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特開2023-50524情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023050524
(43)【公開日】2023-04-11
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/69 20140101AFI20230404BHJP
   A63F 13/5372 20140101ALI20230404BHJP
   A63F 13/80 20140101ALI20230404BHJP
【FI】
A63F13/69
A63F13/5372
A63F13/80 B
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021160673
(22)【出願日】2021-09-30
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(74)【代理人】
【識別番号】110002273
【氏名又は名称】弁理士法人インターブレイン
(72)【発明者】
【氏名】池田 早縁子
(57)【要約】
【課題】ゲームのプレイ結果と偶然性の双方に基づいて特典を付与する。
【解決手段】ゲームシステムにおいては、ミッションがクリアされたとき、カードゲームにおいてミッションに対応するカードが選択可能に設定する。プレイヤが選択可能なカードを2枚選んだときに、カードに対応づけられるシンボルが2つ揃うと、特典付与部はプレイヤにキャラクタの進化機会というカード特典を与える。
【選択図】図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のゲームのプレイ結果に基づいて、第2のゲームにおいて少なくとも第1の状態および第2の状態を含む複数の状態からゲーム媒体の状態を設定する状態設定部と、
第2の状態のゲーム媒体からプレイヤにより2以上の所定数のゲーム媒体が指定された場合、前記指定されたゲーム媒体の組み合わせが所定の条件を満たすとき、前記プレイヤに特典を付与する特典付与部と、を備える情報処理装置。
【請求項2】
ゲーム媒体を表示させる表示制御部、を更に備え、
ゲーム媒体には、シンボルとなる画像が対応づけられており、
前記表示制御部は、プレイヤにより第2の状態のゲーム媒体が指定されたとき、前記指定されたゲーム媒体のシンボルを表示させ、
前記特典付与部は、前記指定された2以上のゲーム媒体それぞれのシンボルがあらかじめ定められた対応関係にあるとき、前記所定の条件が成立したと判定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記状態設定部は、プレイヤにより前記第1のゲームにおいて設定されるミッションが達成されたとき、前記達成されたミッションに対応づけられるゲーム媒体を第1の状態から第2の状態に変更する、請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
第1の状態のゲーム媒体は指定不可であって、
前記状態設定部は、前記第1のゲームのプレイ結果に基づいてゲーム媒体を第1の状態から第2の状態に変更するときに前記ゲーム媒体を指定不可から指定可能に設定変更し、第2の状態にあるゲーム媒体から前記所定数のゲーム媒体が指定されたときには、未指定の第2の状態のゲーム媒体を第1の状態に変更する、請求項1から3のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記状態設定部は、所定の期間において第1の状態から第2の状態に変更されたゲーム媒体を、前記期間が終了したあとは第1の状態に変更する、請求項1から4のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記状態設定部は、第2の状態のゲーム媒体から前記所定数のゲーム媒体が指定された場合において、前記所定の条件が成立したときには、前記所定の条件を成立させたゲーム媒体を第3の状態に変更する、請求項4または5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記状態設定部は、第2の状態のゲーム媒体から前記所定数のゲーム媒体が指定された場合において、前記所定の条件が成立しないときには、指定されたゲーム媒体を第1の状態に変更する、請求項4から6のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記状態設定部は、プレイヤに指定されたあとに第1の状態に変更されたゲーム媒体について、指定時に表示されたシンボルとなる画像に対応する所定情報を表示させる、請求項7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
第2の状態のゲーム媒体の数が前記所定数以上となったとき、プレイヤに通知する通知部、を更に備える、請求項1から8のいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
プレイヤに指定されたあとに第1の状態に変更されたゲーム媒体のうち、表示される前記所定情報に基づく所定の第2の条件を満たすゲーム媒体が第2の状態に変更された場合、プレイヤに通知する通知部、を更に備える、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータが、第1のゲームのプレイ結果に基づいて、第2のゲームにおいて少なくとも第1の状態および第2の状態を含む複数の状態からゲーム媒体の状態を設定し、
第2の状態のゲーム媒体からプレイヤにより2以上の所定数のゲーム媒体が指定された場合、前記指定されたゲーム媒体の組み合わせが所定の条件を満たすとき、コンピュータが前記プレイヤに特典を付与する、情報処理方法。
【請求項12】
第1のゲームのプレイ結果に基づいて、第2のゲームにおいて少なくとも第1の状態および第2の状態を含む複数の状態からゲーム媒体の状態を設定する機能と、
第2の状態のゲーム媒体からプレイヤにより2以上の所定数のゲーム媒体が指定された場合、前記指定されたゲーム媒体の組み合わせが所定の条件を満たすとき、前記プレイヤに特典を付与する機能と、をコンピュータに発揮させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンピュータゲーム(以下、単に「ゲーム」とよぶ)においては、プレイヤにさまざまな「ゲーム媒体」を提供することが多い。ここでいうゲーム媒体は、キャラクタ、アイテム、カード、経験値などプレイヤがゲームを有利に進めるためのデジタルコンテンツの総称である。
【0003】
ゲーム媒体のうち、特に、キャラクタなどのオブジェクトの収集・強化・育成は、ゲームの楽しみのひとつである。また、キャラクタは「進化」とよばれるプロセスを経て成長する。ゲーム媒体の中にはキャラクタに進化機会を与えるものもある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015-217214号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明者は、ゲーム媒体などの特典をプレイヤに付与するとき、プレイヤに判断の機会を与えるとともに、ゲームのプレイ結果に応じて判断の自由度を変化させることで、ゲームの興趣をいっそう深められるのではないかと考えた。
【0006】
本発明は、本発明者による上記着想に基づいて完成された発明であり、その主たる目的は、ゲームのプレイ結果と偶然性の双方に基づく特典付与方法により、プレイヤの特典獲得意欲を向上させる技術、を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のある態様における情報処理装置は、第1のゲームのプレイ結果に基づいて、第2のゲームにおいて少なくとも第1の状態および第2の状態を含む複数の状態の中からゲーム媒体の状態を設定する状態設定部と、第2の状態のゲーム媒体からプレイヤにより2以上の所定数のゲーム媒体が指定された場合、指定されたゲーム媒体の組み合わせが所定の条件を満たすとき、プレイヤに特典を付与する特典付与部と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コンピュータゲームにおいて、プレイヤの特典取得意欲を高めやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ゲームシステムのハードウェア構成図である。
