(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023049766
(43)【公開日】2023-04-10
(54)【発明の名称】浴槽台
(51)【国際特許分類】
A47K 3/12 20060101AFI20230403BHJP
A47K 3/00 20060101ALI20230403BHJP
【FI】
A47K3/12
A47K3/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021159712
(22)【出願日】2021-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高見 駿佑
(72)【発明者】
【氏名】坂口 智彦
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 蓮
(72)【発明者】
【氏名】北川 瑠璃
【テーマコード(参考)】
2D005
2D132
【Fターム(参考)】
2D005FA00
2D132DA03
2D132DA06
(57)【要約】
【課題】浴槽内に容易に沈めることができる浴槽台を提供する。
【解決手段】浴槽台1は、複数の脚部10と、台部20、とを備える。台部20は、複数の脚部10で支持される。複数の脚部10のそれぞれは、上下方向に沿った中空部100を含む柱形状に形成されている。複数の脚部10のそれぞれは、上部側面に中空部100と連通する第1開口部111を有している。さらに、複数の脚部10のそれぞれは、底面に中空部100と連通する第2開口部125を有している。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の脚部と、
前記複数の脚部で支持される台部と、を備え、
前記複数の脚部のそれぞれは、上下方向に沿った中空部を含む柱形状に形成されており、
前記複数の脚部のそれぞれは、上部側面に前記中空部と連通する第1開口部を有し、かつ底面に前記中空部と連通する第2開口部を有している、
浴槽台。
【請求項2】
前記複数の脚部に一対一に対応する複数の脚ゴム部を更に備え、
複数の脚ゴム部は、前記複数の脚部のうち対応する脚部の下端に設けられており、
複数の脚ゴム部は、前記複数の脚部のうち対応する脚部の前記第2開口部を介して前記中空部と連通する第3開口部を有している、
請求項1に記載の浴槽台。
【請求項3】
複数の脚ゴム部のそれぞれは、
複数の脚部のうち対応する脚部と接続するための接続部材を有しており、
前記接続部材は、
前記第3開口部と連通する第4開口部を有する接続用本体部と、
前記接続用本体部から上方に突出し、互いに対向する一対の固定用突出部と、を有し、
前記複数の脚部は、前記複数の脚ゴム部のうち対応する脚ゴム部を固定するための一対の脚ゴム固定用貫通孔を有しており、
前記複数の脚ゴム部のそれぞれは、前記複数の脚部のうち対応する脚部の前記一対の脚ゴム固定用貫通孔に、当該脚ゴム部が有する接続部材の前記一対の固定用突出部の先端を嵌め込むことで、前記脚部の下端で固定される、
請求項2に記載の浴槽台。
【請求項4】
前記一対の固定用突出部は、先端において、対向する固定用突出部とは反対側に突出し、当該先端が前記一対の脚ゴム固定用貫通孔のうち対応する脚ゴム固定用貫通孔に嵌め込まれた際に当該脚ゴム固定用貫通孔から露出するように構成された突起部を有している、
請求項3に記載の浴槽台。
【請求項5】
前記複数の脚部のそれぞれは、
前記台部を支持する支持脚部と、
前記台部の高さ調整が可能に構成された調整脚部と、を含み、
前記支持脚部は、
前記中空部の一部である第1中空部と、前記第1中空部と連通する前記第1開口部を有し、
上下方向と直交する方向での前記支持脚部の断面において、前記支持脚部の内周がD字形状となるように形成されており、
前記調整脚部は、
前記中空部の一部である第2中空部と、前記第2中空部と連通する前記第2開口部を有し、
前記上下方向と直交する方向での調整脚部の断面において、前記調整脚部の外周がD字形状となるように形成され、前記支持脚部の前記第1中空部に挿入される、
請求項1~4のいずれか一項に記載の浴槽台。
【請求項6】
前記台部は、中央部に水抜孔を有している、
請求項1~5のいずれか一項に記載の浴槽台。
【請求項7】
前記台部は、左右方向及び前後方向のそれぞれにおいて、前記台部の中央部が窪むように形成されている、
請求項6に記載の浴槽台。
【請求項8】
前記台部は、
