IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ サンケン電気株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-DC-DCコンバータ 図1
  • 特開-DC-DCコンバータ 図2
  • 特開-DC-DCコンバータ 図3
  • 特開-DC-DCコンバータ 図4
  • 特開-DC-DCコンバータ 図5
  • 特開-DC-DCコンバータ 図6
  • 特開-DC-DCコンバータ 図7
  • 特開-DC-DCコンバータ 図8
  • 特開-DC-DCコンバータ 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023050261
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】DC-DCコンバータ
(51)【国際特許分類】
   H02M 3/155 20060101AFI20230404BHJP
【FI】
H02M3/155 H
H02M3/155 W
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021160285
(22)【出願日】2021-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】000106276
【氏名又は名称】サンケン電気株式会社
(72)【発明者】
【氏名】田仲 晋作
(72)【発明者】
【氏名】力石 康裕
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA02
5H730AA14
5H730AS05
5H730BB13
5H730BB57
5H730BB82
5H730BB88
5H730DD04
5H730FF01
5H730FG05
(57)【要約】      (修正有)
【課題】スイッチング素子の損失を低減したDC-DCコンバータを提供する。
【解決手段】直流電源(E)の直流電圧Vinを出力電圧Voに変換するDC-DCコンバータ1であって、直流電源(E)の両端子間に第1のスイッチング素子(Q1)と第2のスイッチング素子(Q2)と第1のリアクトル(L)と第3のスイッチング素子(Q3)が直列に接続され、第2のスイッチング素子(Q2)と第1のリアクトル(L)の直列回路と並列に接続された第1のコンデンサ(Cfly)と、第2のスイッチング素子(Q2)と第1のリアクトル(L)の接続点と直流電源(E)のGND間に接続された第2のコンデンサ(Co)と、を有し、第3のスイッチング素子(Q3)と並列に、第2のリアクトル(LZV)と第3のコンデンサ(CZVS)とが直列接続されたゼロボルトスイッチング(ZVS)回路を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
直流電源の直流電圧を所定の出力電圧に変換するDC-DCコンバータであって、
前記直流電源の両端子間に第1のスイッチング素子(Q1)と第2のスイッチング素子(Q2)と第1のリアクトル(L)と第3のスイッチング素子(Q3)が直列に接続され、
前記第2のスイッチング素子と前記第1のリアクトルの直列回路と並列に接続された第1のコンデンサ(Cfly)と、
前記第2のスイッチング素子(Q2)と前記リアクトル(L)の接続点と前記直流電源のGND間に接続された第2のコンデンサ(Co)と、を有し、
前記第3のスイッチング素子(Q3)と並列に、第2のリアクトル(LZVS)と第3のコンデンサ(CZVS)とが直列接続された共振回路を備えたことを特徴とするDC-DCコンバータ。
【請求項2】
請求項1記載のDC-DCコンバータを少なくとも2台以上あるN台を並列接続し、
前記DC-DCコンバータの並列接続した台数のN台で各DC-DCコンバータのスイッチングの位相をN等分づつずらしてインターリーブ制御を行うことを特徴とするDC-DCコンバータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スイッチング素子の損失を低減するDC-DCコンバータに関する。
【背景技術】
【0002】
入力電圧より低い安定した電圧を生成する方法として、非絶縁型の降圧チョッパ回路が広く使用されている。特に、通信インフラなどには、POL(Point of Load)などのDC-DCコンバータが多く用いられている。
このDC-DCコンバータは、入力電圧をMOSFETなどのスイッチング素子を使用してオンオフ動作させてパルス状の電圧に変換し、リアクトルを介して出力コンデンサへ充電させることで、所定の出力電圧に変換する。
【0003】
近年では、BuckコンバータとスイッチトキャパシタDC-DCコンバータを組み合わせたハイブリッドDC-DCコンバータが、従来の効率と体積のトレードオフを克服する新たな回路設計手法として提案されている。特許文献1には各種のDC-DCコンバータが従来技術として紹介されている。このなかで、図7に示す第3比較例として掲載された3つのスイッチング素子とリアクトルおよび2つのコンデンサから構成されるDC-DCコンバータが掲載されている。
