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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023049727
(43)【公開日】2023-04-10
(54)【発明の名称】プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/60 20180101AFI20230403BHJP
【FI】
G16H20/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021159650
(22)【出願日】2021-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】521426604
【氏名又は名称】株式会社A.M.Y.クリエイティブ
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100178847
【弁理士】
【氏名又は名称】服部 映美
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】山梨 智哉
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA15
(57)【要約】
【課題】利用者が時間の経過とともに変化する抗体価の傾向を把握可能なプログラムを提供する。
【解決手段】コンピュータに、抗体価検査が行われた検査日時と当該抗体価検査によって得られた抗体価の測定値との情報を含む検査結果を外部装置から取り込ませ、前記抗体価検査ごとの前記検査結果を時系列順に表示画面に表示させる、プログラムである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
抗体価検査が行われた検査日時と当該抗体価検査によって得られた抗体価の測定値との情報を含む検査結果を外部装置から取り込ませ、
前記抗体価検査ごとの前記検査結果を時系列順に表示画面に表示させる、
プログラム。
【請求項2】
前記表示画面に対する前記抗体価検査ごとの前記検査結果の表示は、時系列順に並べられた前記検査結果の一覧表示と、前記測定値の時系列変化を表すグラフ表示とによって行われる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記抗体価検査ごとの前記検査結果が表示されている前記表示画面に、前記抗体価の基準値を表示させる、
請求項1又は請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記測定値が前記基準値を下回るか否かを判定させ、
前記測定値が前記基準値を下回ると判定した場合には、前記測定値が前記基準値を下回ったことが視覚的に把握可能な形態で前記表示画面に表示させる、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記測定値が前記基準値を下回ると判定した場合には、ワクチン接種を促す通知を前記表示画面に表示させる、
請求項3又は請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
前記抗体価検査ごとの前記検査結果に基づいて前記抗体価が前記基準値を下回ると予測される時期を推定させ、
推定させた前記時期が到来したか否かを判定させ、
前記時期が到来したと判定された場合には、前記抗体価検査を促す通知又はワクチン接種を促す通知を前記表示画面に表示させる、
請求項3から請求項5のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
前回の前記抗体価検査から、前記抗体価検査が実施されていない期間が所定期間以上経過した場合には、前記抗体価検査を促す通知を前記表示画面に表示させる、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項8】
ワクチン接種に関する情報であるワクチン接種情報又は自然感染に関する情報である自然感染情報を記録するための画面である記録画面を前記表示画面に表示させ、
前記記録画面に入力された前記ワクチン接種情報又は前記自然感染情報を記録させる
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウイルス感染症の発症や重症化を抑制するためには、体内に十分な量の抗体を有していることが重要である。ただし、抗体の量(抗体価)は時間の経過とともに低下する場合がある。そのため、ワクチン接種などを行うことで、体内にある抗体価を一定以上に維持することが必要な場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-200785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ワクチン接種や自然感染で得られる抗体価は、症状や個人差などから減少傾向が異なる場合がある。そのため、自身の体内の抗体価の傾向を把握することは、ワクチン接種を行い、ウイルス感染症の発症や重症化を抑制するという観点から重要である。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、利用者が時間の経過とともに変化する抗体価の傾向を把握可能なプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1)本発明の一態様は、コンピュータに、抗体価検査が行われた検査日時と当該抗体価検査によって得られた抗体価の測定値との情報を含む検査結果を外部装置から取り込ませ、前記抗体価検査ごとの前記検査結果を時系列順に表示画面に表示させる、プログラムである。
【0007】
(2)上記(1)のプログラムであって、前記表示画面に対する前記抗体価検査ごとの前記検査結果の表示は、時系列順に並べられた前記検査結果の一覧表示と、前記測定値の時系列変化を表すグラフ表示とによって行われてもよい。