図2】ゲームサーバのハードウェア構成図である。
図3】ゲームシステムの機能ブロック図である。
図4】ゲームXの構成を示す概念図である。
図5】本実施形態における進化を説明するための模式図である。
図6】ミッション、カードおよびシンボルの関係を示す概念図である。
図7】ミッションゲームの処理過程を示すフローチャートである。
図8】第1カード画面の画面図である。
図9】第2カード画面の画面図である。
図10】第3カード画面の画面図である。
図11】第4カード画面の画面図である。
図12】第5カード画面の画面図である。
図13】第6カード画面の画面図である。
図14】カードゲームの処理過程を示すフローチャートである。
図15】リセット処理の処理過程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[概要]
本実施形態において想定するコンピュータゲーム(以下、「ゲームX」とよぶ)の概要を簡単に説明したあと、ゲームシステムの具体的な構成および制御方法について説明する。ゲームXは、スマートフォンなどで実行され、多人数が参加可能なF2P(Free-to-Play)型のゲームである。
【0011】
プレイヤは、キャラクタMCを保有する。プレイヤは、「クエスト」「ミッション」などとよばれるさまざまな課題をクリアする。ゲームXにおいては、さまざまな敵を倒すことがミッションとして提示され、プレイヤはキャラクタMCを使って敵と対戦する。
【0012】
プレイヤは、ミッションをクリアすると「カードをめくる権利(以下、「開封権」ともよぶ)」をもらえる。複数のミッションには、あらかじめ複数のカード(ゲーム媒体)が対応づけられている。プレイヤは、多数のミッションをクリアすることにより、多数のミッションそれぞれに対応する多数のカードの開封権を手に入れる。
【0013】
カードにはあらかじめさまざまな「シンボル」が対応づけられている。プレイヤは開封権を行使して、行使した開封権に対応するカードをめくることでカードのシンボルを知ることができる。多数のカードの中から2枚のカードをめくったときに2つのシンボルを揃えることができれば、プレイヤは揃えたシンボルに対応する特典をもらうことができる。本実施形態における特典とはキャラクタMCの進化である。
【0014】
図1は、ゲームシステム200のハードウェア構成図である。
ゲームシステム200においては、ゲームサーバ100と複数のゲーム端末102a、102b、102c・・・102n(以下、まとめて言うときや特に区別しないときには「ゲーム端末102」と総称する)がインターネット106を介して接続される。本実施形態におけるゲーム端末102は、スマートフォンを想定している。ゲーム端末102は、携帯型のゲーム専用機であってもよいし、ラップトップPCなどの汎用コンピュータであってもよい。ゲーム端末102とインターネット106は無線接続されるが、有線接続されてもよい。ゲームXのプレイヤにはプレイヤIDとよばれる一意のIDがあらかじめ付与されている。ゲームサーバ100は、各ゲーム端末102にゲームXを提供する。
【0015】
図2は、ゲームサーバ100のハードウェア構成図である。
ゲームサーバ100は、コンピュータプログラムを格納する不揮発性メモリとしてのストレージ312、プログラムおよびデータを展開する揮発性のメモリ304、レジスタ、演算器、命令デコーダ等を内蔵し、メモリ304からプログラムを読み出して実行するプロセッサ300(CPU:Central Processing Unit)等を含む。プロセッサ300は、比較的高速な第1バス302と接続される。第1バス302には、メモリ304のほかNIC(Network Interface Card)が接続される。第1バス302には、このほか、GPU(Graphics Processing Unit)等の他のデバイスが接続されてもよい。
【0016】
第1バス302は、ブリッジ308を介して比較的低速な第2バス310と接続される。第2バス310には、ストレージ312のほか、モニタあるいはスピーカなどの出力デバイス316が接続される。また、第2バス310には、マウスやキーボードなどの入力デバイス314、プリンタなどの周辺機器318が接続されてもよい。
【0017】
図3は、ゲームシステム200の機能ブロック図である。
ゲームシステム200は、ゲームサーバ100とゲーム端末102を含む。ゲームサーバ100およびゲーム端末102の各構成要素は、CPUおよび各種コプロセッサ(co-processor)などの演算器、メモリやストレージといった記憶装置、それらを連結する有線または無線の通信線を含むハードウェアと、記憶装置に格納され、演算器に処理命令を供給するソフトウェアによって実現される。コンピュータプログラムは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、それらの上位層に位置する各種アプリケーションプログラム、また、これらのプログラムに共通機能を提供するライブラリによって構成されてもよい。以下に説明する各ブロックは、ハードウェア単位の構成ではなく、機能単位のブロックを示している。
ゲームサーバ100は、ウェブサーバを含む構成であってもよいし、ゲーム端末102は、携帯型の通信端末と、これにインストールされたウェブ・ブラウザを含む構成であってもよい。
【0018】
(ゲームサーバ100)
ゲームサーバ100は、通信部112、データ処理部110およびデータ格納部114を含む。
通信部112は、インターネット106を介してゲーム端末102との通信処理を担当する。データ格納部114は各種データを格納する。データ処理部110は、通信部112により取得されたデータおよびデータ格納部114に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部110は、通信部112およびデータ格納部114のインタフェースとしても機能する。
【0019】
データ格納部114は、ゲームデータ格納部130およびプレイヤデータ格納部132を含む。
ゲームデータ格納部130は、ゲームプログラムのほかゲームXの設定情報を格納する。プレイヤデータ格納部132は、プレイヤの情報を管理する。
【0020】
データ処理部110は、プレイヤ登録部116およびゲーム制御部124を含む。
プレイヤ登録部116は、ゲーム端末102から通信部112を介してプレイヤ登録を受け付ける。プレイヤ登録部116は、プレイヤ登録がリクエストされると、プレイヤにプレイヤIDを付与する。ゲーム制御部124は、ゲームXの基本的な進行を制御する。
【0021】
ゲーム制御部124は、状態設定部120、特典付与部122、表示制御部126およびミッション処理部128を含む。
状態設定部120は、カードの状態を管理する。カードの状態の詳細は後述する。特典付与部122は、プレイヤに各種の特典を付与する。表示制御部126は、ゲーム端末102が表示させるべき画像を指示する。ミッション処理部128は、対戦ゲームを実行し、ミッションの成否を判定する。
【0022】
(ゲーム端末102)
ゲーム端末102は、ユーザインタフェース処理部136、通信部134、データ処理部138およびデータ格納部140を含む。
ユーザインタフェース処理部136は、プレイヤからの操作を受け付ける入力部142と画像表示と音声出力を実行する出力部144を含む。出力部144は、プレイヤにカード選択に関するヒントを通知する通知部150を含む。
【0023】
