(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023049966
(43)【公開日】2023-04-10
(54)【発明の名称】外壁
(51)【国際特許分類】
E04B 1/94 20060101AFI20230403BHJP
E04B 2/56 20060101ALI20230403BHJP
E04B 1/66 20060101ALI20230403BHJP
E04F 13/10 20060101ALI20230403BHJP
E04F 13/08 20060101ALI20230403BHJP
【FI】
E04B1/94 L
E04B1/94 V
E04B2/56 645F
E04B1/66 A
E04F13/10 D
E04F13/08 101B
E04F13/08 101H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021160047
(22)【出願日】2021-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】390037154
【氏名又は名称】大和ハウス工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100162031
【弁理士】
【氏名又は名称】長田 豊彦
(74)【代理人】
【識別番号】100175721
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 秀文
(72)【発明者】
【氏名】藤井 良清
(72)【発明者】
【氏名】針金 奏一郎
(72)【発明者】
【氏名】井田 勇治
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ バン ニー
(72)【発明者】
【氏名】井上 清
(72)【発明者】
【氏名】古賀 博隆
(72)【発明者】
【氏名】西 紀史
【テーマコード(参考)】
2E001
2E002
2E110
【Fターム(参考)】
2E001DE01
2E001EA08
2E001FA04
2E001GA12
2E001HA01
2E001HC01
2E001HF12
2E001JA01
2E001LA01
2E001LA12
2E002EA02
2E002FB02
2E002FB24
2E002GA01
2E002MA36
2E110AA02
2E110AA14
2E110AB04
2E110AB22
2E110CA07
2E110DA08
2E110DC12
2E110DC15
2E110GA24Z
2E110GA33Z
2E110GA34W
2E110GB01Z
2E110GB12Z
2E110GB16Z
2E110GB23Y
2E110GB24W
2E110GB32Z
2E110GB43Z
2E110GB44W
2E110GB53W
2E110GB54W
2E110GB62X
2E110GB62Y
(57)【要約】
【課題】耐火性能を向上させることができる外壁を提供する。
【解決手段】外壁1は、外装材90と、外装材90の表面に設けられる仕上材100を具備し、記仕上材100の外装材90からの突出長さL1が90mm以下である。また、仕上材100は、所定方向に並ぶように複数設けられ、仕上材100同士の隙間の前記所定方向の長さ(目透かし幅)L2が50mm以下である。また、外壁1は、外装材90が固定される胴縁70と、仕上材100の外側から胴縁70に打ち込まれることにより、仕上材100を外装材90に締結する締結材110と、を具備する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外装材と、
前記外装材の表面に設けられる仕上材を具備し、
前記仕上材の前記外装材からの突出長さが90mm以下である、
外壁。
【請求項2】
前記仕上材は、
所定方向に並ぶように複数設けられ、
前記仕上材同士の隙間の前記所定方向の長さが50mm以下である、
請求項1に記載の外壁。
【請求項3】
前記外装材が固定される胴縁と、
前記仕上材の外側から前記胴縁に打ち込まれることにより、前記仕上材を前記外装材に締結する締結材と、
を具備する、
請求項1又は請求項2に記載の外壁。
【請求項4】
前記外装材は、モルタルであり、
前記仕上材は、木製であり、
前記締結材は、金属製である、