【0008】
(3)上記(1)又は上記(2)のプログラムであって、前記抗体価検査ごとの前記検査結果が表示されている前記表示画面に、前記抗体価の基準値を表示させてもよい。
【0009】
(4)上記(3)のプログラムであって、前記測定値が前記基準値を下回るか否かを判定させ、前記測定値が前記基準値を下回ると判定した場合には、前記測定値が前記基準値を下回ったことが視覚的に把握可能な形態で前記表示画面に表示させてもよい。
【0010】
(5)上記(3)又は上記(4)のいずれかのプログラムであって、前記測定値が前記基準値を下回ると判定した場合には、ワクチン接種を促す通知を前記表示画面に表示させてもよい。
【0011】
(6)上記(3)から上記(5)のいずれかのプログラムであって、前記抗体価検査ごとの前記検査結果に基づいて前記抗体価が前記基準値を下回ると予測される時期を推定させ、推定させた前記時期が到来したか否かを判定させ、前記時期が到来したと判定された場合には、前記抗体価検査を促す通知又はワクチン接種を促す通知を前記表示画面に表示させてもよい。
【0012】
(7)上記(1)から上記(6)のいずれかのプログラムであって、前回の前記抗体価検査から、前記抗体価検査が実施されていない期間が所定期間以上経過した場合には、前記抗体価検査を促す通知を前記表示画面に表示させてもよい。
【0013】
(8)上記(1)から上記(7)のいずれかのプログラムであって、ワクチン接種に関する情報であるワクチン接種情報を登録するための画面である登録画面を前記表示画面に表示させ、前記登録画面に入力された前記ワクチン接種情報を記録させてもよい。
【発明の効果】
【0014】
以上説明したように、本発明によれば、利用者が時間の経過とともに変化する抗体価の傾向を把握可能なプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本実施形態の情報処理システムの流れを説明する図である。
図2】本実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
図3】本実施形態に係るユーザ端末の構成例を示す図である。
図4】本実施形態に係るプロセッサの機能部を示す図である。
図5】本実施形態に係る抗体価管理画面の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係るユーザ端末の動作のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施形態に係るプログラム、情報処理装置及び情報処理システムを、図面を用いて説明する。
【0017】
まず、本実施形態の情報処理システム1を大まかな流れを、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の情報処理システム1の流れを説明する図である。
【0018】
情報処理システム1の利用者(以下、単に「利用者」という。)は、抗体価の検査(以下、「抗体価検査」という。)を行うための検査キットを購入する(ステップS1)。例えば、利用者は、スマートフォンやタブレット端末などの情報端末からインターネットを利用して検査キットを購入してもよい。利用者は、検査キットを購入するにあたって、利用者の名前及び検査キットの送付先である利用者の住所の情報などのユーザ情報をメーカAが管理する情報管理システム100に登録する。なお、利用者の名前や住所の他に、性別、年齢、生活習慣等の情報もユーザ情報として情報管理システム100に登録してもよい。情報管理システム100に登録されたユーザ情報は、メーカAが管理するサーバ装置10に登録される。
【0019】
例えば、検査キットは、メーカAから利用者宅に配送される(ステップS2)。ただし、これに限定されず、利用者は、メーカAの実店舗に出向いて検査キットを購入してもよい。すなわち、情報処理システム1は、利用者による検査キットの購入方法には、特に限定されず、検査キットの様々な購入形態が採用可能である。
【0020】
例えば、検査キットには、血液を採取する採血デバイスや郵送用の封筒や箱などの発送キットが含まれる。例えば、この採血デバイスは、指先などから微量の血液を採取するデバイスである。一例として、採血デバイスは、指先などをランセットで穿刺して出血した微量血液から、あらかじめ決められた一定量を採血具などで吸引するものである。ただし、これに限定されず、採血デバイスは、微量の血液を採取できればよく、公知の器具を用いることも可能である。なお、採血デバイスには、ユーザを特定するための情報であるユーザ識別情報が表示されている。例えば、ユーザ識別情報が印字されたシールが採血デバイスに添付されている。ユーザ識別情報は、利用者の名前であってもよいし、ユーザIDであってもよい。
【0021】
利用者は、検査キットから採血デバイスを取り出し、取り出した採血デバイスを使用して自らの指先などから微量の血液を採取する(ステップS3)。利用者は、血液を採取した採血デバイスを発送キットに同梱して指定された住所に送付する(ステップS4)。発送キットは、メーカAに送付され、検査システム110にて抗体価検査が実施される。この検査システム110は、メーカAが管理するシステムであってもよいし、メーカAが提携している検査機関のシステムであってもよい。
【0022】
検査システム110では、送付された発送キットを受け取り、採血デバイスで採血された血液から抗体価を測定する抗体価検査を行う。検査システム110で行われた利用者の抗体価検査の検査結果は、サーバ装置10に送られ、サーバ装置10にて利用者ごとに管理される(ステップS5)。このサーバ装置10は、利用者のユーザ端末20に対して、その利用者の検査結果を提供する(ステップS6)。
【0023】
