(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023005013
(43)【公開日】2023-01-18
(54)【発明の名称】表示制御装置及び表示制御プログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0482 20130101AFI20230111BHJP
【FI】
G06F3/0482
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021106673
(22)【出願日】2021-06-28
(71)【出願人】
【識別番号】000001487
【氏名又は名称】フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100078880
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 修平
(74)【代理人】
【識別番号】100183760
【弁理士】
【氏名又は名称】山鹿 宗貴
(72)【発明者】
【氏名】松下 祐樹
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA02
5E555BA01
5E555BA04
5E555BA20
5E555BA23
5E555BB01
5E555BB04
5E555BB20
5E555BB23
5E555BC01
5E555BC04
5E555BE12
5E555CA12
5E555CA17
5E555CB14
5E555CB20
5E555CB42
5E555CC03
5E555DA02
5E555DB03
5E555DB16
5E555DC02
5E555DC11
5E555DC13
5E555DC21
5E555DD02
5E555EA07
5E555EA11
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザの操作負担を抑えること。
【解決手段】第1情報に対する選択操作に応じて、第1情報に関連付けられた第2情報の表示と非表示とを切り替える表示制御装置を、選択操作を検出する選択操作検出部と、第2情報が表示されていないときに選択操作検出部により選択操作が検出されると、画面に第2情報を表示させるとともに、画面内の第2情報の表示量が、第2情報の表示位置を変えない場合における第2情報の表示量よりも多くなるように、第2情報の表示位置を制御する表示位置制御部と、を備える構成とする。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1情報に対する選択操作に応じて、前記第1情報に関連付けられた第2情報の表示と非表示とを切り替える表示制御装置であって、
前記選択操作を検出する選択操作検出部と、
前記第2情報が表示されていないときに前記選択操作検出部により前記選択操作が検出されると、画面に前記第2情報を表示させるとともに、前記画面内の前記第2情報の表示量が、前記第2情報の表示位置を変えない場合における前記第2情報の表示量よりも多くなるように、前記第2情報の表示位置を制御する表示位置制御部と、
を備える、
表示制御装置。
【請求項2】
前記表示位置制御部は、前記第2情報が表示されていないときに前記選択操作検出部により前記選択操作が検出されると、前記第2情報を、前記第1情報と第1方向に隣接する位置に表示させる、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記画面は、第1端点から第2端点に向けて前記第1方向に延びる第1辺と、前記第1方向と直交する第2方向に延びる第2辺と、を有する形状となっており、前記第2辺は、前記第2端点で前記第1辺と直交し、
前記表示位置制御部は、前記第2情報の表示部分であって、前記第1方向において前記第1情報と最も離れる表示部分が、前記第2辺と揃う位置に表示されるように、前記第2情報の表示位置を制御する、
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記画面は、第1端点から第2端点に向けて前記第1方向に延びる第1辺と、前記第1方向と直交する第2方向に延びる第3辺と、を有する形状となっており、前記第3辺は、前記第1端点で前記第1辺と直交し、
前記表示位置制御部は、前記第1情報又は前記第2情報が前記第2情報の表示位置を変えない場合と比べて前記第3辺へ近付いた位置に表示されるように、前記第2情報の表示位置を制御する、
請求項2に記載の表示制御装置。
【請求項5】
前記表示位置制御部は、前記画面内の前記第2情報の表示量が、前記画面をスクロールさせない場合における前記第2情報の表示量よりも多くなるように、前記画面をスクロールさせる、
請求項1から請求項4の何れか一項に記載の表示制御装置。
【請求項6】
前記第1情報と前記第2情報の合計の表示サイズ又は前記第2情報の表示サイズが前記画面に収まらないサイズであるとき、前記表示位置制御部は、前記第2情報の全てが前記画面に表示されるように、前記画面をスクロールし続ける、
請求項5に記載の表示制御装置。
【請求項7】
第1情報に対する選択操作に応じて、前記第1情報に関連付けられた第2情報の表示と非表示とを切り替える表示制御プログラムであって、
前記選択操作を検出する選択操作検出ステップと、
前記第2情報が表示されていないときに前記選択操作検出ステップにて前記選択操作が検出されると、画面に前記第2情報を表示させるとともに、前記画面内の前記第2情報の表示量が、前記第2情報の表示位置を変えない場合における前記第2情報の表示量よりも多くなるように、前記第2情報の表示位置を制御する表示位置制御ステップと、
をコンピュータに実行させる、表示制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置及び表示制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