前記複数の脚部で支持される本体部と、
前記本体部に嵌め込まれる座部と、を有し、
前記座部は、前記座部の外周において、下方に突出する少なくとも1つの第1突出部を有し、
前記本体部は、前記第1突出部から前記台部の中央部に向かう方向に沿って前記第1突出部を見た場合に、前記下方に突出し、かつ前記第1突出部と少なくとも一部が重なる第2突出部を有している、
請求項1~7のいずれか一項に記載の浴槽台。
【請求項9】
前記第1突出部の下端は、曲線形状に形成されている、
請求項8に記載の浴槽台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に浴槽台に関し、より詳細には台部を備える浴槽台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、浴室内及び浴槽内において腰掛等として用いられる浴槽台が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1の浴槽台は、複数本の支持脚部(脚部)と、複数本の支持脚部の上部に支承された座版(台部)とを備えている。複数本の支持脚部の下端に水抜きが切り欠き形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
浴槽台は、浴槽内に沈めて利用する場合がある。そのため、特許文献1の浴槽台を浴槽内に沈める場合、浴槽台に浮力が生じ浴槽台を速やかに沈めることが困難である。
【0006】
本開示は上記課題に鑑みてなされ、浴槽内に容易に沈めることができる浴槽台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係る浴槽台は、複数の脚部と、前記複数の脚部で支持される台部と、を備える。前記複数の脚部のそれぞれは、上下方向に沿った中空部を含む柱形状に形成されている。前記複数の脚部のそれぞれは、上部側面に前記中空部と連通する第1開口部を有し、かつ底面に前記中空部と連通する第2開口部を有している。
【発明の効果】
【0008】
本開示によると、浴槽内に容易に沈めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る浴槽台の外観図である。
【
図2】
図2は、同上の浴槽台を別角度から見た外観図である。
【
図3】
図3は、同上の浴槽台が備える脚部の断面図である。
【
図4】
図4は、同上の脚部が備える支持脚部を下方から見た断面図である。
【
図5】
図5は、同上の脚部が備える調整脚部を上方から見た断面図である。
【
図6】
図6は、同上の浴槽台が備える脚ゴム部の外観図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、以下の実施形態及び変形例に限定されない。以下の実施形態及び変形例以外であっても、本開示に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0011】
(実施形態)
以下、本実施形態に係る浴槽台1について、
図1~
図7を用いて説明する。
【0012】
(1)概要
本実施形態の浴槽台1は、例えば浴室用椅子である。
【0013】
本実施形態において、浴槽台1に対して、
図1に示すように、前後方向、左右方向、上下方向を規定する。例えば、浴槽台1の短手方向を前後方向、長手方向を左右方向、及び前後方向及び左右方向の双方と直交する方向を上下方向と規定する。
図1には、これらの方向(上、下、左、右、前、後)を表す矢印を示すが、この矢印は、単に説明を補助する目的で記載しているに過ぎず、実体を伴わない。また、上記の方向の規定は、本実施形態の浴槽台1の使用形態を限定する趣旨ではない。
【0014】
浴槽台1は、
図1及び
図2に示すように、複数(図示例では、4つ)の脚部10と、複数の脚部10で支持される台部20と、を備える。複数の脚部10のそれぞれは、上下方向に沿った中空部100(
図3参照)を含む柱形状に形成されている。複数の脚部10のそれぞれは、脚部10の上部側面に中空部100と連通する第1開口部111を有し、かつ底面に中空部100と連通する第2開口部125を有している(
図3参照)。ここで、「脚部10の上部」とは、脚部10の上下方向において、台部20に近い部位を示す。
【0015】
この構成によると、浴槽台1は、脚部10の上部側面に中空部100と連通する第1開口部111を有し、かつ底面に中空部100と連通する第2開口部125を有している。そのため、浴槽台1を浴槽内に沈める際には、第2開口部125から中空部100に水が入りやすく、第1開口部111から中空部100内の空気が排出されやすくなる。その結果、浴槽台1を浴槽内に容易に沈めることができる。