抗体価検査が完了すると、抗体価検査が完了したことを示す情報がユーザ端末20に対して通知される。ここで、ユーザ端末20には、抗体価を管理するアプリケーション(以下、「抗体価管理アプリ」という。)がインストールされている。ここで、抗体価とは、新型コロナウイルス(COVID-19)の抗体価が一例として考えられる。ただし、本実施形態の抗体価管理アプリは、新型コロナウイルスの抗体価に限定されず、インフルエンザウイルスや風しんウイルスなど、新型コロナウイルス以外の様々なウイルスの抗体価を管理する場合に適用可能である。
【0024】
利用者がユーザ端末20において抗体価管理アプリを起動すると、ユーザ端末20は、サーバ装置10から検査結果、すなわち抗体価検査で得られた抗体価を取得し、その抗体価を表示画面に表示する(ステップS7)。また、ユーザ端末20は、この抗体価が基準値Sを満たしているか否かを判定し、判定結果を表示画面に表示する。この基準値Sは、例えば、体内に十分な量の抗体があるか否かを判定するための値であって、予め設定されている。
【0025】
利用者は、表示画面を確認して抗体価が基準値Sを満たしていることを確認した場合には、体内に十分な量の抗体があると判断してもよい(ステップS8)。この場合には、ワクチン接種は不要である。利用者は、表示画面を確認して抗体価が基準値Sを満たないことを確認した場合には、体内に十分な量の抗体がなく、ワクチン接種によって抗体を獲得する必要があると判断してもよい(ステップS9)。この場合には、利用者は、ワクチン接種を行い(ステップS10)、抗体価管理アプリが起動しているユーザ端末20を操作してワクチン接種を行った日時、ワクチンの種類、接種会場などのワクチン接種に関する情報(以下、「ワクチン接種情報」という。)をユーザ端末20に入力することで、ユーザ端末20やサーバ装置10に対してワクチン接種情報を登録する(ステップS11)。なお、利用者は、かかりつけ医に対して抗体価検査の検査結果を送信し(ステップS12)、かかりつけ医から、ワクチン接種が必要であるか否かの情報を取得してもよい。
【0026】
次に、本実施形態に係る情報処理システム1の構成について、具体的に説明する。図2は、本実施形態に係る情報処理システム1の構成例を示す図である。図2に示すように、情報処理システム1は、サーバ装置10及びユーザ端末20を備える。
【0027】
サーバ装置10には、利用者が行った抗体価検査の検査日時及び当該抗体価検査によって得られた抗体価の測定値との情報を含む検査結果と、利用者のユーザ識別情報とを対応付けた複数の検査情報12が利用者ごとに格納されている。例えば、1人の利用者が複数回において抗体価検査を行った場合には、その利用者のユーザ識別情報と、抗体価検査ごとの検査結果とが対応付けられた検査情報12がサーバ装置10に格納されている。サーバ装置10は、利用者のユーザ端末20と通信ネットワークNWを介して通信を行い、そのユーザ端末20に対して、利用者のユーザ識別情報に対応付けられた複数の検査結果を提供する。
【0028】
通信ネットワークNWは、有線通信の伝送路であってよいし、無線通信の伝送路(例えば、無線LAN)であってもよいし、有線通信の伝送路及び無線通信の伝送路の組み合わせであってもよい。通信ネットワークNWは、携帯電話回線網などの移動体通信網、無線パケット通信網、インターネット及び専用回線の何れかであってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。例えば、通信ネットワークNWは、省電力広域ネットワーク(LPWAN:Low-power Wide-area Network)を用いてもよいし、短距離無線通信規格であるZigBee(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等を用いてもよい。
【0029】
図3は、本実施形態に係るユーザ端末20の構成例を示す図である。図3に示すように、ユーザ端末20は、例えば、スマートフォン、タブレット型端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップPC、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)、ウェアラブル端末等である。ユーザ端末20は、コンピュータなどの情報処理装置の一例である。
【0030】
ユーザ端末20は、表示装置30、メモリ31、プロセッサ32、記憶装置33、入力装置34、及び通信IF(Interface)35を備える。
【0031】
表示装置30は、検査結果などの情報を表示する。例えば、表示装置30は、液晶ディスプレイ、又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイである。例えば、表示装置30は、タッチパネル式の表示画面を備えてもよい。
【0032】
メモリ31は、抗体価管理アプリのプログラム(ソフトウェア)及び当該プログラム等で処理されるデータ等を記憶する。メモリ31は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0033】
プロセッサ32は、メモリ31内に格納された上記プログラムを実行し、プログラムによって記述された動作を実行するように動作可能である。一例として、プロセッサ32は、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)などである。
【0034】
記憶装置33は、データを保存する装置であって、例えば、ハードドライブやソリッドステートドライブなどである。
【0035】
入力装置34は、利用者からの入力操作を受け付ける。入力装置34は、利用者からの入力操作を受け付けると、その受け付けた入力操作に応じた操作信号をプロセッサ32に出力する。入力装置34は、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、ボタン、スイッチ、モーションセンシティブコントローラ、キーボード、マウス、ジェスチャー入力デバイス、または音声入力デバイス(例えば、マイクロフォン)などである。