メニューの表示形式の1つにアコーディオンメニューが知られている(例えば特許文献1参照)。特許文献1に示されるように、アコーディオンメニューは、タイトルと、タイトルに関連付けられたコンテンツを含む。ユーザの操作によってタイトルが選択されると、例えば選択されたタイトルの直下にコンテンツを表示した領域が現れる。すなわち、コンテンツが表示された状態となる。コンテンツが表示された状態で、このコンテンツに関連付けられたタイトルが選択されると、当該領域が非表示となる。すなわち、コンテンツが非表示状態となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、画面の下部に表示されたタイトルが選択され、選択されたタイトルの直下に(すなわち画面の下部に)コンテンツが表示される場合を考える。この場合、コンテンツの量によっては、コンテンツの全体が画面に収まらず、コンテンツの一部しか画面に表示されないことがある。この場合、ユーザは、画面に表示されない残りのコンテンツを視認するため、アコーディオンメニューをスクロール操作しなければならない。このようなスクロール操作はユーザにとって負担となる場合がある。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑み、ユーザの操作負担を抑えることができる表示制御装置及び表示制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係る表示制御装置は、第1情報に対する選択操作に応じて、第1情報に関連付けられた第2情報の表示と非表示とを切り替える装置であり、選択操作を検出する選択操作検出部と、第2情報が表示されていないときに選択操作検出部により選択操作が検出されると、画面に第2情報を表示させるとともに、画面内の第2情報の表示量が、第2情報の表示位置を変えない場合における第2情報の表示量よりも多くなるように、第2情報の表示位置を制御する表示位置制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態に係る表示制御装置及び表示制御プログラムによれば、ユーザの操作負担を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る表示制御装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】本発明の一実施形態におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【
図3】本発明の一実施形態におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【
図4】本発明の一実施形態において第1モード設定時に実行される表示制御プログラムの処理を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の一実施形態において第2モード設定時に実行される表示制御プログラムの処理を示すフローチャートである。
【
図6】比較例におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【
図7】本発明の一実施形態におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【
図8】比較例におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【
図9】本発明の一実施形態におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【
図10】比較例におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【
図11】本発明の一実施形態におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【
図12】本発明の一実施形態におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【
図13】本発明の一実施形態におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【
図14】本発明の別の一実施形態におけるアコーディオンメニューの表示画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態に係る表示制御装置及び表示制御プログラムについて説明する。
【0010】
本発明の一実施形態に係る表示制御装置は、例えばカーオーディオやナビゲーション装置等の車載型の装置である。なお、表示制御装置は、車載型の装置に限らず、スマートフォン、フィーチャフォン、タブレット端末、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Digital Assistant)、PND(Portable Navigation Device)、携帯ゲーム機等の他の形態の装置であってもよい。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る表示制御装置1の構成を示すブロック図である。
図1に示されるように、表示制御装置1は、制御部100、通信インタフェース部110、操作部120、表示部130及びメモリ140を備える。なお、
図1では、本実施形態の説明に必要な主たる構成要素を図示しており、例えば表示制御装置1として必須な構成要素である筐体など、一部の構成要素については、その図示を適宜省略する。
【0012】
制御部100は、表示制御装置1全体を制御するものであり、CPU(Central Processing Unit)100A、RAM(Random Access Memory)100B、ROM(Read Only Memory)100C、入出力ポート100D及びこれらのポートを結ぶバスライン等よりなるマイクロコンピュータである。
【0013】
CPU100Aは、ROM100Cに記憶されたプログラムを読み込み、読み込まれたプログラムに従って表示制御装置1を制御する。
【0014】
RAM100Bは、プログラムやデータを一時的に記憶する記憶部であり、ワークエリアを提供する。RAM100Bは、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
【0015】
ROM100Cは、表示制御プログラム102をはじめとする各種プログラム及びデータを記憶する不揮発性メモリである。ROM100Cは、例えばフラッシュメモリである。
【0016】
ROM100Cに記憶された表示制御プログラム102は、第1情報に対する選択操作に応じて、第1情報に関連付けられた第2情報の表示と非表示とを切り替えるプログラムであり、選択操作を検出する選択操作検出ステップと、第2情報が表示されていないときに選択操作検出ステップにて選択操作が検出されると、画面に第2情報を表示させるとともに、画面内の第2情報の表示量が、第2情報の表示位置を変えない場合における第2情報の表示量よりも多くなるように、第2情報の表示位置を制御する表示位置制御ステップとを、コンピュータであるCPU100Aに実行させる。表示制御プログラム102の実行により、ユーザの操作負担が抑えられる。表示制御プログラム102の詳細は後述する。