【0016】
(2)構成
ここでは、本実施形態の浴槽台1の構成について詳細に説明する。
【0017】
浴槽台1は、
図1及び
図2に示すように、複数(図示例では、4つ)の脚部10と、複数の脚部10で支持される台部20と、複数(図示例では、4つ)の脚ゴム部30と、複数の(図示例では、4つ)の調整部材40と、を備える。複数の脚部10は、複数の脚ゴム部30と、一対一に対応している。さらに、複数の脚部10は、複数の調整部材40と、一対一に対応している。
【0018】
複数の脚部10のそれぞれは、上下方向に沿った中空部100を含む柱形状に形成されている。複数の脚部10のそれぞれは、上部側面に中空部100と連通する第1開口部111を有し、かつ底面に中空部100と連通する第2開口部125を有している。
【0019】
複数の脚部10のそれぞれは、台部20を支持する支持脚部11と、台部20の高さ調整が可能に構成された調整脚部12と、を含む。
【0020】
支持脚部11は、中空部100の一部である第1中空部101と、第1中空部101と連通する上述した第1開口部111を有している。第1開口部111は、外部空間(浴槽台1の外部の空間)と中空部100の第1中空部101とをつなげる。支持脚部11は、支持脚部11の下方に、上下方向と交差する方向(例えば左右後方)において互いに対向する一対の固定用貫通孔112を有している。支持脚部11の外観は、例えば円柱又は円錐台の形状である。本実施形態では、支持脚部11の外観は円錐台の形状である。すなわち、上下方向と直交する方向での支持脚部11の断面において、支持脚部11の外周11aは、円形状である(
図4参照)。また、支持脚部11の第1中空部101を形成する内周11bは、上下方向と直交する方向での支持脚部11の断面がD字形状となるように形成されている(
図4参照)。つまり、支持脚部11は、上下方向と直交する方向での支持脚部11の断面において、支持脚部11の外周11aが円形状となり、かつ支持脚部11の内周11bがD字形状となるように形成されている。言い換えると、支持脚部11は、上下方向と直交する方向での支持脚部11の断面において、支持脚部11の内周11bの一部は直線形状であり、残りの部分は円弧状となるように形成されている。
【0021】
調整脚部12は、中空部100の一部である第2中空部102と、第2中空部102と連通する上述した第2開口部125を有している。上下方向と直交する方向での支持脚部11の断面において、調整脚部12の外周12aは、D字形状となるように形成されている(
図5参照)。言い換えると、調整脚部12は、上下方向と直交する方向での調整脚部12の断面において、調整脚部12の外周12aの一部は直線形状であり、残りの部分は円弧状となるように形成されている。調整脚部12は、支持脚部11の第1中空部101に挿入される。より詳細には、調整脚部12の先端部は、支持脚部11の第1中空部101に挿入される。また、調整脚部12は、上端部に第2中空部102と連通する上部開口部126を有している(
図3参照)。調整脚部12が上部開口部126を有することで、第1中空部102と第1中空部101とがつながり、中空部100が形成される。
【0022】
複数の脚部10のそれぞれは、複数の脚ゴム部30のうち対応する脚ゴム部30を固定するための一対の脚ゴム固定用貫通孔122を有している(
図7参照)。具体的には、複数の脚部10のそれぞれの調整脚部12は、調整脚部12の下方に一対の脚ゴム固定用貫通孔122を有している。
【0023】
調整脚部12は、台部20の高さ調整が可能に構成されている。具体的には、調整脚部12は、
図3に示すように、一対の調整用貫通孔121からなる複数(図示例では、5つ)の組を、上下方向に有している。例えば、脚部10を左右方向から見て、支持脚部11の一対の固定用貫通孔112と、一対の調整用貫通孔121からなる複数の組のうち1つの組の一対の調整用貫通孔121とが重なる位置で、支持脚部11と調整脚部12とを調整部材40を用いて固定する。一対の調整用貫通孔121からなる複数の組が、調整脚部12の上下方向に沿って設けられている。そのため、複数の組のうち1つの組を選択することで、調整脚部12が支持脚部11から突出する長さを調整すること、すなわち台部20の高さを調整することが可能となる。
【0024】