【0036】
通信IF35は、ユーザ端末20が外部の装置と通信するためのインタフェースである。外部の装置とは、サーバ装置10などである。通信IF35は、通信ネットワークNWを介してサーバ装置10と情報を送受する。
【0037】
上記プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体によって提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもあるメモリ31にインストールされ、プロセッサ32によって実行される。上記プログラムは、通信ネットワークNWを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【0038】
コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0039】
次に、本実施形態のプロセッサ32の機能部について、図4を用いて説明する。プロセッサ32は、取得部40、判定部41、表示制御部42、及び推定部43を備える。取得部40、判定部41、表示制御部42、及び推定部43は、プロセッサ32がメモリ31内に格納されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現されてもよい。すなわち、取得部40、判定部41、表示制御部42、及び推定部43は、抗体価管理アプリが起動することにより実現される。
【0040】
取得部40は、サーバ装置10と通信IF35を介して通信を行い、抗体価検査が行われた検査日時と当該抗体価検査によって得られた抗体価の測定値との情報を含む検査結果をサーバ装置10から取り込む。例えば、取得部40は、抗体価管理アプリが利用者の入力操作によって起動すると、サーバ装置10から当該利用者のユーザ識別情報に対応付けられた1つ以上の検査結果を取得する。
【0041】
例えば、図2に示す例では、サーバ装置10には、ユーザ識別情報が「001」である利用者のn回分の検査結果11-1~11-nが格納されている。この場合には、サーバ装置10には、n(nは2以上の整数)回分の各検査結果11-1~11-nがユーザ識別情報「001」に対応付けられて格納されている。取得部40は、サーバ装置10からユーザ識別情報「001」に対応付けられた複数の検査結果11を取得する場合には、ユーザ識別情報「001」に対応付けられたすべての検査結果11-1~11-nを取得してもよいし、ユーザ識別情報「001」に対応付けられたn回分の検査結果11-1~11-nのうち、m(1≦m<n)回分の検査結果を取得してもよい。例えば、取得部40は、サーバ装置10からユーザ識別情報「001」に対応付けられた複数の検査結果11を取得する場合には、ユーザ識別情報「001」に対応付けられたn回分の検査結果11-1~11-nのうち、現在から所定期間だけ前までの期間内の検査結果11だけを取得してもよい。ただし、ユーザ識別情報「001」に対応付けられた検査結果が1つしかない場合には、取得部40は、サーバ装置10からユーザ識別情報「001」に対応付けられた1つの検査結果11を取得する。
【0042】
判定部41は、取得部40で取り込んだ抗体価の測定値が、予め設定された基準値Sを下回るか否かを判定する。例えば、判定部41は、取得部40で取り込んだ抗体価の複数の測定値のうち、最新の測定値が、予め設定された基準値Sを下回るか否かを判定する。判定部41による判定結果は、表示装置30に表示される。
【0043】
表示制御部42は、取得部40で取り込んだ抗体価検査ごとの検査結果を、時系列順に表示装置30に表示させる。また、表示制御部42は、判定部41の判定結果を表示装置30に表示させる。例えば、表示制御部42は、抗体価の測定値が基準値Sを下回ると判定された場合には、その測定値が基準値Sを下回ったことが視覚的に把握可能な形態で表示装置30に表示させる。
【0044】
図5は、本実施形態に係る表示制御部42が表示装置30に表示する抗体価管理画面200の一例である。抗体価管理画面200は、取得部40で取り込んだ抗体価検査ごとの検査結果などが表示される画面である。
【0045】
図5に示すように、抗体価管理画面200は、第1の表示領域60、第2の表示領域70、第3の表示領域80、第4の表示領域90を備える。
【0046】
第1の表示領域60には、取得部40で取り込んだ抗体価検査ごとの検査結果のうち、最新の検査結果が表示される。例えば、第1の表示領域には、利用者が行った最新の抗体価検査の日時と、最新の抗体価検査で測定された抗体価の値(測定値)と、基準値Sと、最新の抗体価検査が現在から何日前に実施されたかの情報とが表示される。第1の表示領域に表示される情報は、数値であってもよいし、グラフ表示であってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
【0047】
第1の表示領域60には、判定部41の判定結果を示す情報(以下、「判定情報」という。)が表示されている。例えば、第1の表示領域60には、判定情報として、最新の抗体価の測定値が基準値Sを下回るか否かを示す情報が表示されている。図5に示す例では、表示制御部42は、判定情報の一例として、左端が抗体価の第1の値(例えば、0(ゼロ))を示し、右端が第1の値よりも高い値である第2の値を示す横軸611を表示し、その横軸611上に基準値Sの位置と、最新の抗体価の測定値の位置を示すオブジェクト612を表示する。オブジェクト612が基準値Sよりも右側に配置されていれば、最新の抗体価の測定値が基準値Sを上回っている、すなわち基準値を満たしていることを示す。一方、オブジェクト612が基準値Sよりも左側に配置されている場合には、最新の抗体価の測定値が基準値Sを下回っている、すなわち基準値Sを満たしていないことを示す。このように、図4に例示する抗体価管理画面200の第1の表示領域60には、利用者が行った抗体価検査のうち、最新の抗体価検査の検査結果が表示され、その検査結果が基準値Sを満たしているか否かを示す情報が表示される。