また、該DC-DCコンバータのインダクタ電流低減効果に関する検討が非特許文献1に掲載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-47017公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】畑 勝裕、山内 善高、崔 通、桜井 貴康、高宮 真著 インダイレクト型ハイブリッドDC-DCコンバータのインダクタ電流低減効果に関する検討 電気学会研究会資料 半導体電力変換研究会/モータドライブ研究会 Page.43-48 (2020年)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1によれば、重負荷時に、動作モードφ1から動作モードφ2に移行したときに2つのコンデンサが電位差を生じているため、コンデンサ間で充放電が行われるとともに入力電源E側に電流が流れ損失が生じることが開示されている。
しかしながら、非特許文献1においては、動作モードφ2に移行したときにリアクトルから2つのコンデンサの電位が均等になって出力電圧になるものであり、入力電源E側にはスイッチング素子Q1がオフしているため電流は流れない。動作モードφ2に移行時の損失は、スイッチング素子Q2,Q3にコンデンサの充放電電流が流れるときの抵抗損失のみである。
ここで、インダイレクト型ハイブリッドDC-DCコンバータのさらなる効率向上を目指し、スイッチング素子Q1の損失を低減したDC-DCコンバータを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、直流電源(E)の直流電圧を所定の出力電圧に変換するDC-DCコンバータであって、前記直流電源の両端子間に第1のスイッチング素子(Q1)と第2のスイッチング素子(Q2)と第1のリアクトル(L)と第3のスイッチング素子(Q3)が直列に接続され、前記第2のスイッチング素子と前記第1のリアクトルの直列回路と並列に接続された第1のコンデンサ(Cfly)と、前記第2のスイッチング素子(Q2)と前記リアクトル(L)の接続点と前記直流電源のGND間に接続された第2のコンデンサ(C)と、を有し、前記第3のスイッチング素子(Q3)と並列に、第2のリアクトル(LZVS)と第3のコンデンサ(CZVS)とが直列接続されたゼロボルトスイッチング回路を備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、第1のスイッチング素子(Q1)の主電極間の浮遊容量に入出力間電圧が充電されることによるスイッチング損失を低減する。
すなわち、第1のスイッチング素子(Q1)と第2スイッチング素子(Q2)のオフオン切替時のデッドタイム期間で、第2のリアクトル(LZVS)と第3のコンデンサ(CZVS)とが直列接続されたLC直列回路の動作電圧で第1のスイッチング素子(Q1)の主電極間の浮遊容量による充電電圧をゼロボルトまで放電させる。デッドタイム期間終了のタイミングで第1のスイッチング素子(Q1)をターンオンすることにより、ゼロボルトスイッチング(ZVS)を実現し、第1のスイッチング素子(Q1)のスイッチング損失を大幅に低減できるとともにEMIノイズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本発明の実施形態に係るDC-DCコンバータを示す構成図である。
図2図2は、図1に示す本発明の実施形態における動作モードφ1および動作モードφ2の等価回路図である。
図3図3は、図1に示す本発明の実施形態における動作モードφ1および動作モードφ2を含む各部の動作波形を示す。
図4図4は、従来技術および本発明の実施形態における動作モードφ2から動作モードφ1に移行時のデッドタイム期間の電流経路を示した回路図である。
図5図5は、従来技術を示す図4(a)および本発明の実施形態の図4(b)に示した回路図の動作モードφ2から動作モードφ1に移行時のデッドタイム期間の各部波形の拡大図を示す。
図6図6は、従来技術を示す図7および本発明の実施形態の図1に示した回路図の第1のスイッチング素子(Q1)のターンオン波形を比較したシミュレーション波形である。
図7図7は、従来技術のDC-DCコンバータの回路図を示す。
図8図8は、図7に示す従来技術における動作モードφ1および動作モードφ2の等価回路図である。
図9図9は、従来技術を示す図9(a)および本発明の実施形態の図9(b)に示した回路図の動作モードφ1から動作モードφ2に移行時のデッドタイム期間の各部波形の拡大図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態)
図1は、本発明の実施形態に係るDC-DCコンバータを示す構成図である。図7に示す従来技術のDC-DCコンバータに、LC直列回路からなるゼロボルトスイッチング(以下ZVSと記す)回路を追加したものである。
本発明の実施形態に係るDC-DCコンバータ1は、直流電源Eの両端子間に第1のスイッチング素子Q1と第2のスイッチング素子Q2と第1のリアクトルLと第3のスイッチング素子Q3が直列に接続され、第2のスイッチング素子Q2と第1のリアクトルLの直列回路と並列に接続された第1のコンデンサCflyと、第2のスイッチング素子Q2と第1のリアクトルLの接続点と直流電源EのGND間に接続された第2のコンデンサCと、を有し、第3のスイッチング素子Q3と並列に、第2のリアクトルLZVSと第3のコンデンサCZVSとが直列接続されたZVS回路を備える。