請求項3に記載の外壁。
【請求項5】
前記仕上材と前記外装材との間に設けられた防水材を具備する、
請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の外壁。
【請求項6】
前記仕上材は、複数の層となるように設けられており、
複数の層の前記仕上材の総厚が90mm以下である、
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載の外壁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建物の外壁の技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、建物の外壁の技術は公知となっている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
【0003】
特許文献1には、外張り断熱耐火構造を有する木造住宅の外壁が記載されている。
【0004】
このような外壁は、所定の耐火試験に合格する必要があり、耐火性能のさらなる向上が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、耐火性能を向上させることができる外壁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0008】
即ち、請求項1においては、外装材と、前記外装材の表面に設けられる仕上材を具備し、前記仕上材の前記外装材からの突出長さが90mm以下であるものである。
【0009】
請求項2においては、前記仕上材は、所定方向に並ぶように複数設けられ、前記仕上材同士の隙間の前記所定方向の長さが50mm以下であるものである。
【0010】
請求項3においては、前記外装材が固定される胴縁と、前記仕上材の外側から前記胴縁に打ち込まれることにより、前記仕上材を前記外装材に締結する締結材と、を具備するものである。
【0011】
請求項4においては、前記外装材は、モルタルであり、前記仕上材は、木製であり、前記締結材は、金属製である。
【0012】
請求項5においては、前記仕上材と前記外装材との間に設けられた防水材を具備するものである。
【0013】
請求項6においては、前記仕上材は、複数の層となるように設けられており、複数の層の前記仕上材の総厚が90mm以下であるものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0015】
請求項1においては、耐火性能を向上させることができる。
【0016】
請求項2においては、耐火性能をより向上させることができる。
【0017】
請求項3においては、耐火性能をより向上させることができる。
【0018】
請求項4においては、耐火性能をより向上させることができる。
【0019】
請求項5においては、防水性能を向上させることができる。
【0020】
請求項6においては、意匠性をより向上させつつ、耐火性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態に係る外壁を示した平面断面図。
【
図2】(a)本発明の一実施形態に係る外壁の一例を示した側面断面図。(a)本発明の一実施形態に係る外壁の他の例を示した側面断面図。
【
図3】仕上材の張り付けパターンを示した概略側面図であって、(a)直張り、(b)目地透かし、(c)目地突付、(d)目地透かしを示した図。
【
図4】仕上材の張り付けパターンを示した概略側面図であって、(a)突付+目板、(b)大和張り、(c)鎧張り、(d)鎧張り+押縁を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下では、
図1及び
図2を用いて、本発明の一実施形態に係る外壁1について説明する。
【0023】
図1及び
図2に示す外壁1は、建物200の外部に面する壁である。外壁1は、建物200の外周部分に設けられる。
【0024】
なお、以下では、外壁1の横方向(
図1においては紙面左右方向)を「外壁1の延伸方向」ということもある。
【0025】
外壁1は、主柱10、間柱20、内装材30、構造用面材40、断熱材50、付加断熱材60、胴縁70、外装材90、仕上材100及び締結材110を具備する。
【0026】
