(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023050049
(43)【公開日】2023-04-10
(54)【発明の名称】水改質処理方法
(51)【国際特許分類】
G21F 9/06 20060101AFI20230403BHJP
C02F 1/48 20230101ALI20230403BHJP
【FI】
G21F9/06 591
G21F9/06 501
C02F1/48 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021175044
(22)【出願日】2021-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】502432637
【氏名又は名称】株式会社アネモス
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 久夫
(72)【発明者】
【氏名】黒崎 晃一
(72)【発明者】
【氏名】竹林 昌洋
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 吉晃
(72)【発明者】
【氏名】池田 潤
(72)【発明者】
【氏名】牧 忠峰
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 真慈
【テーマコード(参考)】
4D061
【Fターム(参考)】
4D061DA08
4D061DB06
4D061EA17
4D061EC01
4D061ED06
4D061FA20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】超低濃度のトリチウム水とガドリニウムから成る中性子吸収材とを接触反応させて、トリチウム水からトリチウムを吸収または捕獲、分離する水改質処理方法を提供する。
【解決手段】放散塔内にマイクロバブルを生成する混合装置と磁場を形成して磁力線を発生させる磁化装置と中性子を吸収、捕獲する中性子吸収装置とを配置し、向流で気液接触して処理される。同様に、その混合装置の下方の水中に、配置された混合装置はマイクロバブルによる、高温、高圧状態を生成し、磁化装置はマイクロバブルの微細化と水アカ、ぬめりの発生防止と中性子吸収装置は中性子の吸収、捕獲する機能を各々が有している。中性子吸収装置と磁化装置と混合装置から成る放散装置を貯留槽内に配置し、その混合装置の下方に噴射ノズルと液体取入口を複数個配設し、ガスと液体とは高速状態で、合流・混合して気液混相流として上方に移行し、磁化処理および中性子吸収処理されてトリチウム水は浄化される水改質処理方法である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放散塔内に複数の螺旋状の多孔翼から成る混合部材で構成された静止型流体混合器を配置したことを特徴とする水改質処理方法。
【請求項2】
前記静止型流体混合器の上方に磁場を形成する複数の磁化部材を配置したことを特徴とする水改質処理方法。
【請求項3】
前記放散塔の下部に設置した貯液槽の内部に複数の螺旋状多孔翼から成る曝気装置を配置したことを特徴とする水改質処理方法。
【請求項4】
前記静止型流体混合器と前記磁化部材と前記曝気装置は中性子を吸収する機能を有する中性子吸収材で構成されていることを特徴とする水改質処理方法。
【請求項5】
前記中性子吸収材はガドリニウム、アルミニウム、ホウ素等から選択された一種又は複合種から成る金属および合金又はセラミックスであることを特徴とする水改質処理方法。
【請求項6】
トリチウム含有水からトリチウムを構成している中性子を原子核外へ吸収もしくは崩壊させることを特徴とする水改質処理方法。
【請求項7】
前記放散塔の上部に、つまり前記磁化部材の上方にガドリ二ウムで構成された中性子吸収材を配置したことを特徴とする水改質処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トリチウム含有水からトリチウムを吸収、分離する水改質処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トリチウム含有水の処分方法は、海洋投棄、蒸発、イオン交換樹脂、吸着材、フィルター等による処理方法が開示されている。従来技術では、大量のトリチウム含有水の処理には、処理コストに多大の費用を要し、技術的にも無理がある。
