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特開2023-50249チタン合金板のオゾン発生用SnSbO2鍍金電極板とその製造方法並びにオゾン発生装置。
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  • 特開-チタン合金板のオゾン発生用SnSbO2鍍金電極板とその製造方法並びにオゾン発生装置。 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023050249
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】チタン合金板のオゾン発生用SnSbO2鍍金電極板とその製造方法並びにオゾン発生装置。
(51)【国際特許分類】
   C25D 5/28 20060101AFI20230404BHJP
   C25D 7/00 20060101ALI20230404BHJP
   C25D 5/38 20060101ALI20230404BHJP
   C23F 1/26 20060101ALI20230404BHJP
   C23F 1/14 20060101ALI20230404BHJP
   C25D 3/60 20060101ALI20230404BHJP
   C25B 11/052 20210101ALI20230404BHJP
   C25B 11/073 20210101ALI20230404BHJP
   C25B 11/063 20210101ALI20230404BHJP
   C25F 1/08 20060101ALI20230404BHJP
   C23G 1/02 20060101ALI20230404BHJP
【FI】
C25D5/28
C25D7/00 Y
C25D5/38
C23F1/26
C23F1/14
C25D3/60
C25B11/052
C25B11/073
C25B11/063
C25F1/08
C23G1/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021160271
(22)【出願日】2021-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】504132962
【氏名又は名称】原田 哲男
(71)【出願人】
【識別番号】521415789
【氏名又は名称】日研輝工株式会社
(72)【発明者】
【氏名】賀来 誠
(72)【発明者】
【氏名】原田 哲男
(72)【発明者】
【氏名】郷司 哲也
(72)【発明者】
【氏名】吉村 浩司
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 千尋
(72)【発明者】
【氏名】田崎 利和
(72)【発明者】
【氏名】瀬戸山 亨
(72)【発明者】
【氏名】大徳 一美
【テーマコード(参考)】
4K011
4K023
4K024
4K053
4K057
【Fターム(参考)】
4K011AA21
4K011DA01
4K023AB34
4K023BA29
4K023DA04
4K023DA06
4K024AA21
4K024AB01
4K024BA08
4K024BB27
4K024BC10
4K024DA07
4K024DB06
4K053PA09
4K053QA01
4K053RA12
4K053RA16
4K053RA19
4K053RA40
4K053SA18
4K053TA20
4K053YA03
4K057WA01
4K057WB08
4K057WE07
4K057WF01
4K057WG03
4K057WG06
4K057WK01
4K057WN02
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高価な白金属を使わない、チタン合金板のオゾン発生用SnSbO2鍍金電極板とその製造方法並びにオゾン発生装置を提供する。
【解決手段】チタン合金板の酸化被膜を除去した表面にSnSbの電気鍍金層を形成し、前記SnSbの電気鍍金層の表面に、液体フラックスを塗布して加熱封孔処理してSnSbO2を形成してなることを特徴とするチタン合金板のSnSbO2鍍金電極板。及びその製造方法、並びにSnSbO2鍍金電極板を利用したオゾン発生装置。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
チタン合金板の酸化被膜を除去した表面にSnSbの電気鍍金層を形成し、前記SnSbの電気鍍金層の表面に、液体フラックスを塗布して加熱封孔処理してSnSbO2を形成してなることを特徴とするチタン合金板のSnSbO2鍍金電極板。
【請求項2】
チタン合金表面の酸化被膜をPH1の酸性で弗化含有化合物と、無機酸と、有機酸と、多価アルコールとを含めた第一エッチング液で化学処理し、またはPH1の酸性で弗化含有化合物と、無機酸と、有機酸と、多価アルコールと、促進剤としてシアン化カリウム(KCN)と、改質剤として硝酸鉛(PbNO3)とを含めた第一エッチング液で化学処理し、次いでPH7の中性で弗化アンモニアと、水酸化カリウム溶液と、還元剤としてヒドラジン、と安定剤としてヨウ化カリウム(KI)と、エチレングリコール(C2H6O2)と、グリセリン(CH3H8O3)と、メタノール(CH3OH)と、水(H2Oを含めた第二エッチング液で陽極処理して除去した後、超音波洗浄しその後にSnSb鍍金浴で電気鍍金し、次いで電気鍍金層の表面に液体フラックスを塗布して加熱し、封孔処理することを特徴とするチタン合金板のSnSbO2鍍金電極板の製造方法。
【請求項3】
前記第一エッチング液は
PH1の酸性で、
2弗化水素アンモニウム(NH4F,FH):80g/リットルの±20%と
35%硝酸(NH3):50cc/リットルの±20%と
35%塩酸(HCリットル):150cc/リットルの±20%と
メチールアルコール(CH3OH):200cc/リットルの±20%と
水(H2O):600cc/リットルの±20%と
からなり又は
PH1の酸性で、
2弗化水素アンモニウム(NH4F,FH):80g/リットルの±20%と
35%硝酸(NH3):50cc/リットルの±20%と
35%塩酸(HCリットル):150cc/リットルの±20%と
メチールアルコール(CH3OH):200cc/リットルの±20%と
水(H2O):600cc/リットルの±20%と
硝酸鉛(PbNO3):3g/リットルの±20%と
シアン化カリウム(KCN):5g/リットルの±20%と
からなり、
前記第二エッチング液は
PH7の中性で、
弗化アンモニウム(NH4F):40g/リットルの±20%と
ヒドラジン(NH4NF4・H2O):5g/リットルの±2%と
ヨウ化カリウム(KI):3g/リットルの±20%と
水酸化カリウム(KOH):20g/リットルの±20%と
合計でmax40%の
エチレングリコール(C2H6O2):100cc/リットル±20%と
グリセリン(CH3H8O3):100cc/リットル±20%と
メタノール(CH3OH):200 cc/リットル±20%と
更に水(H2O):600cc/リットル±20%とからなり、
前記SnSb鍍金浴は、
1)錫酸カリウム・3水和物・・・K2SnO3・3H2O(4~10%)・40g/リットル
2)水酸化カリウム・・・KOH(2~4%PH調整)・・20g/リットル
3)シアン化カリウム(促進剤:SnSbイオンの析出効率up)・KCN(0.5~3%)・5g/リットル
4)硝酸鉛(:メッキ改良剤)・NH3Pb(0.1~0.5%)・・1g/リットル
5)硫酸水素ナトリウム・・・N2H6SO4(0.1~0.5%)・・5g/リットル
6)メタノール・・・CH3OH(30~40%)・・300cc/リットル
7)エチレングリコール・・・C2H6O2(5~10%)・・50cc/リットル
8)グリセリン・・・C3H8O3(5~10%)・・50cc/リットル
9)水・・・H2O(残)・・・600cc/リットル
前記液体フラックスは、次の液体フラックス1~液体フラックス6のいずれか一つからなる、
液体フラックス1は
1)酸化ビニールモノーマ(CH3COOCH=CH2)-FW=86.048
PH-6 max73℃迄耐える 30%
2)テトラフルオロホウ酸アンモニウム(NH4BF4)-FW=104.84
PH-4 max345℃ Pb=517℃ 30%
3)ジェチルアミン塩酸塩((C2H5)2NH-Hcl)-FW=109.60
PH-4 mp223℃ Pb-335℃ 30%
4)ヘキサフルオロケイ酸塩(H2SiF6)-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10%
液体は4)のみで後は全部固体である、
液体フラックス2は
1)リン酸トリフェニル((C6H5O3)3PO)-FW=326.28
