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特開2023-50050トリチウムを含む被処理水からトリチウムを化学的に吸収分離する方法。
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  • 特開-トリチウムを含む被処理水からトリチウムを化学的に吸収分離する方法。 図1
  • 特開-トリチウムを含む被処理水からトリチウムを化学的に吸収分離する方法。 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023050050
(43)【公開日】2023-04-10
(54)【発明の名称】トリチウムを含む被処理水からトリチウムを化学的に吸収分離する方法。
(51)【国際特許分類】
   G21F 9/06 20060101AFI20230403BHJP
   B01D 59/26 20060101ALI20230403BHJP
   G21F 9/12 20060101ALI20230403BHJP
【FI】
G21F9/06 591
B01D59/26
G21F9/12 501K
G21F9/12 501J
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2021175045
(22)【出願日】2021-09-29
(71)【出願人】
【識別番号】502432637
【氏名又は名称】株式会社アネモス
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 久夫
(72)【発明者】
【氏名】黒崎 晃一
(72)【発明者】
【氏名】竹林 昌洋
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 吉晃
(72)【発明者】
【氏名】池田 潤
(72)【発明者】
【氏名】牧 忠峰
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 真慈
(57)【要約】      (修正有)
【課題】トリチウムを含む被処理水からトリチウムの中性子を大量に吸収処理する方法の提供。
【解決手段】トリチウムを含む被処理水と、ガドリニウムを含む酸性の酸化ガドリニウム水溶液とを液・液混合して中性子を吸収する反応槽1とその酸性の反応水溶液にアルカリを添加して、酸化ガドリニウムを中和して析出させる中和槽2と、その酸化ガドリニウムを含む中和水溶液を静置分離槽3に供給して、比重差を利用して、酸化ガドリニウムは底部から上澄み液(処理水)は上部から各々外部に排出される。反応槽1、中和槽2、静置分離槽3から成る、トリチウムの中性子を大量に吸収処理する方法。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリチウムを含む被処理水と、中性子を吸収するガドリニウム酸性水溶液と、液―液混合機能を有する磁化エダクターを内設した反応槽と、その酸性水溶液をアルカリで中和して酸化ガドリニウムを析出する磁化エダクターを内設した中和槽と、その酸化ガドリ二ウムを含む中和水を静置分離する分離槽と、その分離槽の底部から排出された沈殿物と、上澄み液(処理水)とから構成されたことを特徴とするトリチウムの吸収分離方法。
【請求項2】
前記磁化エダクターは、筒状管内に磁場を形成する複数の磁性体と、混合機能を有する複数の螺旋状多孔翼と、ガドリニウムで構成された中性子吸収材と、から成ることを特徴とする請求項1項記載のトリチウムの吸収分離方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【背景技術】
【0002】
【0003】
【課題を解決するための手段】
【0004】
【0005】
トリチウムを含む被処理水と中性子を吸収するガドリニウム水溶液とを接触させてトリチウムを吸収する水改質処理方法を提供する。
【0006】
先ず反応槽1内の水溶液中には曝気混合機能を有する磁化エダクター7が配置されている。酸化ガドリニウムを含む酸性水溶液と被処理水4は供給ライン15に配設された混合器9により混合されて、混合液供給ライン16を介して反応槽1に供給されている。酸性水溶液はガドリニウムと有機酸から構成されている。
【0007】
反応槽1の底部に接続された供給排出ポンプ13により、一部は液供給ライン18を介して磁化エダクター7に、一部は液供給ライン17を介してアルカリ水溶液12と混合される。混合器11を中和液供給ライン19を介して中和槽2に接続供給されている。
【0008】
中和槽2では酸化ガドリニウムとアルカリ水溶液とは磁化エダクター8により充分に混合中和されて、ガドリニウムは析出される。析出した酸化ガドリニウムとアルカリ水溶液が各々の比重は7、9と1により容易に沈殿、分離できる。
【0009】
析出したガドリニウムを含む水溶液は供給ポンプ14により、一部は供給ライン21を介して磁化エダクターに供給され、一部は供給ライン20を介して静置分離槽3に送られる。
【0010】
静置分離槽3において、ガドリニウムと水溶液とは分離されて、ガドリニウムは静置分離槽3の底部から排出ライン21を介してガドリニウム回収槽5に回収され、上澄み液(処理水)は排出ライン22を介して外部に処理水6として排出される。
【0011】
なお、反応槽1内の磁化エダクター7、および中和槽2内の磁化エダクター8の下部から空気または不活性ガスを供給してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】 本発明の実施形態を示すトリチウムを含む被処理水からトリチウムを化学的に吸収分離する方法の概略フロー図。
図2】 本発明の実施形態を示す概略説明図。
【符号の説明】
【0013】
1:反応槽
2:中和槽
3:静置分離槽
4:被処理水
5:ガドリニウム回収槽
6:処理水
7、8:磁化エダクター
9、11:混合器
10:ガドリニウム酸性液
12:アルカリ水溶液
13、14:供給ポンプ
15、16、17、18、19、20、21:液供給ライン
22、23:液排出ライン
図1
図2