【0017】
入出力ポート100Dは、制御部100と他の構成要素(具体的には、通信インタフェース部110、操作部120、表示部130及びメモリ140)とを接続する。
【0018】
通信インタフェース部110は、他の端末装置との通信処理を担うインタフェースである。表示制御装置1は、通信インタフェース部110により、公衆回線やVPN(Virtual Private Network)等の閉域網の通信回線を介して他の端末装置と相互通信可能に接続される。
【0019】
操作部120は、ボタンやスイッチ、タッチパネルなど、ユーザが表示制御装置1を操作するための操作部材である。
【0020】
表示部130は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)及びLCDドライバを有する。本実施形態において、表示部130のLCDはタッチパネルディスプレイである。そのため、表示部130は、操作部120も兼ねる。LCDは、有機EL(Electro Luminescence)等の他の構成に置き換えてもよい。
【0021】
メモリ140は、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)である。メモリ140には、例えば通信回線を介して他の端末装置よりダウンロードしたデータ(例えば後述のセクションデータ)が保存される。
【0022】
図2及び
図3は、表示部130のLCDが有する画面132に表示されるアコーディオンメニューの一例を示す。画面132は、矩形状であり、第1端点132a1から第2端点132a2に向けて第1方向Aに延びる第1辺132aと、第1方向Aと直交する第2方向Bに延びる第2辺132b(画面下端辺)及び第3辺132c(画面上端辺)と、を有する。第2辺132bは、第2端点132a2で第1辺132aと直交する。第3辺132cは、第1端点132a1で第1辺132aと直交する。これらの図中、アコーディオンメニューの網掛けされた部分は、画面132に表示されない(言い換えると、画面132に収まっていない)部分を示す。なお、画面132の全域が画像の表示領域であり、また、タッチ操作を受け付ける領域である。また、
図2及び
図3中、例えば第1方向Aが下方を指す方向となっているが、表示制御装置1の姿勢によっては、第1方向Aが必ずしも下方を指す方向にはならず、右や左等を指す方向(すなわち別の方向)になることもある。
【0023】
アコーディオンメニューは、第1情報であるタイトルと、タイトルに関連付けられたコンテンツ(第2情報)を含む。コンテンツは、タイトルに関する情報であり、テキストやイメージ等を含む。アコーディオンメニューでは、ユーザによるタイトルに対する選択操作に応じて、コンテンツの表示と非表示とが切り替えられる。なお、タイトルである第1情報は、第1画像と言い換えてもよく、また、コンテンツである第2情報は、第2画像と言い換えてもよい。
【0024】
ROM100Cに、タイトルとこれに関連付けられたコンテンツとを含むセクションデータが複数記憶されている。本実施形態では、7つのセクションデータSD1~SD7がROM100Cに記憶されているものとする。セクションデータSD1は、タイトルT1とコンテンツC1とを含む。セクションデータSD2は、タイトルT2とコンテンツC2とを含む。セクションデータSD3は、タイトルT3とコンテンツC3とを含む。セクションデータSD4は、タイトルT4とコンテンツC4とを含む。セクションデータSD5は、タイトルT5とコンテンツC5とを含む。セクションデータSD5は、タイトルT5とコンテンツC5とを含む。セクションデータSD6は、タイトルT6とコンテンツC6とを含む。セクションデータSD7は、タイトルT7とコンテンツC7とを含む。
【0025】
本実施形態では、一例として、オーディオ関連のアコーディオンメニューを説明する。タイトルT1は、「Graphic Equalizer」であり、コンテンツC1は、音の周波数範囲をブースト又はカットするための操作画面である。タイトルT2は、「Balance/Fader」であり、コンテンツC2は、複数のチャンネルを有するスピーカシステムにおける前後左右の音量差を調整するための操作画面である。タイトルT3は、「Surround」であり、コンテンツC3は、サラウンドエフェクトを設定するための操作画面である。タイトルT4は、「Speed Sensitive Volume Control」であり、コンテンツC4は、車速に連動した音量の自動調整感度を設定するための操作画面である。タイトルT5は、「Volume Smoother」であり、コンテンツC5は、例えば曲から曲へと変わる際やテレビジョン放送が番組からコマーシャルへ変わる際等の音量の自動調整感度を設定するための操作画面である。タイトルT6は、「Loudness」であり、コンテンツC6は、ラウドネスを調整するための操作画面である。タイトルT7は、「Virtual Bass」であり、コンテンツC7は、重低音の増強度合を調整するための操作画面である。なお、コンテンツC1~C7は、操作画面を画面132に表示させるためのデータと言い換えることもできる。
【0026】
図2の例では、タイトルT1~T6は、画面132に表示される。タイトルT7は、画面132に収まらず、画面132に表示されない。
【0027】
なお、セクションデータは、ROM100Cに予め記憶されたものに限らず、CPU100Aのリクエストに応じて通信回線を介して他の端末装置よりダウンロードされるものであってもよい。ダウンロードされるセクションデータも、ROM100Cに予め記憶されたセクションデータSD1~SD7と同様に、タイトルとコンテンツを含む。なお、通信量を低減するため、ダウンロードされるセクションデータは、タイトルのみを含むものとしてもよい。この場合、コンテンツは、画面132に初めて表示されるタイミングでダウンロードされる。
【0028】
セクションデータSD1~SD7及び他の端末装置よりダウンロードされるセクションデータは、例えばXMLで記述されたXML(Extensible Markup Language)データである。なお、これらのセクションデータは、HTML(Hyper Text Markup Language)等の、別のマークアップ言語で記述されたデータであってもよい。
【0029】
CPU100Aにより実行される表示制御プログラム102は、例えば、XMLパーサ、XSLT(XSL Transformations)プロセッサ等を含み、XML、HTML、CSS(Cascading Style Sheets)、JavaScript(登録商標)等及びこれらの関連仕様を解釈可能となっている。