【0048】
第2の表示領域70には、取得部40で取り込んだ抗体価検査ごとの検査結果が時系列順に表示される。図5に示す例では、表示制御部42は、第2の表示領域70に対して、抗体価検査ごとの検査結果を時系列順にグラフ表示する。換言すれば、表示制御部42は、第2の表示領域70に対して、抗体価の測定値の時系列変化を示すグラフ(以下、「トレンドグラフ」という。)を表示する。このトレンドグラフは、一例として、縦軸が抗体価、横軸が日付である。表示制御部42は、利用者が行った抗体価検査の検査日時及び当該抗体価検査によって得られた抗体価の測定値との情報を含む検査結果を、縦軸が抗体価であり横軸が日付であるグラフに対して抗体価検査ごとにプロットすることで、トレンドグラフを第2の表示領域70に表示する。
【0049】
また、トレンドグラフには、基準値Sが表示されており、抗体価の測定値が基準値Sを満たすか否かが表示されている。すなわち、第2の表示領域70に対しても、判定部41の判定結果を示す判定情報が表示されている。図5に示す例では、トレンドグラフにおいて、基準値Sに満たないエリアは、他のエリアとは区別可能な態様で表示される。例えば、表示制御部42は、基準値Sに満たないエリアを他のエリアとは異なる色で表示される。一例として、表示制御部42は、基準値Sに満たないエリアを第1の色で表示し、基準値Sを満たすエリアを第1の色とは異なる第2の色で表示する。これにより、利用者は、赤色で表示されているエリアに抗体価の測定値が存在する場合には、その測定値が基準値Sに満たないと容易に判断することができる。また、基準値Sに満たないエリアが他の江エリアと比較して強調して表示されているため、利用者は、抗体価の測定値が基準値Sと比較してどの程度のレベルにあるのかを容易に判断することができる。
【0050】
第3の表示領域80には、時系列順に並べられた検査結果が一覧表示される。すなわち、表示制御部42は、第3の表示領域80に対して、取得部40で取り込んだ抗体価検査ごとの検査結果を時系列順に一覧表示する。換言すれば、表示制御部42は、第3の表示領域80に対して、利用者の抗体価結果の検査結果の履歴を時系列順に表示する。図5に示す例では、複数の検査結果が検査日時の降順で表示される。なお、取得部40で取り込んだ全ての抗体価検査の検査結果を第3の表示領域80に一覧表示する必要はなく、取得部40で取り込んだ全ての抗体価検査の検査結果の中から、2つ以上の検査結果を検査日時が近い順に抽出して、第3の表示領域80に表示してもよい。
【0051】
このように、表示制御部42は、抗体価の測定値が基準値Sを下回ると判定された場合には、抗体価の測定値が基準値Sを下回ったことが視覚的に把握可能な形態で表示装置30の表示画面に表示する。図5に示す例では、表示制御部42は、抗体価の測定値が基準値Sを下回ると判定された場合には、第1の表示領域60及び第2の表示領域70に対して、抗体価の測定値が基準値Sを下回ったことが視覚的に把握可能な形態で表示装置30の表示画面に表示する。
【0052】
また、表示制御部42は、表示装置30の表示画面に対する抗体価検査ごとの検査結果を表示する場合には、第2の表示領域70に表示される測定値の時系列変化を表すグラフ表示と、第3の表示領域80に表示される時系列順に並べられた検査結果の一覧表示と、の両方又はいずれかを行う。これにより、利用者は、時間とともに低下する抗体価の傾向を把握することができる。
【0053】
第4の表示領域90は、抗体価管理画面200の下端部の領域に配置される。第4の表示領域90には、例えば帯状のメニューバーが配置されている。このメニューバーには、選択可能なメニューに対応するアイコンが配置されている。例えば、第4の表示領域90に表示されるメニューバーには、ホームアイコン91、記録アイコン92、検査依頼アイコン93、検査所アイコン94、及びアカウントアイコン95が表示されている。
【0054】
ホームアイコン91は、表示装置30の表示画面にホーム画面を表示させるためのアイコンである。例えば、ホーム画面は、抗体価管理画面200である。表示制御部42は、利用者によりホームアイコン91が選択されると、表示装置30の表示画面にホーム画面を表示する。なお、アイコンを選択するとは、そのアイコンをタップする操作を含む。
【0055】
記録アイコン92は、ワクチン接種情報や自然感染に関する情報(以下、「自然感染情報」という。)を記録するためのアイコンである。利用者により記録アイコン92が選択されると、表示制御部42は、表示装置30の表示画面に、ワクチン接種情報を記録するのか、自然感染情報を記録するのかを選択させる選択画面を表示画面の全体又は一部に表示する。
【0056】
利用者が選択画面にてワクチン接種情報を記録することを選択した場合には、表示制御部42は、ワクチン接種情報を記録するための画面(以下、「ワクチン接種記録画面」という。)を表示する。例えば、ワクチン接種記録画面は、ワクチン接種情報として、ワクチン接種を行った日(以下、「ワクチン接種日」という。)、ワクチンの種類、ワクチンの接種券番号、接種会場、ワクチン接種後の副反応の有無、及び副反応の内容の全て又は1つ以上の情報を入力したり選択したりすることが可能な画面である。利用者は、ワクチン接種を行った場合には、記録アイコン92を選択して、ワクチン接種記録画面からワクチン接種情報を入力することができる。例えば、ワクチン接種記録画面によるワクチン接種情報の入力は、上述したステップS11で説明した内容に相当する。
【0057】