【0003】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、トリチウム含有水を大量に低コストでトリチウムを吸収、分離する水改質処理方法を提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
ガドリニウムは原子炉内での中性子吸収材としての制御棒として利用されている。中性子の吸収機能を有するガドリニウムの性質を生かして、トリチウム含有水と中性子吸収材とを如何に高効率で接触反応させて吸収、分離できるかが問題となる。
【0005】
トリチウム含有水を高効率で、大量に処理できる。メンテナンスフリーの水改質処理装置を提供できる。その装置は筒状の放散塔の下部に貯留槽を設け、その貯留槽内に第1の曝気装置を配置し、その第1の曝気装置の上方に混合部材と磁化部材とから成る水改質処理装置とを配置した水改質処理装置である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】 本発明の実施に係るトリチウム含有水の水改質処理装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
この水改質処理装置を利用して、トリチウム含有水からトリチウムを吸収、分離する方法について、
図1を参照して説明する。
【0008】
図1は第1実施形態に係る水改質処理装置1の全体構成を示す図である。
この水改質装置1は、例えば放射性物質を含有する汚染水の処理に用いられる。一例として第1実施形態の曝気装置3を用いた構成として水改質処理装置1の説明を行う。
【0009】
この水改質処理装置1は、放散塔2と曝気装置3(以下第1の曝気装置1と称する)と、曝気装置4(以下、第2の曝気装置4と称する)とを備えた単一塔式の水改質処理装置であって、放散塔2内に第1の曝気装置1及び第2の曝気装置4が収容されている。
【0010】
放散塔2は、管状体であって、その上下に開口を閉塞した縦型容器であり、下部は液体[L]が貯留される貯留槽として用いられる。第1の曝気装置3は、放散塔2の底部に配置され、放散塔2に貯留された液体[L]中に沈下させた状態で使用される。液体[L]中における第1の曝気装置1の配置状態は、同様に放散塔2の下部は、液体[L]中に第1の曝気装置3を配置した曝気処理槽として機能する。なお、図中においては曝気装置3を1つのみ示したが、複数の曝気装置1を液体[L]中に沈下させて用いてもよい。この場合、複数の曝気装置は、例えば気体供給源200に並列に接続させればよい。
【0011】
また第2の曝気装置4は、放散塔2の中央の筒状部を流路管行きとし、放散塔2の底部に貯留された液体[L]の上部に設置されている。第2の曝気装置4は混合部材10側を下方、磁化部材20側を上方に向けて放散塔2に内設される。
【0012】
また放散塔2において、第2の曝気装置4よりも上部には、原水供給ライン901が接続されている。散水部材902は、シャワーヘッド状のものであって、原水供給ライン901から供給された液体[L]を放散塔2の内径にわたって液滴状にして散布する。散水部材902から散布された液滴状の液体[L]は、第2の曝気装置4に供給され、第2の曝気装置4を通過することで、混合及び磁化処理されるとともに、さらに微細な粒子に分割された状態で気液接触し、放散塔2の底部に貯留される。
【0013】
また放散塔2の底部には、液体排出ライン903が接続されており。放散塔3内に貯留された液体[L]を処理済液[La]として排出する。液体排出ライン903は、例えば外部の貯留槽に接続されている。
【0014】
さらに、放散塔2の底部付近には、ガス供給ライン904が挿入される。ガス供給ライン904は、放散塔2に収容された曝気装置3の気体供給管と、気体供給源に接続されている。これにより、放散塔3には、底部に配置した第1の曝気装置3から高圧のガス(例えば空気または不活性ガス)が供給される構成となっている。
【0015】
また放散塔3の頂部には、ガス排出ライン905が接続されている。これにより、気体供給源200から第1の曝気装置3を介して放散塔2に供給された高圧のガス(例えば空気または不活性ガス)は、ガス排出ライン905から外部に排出される構成となっている。このガス排出ライン905は、例えば外部のガス処理設備に接続されている。ガス処理設備は、例えばラドン、クリプトン、およびトリチウムなどのガス状の放射性物質を高濃度化および固定化して分散する処理設備である。高圧ガスにN2、He、Arなどの不活性ガスを利用の場合、ガス処理設備を介して循環使用できる。