【0030】
表示制御プログラム102は、XMLデータであるセクションデータの解釈、DOM(Document Object Model)ツリー、レイアウトツリー等の生成を行う。表示制御プログラム102は、レイアウトが決定されたアコーディオンメニューの各要素をRAM100B内のイメージバッファに逐次レンダリングする。イメージバッファにレンダリングされた内容は、図示省略されたVRAM(Video Random Access Memory)に転送される。レンダリング結果がVRAMに転送されることにより、アコーディオンメニューが画面132に表示される。なお、以降の説明においては、初期的には、アコーディオンメニューは、
図2に示されるように、全てのコンテンツを非表示とした状態で(言い換えると、タイトルのみが並ぶ状態で)表示される。
【0031】
図2に示されるように、コンテンツが表示されていないときにタイトル(例えばタイトルT1)に対する選択操作が行われると、
図3に示されるように、タイトルT1の直下にコンテンツC1を表示した領域が現れる。すなわち、選択操作されたタイトルに関連付けられたコンテンツがこのタイトルと第1方向Aに隣接する位置に表示される。これに伴い、タイトルT1よりも画面132の下方に表示されていたタイトルT2~T6は、コンテンツC1の高さ分だけ画面132の下方に(第1方向Aに)シフトされる。
図3の例では、タイトルT3~T6が画面132外までシフトされる。この結果、コンテンツC1の下方にはタイトルT2のみが表示される。
【0032】
また、
図3に示される状態でタイトルT1に対する選択操作が行われると、コンテンツC1を表示した領域が閉じられる。すなわち、コンテンツC1が非表示状態となる。これに伴い、コンテンツC1より下方に位置するタイトルT2~T7は、コンテンツC1の高さ分だけ画面132の上方に(第1方向Aとは逆の方向に)シフトされる。これにより、画面132には、
図2に示されるように、タイトルT1~T6が表示される。
【0033】
以下においては、ユーザによって選択操作されたタイトルを「選択タイトル」と呼ぶことがあり、また、選択タイトルに関連付けられたコンテンツを「関連コンテンツ」と呼ぶことがある。また、タイトルに対する選択操作によって関連コンテンツが表示された状態を「展開状態」と記す。なお、アコーディオンメニューをスクロールさせると、そのスクロール量によっては、展開状態のコンテンツが画面132外に消える。この場合も、コンテンツの状態は「展開状態」のままである。また、タイトルに対する選択操作によって展開状態にあった関連コンテンツが非表示となった状態を「折り畳み状態」と記す。このように、表示制御装置1は、第1情報(例えばタイトル)に対する選択操作に応じて、第1情報に関連付けられた第2情報(例えばコンテンツ)の展開状態と折り畳み状態とを切り替える。
【0034】
なお、展開状態のコンテンツを折り畳み状態とするための操作の方法には幾つかパターンがある。例えばタイトルがタッチされると、展開状態の関連コンテンツが折り畳み状態となる。また、展開状態のコンテンツがタッチされた状態で、このコンテンツに関連付けられたタイトルに向かってスワイプ操作又はフリック操作が行われると、このコンテンツが折り畳み状態となる。また、タイトルがタッチされて関連コンテンツが展開状態となり且つこのタイトルに対するタッチ状態が維持されたときに、タッチする指等が強く押し込まれた(すなわち、最初のタッチよりも高い圧力でタッチされた)うえで指等が画面132から離されると、展開状態にあった関連コンテンツが折り畳み状態となる。タッチの圧力は、例えばタッチパネルディスプレイに内蔵された圧力センサによって検知することができる。
【0035】
ROM100Cに予め記憶されたセクションデータSD1~SD7の各要素(すなわち、タイトルT1~T7及びコンテンツC1~C7)の高さ及び幅は、例えば表示制御装置1の製造者によって予め決められている。そのため、セクションデータSD1~SD7には、各要素の高さ及び幅の情報が含まれる。表示制御プログラム102は、セクションデータSD1~SD7に含まれる高さ及び幅の情報に従い各要素を画面132に表示させる。
【0036】
このように、セクションデータSD1~SD7の高さ及び幅は既知である。これに対し、他の端末装置よりダウンロードされるセクションデータのなかには、各要素の高さ及び幅の情報を含まないものもある。一例として、サードパーティが作成したセクションデータには、各要素の高さ及び幅の情報が含まれない場合がある。この場合、表示制御プログラム102は、例えばレイアウトツリーを生成する過程で各要素の高さ及び幅を決定する。
【0037】
アコーディオンメニューにおいてタイトルが選択されて関連コンテンツが展開状態となる際、選択タイトルの画面132内の位置や関連コンテンツの表示サイズによっては、関連コンテンツの一部が画面132に収まらず表示されないことがある。画面132に表示されない残りの関連コンテンツを視認するには、ユーザは、画面132に対してスクロール操作を行わなければならない。例えば車両を運転中のユーザは運転に集中する必要がある。そのため、運転中、ユーザは、この種のスクロール操作をできるだけ行いたくない。
【0038】
そこで、
図1に示されるように、CPU100Aは、機能ブロックとして、選択操作を検出する選択操作検出部100aと、コンテンツが表示されていないときに選択操作検出部100aによりタイトルに対する選択操作が検出されると、画面132にその関連コンテンツを表示させるとともに、画面132内の関連コンテンツの表示量が、関連コンテンツの表示位置を変えない場合における関連コンテンツの表示量よりも多くなるように、関連コンテンツの表示位置を制御する表示位置制御部100bと、を備える。より詳細には、表示位置制御部100bは、画面132内の関連コンテンツの表示量が、画面132をスクロールさせない場合における関連コンテンツの表示量よりも多くなるように、画面132をスクロールさせる。
【0039】
これら機能ブロックの動作により、関連コンテンツを画面132により多く表示させることができる。そのため、ユーザは、スクロール操作を行うことなく関連コンテンツの全体を視認できるようになったり、少ない操作手数で関連コンテンツの全てを視認できるようになったりする。操作負担が抑えられることにより、ユーザは、関連コンテンツを視認しつつ運転にも集中することができる。
【0040】
図4及び
図5は、本発明の一実施形態においてCPU100Aにより実行される表示制御プログラム102の処理を示すフローチャートである。