通信部134は、インターネット106を介してゲームサーバ100や他のゲーム端末102との通信処理を担当する。データ格納部140は各種データを格納する。データ処理部138は、ユーザインタフェース処理部136や通信部134により取得されたデータ、データ格納部140に格納されているデータに基づいて各種処理を実行する。データ処理部138は、ユーザインタフェース処理部136、通信部134およびデータ格納部140のインタフェースとしても機能する。
【0024】
データ処理部138は、ゲーム実行部146を含む。
ゲーム実行部146は、ゲームサーバ100と連携してゲームの進行を制御する。ゲーム端末102のゲーム実行部146は、ゲームサーバ100からゲーム制御部124の機能の一部としてダウンロードされるソフトウェアモジュールとして形成されてもよい。
【0025】
通信部134は、ゲームサーバ100から各種ゲーム情報を取得し、出力部144はゲーム端末102においてゲーム画面を表示させる。出力部144は、ゲーム実行部146あるいはゲーム制御部124の表示制御部126からの指示にしたがってゲーム画面を表示させる。入力部142はプレイヤによる各種入力を検出し、ゲーム実行部146は入力情報をゲームサーバ100に通信部134を介して通知する。この入力情報に応じて、データ処理部138、特に、ゲーム実行部146はゲームの進行を制御する。
【0026】
図4は、ゲームXの構成を示す概念図である。
ゲームXは、ミッションゲーム(第1のゲーム)とカードゲーム(第2のゲーム)を含む。ミッションゲームはメインのゲームである。ミッションゲームにおいては、プレイヤはキャラクタMCを使ってさまざまなミッションに挑戦する。ゲームXにおけるミッションは、対戦ゲームにおいて敵を倒すことである。ミッション処理部128は、複数種類の敵に対応して複数種類のミッションをプレイヤに提示する。なお、ミッションは、パズルを解く、クイズに答えるなど、対戦ゲーム以外の課題として設定されてもよい。
【0027】
プレイヤは、挑戦したいミッションを選び、対戦ゲームを実行する。敵を倒すとミッション・クリアとなり、プレイヤは1枚のカードの開封権を取得する。開封権だけでなく、ミッションをクリアしたときには、特典付与部122は各種のゲーム媒体をミッション・クリアの特典として付与する。以下、ミッションをクリアしたときに付与される特典のことを「ミッション特典」とよぶ。
【0028】
カードゲームは、サブのゲームである。カードゲームにおいては複数のカードが提示される。カードにはあらかじめシンボルが対応づけられており、プレイヤは開封権を行使してカードをめくることによりカードのシンボルを知ることができる。本実施形態においては5種類のシンボルA~Eが用意されている。プレイヤは2枚(所定数)のカードをめくり、2つのシンボルを揃えることができれば(所定の条件の成立)、キャラクタMCを進化させることができる。以下、シンボルを揃えることでキャラクタMCを進化させる機会のことを「カード特典」とよぶ。キャラクタMCを進化させることにより、プレイヤはミッションゲームをより有利に進めることができる。
【0029】
まとめると、プレイヤはキャラクタMCを使ってミッションゲームをプレイすることによりカードの開封権を手に入れる。プレイヤは、カードゲームにおいて開封権を行使し、シンボルを揃えることでキャラクタMCを進化(成長)させる。このように、ミッションゲームとカードゲームは相互補完的な関係にある。
【0030】
図5は、本実施形態における進化を説明するための模式図である。
上述したように、プレイヤはキャラクタMCを使ってさまざまなミッションに挑戦する。キャラクタMCは、A進化からE進化まで5種類の進化が可能である。進化方法の詳細は後述する。キャラクタMCはA進化を遂げると、より強力なキャラクタMCAとなる。同様にして、キャラクタMCはB進化を遂げるとキャラクタMCBとなる。C進化、D進化およびE進化により、キャラクタMCはそれぞれキャラクタMCC、MCD、MCEとなる。
【0031】
プレイヤは、達成済の進化をいつでも選ぶことができる。たとえば、プレイヤがA進化およびB進化を達成した場合、プレイヤはキャラクタMCをキャラクタMCAまたはキャラクタMCBのいずれにもいつでも進化させることができる。このため、対戦ゲームQ1にはキャラクタMCA(A進化)で挑戦し、別の対戦ゲームQ2ではキャラクタMCB(B進化)で挑戦するという遊び方が可能となる。プレイヤは、多数の進化を達成するほど、いいかえれば、多数のシンボルについてカード特典を得るほど、ミッションゲームにおけるプレイの幅を広げることができる。
【0032】
進化の内容はさまざまである。一例として、キャラクタMCA(A進化)は、キャラクタMCに比べて攻撃力が2倍となるとしてもよい。キャラクタMCB(B進化)は、キャラクタMCに比べて防御力が2倍になるとしてもよい。キャラクタMCC(C進化)は、キャラクタMCに比べて敏捷性(攻撃の回避力)が2倍になるとしてもよい。キャラクタMCD(D進化)はキャラクタMCが持っていない特殊攻撃(例:雷撃)を発揮するとしてもよい。進化の内容は、ゲーム設計者が任意に定義可能である。
【0033】
図6は、ミッション、カードおよびシンボルの関係を示す概念図である。
本実施形態においては、ミッションゲームにおいて10種類のミッションM1~M10が用意される。ミッションM1~M10にはそれぞれカードL1~L10が対応づけられている。プレイヤがミッションM1をクリアしたとき、状態設定部120はプレイヤにカードL1の開封権、すなわち、カードL1をめくる権利を与える。
【0034】
カードは4種類の「状態」を有する。不可状態(第1の状態)はプレイヤに開封権が与えられていない未指定の状態を意味し、プレイヤは不可状態のカードをめくることはできない。不可状態のカードは裏側が上となるように表示される(以下、「裏表示」とよぶ)。
【0035】
許可状態(第2の状態)はプレイヤに開封権が与えられているものの、めくられていない状態を意味する。許可状態のカードも裏表示される。プレイヤはカードが許可状態にあるときにはこのカードをめくることができる。
【0036】
除外状態(第3の状態)はプレイヤが後述の方法によりシンボルを揃えたために選択対象から除外された状態を意味する。除外状態のカードはめくられた状態、すなわち、カードの表側が上となるように表示される(以下、「表表示」とよぶ)。選択状態(第4の状態)はプレイヤによって開封権が行使され、カードがめくられた状態を意味する。選択状態のカードは表表示される。すべてのカードは不可状態(裏表示)に初期設定される。
【0037】
5種類のシンボルA~Eは2個ずつ用意される。シンボルA~EはそれぞれA進化~E進化に対応する。状態設定部120は、10個のシンボルA~EをカードL1~L10にランダムに割り当てる。プレイヤには、カードとシンボルの対応関係は伝えられない。したがって、プレイヤはカードをめくるまでは、そのカードに対応づけられているシンボルを知ることはできない。状態設定部120は、ミッションゲームの開始時に、カードL1~L10に割り当てるシンボルA~Eをプレイヤごとに異ならせてもよい。
【0038】
まとめると、カードL1~L10には、シンボルA~Eのいずれかが対応づけられている。すべてのカードは不可状態、すなわち、「裏表示されていて、めくることができない状態」に初期設定される。プレイヤがミッションをクリアすると、状態設定部120はミッションに対応づけられるカードを不可状態から許可状態に変更する。許可状態とは、「裏表示されているが、めくることができる状態」である。プレイヤは許可状態のカードをめくることで、すなわち、開封権を行使することでカードを表表示させ、シンボルを知ることができる。2枚のカードをめくって2つのシンボルを揃えることができれば、キャラクタMCをシンボルに応じて進化させることができる。
【0039】
たとえば、図6の示す例の場合、カードL1とカードL5にはシンボルAが対応づけられている。プレイヤがカードL1およびカードL5をめくったとき、2つのシンボルAが揃うので、特典付与部122は「A進化」をカード特典としてプレイヤに付与する。プレイヤは、カードL1、L5をめくるためには、まず、ミッションM1、M5をクリアしなくてはならない。
【0040】
図7は、ミッションゲームの処理過程を示すフローチャートである。