PH-5 max mp=50℃ bp=75℃ 30%
2)酢酸アンモニウム(CH3%ONH4)-FW=77.08
PH-8 mp114℃ bp=170℃ 30%
3)酸性弗化カリウム(KHF2)-FW=78.10
PH-4 mp239℃ bp=360℃ 30%
4)ヘキサフルオロケイ酸塩(H2SiF6)-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10%
液体フラックス3は
1)リン酸アンモニウム(NH4)3PO4・3H2O-FW=203.13
PH-8 mp100℃ bp=150℃ 30%
2)40%ジメチルアミン溶液(CH3)2-FW=45.08
PH-10 mp52℃ bp=100℃ 10%
3)酢酸アンモニウム(CH3%ONH4)-FW=77.08
PH-8 mp114℃ bp=170℃ 30%
4)テトラホウ酸アンモニウム NH4BF4-FW=104.84
PH-4 mp238℃ bp=350℃ 20%
5)ヘキサホロケイ酸 H2SiF6-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10%
液体フラックス4は
1)酢酸カリウム-CH3COOK-FW=98.14
PH-8 mp100℃ bp=153℃ 30%
2)リン酸2水素カリウム-K2PO4-FW=174.18
PH-8 mp54℃ bp=100℃ 10%
3)リン酸3アンモニウム3水和物-(NH4)3PO4・3H2O-FW=203.13
PH-8 mp100℃ bp=156℃ 30%
4)リン酸トリフェニル-(C6H5O)3PO-FW=326.28
PH-5 mp50℃ bp=100℃ 10%
5)ジェチルアミン塩酸塩(C2H5)2NH-Hcl-FW=109.60
PH-4 mp223℃ bp-330℃ 20%
液体フラックス5は
1)リン酸アンモニウム-(NH43PO4・3H2O-FW=203.13
PH-8 mp100℃ bp=150℃ 30%
2)40%ジメチルアミン溶液-(CH3)2NH-FW=45.08
PH-10 mp52℃ bp=100℃ 10%)
3)酢酸アンモニウム-CH3%ONH4-FW=77.08
PH-8 mp114℃ bp=170℃ 30%
4)テトラホウ酸アンモニウム NH4BF4-FW=104.84
PH-4 mp238℃ bp=350℃ 20%
5)ヘキサホロケイ酸 H2SiF6-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10%
液体フラックス6は
1)リン酸アンモニウム-(NH4)3PO4・3H2O-FW=203.13
PH-4 mp239℃ bp=360℃ 7.5/45%
2)テトラフルオロほう酸カリウム-KBF4-FW=125.9
PH-4 mp200℃ bp=300℃ 7.5/45%
3)ふっ化水素アンモニウム-NH4F.HF-FW=57.04
PH-4 mp125℃ bp=185℃ 7.5/45%
4)リン酸リチウム-Li3PO4-FW=115.8℃
PH-4 mp105℃ bp=160℃ 7.5/45%
5)ヘキサホロケイ酸-H2SiF6 15/45%
PH-1 mp400℃ bp=550℃
液体フラックス7は
1)四硼酸リチウム-Li2B4O7-FW=169.12
PH-6 mp400℃ bp=600℃26%
2)テトラホウ酸アンモニウム-NH4BF4-FW=104.84
PH-4 mp345℃ bp=517℃ 30%
3)酸性弗化カリウム-KHF2-FW=78.10
PH-4 mp239℃ bp=360℃ 30%
4)テトラフルオロほう酸-HBF4-FW=87.81
PH-1 mp130℃ bp=180℃ 10%
5)ヘキサフルオロけい酸-H2SiF6-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10%
ことを特徴とする請求項2に記載のチタン合金板のSnSbO2鍍金電極板の製造方法。
【請求項4】
チタン合金板の酸化被膜を除去した表面にSnSbの電気鍍金層を形成し、前記SnSbの電気鍍金層の表面に、液体フラックスを塗布して加熱封孔処理してSnSbO2を形成してなるチタン合金板のSnSb2鍍金電極板を陽極板とし、前記陽極板とSUS製陰電極板とを水中に所定間隔を置いて交互に配置して通電可能にすると共に該水中に超音波発信器を設置したことを特徴とするオゾン発生装置。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チタン合金板の酸化被膜を除去した表面にSnSbの電気鍍金層を形成し、そのSnSbの電気鍍金層の表面に、液体フラックスを塗布して加熱封孔処理してSnSbO2を形成してなるチタン合金板のオゾン発生用SnSbO2鍍金電極板、及びその製造方法、並びにSnSbO2鍍金電極板を利用したオゾン発生装置に関する。
即ち本発明は、Ti(通常1~3種の純チタン)の表面酸化膜除去が可能と成った為、生れたメッキ技術でオゾン電極としてSnSb+4をアルカリメッキ液中でメッキし、600℃で(特殊fluxを封孔剤して塗布役)焼付て550℃電気炉の扉を開放し、ファンにて強制的にairを送ってSnSbO2とする。文献は470℃で酸化するとあるが、470℃ではイオン溶解が早く水も濁る。その為600℃迄耐えるfluxで作った。600℃で水の濁り(イオン化電離元素Sn+Sbが非常に少ない)も弱く消耗品的考の電極であるが充分使える。将来はmax900℃とする100%純錫も可能でSnO2+4とする事を可能とするだろうと思料する。
【背景技術】
【0002】
過去にオゾンの電極としてTiのエッチング液は、HF+H2O2、HF+NHO3が主力で3分~5分と長い為、凹凸の深いエッチングであった。
結果として凹凸(3μm~5μm)の凸部にPt(白金)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)、Ir(イリジウム)が薄く張り、これをブリッジとして全体的にメッキが載っている。
これ等ブリッジは高価であり(1984年と古いが別途表参考の事)によれば、Pt-1kg=15,000ドル、Rh-1kg=30,000ドル、Pd-1kg=3,000ドル、Ir-1kg=10,000ドル、Sn-1kg=13ドル、Sb-1kg=50,000ドル(max5%)、Ti-1kg=55ドル(今と変わらない)とオゾン電極としては非常に高価と成る。
製鉄所ではTi冷延後のエッチング表面処理は主として硝弗酸(NH4F)が主力で3層のTiO2、Ti2O3、TiOの不動態膜は残っている。この不動態膜を除去しないかぎり鍍金は不可能である。
PH-1の強酸を持っても該3層の酸化CVD膜は100%取れぬ事である。
【0003】
純チタン(1種~3種)はC、H、O、N、Fe、残Tiである。
一般のSUS系や鉄系と比較すると酸素が多い。自己が持つ酸素の為エッチング中自己酸化膜が又出来る。これがメッキを困難としている。化学エッチングだけでTiO2、Ti2O3迄70~80%除去は可能であるが残るTiO迄100%取れなった。
その為第1エッチングは強酸、第2陽極エッチングはPH-7の中性にて除去と言う2段階を踏んだ。
我々中小企業が仮にTiの上にメッキが可能としても用途が100%近くTiの持つ不動態膜を生かした化学メーカーと軽く強いと言う事で航空材関連でPRしたくとも相手が大きすぎて問題とされなかった。
仮にTiの最大の弱点である硬度をupするメッキが出来たとする為には逆に不動態膜の除去と相い反する事をすることになる。
【0004】
軽く、強く、耐蝕性(3種の酸化膜を持つ不動態膜)の3拍子の優れたTiであるが、焼付に弱く耐摩性に弱いと言う欠点がある。鉄合金の様に焼が入らず、PVD、CVD等によるTiN、TiCrNと言う表面処理は特別である。メッキが出来なかった事が遂に発展し今に至るが、HVmax3000の世界に対して我々はCrメッキ、Ni-P、Ni-B等の為、max1000±100の世界であるが大物がメッキ可能。中小企業と言っても大型メッキ槽はある。PVD、CVDもmax1.5&#13221;の容積であり大型の物は不可能である。
飛行機等の大型機の脚部は100%max120kg/mm2の鉄合金鍛造品より重量比20~30%まで削除する精一杯Crメッキである。
Ti合金→Ti+α+β合金(Ti-6Al-4V)(Ti+6Al+7Nb)(Ti+5Al+2.5Fe)(Ti+5Al+1.5B)等は100kg/mm2以上は出る鉄に対する57.8%と軽く強い硬化処理メッキを可能とする技術は今我々は持った。大型メッキ槽も持つ。
大型エッチング槽があれば確実にメッキ可能である。
今後の課題としては第1エッチング液(ゼリー状として全面塗布・・・HF+ゼリーとしてSUS溶接面の焼けブルーヒート除去膜を取る。我々の酸でも可能。
第2PH-7のゼリー状が出来たとしても液体でない為、全面均一に陽極処理が出来ない事であるが、PH-7と中性の為、又コスト的にも安く出来る為、第2エッチング液は液体中除去で可能である。