主柱10は、荷重を支持するための柱(荷重支持部材)である。主柱10は、断面矩形状の棒状に(角材により)形成される。主柱10は、長手方向を上下方向に向けて建物200の基礎に立てられる。主柱10は、外壁1の延伸方向に間隔をおいて複数設けられる。
【0027】
間柱20は、隣接する主柱10同士の間に設けられる柱である。また、間柱20は、後述する内装材30及び構造用面材40を張り付けるための柱である。間柱20は、断面矩形状の棒状に(角材により)形成される。間柱20は、長手方向を上下方向に向けて建物200の基礎に立てられる。間柱20の屋外側の面及び屋内側の面はそれぞれ、主柱10の屋外側の面及び屋内側の面と同じ平面上に位置するように設けられる。間柱20は、外壁1の延伸方向に互いに間隔をおいて複数設けられる。間柱20同士の間隔は任意の値とすることができるが、606mm以下とされることが好ましい。
【0028】
内装材30は、屋内側に面する壁面を構成するものである。内装材30は、板状に形成され、その板面が屋内側及び屋外側に向くように設けられる。内装材30は、任意の材料によって形成され、例えば強化石膏ボードによって形成される。内装材30は、主柱10及び間柱20の屋内側の面にねじや釘等によって留め付けられる。このねじや釘は、パテが塗布されることにより、屋内側から視認できないようにされる。
【0029】
構造用面材40は、外壁1を作るのに用いられる合板等のボード材である。構造用面材40は、板状に形成され、その板面が屋内側及び屋外側に向くように設けられる。構造用面材40は、任意の材料によって形成され、例えば木質系ボード、セメント板、石膏ボード、火山性ガラス質複層板によって形成される。構造用面材40は、主柱10及び間柱20の屋外側の面にねじや釘等によって留め付けられる。
【0030】
断熱材50は、外壁1の内部空間の断熱(外張り断熱)を行うものである。断熱材50は、板状に形成され、その板面が屋内側及び屋外側に向くように設けられる。断熱材50は、発泡プラスチック系断熱材によって形成され、例えばポリスチレンフォーム板が用いられる。断熱材50は、構造用面材40の屋外側に設けられる。断熱材50と構造用面材40との間には、防湿気密シート(不図示)が設けられる。断熱材50の屋外側表面には、防水シートが適宜張り付けられる。
【0031】
付加断熱材60は、外壁1の内部空間の断熱(付加断熱)を行うものである。付加断熱材60は、板状に形成され、その板面が屋内側及び屋外側に向くように設けられる。付加断熱材60は、人造鉱物繊維断熱材によって形成され、例えばグラスウールやロックウールにより形成される。付加断熱材60は、内装材30と構造用面材40との間(内装材30の屋外側)に設けられる。
【0032】
胴縁70は、後述する外装材90の下地となるものである。胴縁70は、正面視矩形板状に形成され、長手方向を上下方向に向けて設けられる。胴縁70は、断熱材50の屋外側に設けられる。胴縁70は、主柱10及び間柱20の屋内側の面にねじや釘等によって留め付けられる。胴縁70は、互いに間隔をおいて複数設けられる。胴縁70同士の間隔は任意の値とすることができるが、606mm以下とされることが好ましい。
【0033】
鉄網80は、後述する外装材90(モルタル)の剥落を防ぐためのものである。鉄網80は、鉄製の網状に形成され、例えばメタルラス防錆処理品、鉄網防錆処理品(亜鉛めっき鉄線)、ステンレスラス、焼付塗装型鉄網、塗膜鉄網、防水紙付鉄網が用いられる。鉄網80は、胴縁70の屋外側に防水紙(不図示)を介して設けられる。
【0034】
外装材90は、屋外側に面する壁面を構成するものである。外装材90は、軽量セメントモルタルが鉄網80(より詳細には、鉄網80が設けられた前記防水紙の屋外側の面)に塗布されることで形成される。
【0035】
仕上材100は、外装材90の意匠性を向上させるためのもの(化粧木)である。仕上材100は、木製とされる。仕上材100は、正面視矩形の棒状に(角材により)形成される。仕上材100は、外装材90の屋外側の面に設けられる。仕上材100は、長手方向を外壁1の延伸方向に向けて設けられる。仕上材100は、上下方向に並ぶように複数設けられる。仕上材100の表面には塗料が塗布される。この塗料は、アクリル系樹脂、アクリルウレタン系樹脂、シリコン系樹脂、フッ素系樹脂、無機質系樹脂、アルキド系樹脂(ポリエステル樹脂系)、ウレタン系樹脂、油性(オイルステン系塗料)、木材保護(水系塗料)、光触媒塗料(酸化チタン)、又はこれらの組み合わせにより形成される。仕上材100の寸法や配置の詳細については後述する。