プレイヤは、ミッションM1~M10のうち挑戦したいミッションを選ぶ(S10)。ミッション処理部128は、選択されたミッションに対応する対戦ゲームを実行する。プレイヤは、対戦ゲームをプレイする(S12)。敵を倒したとき、すなわち、ミッションをクリアできたときには(S14のY)、特典付与部122はプレイヤにミッション特典を付与する(S15)。続いて、状態設定部120はクリアされたミッションに対応するカードを不可状態から許可状態に変更する(S16)。プレイヤは、ミッションをクリアすることで、カードの開封権を取得する。
【0041】
カードが許可状態に変更されたとき、後述の通知条件が成立していれば(S18のY)、通知部150はカードの指定方法に関するヒントをプレイヤに通知する(S20)。通知条件が成立していなければ(S18のN)、通知は行われない。通知条件および通知内容については後述する。
【0042】
プレイヤがミッションをクリアできなかったときには(S14のN)、S15以降の処理は実行されず、プレイヤにカードの開封権は付与されない。プレイヤは、ミッションに失敗したときでも、同じミッションに何度でも再挑戦できる。
【0043】
図8は、第1カード画面160の画面図である。
ゲーム端末102の出力部144は、カードゲーム実行時において第1カード画面160を画面表示させる。プレイヤは、ミッションゲームおよびカードゲームをいつでも選ぶことができる。出力部144は、プレイヤがカードゲームを選んだときに第1カード画面160を表示させる。
【0044】
画面上部右側には、リセット処理(後述)までの残り時間が表示される。図8においては、13時間12分後に状態設定部120がリセット処理を実行することが示されている。また、画面上部中央には、プレイヤが開封したカードの枚数と最大開封枚数が表示される。図8においては、カードゲームにおいて最大で2枚のカードをめくることができ、かつ、あと2枚のカードをめくれることが「2/2」として示されている。
【0045】
第1カード画面160は、カード領域162およびシンボル領域164を含む。出力部144は、シンボル領域164に10枚のカードL1~L10の画像を表示させる。シンボル領域164には5種類のシンボルA~Eとその進捗度を示す進捗インジケータ166が表示される。進捗度は「0」,「1」,「2」の3値であり、シンボルの進捗度が「2」となると、特典付与部122はそのシンボルに対応する進化をカード特典としてプレイヤに付与する。
【0046】
図8の第1カード画面160においては、カードL1,L5,L10には「CLEARマーク」が付与されている。CLEARマークは、カードが許可状態、すなわち、開封権を行使すればめくることができる状態にあることを意味する。たとえば、プレイヤがミッションM1をクリアしたとき、状態設定部120はカードL1を不可状態から許可状態に変更する。図8においては、カードL1,L5,L10が許可状態になっており、残りのカードは不可状態となっている。これは、プレイヤがカードL1,L5,L10に対応するミッションM1,M5,M10をクリアしていることを意味する。プレイヤはCLEARマークのついていないカードをめくることはできない。不可状態および許可状態のカードはいずれも裏表示される。
【0047】
カードL1~L10にはあらかじめシンボルA~Eが対応づけられているが、プレイヤはカードをめくるまではどのカードに何のシンボルが対応づけられているかを知らない。プレイヤは多数のミッションをクリアすることで、多数のカードの開封権を取得できる。ただし、ゲームXにおいては、プレイヤは1日あたり2枚までしかカードをめくることはできない。多数の開封権を取得することによりカード選択の自由度は高くなるが、実際に選択(開封)できるカードは2枚に制限されるため、多数の開封権を有するプレイヤであってもカード選択時には熟考を要することになる。
【0048】
図9は、第2カード画面170の画面図である。
第1カード画面160において、プレイヤがカードL1を指定したとき、出力部144は第2カード画面170を表示させる。カードL1にはシンボルAが対応づけられているので(図6参照)、出力部144はカードL1にシンボルAに対応する画像(以下、「シンボル画像A」のように表記する)を表示させるよう出力部144に指示する。状態設定部120はカードL1の状態を「許可状態」から「選択状態」に変更する。プレイヤは、画面をタッチして許可状態のカードからめくりたいカードを指定する。
【0049】
より具体的には、入力部142は、プレイヤからの入力を検出し、出力部144は許可状態のカードL1を表表示させる。このとき出力部144はカードL1がめくられるアニメーションを表示させる。表示制御部126は、カードL1に対応づけられるシンボルAをゲーム端末102にあらかじめ通知しており、出力部144はカードL1がめくられたときにシンボル画像Aを表示させる。
【0050】
シンボル画像Aが1つ表示されるとき、特典付与部122は、シンボルAの進捗度を「0」から「1」に変更する。すなわち、シンボルAの進捗度はカード領域162におけるシンボル画像Aの表示枚数に対応している。表示制御部126はゲーム端末102に指示して、シンボルAに対応する2つの進捗インジケータ166のうち、1つの進捗インジケータ166を点灯表示させる。
以下、第2カード画面170のあと、同一シンボルが2つ揃う場合を図10図11に関連して説明し、揃わない場合を図12図13に関連して説明する。
【0051】
図10は、第3カード画面180の画面図である。
第2カード画面170(図9)において、プレイヤがカードL1(シンボルA)に続いてカードL5を指定したとき、出力部144は第3カード画面180を表示させる。カードL5にもシンボルAが対応づけられているので(図6参照)、出力部144はカードL5の位置にシンボル画像Aを表示させる。通信部134は、カードL5がめくられたことをゲームシステム200に通知する。カードL1,L5をめくることでシンボルAが2つそろったとき(対応関係)、特典付与部122は進化条件(所定の条件)の成立と判定する。
【0052】
シンボルAについての進化条件が成立すると、特典付与部122はキャラクタMCのA進化を許可する。出力部144はA進化が可能となった旨を示す進化通知182を画面表示させる。また、特典付与部122は、シンボルAの進捗度を「1」から「2」に変化させる。出力部144は、シンボルAに対応する2つの進捗インジケータ166を両方とも点灯表示に変更する。進化条件の成立後、状態設定部120は、カードL1の状態を「選択状態」から「除外状態(再選択不可)」に変更し、カードL5の状態を「許可状態」から「除外状態」に変更する。カードL1,L5は除外状態に変更されたあとは、以後の選択対象から除外される。また、除外状態のカードL1,L5は表表示のまま固定される。
【0053】
上述したように、プレイヤはシンボルAの進化条件を達成できれば、以後のミッションゲームにおいてはキャラクタMCA(A進化)を使うことができる。
【0054】
図11は、第4カード画面190の画面図である。
状態設定部120は、1日に1回、リセット処理を実行する。本実施形態においては、状態設定部120は毎日の所定時刻(たとえば、午前0時)にリセット処理を実行するものとする。上述したように、プレイヤは1日、厳密にいえば、前回のリセット処理から次回のリセット処理までの所定の期間(以下、「単位期間」とよぶ)においては所定数(本実施形態においては2枚)までしかカードをめくることはできない。第4カード画面190は、第3カード画面180(図10)において2枚のカードがめくられたあとにリセット処理が実行されたときの画面を示す。
【0055】
プレイヤは、カードL1、L5をめくり、シンボルAの進化条件を達成したあとは、リセット処理が実行されるまで新たにカードをめくることはできない。ただし、ミッションの挑戦回数に制限はない。たとえば、次回のリセット処理前であっても、プレイヤはクリアしていないミッションM2に挑戦してもよいし、いったんクリアしたミッションM1に再挑戦してもよい。特典付与部122は、プレイヤがミッションをクリアしたときには、プレイヤにミッション特典を付与する。
【0056】