【0011】
ここで、スイッチング素子Q1、スイッチング素子Q2およびQ3のオンオフ制御に必要な信号は、制御回路Cont1にて生成される。制御回路Cont1は、誤差増幅器OP1、基準電圧Vref、コンパレータCP1、三角波発振器OSC、インバータ回路NOT、デッドタイム生成回路DT1、DT2、ゲートドライバDR1、DR2から構成されている。
誤差増幅器OP1の反転端子には出力電圧Voが接続され、非反転端子には基準電圧Vrefが接続されている。誤差増幅器OP1は、出力電圧Voと基準電圧Vrefを比較して、その誤差信号をコンパレータCP1の非反転端子へ出力する。反転端子には三角波発振器OSCが接続され、コンパレータCP1は誤差信号に応じたPWM信号を出力する。
コンパレータCP1の出力の一方は、デッドタイム生成回路DT1を介してゲートドライバDR1に送出され、スイッチング素子Q1のゲートを駆動する。また、コンパレータCP1の出力の他方は、インバータ回路NOTおよびデッドタイム生成回路DT2を介してゲートドライバDR2に送出され、スイッチング素子Q2、Q3のゲートを駆動する。
すなわち、図3に示すように、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2、Q3は相補的にゲート駆動される。
【0012】
次に、本発明の実施形態に係るDC-DCコンバータ1の動作モードを、スイッチング素子Q1のON動作時を動作モードφ1、スイッチング素子Q2、Q3のON動作時を動作モードφ2と定義する。ここで、動作モードφ1の等価回路を図2(a)に、動作モードφ2の等価回路を図2(b)に示す。
また、動作モードφ1および動作モードφ2の各部の動作波形を図3に示す。
動作モードφ1の等価回路は第1のコンデンサCflyと第1のリアクトルLと出力電圧Voとが直列に接続される。また、ZVS回路は第1のリアクトルLと出力電圧Voの直列接続回路と並列に接続される。動作モードφ1においては、ZVS回路のLC直列回路の時定数が一周期に対して大きいため、定常動作時の影響は無視できる。
例えば、
第2のリアクトルLzvsのインダクタンス値×第3のコンデンサCzvsの容量値>>周期Ts
に設定されている。
動作モードφ2では第1のコンデンサCflyと第1のリアクトルLが並列に接続される。また、ZVS回路は、動作モードφ2では閉回路としてGNDに接続されているため、オリジナルの従来技術の回路に影響を与えない。
このとき、一周期における第1のリアクトルLの平均電圧および定常状態での第1のコンデンサCflyの電荷バランスを考慮すると、実施形態のDC-DCコンバータの降圧比Mは、特許文献1または非特許文献1より次式で与えられる。
【0013】
M=Vo/Vin=D/(1+D) (1)
ここで、Dはスイッチングのデューティー比を示す。式(1)が示すように、入力電圧Vinを出力電圧Voに降圧するにはデューティー比のファクターのみで設定できる。
また、第1のリアクトルLのDC電流は、第1のコンデンサCflyが電流を分担するため、次式(2)のように従来のバックコンバータに対してK倍率を軽減する。(非特許文献1参照)
K=1-D=(1-2M)/(1-M) (2)
【0014】
次に、図3は動作モードφ1と動作モードφ2が交互に切り替わる各部動作波形を示したものである。なお、スイッチング素子Q1とスイッチング素子Q2、Q3は相補的にゲート駆動されるが、実際のオンオフの切替時には、各スイッチング素子間が同時オンにならないように図5(b)に示すようにデッドタイムが設けられている。
図3のVa波形は、スイッチング素子Q1・ソースとスイッチング素子Q2・ドレインおよび第1のコンデンサCflyの一方の端子との接続点電位を示す。Va波形の振幅値はスイッチング素子Q1のドレイン・ソース間電圧になり、また、Va波形を反転した電圧の振幅値がスイッチング素子Q2、Q3のドレイン・ソース間電圧に相当する。
【0015】
図4は、従来技術および本発明の実施形態における動作モードφ2から動作モードφ1に移行時のデッドタイム期間の電流経路を示した回路図である。
図5に、従来技術を示す図4(a)および本発明の実施形態の図4(b)に示した回路図の動作モードφ2から動作モードφ1に移行時のデッドタイム期間の各部波形の拡大図を示す。
図6に、従来技術および本発明の実施形態の回路図の第1のスイッチング素子(Q1)のターンオン波形を比較したシミュレーション波形を示す。
図4図6より従来技術と本発明の実施形態とを比較して、スイッチング素子Q1の損失低減のメカニズムについて説明する。
【0016】
まず、図4は動作モードφ2から動作モードφ1に移行時のデッドタイム期間における各部の電流経路を示した回路図である。デッドタイム期間においては前述したように全スイッチング素子はオフ状態になり、等価的に各スイッチング素子の寄生容量Cossにて接続された回路となっている。
図4(a)に示す従来技術は、第1のリアクトルLの電流Iが回生電流として流れ、第1のコンデンサCoと負荷抵抗Roを経由してスイッチング素子Q3のボディダイオードを導通して流れる。図5(a)時刻t1aの時点でスイッチング素子Q3のVcoss3≒0V、第1のコンデンサCfly電圧Vcfly=出力電圧Voのため、スイッチング素子Q1・ソース電位でもあるVaは、