【0016】
このような構成の水改質処理装置1(
図1)によれば、散水部材902から液滴状態で散布された液体[L]の原水(被処理水)が、曝気装置4を通過することで混合および磁化処理された微細な粒子に分割されることで気液接触する。これにより液体[L]からガス状の物質が曝気され、また浄化処理された状態となる。またこのように曝気処理され、放散塔3内の底部に貯留された液体[L]は、液体[L]に浸漬された曝気装置3により曝気処理することができる。したがって、2段階の処理によって、効率良くかつ効果的に液体[L]の曝気処理、および液体[L]からのガス状の放射性物質の曝気放散を行うことができる。さらに中性子の吸収材としてのガドリニウムと被処理水であるトリチウム含有水とを十分に混合接触させることで中性子吸収反応は進行し、
3H(3重水素)から
3He(ヘリウム同位体)に崩壊させて処理水として分離することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】 本発明の実施形態を示すトリチウム含有水の水改質処理装置の概略図。
【符号の説明】
【0018】
1:水改質処理装置
2:放散塔
3:第1曝気装置
4:第2曝気装置
5:貯留槽
10:混合部材
20:磁化部材
200:加圧気体供給源
901:原水供給ライン
902:散水部材
903:液体排出ライン
904:ガス供給ライン
905:ガス排出ライン
[L]:液体
[G]:ガス
【手続補正書】
【提出日】2022-01-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性物質であるトリチウム含有水からトリチウムを吸収、または捕獲し、分離する水改質処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
トリチウム含有水の処理方法は、海洋投棄、蒸発、イオン交換樹脂、吸着材、フィルター等による処理方法が開示されている。従来技術では、大量のトリチウム含有水の処理には、処理コストに多大の費用を要し、技術的にも無理がある。
【0003】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、放射性物質であるトリチウム含有水を大量に低コストでトリチウムを吸収、捕獲、分離する水改質処理方法を提案することを目的とする。
【先行技術文献】
【0004】
【特許文献】
【0005】
【非特許文献】
【非特許文献】天文月報113巻10号 P599~609
【課題を解決するための手段】
【0006】
ガドリニウムは原子炉内での中性子吸収材として核反応の制御棒として利用されている。
また、東大宇宙線研究所のハイパーカミオカンデで利用が検討されている中性子の吸収または捕捉機能を有するガドリニウムの性質を生かして、超低濃度のトリチウム含有水とガドリニウムで構成されたと中性子吸収装置とを如何に高効率で接触反応させて吸収または捕獲し、分離できるかが問題となる。
【0007】
本発明はトリチウム含有水を高効率で、大量に処理できる。メンテナンスフリーの水改質処理装置を提供できる。その装置は筒状の放散塔の下部に貯留槽を設け、その貯留槽内に第1の曝気装置と中性子吸収装置を配置し、空間を介してその第1の曝気装置の上方に混合部材と磁化部材とから成る第2の曝気装置とその上方に中性子吸収装置とを配置した水改質処理装置である。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】 本発明の実施に係るトリチウム含有水の水改質処理装置の概略図である。
【0009】
【
図2】 本発明の実施に係る放散装置3の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
この水改質処理装置を利用して、トリチウム含有水からトリチウムを吸収または捕獲し、分離する方法について、
図1を参照して説明する。
【0011】
図1は本発明の実施形態に係る水改質処理装置1の全体構成を示す概略図である。
この水改質処理装置1は、例えば放射性物質を含有するトリチウム汚染水の処理に用いられる。一例として第1実施形態の曝気装置3を用いた構成として水改質処理装置1の説明を行う。
【0012】
