、リンク板465の長手方向に所定の間隔で複数個が支持されている。リンク板465に設けられたそれぞれのカムフォロア469は、第2箇所461で回動自在に支持されている複数の駆動レバー部材451のそれぞれのカム溝471に挿入されている。
【0100】
これにより、1つのエアシリンダ457が駆動されることにより、リンク板465が上下に移動され、リンク板465の長手方向に所定の間隔で取り付けられたカムフォロア469が係合するカム溝471を介して、それぞれの駆動レバー部材451を揺動する。その結果、それぞれの駆動レバー部材451により、それぞれのマガジン41に設けられた被押圧部443が操作され、それぞれのマガジン41のシャッタ427が一括して同時に開閉が可能となる。
【0101】
また、部品ストック装置29において、部品ストック装置内にマガジン41が挿入された直後の状態では、シャッタ427は、規制位置に位置するようそれぞれのマガジン41に設けられた付勢部材441により付勢されている。
【0102】
この部品ストック装置29では、それぞれのマガジン41が、付勢部材441を備える。付勢部材441は、マガジン41に設けられているシャッタレバー435を一方の回転方向に付勢することにより、シャッタ427を規制位置に配置する。シャッタ427は、このシャッタレバー435が、付勢部材441の付勢力に抗して回転されると、シャッタ427を非規制位置へと移動(開放)する。シャッタレバー435は、駆動レバー部材451に設けられたプッシャ447が、シャッタレバー435の被押圧部443を押圧することにより、付勢部材441の付勢力に抗して回転される。
【0103】
つまり、マガジン41は、シャッタ駆動手段445を備えた部品ストック装置29に収容された直後の状態(シャッタ駆動手段445が作動前の状態)では、付勢部材441による付勢力により、シャッタ427を規制位置に保持している。このように、マガジン41は、単体ごとに、付勢部材441によりシャッタレバー435が付勢されていることで、通常状態でシャッタ427を規制位置に保持できる。これにより、マガジン41は、移送するときなどに、振動や衝撃によってパレット39が不必要に飛び出すことが防止される。
【0104】
また、実施の形態1に係る部品装着システム11は、部品33を格納する部品収納体69を抜き差し可能に構成された複数のマガジン41を収容可能な内部空間を有する部品ストック装置29と、複数のマガジン41のうちいずれかから部品収納体69から部品33をピックアップして基板17に装着する装着ヘッド35を有する部品装着装置13と、を備え、部品ストック装置29は、マガジン41から部品収納体69を抜き差し可能に構成された開口部から部品収納体69を引き出して部品収納体69を構成するパレット39を、装着ヘッド35による部品吸着位置に移動するパレット引出部(パレットハンドラ133)と、開口部からマガジン41の外部への部品収納体69の移動を規制する規制位置と、開口部からマガジン41の外部への部品収納体69の移動を規制しない非規制位置と、の間で移動可能なシャッタ427と、複数のマガジン41のそれぞれに対し、シャッタ427を規制位置と非規制位置との間で一律に移動させるシャッタ駆動手段445とを有する。
【0105】
実施の形態1に係る部品装着システム11では、部品ストック装置29と部品装着装置13との間で、パレット搬送部45がパレット39を搬送する。パレット39は、部品ストック装置29、パレット搬送部45、部品装着装置13の順で供給され、部品装着装置13、パレット搬送部45、部品ストック装置29の順で回収される。つまり、部品33を満載したパレット39は、部品ストック装置29からパレット搬送部45を介して部品装着装置13に供給され、部品33が消費されて空となった後、部品装着装置13からパレット搬送部45を介して部品ストック装置29へと回収される。
【0106】
部品ストック装置29のパレットストック部43では、パレット搬送部45によるパレット39の抜き差し動作が開始されると、それに先立ち、1つのリンク駆動手段455が駆動される。部品ストック装置29では、1つのリンク駆動手段455が駆動されると、全てのマガジン41の開口部(抜き差し開口部89)に設けられているそれぞれのシャッタ427が、リンク機構453、駆動レバー部材451、シャッタレバー435を介して非規制位置とされる。
【0107】
これにより、部品装着システム11は、それぞれのマガジン41に駆動手段を設けずに、複数のマガジン41のシャッタ427を1つの駆動手段で同時に一括して開閉可能とすることにより、設備を安価に構成することが可能となる。
【0108】
従って、実施の形態1に係る部品ストック装置29および部品装着システム11によれば、それぞれのマガジン41に駆動手段を設けずに、複数のマガジン41のシャッタ427を1つの駆動手段で同時に一括して開閉可能とすることにより、設備を安価に構成できる。
【0109】
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことはいうまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例、修正例、置換例、付加例、削除例、均等例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、前述した実施の形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本開示は、それぞれのマガジンに駆動手段を設けずに、複数のマガジンのシャッタを1つの駆動手段で同時に一括して開閉可能とすることにより、設備を安価に構成できる部品ストック装置および部品装着システムとして有用である。
【符号の説明】
【0111】
11 部品装着システム
13 部品装着装置
17 基板
29 部品ストック装置
33 部品
35 装着ヘッド
39 パレット
41 マガジン
69 部品収納体
89 抜き差し開口部
109 カバー
133 パレットハンドラ
427 シャッタ
441 付勢部材
443 被押圧部
445 シャッタ駆動手段
447 プッシャ
451 駆動レバー部材
453 リンク機構
455 リンク駆動手段
457 エアシリンダ
459 第1箇所
461 第2箇所
463 第3箇所
465 リンク板
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