複数の脚ゴム部30は、複数の脚部10に一対一に対応している。複数の脚ゴム部30は、複数の脚ゴム部30のうち対応する脚ゴム部30の下端に設けられている。複数の脚ゴム部30は、複数の脚部10のうち対応する脚部10の第2開口部125を介して中空部100と連通する第3開口部301を有している(
図3参照)。具体的には、複数の脚ゴム部30は、複数の脚ゴム部30のうち対応する脚ゴム部30が有する調整脚部12の下端に設けられている(
図3参照)。
【0025】
複数の脚ゴム部30のそれぞれは、接続部材31と、ゴム部本体32と、を有している(
図6及び
図7参照)。接続部材31は、複数の脚部10のうち対応する脚部10と接続するための部材である。ゴム部本体32の底面32aには、第3開口部301が設けられている(
図7参照)。さらに、ゴム部本体32の底面32aには、浴槽の底面、床等と接触する複数(例えば、3つ)の吸盤32b(
図7参照)が設けられている。複数の吸盤32bのそれぞれを浴槽の底面、床等に取り付けることで、浴槽台1を浴槽の底面、床に対して固定することができる。
【0026】
接続部材31は、
図6に示すように、接続用本体部311と、互いに対向する一対の固定用突出部312と、を有している。接続用本体部311は、ゴム部本体32の上部に設けられている。接続用本体部311は、第3開口部301と連通する第4開口部313を有している。第4開口部313は、脚ゴム部30が調整脚部12に取り付けられると、第4開口部313は第2開口部125と連通する。一対の固定用突出部312は、接続用本体部311から上方に突出し、互いに対向している。
【0027】
複数の脚ゴム部30のそれぞれは、複数の脚部10のうち対応する脚部10(の調整脚部12)の一対の脚ゴム固定用貫通孔122に、当該脚ゴム部30が有する接続部材31の一対の固定用突出部312の先端を嵌め込むことで、脚ゴム部30の下端で固定される。より詳細には、一対の固定用突出部312は、先端において、対向する固定用突出部312とは反対側に突出する突起部314を有している(
図7参照)。突起部314は、当該突起部314を有する固定用突出部312の先端が一対の脚ゴム固定用貫通孔122のうち対応する脚ゴム固定用貫通孔122に嵌め込まれた際に当該脚ゴム固定用貫通孔122から露出するように構成されている。
【0028】
複数の調整部材40のそれぞれは、調整脚部12が支持脚部11から突出する長さを調整すること、すなわち台部20の高さを調整する際に、調整脚部12を支持脚部11に固定する際に用いられる部材である。調整部材40のそれぞれは、
図3に示すように、第1部材41と第2部材42とを有している。
【0029】
第1部材41は、リング形状の部材であり、支持脚部11の下端に設けられる。第1部材41は、互いに対向する貫通孔を有している。第2部材42は、例えばピンである。例えば、脚部10を左右方向から見て、支持脚部11の一対の固定用貫通孔112と、一対の調整用貫通孔121からなる複数の組のうち1つの組の一対の調整用貫通孔121と、第1部材41に設けられた一対の貫通孔とが重なっている場合に、第2部材42を挿入する。その後、第2部材42を、第1部材41を支持脚部11及び調整脚部12に差し込むことで、調整脚部12が支持脚部11に固定される。なお、第2部材42は、ネジであってもよい。第2部材42がネジである場合には、第2部材42を用いて、第1部材41を支持脚部11及び調整脚部12に締め付けることで、調整脚部12が支持脚部11に固定される。
【0030】
台部20は、多角形状である。本実施形態では、台部20は、長方形状である。台部20は、複数の脚部10で支持される本体部21と、本体部21に嵌め込まれる座部22と、を有している。本体部21及び座部22は、多角形状(ここでは、長方形状)である。
【0031】
台部20は、中央部に水抜孔221を有している。水抜孔221は、本体部21の中央部及び座部22の中央部を貫通している貫通孔である。
【0032】
座部22は、板状に形成されている。座部22は、座部22の外周において、下方に突出する少なくとも1つの第1突出部222を有している。本実施形態では、座部22は、座部22の外周のうち長手方向(左右方向)における2つの長辺及び短手方向(前後方向)における2つの短辺のそれぞれにおいて、すなわち座部22を形成する4つの辺のそれぞれにおいて、第1突出部222を有している。言い換えると、本実施形態では、座部22は、座部22の外周において、4つの第1突出部222を有している。第1突出部222の下端は、曲線形状に形成されている。具体的には、第1突出部222の下端は、第1突出部222が設けられた座部22の辺(長辺、又は短辺)沿って曲線形状に形成されている。