この水改質処理装置1は、放散塔2内にと放散装置3と、曝気装置5とを備えた単一塔式の水改質処理装置であって、放散塔2内に放散装置3と曝気装置5および中性子吸収装置6が収容されている。
【0013】
放散塔2は、管状体であって、その上下に開口を閉塞した縦型容器であり、下部は液体[L]が貯留される貯留槽7として用いられる。放散装置3は、放散塔2の底部に配置され、放散塔2に貯留された液体[L]中に沈下させた状態で使用される。
【0014】
液体[L]中における放散装置3の配置状態は、放散塔2の下部に設置され、液体[L]中に放散装置3を配置した曝気処理槽として機能する。なお、図中においては放散装置3を1つのみ示したが、複数の放散装置3を液体[L]中に沈下させて用いてもよい。この場合、複数の放散装置3は、例えば気体供給源200に並列に接続させればよい。
【0015】
また混合部材11と磁化部材20から成る曝気装置5は、放散塔2の中央の筒状部を流路管行きとし、放散塔2の底部に貯留された液体[L]の上部に設置されている。曝気装置5は混合部材11側を下方、磁化部材20側を上方に向けて放散塔2に内設され、その上方に中性子吸収装置6は配置されている。
【0016】
また放散塔2において、曝気装置5および中性子吸収装置6よりも上部には、原水供給ライン301が接続されている。散水部材302は、シャワーヘッド状のものであって、原水供給ライン301から供給された液体[L]を放散塔2の内径にわたって液滴状にして散布する。散水部材302から散布された液滴状の液体[L]は、中性子吸収装置6および曝気装置5に供給され、曝気装置5を通過することで、混合及び磁化処理されるとともに、さらに微細な粒子に分割された状態で向流で気液接触し、放散塔2の貯留槽7に貯留される。
【0017】
また放散塔2の底部には、液体排出ライン303が接続されており。放散塔3内に貯留された液体[L]を処理済液[La]として排出する。液体排出ライン303は、例えば外部の貯留槽に接続されている。
【0018】
さらに、放散装置の底部付近には、ガス供給ライン304が挿入される。ガス供給ライン304は、放散塔2に収容された散気装置3の気体供給管と、気体供給源に接続されている。これにより、放散装置3には、底部に配置した第1の曝気装置4から高圧のガス(例えば空気または不活性ガス)が供給される構成となっている。
【0019】
また放散塔3の頂部には、ガス排出ライン305が接続されている。これにより、気体供給源200から放散装置3と曝気装置5および中性子吸収装置6とを介して放散塔2に供給された高圧のガス(例えば空気または不活性ガス)は、ガス排出ライン305から外部に排出される構成となっている。
【0020】
このガス排出ライン305は、例えば外部のガス処理設備に接続されている。ガス処理設備は、例えばラドン、クリプトン、およびトリチウムなどのガス状の放射性物質を高濃度化および固定化して分散する処理設備である。高圧ガスにN2、He、Arなどの不活性ガスおよびH2ガスを利用の場合はガス処理設備を介して循環使用できる。
【0021】
このような構成の水改質処理装置1(
図1)によれば、散水部材302から液滴状態で散布された液体[L]の原水(被処理水)が、中性子吸収装置6と曝気装置5を通過することで混合と磁化処理および中性子吸収処理された微細な粒子に分割された状態で向流で気液接触する。
【0022】
これにより液体[L]からガス状の物質が曝気・吸収され、また浄化処理された状態となる。またこのように曝気・処理され、放散塔2内の底部に貯留された液体[L]は、液体[L]に浸漬された放散装置3により曝気、処理することができる。したがって、2段階の処理によって、効率良くかつ効果的に液体[L]の曝気・処理、および液体[L]からのガス状の放射性物質の曝気放散および中性子の吸収または捕獲を行うことができる。
【0023】
さらに中性子吸収材30としての超低濃度のガドリニウムと被処理水である微細化されたトリチウム含有水とを十分に混合接触させることで中性子吸収反応は進行する。3H(3重水素)から3He(ヘリウム同位体)に崩壊させて処理水として分離することが可能となる。
【0024】
中性子吸収装置6、32の構成材料はガドリニウムのみではなく、中性子吸収機能を有するインジウム、リチウム、アルミニウム、ボロン等の単体または複合材料を選択可能である。磁性材のかわりに超音波を生成する超音波発生装置を配置して利用することも適宜選択可能である。放散装置3および放散塔2はマイクロバブルを生成する混合装置13と磁場を形成する複数の磁化部材20,21から成る磁化装置22と中性子吸収または捕獲機能を有するガドリニウムを配置した中性子吸収装置6から構成されている。