図4は、第1モードの処理を示す。
図5は、第2モードの処理を示す。
【0041】
第1モードは、選択タイトルと関連コンテンツの両方を優先的に表示させるモードである。第1モードでは、選択タイトルと関連コンテンツの両方が一画面内に表示される。そのため、ユーザは、選択タイトルと関連コンテンツとの関係を把握しやすい。
【0042】
第2モードは、関連コンテンツを優先的に表示させるモードである。第2モードでは、選択タイトルを画面に表示させない分、関連コンテンツの表示量が多くなり、また、他のタイトルが画面132に表示されやすくなる(言い換えると、少ない操作手数で他のタイトルを選択しやすくなる。)。
【0043】
ユーザは、操作部120に対する操作により、第1モードと第2モードの何れの表示モードでアコーディオンメニューを表示させるかを設定することができる。例えばユーザの操作等によりアコーディオンメニューが画面132に表示されると、第1モードの設定時には
図4のフローチャートの処理の実行が開始され、第2モードの設定時には
図5のフローチャートの処理の実行が開始される。これらフローチャートの処理の実行開始時は、全てのコンテンツが折り畳み状態となっている(例えば
図2参照)。また、例えばアコーディオンメニューとは別の画面を表示させる操作等が行われると、これらフローチャートの処理は終了する。
【0044】
[第1モード]
図4を用いて第1モードの処理を説明する。
図4に示されるように、表示制御プログラム102は、タイトルに対する選択操作が行われたか否かを判定する(ステップS101)。タイトルに対する選択操作が行われる(言い換えると、選択操作検出部100aによりタイトルに対する選択操作が検出される)と(ステップS101:YES)、表示制御プログラム102は、関連コンテンツが展開状態にあるか否かを判定する(ステップS102)。このように、ステップS101において、表示制御プログラム102を実行するCPU100Aは、タイトル(第1情報)に対する選択操作を検出する選択操作検出部100aとして動作する。
【0045】
関連コンテンツが展開状態にある場合(ステップS102:YES)、表示制御プログラム102は、この関連コンテンツを折り畳み状態にするとともに(ステップS103)、この関連コンテンツよりも下方に(第1方向Aに)位置する要素(タイトルやコンテンツ)を上方に(第1方向Aとは逆の方向に)シフトさせて(ステップS104)、タイトルの選択を待機する状態に戻る(ステップS101)。
【0046】
関連コンテンツが折り畳み状態にある場合(ステップS102:NO)、表示制御プログラム102は、画像表示領域の高さ(具体的には第1辺132aの長さ)aが、選択タイトルの高さbと関連コンテンツの高さcとの合計値以上か否かを判定する(ステップS105)。言い換えると、表示制御プログラム102は、選択タイトル及び関連コンテンツの全体を一画面に収めて表示できるか否かを判定する。
【0047】
なお、ステップS105の処理は、関連コンテンツを折り畳み状態から展開状態にした場合に、展開状態後の関連コンテンツの全体が画面132に収まるか否かを判定する処理に置き換えてもよい。この場合、例示的には、画面132内における選択タイトルの表示高さ位置d(後述の
図6等参照)から画面132の第2辺132bまでの距離e(後述の
図6等参照)が選択タイトルの高さbと関連コンテンツの高さcとの合計値以上か否かが判定される。例えば
図2では、選択タイトルの上端辺の高さ位置が表示高さ位置dとなる。VRAMに転送されるアコーディオンメニューの描画データから、表示高さ位置dは既知である。
【0048】
選択タイトル及び関連コンテンツの全体を一画面に収めて表示できない(すなわち高さbと高さcとの合計値が高さaよりも大きい)場合(ステップS105:NO)、表示制御プログラム102は、折り畳み状態にある関連コンテンツを選択タイトルの直下に(言い換えると、選択タイトルと第1方向Aに隣接する位置に)表示させるとともに展開状態となった関連コンテンツよりも下方に位置する要素を下方にシフトさせ(ステップS106)、且つ、展開状態の関連コンテンツの表示量が多くなるように、アコーディオンメニューをスクロールさせる(ステップS107)。
【0049】
具体的には、ステップS107において、表示制御プログラム102は、アコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて選択タイトルが画面132の第3辺132cへ近付いた位置に表示されるように、アコーディオンメニューをスクロールさせる。より詳細には、選択タイトルが画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューをスクロールさせる。スクロール後、表示制御プログラム102は、タイトルの選択を待機する状態に戻る(ステップS101)。
【0050】
なお、折り畳み状態の関連コンテンツを展開状態にすること(ステップS106)とこれに伴う画面スクロール(ステップS107)は順に行われてもよく、また、同時に行われてもよい。以降の同様の処理においても、折り畳み状態の関連コンテンツを展開状態にすることと、これに伴う画面スクロールが順に行われてもよく、また、同時に行われてもよい。
【0051】
図6及び
図7にアコーディオンメニューの画面例を示す。
図6及び
図7を用いてステップS107の処理の説明を補足する。
図6は、比較例の画面例であり、ステップS107の画面スクロールを実行せずに関連コンテンツC3を展開状態にした図を示す。
図7は、本実施形態の画面例であり、関連コンテンツC3を展開状態にするとともにステップS107の画面スクロールを実行した図を示す。
【0052】
図6及び
図7の例では、選択タイトルT3の高さbと関連コンテンツC3の高さcの合計値は画像表示領域の高さaよりも大きい。また、この合計値は、選択タイトルT3の表示高さ位置dから画面132の第2辺132bまでの距離eよりも大きい。そのため、
図6の比較例のように、
図2の状態から関連コンテンツC3をスクロールなしで展開状態にしただけでは、関連コンテンツC3の表示量が少ない。
【0053】
そこで、本実施形態では、
図7に示されるように、選択タイトルT3(より詳細には、選択タイトルT3の上端辺)が画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューがスクロールされる。これにより、
図6の比較例のようにアコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて、関連コンテンツC3の表示量が多くなる。そのため、ユーザが関連コンテンツC3を視認する際のスクロール操作の手数を無くしたり減らしたりすることができる。