Va=Vcoss3+Vcfly=Vo
となり、デッドタイム期間のt1a~t2aは
coss1=Vin-Va=Vin-Vo
coss2=Va-Vo=0V
が維持される。
従って、スイッチング素子Q1がターンオンする時刻t2aではVcoss1=Vin-Voの電圧が印加されており、図6(a)Q1 PDに示すようにスイッチング損失が発生する。
【0017】
次に、図4(b)に示す本発明の実施形態も従来技術と同様に、第1のリアクトルLの電流Iが回生電流として流れ、第1のコンデンサCoと負荷抵抗Roを経由してスイッチング素子Q3のボディダイオードを導通して流れることになるが、本発明の実施形態ではZVS回路が追加されている。
このため、図4(b)に示すようにZVS回路の第2のリアクトルLZVSの電流ILZVSが第1のリアクトルLの電流Iの経路となり、第1のコンデンサCoと負荷抵抗Roを経由してZVS回路の第3のコンデンサCZVSに帰還する経路となる。
また、第1のリアクトルLに向かわずにスイッチング素子Q3のCoss3に流れる経路も存在する。(Icoss3経路)
また、ZVS回路から別経路として第1のコンデンサCflyを介して第2のリアクトルLZVSの電流ILZVSが流れる経路が存在する。この経路は更に二つに分岐し、一方はスイッチング素子Q2のCoss2を介して、第1のリアクトルLの電流Iの経路に重畳する経路となる。(Icoss2経路)
他方の経路は、スイッチング素子Q1のCoss1を介して入力電圧Vinを経由してZVS回路の第3のコンデンサCZVSに帰還する経路となる。(Icoss1経路)
以上よりZVS回路の第2のリアクトルLZVSの電流ILZVSが各スイッチング素子のCossに電流を流す。これにより、Coss1は放電し、Coss2、Coss3は充電され、その結果、Va電位は上昇していく。入力電圧Vinは一定であるため、Va電位の上昇とともに第1のスイッチング素子のドレイン・ソース電圧(Vcoss1)は低下していき、Vin=Vaに達したときにVcoss1はゼロボルトとなる。また、ゼロボルトになったと同時にスイッチング素子Q1のボディダイオードが導通して第2のリアクトルLZVSの電流ILZVSを入力電圧Vinへ流す経路に換わる。
ここで、図5(b)を参照すると、デッドタイム期間の時刻t1bから時刻t2bにかけてVaの電位は出力電圧Voから入力電圧Vinへ上昇する。これは、Icoss1経路によりスイッチング素子Q1のCoss1の電荷が放電されている。時刻t2bにおいてVcoss1はゼロボルトになり、このタイミングでスイッチング素子Q1のゲートがオンドライブされオンするとZVS(ゼロボルトスイッチング)となる。図6(b)Q1 PDに示すようにターンオンでのスイッチング損失は生じないことがわかる。
なお、Vaの電位の上昇に伴い時刻t1bから時刻t2bにかけてIcoss2経路にてスイッチング素子Q2のCoss2がVa-Voの電圧が充電される。
また、時刻t1bから時刻t2bにかけてIcoss3経路にてスイッチング素子Q3のCoss3がVa-VCfly(=Va-Vo)の電圧が充電される。
【0018】
なお、図9に示すように、動作モードφ1から動作モードφ2に移行時のデッドタイム期間における各部の動作に関しては、従来技術と本発明の実施形態の各スイッチング素子のスイッチング損失に大きな差は生じない。
【0019】
以上のように本発明の実施形態によれば、ZVS回路を追加することでスイッチング素子Q1のターンオン時のスイッチングをゼロボルトスイッチングすることができ、スイッチング損失を低減して効率を改善することが可能になる。また、スイッチング素子Q1のゼロボルトスイッチングとすることで、ターンオン時に発生するEMIノイズを低減することが可能になる。
【0020】
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための例示であって、個々の構成、組合せ等を上記のものに特定するものではない。本発明は、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
例えば、実施形態のDC-DCコンバータをN台(Nは2以上の整数)用意して並列接続し、並列接続した台数のN台で各DC-DCコンバータのスイッチングの位相をN等分づつずらしてインターリーブ制御を行い、出力電力のN倍の増強とともに、出力リップルを低減してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0021】
以上のように、本発明に係るDC-DCコンバータは、POLに用いるのに好適である。従って、これを用いた通信インフラなどの電源などに利用可能である。
【符号の説明】
【0022】
1、1a DC-DCコンバータ
fly、Co、Czvs コンデンサ
Cont1 制御回路
CP1 コンパレータ
DT1、DT2 デッドタイム生成回路
DR1、DR2 ゲートドライバ
E 直流電源
L、LZVS リアクトル
NOT インバータ
OP1 オペアンプ
OSC 三角波発振器
Q1~Q3 スイッチング素子
Ro 負荷抵抗
Vref 基準電圧
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9