【0036】
図2に示す締結材110は、仕上材100を締結する(留め付ける)ためのものである。締結材110としては、ネジや釘を用いることができる。締結材110は、金属製(例えばステンレス製、鋼製、又は真鍮製)とされる。締結材110は、仕上材100の屋外側から当該仕上材100及び外装材90を貫通し、胴縁70に締結される。締結材110の外壁1の延伸方向の間隔は、606mm以下とされる。締結材110の長さは25mm以上とされる。
【0037】
なお、
図2(a)の拡大図に示すように、仕上材100と外装材90との間に防水材120が設けられていてもよい。防水材120としては、ブチルゴム系のシーリング材を用いることができる。このように防水材120が設けられることにより、仕上材100と外装材90との間、及び外装材90の締結材110を挿通するための孔からの外壁1の内部への水の浸入を抑制することができる。
【0038】
ここで、外壁1が屋外側から加熱された場合、仕上材100は、その厚さ(外装材90からの突出長さ)L1が分厚いほど外壁1の他の部分に熱が伝わり難くなって耐火性能は向上する。但し、仕上材100が厚すぎると、当該仕上材100の自重により締結材110の引き抜き力が大きくなる。締結材110が引き抜かれて仕上材100が落下すると、外壁1の耐火性能が低下する。これを考慮し、仕上材100の厚さL1は、90mm以下とされる。なお、仕上材100の厚さL1の前記数値は公差を考慮してもよく、例えば±9mmの公差を考慮してもよい。仕上材100の厚さL1が90mm以下であることにより、締結材110の引き抜き力の発生を抑制することができる。
【0039】
また、外壁1が屋外側から加熱された場合、仕上材100同士の隙間の上下方向(仕上材100が並ぶ方向)の長さ、すなわち目透かし幅L2が大きいほど、その隙間から外壁1の他の部分に熱が伝わり易くなるため、外壁1の耐火性能が低下する。これを考慮し、仕上材100の目透かし幅L2は、50mm以下とされる(
図2(a)参照)。なお、仕上材100の目透かし幅L2の前記数値は公差を考慮してもよく、例えば±5mmの公差を考慮してもよい。これにより、外壁1の屋外側からの熱を、外壁1の他の部分に伝わり難くすることができ、ひいては外壁1の耐火性能を向上させることができる。なお、仕上材100の目透かし幅L2は0mmであってもよい。すなわち、
図2(b)に示すように、仕上材100同士が当接するように並べられてもよい。
【0040】
また、仕上材100は、締結材110が当該仕上材100の外側から胴縁70に打ち込まれることにより、外装材90に留め付けられている。このため、外壁1が屋内側から加熱された場合、胴縁70に伝わった熱を締結材110を介して外部に排出することができるので、外壁1の耐火性能を向上させることができる。
【0041】
以上のような仕様で、仕上材100が外装材90に張り付けられることにより、外壁1の意匠性を向上させつつ、耐火性能を向上させることができる。
【0042】
以下、
図3及び
図4を用いて、仕上材100の張り付けパターンの例について説明する。
【0043】
仕上材100の張り付けパターン(配置の仕方)は特に限定されるものではなく、意匠デザインに合わせて決定することができる。例えば、
図3(a)に示すように、1枚の仕上材100が外装材90に張り付けられた状態としてもよい(直張り)。また、
図3(b)に示すように、仕上材100同士の隙間(目地)を設けた状態としてもよい(目地透かし)。また、
図3(c)に示すように、1層目を1枚の仕上材100が外装材90に張り付けられた状態とし、2層目を仕上材100同士の隙間(目地)を設けず互いに突き合わせた状態としてもよい(目地突付)。また、
図3(d)に示すように、1層目を1枚の仕上材100が外装材90に張り付けられた状態とし、2層目を仕上材100同士の隙間(目地)を設けた状態としてもよい(目地透かし)。
【0044】
また、
図4(a)に示すように、1層目を1枚の仕上材100が外装材90に張り付けられた状態とし、2層目を仕上材100同士の隙間(目地)を設けず互いに突き合わせた状態とし、3層目を仕上材100同士の隙間(目地)を設けた状態としてもよい(突付+目板)。また、