リセット処理が実行されたとき、状態設定部120は除外状態のカード以外のすべてのカードを不可状態に設定する。このため、許可状態にあったカードL10のCLEARマークは削除され、カードL10は不可状態となる。すなわち、カードL10の開封権はリセット処理により無効化される。また、出力部144は、除外状態のカード以外の表表示されているカードがあれば、裏表示に変更する。プレイヤは、カードL10をめくるためには、再びミッションM10をクリアする必要がある。状態設定部120はカードL1、L5は除外状態のまま維持するので、リセット処理後もキャラクタMCをA進化させる権利は維持される。プレイヤは、リセット処理後は残り8枚のカードから開封対象となる2枚のカードを選ぶことで、A進化以外の進化条件の成立を目指す。
【0057】
図12は、第5カード画面210の画面図である。
次に、進化条件が成立しなかった場合について説明する。第2カード画面170(図9)において、プレイヤがカードL5(シンボルA)ではなくカードL10を指定したとき、出力部144は第4カード画面190を表示させる。カードL10にはシンボルCが対応づけられているので(図6参照)、出力部144はカードL10の位置にシンボル画像Cを表示させる。同一シンボルが揃わなかったので、進化条件は成立しない。
【0058】
特典付与部122は、シンボルA(カードL1)の達成度と、シンボルC(カードL10)の達成度をそれぞれ「1」に設定する。上述したように、単位期間中にプレイヤは最大2枚までしかカードをめくることはできないので、リセット処理が実行されるまでは新たなカードをめくることができない。
【0059】
図13は、第6カード画面220の画面図である。
第6カード画面220は、第5カード画面210(図12)において2枚のカードがめくられたあとにリセット処理が実行されたときの画面を示す。プレイヤは、カードL1、L10をめくったあとは、リセット処理が実行されるまで次のカードをめくることはできない。
【0060】
リセット処理が実行されたとき、状態設定部120は許可状態にあったカードL5を不可状態に状態変更する。また、状態設定部120は選択状態にあったカードL1、L10も不可状態に状態変更する。リセット処理に際しては、除外状態のカード以外のすべてのカードは不可状態になる。出力部144は、除外状態のカード以外のすべてのカードを裏表示に変更する。
【0061】
特典付与部122は、シンボルA、Cの進捗度を「0」に戻す。出力部144はシンボルA、Cの進捗インジケータ166をすべて消灯表示に変更する。
【0062】
表示制御部126は、カードL1,L10を選択状態から不可状態に戻すとき、カードL1、L10それぞれに対応するシンボルA、Cをカード上に透過表示(所定情報の表示)するように出力部144に指示する。
【0063】
リセット処理により、除外状態のカード以外はすべて不可状態に戻されるので、いったんめくったカードL1、L10を再びめくるためには、プレイヤはミッションM1,M10を再びクリアしなければならない。許可状態にあったもののめくらなかったカードL5も不可状態に戻されるため、プレイヤはミッションM5を再びクリアしなければカードL5をめくることはできない。このため、リセット処理は、プレイヤにとって不利な面もある。
【0064】
その一方、リセット処理が実行されたあとは、いったんめくったカードのシンボルは透過表示される。リセット処理は、プレイヤがカードを再選択する機会となり、かつ、過去にめくったことのあるカードについてシンボルを透過表示で確認できるので、プレイヤにとって有利となる面もある。透過表示によって過去にめくったカードのシンボルを確認できるので、リセット処理後は、プレイヤは進化条件を成立させやすくなる。
【0065】
たとえば、図13に示す第6カード画面220において、プレイヤがミッションM5をクリアし、カードL5がめくられてシンボルAが表示されたとする(図6参照)。カードL1の透過表示により、プレイヤは、あとはカードL1をめくればシンボルAの進化条件が成立することを確信できる。プレイヤは、ミッションM1をクリアすればA進化が可能になることを知った上でミッションM1に挑戦できる。この結果として、ミッションM1に挑戦するときのプレイヤの期待感を効果的に高めることができる。
【0066】
図14は、カードゲームの処理過程を示すフローチャートである。
ここでは、10枚のカードの中に許可状態のカードが存在するものとして説明する。プレイヤは、許可状態のカードから開封権の行使対象となるカードを選択する(S30)。出力部144は、選択されたカードが裏返られるアニメーションを表示させ、カードに対応するシンボル画像を表示させる(S32)。
【0067】
めくったカードが1枚目のときには(S34のN)、特典付与部122はカードに対応するシンボルの進捗度を「1」に設定する(S44)。このとき、状態設定部120はめくられたカードを「許可状態」から「選択状態」に設定変更する。
【0068】
めくったカードが2枚目であって(S34のY)、進化条件が成立したときには(S36のY)、特典付与部122は、カード特典として、シンボルに対応する進化を許可する(S38)。上述したように、たとえば、1枚目と2枚目でシンボルAを表示させることができたときには、特典付与部122はキャラクタMCのA進化を許可する。状態設定部120は、進化条件を成立させた1枚目のカードと2枚目のカードを「除外状態」に設定する(S40)。進化条件の成立したシンボルの進捗度は「2」となる。
【0069】
2枚目のカードをめくったときに進化条件が不成立だったときには(S36のN)、特典付与部122はめくられたカードに対応するシンボルの進捗度を「1」に設定する(S44)。このとき、状態設定部120はめくられたカードを「選択状態」に設定する。
【0070】
図15は、リセット処理の処理過程を示すフローチャートである。
ゲーム制御部124は、毎日の所定時刻(たとえば、午前0時)にリセット処理を実行する。リセット処理に際して、表示制御部126は除外状態のカード以外のすべてのカードを裏表示させる。状態設定部120は除外状態のカード以外のすべてのカードを不可状態に設定する(S52)。特典付与部122は、進化条件を成立させたシンボル以外のすべてのシンボルについて進捗度を「0」に初期化する(S54)。選択状態のカードがあるときには(S56のY)、表示制御部126はそのカードの位置にシンボルを透過表示させる(S58)。選択状態のカードがないときには(S56のN)、表示制御部126は透過表示をゲーム端末102に指示しない。
【0071】
最後に、図7に関連して触れた通知条件について説明する。
本実施形態における通知条件は以下に示す第1通知条件、第2通知条件および第3通知条件の3種類である。
・第1通知条件:許可状態のカードが2枚あるとき。
ミッションをクリアして許可状態のカードが2枚となったとき、いいかえれば、進化条件を達成できる可能性が生じたとき、通知部150はその旨をプレイヤに通知する。
・第2通知条件:透過表示されているシンボルを対象として進化条件が成立可能となっているとき。
不可状態のカードL1においてシンボルAが透過表示されているとする。同様に、不可状態のカードL5においてもシンボルAが透過表示されているとする。ここで、プレイヤがミッションM1をクリアしてカードL1が不可状態から許可状態に変更されたとする。プレイヤは、あとはミッションM5をクリアすればシンボルAの進化条件は確実に成立させることができる(第2の条件)。このとき、通知部150はミッションM5をクリアすることでA進化が可能になる旨をプレイヤに通知する。
・第3通知条件:10枚のカードのうち、9枚をめくったことがあり、かつ、最後の1枚のカードが許可状態になったとき。
クリアしていなかった最後のミッションがクリアされたとき、通知部150は最後の1枚のカードをめくることですべてのカードについてシンボルを知ることができることをプレイヤに通知する。
【0072】
[総括]
以上、実施形態に基づいてゲームシステム200を説明した。