関連公開特許文献及び非特許文献(参考文献及発行本)を念の為紹介する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開昭46-15405号公報「機器の隙間腐蝕防止法」(HF+H2O2)(多種弗化物)
【特許文献2】特開昭47-2007号公報「白金分解メッキ組立」(弗化物と多価アルコール・・・自己酸化防止)
【特許文献3】特開昭54-16336号公報「チタン材の表面処理方法」
【特許文献4】特開昭61-170594号公報「チタン又はチタン合金への貴金属メッキ方法(Pt、Ph、Pd、Ir等)
【特許文献5】特開2004-531831号公報以上より本発明者が弗化物と多価アルコール(自己酸化防止)に利用できる。
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】オゾンの基礎と応用:光琳社(杉光英俊著)
【非特許文献2】水の役割と機能化:工業調査会(川瀬義短著)
【非特許文献3】オゾンで水がよみがえる:東洋経済新報社(山口富雄著)
【非特許文献4】面白い海、気に成る海QandA:工業調査会(日本海水学会編)
【非特許文献5】養殖の餌と水:恒星社厚生閣(杉田治男編)
【非特許文献6】無電解めっき:槇書房(神戸徳蔵著)
【非特許文献7】チタンのおはなし:日本規格協会(鈴木敏之、森口康夫)
【非特許文献8】イオン液体の不思議:工業調査会(北瓜知哉、北瓜麻巳著)
【非特許文献9】海の環境微生物学:恒星社厚生閣(石田祐三郎、杉田治男編)
【非特許文献10】マイクロバブルのすべて:日本実業出版社(大成博文著)
【非特許文献11】ナイス様式会社総合カタログ・fluxの役目と成分と金属の特性を図1の表にて紹介する
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
<従来例と課題>
このように従来メッキ業界はTiにメッキしても金に成らない。又設備が掛ると用途に限界がある為航空機以外一般市場の多種多様化を計らなかった。
又コストも粗材がSUS系の4~10倍と高くあえて研究状態から実用化に脱出出来なかった。
【0008】
<Tiの利用形態>
(1)、精いっぱいがメガネフレーム程度であった。
(2)、カラー化はリン酸液中で8種類、耐摩耗性はPVD、CVDで可能であるが容積限界がある。
(3)、自動車の過去の使用例はレーシングカーのバルブであり、一般車には使われてない。
(4)、航空機も日本航空機業界が米国、英国、仏国、カナダ等の下請であり独自の企業規格内である。
(5)、又、日本のTi量の60%が航空機メーカーへの輸出であるが、旧ソビエトの崩壊によるTi粗材の流出は日本の製鉄メーカーの発展を防止している為コストが降らぬ悪循環に成っている。
(6)、医療関係として歯のインプラント材、骨材の変り、継手のボルト、ナット、ゴルフシャフトとパター部程度である。
(7)、土木として海中杭(満潮、干潮差:max上下6m~7m)の腐蝕対策(錆)と生物附着防止に使われて実績あるも少ない量である。
(8)、カラー化による屋根(旧銅板の変り)には酸性雨に強い為、採用はあるものの銅板と比較すると高いので利用が非常に少ない。
大気中に酸素があるかぎりTiは錆に強く軽くて強度が強くて耐蝕もあり適材であるがコストが高い。
(9)、航空機は地球上の現在噴火中の約1500個の墳火山で墳出する火山粉塵が飛行機の研削摩耗として働く為、揚力羽根はセラミック粉を接着剤で止め、Al板の上に接着剤で張って鋲止である。上空は-40℃~-50℃世界、下界はmax50℃の世界±50℃の世界では寿命が短い。
Ti合金板の上に硬化CrメッキやNi+B等のメッキ又は粒子分散複合メッキ(Al2O3.SiC)等をNi+P液中)メッキし、max400℃に過熱すればHV900以上が可能である。Tiの酸化膜除去が可能と成るとこのような分散メッキも可能となる。
このように従来におけるTi合金には、安価で多量に鍍金が出来なかったのか不思議であった。我々は約3年チャレンジした結果が、事実、Ti合金の表面酸化膜3層を1回のエッチングで除去する事は不可能と判明して本発明の二段階エッチング法によるチタン合金の表面酸化被膜の除去法を完成したのである。
【0009】
即ち、前記のごとく、チタン合金は、表面にTiO(コランダム)、TiO2(ルチール)、Ti2O3(アナターゼ)の3層の酸化膜で保護されており一般に不動態膜といわれ軽量・強靭のTiの耐蝕性が維持される最大のポイントである。しかしこのチタン合金は焼き付き性と耐摩耗性及び摺動性に乏しいことが最大の欠点である。この欠点を克服して多機能性を発揮する為にチタン合金の表面に金属メッキをするには前記3層の酸化膜を除去しなければならない。
本発明は特願2021-153742号にて特許申請している発明を元に、前記3層の酸化膜を2段階のエッチング処理により除去して、遷移金属の鍍金を安価で簡単に可能にするチタン合金の表面酸化被膜の除去したチタン合金板のSnSbO2鍍金電極板とその製造方法並びにオゾン発生装置を提供する。
【0010】
前記課題を解決した本発明の特徴とするところは次の(1)~(4)の通りである。
(1)、チタン合金板の酸化被膜を除去した表面にSnSbの電気鍍金層を形成し、前記SnSbの電気鍍金層の表面に、液体フラックスを塗布して加熱封孔処理してSnSbO2を形成してなることを特徴とするチタン合金板のSnSbO2鍍金電極板。
(2)、チタン合金表面の酸化被膜をPH1の酸性で弗化含有化合物と、無機酸と、有機酸と、多価アルコールとを含めた第一エッチング液で化学処理し、またはPH1の酸性で弗化含有化合物と、無機酸と、有機酸と、多価アルコールと、促進剤としてシアン化カリウム(KCN)と、改質剤として硝酸鉛(PbNO3)とを含めた第一エッチング液で化学処理し、次いでPH7の中性で弗化アンモニアと、水酸化カリウム溶液と、還元剤としてヒドラジン、と安定剤としてヨウ化カリウム(KI)と、エチレングリコール(C2H6O2)と、グリセリン(CH3H8O3)と、メタノール(CH3OH)と、水(H2Oを含めた第二エッチング液で陽極処理して除去した後、超音波洗浄しその後にSnSb鍍金浴で電気鍍金し、次いで電気鍍金層の表面に液体フラックスを塗布して加熱し、封孔処理することを特徴とするチタン合金板のSnSbO2鍍金電極板の製造方法。
(3)、前記第一エッチング液は
PH1の酸性で、
2弗化水素アンモニウム(NH4F,FH):80g/リットルの±20%と
35%硝酸(NH3):50cc/リットルの±20%と
35%塩酸(HCリットル):150cc/リットルの±20%と
メチールアルコール(CH3OH):200cc/リットルの±20%と
水(H2O):600cc/リットルの±20%と
からなり又は
PH1の酸性で、
2弗化水素アンモニウム(NH4F,FH):80g/リットルの±20%と
35%硝酸(NH3):50cc/リットルの±20%と
35%塩酸(HCリットル):150cc/リットルの±20%と
メチールアルコール(CH3OH):200cc/リットルの±20%と
水(H2O):600cc/リットルの±20%と
硝酸鉛(PbNO3):3g/リットルの±20%と
シアン化カリウム(KCN):5g/リットルの±20%と
からなり、
前記第二エッチング液は
PH7の中性で、
弗化アンモニウム(NH4F):40g/リットルの±20%と
ヒドラジン(NH4NF4・H2O):5g/リットルの±2%と
ヨウ化カリウム(KI):3g/リットルの±20%と
水酸化カリウム(KOH):20g/リットルの±20%と
合計でmax40%の
エチレングリコール(C2H6O2):100cc/リットル±20%と
グリセリン(CH3H8O3):100cc/リットル±20%と
メタノール(CH3OH):200 cc/リットル±20%と
更に水(H2O):600cc/リットル±20%とからなり、
前記SnSb鍍金浴は、
1)錫酸カリウム・3水和物・・・K2SnO3・3H2O(4~10%)・・40g/リットル
2)水酸化カリウム・・・KOH(2~4%PH調整)・・・20g/リットル
3)シアン化カリウム(促進剤:SnSbイオンの析出効率up)・・・KCN(0.5~3%)・・・5g/リットル
4)硝酸鉛(:メッキ改良剤)・NH3Pb(0.1~0.5%)・・1g/リットル
5)硫酸水素ナトリウム・・・N2H6SO4(0.1~0.5%)・・・5g/リットル
6)メタノール・・・CH3OH(30~40%)・・・300cc/リットル
7)エチレングリコール・・・C2H6O2(5~10%)・・・50cc/リットル
8)グリセリン・・・C3H8O3(5~10%)・・・50cc/リットル
9)水・・・H2O(残)・・・600cc
前記液体フラックスは、次の液体フラックス1~液体フラックス6のいずれか一つからなる、
液体フラックス1は
1)酸化ビニールモノーマ(CH3COOCH=CH2)-FW=86.048