プロセッサ32は、ワクチン接種記録画面に入力されたワクチン接種情報を記憶装置33に記録してもよいし、そのワクチン接種情報を通信ネットワークNW経由でサーバ装置10に送信してもよい。プロセッサ32は、ワクチン接種情報を、通信ネットワークNW経由でサーバ装置10に送信する場合には、ワクチン接種情報にユーザ識別情報を付してサーバ装置10に送信してもよい。サーバ装置10は、ユーザ識別情報が付されたワクチン接種情報を受信すると、そのユーザ識別情報が付されたワクチン接種情報を格納する。これにより、サーバ装置10には、検査結果の他に、ワクチン接種情報がユーザ識別情報に対応付けられて格納される。表示制御部42は、図5に例示する抗体価管理画面200に対して、ワクチン接種情報を表示させてもよい。例えば、表示制御部42は、第2の表示領域70に表示されているトレンドグラフにおいて、ワクチン接種を実施した日付を表示してもよい。
【0058】
利用者が選択画面にて自然感染情報を記録することを選択した場合には、表示制御部42は、自然感染情報を記録するための画面(以下、「自然感染記録画面」という。)を表示する。例えば、自然感染記録画面は、自然感染情報として、症状が現れた日時(発症日など)、完治した日、治療のために用いた薬、症状タイプ(例えば、中等症などの重症度分類)、PCR検査で陽性と判定された日付、療養先、治療先、かかりつけ医、後遺症の有無、後遺症の内容の全て又は1つ以上の情報を入力したり選択したりすることが可能な画面である。ユーザ端末20は、自然感染情報登録画面を表示させ、自然感染情報登録画面に入力された自然感染情報を記憶装置33やサーバ装置10に登録してもよい。サーバ装置10に登録される場合には、ユーザ端末20は、自然感染情報登録画面に入力された自然感染情報に、ユーザ識別情報を付与して、サーバ装置10に送信してもよい。また、ユーザ端末20は、記憶装置33又はサーバ装置10に登録されている自然感染情報を、抗体価検査ごとの検査結果が表示されている表示画面(例えば、抗体価管理画面200)に表示してもよい。例えば、表示制御部42は、第2の表示領域70に表示されているトレンドグラフにおいて、自然感染していた期間を表示してもよい。
【0059】
検査依頼アイコン93は、抗体価検査を依頼するためのアイコンである。利用者が検査依頼アイコン93を選択すると、表示制御部42は、抗体価検査をメーカAに依頼するための依頼画面を表示装置30の表示画面に表示する。この依頼画面は、抗体価検査の検査キットを購入するための必要な情報(例えば、ユーザ情報や検査キットを購入するための支払い方法など)を入力するための画面を含む。利用者は、抗体価検査の実施する場合には、依頼画面において、検査キットを購入するための必要な情報を入力して抗体価検査の依頼するアイコンボタンである依頼ボタンをタップなどの操作を行う。プロセッサ32は、依頼ボタンが操作されると、メーカAの情報管理システム100に対して、依頼画面に入力された情報を含めた依頼情報を送信する。情報管理システム100が依頼情報を受け取り、検査キットの支払いが完了すると、検査キットが利用者宅に配送される。これにより、利用者は、抗体価検査を実施することができる。なお、例えば、依頼画面による抗体価検査の依頼方法は、上述したステップS1で説明した内容に相当する。
【0060】
検査所アイコン94は、抗体価検査の検査会場を表示装置30に表示させるためのアイコンである。本実施形態では、抗体価検査が検査キットによって実施される場合を一例として説明した。ただし、抗体価検査による微量採血は、自宅などで検査キットを用いて行うことに限定されず、検査所にて実施されてもよい。例えば、各地に検査所を設け、利用者が検査所に出向いて、検査所にて抗体価検査のための微量採血が行われてもよい。利用者により検査所アイコン94が選択されると、プロセッサ32は、ユーザ端末20に設けられたGPS機能により、ユーザ端末20の位置情報を取得し、その取得した位置情報に近い1つ以上の検査所を表示装置30の表示画面に表示する。プロセッサ32は、検査所の位置情報をサーバ装置10から取得してもよいし、インターネットなどの通信ネットワークNWを介してサーバ装置10以外の装置から取得してもよい。
【0061】
なお、検査依頼アイコン93を選択して、抗体価管理アプリから検査所での抗体価検査を予約してもよい。
【0062】
アカウントアイコン95は、現在、抗体価管理アプリに登録している利用者のアカウントを表示するためのアイコンである。利用者のアカウントとは、例えば、サーバ装置10にログインするための情報であって、ユーザ識別情報及びパスワードを含む。アカウントアイコン95が選択されると、表示制御部42は、抗体価管理アプリに登録しているアカウントの情報が表示されたアカウント画面を表示装置30の表示画面に表示する。また、アカウント画面では、抗体価管理アプリに登録しているアカウントの情報を編集可能である。
【0063】
推定部43は、抗体価検査ごとの検査結果に基づいて抗体価が基準値Sを下回ると予測される時期(以下、「予測時期」という。)を推定してもよい。予測時期は、数週間の幅を持った期間であってもよいし、数か月の幅を持った期間であってもよい。例えば、推定部43は、抗体価検査ごとの検査結果から利用者の抗体価の減少傾向を求め、この減少傾向から予測時期を推定してもよい。この予測時期は、表示装置30の表示画面に表示されてもよい。例えば、予測時期は、第1の表示領域60及び第2の表示領域70のうち、少なくともいずれかの領域に表示されてもよい。
【0064】
表示制御部42は、予測時期が到来したか否かを判定し、予測時期が到来したと判定した場合には、ワクチン接種を促す通知を表示装置30の表示画面に通知してもよい。表示制御部42は、予測時期が到来したか否かを判定し、予測時期が到来したと判定した場合には、抗体価検査を促す通知を表示装置30の表示画面に通知してもよい。表示制御部42は、予測時期に関わらず、前回の抗体価検査から、抗体価検査が実施されていない期間が所定期間以上経過した場合には、抗体価検査を促す通知を表示装置30の表示画面に通知してもよい。
【0065】
次に、本実施形態に係る抗体価管理アプリがダウンロードされたユーザ端末20の動作の流れを、図6を用いて説明する。図6は、本実施形態に係るユーザ端末20の動作の流れを示す図である。