ゲームXにおいては、カードゲームにおいて複数のカードから2枚のカードをめくり、2つのシンボルを揃えて進化条件を成立させることができれば、プレイヤは「キャラクタMCの進化」というカード特典を得ることができる。プレイヤは、ミッションゲームにおいて各種のミッションをクリアすることでカード選択の自由度を増やすことができる。
【0073】
カード選択の自由度が増加しても、単位期間においては、プレイヤは2枚までしかカードをめくることができない。単位期間において実際に選択可能なカードの枚数に制限を設けることにより、カード選択時においてプレイヤの熟考を促すことができる。ミッションのクリアという努力によって得た貴重な判断機会に際して、プレイヤに熟考を促すことにより、カード選択時の期待感・没入感を効果的に高めることができる。
【0074】
ゲーム制御部124は、毎日リセット処理を実行する。2枚のカードをめくったあとは、次のリセット処理が実行されるまで新たにカードをめくることはできなくなる。その一方、進化条件の達成に失敗しても、リセット処理後は再びカードをめくる機会を得ることができるので、どのカードをめくるべきか判断する楽しみをプレイヤは毎日味わうことができる。カード選択枚数の制約性とリセット処理を組み合わせることにより、プレイヤのゲームXに対する継続意欲を喚起できる。
【0075】
リセット処理が実行されると、カードは不可状態に初期化され、各シンボルの進捗度も「0」に戻される。その一方、いったんめくったカードのシンボルは透過表示され、進化条件が成立したカードは選択対象から除外されるため、ゲームXを継続していれば進化条件をいずれ成立させることができる。プレイヤは、ゲームXを続けることにより、カード特典をいずれ得ることができるという合理的な期待感をもつことができる。このように、カードとシンボルの対応について偶然性をもたせつつも、いずれはすべてのシンボルについて進化条件を成立させることができるという予見性をもたせることで、ゲームXのプレイ意欲を高めることが可能となる。
【0076】
ゲームXを継続的にプレイし、ミッションのクリアを続けていればA進化~E進化のすべてを実現することはいずれ可能となる。一方、早く進化条件を達成したい場合には、カードゲームにおいてどのカードを選択すべきか、という直感的な判断力が重要となる。
【0077】
なお、本発明は上記実施形態や変形例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。上記実施形態や変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることにより種々の発明を形成してもよい。また、上記実施形態や変形例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。
【0078】
複数のゲーム端末102と1つのゲームサーバ100によりゲームシステム200が構成されるとして説明したが、ゲーム端末102の機能の一部はゲームサーバ100により実現されてもよいし、ゲームサーバ100の機能の一部がゲーム端末102に割り当てられてもよい。また、ゲーム端末102やゲームサーバ100以外の第3の装置が、ゲームサーバ100またはゲーム端末102の機能の一部を担ってもよい。図3において説明したゲーム端末102の各機能とゲームサーバ100の各機能の集合体は大局的には1つの「情報処理装置(ゲーム装置)」として把握することも可能である。1つまたは複数のハードウェアに対して、本発明を実現するために必要な複数の機能をどのように配分するかは、各ハードウェアの処理能力やゲームシステム200に求められる仕様等に鑑みて決定されればよい。
【0079】
[変形例]
カードゲームにおいて2つのシンボルが揃ったとき、特典付与部122はシンボルに対応する進化機会をカード特典として付与するとして説明した。カード特典は進化機会に限らない。特典付与部122は、キャラクタ、アイテム、経験値などのゲーム媒体をカード特典としてプレイヤに付与してもよい。このほか、特典付与部122は、電子マネーなどゲームX以外で利用可能なデジタルコンテンツをカード特典としてプレイヤに付与してもよい。
【0080】
特典付与部122は、ミッションがクリアされたとき、プレイヤにミッション特典を付与する。ミッション特典は、キャラクタやアイテムなど、任意のゲーム媒体であってもよい。ミッションごとに異なるミッション特典を用意してもよい。
【0081】
ミッションを初めてクリアしたときと、2回目以降のクリアのときでは、特典付与部122は異なるミッション特典をプレイヤに付与してもよい。たとえば、プレイヤがミッションM1を初めてクリアしたときには、特典付与部122はキャラクタMCの攻撃力を50(%)強化するアイテムT1を付与し、ミッションM1を2回目にクリアしたときにはキャラクタMCの攻撃力を3(%)強化するアイテムT2をプレイヤに付与してもよい。ミッションの初クリア時のミッション特典に大きな価値をもたせることにより、ミッションM1~M10すべてに対するプレイヤの挑戦意欲(ミッションのコンプリートに対する意欲)を喚起できる。
【0082】
特典付与部122は、すべてのシンボルについて進化条件を達成したときにもプレイヤに追加特典を付与してもよい。あるいは、シンボルA~Eのすべてについて進化条件が成立したときには、ゲーム制御部124は新たにシンボルF~Jの進化条件成立を目指す第2回のカードゲームを設定してもよい。第2回のカードゲームにおいては、ミッションM11~M20に対してカードL11~L20が対応づけられ、カードL11~L20にはシンボルF~Jが対応づけられる。このような制御方法によれば、プレイヤはシンボルA~Eすべてについて進化条件を達成したあとも、新しいシンボルF~Jに関する新たな目標が設定されるため、プレイヤのゲームXに対する継続意欲を更に高めることができる。
【0083】
シンボルFについて進化条件が達成されたときには、キャラクタMCはF進化が可能となる。F進化は、A進化~E進化とは別種の進化であってもよいし、A進化と同種の進化であってもよい。たとえば、A進化が「攻撃力2倍」の進化であるとき、F進化はA進化の効果を2倍(攻撃力4倍)にする進化であってもよい。
【0084】
シンボルはA~Eのような記号であってもよいし、キャラクタ(以下、「シンボルキャラクタ」とよぶ)であってもよい。シンボルキャラクタを採用する場合には、進化条件が成立したとき、プレイヤのキャラクタMC(主人公)がシンボルキャラクタ(仲間)の協力・支援によって成長を遂げるかのような物語性を演出しやすくなる。
【0085】
表示制御部126は、選択状態のカードがリセット処理により不可状態に戻されるとき、シンボルを透過表示させるとして説明した。シンボルキャラクタを採用する場合、表示制御部126は、シンボルキャラクタを透過表示させてもよいし、シンボルキャラクタの名前を透過表示させてもよいし、シンボルキャラクタの一部(例:目のまわり、服装)のみをカードの一部に表示させるとしてもよい。以下、透過表示に限らず、選択状態のカードをリセット後に不可状態に戻すとき、カードに対応するシンボルまたはシンボルを示唆する情報をカードに残しておくことを「示唆表示」とよぶ。
【0086】
表示制御部126は、リセット処理後の示唆表示は行わないとしてもよい。たとえば、表示制御部126は一部のシンボルについては示唆表示をしないとしてもよい。表示制御部126はシンボルAであれば示唆表示をするが、シンボルBについては示唆表示をしないとすれば、プレイヤはシンボルBよりもシンボルAの方が進化条件を達成しやすくなる。このため、プレイヤはシンボルAの進化条件を達成できたときには、シンボルBの進化条件を達成したときよりも大きな達成感を味わうことができる。
【0087】
表示制御部126は示唆表示をするかしないかをランダムに決めてもよい。たとえば、表示制御部126はリセット処理時に抽選を実行する。抽選で当たれば示唆表示を実行し、外れたときには示唆表示を実行しない。この場合、リセット処理時の抽選に対するプレイヤの期待感を高めることができる。
【0088】
表示制御部126は示唆表示をする時間帯を限定してもよい。たとえば、表示制御部126は20~21時の1時間だけ示唆表示をするとしてもよい。このような制御方法によれば、示唆表示が行われる時間帯において、プレイヤのゲームXへの参加を促すことができる。