PH-6 max73℃迄耐える 30%
2)テトラフルオロホウ酸アンモニウム(NH4BF4)-FW=104.84
PH-4 max345℃ Pb=517℃ 30%
3)ジェチルアミン塩酸塩((C2H5)2NH-Hcl)-FW=109.60
PH-4 mp223℃ Pb-335℃ 30%
4)ヘキサフルオロケイ酸塩(H2SiF6)-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10%
液体は4)のみで後は全部固体である、
液体フラックス2は
1)リン酸トリフェニル((C6H5O3)3PO)-FW=326.28
PH-5 max mp=50℃ bp=75℃ 30%
2)酢酸アンモニウム(CH3%ONH4)-FW=77.08
PH-8 mp114℃ bp=170℃ 30%
3)酸性弗化カリウム(KHF2)-FW=78.10
PH-4 mp239℃ bp=360℃ 30%
4)ヘキサフルオロケイ酸塩(H2SiF6)-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10%
液体フラックス3は
1)リン酸アンモニウム(NH4)3PO4・3H2O-FW=203.13
PH-8 mp100℃ bp=150℃ 30%
2)40%ジメチルアミン溶液(CH3)2-FW=45.08
PH-10 mp52℃ bp=100℃ 10%
3)酢酸アンモニウム(CH3COONH4)-FW=77.08
PH-8 mp114℃ bp=170℃ 30%
4)テトラホウ酸アンモニウム NH4BF4-FW=104.84
PH-4 mp238℃ bp=350℃ 20%
5)ヘキサホロケイ酸 H2SiF6-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10%
液体フラックス4は
1)酢酸カリウム-CH3COOK-FW=98.14
PH-8 mp100℃ bp=153℃ 30%
2)リン酸2水素カリウム-K2PO4-FW=174.18
PH-8 mp54℃ bp=100℃ 10%
3)リン酸3アンモニウム3水和物-(NH4)3PO4・3H2O-FW=203.13
PH-8 mp100℃ bp=156℃ 30%
4)リン酸トリフェニル-(C6H5O)3PO-FW=326.28
PH-5 mp50℃ bp=100℃ 10%
5)ジェチルアミン塩酸塩(C2H5)2NH-Hcl-FW=109.60
PH-4 mp223℃ bp-330℃ 20%
液体フラックス5は
1)リン酸アンモニウム-(NH4)3PO4・3H2O-FW=203.13
PH-8 mp100℃ bp=150℃ 30%
2)40%ジメチルアミン溶液-(CH3)2NH-FW=45.08
PH-10 mp52℃ bp=100℃ 10%)
3)酢酸アンモニウム-CH3%ONH4-FW=77.08
PH-8 mp114℃ bp=170℃ 30%
4)テトラホウ酸アンモニウム NH4BF4-FW=104.84
PH-4 mp238℃ bp=350℃ 20%
5)ヘキサホロケイ酸 H2SiF6-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10%
液体フラックス6は
1)リン酸アンモニウム-(NH4)3PO4・3H2O-FW=203.13
PH-4 mp239℃ bp=360℃ 7.5/45%
2)テトラフルオロほう酸カリウム-KBF4-FW=125.9
PH-4 mp200℃ bp=300℃ 7.5/45%
3)ふっ化水素アンモニウム-NH4F.HF-FW=57.04
PH-4 mp125℃ bp=185℃ 7.5/45%
4)リン酸リチウム-Li3PO4-FW=115.8℃
PH-4 mp105℃ bp=160℃ 7.5/45%
5)ヘキサホロケイ酸-H2SiF6 15/45%
PH-1 mp400℃ bp=550℃
液体フラックス7は
1)四硼酸リチウム-Li2B4O7-FW=169.12
PH-6 mp400℃ bp=600℃26%
2)テトラホウ酸アンモニウム-NH4BF4-FW=104.84
PH-4 mp345℃ bp=517℃ 30%
3)酸性弗化カリウム-KHF2-FW=78.10
PH-4 mp239℃ bp=360℃ 30%
4)テトラフルオロほう酸-HBF4-FW=87.81
PH-1 mp130℃ bp=180℃ 10%
5)ヘキサフルオロけい酸-H2SiF6-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10%
ことを特徴とする請求項2に記載のチタン合金板のSnSbO2鍍金電極板の製造方法。
(4)、チタン合金板の酸化被膜を除去した表面にSnSbの電気鍍金層を形成し、前記SnSbの電気鍍金層の表面に、液体フラックスを塗布して加熱封孔処理してSnSbO2を形成してなすチタン合金板のSnSb2鍍金電極板を陽極板とし、前記陽電極板とSUS製陰電極板とを水中に所定間隔を置いて交互に配置して通電可能にすると共に該水中に超音波発信器を設置したことを特徴とするオゾン発生装置。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、SnSbO2酸化膜(SnO2主力)に従来100%鍍金が不可能であったTi2O、Ti2O3、TiOの3種のTi酸化膜を除去可能として、オゾン電極を可能とした。その為高価な白金属を使う必要がなく成った為、低コストで大型の電極が作れる。
本発明は中小企業の設備でも作れる事である。
一般家庭用も小型化すれば可能である。
地球温暖化の微々たる力であるが、国をあげて採用して頂けると面白いのではないかと思う。
身近にある地球自身が持つオゾン層迄傷つけた人類が考えるべき物であり、又、可能な技術である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】オゾン発生用の電極の上に鍍金するTiとSnとSbの関係と従来主に使用されていた貴金属の特性比較表(ナイス株式会社カタログから)である
図2】Ti部を(-)とし電極側を(+)とする陽極メッキの際、100%純錫極との比較を宮崎県延岡工業試験場でのX線分析値ではアンチモン(Sb)の定量分析結果を記載した表である。
図3】途電気陰性度の値を参考に示す表
図4】周期表の元素のkg当たりの価格米ドル記載(2019
図5】本発明における「オゾン発生装置」の実施例を示す説明図。
図6】Ti合金SnSbO2鍍金製陽電極板の形状例の側面図(1)及びSUS板陰電極板例(2)、(3)はTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板の縦断面説明図である。
図7】Ti合金SnSbO2鍍金製陽電極板の他の形状例の側面図(1)及びSUS板陰電極板の他の例側面図(2)を示す。
図8図6の(1)に示すTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-1と図6の(2)に示すSUS製陰電極板400-1を交互にテレコに配置した一例を斜視図で示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を実施するための形態を前記技術条件の意義と共に以下に紹介の実施例と共に詳細に説明する。
前記非特許文献ではオゾンエマルジョン水とある(我々はO3、OHの入ったエマルジョン水、オゾンエマルジョン水として表現するが、O3は水には非常に融けにくい)
このエマルジョン水は強力なる酸化力O3→O2+O(発生基の酸素)と強力なる(OH)ラジカル反応と考える。
一般に文献には
O3+H2O→HO3++OH-
HO3+OH-→2.00H
O3+2.00H→OH+2O2
OH+2.00H→H2O+O2
とある。この連続反応が電極に電流を流すだけで水からオゾンエマルジョン水が簡単に生れるとあるが、O3又はOHを作る為の触媒的反応をする物として貴金属の極(-)としてTi(+)とする。又、両者の間に特殊な反応膜を必要とする。我々の様に水分子の励起(超音波)中に電流(24V)を流すだけで簡単にエマルジョン中(O.OH)に生れる為、後は分解寿命を伸ばす事とエマルジョン化である。これに超音波を組み合せmax20~30KWの発振機にて振動を当てると多量のF.OHを含むエマルジョン水が作れる。
【0014】
酸化能力は酸化還元電位(V)の大きいほど強い。
元素名(記号) 還元電位
1)弗素(F) 2.87V
2)ラジカル(OH) 2.85V
3)オゾン(O3) 2.07V
4)過酸化水素(H2O2) 1.78V
5)四酸マンガン(MnO4) 1.67V
6)塩化水素酸(HOCl) 1.49V
7)塩素(Cl2) 1.36V
8)酸素(O2) 1.23V
弗素が一番電位が高いが弗素ガスは人体に悪い(max5ppm)O3、OHはmax5ppm以内であれば健康に害しないと言われている。電極SnSb+4を650℃にて液体fluxと一緒に焼結する事550℃より空冷する事でSnSbO2の酸化極とする事で低コストで作れる。