【0066】
ユーザ端末20に対して、抗体価検査の完了したことを示す情報が通知されると、利用者は、抗体価管理アプリを起動する。抗体価管理アプリが起動すると、ユーザ端末20は、今回の抗体価検査を含む複数の抗体価検査の検査結果を、サーバ装置10から取得する(ステップS201)。そして、ユーザ端末20は、サーバ装置10から取得した複数の抗体価検査の検査結果を表示装置30の表示画面に時系列順に表示する(ステップS202)。これにより、利用者は、前回までに行った抗体価検査の検査結果と、今回行った抗体価検査の検査結果とをユーザ端末20で確認することができ、抗体価の測定値の時間変化を把握することができる。すなわち、利用者は、時間の経過とともに変化する抗体価の傾向を把握することができる。また、ユーザ端末20は、ステップS202において、抗体価検査の基準値Sも同時に表示する。すなわち、ユーザ端末20、抗体価検査ごとの検査結果が表示されている表示画面に、基準値Sを表示させる。これにより、利用者は、表示画面を確認するだけで、抗体価の測定値が基準値Sを下回っているか否かを判断することができる。
【0067】
ユーザ端末20は、最新の抗体価の測定値が基準値Sを下回るか否かを判定する(ステップS203)。ユーザ端末20は、その判定結果を表示画面に表示する。例えば、ユーザ端末20は、最新の抗体価の測定値が基準値Sを下回る場合には、表示装置30の表示画面に対して、ワクチン接種を促す通知や、かかりつけ医などにワクチン接種を実施した方がよいか等の相談を行うことを促す通知などを行う(ステップS204)。一方、ユーザ端末20は、最新の抗体価の測定値が基準値Sを下回らない場合には、表示装置30の表示画面に対して、ステップS204に説明した通知を行わない。
【0068】
以上、上述したように、本実施形態に係るプログラムは、ユーザ端末20などのコンピュータにインストールされる抗体価管理アプリのプログラムであって、コンピュータに、抗体価検査が行われた検査日時と当該抗体価検査によって得られた抗体価の測定値との情報を含む検査結果を外部装置(例えば、サーバ装置10)から取り込ませ、抗体価検査ごとの検査結果を時系列順に表示画面に表示させる。
【0069】
このような構成により、利用者は、抗体価を定量的に確認することができ、時間の経過とともに変化する抗体価の傾向を把握することが可能となる。
【0070】
また、本実施形態に係るプログラムは、抗体価検査ごとの検査結果が表示されている表示画面に、抗体価の基準値Sを表示させてもよい。
【0071】
このような構成により、利用者は、時間の経過とともに変化する抗体価の傾向を把握するとともに、抗体価の測定値が基準値Sを満たしているか否かを把握することができる。これにより、抗体価の測定値が基準値Sを満たしていない場合には、ワクチン接種を行うなど、ワクチン接種のタイミグをより正確に把握することができる。
【0072】
例えば、利用者は、抗体価の測定値が基準値Sを下回る場合には、医者と相談した上でワクチン接種を行うことで、ワクチンの計画的な接種が可能となり、無駄なコストを削減することができる。また、利用者は、抗体価の測定値が基準値Sを上回る場合には、ワクチン接種を実施しないことで、余計なワクチン接種の実施を抑制し、身体の負担を軽減することができる。
【0073】
また、本実施形態に係るプログラムは、抗体価の測定値が基準値Sを下回るか否かを判定させ、測定値が前記基準値を下回ると判定した場合には、測定値が基準値Sを下回ったことが視覚的に把握可能な形態で表示画面に表示させてもよい。
【0074】
また、本実施形態に係る表示装置30の表示画面に対する抗体価検査ごとの検査結果の表示は、時系列順に並べられた検査結果の一覧表示と、抗体価の測定値の時系列変化を表すグラフ表示とによって行われてもよい。
【0075】
このような構成により、抗体価の測定値の時系列変化をグラフにより視認できるとともに、測定値の具体的な値を確認することができる。
【0076】
また、本実施形態に係るプログラムは、抗体価検査ごとの検査結果に基づいて抗体価が基準値Sを下回ると予測される時期(予測時期)を推定させ、推定させた予測時期が到来したか否かを判定させ、予測時期が到来したと判定された場合には、抗体価検査を促す通知又はワクチン接種を促す通知を表示画面に表示させてもよい。
【0077】
また、本実施形態に係るプログラムは、前回の抗体価検査から、抗体価検査が実施されていない期間が所定期間以上経過した場合には、抗体価検査を促す通知を表示画面に表示させてもよい。
【0078】
このような構成により、利用者に対して抗体価検査を定期的に実施させることを促すことで、利用者に対して抗体価検査を実施させることが可能となる。
【0079】
また、本実施形態に係るプログラムは、ワクチン接種に関する情報であるワクチン接種情報を登録するためのワクチン接種記録画面を表示画面に表示させ、ワクチン接種記録画面に入力されたワクチン接種情報を記録させ、抗体価検査ごとの検査結果が表示されている表示画面に対して、ユーザ端末20又はサーバ装置10に記録されているワクチン接種情報を表示させてもよい。
【0080】
このような構成により、抗体価の測定値とワクチン接種情報とを紐づけて可視化することができる。
【0081】
本実施形態に係る抗体価アプリのプログラムは、抗体価検査から得らえる抗体価の検査結果から、ワクチン接種における効果、ワクチン接種や自然感染による獲得抗体がどの程度のレベルであるかを定量的に管理し、その結果を以て、自身における感染リスクの状態やワチン接種の必要性を促すことができる。
【0082】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0083】