図4(b)に示すように、1層目を1枚の仕上材100が外装材90に張り付けられた状態とし、2層目を仕上材100同士の隙間(目地)を設けた状態とし、3層目を2層目の隙間を塞ぐように、かつ仕上材100同士の隙間(目地)を設けた状態としてもよい(大和張り)。また、
図4(c)に示すように、1層目を1枚の仕上材100が外装材90に張り付けられた状態とし、2層目を仕上材100を傾斜させた状態で重ね合わされた状態としてもよい(鎧張り)。また、
図4(d)に示すように、1層目を1枚の仕上材100が外装材90に張り付けられた状態とし、2層目を仕上材100を傾斜させた状態で重ね合わされた状態とし、3層目を1枚の仕上材100が2層目に張り付けられた状態としてもよい(鎧張り+押縁)。
【0045】
図3(c)、
図3(d)及び
図4(a)~(d)に示すように仕上材100が2層以上とされる場合、その総厚L3が90mm以下(±9mm)とされる。これにより、締結材110の引き抜き力の発生を抑制し、ひいては耐火性能を向上させることができる。
【0046】
以上の如く、本実施形態に係る外壁1は、
外装材90と、
前記外装材90の表面に設けられる仕上材100を具備し、
前記仕上材100の前記外装材90からの突出長さL1が90mm以下であるものである。
【0047】
このように構成されることにより、耐火性能を向上させることができる。
具体的には、仕上材100の突出長さL1が90mm以下であることにより、締結材110の引き抜き力の発生を抑制することができる。これにより、外壁1の耐火性能を向上させることができる。
具体的には、
【0048】
また、前記仕上材100は、
所定方向(上下方向)に並ぶように複数設けられ、
前記仕上材100同士の隙間の前記所定方向の長さ(目透かし幅)L2が50mm以下であるものである。
【0049】
このように構成されることにより、耐火性能をより向上させることができる。
具体的には、仕上材100同士の隙間からの熱の侵入を抑制することができるため、外壁1の耐火性能をより向上させることができる。
【0050】
また、本実施形態に係る外壁1は、
前記外装材90が固定される胴縁70と、
前記仕上材100の外側から前記胴縁70に打ち込まれることにより、前記仕上材100を前記外装材90に締結する締結材110と、
を具備するものである。
【0051】
このように構成されることにより、耐火性能をより向上させることができる。
具体的には、胴縁70に伝わった熱を締結材110を介して外部に排出することができるので、外壁1の耐火性能をより向上させることができる。
【0052】
また、本実施形態に係る外壁1において、
前記外装材90は、モルタルであり、
前記仕上材100は、木製であり、
前記締結材110は、金属製である。
【0053】
このように構成されることにより、外装材90がモルタル、仕上材100が木製、締結材110が金属製で構成された外壁1に対して、耐火性能をより向上させることができる。
【0054】
また、本実施形態に係る外壁1は、
前記仕上材100と前記外装材90との間に設けられた防水材120を具備するものである。
【0055】
このように構成されることにより、防水性能をより向上させることができる。
具体的には、仕上材100と外装材90との間、及び外装材90の締結材110を挿通するための孔からの外壁1の内部への水の浸入を抑制することができる。
【0056】
また、前記仕上材100は、複数の層となるように設けられており、
複数の層の前記仕上材100の総厚L3が90mm以下であるものである。
【0057】
このように構成されることにより、意匠性をより向上させつつ、耐火性能を向上させることができる。
【0058】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
【0059】
例えば、本実施形態においては、仕上材100は、長手方向を外壁1の延伸方向に向けて設けられるものとしたが、仕上材100の向きはこれに限定されるものではなく、任意の方向とすることができ、例えば長手方向を上下に向けて設けられるものとしてもよい。
【0060】
また、本実施形態においては、付加断熱材60が設けられるものとしたが、必ずしも設けられていなくてもよい。
【符号の説明】
【0061】
1 外壁
70 胴縁
90 外装材
100 仕上材
110 締結材
120 防水材