【0033】
本実施形態では、第1突出部222は、座部22の外周の一部に設けられている。なお、第1突出部222は、外縁辺の全体に設けられてもよい。すなわち、第1突出部222は、外周の少なくとも一部に設けられていればよい。
【0034】
本体部21は、本体部21の側面の内側に第2突出部212を有している。第1突出部222から台部の中央部に向かう方向(台部20の長手方向、短手方向)に沿って第1突出部222を見た場合に、第2突出部212は下方に突出し、かつ第2突出部212の少なくとも一部は、第1突出部222と重なっている。本実施形態では、本体部21は、長手方向(左右方向)における2つの長辺及び短手方向(前後方向)における2つの短辺のそれぞれにおいて、すなわち本体部21を形成する4つの辺のそれぞれにおいて、第2突出部212を有している。
【0035】
本実施形態では、第2突出部212は、本体部21の長辺全体、又は短辺全体に設けられている。なお、第2突出部212は、本体部21の長辺の一部、又は短辺の一部に設けられてもよい。すなわち、第1突出部222から台部の中央部に向かう方向(台部20の長手方向、短手方向)に沿って第1突出部222を見た場合に、第2突出部212の少なくとも一部が、第1突出部222と重なっていればよい。
【0036】
本体部21は、
図1に示すように、本体部21の短手方向(前後方向)に沿った側面21aに複数(図示例では、2つ)の本体部側開口部211を有している。複数の本体部側開口部211は、複数の第1開口部111と一対一に対応している。複数の本体部側開口部211は、複数の第1開口部111のうち対応する第1開口部111と連通している(
図3参照)。すなわち、台部20の本体部21と、複数の支持脚部11とは、一体成型されている。複数の第1開口部111のそれぞれは、複数の複数の本体部側開口部211のうち対応する本体部側開口部211を介して、外部空間(浴槽台1の外部の空間)と中空部100とをつなげる。
【0037】
(3)効果
以上説明したように、浴槽台1は、複数(例えば、4つ)の脚部10と、複数の脚部10で支持される台部20と、を備える。複数の脚部10のそれぞれは、上下方向に沿った中空部100を含む柱形状に形成されている。複数の脚部10のそれぞれは、脚部10の上部側面に中空部100と連通する第1開口部111を有し、かつ底面に中空部100と連通する第2開口部125を有している。
【0038】
この構成によると、浴槽台1は、脚部10の上部側面に中空部100と連通する第1開口部111を有し、かつ底面に中空部100と連通する第2開口部125を有している。そのため、浴槽台1を浴槽内に沈める際には、第2開口部125から中空部100に水が入りやすく、第1開口部111から中空部100内の空気が排出されやすくなる。その結果、浴槽台1を浴槽内に容易に沈めることができる。
【0039】
(4)変形例
以下に、変形例について説明する。なお、以下に説明する変形例は、上記実施形態と適宜組み合わせて適用可能である。
【0040】
(4.1)変形例1
台部20は、左右方向及び前後方向のそれぞれにおいて、台部20の中央部が窪むように形成されてもよい。
【0041】
この構成により、水はけがよくなるので、浴槽台1、特に台部20におけるカビの発生を低減することができる。さらには、水はけがよくなるので、利用者が浴槽台1に座った際に臀部での感触をより適切にすることができる。
【0042】
(4.2)変形例2
複数の第1開口部111のそれぞれは、複数の複数の本体部側開口部211のうち対応する本体部側開口部211を介して、外部空間と中空部100とをつなげる構成としている。しかしながら、この構成に限定されない。
【0043】
複数の第1開口部111のそれぞれは、他の構成要素を介することなく、外部空間と中空部100とをつなげる構成であってもよい。
【0044】
この場合、複数の第1開口部111のそれぞれは、台部20の本体部21と一体成型されている必要はない。すなわち、複数の第1開口部111のそれぞれは、台部20の本体部21と別体で設けられてもよい。
【0045】
(4.3)変形例3
第1突出部222の下端は、第1突出部222が設けられた辺に沿って曲線形状に形成されている構成としているが、この構成に限定されない。
【0046】