ユーザ端末20は、記録したワクチン接種情報や自然感染情報を抗体価管理画面200とは別の画面にて表示してもよい。例えば、利用者がワクチン接種情報を表示させることを選択した場合には、表示制御部42は、ユーザ端末20又はサーバ装置10に格納されているワクチン接種情報が表示された画面(以下、「ワクチン接種画面」という。)を表示装置30に表示する。例えば、ワクチン接種画面には、利用者が行ったワクチン接種ごとにワクチン接種情報を時系列順に表示してもよい。表示制御部42は、ワクチン接種画面において、ワクチン接種日だけを一覧表示してもよい。この一覧表示された複数のワクチン接種日は、利用者により選択可能であってもよい。表示制御部42は、あるワクチン接種日が利用者により選択された場合には、その選択されたワクチン接種日に行ったワクチン接種の種類、接種会場、ワクチン接種後の副反応の有無、及び副反応の内容などの詳細な情報を表示装置30の表示画面に表示してもよい。
【0084】
例えば、利用者が自然感染情報を表示させることを選択した場合には、表示制御部42は、ユーザ端末20又はサーバ装置10に格納されている自然感染情報が表示された画面(以下、「自然感染情報画面」という。)を表示装置30に表示する。例えば、自然感染情報画面には、利用者の自然感染の履歴情報を時系列順に表示してもよい。表示制御部42は、自然感染情報画面において、履歴情報として発症した日付だけを一覧表示してもよい。この一覧表示された複数の日付は、利用者により選択可能であってもよい。表示制御部42は、ある日付が利用者により選択された場合には、その選択された日付において発症した自然感染に関する詳細な情報(完治した日、治療のために用いた薬、症状タイプ(例えば、中等症などの重症度分類)、PCR検査で陽性と判定された日付、療養先、治療先、かかりつけ医、後遺症の有無、後遺症の内容など)を表示装置30の表示画面に表示してもよい。
【0085】
例えば、利用者が図5に示すトレンドグラフ内の画面に対してフリック操作(例えば、左右に動かす操作)やスワイプ操作を行った場合には、表示制御部42は、現在表示されている検査結果以外の過去の検査結果を表示してもよい。例えば、利用者が画面に触れた指を左から右へ動かす操作を行った場合には、表示制御部42は、その操作に応じて、トレンドグラフに表示されている検査結果よりも過去の検査結果をトレンドグラフに表示してもよい。
【0086】
利用者が図5に示すトレンドグラフ内の画面に対して、所定の操作(例えば画面に2本の指を当ててその間隔を広げる操作である「ピンチアウト」、その間隔を狭める操作である「ピンチイン」など)を行った場合には、表示制御部42は、その操作に応じて、現在のトレンドグラフに表示されている検査結果を拡大又は縮小表示してもよい。
【0087】
図5には、第4の表示領域90のメニューバーに表示されるアイコンとして、ホームアイコン91、記録アイコン92、検査依頼アイコン93、検査所アイコン94、及びアカウントアイコン95が表示されているが、これに限定されない。第4の表示領域90のメニューバーには、ホームアイコン91、記録アイコン92、検査依頼アイコン93、検査所アイコン94、及びアカウントアイコン95の全てが表示されている必要がなく、適宜変更されてもよい。例えば、第4の表示領域90のメニューバーには、検査履歴を表示するためのアイコン(以下、「検査履歴アイコン」という。)が表示されてもよい。利用者が検査履歴アイコンを選択すると、表示制御部42は、これまでに利用者が実施した抗体価検査の検査結果を検査履歴として、抗体価管理画面200とは異なる画面で表示装置30に表示してもよい。例えば、これまでに利用者が実施した抗体価検査の検査結果とは、取得部40がサーバ装置10から取り込んだ検査結果のすべて又は全てではなく1つ以上の検査結果である。
【0088】
ユーザ端末10は、利用者の同意があった場合に、抗体価検査の検査結果(例えば、個人情報を除く)を、この検査結果が必要とする機関に対して送信してもよい。例えば、ユーザ端末10のプロセッサ32は、表示装置30の表示画面に、サービス連携に同意されるか否かを選択可能な画面を表示する。利用者が、その画面においてサービス連携に同意されることを選択した場合には、プロセッサ32は、利用者の同意があると判定して、さまざまな機関が提供するサービスに連携して、利用者の検査結果を提供可能としてもよい。
【0089】
プロセッサ32は、表示装置30に表示されている検査結果などの情報をコピーする機能を有してもよい。例えば、表示装置30には、表示画面に表示されている検査結果(例えば、検査履歴)などの情報をコピーするためのアイコン(以下、「コピーアイコン」という。)が表示されてもよい。利用者がコピーアイコンを、タッチ操作を行うなどして選択した場合には、プロセッサ32は、表示装置30の表示画面に表示されている検査結果などの情報をコピーしてもよい。プロセッサ32は、コピーした情報を、メール、チャット、メッセンジャーアプリ等の他のアプリに張り付けて(ペーストして)送信することも可能である。なお、利用者は、表示装置30に表示されている情報のうち、プロセッサ32に対してコピーさせる情報を選択可能であってもよい。例えば、利用者がタッチ操作などでコピーする対象を選択した場合には(例えば、コピー対象を選択した後にコピーアイコンを操作するなどした場合)、プロセッサ32は、利用者が選択した領域の情報をコピーしてもよい。コピー可能な情報は、テキスト情報であってもよいし、画像データ(例えば、トレントグラフの画像)であってもよいし、その両方であってもよい。例えば、利用者が、コピーさせる情報として、1つ以上の抗体価検査をタッチ操作などにより選択した場合には、プロセッサ32は、選択された抗体価検査の検査結果をコピーしてもよい。
【符号の説明】
【0090】
1…情報処理システム、10…サーバ装置、20…ユーザ端末、30…表示装置、31…メモリ、32…プロセッサ、33…記憶装置、34…入力装置、35…通信IF、40…取得部、41…判定部、42…表示制御部、43…推定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6