メッキ槽と相談の上、大型電極が作れる為、仮にTi合金鍛造品が可能ならば飛行機の脚等にNi-P、Ni-B、Crメッキが可能と成る。
【0015】
第1エッチング液(PH-1)の化学成分を示す。
1)2弗化アンモニウムNH4F、HF(8~15%) 1例 80g/リットル
2)35%硝酸(35%NH3) 50cc/リットル
3)35%塩酸(35%HCl) 150cc/リットル
4)メチールアルコール(CH3OH) 200cc/リットル
5)水(H2O) 600cc/リットル
合計 1000cc
簡単に言うと2)と3)の王水中に8~15%のNH4F、HF(2弗化アンモニウム)を溶解し自己酸化防止として20%のアルコールを加え600ccの水にて1000ccとした。多糖アルコールは40%迄発火はしない。
【0016】
第2エッチング液(PH7)
1)弗化アンモニウム(NH4F)10%~15% 40g/リットル
2)ヒドラジン(NH4NF4・H2O)5~8% 5g/リットル
3)ヨウ化カリウム(KI)0.3~0.5% 3g/リットル
4)水酸化カリウム(KOH)2~5% 20g/リットル
(PH調整剤)
5)エチレングリコール(C2H6O2)10~15% 100cc/リットル
6)グリセリン(C3H8O3)10~15% 100cc/リットル
7)メタノール(CH3OH)10~20% 200cc/リットル
8)水(H2O) 残40~60% 600cc/リットル
合計 1000cc
第2エッチング液はPH-7とした陽極液中で残ったTi2O3とTiOを3分~5分間にて除去する表面荒さは手さわりで±0.5μm程度である。
【0017】
第1エッチング液でエッチング後水洗し→3分間超音波洗浄後、第2エッチング液にて3分~5分間陽極処理後水洗→第1エッチング液にて10秒3回目のエッチング後水洗→3分間超音波洗浄後メッキに入る。
【0018】
SnSb+4のメッキ浴の配合(PH-9~10)
1)錫酸カリウム・3水和物・・・K2SnO3・3H2O(4~10%)・・・40g/リットル
2)水酸化カリウム・・・KOH(2~4%PH調整)・・・20g/リットル
3)シアン化カリウム・・・KCN(0.5~3%)・・・5g/リットル
4)硝酸鉛・・・NH3Pb(0.1~0.5%)・・・1g/リットル
5)硫酸水素ナトリウム・・・N2H6SO4(0.1~0.5%)・・・5g/リットル
6)メタノール・・・CH3OH(30~40%)・・・300cc/リットル
7)エチレングリコール・・・C2H6O2(5~10%)・・・50cc/リットル
8)グリセリン・・・C3H8O3(5~10%)・・・50cc/リットル
9)水・・・H2O(残)・・・600cc
合計1000cc
促進剤としてシアン化カリウム(KCN)を使う為排液処理設備のある事が条件とする。単なるSnSbイオンの析出効率upを計る為に使っている。将来KCNをなくす為にN2H6SO4を使ってS効果に析出効果を計った。硝酸鉛(NH3Pb)はメッキ改良剤として使った。
今後も研究するがスタートの1歩である。
Ni-P無電解中にも促進剤としてSが入っている。
【0019】
SnSb+4価のメッキが8~10μm成ったら乾燥air max50℃~80℃で乾燥するがメッキ中(アルカリ陽極メッキ浴中)が自動運転0.5V-0.01Aからスタート max30分で5V-0.5A迄upする為には自動制御が将来必要である。
(+)側極にメッキ中のKが(+)極に出現する為、電流のドロップが大きく成る為、30分にて(+)極の入れ変えが必要である。
極として95%Sn+5%Sb合金である事。
錫110.1×10-6Ωcm、アチモン32.1×10-6Ωcmと錫は非常に通電性が悪い。その為5%の合金化を計って電流upを計った。5m×20×20のセグメントとし、1リットル水中メッキ液中に両サイド(片側6ヶ)12個のセグメント化してKイオンの附着防止を計った。
小分散化する事で磁場と密度のランダムを計りKイオンの長時間でも附着防止の電極とした。
【0020】
SnSb+4メッキ厚み8~10μmに達したら封孔処理兼用の水性焼付flux中にmax10分間浸し含有させる。
錫は283℃にて100%溶解し、Ti板上に附着は不可能である。
まして600℃にてTi板表面にSnSb+4を焼付るのである。
昇温は50℃~100℃~150℃~200℃~max600℃に順次上げて、約40分で達するその40分間を再酸化を防止し、SnSbメッキをTi板の上にカーケンドル効果で合金化する必要がある。Ti表面の不動態膜を除去するだけでも実験は1年近くかかった。まして鍍金面をTiの上に鑞付し、合金化するのは極めて困難である。
一般の溶接fluxとして半田~中鑞max600℃がまったく不可能。鑞付は600℃に過熱しても一瞬にて毛細管現象にて鑞付可能 Sn+Ag、Sn+Sb、Su+Zu、Su+Cd、Sn+In等があるが溶接世界のfluxでは通用しなかった。
ロジンは瞬間的ならば500℃にも耐える。常温~600℃40分の世界は焼物釉薬の世界であるが、焼物でも650℃の世界はない。900℃がギリギリの世界 Cd、Zn、Sn等の低融点の入った長石もあるが600℃は零であった。溶接からも焼物の世界にも入らぬfluxの開発と成った。
【0021】
550℃に耐えたflux-1の例を以下に示す
1)酸化ビニールモノーマ(CH3COOCH=CH2)-FW=86.048
PH-6 max73℃迄耐える 30cc
2)テトラフルオロホウ酸アンモニウム(NH4BF4)-FW=104.84
PH-4 max345℃ Pb=517℃ 30cc
3)ジェチルアミン塩酸塩((CC2H5)2NH-Hcl)-FW=109.60
PH-4 mp223℃ Pb-335℃ 30cc
4)ヘキサフルオロケイ酸塩(H2SiF6)-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10cc
合計(100cc)
液体は4)のみで後は全部固体である。
1回100ccのメタノール中に15g溶解し30cc取り出した。
【0022】
550℃に耐えたflux-2の例を示す
1)リン酸トリフェニル((C6H5O3)3PO)-FW=326.28
PH-5 max mp=50℃ bp=75℃ 30cc
2)酢酸アンモニウム(CH3CCONH4)-FW=77.08
PH-8 mp114℃ bp=170℃ 30cc
3)酸性弗化カリウム(KHF2)-FW=78.10
PH-4 mp239℃ bp=360℃ 30cc
4)ヘキサフルオロケイ酸塩(H2SiF6)-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10cc
合計(100cc)
同じ4)以外はメタノール100cc中に15%溶解させて30cc取った40分間各温度に耐え次々にバトンタッチをするfluxと考えた。
カケーンドル効果が各薬品内のbp温度で計られている為Ti板に焼付可能と成っている。
【0023】
550℃に耐えるflux-3の例を示す
1)リン酸アンモニウム(NH4)3PO4・3H2O-FW=203.13
PH-8 mp100℃ bp=150℃ 30cc
2)40%ジメチルアミン溶液(CH3)2-FW=45.08
PH-10 mp52℃ bp=100℃ 10cc
3)酢酸アンモニウム(CH3CCONH4)-FW=77.08
PH-8 mp114℃ bp=170℃ 30cc
4)テトラホウ酸アンモニウム NH4BF4-FW=104.84
PH-4 mp238℃ bp=350℃ 20cc
5)ヘキサホロケイ酸 H2SiF6-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃
合計 100cc
【0024】
550℃に耐えるflux-4の例を示す
1)酢酸カリウム-CH3COOK-FW=98.14
PH-8 mp100℃ bp=153℃ 30cc
2)リン酸2水素カリウム-K2PO4-FW=174.18
PH-8 mp54℃ bp=100℃ 10cc
3)リン酸3アンモニウム3水和物-(NH4)3PO4・3H2O-FW=203.13
PH-8 mp100℃ bp=156℃ 30cc
4)リン酸トリフェニル-(C6H5O)3PO-FW=326.28
PH-5 mp50℃ bp=100℃ 10cc
5)ジェチルアミン塩酸塩(C2H5)2NH-Hcl-FW=109.60
PH-4 mp223℃ bp-330℃ 20cc
合計100cc
max550℃に耐える為、昇化酸化リン反応にて550℃が守れると判断した為作った。実験でも耐えた。
K塩と酸化リンの共有反応と思う。
SnPO4としての封孔剤と成っているのでは?
Kは延岡の工業試験場のX線分析でも表面より出る。
Kは融点63.65℃であるが沸点774℃と高い
550℃に実験耐えているどんな化学反応が起こっているのか?