【0025】
各々の使用方法は被処理水の使用状態に合わせて処理装置の順番等は適宜選択可能である。また、放散塔2の下部から循環ポンプ(不図示)を介して液体を原水供給ラインに接続して循環処理することも可能である。
【0026】
また、曝気装置5の下部から上方に気体を噴射して混合処理と磁化処理と中性子吸収処理とをしてもよい。さらに、
図2を参照しながら実施形態に係る放散塔内2の水中に配置された放散装置3について説明する。放散装置3は筒状の流路管8で形成され、その流路管8の上部は開放され、下部はガス入口が設けられ、そのガス入口部の周囲には流体が流入する複数の開口部を有し、ガス入口部の先端部には噴射ノズル10が配置されている。
【0027】
放散装置3は、上部から下方に向けて中性子吸収装置32と磁化装置22と、混合装置13とで構成されている。また、流路管8の底部にはガス供給のための噴射ノズル10が配置され、ガス入口部の周囲には複数の開口部があり、ここから液体が導入される。これらの流体の動きは、まず、高圧で供給されるガスは噴射ノズル10に内設された複数の螺旋状羽根体9により螺旋流で上方に噴射される。
【0028】
同時に開口部から流入してきた液体(L)と気液接触して気液混相流として、上方に位置する混合装置13に供給されて、マイクロバブルを生成して、更にマイクロバブルは微細化されて、上方に排出され、磁化装置22によりファインバブル化する。ファインバブル化した気液混相流は上方に供給されて、中性子吸収装置32と気液接触する。
【0029】
つまり、超微細化したトリチウム水と超低濃度のガドリニウムから放射される放射線とが接触してトリチウム水から中性子を吸収または捕獲してトリチウム水は浄化される。浄化されたトリチウム水は、下方に排出される。なお、曝気装置5は
図1においては気体中に配置されているが、水中に配置して利用することも可能である。
【0030】
さらに、中性子吸収装置32と磁化装置22と混合装置13と噴射ノズル10から成る放散装置3を貯液槽内に配置して、トリチウム含有水を複数の貯留槽7に順番に直列に供給して処理水を得ることも可能である。この場合、曝気装置5は使用しないシステムである。さらにまた、曝気装置5の混合装置11の下部から噴射ノズル10を配置して利用することも可能である。
【符号の説明】
【0031】
1:水改質処理装置
2:放散塔
3:放散装置
4:第1曝気装置
5:第2曝気装置
6、32:中性子吸収装置
7:貯留槽
8:流路管
9:羽根体
10:噴射ノズル
11、12:混合部材
13:混合装置
20、21:磁化部材
22:磁化装置
30、31:中性子吸収材
200:加圧気体供給源
301:原水供給ライン
302:散水部材
303:液体排出ライン
304:ガス供給ライン
305:ガス排出ライン
[L]:液体
[G]:ガス
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放散塔内に複数の螺旋状の多孔翼から成る混合部材で構成された混合装置を配置したことを特徴とする水改質処理方法。
【請求項2】
前記混合装置の上方に磁場を形成する複数の磁化部材から成る曝化装置を配置したことを特徴とする水改質処理方法。
【請求項3】
前記磁化装置の上方に中性子吸収材から成る中性子吸収装置を配置したことを特徴とする水改質処理方法。
【請求項4】
前記放散塔の下部に設置した貯留槽内に放散装置を配置したことを特徴とする水改質処理方法。
【請求項5】
前記放散装置は、上部から下方に向けて中性子吸収装置と磁化装置と混合装置とを配置して成ることを特徴とする水改質処理方法。
【請求項6】
前記放散装置の下部に高圧ガス噴射ノズルと複数の液体導入口を配置したことを特徴とする水改質処理方法。
【請求項7】
前記中性子吸収材はガドリニウム、インジウム、リチウム、アルミニウム、ホウ素等から選択された一種又は複合種から成る金属および合金又はセラミックスであることを特徴とする水改質処理方法。
【請求項8】
トリチウム含有水からトリチウムを構成している中性子を原子核外へ吸収もしくは崩壊させることを特徴とする水改質処理方法。
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正の内容】