【0089】
表示制御部126は、示唆表示を時間経過にともなって変化させてもよい。たとえば、リセット直後は、表示制御部126はシンボルキャラクタを鮮明に示唆表示させ、時間経過にともなってシンボルキャラクタを不鮮明化してもよい。このような制御方法によれば、示唆表示が消えないうちにカードゲームをプレイする方が有利となるため、リセット処理の直後におけるゲームXのプレイ意欲を喚起しやすくなる。
【0090】
表示制御部126は、示唆表示の実行期間を制限してもよい。たとえば、表示制御部126はリセット処理後にシンボル画像を示唆表示させるが、次回のリセット処理までにこのカードがプレイヤによって選択されなかったときには示唆表示を消去してもよい。あるいは、次回のリセット処理までにプレイヤがカードゲームをプレイしなかったときには、表示制御部126は示唆表示を消去するとしてもよい。このような制御方法によれば、毎日カードゲームをプレイする動機をプレイヤに与えることができる。
【0091】
表示制御部126は、リセット処理の実行後に示唆表示を実行してもよいし、単位期間中に2枚のカードがめくられたときにすぐに示唆表示を実行してもよい。
【0092】
リセット処理を実行するとき、状態設定部120は許可状態のカードについては状態変更を行わず許可状態を維持するとしてもよい。このような制御方法によれば、プレイヤはミッションをクリアして開封権を得たカードについては、リセット処理後も開封権を維持できるので進化条件をより達成しやすくなる。
【0093】
本実施形態においては、2枚のカードが選択されたときであって、許可状態のカードが残っているときには、状態設定部120は次回のリセット処理時にこのカードを許可状態から不可状態に設定変更するとして説明した。変形例として、状態設定部120は、2枚のカードが選択されたときに、許可状態のカードをすぐに不可状態に設定変更してもよい。
【0094】
本実施形態においては、単位期間においてプレイヤが選択可能なカードの枚数は2枚であるとして説明した。単位期間においてプレイヤが選択可能なカードの枚数は2枚に限らず、3枚以上の所定数であってもよい。開封権の行使回数を増やすことにより、プレイヤは進化条件を成立させやすくなる。
【0095】
状態設定部120は、プレイヤが進化条件を成立させることができなかったときには、次回の単位期間において開封権の取得上限数を増加させてもよい。たとえば、第1単位期間においてプレイヤがカードを2枚めくったものの進化条件が成立しなかったとする。この場合、状態設定部120は次の第2単位期間においてプレイヤに最大3枚のカードをめくる開封権を付与してもよい。このような制御によれば、プレイヤはカードゲームで失敗しても、次回のカードゲームを有利に進めることができるので、プレイヤのゲームXに対する継続意欲を喚起しやすくなると考えられる。また、開封権の取得上限数を増やすことは、プレイヤのミッションに対する挑戦意欲を喚起する上でも効果的である。このほか、月に1回、たとえば、月末などの所定日においては、状態設定部120は開封権の取得上限数を増加させるとしてもよい。
【0096】
本実施形態においては、同一種類のシンボルを2つ揃えたときに進化条件が成立するとして説明した。進化条件の成否は、シンボルの同一性だけでなく対応性あるいは共通性などその他の対応関係に基づいて判定されてもよい。たとえば、シンボルAとシンボルBにあらかじめ対応関係が設定されているときには、プレイヤがカードゲームにおいてシンボルAとシンボルBを表示できたとき、特典付与部122は進化条件が成立したと判定する。この場合、特典付与部122はA進化およびB進化の双方をカード特典としてプレイヤに付与してもよいし、A進化またはB進化のいずれかをランダムに選んで一方をカード特典としてプレイヤに付与してもよい。
【0097】
シンボルは複数の属性を有してもよい。たとえば、シンボルAが属性X1、属性X2を有し、シンボルCが属性X1、属性X3を有するとする。シンボルAとシンボルCは属性X1が共通する。この場合、プレイヤがカードをめくってシンボルAとシンボルCを表示させたとき、2つのシンボルは属性の一部において共通するので、特典付与部122は進化条件が成立したと判断してもよい。
【0098】
本実施形態においては、カードを2枚めくったときに出現する2つのシンボルが所定の関係にあるときに進化条件が成立するとして説明した。変形例としてカードを3枚以上めくったときに出現する3以上のシンボルにあらかじめ設定された関係が成立するときに、特典付与部122は進化条件が成立したと判定してもよい。あるいは、プレイヤはカードゲームにおいて1枚だけカードをめくるとしてもよい。この場合、特典付与部122はめくられたカードに対応するシンボルについて進化条件が成立したと判定してもよい。
【0099】
通知部150は、プレイヤが2枚のカードをめくっていないときであって、リセット処理の開始時間が近づいたときにプレイヤに警告をしてもよい。たとえば、通知部150はプレイヤが1枚だけカードをめくり、かつ、許可状態のカードが残っているときであって、次のリセット処理が1時間以内に実行されるときプレイヤに警告してもよい。
【0100】
プレイヤが1枚もカードをめくっておらず、かつ、許可状態のカードが2枚以上残っているときであって、次のリセット処理が1時間以内に実行されるとき、通知部150はプレイヤに警告してもよい。このような制御方法によれば、単位期間においてカードをめくりさえすれば進化条件が成立するかもしれない有利な状況にあるにも関わらず、リセット処理が実行されてしまうことでプレイヤの不利益が発生するのを防止しやすくなる。状態設定部120は、上記の状況においては、リセット処理の開始時刻を通常よりも遅く設定するとしてもよい。
【0101】
通知部150は、次回のリセット処理が開始されるまでの残り時刻をカウントダウン表示してもよい。
【0102】
ミッションM1~M10の難易度は同一でなくてもよい。たとえば、ミッションM1~M10においてクリア条件の対象となる敵のうち、ミッションM10に対応する敵は他のミッションに対応する敵に比べて格段に強いキャラクタであるとしてもよい。このような制御方法によれば、プレイヤは、ミッションM1~M9は比較的簡単にクリアできるもののミッションM10をクリアするのが難しくなる。この結果、高難度のミッションM10に対応づけられるシンボルについては進化条件が成立しにくくなる。
【0103】
たとえば、プレイヤがミッションM1をクリアし、シンボルAを表示させたとする。この場合、プレイヤはあと1つカードをめくればシンボルAの進化条件を達成できるという期待感とともに、シンボルAが対応づけられている残りのカードが高難度のミッションM10に対応づけられているかもしれないという懸念をかかえることになる。ミッションごとに難易度を変化させることで、カードゲームの興趣をいっそう深めることができる。
【0104】
ミッション処理部128は、リセット処理のあと、ミッションとカードの対応づけを変更してもよい。たとえば、図6においては、カードL1にはミッションM1が対応づけられている。リセット処理後、カードL1が不可状態に設定されたとき、ミッション処理部128はカードL1にミッションM1を再び対応づけてもよいし、未クリアの別のミッション(たとえば、ミッションM9)を対応づけてもよい。あるいは、ミッション処理部128はミッションM1~M10とは異なる新たなミッションM11をカードL1に対応づけてもよい。このような制御方法によれば、リセット処理が行われるごとに、不可状態のカードに新たなミッションが対応づけられるため、カードゲームが長引くときに、プレイヤに多数のミッションを体験させやすくなる。
【0105】
以上、実施形態および変形例の記載から下記の発明が把握される。
A1.第1のゲームのプレイ結果に基づいて、第2のゲームにおいて少なくとも第1の状態および第2の状態を含む複数の状態からゲーム媒体の状態を設定する状態設定部と、
第2の状態のゲーム媒体からプレイヤにより2以上の所定数のゲーム媒体が指定された場合、前記指定されたゲーム媒体の組み合わせが所定の条件を満たすとき、前記プレイヤに特典を付与する特典付与部と、を備える情報処理装置。