第1突出部222の下端は、第1突出部222が設けられた辺に沿って直線形状に形成されてもよい。すなわち、第1突出部222は、第2突出部212の存在の目印となっていればよい。なお、第1突出部222の下端を曲線形状に形成することで、直線形状とする場合よりもデザイン性に優れている。
【0047】
(4.4)変形例4
浴槽台1は、高さ調整可能に構成されているが、この構成に限定されない。浴槽台1は、高さが固定された構成であってもよい。すなわち、複数の脚部10のそれぞれは、脚部10の上部側面に中空部100と連通する第1開口部111を有し、かつ底面に中空部100と連通する第2開口部125を有している構成であればよい。
【0048】
(4.5)変形例5
浴槽台1の台部20は、多角形状の一例として長方形状(四角形状)としているが、台部20は長方形状に限定されない。台部20は、三角形状であってもよいし、五角形状であってもよい。または、六角以上の形状であってもよい。
【0049】
さらに、台部20は、円形状であってもよいし、楕円形状であってもよい。台部20は、円形状又は楕円形状である場合、台部20の座部22の外縁(曲線)の一部に第1突出部222が設けられる。
【0050】
(4.6)変形例6
浴槽台1の脚部10は、脚部10の上部側面に第1開口部111を有する構成としているが、この構成に限定されない。
【0051】
第1開口部111は脚部10の側面に設けられていればよい。好ましくは、第1開口部111は、脚部10の端部(脚ゴム部30が設けられる端部)から脚部10の長さの1/2以上の位置の側面に設けられていればよい。より好ましくは、第1開口部111は、脚部10の端部(脚ゴム部30が設けられる端部)から脚部10の長さの3/4以上の位置の側面に設けられていればよい。
【0052】
脚部10の長さが調整可能な場合には、第1開口部111は、脚部10の長さは最も短い状態において、脚部10の端部(脚ゴム部30が設けられる端部)から脚部10の長さの1/2以上の位置の側面に設けられていればよい。より好ましくは、第1開口部111は、脚部10の長さは最も短い状態において、脚部10の端部(脚ゴム部30が設けられる端部)から脚部10の長さの3/4以上の位置の側面に設けられていればよい。
【0053】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の浴槽台(1)は、複数の脚部(10)と、複数の脚部(10)で支持される台部(20)と、を備える。複数の脚部(10)のそれぞれは、上下方向に沿った中空部(100)を含む柱形状に形成されている。複数の脚部(10)のそれぞれは、上部側面に中空部(100)と連通する第1開口部(111)を有し、かつ底面に中空部(100)と連通する第2開口部(125)を有している。
【0054】
この構成によると、浴槽台(1)を浴槽内に沈める際には、第2開口部(125)から中空部(100)に水が入りやすく、第1開口部(111)から中空部(100)内の空気が排出されやすくなる。その結果、浴槽台(1)を浴槽内に容易に沈めることができる。
【0055】
第2の態様の浴槽台(1)は、第1の態様において、複数の脚部(10)に一対一に対応する複数の脚ゴム部(30)を更に備える。複数の脚ゴム部(30)は、複数の脚部(10)のうち対応する脚部(10)の下端に設けられている。複数の脚ゴム部(30)は、複数の脚部(10)のうち対応する脚部(10)の第2開口部(125)を介して中空部(100)と連通する第3開口部(301)を有している。
【0056】
この構成によると、浴槽台(1)を浴槽内に容易に沈めることができる。
【0057】
第3の態様の浴槽台(1)では、第2の態様において、複数の脚ゴム部(30)のそれぞれは、複数の脚部(10)のうち対応する脚部(10)と接続するための接続部材(31)を有している。接続部材(31)は、接続用本体部(311)と、互いに対向する一対の固定用突出部(312)と、を有している。接続用本体部(311)は、第3開口部(301)と連通する第4開口部(313)を有している。一対の固定用突出部(312)は、接続用本体部(311)から上方に突出している。複数の脚部(10)は、複数の脚ゴム部(30)のうち対応する脚ゴム部(30)を固定するための一対の脚ゴム固定用貫通孔(122)を有している。複数の脚ゴム部(30)のそれぞれは、複数の脚部(10)のうち対応する脚部(10)の一対の脚ゴム固定用貫通孔(122)に、当該脚ゴム部(30)が有する接続部材(31)の一対の固定用突出部(312)の先端を嵌め込むことで、脚部(10)の下端で固定される。