【0054】
なお、
図7に示される状態でスクロールを停止させると、ユーザは、スクロール操作を行わなければ関連コンテンツC3の下方の情報(例えば「Surround K」)を視認することができない。そこで、選択タイトル及び関連コンテンツの全体を一画面に収めて表示できない場合、ステップS107において、表示制御プログラム102は、関連コンテンツの下端辺が表示される位置まで画面132をスクロールさせ、この位置に達すると今後は選択タイトルが画面132の第3辺132cと揃う位置まで(例えば
図7の画面になるまで)アコーディオンメニューを逆方向にスクロールさせてもよい。これにより、ユーザは、スクロール操作を行わずして、関連コンテンツC3のような大きなサイズのコンテンツの全てを視認することができる。
【0055】
関連コンテンツの下端辺に向けたスクロール中又はその後の逆方向のスクロール中、画面132に対するタッチ操作が行われると、その時点でスクロールが停止されるとともにタッチ操作に応じた処理が実行される。例えば「Surround K」がタッチされると、「Surround K」が表示されたその位置でスクロールが停止されるとともにサラウンドエフェクトが「Surround K」に設定される。
【0056】
このように、選択タイトルと関連コンテンツの合計の表示サイズが画面132に収まらないサイズであるとき、ステップS107において、表示制御プログラム102は、関連コンテンツの全てが画面132に表示されるように、画面132をスクロールし続ける構成としてもよい。
【0057】
選択タイトル及び関連コンテンツの全体を一画面に収めて表示できる場合(ステップS105:YES)、表示制御プログラム102は、選択タイトルがアコーディオンメニューの最下段のタイトルか否かを判定する(ステップS108)。本実施形態では、タイトルT7が最下段のタイトルである。
【0058】
選択タイトルがアコーディオンメニューの最下段のタイトルの場合(ステップS108:YES)、表示制御プログラム102は、折り畳み状態にある関連コンテンツを選択タイトルの直下に表示させるとともに展開状態となった関連コンテンツよりも下方に位置する要素を下方にシフトさせ(ステップS109)、且つ、展開状態の関連コンテンツの表示量が多くなるように、アコーディオンメニューをスクロールさせる(ステップS110)。
【0059】
具体的には、ステップS110において、表示制御プログラム102は、関連コンテンツの表示部分であって、第1方向Aにおいて選択タイトルと最も離れる表示部分P1が、第2辺132bと揃う位置に表示されるように、関連コンテンツの表示位置を制御する。スクロール後、表示制御プログラム102は、タイトルの選択を待機する状態に戻る(ステップS101)。
【0060】
図8及び
図9にアコーディオンメニューの画面例を示す。
図8及び
図9を用いてステップS110の処理の説明を補足する。
図8は、比較例の画面例であり、ステップS110の画面スクロールを実行せずに、画面132の最下部に表示された選択タイトルT7の関連コンテンツC7を展開状態にした図を示す。
図9は、本実施形態の画面例であり、関連コンテンツC7を展開状態にするとともにステップS110の画面スクロールを実行した図を示す。
【0061】
図8及び
図9の例では、選択タイトルT7の高さbと関連コンテンツC7の高さcの合計値が画像表示領域の高さaよりも小さい。そのため、選択タイトルT7及び関連コンテンツC7の全体を一画面に収めて表示させることができる。しかし、
図8の比較例のように、関連コンテンツC7をスクロールなしで展開状態にしただけでは、関連コンテンツC7を画面132に表示させることすらできない。
【0062】
そこで、本実施形態では、
図9に示されるように、関連コンテンツC7の表示部分であって、第1方向Aにおいて選択タイトルT7と最も離れる表示部分P1(ここでは、関連コンテンツC7の下端辺)が画面132の第2辺132bと揃う位置までアコーディオンメニューがスクロールされる。これにより、
図8の比較例のようにアコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて、関連コンテンツC7の表示量が多くなる。そのため、ユーザが関連コンテンツC7を視認する際のスクロール操作の手数を無くしたり減らしたりすることができる。また、関連コンテンツC7の下端辺を第2辺132bと揃えることにより、関連コンテンツC7の下方に余白が表示されるのを避けることができる。別の観点では、このような余白が表示される手前でスクロールを停止させることにより、一画面内により多くのタイトルやコンテンツを表示させることができる。
【0063】
選択タイトルがアコーディオンメニューの最下段のタイトルでない場合(ステップS108:NO)、表示制御プログラム102は、折り畳み状態にある関連コンテンツを選択タイトルの直下に表示させるとともに展開状態となった関連コンテンツよりも下方に位置する要素を下方にシフトさせ(ステップS111)、且つ、展開状態の関連コンテンツの表示量が多くなるように、アコーディオンメニューをスクロールさせる(ステップS112)。
【0064】
具体的には、表示制御プログラム102は、ステップS107と同様に、アコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて選択タイトルが画面132の第3辺132cへ近付いた位置に表示されるように、アコーディオンメニューをスクロールさせる。より詳細には、選択タイトルが画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューをスクロールさせる。スクロール後、表示制御プログラム102は、タイトルの選択を待機する状態に戻る(ステップS101)。
【0065】
図10及び
図11にアコーディオンメニューの画面例を示す。
図10及び
図11を用いてステップS112の処理の説明を補足する。
図10は、比較例の画面例であり、ステップS112の画面スクロールを実行せずに関連コンテンツC5を展開状態にした図を示す。
図11は、本実施形態の画面例であり、関連コンテンツC5を展開状態にするとともにステップS112の画面スクロールを実行した図を示す。
【0066】
図10及び
図11の例では、選択タイトルT5の高さbと関連コンテンツC5の高さcの合計値は画像表示領域の高さaよりも小さい。そのため、選択タイトルT5及び関連コンテンツC5の全体を一画面に収めて表示させることができる。しかし、