【0106】
A1に記載の発明によれば、プレイヤは第1のゲームをプレイすることにより、ゲーム媒体の状態を第2の状態に変化させることができる。そして、プレイヤは第2の状態のゲーム媒体の中から所定数のゲーム媒体を選ぶことで特典を取得する。第2の状態のゲーム媒体が多いほど、ゲーム媒体選択に際して判断の自由度が広がるので、プレイヤの第1のゲームに対するプレイ意欲を喚起しやすくなる。一方、プレイヤが指定したゲーム媒体が所定の条件を満たさなければ特典は結局得られないため、特典の付与に関して偶然性をもたせることができる。第1のゲームのプレイ結果という努力と、第2のゲームにおける偶然性を組み合わせることで、特典付与に対するプレイヤの期待感を効果的に高めることができる。
【0107】
A2.ゲーム媒体を表示させる表示制御部、を更に備え、
ゲーム媒体には、シンボルとなる画像が対応づけられており、
前記表示制御部は、プレイヤにより第2の状態のゲーム媒体が指定されたとき、前記指定されたゲーム媒体のシンボルを表示させ、
前記特典付与部は、前記指定された2以上のゲーム媒体それぞれのシンボルがあらかじめ定められた対応関係にあるとき、前記所定の条件が成立したと判定する、A1に記載の情報処理装置。
【0108】
A2に記載の発明によれば、シンボルの表示により、特典付与のための条件が成立しているか、あるいは、特典付与のための条件が成立するためには次にどのようなシンボルが現れればいいのかを認識しやすくなるため、第2のゲームにおける進捗状況をプレイヤが把握しやすくなる。
【0109】
A3.前記状態設定部は、プレイヤにより前記第1のゲームにおいて設定されるミッションが達成されたとき、前記達成されたミッションに対応づけられるゲーム媒体を第1の状態から第2の状態に変更する、A1またはA2に記載の情報処理装置。
【0110】
A3に記載の発明によれば、ミッションを達成することが特典を得る可能性につながるため、プレイヤのミッション達成意欲を喚起しやすくなる。一方、ミッションの一部が達成できなかったとしても特典を得る可能性は残るので、初心者のプレイヤであっても特典を期待できる設計となる。
【0111】
A4.第1の状態のゲーム媒体は指定不可であって、
前記状態設定部は、前記第1のゲームのプレイ結果に基づいてゲーム媒体を第1の状態から第2の状態に変更するときに前記ゲーム媒体を指定不可から指定可能に設定変更し、第2の状態にあるゲーム媒体から所定数のゲーム媒体が指定されたときには、未指定の第2の状態のゲーム媒体を第1の状態に変更する、A1からA3のいずれかに記載の情報処理装置。
【0112】
A4に記載の発明によれば、所定数のゲーム媒体を指定したあと、指定可能でありながら指定しなかったゲーム媒体は指定不可となってしまうので、ゲーム媒体を選択するときにプレイヤに熟考を促すことができる。いいかえれば、プレイヤにゲーム媒体を真剣に選択させることで、ゲームの興趣を深めることができる。
【0113】
A5.前記状態設定部は、所定の期間において第1の状態から第2の状態に変更されたゲーム媒体を、前記期間が終了したあとは第1の状態に変更する、A1からA4のいずれかに記載の情報処理装置。
【0114】
A5に記載の発明によれば、所定の期間が終了したあとは、指定可能でありながら指定しなかったゲーム媒体は指定不可となってしまうので、ゲーム媒体の選択にともなう判断の重要性を高めることができる。
【0115】
A6.前記状態設定部は、第2の状態のゲーム媒体から前記所定数のゲーム媒体が指定された場合において、前記所定の条件が成立したときには、前記所定の条件を成立させたゲーム媒体を第3の状態に変更する、A4またはA5に記載の情報処理装置。
【0116】
A6に記載の発明によれば、条件成立にかかわったゲーム媒体を第1の状態および第2の状態とは異なる第3の状態として、次回のゲーム媒体の選択時において選択対象を狭めることにより、条件の再成立の可能性を高めることができる。
【0117】
A7.前記状態設定部は、第2の状態のゲーム媒体から前記所定数のゲーム媒体が指定された場合において、前記所定の条件が成立しないときには、指定されたゲーム媒体を第1の状態に変更する、A4からA6のいずれかに記載の情報処理装置。
【0118】
A7に記載の発明によれば、指定したものの条件成立に関われなかったゲーム媒体を第1の状態に戻すことにより、第2のゲームを長引かせることで、プレイヤが第2のゲームを長期間楽しめるように制御できる。
【0119】
A8.前記状態設定部は、プレイヤに指定されたあとに第1の状態に変更されたゲーム媒体について、指定時に表示されたシンボルとなる画像に対応する所定情報を表示させる、A7に記載の情報処理装置。
【0120】
A8に記載の発明によれば、いったん指定されたゲーム媒体については、第1の状態に変更されたあともシンボルを示唆する表示を行うことで、条件成立に失敗した場合であってもプレイヤが第2のゲームに再挑戦する意欲を喚起できる。
【0121】
A9.第2の状態のゲーム媒体の数が前記所定数以上となったとき、プレイヤに通知する通知部、を更に備える、A1からA8のいずれかに記載の情報処理装置。
【0122】
A9に記載の発明によれば、条件成立可能な状況に至ったときにプレイヤにその旨を通知することで、プレイヤが不利益を被らないように注意を促すことができる。
【0123】
A10.プレイヤに指定されたあとに第1の状態に変更されたゲーム媒体のうち、表示される前記所定情報に基づく所定の第2の条件を満たすゲーム媒体が第2の状態に変更された場合、プレイヤに通知する通知部、を更に備える、A8に記載の情報処理装置。
【0124】
A10に記載の発明によれば、プレイヤが第1のゲームのプレイ結果として指定可能となったゲーム媒体を対象として、特典を得るための条件がせりいつするとき、プレイヤにその旨を通知することで、プレイヤが受益機会を逃さないように配慮できる。
【0125】
A11.コンピュータが、第1のゲームのプレイ結果に基づいて、第2のゲームにおいて少なくとも第1の状態および第2の状態を含む複数の状態からゲーム媒体の状態を設定し、
第2の状態のゲーム媒体からプレイヤにより2以上の所定数のゲーム媒体が指定された場合、前記指定されたゲーム媒体の組み合わせが所定の条件を満たすとき、コンピュータが前記プレイヤに特典を付与する、情報処理方法。
【0126】
A11に記載の発明によれば、A1に記載の発明と同様の効果を発揮させることができる。
【0127】
A12.第1のゲームのプレイ結果に基づいて、第2のゲームにおいて少なくとも第1の状態および第2の状態を含む複数の状態からゲーム媒体の状態を設定する機能と、
第2の状態のゲーム媒体からプレイヤにより2以上の所定数のゲーム媒体が指定された場合、前記指定されたゲーム媒体の組み合わせが所定の条件を満たすとき、前記プレイヤに特典を付与する機能と、をコンピュータに発揮させるプログラム。
【0128】
A12に記載の発明によれば、A1に記載の発明と同様の効果を発揮させることができる。
【符号の説明】
【0129】
100 サーバ、102 ゲーム端末、106 インターネット、110 データ処理部、112 通信部、114 データ格納部、116 プレイヤ登録部、120 状態設定部、122 特典付与部、124 ゲーム制御部、126 表示制御部、128 ミッション処理部、130 ゲームデータ格納部、132 プレイヤデータ格納部、134 通信部、136 ユーザインタフェース処理部、138 データ処理部、140 データ格納部、142 入力部、144 出力部、146 ゲーム実行部、150 通知部、160 第1カード画面、162 カード領域、164 シンボル領域、166 進捗インジケータ、170 第2カード画面、180 第3カード画面、182 進化通知、190 第4カード画面、200 ゲームシステム、210 第5カード画面、220 第6カード画面、300 プロセッサ、302 第1バス、304 メモリ、308 ブリッジ、310 第2バス、312 ストレージ、314 入力デバイス、316 出力デバイス、318 周辺機器、MC キャラクタ
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