【0025】
550℃に耐えたflux-5の例を示す
1)リン酸アンモニウム-(NH4)3PO4・3H2O-FW=203.13
PH-8 mp100℃ bp=150℃ 30cc
2)40%ジメチルアミン溶液-(CH3)2NH-FW=45.08
PH-10 mp52℃ bp=100℃ 10cc)
3)酢酸アンモニウム-CH3CCONH4-FW=77.08
PH-8 mp114℃ bp=170℃ 30cc
4)テトラホウ酸アンモニウム NH4BF4-FW=104.84
PH-4 mp238℃ bp=350℃ 20cc
5)ヘキサホロケイ酸 H2SiF6-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10cc
合計 100cc
【0026】
550℃に耐えるflux-6の例を示す
1)酸性弗化カリウム-KHF2-FW=78.10
PH-4 mp239℃ bp=360℃ 7.5cc
2)テトラフルオロほう酸カリウム-KBF4-FW=125.9
PH-4 mp200℃ bp=300℃ 7.5cc
3)ふっ化水素アンモニウム-NH4F.HF-FW=57.04
PH-4 mp125℃ bp=185℃ 7.5cc
4)リン酸リチウム-Li3PO4-FW=115.8℃
PH-4 mp105℃ bp=160℃ 7.5cc
5)ヘキサホロケイ酸-H2SiF6 15cc
PH-1 mp400℃ bp=550℃
合計45cc
【0027】
550℃に耐えるflux-7のflux
1)四硼酸リチウム-Li2B4O7-FW=169.12
PH-6 mp400℃ bp=600℃ 26cc
2)テトラホウ酸アンモニウム-NH4BF4-FW=104.84
PH-4 mp345℃ bp=517℃ 30cc
3)酸性弗化カリウム-KHF2-FW=78.10
PH-4 mp239℃ bp=360℃ 30cc
4)テトラフルオロほう酸-HBF4-FW=87.81
PH-1 mp130℃ bp=180℃ 10cc
5)ヘキサフルオロけい酸-H2SiF6-FW=144.09
PH-1 mp400℃ bp=550℃ 10cc
合計100cc
【0028】
以上flux-1~flux7すべて550℃に耐え、セロハンテープ剥取り試験すべて合格。
O3の発生が良かったのがflux-2とflux-4であったがイオン溶解している為5分間発生テストの結果水中にSnSbイオンが溶解している。分析してないが目視3日間ペットボトル中でも薄く色が着いている。
NO6とNO7が5分以内には全部5ppmのオゾンを含むエマルジョン水として1リットル中約30%の水面が真っ白になるくらいのオゾンエマルジョン水が出来た。
100%イオン溶解とは言えないが他のfluxと比較するとNO6とNO7がイオン溶解が少なくflux-6:24V-0.401A、flux-7:24V-0.416Aと電流値にて立派にオゾンの臭いがする
0.1Aの電流の差では誤差範囲であり、K、B、Si、Fの差である。
flux-6
K=16.81% 釉薬比23.91%
F=48%
B=1.79%
Si=3.63%
Li=1.68%
P=7.48%
flux-7
K=8.01% 釉薬比19.78
F=35.58%
B=6.7%
Si=4.64%
Li=0.43%
P=0%
両者ともFが主体で釉薬と成るK、B、Si、Li合計23.9%~19.78%
両者決めるのは困難 両者合わせて2で割るのが一番と思う
【0029】
鍍金は電極(+)からメッキされる物(-)に陽極処理をする為電解質液と電極はメッキする金属であり溶解液である。
液相では電解質の電離にて正負のイオンが生じる。
生じたイオンは溶媒分子と強い相互作用を持って溶媒イオンと成り鍍金される。カソード(陰極)(-)に向う正電荷のオンをカチオン(陽極)(+)をアノード(陽極)に向う負電荷のイオンをアニオン(陰イオン)(-)と呼ぶ。電荷の符号をH+、Fe、Cl-、SO2-等と書くが、SnSbは酸化されていない為SnSbと成る。
オゾン発生の為に(+)SnSb合金を電極とし真ん中にTi板(-)とし両極側より(+)SnSb合金にてイオン化電圧と電流を流す事でイオン化分子と元素が流れ出しメッキと成るが、電圧と電流の和がイオン化エネルギーである。
媒体液中はメイントスル金属を塩化物又は有機化合物とし、媒体を助ける促進剤、錯化剤(PH調整剤)、改良剤、緩衝剤等を経験にて融合し、効率の良いイオン結合を計る。
【0030】
メッキ電解液は水溶液として水がmax60%入っている。max40%が多価アルコール系で溶液中での酸化防止を計る為PH-8~9のアルカリ溶液でメッキ中のTiO、TiO2、Ti2O3の発生を押える。
均一模厚8~10μmメッキ厚みを得る為、自動電流回路にて(0.5V-0.1A)-30sec-0.8V-0.15A(30sec)を30秒単位で電流、電圧をupさせて30分後に5V-1.5A迄upさせる。あくまで実験テスト槽の為メッキ液がmax1リットルと小さい為、Ti板は1m/m×50×50とした。
この板を3~5枚多極とする事で面積は充分取れるSnSb電極が作れる。一般に周期表の元素の性質と周期性と電子配置は14族、15族は周期が下るにつれて性質が大幅に変化する。
14族Sn、15族Sbは強制酸化物とする事で性質変化としてオゾン電極と成る。Snは(-13)と冷す事で半導体にも成る。
電気陰性度17族のFは3.4に対して14族のSnは元素NO50 15族のSbは元素NO51 Snは±10にて安定する。Sbは±11にて安定する。電子の出し入れに対して電気陰性度はSn1.7 Sb1.8 に対してF4.1と高くFを多く入る。
図3の電気陰性度の値を記載の表を参考の事。)
焼付flux釉薬の主成分は、Li、H、Na、K等のアルカリ金属と13族のB、14族CとSi、15族N、P、16族O、S、17族のF、Cl等である。
金属(Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn)等が遷移属に対する非金属元素+アルカリ金属、アルカリ±類金属の組み合わせがfluxであり釉薬に近いが、金属を酸化より守りかつ琺瑯のように金属に張りついてTi板の上に焼きつきSnSbO2と成り、イオン化溶解しにくいがO2→O2+O→O3の働きをする。
【0031】
今から37年前もオゾン電極は白金主力であったが使われていた。
Sn-1kgが13ドルに対してPtは1万5千ドルと11538倍と非常に高価、今は図4に示すようにもっと高価である。その当時年間30tが全世界で作られていた。Ti:55ドルと今と大差なし。
10価のPtの上はNiとPdであり、Pd=3000ドル、Ni=7ドル、我々は100%イオン化電離し、水中に溶けにくいflux:max600℃を開発したが、O2+O→O3とする為には触媒的働きがどうしても必要である。超微量溶解はしかたない。いかなる金属も水中で電気を流すとイオン化する。イオン化=溶解原子の世界であるが、消耗品と考えるべきである。
Snイオンの為、非常に毒性はない。PbO2(酸化鉛 Pb-Bi)も錫以上にO3の出る金属であるが公害の原因と成る。コストを考えるとSb+Sbが一番安い。
【0032】
図3の表に示す通り電気陰性の値の高い物ほど焼付fluxに適するがすべて(-)イオンと成る為(+)と成るアルカリ金属も必要である。
1族のLi、Na、K、13族のB、14族のSi、15族のNとP、16族のOとS、17族のFとCl、Br等の組み合わせと分子計算であるので100%メッキ業界の世界でない。焼付は70~80%溶接の世界である。
【0033】
オゾン電極の上にメッキするTiとSnとSbの関係と従来、主に使われてきた貴金属の特性比較は図1の表に記載の通りである。
図1の表中、我々が採用した元素Sb、Tiは遷移元素で主として4価である。安い!!。
叉In、Pt、Pd、Rhは従来、主としてオゾン発生の為に使われる元素9族、10族の6価と5価である。
その他はオゾンに関係なくとも鍍金がTiの上に可能と成った元素名を示す。高価である為、max10cm2程度の限界面積極板である。
【0034】
金属の特性で判明の通り錫とTiとの比較で良くわかるが錫は電気抵抗が非常に悪い。(図1の表に記載のアンチモン、スズ、チタンと比較の事)その為あえてアンチモンを3~5%加えた合金+残錫の電極とした。
Ti部を(-)とし電極側を(+)とする陽極メッキであるが、100%純錫極との比較は表面設備がない為不明の為、宮崎県延岡工業試験場でのX線分析値ではアンチモン(Sb)の分析を図2の表に示す。中小企業の為、自作電極にて実験。
Sbは5%を確実に入れて合金とし、型に流して作ったが、専門設備のない為表面の酸化膜より判断して3~5%と示す。
オゾン発生の為の裏話であるが、Sn+4メッキがTiの上ではいかに困難であるかこれをSnSbO2とする事で初めてオゾンエマルジョン水が生れる電極と成る。
SnO2のメッキが可能ならば非常にコスト的にも安い極が作れるが今の所研究する資金不足である。
溶射するにしてもSn+5%Sbパウダーを特注で作ると非常に高価と成る。
【0035】
チタン極が(+)でSUS304極が(-)の為比電気抵抗値の差Ti=55μΩ/cm2SUS304=72μΩ/ cm2対比約24%の抵抗差がある。抵抗は断面積に比例し長さに反比例する為、Ti側の断面積を20~30%の面積減として下地極とし、次にSn+4価のメッキである錫はTi比約26倍と1段と電流は流れにくい。
ましてSnO2としている。その為、SUS304極とTi+SnO2メッキ極間は1m/m~3m/mと隙間を小さくする必要がある。
DC12V~24Vの電流にても0.5A~1A以上50×50mm板極でも流れにくかった。30%チタン極側を面積少なくする事でmax1.5Amper流す事が可能と成った。