図10の比較例のように、
図2の状態から関連コンテンツC5をスクロールなしで展開状態にしただけでは、選択タイトルT5及び関連コンテンツC5の全体を一画面に収めて表示させることができず、関連コンテンツC5の表示量が少ない。
【0067】
そこで、本実施形態では、
図11に示されるように、選択タイトルT5(より詳細には、選択タイトルT5の上端辺)が画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューがスクロールされる。これにより、
図10の比較例のようにアコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて、関連コンテンツC5の表示量が多くなる。そのため、ユーザが関連コンテンツC5を視認する際のスクロール操作の手数を無くしたり減らしたりすることができる。
【0068】
なお、ステップS112において選択タイトルを画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューをスクロールさせると、アコーディオンメニューの最下段のタイトル又はコンテンツの直下に余白が表示されてしまうケースもあり得る。この場合、ステップS112において余白が表示される手前でスクロールを停止させてもよい。
【0069】
図7及び
図11の例では、選択タイトルが画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューがスクロールされるが、本発明の構成はこれに限らない。例えば、アコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて選択タイトルが画面132の第3辺132cへ近付いた位置に表示されるようにアコーディオンメニューを少しだけスクロールさせることによって関連コンテンツの表示量を増やす構成も本発明の範疇である。
【0070】
[第2モード]
次に、
図5を用いて第2モードの処理を説明する。
図5のステップS201~S204及びS208~S210の処理は、
図4のステップS101~S104及びS108~S110の処理と同じである。そのため、これらの処理の説明は適宜省略する。
【0071】
図5に示されるように、関連コンテンツが折り畳み状態にある場合(ステップS202:NO)、表示制御プログラム102は、画像表示領域の高さaが関連コンテンツの高さc以上か否かを判定する(ステップS205)。言い換えると、表示制御プログラム102は、関連コンテンツの全体を一画面に収めて表示できるか否かを判定する。
【0072】
関連コンテンツの全体を一画面に収めて表示できない(すなわち高さcが高さaよりも大きい)場合(ステップS205:NO)、表示制御プログラム102は、折り畳み状態にある関連コンテンツを選択タイトルの直下に表示させるとともに展開状態となった関連コンテンツよりも下方に位置する要素を下方にシフトさせ(ステップS206)、且つ、展開状態の関連コンテンツの表示量が多くなるように、アコーディオンメニューをスクロールさせる(ステップS207)。
【0073】
具体的には、ステップS207において、表示制御プログラム102は、アコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて関連コンテンツが画面132の第3辺132cへ近付いた位置に表示されるように、アコーディオンメニューをスクロールさせる。より詳細には、関連コンテンツが画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューをスクロールさせる。スクロール後、表示制御プログラム102は、タイトルの選択を待機する状態に戻る(ステップS201)。
【0074】
図12にアコーディオンメニューの画面例を示す。
図6及び
図12を用いてステップS207の処理の説明を補足する。
図12は、本実施形態の画面例であり、関連コンテンツC3を展開状態にするとともにステップS207の画面スクロールを実行した図を示す。
【0075】
本実施形態では、
図12に示されるように、関連コンテンツC3(より詳細には、関連コンテンツC3の上端辺)が画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューがスクロールされる。これにより、
図6の比較例のようにアコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて、関連コンテンツC3の表示量が多くなる。また、選択タイトルT3を画面132に表示させない分、第1モードより関連コンテンツC3の表示量が多くなる。そのため、ユーザが関連コンテンツC3を視認する際のスクロール操作の手数を無くしたり減らしたりすることができる。
【0076】
図12に例示されるように、第2モードでは選択タイトルが画面132に表示されない。そのため、ユーザは、第1モードと比べて選択タイトルと関連コンテンツとの関係を把握しにくい。そこで、第2モードでは、画面132内の所定の領域(例えば画面右上端や画面左上端)に選択タイトルをスーパーインポーズ表示させてもよい。スーパーインポーズ表示される選択タイトルは、例えば背後の関連コンテンツ等の視認性を阻害しないため、例えば袋文字や半透明の文字であってもよいし、半透明なプレート上に不透明な文字を配置したものであってもよい。
【0077】
図12に示されるように、関連コンテンツの全体を一画面に収めて表示できない場合、ステップS207において、表示制御プログラム102は、関連コンテンツの下端辺が表示される位置まで画面132をスクロールさせ、この位置に達すると今後は選択タイトルが画面132の第3辺132cと揃う位置まで(例えば
図12の画面になるまで)アコーディオンメニューを逆方向にスクロールさせてもよい。これにより、ユーザは、スクロール操作を行わずして、関連コンテンツC3のような大きなサイズのコンテンツの全てを視認することができる。
【0078】
このように、関連コンテンツの表示サイズが画面132に収まらないサイズであるとき、ステップS207において、表示制御プログラム102は、関連コンテンツの全てが画面132に表示されるように、画面132をスクロールし続ける構成としてもよい。
【0079】
関連コンテンツの全体を一画面に収めて表示でき(ステップS205:YES)且つ選択タイトルがアコーディオンメニューの最下段のタイトルでない場合(ステップS208:NO)、表示制御プログラム102は、折り畳み状態にある関連コンテンツを選択タイトルの直下に表示させるとともに展開状態となった関連コンテンツよりも下方に位置する要素を下方にシフトさせ(ステップS211)、且つ、展開状態の関連コンテンツの表示量が多くなるように、アコーディオンメニューをスクロールさせる(ステップS212)。