【0058】
この構成によると、脚ゴム部(30)を脚部(10)により確実に固定できる。
【0059】
第4の態様の浴槽台(1)では、第3の態様において、一対の固定用突出部(312)は、先端において、対向する固定用突出部(312)とは反対側に突出する突起部(314)を有している。突起部(314)は、当該先端が一対の脚ゴム固定用貫通孔(122)のうち対応する脚ゴム固定用貫通孔(122)に嵌め込まれた際に当該脚ゴム固定用貫通孔(122)から露出するように構成されている。
【0060】
この構成によると、脚ゴム部(30)の突起部(314)が脚部(10)から露出しているので、脚ゴム部(30)の取り外しを容易に行うことができる。
【0061】
第5の態様の浴槽台(1)では、第1~第4のいずれかの態様において、複数の脚部(10)のそれぞれは、台部(20)を支持する支持脚部(11)と、台部(20)の高さ調整が可能に構成された調整脚部(12)と、を含む。支持脚部(11)は、中空部(100)の一部である第1中空部(101)と、第1中空部(101)と連通する第1開口部(111)を有している。支持脚部(11)は、上下方向と直交する方向での支持脚部(11)の断面において、支持脚部(11)の内周がD字形状となるように形成されている。調整脚部(12)は、中空部(100)の一部である第2中空部(102)と、第2中空部(102)と連通する第2開口部(125)を有している。調整脚部(12)は、上下方向と直交する方向での調整脚部(12)の断面において、調整脚部(12)の外周がD字形状となるように形成され、支持脚部(11)の第1中空部(101)に挿入される。
【0062】
この構成によると、支持脚部(11)の内周がD字形状であり、調整脚部(12)の外周がD字形状としているので、調整脚部(12)を支持脚部(11)の第1中空部(101)に挿入した後、調整脚部(12)が不要に回転することを防ぐことができる。例えば、調整脚部(12)を支持脚部(11)の第1中空部(101)に挿入した後、支持脚部(11)に対して調整脚部(12)を固定する際に、調整脚部(12)が不要に回転しないので容易に固定することができる。
【0063】
第6の態様の浴槽台(1)では、第1~第5のいずれかの態様において、台部(20)は、中央部に水抜孔(221)を有している。
【0064】
この構成によると、水はけがよくなる。
【0065】
第7の態様の浴槽台(1)では、第6の態様において、台部(20)は、左右方向及び前後方向のそれぞれにおいて、台部(20)の中央部が窪むように形成されている。
【0066】
この構成によると、水はけがよりよくなる。その結果、浴槽台(1)、特に台部(20)におけるカビの発生を低減すること、及び利用者が浴槽台(1)に座った際に臀部での感触をより適切にすることができる。
【0067】
第8の態様の浴槽台(1)では、第1~第7のいずれかの態様において、台部(20)は、本体部(21)と、本体部(21)に嵌め込まれる座部(22)と、を有している。本体部(21)は、複数の脚部(10)で支持される。座部(22)は、座部(22)の外周において、下方に突出する少なくとも1つの第1突出部(222)を有している。本体部(21)は、第2突出部(212)を有している。第2突出部(212)は、第1突出部(222)から台部(20)の中央部に向かう方向に沿って第1突出部(222)を見た場合に、下方に突出し、かつ第1突出部(222)と少なくとも一部が重なる。
【0068】
この構成によると、第1突出部(222)を、第2突出部(212)が設けられた位置を示す目印となる。例えば、第2突出部(212)を取っ手として利用する場合に、第1突出部(222)の位置を確認するだけで、取っ手の位置を把握することができる。
【0069】
第9の態様の浴槽台(1)では、第8の態様において、第1突出部(222)の下端は、曲線形状に形成されている。
【0070】
この構成によると、デザイン性が向上する。
【符号の説明】
【0071】
1 浴槽台
10 脚部
11 支持脚部
11b 内周
12 調整脚部
12a 外周
20 台部
30 脚ゴム部
31 接続部材
100 中空部
101 第1中空部
102 第2中空部
111 第1開口部
122 脚ゴム固定用貫通孔
125 第2開口部
212 第2突出部
221 水抜孔
222 第1突出部
301 第3開口部
311 接続用本体部
312 固定用突出部
313 第4開口部
314 突起部