図5の(1)と(2)及び図6(1)と(2)に電極図:Ti合金SnSbO2鍍金製陰電極板300、SUS製陽電極板400を示す。・Sn+Sb(3~5%)電極としての陽極にアルカリ浴液中でのイオン化電位を高くしたが、測定機器ない為3V-0.2Amperを最低基準とした。
3V-0.2A-30分以内に5V-1A迄upして1時間で8μm~10μm確実にSn+4メッキが付く、バラツキはエッチングの差と板厚のバラツキによる。マイクロ5~10点測定の平均値である。
【0036】
一方、地球の71%は海である。今の海は清浄化機能が次第に弱体化し人間の活動増加にて窒素、リンによる富栄養化は自然の浄化作用も害し、地球温暖化と成るCO2の溶解能力の限界に近く成りつつある。大型のオゾン電極が作れたら、海水中にオゾンを発生させて、広島のカキ養殖業者がカキ筏に(O2)マイクロバルブ(air)を注入する事で赤潮対策として成功しているが、オゾンエマルジョン水はO3→O2+O OHと1段と弗素並の強酸化能力を持つ為、海の有機物分解として強力に働く為、大型の太陽光発電と組み込む事で地球環境の汚染物質の浄化が可能と成る。海の生物が棲める環境を作れば、自然の浄化能力回復に継る。その為には大型で安いオゾン電極が作れる事である。我々中小企業にて可能の技術の為、すべてを開放する。チタンはmax1220mm×2440mmの板は製鉄所の圧延と冷延ラインで作れる。公的機関を混えて開発する第1歩である。
【0037】
海水はmax3.5%の塩化ナトリウムを含む⇔Na+Clを含有する。電気分解するとNa++Cl-に分解し、さらに残った水がH++OH-=H2Oの分解の反応を繰り返す為、PH=7を保持する。O3+OH反応が続くかぎりH<OHで中性から弱アルカリ性を保持する為、CO2溶解の酸性化も守れる。
【0038】
海は大気中にCO2の吸収と放出の両方で年間90ギガトン/年 最大能力をオバーするのが全地球の人間が破った事が従来能力(CO2)→炭酸(H2CO3)→炭酸イオン(CO3)→炭酸水素イオン(HCO3)4つの形で吸収していたのがこのサイクルが破れたのが地球温暖化の最大の原因である。自然界は地球自身が作るO3が(風による波動と太陽の紫外線)不足でなく、O3以上に人類が化石燃料等により急激にCO2を作り出した為である。海洋国日本が浄化に努めるならば全人類に対する発信と成る事可能である。
その為の第1歩が太陽光発電と組み合わせたオゾン電極である。近海養殖筏にて実験すればデータ取れると思う。
【0039】
発明者原田は、特許NO65596620号「おむつ及ガス噴出体及おむつ内の消臭、殺菌装置及びその方法」。特許NO6674670号「介護自動排泄装置」の2件を特許取得しているが、安いオゾンエマルジョン水が作れなかった事である。安いオゾンエマルジョン水作成を亡き妻と約束し3年間経過して本発明の低コストのオゾン電極を作れた。
【0040】
介護度4~5の方々の人間として最大の快適化は高齢化によるオシメの中に掛る。臭いもなく、湿度も自然体むれないこそ人権保持ではないだろうか。介護設備、入院の中の介護度4~5の方々はこれ等から解放されたらオシメに臭い吸収剤の高価な物を使う必要もない。装置は高くとも1日4~5回使う並のオシメならば1年以内に装置も回収、将来保健器具として成れば快適は守れる。その為に亡き妻との約束で開発した。
勉強すればオゾンの利用が大きいことを知った。
地球温暖化まで関係するとは思いもよらなかった。
オゾンは地球上に有る紫外線を70~80%防ぎ地球上の生物すべても守っている。我々はこのオゾン層も破壊しつつある。
病院内では耐性菌MRSAにより調子が悪くなるが低コストで作れるオゾンは大気中(病院1~2ppm/m3)に噴出するだけでMRSA対策も可能であり、院内が良環境を維持することになる。低コストで作れると判明した今、あらゆる装置に使ってほしい。
【0041】
以下本発明の実験例を示すが本発明はこれに限定される物でない。
<実験例1>
オゾン電極最部:板厚1~1.2mmのSUS304の下部に超音波振動子5k~3kwとなれば数にて勝負と成るが取り付けた事である。キャビティーション力にて水の分子分解を手助けする為、小面積で多量のオゾンガスに変換する。
H2O→OH+Hに分解しやすく、水の分解反応で自身が超微細な気体にオゾンをO2+O→O3作る。
超小型の発信プローブが見つかってない為、市販のメガネ洗浄機の径50×高さ20mmにてテストした。超音波は有効である。ほとんど真白と水面が成るほど超微なる泡で確実にオゾン独特の臭いがする。
【0042】
<実験例2>
家庭の熱帯魚水槽装置(上層ガラスウール、中層活性炭)の下に特殊に小型のオゾン発生極を取り付けて、1ケ月ガラスの表面が曇らず魚もまったく死ななかった。0.5~1mmp(水槽45リットル中水40リットル)空中に水槽ポンプより水槽内の水を循環した。
この技術は水族館(イカ、タコの墨出し軟体動物の飼育に適するし、活魚運搬車(酸素ボンベの不用)、活魚を使う料亭水槽、鶏卵洗浄水(日本は生卵で食べる習慣ある為)の消毒として使えば、超安全な卵を市場に送れる。飼育入が入室の際の足(靴、長靴下部)の消毒ともなるクリーンルーム室入室の際に消毒である。
野菜店、魚店の消毒水として新生保持による長寿命upが計れる。カット野菜メーカー、魚市場と多量に水を使う所(次亜塩素ナトリウム消毒が不用である)学校給食は今は工場化している。多量の水を使う厨房などでは食中毒防止としてオゾンエマルジョン水は可能なかぎり低コストで作り供給する事が可能である。
また海水中に直接電極を入るとNa++Cl-とイオン分解が始まる為、電極表面のSnSbO2表面メッキ膜がCl-イオンの為、溶解するので100%水で作ったイオン水+O3とする。今のSnSb+4は寿命が短い。NaClにより分解されやすい。
尚、海水中では、600℃焼結ではCl-に弱く電極のSnSbO2が溶解するmax900℃迄upして実験すれば可能かもしれないが今の所海水中では単命である。
【0043】
<実験例3>
完全無農薬の植物工場しかも大型化が可能で、トマト、レタス、三葉、モヤシを土壌なしでしかも除草作業いらずで100%コンピューター制御である。泣き所は培養液(窒素、リン、カリの液肥)中に発生する病原菌である。常に水分は蒸発する。この不足分をオゾンエマルジョン水とする事で回収し貯留タンクにオゾンエマルジョン水(不足分を注入)を給水する事で、細菌を殺し、水耕栽培が可能である。
培養液の廃液がなく成る為、植物工場としての除菌化が可能。出荷前に水洗水をオゾンエマルジョン水とする事で運送中の新生が保持される「ホウレン草」は病気に弱い。
【0044】
<実験例4>
製鉄所は又は水のリサイクルをする行程のあるところは1時プール水とする。この時雑菌が繁殖する為、薄板冷延ではシミを作る。大型オゾン電極が作れる為、この心配が除去可能である。
あらゆる工程で水をリサイクルする所には水の量に添ったオゾン電極が作れる為安心である。
次亜塩素酸CHOCl→Cl2+H2Oで作られてHOCl+H++Clと分解する事で微生物を殺菌する為強力な洗浄消毒作用があるがO3は残留性がない為病院(MRSA:メチシリン耐性黄色ブドウ球菌抗生物に耐性を持つ細菌)感染病原菌やサルモネラ、病原性大腸菌等の食中毒菌に対する殺菌効果はオゾンエマルジョン水中のオゾンが蒸発するので大である。次亜塩素消毒より安全でコスト的に安い。
【0045】
<実験例5>
下水最終処理水は川に流すが、この水を使って大分城池の清浄化を計っているが、この中に1ppm~5ppm/m3のオゾンエマルジョン水と10分~20分に1回オゾンエマルジョン水注入、又はホタル養殖池と浄水中の雑菌を取ればすべて海に流れる水の浄化の一つである。
海水の自然浄化だけではもう地球温暖化は止められぬ。水に流すと言う諺もあるが、清水にして流す、これが基本である。個人では資金的になにも出来ないが、この特許公開にて数々の企業が使って頂くと最終的に地球環境が守れる。
【0046】
<実験例6>
1リットル~2リットルの容器中にオゾン電極AC100V-DC24Vのコンセット付でオゾンエマルジョン水とすると、蒸発する水と一緒に大気中にオゾンガスmax5ppmが放出される。
一般家庭加湿器にオゾンの出る物はあるが、非常に小さい0.5~1ppmである。10分間タイマーセットで10分間流し10分休みで一般家庭の動物臭無臭化、病原菌と成るウィルスの殺菌と加湿もする1台3~4役も果す。
【0047】
<実験例7>
max1リットル容器中にTi+SnSbO2電極と(50×50→SUS304 1mm厚の板3枚メッキしたTi板2枚の小型オゾンエマルジョン水発生器をシガーライターより24Vの電極とする事で車中内に2ppmのオゾンガスを発生可能であり、コスト削減の為運転が1時間に1回切る事で2ppm以上のオゾンガスを吸う事がなく、煙草の臭いも完全に取れる。
オゾンガスとして単独で出す装置は多々あるが、非常に故障が多く放電方式オゾンガス2~5ppmとバラツキが多い(大部分中国製)。
水中発生オゾンガス方式はオゾンエマルジョン水がmax4ppmと成ると水が自分で制御過放和状態と成るとオゾンガスが減る。水が自動的に制御する。max4ppm以上には成らない。
【0048】
次に、本発明におけるオゾン発生加湿装置(O3の濃度3ppm~5ppm)の実施例を図5の要部縦断面の説明図にて紹介する。
図5において、オゾン発生装置は、図示していないが開口部を形成し1mm厚の前記Ti合金SnSbO2鍍金製陽電極板300と、図示していないが開口部を形成し1mm厚のSUS製陰電極板400とを水中に所定間隔:1~2mmを置いて交互に配置すると共に、その下方にゴム式免振部504を介し、上面に上向きのSUSの超音波振動子503を設けた超音波発信器500を設置してある。
Ti合金SnSbO2鍍金製陽電極板300は、その上側において穴305に通した組立SUS304丸ネジ401-1(:-電極)に通電ホルダー423を介して通電可能に支持される。