【0080】
具体的には、表示制御プログラム102は、ステップS207と同様に、アコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて関連コンテンツが画面132の第3辺132cへ近付いた位置に表示されるように、アコーディオンメニューをスクロールさせる。より詳細には、関連コンテンツが画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューをスクロールさせる。スクロール後、表示制御プログラム102は、タイトルの選択を待機する状態に戻る(ステップS201)。
【0081】
図13にアコーディオンメニューの画面例を示す。
図10及び
図13を用いてステップS212の処理の説明を補足する。
図13は、本実施形態の画面例であり、関連コンテンツC5を展開状態にするとともにステップS212の画面スクロールを実行した図を示す。
【0082】
本実施形態では、
図13に示されるように、関連コンテンツC5(より詳細には、関連コンテンツC5の上端辺)が画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューがスクロールされる。これにより、
図10の比較例のようにアコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて、関連コンテンツC5の表示量が多くなる。そのため、ユーザが関連コンテンツC5を視認する際のスクロール操作の手数を無くしたり減らしたりすることができる。
【0083】
なお、
図13の例では、タイトルT7の直下に余白が表示される。余白が表示されるのを避けるため、ステップS212において、表示制御プログラム102は、選択タイトルT5が画面132の第3辺132cと揃う位置でスクロールを停止させてもよい(
図11参照)。
【0084】
また、画面132をスクロールさせたとき、アコーディオンメニューがループで表示されるようにしてもよい。この場合、
図13の例では、タイトルT7の直下に余白ではなくタイトルT1(言い換えると、ループで表示される次のアコーディオンメニューの最上段)が表示される。この場合、選択タイトルT5を画面132に表示させない分、第1モードより他のタイトルが画面132に表示されることとなり、ユーザは、少ない操作手数で他のタイトルを選択しやすくなる。なお、アコーディオンメニューの最下段と最上段との境目が分かるように、タイトルT7とタイトルT1との間に一定の隙間を設けてもよい。
【0085】
図12及び
図13の例では、関連コンテンツが画面132の第3辺132cと揃う位置までアコーディオンメニューがスクロールされるが、本発明の構成はこれに限らない。例えば、アコーディオンメニューをスクロールさせない場合と比べて関連コンテンツが画面132の第3辺132cへ近付いた位置に表示されるようにアコーディオンメニューを少しだけスクロールさせることによって関連コンテンツの表示量を増やす構成も本発明の範疇である。
【0086】
ステップS106及びS107、ステップS109~S112並びにステップS206及びS207、ステップS209~S212において、表示制御プログラム102を実行するCPU100Aは、画面132に関連コンテンツ(第2情報)を表示させるとともに、画面132内の関連コンテンツの表示量が、関連コンテンツの表示位置を変えない場合における関連コンテンツの表示量よりも多くなるように、関連コンテンツの表示位置を制御する表示位置制御部100bとして動作する。より詳細には、表示位置制御部100bとして動作するCPU100Aは、画面132内の関連コンテンツの表示量が、画面132をスクロールさせない場合における関連コンテンツの表示量よりも多くなるように、画面132をスクロールさせる。これにより、ユーザが関連コンテンツを視認する際のスクロール操作の手数を無くしたり減らしたりすることができる。
【0087】
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
【0088】
上記の実施形態では、関連コンテンツの表示量が多くなるようにスクロールを行っている(すなわち、アコーディオンメニューの表示位置を連続的に変えている)が、本発明の構成はこれに限らない。別の実施形態では、関連コンテンツの表示量が多くなるように、アコーディオンメニューの表示位置を不連続に変えてもよい。例えば
図2の画面においてタイトルT5が選択されたとき、表示制御プログラム102は、画面132の表示を
図11の画面に瞬時に遷移させてもよい。
【0089】
上記の実施形態では、画面132の縦方向(第1方向A)にタイトル及びコンテンツが並ぶアコーディオンメニューの表示制御例を説明したが、本発明を適用可能なアコーディオンメニューは上記の実施形態で説明したものに限らない。
【0090】
図14に、本発明を適用可能な別の表示形態のアコーディオンメニューを示す。
図14に示されるアコーディオンメニューは、画面132の横方向を第1方向Aとし、画面132の縦方向を第2方向Bとする。このような別の表示形態のアコーディオンメニューにも本発明を適用することができる。
【0091】
上記の実施形態では、アコーディオンメニューの初期表示状態は、
図2に示されるように、全てのコンテンツを非表示とした状態であるが、本発明を適用可能なアコーディオンメニューの初期表示状態はこれに限らない。例えば、
図2の初期表示状態に対し、アコーディオンメニューの最上段のコンテンツのみ展開状態としたものを初期表示状態としてもよい。また、前回表示されていたアコーディオンメニューの各コンテンツの最後の状態(展開状態又は折り畳み状態)をメモリ140に保持させておき、次回のアコーディオンメニューは、初期状態において、前回の最後の状態が再現されるように、各コンテンツをメモリ140に保持された状態で表示させてもよい。この場合、初期的には、アコーディオンメニューの中で最も上部にある展開状態のコンテンツに関連付けられたタイトルの上端辺が画面132の第3辺132cと揃う位置でアコーディオンメニューが表示される。
【符号の説明】
【0092】
1 :表示制御装置
100 :制御部
100A :CPU
100B :RAM
100C :ROM
100D :入出力ポート
100a :選択操作検出部
100b :表示位置制御部
102 :表示制御プログラム
110 :通信インタフェース部
120 :操作部
130 :表示部
132 :画面
140 :メモリ