SUS製陰電極板400は、その上側において穴408に組立SUS304丸ネジ401-1(:-電極)に絶縁ホルダー423を介して絶縁支持される。
402は電極板間隔設定用の絶縁丸W樹脂ワッシャーである。
またTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板300は、その下側において穴305に通した組立SUS304丸ネジ401-2(:-電極棒)に絶縁ホルダー413を介して絶縁支持される。
SUS製陰電極板400は、下側において穴408に組立SUS304丸ネジ401-2(:-電極棒)に導電ホルダー423を介して通電可能に支持される。
432は電極板間隔設定用の絶縁丸W樹脂ワッシャーである。
501はオゾン発生器ホルダー兼超音波発振器500の保持台、502は絶縁性容器(100%絶縁する事)、601はオゾンエマルジョン水、600はオゾンガス、503は水道蛇口である。
【0049】
図6の(1)及び図7の(1)は、1mm厚のTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板他の例300-1、300-2の側面図である。
図6の(2)及び図7の(2)は、1mm厚のSUS製陰電極板他の例400-1、400-2の側面説明図である。
図6の(3)には、1mm厚の前記Ti合金SnSbO2鍍金製陽電極板300、300-1、300-2の縦断面図を示す。前記Ti合金SnSbO2鍍金製陽電極板300、300-1、300-2は前記の如くTi合金の表面の酸化被膜を除去したチタン合金板100の表面102にSnSbの電気鍍金層101を形成する。前記SnSbの電気鍍金層101の表面には、液体フラックス103を塗布して加熱封孔処理して酸化SnSbO2層104に変化形成してなる。
【0050】
次に図6の(1)と図7の(1)にTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-1、300-2の側面形状の例を示す。
また図6の(2)と図7の(2)にSUS製陰電極板400-1、400-2の側面形状例は図6の(2)と図7の(2)に示す。
これら各電極板300-1、300-2と400-1、400-2は同一側面形状にし、前述したように電気伝導度の違いから交互配置の設置間隔と開口部の開口率を設定して開口部を加工する。
図6の(1)に示すTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-1は、開口部として十字型スリット310と鍵型スリット320を形成し、上角部に直角型切欠部304を形成する。この各スリットと切欠きによる開口率は20%としてある。
図6の(2)に示すSUS製陰電極板400-1は、前記図6の(1)に示すTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-1と組まれるもので、開口部を円形型の中穴404と共に直角型切欠部407を形成する。このこの各中穴と切欠きによる開口率は18%としてある。
【0051】
図7の(1)に示す該Ti合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-2は、図6の(1)に示すものより開口部であるスリットを大きい十字スリット310と鍵型スリット320と共に直角型切欠部407を形成する。この各スリットと切欠きによる開口率は18%としてある。
図7の(2)に示すSUS製陰電極板400-2は、前記図7の(1)に示すTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-2と組まれるもので、開口部を円形型の中穴404と大穴405と共に上角部にL型切欠部406を形成する。この中穴404と大穴405とL型切欠部406の開口率は20%である。
【0052】
図8には図6の(1)に示すTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-1と図6の(2)に示すSUS製陰電極板400-1を交互にテレコに配置した一例を斜視図で紹介してある。
図8には一部図示していないがTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-1とSUS製陰電極板400-1の下側の各2隅の円形穴306と408は、Ti合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-1とSUS製陰電極板400-1とを例えば図5に示す組立SUS304丸ネジ401-1(一点鎖線で図示、通電不可にしてある)全て絶縁ホルダー413と電極板間隔設定用の絶縁丸W樹脂ワッシャー432介して支持する組立支持穴である。
またTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-1の上の円形穴306は、導電ホルダー423を介してを組立SUS304丸ネジ401-1(一点鎖線で図示、+極)にてTi合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-1を支持する組立支持穴である。Ti合金SnSbO2鍍金製陽電極板300-1間には電極板間隔設定用の絶縁丸W樹脂ワッシャー432を装着してある。
SUS製陰電極板400-1の上の円形穴408は、導電ホルダー423を介して図5に示す組立SUS304丸ネジ401-2(一点鎖線で図示、-極)にてSUS製陰電極板400-1を支持する組立支持穴である。SUS製陰電極板400-1間には電極板間隔設定用の絶縁丸W樹脂ワッシャー432を装着してある。
【0053】
<操作手順>
a),AC100VをDC24Vに変換する「ソケット」より電源とする
b),加湿器とオゾンガス発生濃度はmax5ppmにタイマーセット
c),10分(運転)-5分休み-10分運転-5分休み
結果:老人ホーム、病院等に殺菌と消毒が従来の加湿器には弱かった。同時にオゾンエマルジョン水が使える。またオシメ後のタオル洗浄水として殺菌を持った安全タオルと成る。
因みに前記Ti合金SnSbO2鍍金製 陰電極板300は1枚のテストで1分間のオゾンガスO3の発生濃度は2ppmであった。
【0054】
本発明の利用分野
<利用分野例1>
国土交通省のホームページによると災害時のマンホール式トイレは日本全国主として都会で15,000個で、36,000基の大部分は汲み取り方式(溜池方式)の簡易方式で臭いが大きい。太陽電池方式と組み合わせDC12V~24Vの電圧が取れるとバケツ1ぱいの水があるとオゾンエマルジョン水とオゾンガスが1台で可能の為、人間の災害時の弱った人々の健康を守れる。
コストが安いのでタイマーセットするか入室(トイレ)中赤外線センサーにてON、OFFを入る。夜間の太陽電池バッテリーと組み合すと24時間運転も可能である。
マンホール方式もオシメは流す事出来ず、簡易トイレの中に保管すれば臭いは発生する弱点も残る。
オゾンガスとオゾンエマルジョン水を量的にも小型であるが供給可能である。
又、1時的にしろ学校の体育館等に多人数の方々が非難するとMRSA等のウィルスに掛ると大変である。オゾンエマルジョン水はこれ等ビールスの発生を押える事も可能である。
構造が単純の為、電気が流れると確実にオゾンが発生する優れ物である。20~40リットルと大変のポリバケツ等で作ると水道蛇口を取付る事、トイレの上に位置移動方式を取ると、手洗いが便器の上で可能洗浄後のオゾンエマルジョン水中のO3の蒸発のため汲み取りタンクに入り、排泄大小便の臭い消しと消毒に成る。
【0055】
<利用分野例2>
本発明のオゾンガス発生装置は、エマソン社の開発した食品廃棄物ディスポーザ:特許第5380651号、及び実用新案登録第3191841号等に併設して、オゾンガスを食品廃棄物ディスポーザ内に連続供給すれば、食品粉砕時の悪臭除去に大いに役立つこと請け合いである。
またオムツの粉砕処理装置にも適用して大型化して粉砕機能を充分に改良すれば粉砕処理ハウジング内に連続供給すると粉砕時の悪臭除去を確実に行うことができ円滑な流動化廃棄が可能になり汚物処理が合理化できる等々その利用範囲は無限に近い社会的作用効果が得られる。
【0056】
<利用分野例3>
登山道具として用いると焼入れ鋼では硬度向上が可能であるが重量比が約43%軽減できる。Ti合金に鍍金として表面処理としてCVD,PVDによる硬度upは可能であるがTiα合金、Tiα+β合金はそれなりに硬いため、Cr鍍金だけでも寿命upは可能である。
Tiに対する鍍金が不可能に近いことが、登山道具の軽量化が進まなかった。Ti合金に鍍金すれば42%の重量軽減が出来、軽量化を有利に可能にする。
【産業上の利用可能性】
【0057】
本発明は、前述の効果及び実施例に記載のとおり優れた作用効果を呈するものであり、Ti、Ti合金の鍍金業界及びTi、Ti合金を加工利用する各種産業界に等に貢献すること多大なものがある。
【符号の説明】
【0058】
100:チタン合金板
101:SnSbの電気鍍金層
102:液体フラックス
103:酸化SnSbO2
500:超音波発信プローブ
300、300-1,300-2:Ti合金SnSbO2鍍金製陽電極板
301:十字型スリット
302:鍵型スリット
303:L型切欠部
304:直角型切欠部
305:連結用穴
400,400-1,400-2:SUS製陰電極板
401:オゾン電極用の組立SUS304丸ネジ
402:絶縁丸W樹脂ワッシャー
403:ボルト電極絶縁ホルダー
404:大穴
405:小穴
406:L型切欠部
407:直角型切欠部
408:連結用穴
501:保持台
502:絶縁性容器
503:水道蛇口
600:オゾンエマルジョン水
601:オゾンガス




























図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8